JP4447557B2 - ジペプチドの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物、および該微生物を用いたジペプチドの製造法に関する。
ジペプチドの製造法としては、天然物からの抽出法、化学合成法、酵素法が知られている。天然物からの抽出法は、生産できるジペプチドの種類が限られている上、天然物中に含まれる目的のジペプチドの含量が低く生産性が悪い。化学合成法によるジペプチドの合成では、官能基の保護、脱保護などの操作が必要であり、またラセミ体も合成されることから、化学合成法は経済的、効率的な方法とはいえない。また、化学合成法は大量の有機溶媒等を使うため環境衛生上も好ましい方法ではない。
酵素法によるジペプチドの合成に関しては、タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の逆反応を利用した方法[J.Biol.Chem.,119,707−720(1937)]、耐熱性アミノアシルt−RNA合成酵素を利用する方法(特開昭58−146539号公報、特開昭58−209991号公報、特開昭58−209992号公報および特開昭59−106298号公報)、非リボゾームペプチドシンセターゼ(以下、NRPSと称す)を利用する方法[Chem.Biol.,,373−384(2000)、FEBS Lett.,498,42−45(2001)、米国特許第5795738号、米国特許第5652116号]が知られている。
しかし、タンパク分解酵素の逆反応を利用した方法では、基質となるアミノ酸の官能基の保護、脱保護が必要であり、ペプチド形成反応の効率化およびペプチド分解反応の阻止が困難といった問題点がある。耐熱性アミノアシルt−RNA合成酵素を利用する方法には、酵素の発現、副生物の生成反応の阻止が困難という問題点がある。NRPSを利用する方法は、酵素分子が巨大なためにDNA組換え法を用いて該酵素を発現することが困難であること、補酵素である4’−ホスフォパンテテイン(4’−phosphopantetheine)の供給が必要であることから、効率的な製造法とはいえない。
2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する酵素としては、アスパラギン酸とフェニルアラニンが互いに縮合したジケトピペラジンから、アスパルチルフェニルアラニンを生成する活性を有する酵素[New Frontiers in Screening for Microbial Biocatalysts,p.201−210,Elsevier,Amsterdam(1998)および特開昭62−208297号公報]、および該酵素を生産する微生物の菌体を酵素源に用いたアスパルチルフェニルアラニンの製造法(特公平8−22238号公報)は知られているが、該酵素がアスパラギン酸とフェニルアラニンが互いに縮合したジケトピペラジン以外のジケトピペラジンからジペプチドを生成する活性、および該酵素を生産する微生物の菌体を酵素源に用いたアスパルチルフェニルアラニン以外のジペプチドの製造法については知られていない。
また、2つのグリシンが互いに縮合したジケトピペラジンからグリシルグリシンを生成する活性を有する酵素も知られている[Agric.Biol.Chem.,49,1567−1572(1985)]が、該酵素が2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生成する活性を有することは知られていない。
種々のジケトピペラジンを分解する能力を有する微生物は多数知られている[J.Biosci.Bioeng,,89,602−605(2000)、New Frontiers in Screening for Microbial Biocatalysts,p.167−171,Elsevier,Amsterdam(1998)、J.Ferment.Bioeng.,83,386−388(1997)、生物工学会誌,79,71−77(2001)]が、ジペプチドを生成する微生物は知られていない。
本発明の目的は、ジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物および該微生物を用いたジペプチドの製造法を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(12)に関する。
(1) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物の培養物または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源および1種または2種のα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンを水性媒体中に存在せしめ、垓水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒体中からジペプチドを採取することを特徴とするジペプチドの製造法(ただし、ジケトピペラジンがアスパラギン酸とフェニルアラニンが互いに縮合したジケトピペラジンであり、かつジペプチドがアスパルチルフェニルアラニンである場合を除く)。
(2) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物が、生産するジペプチドに占める1種のジペプチドの割合が70%以上の微生物である上記(1)の製造法。
(3) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物が、
[1]被験微生物を、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンを唯一の炭素源または窒素源として含有する培地を用いて培養する工程、
[2]上記[1]の工程で生育が認められる微生物を選択する工程、
[3]上記[1]の工程で用いたジケトピペラジンと上記[2]の工程で選択した微生物とを水性媒体中に存在せしめたとき、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積する微生物を選択する工程、
を含む方法により得られる微生物である上記(1)または(2)の製造法。
(4) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物が、
[1]被験微生物を、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンを唯一の炭素源または窒素源として含有する培地に培養する工程、
[2]上記[1]の工程で生育が認められる微生物を選択する工程、
[3]上記[1]の工程で用いたジケトピペラジンと上記[2]の工程で選択した微生物とを水性媒体中に存在せしめたとき、該水性媒体中に生成、蓄積するジペプチドに占める1種のジペプチドの割合が70%以上である微生物を選択する工程、
を含む方法により得られる微生物である上記(2)の製造法。
(5) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物が、ミクロバクテリウム(Microbacterium)属、シノリゾビウム(Sinorhizobium)属またはシュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物である上記(1)〜(4)のいずれか1つの製造法。
(6) ミクロバクテリウム属に属する微生物がミクロバクテリウム ルテオラム(Microbacterium luteorum)である上記(5)の製造法。
(7) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有するミクロバクテリウム属、シノリゾビウム属またはシュードモナス属に属する微生物の培養物または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源および1種または2種のα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒体中からジペプチドを採取することを特徴とするジペプチドの製造法。
(8) ミクロバクテリウム属に属する微生物が、ミクロバクテリウム ルテオラムである上記(7)の製造法。
(9) α−アミノ酸がアラニン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、チロシン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸およびオルニチンからなる群より選ばれるα−アミノ酸である上記(1)〜(8)のいずれか1つの製造法。
(10) 2種のα−アミノ酸がアラニンとグルタミンであり、ジペプチトがアラニルグルタミンである上記(1)〜(9)のいずれか1つの製造法。
(11) 培養物の処理物が、培養物の濃縮物、培養物の乾燥物、培養物を遠心分離して得られる菌体、該菌体の乾燥物、該菌体の凍結乾燥物、該菌体の界面活性剤処理物、該菌体の溶媒処理物、該菌体の酵素処理物または該菌体の固定化物、或いは該菌体の機械的破砕物または超音波処理物であることを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか1つの製造法。
(12) 2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物であるミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株(FERM BP−08513)、ミクロバクテリウム エスピー(Microbacterium sp.)No.119株(FERM BP−08514)、シノリゾビウム エスピー(Sinorhizobium sp.)No.1株(FERM BP−08509)、シノリゾビウム エスピーNo.164株(FERM BP−08510)、シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)No.107株(FERM BP−08511)およびシュードモナス エスピーNo.108株(FERM BP−08512)。
以下に本発明を詳細に説明する。
1.本発明の方法で用いられるジケトピペラジン
本発明で用いられる1種または2種のα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンは、1種または異なる2つのα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンであればいずれでもよい。
α−アミノ酸としては、互いに縮合してジケトピペラジン構造を取り得るα−アミノ酸であれば特に限定されないが、好ましいα−アミノ酸としては、L−α−アミノ酸、D−α−アミノ酸、グリシンおよびそれらの誘導体をあげることができ、より好ましくは、L−α−アミノ酸、グリシンおよびそれらの誘導体をあげることができる。
好ましいL−α−アミノ酸およびD−α−アミノ酸としては、L体およびD体のアラニン、グルタミン、グルタミン酸、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、セリン、スレオニン、システイン、アスパラギン、チロシン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、オルニチンなどをあげることができる。
α−アミノ酸の誘導体としては、互いに縮合してジケトピペラジン構造を取り得る誘導体であれば特に限定されないが、好ましい誘導体としてはN−メチルアミノ酸などをあげることができ、具体的には、N−メチル−アラニン、N−メチル−グルタミン、N−メチル−グルタミン酸、N−メチル−グリシン、N−メチル−バリン、N−メチル−ロイシン、N−メチル−イソロイシン、N−メチル−プロリン、N−メチル−フェニルアラニン、N−メチル−トリプトファン、N−メチル−メチオニン、N−メチル−セリン、N−メチル−スレオニン、N−メチル−システイン、N−メチル−アスパラギン、N−メチル−チロシン、N−メチル−リジン、N−メチル−アルギニン、N−メチル−ヒスチジン、N−メチル−アスパラギン酸およびN−メチル−オルニチンなどをあげることができる。
L−α−アミノ酸、D−α−アミノ酸およびグリシンの誘導体としては、互いに縮合してジケトピペラジン構造を取り得る誘導体であれば特に限定されないが、好ましい誘導体としてはヒドロキシアミノ酸などをあげることができ、具体的には、β−ヒドロキシグルタミン、β−ヒドロキシグルタミン酸、γ−ヒドロキシグルタミン酸、α−ヒドロキシグリシン、β−ヒドロキシバリン、γ−ヒドロキシバリン、β−ヒドロキシロイシン、γ−ヒドロキシロイシン、δ−ヒドロキシロイシン、β−ヒドロキシイソロイシン、γ−ヒドロキシイソロイシン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン、β−ヒドロキシフェニルアラニン、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン、2,4,5−トリヒドロキシフェニルアラニン、β−ヒドロキシトリプトファン、5−ヒドロキシトリプトファン、α−ヒドロキシメチオニン、β−ヒドロキシセリン、γ−ヒドロキシスレオニン、S−ヒドロキシシステイン、β−ヒドロキシアスパラギン、β−ヒドロキシチロシン、β−ヒドロキシリジン、γ−ヒドロキシリジン、δ−ヒドロキシリジン、N−ヒドロキシリジン、β−ヒドロキシアルギニン、δ−ヒドロキシアルギニン、N−ヒドロキシアルギニン、β−ヒドロキシヒスチジン、β−ヒドロキシアスパラギン酸、β−ヒドロキシオルニチン、γ−ヒドロキシオルニチンおよびN−ヒドロキシオルニチンなどをあげることができる。
上記したジケトピペラジンの製造法としては、化学合成法[J.Comb.Chem.,3,453−460(2001)、Tetrahedron,58,3297−3312(2002)など]、酵素法[Chemistry Biology,,997−1010(2001)、Chemistry Biology,,1355−1364(2002)など]等をあげることができる。
例えば、アラニンとグルタミンが互いに縮合したジケトピペラジン[以下、cyclo(Ala−Gln)と称す]の化学合成法による製造法としては、以下の方法をあげることができる。
アラニルグルタミン(例えば、Bachem社製、Product G−1210)を2mol/lの水酸化ナトリウム水溶液に溶解し、1.5当量のベンジルオキシカルボニルクロライドを添加してベンジルオキシカルボニル化アラニルグルタミン(以下、Z−Ala−Glnと称す。)を生成させる。該溶液に濃塩酸を添加してpH2とし、生成したZ−Ala−Glnの結晶を取得する。該結晶をN,N−ジメチルフォルムアミド:酢酸エチル=4:1の溶液に溶解した後、1当量のN−ヒドロキシサクシンイミドと1当量のジシクロヘキシルカルボジイミドを添加してサクシンイミド化Z−Ala−Gln(以下、Z−Ala−Gln−ONSuと称す)を生成させる。次に、該溶液を減圧濃縮してZ−Ala−Gln−ONSuの結晶を取得し、該結晶をメタノール:水=95:5の溶液に懸濁する。該溶液にパラジウムカーボンを添加して、cyclo(Ala−Gln)を生成させた後、減圧濃縮することでcyclo(Ala−Gln)の結晶を取得することができる。
化学合成法、酵素法は、アミノ酸の官能基の保護と脱保護をする必要がないため、α−アミノ酸の構造に依存することなく、効率的にジケトピペラジンを製造することができる。
2.本発明の方法で用いられる微生物
本発明の方法で用いられる2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物は、該能力を有する微生物であればいずれの微生物であってもよく、自然界から分離された微生物、該微生物に薬剤や紫外線処理を施すことにより得られる変異株、細胞融合株または遺伝子組換え株などをあげることができる。
2種のα−アミノ酸としては、互いに縮合してジケトピペラジン構造を取り得るα−アミノ酸であれば、特に制限されないが、好ましくはL−α−アミノ酸、D−α−アミノ酸、グリシンおよびそれらの誘導体からなる群より選ばれる異なる2つのα−アミノ酸をあげることができる。
好ましいL−α−アミノ酸およびD−α−アミノ酸、並びにL−α−アミノ酸、D−α−アミノ酸およびグリシンの誘導体としては、上記1のアミノ酸および誘導体をあげることができる。
本発明の方法で用いられる2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物としては、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンから生産されるジペプチドに占める1種のジペプチドの割合が、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは100%である微生物をあげることができる。ただし、New Frontiers in Screening for Microbial Biocatalysts,p.201−210,Elsevier,Amsterdam(1998)、および特開昭62−208297号公報に記載の酵素を生産する微生物は、本発明の微生物に含まれない。
2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンから生産されるジペプチドに占める1種のジペプチドの割合とは、2種のα−アミノ酸をA、Bとし、AとBが互いに縮合したジケトピペラジンから生成したジペプチドをA−B、およびB−A(−はアミド結合を表す)としたとき、生成した総ジペプチド量(A−B+B−A)に対するA−B、またはB−Aの割合をいう。
本発明の方法で用いられる微生物は、例えば以下の方法により取得することができる。
約0.5〜5gの採取した土壌を滅菌水に懸濁し、該土壌懸濁液を室温で10分間〜1時間穏やかに振盪してから、1〜30分間静置した後、0.05〜2mlの上澄液を、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンを唯一の炭素源または窒素源として含有する寒天培地(以下、DKP含有寒天培地と称す)に塗布し、25〜60℃で1〜5日間培養してコロニーを形成させる。
上記で用いるジケトピペラジンは、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンであれば特に限定されないが、好ましくはL−α−アミノ酸が縮合したジケトピペラジン、より好ましくはL−アラニンとL−グルタミンが互いに縮合したジケトピペラジンをあげることができる。
上記で用いるDKP含有寒天培地は、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンを唯一の炭素源または窒素源として含む培地であり、かつジケトピペラジンを唯一の炭素源として用いる場合は窒素源および無機塩類を、ジケトピペラジンを唯一の窒素源として用いる場合は炭素源および無機塩類を含む培地であればいずれの培地であってもよい。
炭素源としては、グルコース、フラクトース、スクロース、デンプンおよびデンプン加水分解物等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノールプロパノール等のアルコール類であり、かつ窒素非含有の物質をあげることができる。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸ナンモニウム等の無機酸または有機酸のアンモニウム塩等をあげることができる。
無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等をあげることができる。
次に、出現したコロニーを、DKP含有寒天培地およびDKP含有寒天培地からジケトピペラジンを除いた寒天培地に塗布し、25〜60℃で1〜5日間培養する。DKP含有寒天培地で生育し、DKP含有寒天培地からジケトピペラジンを除いた寒天培地では生育しない菌株を選択することにより、該ジケトピペラジンを資化する能力を有する微生物を取得することができる。
上記で取得した菌株を合成寒天培地に塗布して25〜60℃で1〜5日間培養した後、生育した微生物の1白金耳量を上記で用いたジケトピペラジンを含有する液体培地に植菌し、25〜60℃で1〜5日間、振盪培養する。
培養終了後、培養液の上清を分析し、ジケトピペラジンが検出されない培養液を与える菌株を、ジケトピペラジンを分解する能力を有する菌株として選択する。培養液の上清の分析法は、用いたジケトピペラジンを検出することができる方法であれば、いずれの方法であってもよく、例えば高速液体クロマトグラフィーを用いる方法などをあげることができる。
上記で選択した菌株を合成寒天培地に塗布して25〜60℃で1〜5日間培養した後、1〜5g/lのジケトピペラジンを含有する液体培地に1白金耳量植菌し、25〜60℃で1〜5日間振盪培養する。培養終了後、培養物を遠心分離して菌体を回収し、生理食塩水などを用いて菌体を洗浄する。洗浄菌体は、そのまま、あるいは一旦−80℃で凍結保存し、融解してからその後の操作に用いることができる。
菌体を凍結した場合は、常温で融解した後、湿菌体量で5〜50g/lになるように、緩衝液に懸濁して、菌体懸濁液を調製する。緩衝液は、いずれの緩衝液でもよく、例えばトリス緩衝液、リン酸緩衝液などをあげることができる。
該懸濁液には、生成するジペプチドの分解活性を阻害するために、金属イオン、キレート剤またはジペプチドアナログなどを添加してもよい。
該懸濁液に1〜5g/lになるようにジケトピペラジンを添加して反応液を調製し、該反応液を25〜60℃で1〜24時間、穏やかに振盪する。反応終了後、該反応液を遠心分離した後、上清を分析し、ジペプチドの生成を検出する。ジペプチドの生成、蓄積が検出される反応液を与える菌株を選択することにより、ジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物を取得することができる。
ジペプチドの検出法は、ジペプチドを検出することができる方法であればいずれでもよく、例えば上清に含有されるジペプチドを9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)化した後にHPLC分析する方法をあげることができる。
上記した方法により取得できる本発明の微生物としては、例えばミクロバクテリウム(Microbacterium)属、シノリゾビウム(Sinorhizobium)属またはシュードモナス(Pseudomonas)属に属する微生物をあげることができ、ミクロバクテリウム属に属する微生物としてはミクロバクテリウム ルテオラム(Microbacterium luteolum)をあげることができる。
本発明の微生物として、より具体的には、ミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株、ミクロバクテリウム エスピー(Microbacterium sp.)No.119株、シノリゾビウム エスピー(Sinorhizobium sp.)No.1株、シノリゾビウム エスピーNo.164株、シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)No.107株、シュードモナス エスピーNo.108株、およびこれらの菌株の継代培養により得られる微生物、これらの菌株を用いて作製される細胞融合株、突然変異株などをあげることができる。
上記した株は、本発明者らが土壌から新たに分離した微生物である。以下に、各々の菌株の同定結果を示す。
土壌から分離されたNo.93およびNo.119株は、形態観察の結果、いずれもグラム陽性桿菌であった。No.93株およびNo.119株より調製したゲノムDNAを鋳型にして、Lett.Appl.Microbiol.,15,210−213(1992)に記載の16S rDNAユニバーサルプライマー29fと1492rをプライマーセットとして用い、それぞれの菌株の16S rDNA部分配列を増幅、取得した。PCR産物をExoSap−IT(ファルマシア社製)を用いて精製し、塩基配列を決定した。
決定したNo.93株およびNo.119株の16S rDNA部分配列をそれぞれクエリーにしてBlast検索を行なったところ、いずれもグラム陽性細菌であるアクチノバクテリア綱のミクロバクテリウム属に属する微生物の16S rDNAと高い相同性を有することが確認された。そこで、rRNAデータベースから関連菌種の16S rDNA配列を取得して系統解析を行なった。rRNA分子の2次構造情報を加味した多重アライメントファイルとして取得した関連菌種の配列に対して、No.93株およびNo.119株の配列をマルチアライメント作成ソフトclustalW(EMBLのclustalWダウンロードサイトより入手)のprofileアライメントメニューを用いて整列した。
作成されたアライメントを基にPHYLIPパッケージのdnadistプログラム(University of Wshington,Felsenstein Labのダウンロードサイトより入手)を用いて木村の2パラメーターに基づく各菌株間の遺伝距離を計算し、neighborプログラム(University of Wshington,Felsenstein Labのダウンロードサイトより入手)を用いて近隣結合法による系統関係の推定を行なった。系統樹の描画は、NJplotプログラム(Pole Bio−Informatique Lyonnaisのダウンロードサイトより入手)を用いて行なった。また、PHYLIPパッケージのSeqbootプログラムを用いて100セットの再抽出を行ない、ブートストラップ検定法による系統樹の各分枝の信頼度を確認した。
その結果、両株ともミクロバクテリウム属のミクロバクテリウム ルテオラム、ミクロバクテリウム オキシダンス(Microbacterium oxydans)、およびミクロバクテリウム リケファシエンス(Microbacterium liquefaciens)と極めて近縁であることが示された。またNo.93株は、特にミクロバクテリウム ルテオラムの配列と類縁性が高く、そのクラスタリングは93%のブートストラップ値で支持された。しかしながら、No.93株を含めたこれら4菌株の系統距離は極めて短く、これら菌株群内の正確な系統関係を解析することは困難であった。
そこで、これら3菌種とNo.93株の種レベルの分類学的関係を明確にするために、DNA/DNA交雑実験を実施した。供試株としてはNo.93株、ミクロバクテリウム ルテオラム、ミクロバクテリウム オキシダンス、およびミクロバクテリウム リケファシエンスの各基準株[それぞれ(財)醗酵研究所IFO1574株、IFO15586株、IFO15037株]、陰性対照としてコリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum)ATCC13032株を用いた。各菌株から公知の方法によりゲノムDNAを抽出し、ハイドロキシアパタイトを用いて精製したDNAを実験に用いた。
DNA/DNA交雑実験の結果、No.93株はミクロバクテリウム ルテオラムの基準株であるIFO15074株と97%以上の高いDNA/DNA相同性を示した。また、16S rDNA系統解析の結果、同様に近縁性が示されていたミクロバクテリウム オキシダンス、ミクロバクテリウム リケファシエンスの基準株との間にも比較的高いDNN/DNA相同性を示したが、その値は50〜60%と近縁異種の菌株間に観察されるDNA/DNA相同値と同等であった。
以上の結果から、No.93株をミクロバクテリウム ルテオラ厶、No.119株をミクロバクテリウム エスピーであると同定した。
土壌から分離したNo.1株およびNo.164株は、形態観察の結果、グラム陰性の桿菌であった。No.1株およびNo.164株より調製したゲノムDNAをそれぞれ鋳型にして、上記した方法と同様の方法により、各々の株の16S rDNA部分配列の塩基配列を決定し、Blast検索に供したところ、αプロテオバクテリアのシノリゾビウム属に属する微生物の16S rDNA配列と高い相同性を有することが確認された。そこで、rRNA databaseから関連菌種の16S rDNA配列を取得して、上記と同様の方法で系統解析を行なった。その結果、両株とも、シノリゾビウム属の菌株と系統群を形成し、シノリゾビウム モレレンス(Sinorhizobium morelense)およびエンシファー アドヘレンス(Ensifer adhaerens)に極めて近縁であった。エンシファー属は、シノリゾビウム属としてまとめられるべきであるとの勧告が国際微生物学連盟の原核微生物分類委員会に提言されている[Int.J.Syst.Envol.Microbiol.,52,2337(2002)]。
以上の系統解析結果と原核生物分類委員会の見解に基づき、No.1株およびNo.164株をシノリゾビウム エスピーと同定した。
土壌から分離したNo.107株およびNo.108株は、形態観察の結果、グラム陰性の桿菌であった。No.1株およびNo.164株より調製したゲノムDNAをそれぞれ鋳型にして、上記した方法と同様の方法により、各々の株の16S rDNA部分配列の塩基配列を決定し、Blast検索に供したところ、γプロテオバクテリアのシュードモナス属に属する微生物の16S rDNA配列と高い相同性を有することが確認された。そこで、rRNA databaseから関連菌種の16S rDNA配列を取得して、上記と同様の方法で系統解析を行なった。その結果、両株とも、シュードモナス属の菌株と系統群を形成し、特にシュードモナス グラミニス(Pseudomonas graminis)と極めて近縁であった。
以上の系統解析結果から、No.107株およびNo.108株をシュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.)と同定した。
ミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株、ミクロバクテリウム エスピーNo.119株、シノリゾビウム エスピーNo.1株、シノリゾビウム エスピーNo.164株、シュードモナス エスピーNo.107株およびシュードモナス エスピーNo.108株は、ブタペスト条約に基づいて平成15年10月17日付けで独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(郵便番号305−8566)に、それぞれFERM BP−08513、FERM BP−08514、FERM BP−08509、FERM BP−08510、FERM BP−08511およびFERM BP−08512として寄託されている。
3.本発明の製造法
本発明の製造法は、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物の培養物または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源および1種もしくは2種のα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒体中からジペプチドを採取することを特徴とするジペプチドの製造法に関する。ただし、上記においてジケトピペラジンがアスパラギン酸とフェニルアラニンが互いに縮合したジケトピペラジンであり、かつジペプチドがアスパルチルフェニルアラニンである製造法は本発明に含まれない。好ましくは、上記においてジケトピペラジンがグリシンが互いに縮合したジケトピペラジンである製造法もまた本発明に含まれない。
また、本発明の製造法は、ミクロバクテリウム属、シノリゾビウム属またはシュードモナス属に属する微生物の培養物または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源および1種もしくは2種のα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒体中からジペプチドを採取することを特徴とするジペプチドの製造法に関する。
2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物、ミクロバクテリウム属に属する微生物、シノリゾビウム属に属する微生物、およびシュードモナス属に属する微生物の培養は、微生物の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。
2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物、ミクロバクテリウム属に属する微生物、シノリゾビウム属に属する微生物、およびシュードモナス属に属する微生物としては、上記2の微生物をあげることができる。
該微生物を培養する培地としては、該微生物が資化し得る炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、該微生物の培養を効率的に行える培地であれば天然培地、合成培地のいずれを用いてもよい。
炭素源としては、該微生物が資化し得るものであればよく、グルコース、フラクトース、スクロース、これらを含有する糖蜜、デンプンあるいはデンプン加水分解物等の炭水化物、酢酸、プロピオン酸等の有機酸、エタノール、プロパノール等のアルコール類等を用いることができる。
窒素源としては、アンモニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機酸または有機酸のアンモニウム塩、含窒素化合物、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープリカー、カゼイン加水分解物、大豆粕、大豆粕加水分解物、各種発酵菌体、およびその消化物等を用いることができる。
無機塩としては、リン酸第一カリウム、リン酸第二カリウム、リン酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、硫酸銅、炭酸カルシウム等を用いることができる。
培養は、通常振盪培養または深部通気攪拌培養等の好気的条件下で行う。培養温度は15〜60℃がよく、培養時間は、通常5時間〜7日間である。培養中pHは4〜10に保持する。pHの調整は、無機または有機の酸、アルカリ溶液、尿素、炭酸カルシウム、アンモニア等を用いて行う。
培養物の処理物としては、培養物の濃縮物、培養物の乾燥物、培養物を遠心分離して得られる菌体、該菌体の乾燥物、該菌体の凍結乾燥物、該菌体の界面活性剤処理物、該菌体の溶媒処理物、該菌体の酵素処理物および該菌体の固定化物などの生菌体を含む処理物、並びに該菌体の機械的破砕物および超音波処理物などの粗酵素抽出物を含む処理物などをあげることができる。
ジペプチドの生成反応に用いられる酵素源は、特定のジケトピペラジンから30℃で1分間に1mmolのジペプチドを生成することのできる活性を1単位(U)として、1mU/l〜1000U/lであり、好ましくは10mU/l〜100U/lの濃度で用いる。
基質である1種もしくは2種のα−アミノ酸またはその誘導体が互いに縮合したジケトピペラジンは、1〜500g/lの濃度で用いる。
ジペプチドの生成反応に用いられる水性媒体としては、水、りん酸塩、炭酸塩、酢酸塩、ほう酸塩、クエン酸塩、トリスなどの緩衝液、メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸エチルなどのエステル類、アセトンなどのケトン類、アセトアミドなどのアミド類などをあげることができる。また、酵素源として用いた微生物の培養液を水性媒体として用いることができる。
ジペプチドの生成反応において、必要に応じて界面活性剤あるいは有機溶媒を添加してもよい。界面活性剤としては、ポリオキシエチレン・オクタデシルアミン(例えばナイミーンS−215、日本油脂社製)などの非イオン界面活性剤、セチルトリメチルアンモニウ厶・ブロマイドやアルキルジメチル・ベンジルアンモニウムクロライド(例えばカチオンF2−40E、日本油脂社製)などのカチオン系界面活性剤、ラウロイル・ザルコシネートなどのアニオン系界面活性剤、アルキルジメチルアミン(例えば三級アミンFB、日本油脂社製)などの三級アミン類など、各種ジペプチドの生成反応を促進するものであればいずれでもよく、1種または数種を混合して使用することもできる。界面活性剤は、通常0.1〜50g/lの濃度で用いられる。有機溶媒としては、キシレン、トルエン、脂肪族アルコール、アセトン、酢酸エチルなどがあげられ、通常0.1〜50ml/lの濃度で用いられる。
ジペプチドの生成反応は、水性媒体中、pH5〜10、好ましくはpH6〜9、20〜60℃の条件で1〜96時間行う。該生成反応において、必要に応じてジペプチドの分解を抑制するために塩化コバルト(CoCl)等の無機塩、EDTA等のキレート剤、ベスタチン等のジペプチド分解活性の阻害物質などを添加することができる。
水性媒体中に生成したジペプチドの採取は、活性炭やイオン交換樹脂などを用いる通常の単離および精製方法によって行うことができる。
4.本発明の微生物
本発明の微生物としては、ミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株(FERM BP−08513)、ミクロバクテリウム エスピーNo.119株(FERM BP−08514)、シノリゾビウム エスピーNo.1株(FERM BP−08509)、シノリゾビウム エスピーNo.164株(FERM BP−08510)、シュードモナス エスピーNo.107株(FERM BP−08511)およびシュードモナス エスピーNo.108株(FERM BP−08512)をあげることができる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例で用いたアラニンとグルタミンが互いに縮合したジケトピペラジン[以下、cyclo(Ala−Gln)と称す]は以下の方法により調製した。
50gのAla−Gln(Bachem社製、Product G−1210)を200mlの2mol/l水酸化ナトリウム溶液に溶解した後、51gのベンジルオキシカルボニルクロライドと150mlの2mol/l水酸化ナトリウム溶液を添加して室温で2時間攪拌した。該溶液に濃塩酸を加えてpH2とすることにより、ベンジルオキシカルボニル化アラニルグルタミン(以下、Z−Ala−Glnと称す)の結晶85gを取得し、乾燥させた。
次に、35gのZ−Ala−Glnの結晶を、200mlのN,N−ジメチルフォルムアミド:酢酸エチル=4:1の溶液に溶解した後、12gのN−ヒドロキシサクシンイミドを添加した。さらに22gのジシクロヘキシルカルボジイミドを添加した後、50mlの酢酸エチルを添加して室温で12時間攪拌した。該溶液に1mlの酢酸を添加した後、濾過し、得られた濾液を減圧濃縮してサクシンイミド化Z−Ala−Gln(以下、Z−Ala−Gln−ONSuと称す)の結晶30gを取得した。
該結晶をイソプロピルアルコールで洗浄し、乾燥して得られた23gのZ−Ala−Gln−ONSuの結晶を、300mlの95%メタノール水溶液に懸濁し、500mgのパラジウムカーボンを添加して室温で12時間攪拌した。該溶液に100mlの水を加えた後、濾過し、得られた濾液を減圧濃縮して結晶を取得した。該結晶を200mlのメタノールと30mlのトリエチルアミンからなる溶液に懸濁して室温で12時間攪拌した。該溶液を濾過して得られた結晶を、メタノールで洗浄した後、乾燥し、cyclo(Ala−Gln)の結晶8gを取得した。
また、ジケトピペラジンおよびジペプチドの分析、定量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用い、以下の方法により行った。
ジケトピペラジンは、Aminex HPX−87Hイオン交換カラム(7.8mmID×300mm、日本バイオ・ラッドラボラトリーズ社製)を用いて分析、定量した。移動相には5mmol/lの硫酸とアセトニトリルを7:3で混合した溶液を用いた。移動相の流速は0.6ml/min、カラム温度は60℃、検出波長はUV250nmである。
ジペプチドは、9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)を用いて誘導体化した後にHPLCで分析した。FMOC誘導体化は、100mmol/lのホウ酸緩衝液(pH9.0)で希釈した試料に、等容量の6mmol/lのクロロギ酸9−フルオレニルメチル(FMOC−Cl)アセトン溶液を加え、室温で40分間静置することにより行った。
次に、該混合溶液に1.25倍容量のヘキサンを加え激しく攪拌した後、上層のヘキサン層を取り除く操作を2回繰り返し、残った下層に等容量の250mmol/lのホウ酸緩衝液(pH5.5)とアセトニトリルの3:1の混合液を加え、FMOC化試料とした。
該FMOC化試料を、Develosil ODS−HG−3カラム(4.6mmID×250mm、野村化学社製)を用いて分析、定量した。HPLC分析の条件には、ジペプチドおよび試料に含有される不純物の種類により、下記の条件(1)または条件(2)を用いた。
条件(1)
移動相には、20mmol/lのリン酸アンモニウム緩衝液(pH6.5。アンモニア水でpH調整)とメタノールの混合比が17:3の移動相Aとアセトニトリルと水の混合比が9:1の移動相Bを用いた。移動相の流速は1ml/分、移動相Aと移動相Bの混合比は、0分のとき82:18であり、その後30分かけて、1:99まで直線的に変化させた。カラム温度は40℃、励起波長254nm、検出波長630nmの蛍光検出で測定した。
条件(2)
移動相には、6ml/l酢酸溶液(pH3.6。トリエチルアミンでpH調整)とアセトニトリルの混合比が8:2の移動相Cと6ml/l酢酸溶液(pH3.6。トリエチルアミンでpH調整)とアセトニトリルの混合比が3:7の移動相Dを用いた。移動相の流速は1ml/分、移動相Cと移動相Dの混合比は、0分のとき85:15であり、その後25分かけて、0:100まで直線的に変化させた。カラム温度は40℃、励起波長254nm、検出波長630nmの蛍光検出で測定した。
ジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物の取得
(1):ジケトピペラジンを資化する能力を有する微生物のスクリーニング
土壌を採取し、約2gの該土壌を滅菌水10mlに懸濁した。該土壌懸濁液を室温で30分間穏やかに振盪し、10分間静置した後、0.1mlの上澄液を、cyclo(Ala−Gln)2g/lを唯一の炭素源として含有する寒天培地A〔硝酸アンモニウム2.5g/l、リン酸水素二ナトリウム1g/l、リン酸二水素カリウム0.5g/l、硫酸マグネシウム(MgSO・7HO)0.5g/l、硫酸鉄(FeSO・7HO)0.1g/l、塩化カルシウム(CaCl・2HO)0.1g/l、硫酸亜鉛(ZnSO・7HO)0.88mg/l、硫酸銅(CuSO・5HO)0.393mg/l、塩化マンガン(MnCl・4HO)0.072mg/l、ホウ砂(Na・10HO)0.088mg/l、モリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]0.037mg/l、チアミン塩酸0.001mg/l、リボフラビン0.002mg/l、パントテン酸カルシウ厶0.002mg/l、ピリドキシン塩酸0.002mg/l、ビオチン0.0001mg/l、p−アミノ安息香酸0.001mg/l、ニコチン酸0.002mg/l、寒天15g/l、pH7.2〕に塗布し、30℃で2日間培養してコロニーを形成させた。該コロニーを、2g/lのcyclo(Ala−Gln)を含む寒天培地A、およびcyclo(Ala−Gln)を含まない寒天培地Aに塗布し、30℃で2日間培養した。cyclo(Ala−Gln)を含む寒天培地Aで生育し、cyclo(Ala−Gln)を含まない寒天培地Aでは生育しない菌株を選択した。
上記で選択した菌株を寒天培地B[普通ブイヨン培地(極東製薬工業社製)20g/l、寒天15g/l、pH7.2]に塗布して30℃で1日間培養した後、液体培地A〔グルコース2g/l、硝酸アンモニウム2g/l、リン酸二水素カリウム1g/l、リン酸水素二カリウム3g/l、硫酸マグネシウム(MgSO・7HO)0.3g/l、硫酸鉄(FeSO・7HO)10mg/l、硫酸マンガン(MnSO・nHO)10mg/l、モリブデン酸アンモニウム[(NHMo24・4HO]0.037mg/l、硫酸亜鉛(ZnSO・7HO)0.88mg/l、硫酸銅(CuSO・5HO)0.393mg/l、塩化マンガン(MnCl・7HO)0.72mg/l、ホウ砂(Na・10HO)0.088mg/l、チアミン塩酸0.001mg/l、リボフラビン0.002mg/l、パントテン酸カルシウム0.002mg/l、ピリドキシン塩酸0.002mg/l、ビオチン0.0001mg/l、p−アミノ安息香酸0.001mg/l、ニコチン酸0.002mg/l〕に2g/lとなるようにcyclo(Ala−Gln)を添加した40mlの培養液に、出現したコロニーの1白金耳分を植菌し、300ml容のフラスコを用いて30℃で1日間、振盪培養した。
培養上清をHPLCにて分析し、培養液中にcyclo(Ala−Gln)が残存していなかった菌株を、cyclo(Ala−Gln)を資化する能力を有する菌株として選択した。
ジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物の取得
(2):cyclo(Ala−Gln)を分解する能力を有する微生物のスクリーニング
実施例1で選択した菌株を寒天培地Bに塗布して30℃で1日間培養した後、1白金耳量の菌体を2g/lのcyclo(Ala−Gln)を含有する40mlの液体培地Aに植菌し、300mlフラスコを用いて、30℃で1日間、振盪培養した。該培養液を遠心分離(8,000rpm、10分間)して菌体を沈殿させ、該菌体を0.85%の塩化ナトリウム水溶液に懸濁して遠心分離(8,000rpm、10分間)をする操作を2回繰り返した後、得られた菌体を−80℃で1時間凍結した。
該凍結菌体を常温で融解した後、湿菌体重量が約20g/lになるように50mmol/lのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に懸濁した。該懸濁液0.9mlおよび10g/lのcyclo(Ala−Gln)を含む50mmol/lのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)0.1mlを2ml容のプラスチックチューブに入れて、30℃で8時間、穏やかに振盪した。反応液を遠心分離(10,000rpm,10分間)した後、上清をHPLCにて分析した。
その結果、多くの反応液でcyclo(Ala−Gln)の減少が認められた。例えば、ミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株、ミクロバクテリウム エスピーNo.119株、シノリゾビウム エスピーNo.1株、シノリゾビウム エスピーNo.164株、シュードモナス エスピーNo.107株およびシュードモナス エスピーNo.108株の反応液では、いずれも8時間で約0.5g/lのcyclo(Ala−Gln)が消失していた。
上記の菌株を、2種のα−アミノ酸が互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する菌株の候補とした。
グリシンとグルタミンが互いに縮合したジケトピペラジン[以下、cyclo(Gly−Gln)と称す]の分解活性
実施例2で調製したミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株の凍結融解菌体懸濁液0.9mlおよび5g/lのcyclo(Gly−Gln)(Bachem社製)を含む50mmol/lのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)0.1mlを2ml容のプラスチックチューブに入れて、30℃で8時間、穏やかに振盪した。反応液を遠心分離(10,000rpm,10分間)した後、上清をHPLCにて分析した結果、8時間で約0.1g/lのcyclo(Gly−Gln)が消失していた。
ロイシンとフェニルアラニンが互いに縮合したジケトピペラジン[以下、cyclo(Leu−Phe)と称す]の分解活性
実施例2で調製したミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株の凍結融解菌体懸濁液0.9mlおよび300mg/lのcyclo(Leu−Phe)(Bachem社製)を含む70%エタノール水溶液0.1mlを2ml容のプラスチックチューブに入れて、30℃で24時間、穏やかに振盪した。反応液を遠心分離(10,000rpm,10分間)した後、上清をHPLCにて分析した結果、24時間で約10mg/lのcyclo(Leu−Phe)が消失していた。
Ala−Glnの生産
実施例2で調製したミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株またはミクロバクテリウム エスピーNo.119株の凍結融解菌体懸濁液0.9mlに、終濃度がそれぞれ2g/lおよび1mmol/lになるように、cyclo(Ala−Gln)および塩化コバルトを添加した1mlの反応液を2ml容のプラスチックチューブに入れて、30℃で2時間、穏やかに振盪した。反応液を遠心分離(10,000rpm,10分間)した後、上清をFMOC化した後にHPLCにて分析した。結果を第1表に示す。
Figure 0004447557
ミクロバクテリウム ルテオラムNo.93株およびミクロバクテリウ厶 エスピーNo.119株がcyclo(Ala−Gln)から生成するジペプチドに占めるアラニルグルタミンの割合は100%であった。
グルタミニルアラニン(Gln−Ala)の生産
実施例2で調製したシノリゾビウム エスピーNo.1株、シノリゾビウム エスピーNo.164株、シュードモナス エスピーNo.107株またはシュードモナス エスピー No.108株の凍結融解菌体懸濁液0.9mlに、終濃度がそれぞれ2g/lおよび10mmol/lになるように、cyclo(Ala−Gln)およびEDTAを添加した1mlの反応液を2ml容のプラスチックチューブに入れて、30℃で2時間、穏やかに振盪した。該反応液を遠心分離(10,000rpm、10分間)して菌体を沈殿させ、上清をFMOC化した後にHPLCにて分析した。結果を第2表に示す。
Figure 0004447557
シノリゾビウム エスピーNo.1株、シノリゾビウム エスピーNo.164株、シュードモナス エスピーNo.l07株およびシュードモナス エスピーNo.108株がcyclo(Ala−Gln)から生成するジペプチドに占めるグルタミニルアラニンの割合は、それぞれ73%、87%、94%および92%であった。

Claims (5)

  1. アラニンとグルタミンが互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有するミクロバクテリウム属、シノリゾビウム属またはシュードモナス属に属する微生物の培養物または該培養物の処理物を酵素源に用い、該酵素源およびアラニンとグルタミンが互いに縮合したジケトピペラジンを水性媒体中に存在せしめ、該水性媒体中にジペプチドを生成、蓄積させ、該水性媒体中からジペプチドを採取することを特徴とするジペプチドの製造法。
  2. ミクロバクテリウム属に属する微生物が、ミクロバクテリウム ルテオラムである請求項記載の製造法。
  3. ペプチドがアラニルグルタミンである請求項1または2に記載の製造法。
  4. 培養物の処理物が、培養物の濃縮物、培養物の乾燥物、培養物を遠心分離して得られる菌体、該菌体の乾燥物、該菌体の凍結乾燥物、該菌体の界面活性剤処理物、該菌体の溶媒処理物、該菌体の酵素処理物または該菌体の固定化物、或いは該菌体の機械的破砕物または超音波処理物であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の製造法。
  5. アラニンとグルタミンが互いに縮合したジケトピペラジンからジペプチドを生産する能力を有する微生物であるミクロバクテリウム ルテオラム No.93株(FERM BP-08513)、ミクロバクテリウム エスピー(Microbacterium sp.) No.119株(FERM BP-08514)、シノリゾビウム エスピー(Sinorhizobium sp.) No.1株(FERM BP-08509)、シノリゾビウム エスピーNo.164株(FERM BP-08510)、シュードモナス エスピー(Pseudomonas sp.) No.107株(FERM BP-08511)またはシュードモナス エスピー No.108株(FERM BP-08512)。
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