JP4445821B2 - 電流極性検出回路及びそれを有する半導体装置 - Google Patents

電流極性検出回路及びそれを有する半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、インバータ駆動モータに使用して好適な電流極性検出回路及びそれを有する半導体装置に関する。
近年、家庭用電気機器のモータにはインバータ制御されたブラシレスモータが広く採用されている。ブラシレスモータには、通常、ホール素子やホールICなどの位置センサが設けられ、位置センサからの位置情報に基づいてモータのコイルに電圧を印加するように構成されている。モータのコイルに電圧を印加すると、印加電圧とコイルに発生する誘起電圧により決まる電流がコイルに流れる。誘起電圧の大きさはモータの回転速度により変化する。そのため位置センサからの位置情報に基づいて一定のタイミングで電圧を印加すると、コイルに流れる電流の位相は回転速度により変化することになる。誘起電圧の位相と電流の位相がずれると力率が低下し、モータの効率が低下する。これを防止するためには、電流位相と誘起電圧位相を一致させる位相制御を行う必要がある。電流位相はモータの電流を電流センサでモニタすることにより検出することができる。しかしモータ用の電流センサは高価であり、家庭用電気機器に採用することはできない。
特開平10−285982号公報及び特開平10−341588号公報には、電流センサを用いずにモータ電流の極性を検出する方法が記載されている。
図10及び図11を参照して、特開平10−285982号公報に記載された電流極性検出回路を説明する。図10に示すように、インバータ装置は、上アームスイッチング素子T1及び下アームスイッチング素子T4、スイッチング素子T1及びT4を駆動するための駆動回路K1、K4を有する。スイッチング素子T1及びT4の中点にモータM1のコイルの端子が接続されている。スイッチング素子T1及びT4には、還流ダイオードD1、D4が逆並列に接続されている。下アームスイッチング素子T4には抵抗R3が接続されている。
電流極性検出回路は、コンパレータC2、及び、ラッチ回路F2を有する。コンパレータC2は、抵抗R3の電圧VURの正負判定を行う。ラッチ回路F2は、下アーム制御信号VUBの立ち下がりのタイミングにてコンパレータ出力信号VUCを反転し、それを電流極性信号VUPとして出力する。ラッチ回路F2は、次に下アーム制御信号VUBが立ち下がるタイミングまでは、直前の信号を保持する。
この例では、上アームスイッチング素子T1がオフ且つ下アームスイッチング素子T4がオンのとき、下アーム制御信号VUBの立ち下がりタイミングで、抵抗R3に流れる電流の向きをモニタすることにより電流極性を検出する。
図11を参照して図10の電流極性検出回路の動作を説明する。図11Aは、上アーム制御信号VUT、図11Bは、下アーム制御信号VUBを示す。図11Cは、上アームスイッチング素子T1の動作、図11Dは、下アームスイッチング素子T4の動作を示す。Hがオン、Lがオフである。図11Eは、モータ電流IUMを示す。モータ電流IUMはモータに流れ込む電流のことであり、モータへ向かって電流が流れ込むとき極性は正、モータから電流が流れ出すとき極性は負である。図11Fは、抵抗R3の電圧VUR、図11Gは、コンパレータC2の出力電圧VUC、図11Hは、ラッチ回路F2の出力電圧VUPを示す。図11Iは、電流をモニタするタイミング、即ち、ラッチ回路F2がコンパレータC2の出力電圧VUCをラッチするタイミングを示す。
図11Aと図11Bを比較すると、上アーム制御信号VUTと下アーム制御信号VUBが同時にオフとなる区間(デッドタイム)が設けられている。これは、上下アームスイッチング素子が同時にオンとなることを防止するために設けたものである。
図11Iに示すように、電流をモニタするタイミングは、下アーム制御信号VUBが“H”から“L”へ立ち下がる時点t1、t2、t3、t4である。図11Bと図11Dを比較すると判るように、下アーム制御信号VUBに対して下アームスイッチング素子T4の動作は僅かに遅れている。従って、下アーム制御信号VUBが“H”から“L”へ立ち下がるタイミングt1では、図11Cに示すように上アームスイッチング素子T1はオフであるが、図11Dに示すように下アームスイッチング素子T4は未だオンである。
図11Eのモータ電流IUMが負のとき、即ち、時点t1、t2では、図11Dに示すように下アームスイッチング素子T4がオンであり、電流はモータから下アームスイッチング素子T4、抵抗R3を介してGNDへ流れる。そのため図11Fに示すように、抵抗R3の電圧VURは正となる。
図11Eのモータ電流IUMが正のとき、即ち、時点t3、t4では、図11Cに示すように上アームスイッチング素子T1がオフであるため、電流はGNDから抵抗R3、下アーム還流ダイオードD4を介してモータへ流れる。そのため、図11Fに示すように、抵抗R3の電圧VURは負となる。
図11Gのコンパレータ出力電圧VUCは、抵抗R3の電圧VURの正負判定結果を示す。抵抗R3の電圧VURが正の場合、コンパレータ出力電圧VUCは“H”、抵抗R3の電圧VURが負の場合コンパレータ出力電圧VUCは“L”となる。
図11Hの電流極性信号VUPは、下アーム制御信号VUBの立ち下がりのタイミングにてコンパレータ出力信号VUCを反転したものである。
図11Eと図11Hを比較すると、モータ電流IUMが負から正に変わると、電流極性信号VUPは、“L”から“H”へ変わる。電流極性信号VUPが、“L”から“H”になるのは、モータ電流IUMが正に変わって最初に下アーム制御信号VUBが立ち下がる時点t3である。
本例では抵抗R3には通常1Ω程度の抵抗値の小さなものが用いられる。これは抵抗に発生する電圧によって、下アームスイッチング素子T4のゲート電圧が低下することを防止するためである。抵抗R3の抵抗値を小さくすると、抵抗R3の電圧VURが小さくなり、コンパレータC2は、微小な電圧の極性を検出する必要が生じる。
図12は、コンパレータC2がオフセット電圧Voffを有する場合のタイミングチャートを示す。図12Fに示すように、このコンパレータC2は、負のオフセット電圧Voffを有する。図12Gに示すように、入力した電圧VURがオフセット電圧−Voffを下回ったときのみ、コンパレータC2の出力電圧VUCは“L”となる。従って、時点t3では、コンパレータC2の出力電圧VUCは“H”であり、時点t4になってから“L”となる。従って、図12Hに示すように、時点t4にて、電流極性信号VUPは正となる。
本例では、コンパレータC2がオフセット電圧Voffを有するため、電流の極性を正確に検出することができない。
図13及び図14を参照して、特開平10−341588号公報に記載された電流極性検出回路を説明する。図13の例では、コンパレータC3は、インバータの出力端子電圧VUMを基準電圧Vrefと比較する。基準電圧Vrefの値は、本回路を安定して動作されるためには通常モータ駆動用電源電圧VDCの約1/2に設定される。この例では、上アームスイッチング素子T1及び下アームスイッチング素子T4が共にオフのとき、下アーム制御信号VUBの立ち上がりタイミングで、出力端子電圧VUMをモニタすることにより、電流極性を検出する。
図14を参照して図13の電流極性検出回路の動作を説明する。図14Aは、上アーム制御信号VUT、図14Bは、下アーム制御信号VUBを示す。図14Cは、上アームスイッチング素子T1の動作、図14Dは、下アームスイッチング素子T4の動作を示す。Hがオン、Lがオフである。図14Eは、モータ電流IUMを示す。モータ電流IUMはモータに流れ込む電流のことであり、モータへ向かって電流が流れ込むとき極性は正、モータから電流が流れ出すとき極性は負である。図14Fは、インバータの出力端子電圧VUM、図14Gは、コンパレータC3の出力電圧VUC、図14Hは、ラッチ回路F3の出力電圧VUPを示す。図14Iは、電流をモニタするタイミング、即ち、ラッチ回路F3がコンパレータC3の出力電圧VUCをラッチするタイミングを示す。
図14Iに示すように、電流をモニタするタイミングは、図14Bの下アーム制御信号VUBが“L”から“H”へ立ち上がる時点t1、t2、t3、t4である。図14Bと図14Dを比較すると判るように、下アーム制御信号VUBに対して下アームスイッチング素子T4の動作は僅かに遅れている。従って、下アーム制御信号VUBが“L”から“H”へ立ち上がるタイミングt1では、図14Cに示すように上アームスイッチング素子T1はオフであるが、図14Dに示すように下アームスイッチング素子T4も未だオフである。
図14Eのモータ電流IUMが負のとき、即ち、時点t1、t2では、電流はモータから上アーム還流ダイオードD1を通してモータ駆動用電源へ流れる。そのため、図14Fに示すように、出力端子電圧VUMはほぼモータ駆動用電源電圧VDCとなる。
図14Eのモータ電流IUMが正のとき、即ち、時点t3、t4では、電流はGNDから下アーム還流ダイオードD4を通してモータへ流れる。そのため、図14Fに示すように、出力端子電圧VUMはほぼ0となる。
図14Gのコンパレータ出力電圧VUCは、出力端子電圧VUMと基準電圧Vrefの比較結果を示す。出力端子電圧VUMがほぼモータ駆動用電源電圧VDCに等しい場合、コンパレータ出力電圧VUCは“H”、出力端子電圧VUMがほぼ0の場合、コンパレータ出力電圧VUCは“L”となる。
図14Hの電流極性信号VUPは、図14Bの下アーム制御信号VUBの立ち上がりのタイミングにてコンパレータ出力信号VUCを反転したものである。
図14Eと図14Hを比較すると、モータ電流IUMが負から正に変わると、電流極性信号VUPは、“L”から“H”へ変わる。電流極性信号VUPが、“L”から“H”になるのは、モータ電流IUMが正に変わって最初に下アーム制御信号VUBが立ち上がる時点t3である。
本例では、インバータの出力端子に直接コンパレータC3を接続している。モータ駆動用電源電圧VDCが高圧の場合は、出力端子電圧VUMも高圧となるため、コンパレータC3には高圧仕様の特殊なものを使用する必要があり、一般の低圧仕様のコンパレータは使用でききない。
また本例では、安定した動作を行うためには、基準電圧Vrefはモータ駆動用電源電圧VDCの約1/2とすることが望ましい。図14のタイミングチャートでは、基準電圧Vrefはモータ駆動用電源の1/2倍に設定している。
図15は、基準電圧Vrefの設定を変えないで、モータ駆動用電源電圧VDCを1/2以下に下げた場合のタイミングチャートを示す。図15Fに示すように、出力端子電圧VUMはモータ電流IUMが正負いずれの場合も基準電圧Vrefより低くなり、図15Gに示すように、コンパレータ出力電圧VUCはモータ電流IUMの正負に関わらず“L”となり、図15Hに示すように、電流極性信号VUPは常に“H”となる。従って、電流極性を正確に検出することができない。
これを回避するためには、モータ駆動用電源電圧VDCが異なるシステム毎に、基準電圧Vrefを設定する必要がある。また、モータ駆動用電源電圧VDCが大きく変化するシステムの場合には、モータ駆動用電源電圧VDCに応じて、基準電圧Vrefを制御する必要が生じる。
特開平10−285982号公報 特開平10−341588号公報
特開平10−285982号公報に記載された例では、コンパレータにオフセット電圧Voffがある場合には、電流極性を正確に検出できない。
特開平10−341588号公報に記載された例では、モータ駆動用電源電圧VDCが高圧の場合は一般の低圧仕様のコンパレータが使用できないこと、及びモータ駆動用電源電圧VDCが変化する場合は基準電圧Vrefの設定操作が必要である。
本発明の目的はモータ駆動用電源電圧VDCが変化する場合でも、電流極性を正確に検出することができる電流極性検出回路を提供することにある。
電流極性検出回路は、前記上アームスイッチング素子と前記下アームスイッチング素子の接続点である出力端子に接続された定電圧回路と、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子が共にオフであるタイミングで信号をラッチするラッチ回路と、を備え、前記定電圧回路は、前記出力端子の電圧が略モータ駆動用電源電圧に等しいとき“H”信号を出力し、前記出力端子の電圧が略ゼロのとき“L”信号を出力し、前記“H”信号の電圧レベルは、前記モータ駆動用電源電圧が所定範囲内で変化した場合は、前記モータ駆動用電源電圧に依らず略一定であり、前記“L”信号の電圧レベルはゼロである
本発明によるとモータ駆動用電源電圧VDCが変化する場合でも、電流極性を正確に検出することができる。
図1を参照して本発明による電流極性検出回路の第1の例を説明する。図1に示すように、インバータ装置は、上アームスイッチング素子T1及び下アームスイッチング素子T4、スイッチング素子T1及びT4を駆動するための駆動回路K1、K4を有する。スイッチング素子T1及びT4の中点にモータM1のコイルの端子が接続されている。スイッチング素子T1及びT4には、還流ダイオードD1、D4が逆並列に接続されている。
本例の電流極性検出回路は、レベルシフト回路L1、コンパレータC1、及び、ラッチ回路F1を有する。
レベルシフト回路L1は、インバータの出力端子電圧VUMをより低圧に変換して出力する。具体的には、出力端子電圧VUMが略モータ駆動用電源電圧VDCに等しいときには、所定の電圧レベルの信号を出力する。以下に、これを“H”信号と称する。出力端子電圧VUMが略ゼロのときには、ゼロレベルの電圧信号を出力する。以下に、これを“L”信号と称する。コンパレータC1は、レベルシフト回路の出力電圧VULを基準電圧Vrefと比較する。基準電圧Vrefの値は、本回路を安定して動作されるためには、レベルシフト回路出力電圧VULの“H”信号の電圧レベルの約1/2に設定する。本例では、上アームスイッチング素子T1及び下アームスイッチング素子T4が共にオフのとき、下アーム制御信号VUBの立ち上がりのタイミングにて、レベルシフト回路L1の出力電圧VULをモニタすることにより、電流極性を検出する。
ラッチ回路F1は、下アーム制御信号VUBの立ち上がりのタイミングにてコンパレータ出力信号VUCを反転し、それを電流極性信号VUPとして出力する。ラッチ回路F1は、次に下アーム制御信号VUBが立ち上がるタイミングまでは、直前の信号を保持する。本例の電流極性検出回路を図13の従来の電流極性検出回路と比較すると、本例の電流極性検出回路は、レベルシフト回路L1が付加的に設けられている点が異なる。以下に、異なる点のみを説明する。
図2を参照して図1の電流極性検出回路の第1の例の動作を説明する。図2Aは、上アーム制御信号VUT、図2Bは、下アーム制御信号VUBを示す。図2Cは、上アームスイッチング素子T1の動作、図2Dは、下アームスイッチング素子T4の動作を示す。Hがオン、Lがオフである。図2Eは、モータ電流IUMを示す。モータ電流IUMはモータに流れ込む電流のことであり、モータへ向かって電流が流れ込むとき極性は正、モータから電流が流れ出すとき極性は負である。図2Fは、インバータの出力端子電圧VUM、図2Gは、レベルシフト回路L1の出力電圧VUL、図2Hは、コンパレータC1の出力電圧VUC、図2Iは、ラッチ回路F1の出力電圧VUPを示す。図2Jは、電流をモニタするタイミング、即ち、ラッチ回路F1がコンパレータC1の出力電圧VUCをラッチするタイミングを示す。
図2Jに示すように、電流をモニタするタイミングは、図2Bの下アーム制御信号VUBが“L”から“H”へ立ち上がる時点t1、t2、t3、t4である。図2Bと図2Dを比較すると判るように、下アーム制御信号VUBに対して下アームスイッチング素子T4の動作は僅かに遅れている。従って、下アーム制御信号VUBが“L”から“H”へ立ち上がるタイミングt1では、図2Cに示すように上アームスイッチング素子T1はオフであるが、図2Dに示すように下アームスイッチング素子T4も未だオフである。
図2Eのモータ電流IUMが負のとき、即ち、時点t1、t2では、電流はモータから上アーム還流ダイオードD1を通してモータ駆動用電源へ流れる。そのため、図2Fに示すように、出力端子電圧VUMはほぼモータ駆動用電源電圧VDCに等しくなる。
図2Eのモータ電流IUMが正のとき、即ち、時点t3、t4では、電流はGNDから下アーム還流ダイオードD4を通してモータへ流れる。そのため、図2Fに示すように、出力端子電圧VUMはほぼ0となる。
図2Gのレベルシフト回路L1の出力電圧VULは、図2Fのインバータの出力端子電圧VUMを低減したものである。従って、出力電圧VULの振幅は、出力端子電圧VUMの振幅より小さいが、波形は同一である。出力電圧VULの振幅は、基準電圧Vrefより大きくなるように調整される。
図2Hのコンパレータの出力電圧VUCは、レベルシフト回路L1の出力電圧VULと基準電圧Vrefの比較結果を示す。レベルシフト回路の出力電圧VULが基準電圧Vrefより大きいときは、コンパレータの出力電圧VUCは“H”、レベルシフト回路の出力電圧VULが基準電圧Vrefより小さいときは、コンパレータの出力電圧VUCは“L”となる。
図2Iの電流極性信号VUPは、図2Bの下アーム制御信号VUBの立ち上がりのタイミングにてコンパレータ出力信号VUCを反転したものである。
図2Eと図2Iを比較すると、モータ電流IUMが負から正に変わると、電流極性信号VUPは、“L”から“H”へ変わる。電流極性信号VUPが、“L”から“H”になるのは、モータ電流IUMが正に変わって最初に下アーム制御信号VUBが立ち上がる時点t3である。
本例によると、モータ電流が小さい場合でも微小な電圧を取り扱うことはないため、電流極性は正確に検出できる。本例では、レベルシフト回路L1によって、インバータの出力端子電圧VUMを低圧に変換し、変換後の電圧VULをコンパレータC1に入力する。そのため、モータ駆動用電源電圧VDCが高圧の場合にも、コンパレータC1には一般の低圧のコンパレータを使用することができる。
図1の電流極性検出回路の第1の例において、レベルシフト回路L1の代わりに定電圧回路を使用してもよい。
図3は、レベルシフト回路L1の代わりに定電圧回路を使用した場合の電流極性検出回路の動作を示す。本例では、モータ駆動用電源電圧VDCは、図2の例の場合の1/2以下である。従って、図3Fのインバータの出力端子電圧VUMは、図2Fのインバータの出力端子電圧VUMより小さい。しかしながら、図3Gの定電圧回路出力電圧VULの“H”のときの電圧レベルは、図2Gのレベルシフト回路出力電圧VULの“H”のときの電圧レベルと同じである。従って、基準電圧Vrefはモータ駆動用電源電圧VDCに依らず常に定電圧回路の出力電圧VULの“H”レベルの1/2に設定することができる。
図7は、定電圧回路の一例を示す。本例の定電圧回路は、互いに直列に接続されたNMOSトランジスタM1と抵抗R1を有する。NMOSトランジスタM1のドレインよりインバータの出力端子電圧VUMを入力し、NMOSトランジスタM1のソースより、定電圧回路出力電圧VULを出力する。NMOSトランジスタM1は電流が飽和する範囲内では定電流回路の働きをする。そのため、インバータの出力端子電圧VUMが“H”のとき、NMOSトランジスタM1は抵抗R1に一定の電流を流し、定電圧回路出力電圧VULを一定レベルにする。MOSトランジスタの代わりにバイポーラトランジスタを用いてもよい。
図8は、定電圧回路の他の例を示す。本例の定電圧回路は、互いに直列に接続された抵抗R2とツェナーダイオードZ1を有する。抵抗R2の一端よりインバータの出力端子電圧VUMを入力し、抵抗R2の他端より定電圧回路出力電圧VULを出力する。本例では、ツェナーダイオードZ1を用いることにより、一定の電圧を出力する。
図4を参照して、本発明による電流極性検出回路の第2の例を説明する。本例の電流極性検出回路を図1の第1の例と比較すると、本例では、コンパレータC1が除去されている点が異なる。また、本例の電流極性検出回路を図13の例と比較すると、本例では、コンパレータC1の代わりにレベルシフト回路L1が設けられている点が異なる。
図1の第1の例では、レベルシフト回路出力電圧VULと基準電圧Vrefの差が微小な場合は、信号を増幅するためにコンパレータC1が必要となるが、それ以外の場合はコンパレータC1を使用しなくともよい。従って、本例では、コンパレータC1が除去されている。
図5は本発明の電流極性検出回路の第2の例の動作を示す。図5を図2と比較すると、図5では、図2G及び図2Hの代わりに図5Gが入れ替えられている点が異なり、それ以外は同様である。図6は、レベルシフト回路L1の代わりに定電圧回路を使用した場合の電流極性検出回路の第2の例の動作を示す。図6を図3と比較すると、図6では、図3G及び図3Hの代わりに図6Gが入れ替えられている点が異なり、それ以外は同様である。
図9は本発明による電流極性検出回路を用いたインバータ装置を3相モータ速度制御システムに適用した例を示す。3相モータ速度制御システムは、商用電源1を整流するコンバータ2、速度指令部3、3相モータM1に設けられた位置センサ4、及び、インバータ装置を有する。インバータ装置は、上アームスイッチング素子T1、T2、T3、下アームスイッチング素子T4、T5、T6、スイッチング素子T1〜T3及びT4〜T6を駆動するための駆動回路K1〜K3及びK4〜K6、電流極性検出回路P1、P2、P3、及び、制御部S1を有する。スイッチング素子T1〜T6には、還流ダイオードD1〜D6が逆並列に接続されている。上アームスイッチング素子と下アームスイッチング素子の中点にモータM1のコイルの端子が接続されている。3相の各相には、本発明による電流極性検出回路P1、P2、P3が設けられている。
電流極性検出回路P1、P2、P3は、モータM1のコイルの出力端子電圧VUM、VVM、VWM、及び、下アーム制御信号VUB、VVB、VWBを入力し、電流極性信号VUP、VVP、VWPを出力する。
図9の破線1または破線2にて示す回路をワンチップもしくは2チップ程度の半導体装置にて実現すると、システムを低コストにすることができる。
こうして半導体装置を用いることにより、モータM1が小型の場合、破線部2の回路をモータに内蔵することが可能となる。半導体装置内の各素子の分離方法としては、一般的に、PN接合分離、誘電体分離(DI分離)、SOIなどがある。本発明による回路はそのいずれの分離方法を用いた半導体装置においても実現することが可能である。
また、本発明による電流極性検出回路は回路規模が小さいため、ディスクリートにて構成することも可能である。
モータへの印加電圧とモータ電流の関係は、モータの回転速度により決まる。そのため、ある1相の電流極性信号から、他相の電流極性信号を推定することができる。よって、図9では3相モータの3相全てに電流極性検出回路を設けているが、これを1相のみもしくは2相のみとしてもよい。
本発明による電流極性検出回路は、正弦波駆動方式、擬似正弦波駆動方式、120度通電方式等の駆動方式に依らず用いることができる。
本発明によると、モータ電流の位相と誘起電圧の位相を一致させることにより、モータ効率の低下防止を行うことができる。また、本発明はホールIC等のセンサを用いずにモータを駆動する方式、いわゆるセンサレス駆動方式においても適用できる。電流極性検出回路によりセンサレス駆動を行う方法は、例えば特開10−285982に記載されている。
以上、本発明の例を説明したが、本発明は上述の例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者に理解されよう。
本発明による電流極性検出回路の第1の例を示す図である。 図1の本発明による電流極性検出回路の第1の例のタイミングチャートを示す図である。 図1の本発明による電流極性検出回路の第1の例の変形例のタイミングチャートを示す図である。 本発明による電流極性検出回路の第2の例を示す図である。 図4の本発明による電流極性検出回路の第2の例のタイミングチャートを示す図である。 図4の本発明による電流極性検出回路の第2の例の変形例のタイミングチャートを示す図である。 定電圧回路の第1の例を示す図である。 定電圧回路の第2の例を示す図である。 本発明による電流検出回路を用いたシステムの例を示す図である。 従来技術による電流極性検出回路の第1の例を示す図である。 図10の従来技術による電流極性検出回路の第1の例のタイミングチャートを示す図である。 図10の従来技術による電流極性検出回路の第1の例の変形例のタイミングチャートを示す図である。 従来技術による電流極性検出回路の第2の例を示す図である。 図13の従来技術による電流極性検出回路の第2の例のタイミングチャートを示す図である。 図13の従来技術による電流極性検出回路の第2の例の変形例のタイミングチャートを示す図である。
符号の説明
1;商用電源 2;コンバータ 3;速度指令部 4;位置センサ T1、T2、T3;上アームスイッチング素子 T4、T5、T6;下アームスイッチング素子 D1、D2、D3;上アーム還流ダイオード D4、D5、D6;下アーム還流ダイオード K1、K2、K3;上アーム駆動回路 K4、K5、K6;下アーム駆動回路 M1;モータ P1、P2、P3;電流極性検出回路 1;制御回路 VUT、VVT、VWT;上アーム制御信号 VUB、VVB、VWB;下アーム制御信号 VUM、VVM、VWM;出力端子電圧 VUP、VVP、VWP;電流極性信号 VDC;モータ駆動用電源電圧 GND;グランド電位 F1、F2、F3;ラッチ回路 C1、C2、C3;コンパレータ R1、R2、R3;抵抗 Vref;基準電圧 L1;レベルシフト回路 M1;NMOSトランジスタ Z1;ツェナーダイオード VUC;コンパレータ出力電圧 VUR;抵抗R3の電圧 VUL;レベルシフト回路出力電圧 Voff;コンパレータのオフセット電圧 IUM;モータ電流

Claims (4)

  1. 上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子を有するインバータ装置に接続されたモータの電流極性を検出するための電流極性検出回路において、
    前記上アームスイッチング素子と前記下アームスイッチング素子の接続点である出力端子に接続された定電圧回路と、
    前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子が共にオフであるタイミングで信号をラッチするラッチ回路と
    を備え、
    前記定電圧回路は、前記出力端子の電圧が略モータ駆動用電源電圧に等しいとき“H”信号を出力し、前記出力端子の電圧が略ゼロのとき“L”信号を出力し、
    前記“H”信号の電圧レベルは、前記モータ駆動用電源電圧が所定範囲内で変化した場合は、前記モータ駆動用電源電圧に依らず略一定であり、
    前記“L”信号の電圧レベルはゼロである
    ことを特徴とする電流極性検出回路。
  2. 請求項1記載の電流極性検出回路において、
    前記定電圧回路はMOSトランジスタまたはバイポーラトランジスタを備えている
    ことを特徴とする電流極性検出回路。
  3. 請求項記載の電流極性検出回路において、
    前記定電圧回路はツェナーダイオードを備えている
    ことを特徴とする電流極性検出回路。
  4. 請求項1からのいずれかの電流極性検出回路を備えたことを特徴とする半導体装置。
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