JP4450080B2 - 腕時計用歯車及び腕時計用歯車の製造方法 - Google Patents

腕時計用歯車及び腕時計用歯車の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、小型の腕時計用歯車及びこの腕時計用歯車を製造する方法に関する。
輪列機構を備えた電子制御式機械腕時計として、例えば特許文献1の装置が知られている。
この特許文献1の輪列機構は、機械的エネルギを蓄えるためにゼンマイを内蔵した香箱車と、ゼンマイの機械的エネルギを発電機のロータに伝達するために直列に噛合した二番車〜六番車の歯車を備えており、香箱車の回転は二番車に伝達され、二番車の回転は増速されて三番車に伝達され、この三番車の回転がさらに増速されて四番車から六番車を介してロータに伝達されていくようになっている。
二番車〜六番車は、互いに同軸に形成されて回転軸とされるカナ及び軸部材と、軸部材の外周に一体化されたカナより大径な歯部とからなる部品で構成されており、例えば、カナ及び軸部材は棒状部材を旋盤等で切削して形成され、歯部は板状部材の中心位置に固定孔を設けながら切削またはパンチプレス等によって円盤状に形成されている。そして、歯割り加工によってカナ及び歯部の歯を削り出した後、固定孔に軸部材を貫通して固定することで各番車が形成されている。
ところで、上記輪列機構では、香箱車の回転を増速して伝達する二番車の二番歯部と三番車の三番カナの噛み合い部分に、他の番車の噛み合い部分と比較して最も大きな噛み合い応力が作用する。
このため、特許文献1では、腕時計の耐久性、信頼性を高めるために、高硬度の性質(耐摩耗性)を有する結晶金属を材料として二番車及び三番車を形成し、或いは、結晶金属の母材に硬化処理を施すことで高硬度の二、三番車を形成している。
特開2002−323114号公報(図1〜図4)
しかし、高硬度の性質を必要とする部位は、二番車の二番歯部と三番車の三番カナであり、二番車及び三番車の全体を高硬度の結晶金属で形成し、或いは、二番車及び三番車の全体を硬化処理すると、歯車の製造コストの面で問題がある。
また、高硬度の結晶金属を材料として二番車及び三番車を形成すると、切削加工、歯割り加工に多くの時間が費やされ、製造効率が低下するという問題もある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、噛み合いによって応力が大きくなる部位だけ耐摩耗性とすることで製造コストの低減化を図り、製造効率も向上させることができる腕時計用歯車及び腕時計用歯車の製造方法を提供することを目的としている。
特定の金属材料を主成分とし所定の条件を満たす元素を含む材料を混合した原材料を、溶融状態から極めて急速に冷却すると、結晶が形成される前のランダムな非晶質状態の合金が形成される場合がある。このような合金は、所定の温度領域においてガラスの性質を有することから、「金属ガラス合金」と呼ばれている。この金属ガラス合金は、高強度、低ヤング率、高耐食性の特性を備えているので、歯車のような各種の機械部品を構成する材料として好適である。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の腕時計用歯車は、互いに同軸に一体形成されたカナ及び軸部と、当該軸部の外周に一体形成されカナより大径な歯部とを備えた腕時計用歯車において、他の歯車との噛み合いによって応力が加わる部位を金属ガラス合金で形成し、部位以外を結晶金属で形成した。
これにより、噛み合いによって応力が大きくなる部位のみの耐摩耗性が高まるので、歯車全体の耐摩耗性を高めるために高硬度の結晶金属を使用したり、結晶金属の母材に硬化処理を施したりする従来の構造と比較して腕時計用歯車を低コストで製造することができる。
本発明の請求項2記載の腕時計用歯車は、歯部を金属ガラス合金で形成し、カナ及び軸部を結晶金属で形成する。
これにより、腕時計用歯車の歯部の耐摩耗性を高めることができる。
本発明の請求項3記載の腕時計用歯車は、歯部の歯が形成されている外周部を金属ガラス合金で形成し、歯部の内周部、カナ及び軸部を結晶金属で形成する。
これにより、腕時計用歯車の歯部の耐摩耗性を高めることができるとともに、歯部の内周部は結晶金属で形成したので、腕時計用歯車をさらに低コストで製造することができる。
本発明の請求項4記載の腕時計用歯車は、カナ及び軸部を金属ガラス合金で形成し、歯部を結晶金属で形成する。
これにより、腕時計用歯車のカナ及び軸部の耐摩耗性を高めることができる。
本発明の請求項5記載の腕時計用歯車は、軸部の一部を金属ガラス合金で形成し、軸部の一部以外、カナ及び歯部を結晶金属で形成する。
これにより、腕時計用歯車の軸部の一部、例えば軸受部に接触する部位の耐摩耗性を高めることができる。
本発明の請求項6記載の腕時計用歯車は、歯部の軸中心に結合孔が形成され、軸部の外周に結合孔に内嵌して結合する結合部が形成されているとともに、結合孔及び結合部を同一形状の多角形状、或いは楕円形状として、互いの内周面及び外周面の全周が当接するようにした。
これにより、外部から腕時計用歯車に作用する高トルクに対して歯部及び軸部の固着力を高めることができる。
本発明の請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の腕時計用歯車において、金属ガラス合金を、Zr基、Co基、Fe基、Ni基を組成とした金属ガラス合金とした。
これにより、噛み合いによって応力が大きくなる部位のみの耐摩耗性が高まるとともに、Zr基、Co基、Fe基、Ni基を組成とした金属ガラス合金は高強度、高靱性にも優れた機械的特性を備えているので、歯車の耐久性を高めることができる。
一方、本発明の請求項8記載の発明は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の腕時計用歯車を製造する方法において、成形型内に、結晶金属で形成した歯車の所定の部位を配置しておき、成形型内に設けたキャビティに金属ガラス合金となる溶湯を充填し、キャビティ内の溶湯を冷却・固化させて成形された金属ガラス合金の成形体を、歯車の残りの部位として結晶金属で形成した歯車の所定の部位と一体化させる。
これにより、結晶金属と金属ガラス合金とからなる複合金属製の歯車を容易に製造することができる。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載の腕時計用歯車を製造する方法において、結晶金属を、熱電導性の高い材料とする。
これにより、キャビティ内に充填された溶湯は熱電導性の高い結晶金属に接触して冷却速度が早くなるので、高品質の金属ガラス合金からなる部位を形成することができる。
また、請求項10記載の発明は、請求項8又は9記載の腕時計用歯車を製造する方法において、成形型は、相対的に型閉め型開き自在に設けられた第1の型及び第2の型と、当該第1及び第2の型の型閉め状態において両型間に設けたキャビティと、第2の型内に形成され、溶湯をキャビティ内に供給するゲート部とを備えており、ゲート部のキャビティに開口する開口面積を7500〜75000μm2とし、且つ、第1の型と成形体との間の固着力が、第2の型と成形体との間の固着力より大きく設定され、成形体を成形した後、第1及び第2の型の型開き状態において、成形体が第1の型側に固着するとともに、成形体がゲート部で破断して第2の型側から離脱するようにしている。
これにより、成形した金属ガラス合金の部位から不要部を簡単、且つ確実に除去することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明に係る電子制御式機械腕時計の実施形態の輪列機構を示す平面図であり、図2及び図3は輪列機構の要部を断面で示した図である。
本発明に係る電子制御式機械腕時計には、ゼンマイ1Aの機械的エネルギを発電機2に伝達する輪列機構3が設けられている。
輪列機構3は、香箱車1、二番車5、三番車6、四番車7、五番車8及び六番車9とで構成されている。
香箱車1は、図2に示すように、機械的エネルギを蓄えたゼンマイ1Aにより回転駆動される香箱歯車1Bと、ゼンマイ1Aを巻き上げるための香箱真1Cと、香箱蓋1Dとで構成されている。ゼンマイ1Aは、外端が香箱歯車1B、内端が香箱真1Cに固定されている。香箱真1Cは、対向配置された地板10と輪列受11との間に、回転可能に支持されている。香箱真1Cには、角穴車12が角穴ネジ13によって固定されており、香箱真1Cと角穴車12が一体的に回転するようになっている。そして、図示しないリューズによって、角穴車12を時計方向に回転させることで、香箱真1Cによってゼンマイ1Aを巻き上げることができるようになっている。なお、角穴車12は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しないように、コハゼ14と噛み合っている。
ゼンマイ1Aによって回転駆動される香箱歯車1Bの回転は、二番車5へ伝達された後、増速されて三番車6へ、さらに順次増速されて四番車7、五番車8、六番車9及び発電機2の後述するロータ18へと伝達される。ここで、二番車5には筒カナ15を介して分針16が固定され、四番車7には秒針17が固定されている。
発電機2は、ロータ18、ステータ19、第1コイルブロック20及び第2コイルブロック21を備えている。ロータ18は、その回転軸に貫通されたロータ磁石18A、ロータカナ18B及びロータ慣性円板18Cを有している。このうち、ロータ慣性円板18Cは、香箱車1からの駆動トルク変動に対しロータ18の回転速度変動を少なくするために設けられている。
ステータ19は、ロータ18のロータ磁石18Aとともに、発電機2の磁気回路を形成するものである。ステータ19には、第1及び第2コイルブロック20,21がそれぞれ巻回された磁心20A,21Aが設けられている。これらの磁心20A,21Aは、PCパーマロイ等の高透磁率を有する軟磁性体製であり、ネジ22によって互いに連結されている。これにより、ロータ磁石18Aが回転すると、このロータ磁石18Aの回転に応じた誘導起電圧が第1、第2コイルブロック20,21の両端にそれぞれ発生し、発電機2から電気エネルギが得られるようになっている。なお、このような構成を有する発電機2は、ゼンマイ1Aからの機械エネルギを電気エネルギに変換する他に、ロータ18の回転速度を調整する調速機としての役割も兼ねており、この発電機2で発生した電気エネルギを用いてロータ18の回転速度を調整している。
二番車5、三番車6、四番車7、五番車8及び六番車9は、略同様な構成を有しており、それぞれ回転軸とされるとともに、二番カナ(筒カナ)51A、三番カナ61A、四番カナ71A、五番カナ81A、六番カナ91Aがそれぞれ一体に形成された二番軸部51、三番軸部61、四番軸部71、五番軸部81及び六番軸部91と、各軸部51〜91に一体化され、且つ各カナ51A〜91Aよりも直径が大きい円盤形状の二番歯部52、三番歯部62、四番歯部72、五番歯部82及び六番歯部92とで構成されている。
そして、香箱車1の香箱歯車1Bに二番車5の二番カナ51Aが噛み合い、二番車5の二番歯部52に三番車6の三番カナ61Aが噛み合い、三番車6の三番歯部62に四番車7の四番カナ71Aが噛み合い、四番車7の四番歯部72に五番車8の五番カナ81Aが噛み合い、五番車8の五番歯部82に六番車9の六番カナ91Aが噛み合い、六番車9の六番歯部92にロータ18のロータカナ18Bが噛み合っている。
次に、図4及び図5は二番車5の構造を詳細に示した図である。二番車5は、二番カナ51Aを設けた二番軸部51が結晶金属で形成されており、この二番軸部51に、金属ガラス合金からなる二番歯部52が一体に形成されている。結晶金属は、結晶粒同士の境界である結晶粒界や、結晶粒内の原子レベルでの位置ズレである転位等の不連続部位が存在する。これに対して、金属ガラス合金は、その原子配列がランダムであり、結晶粒界や転位等の不連続部位が実質的に存在しない金属材料であり、本実施形態では、具体的には耐摩耗性に優れたZr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金が使用されている。
結晶金属からなる二番軸部51は、支持孔51Bを設けた筒部材の外周を切削加工することで二番カナ51A及び他の外周部位が形成されているとともに、図5にも示すように、二番歯部52が結合する結合部51Cの外周は、四角形状に形成されている。なお、支持孔51Bは、四番車7の四番カナ71A以外の四番軸部71を回転自在に支持する。
金属ガラス合金からなる二番歯部52は、図5にも示すように、円盤形状の外周に歯52Aが連続して形成されているとともに、中心位置が二番軸部51の四角形状の結合部51Cの外周全域を囲んで一体に形成されている。
したがって、上記構成の二番車5によると、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金からなる二番歯部52の硬さはHv=1000程度となり、鋼からなる結晶金属(Hv=700)と比較して非常に高くなる。したがって、三番車6の三番カナ61Aと噛み合う際の二番歯部52の耐摩耗性を向上させることができる。
また、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金は高強度、高靱性にも優れた機械的特性を備えているので、二番歯部52の耐久性も高めることができる。
また、二番軸部51の結合部51Cの外周は四角形状に形成され、この結合部51Cの外周に二番歯部52が結合部51Cの外周全域を囲んで一体に形成されているので、外部から作用する高トルクに対して二番軸部51及び二番歯部52の固着力を高めることができる。
また、二番車5全体に耐摩耗性を高める構造とするのではなく、大きな噛み合い応力が作用する部分(二番歯部52)のみの耐摩耗性を高めた構成としているので、二番車5を低コストで製造することができる。
なお、二番軸部51の結合部51Cの外周は四角形状に限らず、真円形状以外の楕円形状、多角形状であってもよい。
一方、図6及び図7は三番車6の構造を詳細に示した図である。三番車6は、三番カナ61Aを設けた三番軸部61が金属ガラス合金で形成されており、この三番軸部61に、結晶金属からなる三番歯部62が一体に形成されている。
結晶金属からなる三番歯部62は、図7にも示すように、円盤形状の外周に歯62Aが連続して形成されているとともに、中心位置に四角形状の結合孔62Bが形成されている。なお、符号62Cは、三番歯部62の表裏に連通する連通孔である。
金属ガラス合金からなる三番軸部61は、前述した二番車5の二番歯部52と同様に、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金を材料としている。
そして、三番軸部61は、三番カナ61Aの両端部に軸61Bが形成されているとともに、三番歯部62の四角形状の結合孔62Bの内周全域に囲まれて一体に形成されている。
したがって、上記構成の三番車6によると、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金からなる三番軸部61の硬さはHv=1000程度となり、鋼からなる結晶金属(Hv=700)と比較して非常に高くなる。したがって、二番車5の二番歯部52と噛み合う際の三番カナ61Aの耐摩耗性を向上させることができる。
また、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金は高強度、高靱性にも優れた機械的特性を備えているので、三番カナ61Aの耐久性も高めることができる。
また、三番歯部62の結合孔62Bは四角形状に形成され、この結合孔62Bの内周全域に囲まれて三番軸部61が一体に形成されているので、外部から作用する高トルクに対して三番軸部61及び三番歯部62の固着力を高めることができる。
また、三番車6全体に耐摩耗性を高める構造とするのではなく、大きな噛み合い応力が作用する部分(三番カナ61A)のみの耐摩耗性を高めた構成としているので、三番車6を低コストで製造することができる。
三番歯部62の結合孔62Bの内周は四角形状に限らず、真円形状以外の楕円形状、多角形状であってもよい。
ここで、図1から図3で示した輪列機構3を備えた腕時計は、香箱車1の回転を増速して伝達する二番車5の二番歯部52と三番車6の三番カナ61Aの噛み合い部分に、他の番車の噛み合い部分と比較して最も大きな噛み合い応力が作用する。
これに対して、本実施形態は前述したように二番車5の二番歯部52及び三番車6の三番カナ61AをZr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金で形成し、互いに噛み合う二番歯部52及び三番カナ61Aの間に生じる摩耗量を小さくし、輪列機構3の耐摩耗性を向上させているので、腕時計の耐久性、信頼性を向上させることができる。
また、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金は高強度、高靱性にも優れた機械的特性を備えているので、本実施形態の腕時計の耐久性、信頼性をさらに向上させることができる。
さらに、二番車5及び三番車6の大きな噛み合い応力が作用する部分(二番歯部52及び三番カナ61A)のみの耐摩耗性を高めた構成とし、二番車5及び三番車6の低コスト化を図っているので、腕時計の製造コストの低減化も図ることができる。
次に、図8は、図4及び図5で示したものと異なる構成の二番車5を示すものである。なお、図4及び図5と同一構成部分には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の二番車5は、結晶金属からなる二番軸部51に一体化されている二番歯部25を、結晶金属からなる歯部内径部25aと、この歯部内径部25aの外周に円環状に一体化され、最外周に歯26が連続して形成されている金属ガラス合金からなる歯部外周部25bとで構成している。
歯部外周部25bは、上述した実施形態と同様に、耐摩耗性に優れたZr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金で形成されている。
本実施形態の二番車5によると、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金からなる歯部外周部25bの硬度が非常に高くなるので、三番車6の三番カナ61Aと噛み合う際の二番歯部25の耐摩耗性を向上させることができる。
また、図4及び図5で示した二番車5と比較して少量の金属ガラス合金を使用して二番歯部25を形成しているので、材料コストの低減化を図ることができる。
また、図9は、輪列機構3を構成する何れかの歯車(所定の番車)の軸受け構造を示すものである。
本実施形態の歯車の軸部27は、結晶金属で形成した軸本体27aと、この軸本体27aの端部外周に一体に形成された金属ガラス合金からなる筒状の軸補強部27bとで構成され、軸補強部27bが軸受部28に接触することで軸部27の端部が軸受部28に回転自在に支持されている。
軸補強部27bは、上述した実施形態と同様に、耐摩耗性に優れたZr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金で形成されている。
本実施形態によると、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金からなる軸補強部27bの硬度が非常に高くなるので、軸部27の耐摩耗性を向上させることができる。
なお、本発明に係る腕時計用歯車は、図4から図9に示した実施形態に限るものではなく、歯部の噛み合いによって応力が加わる部位を金属ガラス合金で形成して耐摩耗性を向上させることを特徴としており、例えば図6及び図7では三番軸部61全体を金属ガラス合金で形成したが、三番カナ61Aを金属ガラス合金で形成し、三番カナ61A以外の三番軸部61を結晶金属で形成してもよい。
次に、図4及び図5で示した二番車5の製造方法について図10及び図11を参照して説明する。
二番車5は、図10に示すように、相対的に型閉め型開き自在に設けられた第1プレート31、第2プレート32及び第3プレート33を有する成形型30を使用し、結晶金属からなる二番軸部51を配置した成形型30内に金属ガラス合金からなる溶融材料を充填することでインサート形成される。
二番軸部51は、熱電導性の高い真鍮、Cuを含有した結晶金属、鋼等の結晶金属で形成されている。また、この二番軸部51の四角形状とした結合部51Cの外周面は、放電仕上げ、ブラスト加工、切削荒仕上げ等により粗い面として形成されている。
第1〜第3プレート31〜33は、例えば耐熱鋼、超硬合金で形成されており、第1プレート31には、二番軸部51の二番カナ51Aを含み一方の端部51a側の外周を囲む軸部収納凹部31aが形成されている。また、第2プレート32には、外周四角形状の結合部51Cを除いて二番軸部51の他方の端部51b側の外周を囲む軸部収納凹部32aが形成されている。
そして、第1及び第2プレート31,32の間のパーティング面37には、形成すべき二番歯部52と同形状の空間をなし、二番軸部51の結合部51Cの外周面を囲繞するキャビティ34が形成されている。また、このキャビティ34を形成している第1及び第2プレート31,32の内壁面は、第1プレート31の内壁面の面積が第2プレート32の内壁面の面積より大きく設定されている。
第2プレート32には、出口がキャビティ34に対して下部から開口し、上下方向に沿って形成されたゲート部35と、このゲート部35の出口と反対側の端部に連続し、ゲート部35よりも横断面積の面積が大きいランナー部36とが形成されている。ゲート部35の内周面は、図11に示すように円筒形状とされ、その横断面の面積は7500〜75000μm2程度と非常に小さな横断面に形成されている。また、ランナー部36の内周面は、ゲート部35に向かうに従い徐々に縮径したテーパ形状とされ、このテーパ形状の内周面の抜きテーパの角度は、10〜30°程度に設定されている。
また、第3プレート33には、図示しないが、ランナー部36に連通するスプルー部が連結されており、このスプルー部に、溶融した金属ガラス合金を供給する供給源(不図示)が連結されている。
次に、上記構成の成形型30を用いて二番車5を製造する手順について説明する。
先ず、軸部収納凹部31a,32a内に二番軸部51を配置した状態で成形型30を型閉め状態とする。そして、減圧手段(不図示)により、キャビティ34内部を減圧する。
次いで、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金を所定温度に加熱して溶湯を生成し、供給源からスプルー部、ランナー部36、ゲート部35を介してキャビティ34に溶湯を射出する。
キャビティ34内に射出された溶湯は、キャビティ34を画成する第1及び第2プレート31,32の内壁面及び熱電導性の高い結晶金属からなる二番軸部51の結合部51Cに接触することにより急速に冷却される。溶湯中にランダムに存在している各原子は、そのランダムな配置を保存した状態で固化に至る。その結果、キャビティ34内の溶湯は、原子がランダムに配置した金属ガラス合金となり、外周が二番歯部52の歯52Aと同形状とされ、中心部が二番軸部51の四角形状の結合部51Cの外周面に一体化された円盤形状の金属ガラス合金からなる二番歯部52として形成される。
次いで、第1プレート31に対して第2プレート32及び第3プレート33を下方に移動させる。この際、第1プレート31と第2プレート32の間のパーティング面37が開くと、キャビティ34を形成している第1及び第2プレート31,32の内壁面は、第1プレート31の内壁面の面積が第2プレート32の内壁面の面積より大きく設定されているので、キャビティ34内に成形された二番歯部52が第1プレート31側に固着した状態となる。そして、第2プレート32が下方に移動すると、ゲート部35に存在する金属ガラス合金が、テーパ形状のランナー部36に存在する金属ガラス合金から引張応力が作用して破断し、二番歯部52から金属ガラス合金の不要部(ゲート部35に存在していた金属ガラス合金)が除去される。これにより、結晶金属からなる二番軸部51と金属ガラス合金からなる二番歯部52とが一体に形成された二番車5が製造される。
したがって、上述した製造方法によると、結晶金属と金属ガラス合金とからなる複合金属の二番車5を容易に製造することができる。
また、二番軸部51を熱電導性の高い結晶金属で形成したことで、キャビティ34内に射出された溶湯は二番軸部51の結合部51Cに接触して冷却速度が早くなるので、高品質の金属ガラス合金からなる二番歯部52を形成することができる。
また、二番軸部51の四角形状とした結合部51Cの外周面は、放電仕上げ、ブラスト加工、切削荒仕上げ等により粗い面として形成されているので、この結合部51Cの外周全域を囲んで一体に形成された金属ガラス合金からなる二番歯部52とのアンカー効果を高めることができる。
さらに、第2プレート32に形成したゲート部35の横断面の断面を非常に狭くし、しかも、キャビティ34を形成している第1及び第2プレート31,32の内壁面を、第1プレート31の内壁面の面積が第2プレート32の内壁面の面積より大きく設定したので、第1及び第2プレート31,32の型開きを行うだけで、不要部(ゲート部35に存在していた金属ガラス合金)を二番歯部52から簡単、且つ確実に除去することができるので、製造後に不要部を切り離すなどの仕上げ加工を省略して効率良く二番車5を製造することができ、製造コストの低減化を図ることができる。
次に、図6及び図7で示した三番車6の製造方法について図12及び図13を参照して説明する。
三番車6は、図12に示すように、相対的に型閉め型開き自在に設けられた第1プレート41、第2プレート42及び第3プレート43を有する成形型40を使用し、結晶金属からなる三番歯部62を配置した成形型40内に金属ガラス合金からなる溶融材料を充填することでインサート形成される。
三番歯部62は、熱電導性の高い真鍮、Cuを含有した結晶金属、鋼等の結晶金属で形成されている。そして、三番歯部62の中心位置に設けられている四角形状の結合孔62Bの内周面は、放電仕上げ、ブラスト加工、切削荒仕上げ等により粗い面として形成されている。
第1〜3プレート41〜43は、例えば耐熱鋼、超硬合金で形成されており、第1及び第2プレート41,42の間のパーティング面47には、三番歯部62の外周を囲む歯部収納凹部42aが形成されている。
第1プレート41には、形成すべき三番軸部61の三番カナ61A側と同形状の空間とした第1キャビティ44aが形成されているとともに、第2プレート42には、三番軸部61の三番カナ61A側以外の部分と同形状の空間とした第2キャビティ44bが形成されている。これら第1及び第2キャビティ44a,44bは、歯部収納凹部42aに配置される三番歯部62の四角形状の結合孔62Bを介して同軸に連通するように形成されている。ここで、第1キャビティ44aを形成している第1プレート41の内壁面の面積は、第2キャビティ44bを形成している第2プレート42の面積より大きく設定されている。
また、第2プレート42には、出口が第2キャビティ44bに対して上部から開口し、上下方向に沿って形成されたゲート部45と、このゲート部45の出口と反対側の端部に連続し、ゲート部45よりも横断面積の面積が大きいランナー部46とが形成されている。ゲート部45の内周面は、図12に示すように円筒形状とされ、その横断面の面積は7500〜75000μm2程度となるように形成されている。また、ランナー部46の内周面は、ゲート部45に向かうに従い徐々に縮径したテーパ形状とされ、このテーパ形状の内周面の抜きテーパの角度は10〜30°程度に設定されている。
また、第3プレート43には、図示しないが、ランナー部46に連通するスプルー部が連結されており、このスプルー部に、溶融した金属ガラス合金を供給する供給源(不図示)が連結されている。
次に、上記構成の成形型40を用いて三番車6を製造する手順について説明する。
先ず、歯部収納凹部42a内に三番歯部62を配置する。そして、成形型40を型閉め状態とし、減圧手段(不図示)により、第1及び第2キャビティ44a,44bを減圧する。
次いで、Zr基、Co基、Fe基、Ni基等を組成とした金属ガラス合金を所定温度に加熱して溶湯を生成し、供給源からスプルー部、ランナー部46、ゲート部45を介して第1及び第2キャビティ44a,44bに溶湯を射出する。
第1及び第2キャビティ44a,44b内に射出された溶湯は、これら第1及び第2キャビティ44a,44bを画成する第1及び第2プレート41,42の内壁面及び熱電導性の高い結晶金属からなる三番歯部62の結合孔62Bの内周面に接触することにより急速に冷却される。溶湯中にランダムに存在している各原子は、そのランダムな配置を保存した状態で固化に至る。その結果、第1及び第2キャビティ44a,44b内及び三番歯部62の結合孔62B内の溶湯は、原子がランダムに配置した金属ガラス合金となり、三番歯部62の結合孔62Bに一体化された状態で金属ガラス合金からなる三番軸部61として形成される。
次いで、第2プレート42に対して第1プレート41を下方に移動させる。この際、第1プレート41と第2プレート42の間のパーティング面47が開くと、第1プレート41に形成した第1キャビティ44aの内壁面の面積が第2プレート42に形成した第2キャビティ44bの内壁面の面積より大きく設定されているので、第2キャビティ44b内に成形された三番軸部61の上部(三番カナ61A以外の部分)が第2プレート42から離間した状態となる。そして、第1プレート41が下方に移動すると、ゲート部45に存在する金属ガラス合金が、テーパ形状のランナー部46に存在する金属ガラス合金から引張応力が作用して破断し、三番軸部61から金属ガラス合金の不要部(ゲート部45に存在していた金属ガラス合金)が除去される。これにより、結晶金属からなる三番歯部62と金属ガラス合金からなる三番軸部61とが一体に形成された三番車6が製造される。
したがって、上述した製造方法によると、結晶金属と金属ガラス合金とからなる複合金属の三番車6を容易に製造することができる。
また、三番歯部62を熱電導性の高い結晶金属で形成したことで、第1及び第2キャビティ44a,44b内に射出された溶湯は、三番歯部62の結合孔62Bに接触して冷却速度が早くなるので、高品質の金属ガラス合金からなる三番軸部61を形成することができる。
また、三番歯部62の中心位置に設けられている四角形状の結合孔62Bの内周面は、放電仕上げ、ブラスト加工、切削荒仕上げ等により粗い面として形成されているので、この結合孔62Bの内周全域に囲まれて一体に形成された金属ガラス合金からなる三番軸部61とのアンカー効果を高めることができる。
さらに、第2プレート42に形成したゲート部45の横断面の断面を非常に狭くし、しかも、第1プレート41に形成した第1キャビティ44aの内壁面の面積が第2プレート42に形成した第2キャビティ44bの内壁面の面積より大きく設定されているので、第1及び第2プレート41,42の型開きを行うだけで、不要部(ゲート部45に存在していた金属ガラス合金)を三番軸部61から簡単、且つ確実に除去することができるので、製造後に不要部を切り離すなどの仕上げ加工を省略して効率良く三番車6を製造することができ、製造コストの低減化を図ることができる。
なお、図10から図13で示した歯車の製造方法では、第1プレート、第2プレート及び第3プレートを備えた成形型について説明したが、本発明に係る腕時計用歯車の製造方法は、前記成形型に限るものではない。
また、二番車5及び三番車6の製造は上述したインサート成形に限るものではなく、結晶金属からなる歯車部品と金属ガラス合金からなる歯車部品とを、摩擦攪拌接合、抵抗溶接、ロウ付け等の機械的接合により一体化して歯車を形成してもよい。その場合、結晶金属からなる歯車部品及び金属ガラス合金からなる歯車部品の互いに嵌合状態で結合する結合孔及び結合部の表面を、放電仕上げ、ブラスト加工、切削荒仕上げ等により粗い面で形成すると、結晶金属からなる歯車部品及び金属ガラス合金からなる歯車部品の固着力を高めることができる。
さらに、本発明に係る腕時計用歯車の用途としては、電子制御式機械腕時計の輪列機構に限らず、機械式時計やクォーツ時計の輪列機構に適用してもよい。
本発明に係る電子制御式機械腕時計の実施形態の輪列機構を示す平面図である。 輪列機構の要部を断面で示した図である。 図2とは異なる方向において輪列機構の要部を断面で示した図である。 輪列機構を構成する二番車の構成を示す図である。 図4のA−A線矢視図である。 輪列機構を構成する三番車の構成を示す図である。 図6のB−B線矢視図である。 図4と異なる構成の二番車を示す図である。 輪列機構の歯車の軸と軸受の構造を示す図である。 輪列機構を構成する二番車の製造方法を示す図である。 図10の符号Cで示す部位の拡大図である。 輪列機構を構成する三番車の製造方法を示す図である。 図12の符号Dで示す部位の拡大図である。
符号の説明
1…香箱車、1A…ゼンマイ、1B…香箱歯車、2…発電機、3…輪列機構、5…二番車、6…三番車、7…四番車、8…五番車、9…六番車、25…二番歯部、25a…歯部内径部、25b…歯部外周部、26…歯、27…軸部、27a…軸本体、27b…軸補強部、28…軸受部、30,40…成形型、31,41…第1プレート(第1の型)、31a…軸部収納凹部、32,42…第2プレート(第2の型)、32a…軸部収納凹部、33,43…第3プレート、34…キャビティ、35,45…ゲート部、36,46…ランナー部、37,47…パーティング面、44a…第1キャビティ、44b…第2キャビティ、51…二番軸部、51A…二番カナ、51B…支持孔、51C…結合部、52…二番歯部、52A…歯、61…三番軸部、61A…三番カナ、61B…軸、62…三番歯部、62A…歯、62B…結合孔、71…四番軸部、71A…四番カナ、72…四番歯部、81…五番軸部、81A…五番カナ、82…五番歯部、91…六番軸部、91A…六番カナ、92…六番歯部

Claims (10)

  1. 互いに同軸に一体形成されたカナ及び軸部と、当該軸部の外周に一体形成され前記カナより大径な歯部とを備えた腕時計用歯車において、
    他の歯車との噛み合いによって応力が加わる部位を金属ガラス合金で形成し、前記部位以外を結晶金属で形成したことを特徴とする腕時計用歯車。
  2. 前記歯部を前記金属ガラス合金で形成し、前記カナ及び前記軸部を前記結晶金属で形成したことを特徴とする請求項1記載の腕時計用歯車。
  3. 前記歯部の歯が形成されている外周部を前記金属ガラス合金で形成し、前記歯部の内周部、前記カナ及び前記軸部を前記結晶金属で形成したことを特徴とする請求項1記載の腕時計用歯車。
  4. 前記カナ及び前記軸部を前記金属ガラス合金で形成し、前記歯部を前記結晶金属で形成したことを特徴とする請求項1記載の腕時計用歯車。
  5. 前記軸部の一部を前記金属ガラス合金で形成し、前記軸部の前記一部以外、前記カナ及び前記歯部を前記結晶金属で形成したことを特徴とする請求項1記載の腕時計用歯車。
  6. 前記歯部の軸中心に結合孔が形成され、前記軸部の外周に前記結合孔に内嵌して結合する結合部が形成されているとともに、前記結合孔及び前記結合部を同一形状の多角形状、或いは楕円形状として、互いの内周面及び外周面の全周が当接するようにしたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の腕時計用歯車。
  7. 前記金属ガラス合金は、Zr基、Co基、Fe基、Ni基を組成とした金属ガラス合金であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の腕時計用歯車。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の腕時計用歯車を製造する方法であって、
    成形型内に、結晶金属で形成した歯車の所定の部位を配置しておき、前記成形型内に設けたキャビティに金属ガラス合金となる溶湯を充填し、前記キャビティ内の前記溶湯を冷却・固化させて成形された前記金属ガラス合金の成形体を、前記歯車の残りの部位として結晶金属で形成した前記歯車の所定の部位と一体化させることを特徴とする腕時計用歯車の製造方法。
  9. 前記結晶金属は、熱電導性の高い特性を有する材料であることを特徴とする請求項8記載の腕時計用歯車の製造方法。
  10. 前記成形型は、相対的に型閉め型開き自在に設けられた第1の型及び第2の型と、当該第1及び第2の型の型閉め状態において両型間に設けた前記キャビティと、前記第2の型内に形成され、前記溶湯を前記キャビティ内に供給するゲート部とを備えており、
    前記ゲート部の前記キャビティに開口する開口面積を7500〜75000μm2とし、且つ、前記第1の型と前記成形体との間の固着力が、前記第2の型と前記成形体との間の固着力より大きく設定され、前記成形体を成形した後、前記第1及び第2の型の型開き状態において、前記成形体が前記第1の型側に固着するとともに、前記成形体が前記ゲート部で破断して前記第2の型側から離脱するようにしたことを特徴とする請求項8又は9記載の腕時計用歯車の製造方法。
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