JP4440468B2 - 化学的に安定化した酵素を用いた滅菌表示装置 - Google Patents

化学的に安定化した酵素を用いた滅菌表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、滅菌手法の有効性を試験するための滅菌表示装置に関し、詳細には、微生物の生存に関連する酵素の活性を測定する滅菌表示装置に関する。
【0002】
背景技術
滅菌表示装置は、病院内において手術用器具を滅菌するために使用されるものなどの、滅菌用機器が適切に機能し、滅菌手法中に滅菌チャンバー内に存在する微生物を殺菌しているかどうかを判定するための手段を提供する。
【0003】
生物学的指標は、滅菌手法の有効性を試験するための正確で、精密な手段を提供すると考えられている。従来の生物学的指標は、自然の汚染によって通常存在すると思われる大抵の生物よりも滅菌処理に何倍も抵抗性である、生物学的指標内に含有される試験微生物の生存をモニターすることによって滅菌手法の有効性を測定する。生物学的指標を滅菌サイクルに暴露し、次いで、生存している全ての試験微生物の増殖を促進する条件下でインキュベーションする。滅菌サイクルが失敗である場合には、生物学的指標は、生物試料が生存していたことを示す検出可能なシグナルを発生する。検出可能なシグナルは、通常、発光シグナルまたは蛍光シグナルの色の変化または放射などの表示である。
【0004】
1つの周知の種類の生物学的指標は、滅菌手法の有効性を試験するために、滅菌に非常に抵抗性である細菌または真菌の胞子を使用する。米国特許第3,661,717号(ネルソン(Nelson))は、胞子の試験集団の生存を測定することによって、滅菌手法の有効性をモニターするための独立式生物学的指標を開示している。生物学的指標は、圧縮性のプラスチック材料製の外側管と、ガラスなどの破壊可能な材料製の密封された内側管とを有する。外側管上の細菌不透過性で、ガス透過性の被覆により、滅菌剤は滅菌手法中に外側管に流入することができる。1片のキャリヤー材料につけた生きている胞子が外側管と内側管の壁の間には配置される。内側管は生きている胞子の増殖を刺激する増殖培地を含有する。滅菌手法中に、滅菌剤はキャップを通って外側管に流入し、キャリヤー片上の胞子と接触する。滅菌手法後に、外側管を圧縮することによって、内側管を破壊し、増殖培地を放出し、キャリヤー片上の胞子と接触させる。次いで、胞子の増殖を刺激する条件下で指標をインキュベーションする。滅菌手法が無効である場合には、生きている胞子は増殖し始め、増殖培地中のpH指示薬を変色させる。これは、滅菌サイクルが微生物の試験集団を殺菌できず、滅菌剤充填箇所に存在する汚染微生物を殺菌していないかもしれないことを示している。胞子の増殖を利用する生物学的指標は正確であるが、時間がかかり、通常、最終結果が得られるのに1〜7日が必要である。このインキュベーション期間中、滅菌手法に暴露されている物品は、好ましくは、最終指標結果が得られるまで、隔離されなければならない。しかし、このような長期期間物品を隔離するには、他の目的に使用できるかもしれない場所を実質的に占有しなければならず、在庫の効率的な管理を複雑にする。
【0005】
最近、その活性が汚染微生物の破壊に関連する酵素活性を滅菌手法中に測定することによって、滅菌手法の有効性を試験する滅菌表示装置が開発された。酵素による滅菌表示装置は米国特許第5,252,484号および同第5,073,488号に開示されている。胞子の増殖だけを測定する生物学的指標とは異なり、酵素指標は、しばしばせいぜい数時間後には迅速な答えを提供する。指標は、圧縮性の外側管と、破壊可能な内側管と、細菌不透過性であるが、ガス透過性であるキャップとを有する。活性酵素は外側容器と内側容器の壁の間に配置されるキャリヤー片に含浸され、活性酵素と反応する基質は密封された内側管内に含有される。滅菌手法中、滅菌剤は外側管内に流入し、キャリヤー片上の活性酵素と接触する。滅菌手法後、内側バイアルを破壊し、酵素ストリップを基質に暴露し、インキュベーションする。滅菌手法が適切に作用している場合には、酵素は手法中に不活性化され、インキュベーション後に検出可能な変化は見られない。しかし、滅菌手法は無効である場合には、酵素は不活性化されず、基質と反応して検出可能な生成物を形成する。酵素−基質生成物は色の変化として、または蛍光もしくは発光シグナルとして検出可能となることができる。
【0006】
二重迅速読み出し表示装置は、滅菌手法に暴露した後に酵素活性および胞子の増殖を測定することによって、滅菌手法の有効性を試験するための滅菌表示装置である。酵素系は滅菌サイクルの有効性の迅速な指標となり、次いで、より長期間にわたる胞子の増殖の測定によって確認される。二重迅速読み出し表示装置では、指標の胞子増殖部分内で使用される生きている胞子は、アッセイの酵素活性部分の活性酵素源としても作用することができる。迅速酵素試験は、胞子に関連する酵素の活性を測定し、胞子自体は次いでインキュベーションされ、滅菌手法から生き抜いた全ての胞子の増殖を刺激する。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)製の登録商標3MとAttest1291および1292迅速読み出し生物学的指標(Rapid Readout Biological Indicators)は指標内のバシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)胞子に関連する酵素活性および胞子自体の生存を測定することによって、滅菌サイクルの有効性を試験する二重迅速読み出し表示装置である。
【0007】
酵素滅菌表示装置は、ほとんどの蒸気滅菌手法の有効性を試験するのに迅速で、正確であるが、ある種のプレバキュウムまたは真空介助式蒸気滅菌手法を使用する場合には、汚染微生物の全てが殺菌される前に指標内の酵素が早期に不活性化されることがある。結果として、滅菌表示装置は、滅菌手法が有効である、または「偽陰性」の結果であったという正しくない表示を提供することがある。早期不活性化問題が存在することは二重迅速読み出し表示装置を用いて検出され、疑惑の滅菌手法に暴露した後に、酵素試験によって陰性の結果を提供し、胞子増殖試験によって矛盾する陽性の結果を提供した。滅菌表示装置中の酵素の早期不活性化が観察されており、蒸気が導入される前に、真空が滅菌チャンバーに導入される121℃プレバキュウム滅菌サイクルに伴う問題であることが知られている。この問題の基礎となる正確な機序は確かには知られていないが、酵素と接触し、それを不活性化する濃縮された滅菌剤によって生じると考えられている。
【0008】
酵素の早期不活性化は、過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露された二重迅速読み出し表示装置においても観察されている。過酸化水素プラズマを使用した滅菌手法は当技術上周知であり、例えば、ヤコブス(Jacobs)らに付与された米国特許第4,643,876号に記載されている。プラズマは、電場が滅菌剤に適用されたときに発生され、電場の適用後に滅菌剤によって発生される全ての放射を含む、電子、イオン、フリーラジカル、解離原子および分子を含む、滅菌剤のガスまたは蒸気の部分をいう。過酸化水素プラズマ滅菌手法では、真空が、一般に、滅菌チャンバーに導入され、過酸化水素蒸気が注入され、チャンバー全体に拡散させ、滅菌することが意図されている全ての物品の表面に接触させる。次いで、真空を適用して、過酸化水素蒸気を除去し、高周波(RF)電源などの電源によってチャンバー内にプラズマが発生される。電源は、チャンバー内の全ての微生物を殺菌するプラズマを発生するのに十分の時間の間持続される。過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化の原因となる正確な機序は不明である。
【0009】
滅菌表示装置内の酵素の早期不活性化を防ぐ努力が当技術上実施されている。普通に譲渡された米国特許出願番号第08/954,218号(アルバート(Albert))は、濃縮された滅菌剤を指標に接触させないことによって、酵素指標または二重迅速読み出し表示装置内の酵素の早期不活性化を減じる保護外被を開示している。保護外被は、生物学的指標を含有する管と、濃縮された滅菌剤を管内の生物学的指標に接触させないようにデザインされたキャップ集成物を備える。キャップ修正物は、濃縮されていない滅菌剤が外被に流入して、生物学的指標と接触することができる開口を備える。キャップ集成物内の吸収材は濃縮された滅菌剤を保持し、流体が管に流入し、生物学的指標に接触するのを阻止するが、濃縮されていない滅菌剤が外被に流入するのを可能にする。従って、アルバート(Albert)の出願は、濃縮された滅菌剤を酵素に接触させない物理的な障壁を提供することによって、早期不活性化を間接的に防止する。
【0010】
化学的処理によって酵素を早期不活性化に抵抗性とする酵素に基づいた滅菌表示装置の必要性が当技術上存在する。
【0011】
発明の開示
本発明は、活性酵素源が滅菌剤抵抗性化学物質で処理されている滅菌表示装置を提供することによって、酵素に基づいた滅菌表示装置内の酵素の早期不活性化問題に対処する。本発明の滅菌表示装置は、活性酵素源と、活性酵素源に結合した滅菌剤抵抗性化学物質と、活性酵素と反応して、滅菌手法の失敗を検出できるように示す酵素修飾生成物を形成することができる基質とを含む。
【0012】
本発明の一実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質はポリグリセロールアルキルエステルまたはポリグリセロールアルキルエーテルであってもよい。別の実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質はエトキシル化多価アルコールエステルまたはエトキシル化多価アルコールエーテルであってもよい。
【0013】
本発明の好ましい実施態様において、滅菌表示装置は、早期不活性化に対する抵抗性を増強するために酵素が化学的に処理されている独立式生物学的指標である。生物学的指標は、圧縮性外側容器と、破壊可能な内側容器と、滅菌剤抵抗性化学物質に結合した活性酵素源と、酵素と反応して、滅菌手法の失敗の検出可能な指標となる酵素修飾生成物を形成することができる基質とを含む。外側容器は、滅菌手法中に滅菌剤を外側容器に流入させるための少なくとも1つの開口部を有する。内側容器は両方の端部が密封されていて、反応性基質を含有する。活性酵素源は、外側容器と内側容器の壁の間に配置される。
【0014】
本発明はまた、滅菌剤抵抗性化学物質で処理されている胞子を用いて作製した滅菌表示装置を使用して、滅菌表示装置の有効性を試験するための方法を提供する。本発明の方法は、滅菌表示装置を提供するステップと、滅菌表示装置に滅菌手法を施すステップと、滅菌表示装置内で酵素と基質を合わせるステップと、滅菌サイクルの失敗を示す検出可能なシグナルについて滅菌表示装置を調査するステップとを含む。
【0015】
また、本発明は、早期不活性化に対する抵抗性を増強するために酵素が化学的に処理されている過酸化水素プラズマ滅菌手法において特に使用するための滅菌表示装置を提供する。滅菌表示装置は活性酵素源と、活性酵素源に結合した滅菌剤抵抗性化学物質と、酵素と反応して、滅菌手法の失敗の検出可能な指標となる酵素修飾生成物を形成することができる基質とを含む。この実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質は、好ましくは、デカグリセリルデカオレエート、デカグリセロールペンタオレエート、テトラグリセロールモノオレエート、デカグリセリルトリオレエート、デカグリセロールヘキサノエート、ヘキサグリセロールジオレエート、ポリオキシエチレン(60)グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレートおよびヘキサグリンジステアレートからなる群から選択される。
【0016】
好ましい実施態様において、過酸化水素プラズマ手法に使用するための滅菌表示装置は独立式指標である。指標は、早期不活性化に対する抵抗性を増強するために化学的処理されている活性酵素源を使用する。独立式生物学的指標は圧縮式外側容器と、破壊可能な内側容器と、滅菌剤抵抗性化学物質に結合した活性酵素源と、酵素と反応して、滅菌手法の失敗の検出可能な指標となる酵素修飾生成物を形成することができる基質とを含む。外側容器は、滅菌手法中に滅菌剤を外側容器に流入させる少なくとも1つの開口部を有する。内側容器は両方の末端が密封されており、反応性基質を含有する。活性酵素源は外側容器と内側容器の壁の間に配置される。
【0017】
本発明の過酸化水素プラズマ指標は単独で使用されても、または試験パックの一部として使用されてもよい。本発明は、滅菌表示装置と共に使用するための試験パックの2つの実施態様、非−抵抗性試験パックおよび内腔−抵抗性試験パックを提供する。
【0018】
非−抵抗性試験パックは滅菌表示装置をその場所に保持するが、滅菌手法に対する抵抗性または「抵抗性」を増加しない。非−抵抗性試験パックは耐熱性プラスチックトレー、滅菌表示装置および耐熱性プラスチック製の蓋を含む。トレーは、トレーの全周を規定する***した縁と、滅菌表示装置を保持するためのへこんだくぼみを含む。縁は、縁を通ってへこんだ窪みまで延在する複数の溝を含む。蓋がトレー上に配置される場合には、それは、縁表面と共に実質的に滅菌剤不透過性の密封を形成し、縁の溝と共に複数の通路を形成する。非−抵抗性試験パックに滅菌手法を施す場合には、滅菌剤は水路を通って移動して、トレー内の滅菌表示装置と接触する。
【0019】
内腔−抵抗性試験パックは、滅菌表示装置が所定の長さと断面積を有する内腔内に配置される場合に経験されると思われる抵抗性に等しいレベルまで、滅菌表示装置の抵抗性を増加する。内腔−抵抗性試験パックは、滅菌表示装置を保持するためのプラスチックトレー、滅菌表示装置およびプラスチック製の蓋を含む。トレーは、実質的に平坦な面と、トレーの外周を規定する端部と、滅菌表示装置を保持するためのへこんだ窪みと、窪みを延在し、トレーの2箇所の端部を貫通する、所定の長さおよび断面積のへこんだ溝を有する。蓋がトレー上に配置されると、蓋とトレーの実質的に平坦な表面との間に実質的に不透過性の密封が形成され、蓋とトレーのへこんだ窪みとの間に内腔通路が形成される。滅菌手法中に、滅菌剤は内腔通路を通って試験パックに流入して、滅菌表示装置に接触することができる。
【0020】
発明の詳細な説明
本発明の滅菌表示装置は、米国特許第5,252,484号および米国特許第5,073,488号に記載されている酵素滅菌表示装置および二重迅速読み出し表示装置などの滅菌手法の有効性を試験するために酵素を使用する生物学的指標で経験される問題に対処する。特に、本発明の滅菌表示装置は、滅菌表示装置内の酵素の早期不活性化という問題を軽減するようにデザインされている。本発明の目的は、指標を集成する前に、活性酵素源として使用する胞子を滅菌剤抵抗性化学物質で処理することによって達成される。
【0021】
酵素滅菌表示装置はいくつかの異なる種類の滅菌サイクルに使用されるが、酵素の早期不活性化はそれらのすべてに伴う問題ではない。それは、主に、蒸気が導入される前に真空が滅菌チャンバーに適用される特定の部類のプレバキュウム滅菌手法に関する問題である。プレバキュウム滅菌サイクルは、チャンバーが滅菌温度に到達する前に真空駆動式条件づけ相を使用するものである。
【0022】
図3〜5は、普通に使用される3種の異なるプレバキュウム滅菌手法における圧力変化を経時的に示すグラフである。図3に示す手法は、酵素滅菌表示装置内で酵素の早期不活性化および偽陰性を生ずる可能性が低いものである。この手法では、真空を適用する前に蒸気を面菌チャンバーが注入される。滅菌サイクル中の初期圧力は、蒸気が滅菌チャンバーに注入されるときは大気圧に対して正であるが、真空がチャンバーに適用されると、大気圧に対して負となる。酵素滅菌表示装置が図3に示すものなどの滅菌サイクルに暴露されると、酵素は胞子が殺菌された直後に不活性化されるべきである。米国で最も普通に使用されるプレバキュウム蒸気手法では、真空が適用される前に蒸気が滅菌チャンバー内に注入された。
【0023】
一方、図4〜5は、蒸気が導入される前に真空が滅菌チャンバーに適用される2つのプレバキュウム蒸気滅菌手法を図示する。欧州で普通に使用されるこれらの手法は、酵素滅菌表示装置において酵素の早期不活性化および偽陰性を生じやすい。図4に示す滅菌手法では、滅菌チャンバー内の圧力は、蒸気の導入前に真空が適用されたときには、大気圧に対して負となる。図5に示す滅菌サイクルでは、チャンバーが滅菌温度に到達する前に、4パルスの真空がチャンバーに適用され、その後蒸気が導入される。これらのサイクルにおける酵素不活性化の正確な機序は確かには不明であり、出願人は任意の特定の操作理論に結び付けたくはないが、酵素が濃縮された滅菌剤と接触するとき、不活性化されると考えられる。
【0024】
本発明の滅菌表示装置を図1および2に示す。滅菌表示装置10は、滅菌サイクルが終了するときまでに、系の種々の成分を互いに分離する入れ子状態の容器を含む。滅菌表示装置10は、外側管12、密封された内側管18および穴を開けた蓋26を備える。外側管12は、好ましくは、圧縮性プラスチック製である。内側管18はガラスまたはいくつかの他の壊れやすい材料製である。閉鎖部材22は、好ましくは、外側管12の開口端部14に適合する細菌不透過性で、ガス透過性障壁である。キャリヤー片16は、その表面に活性酵素源、微生物胞子または精製酵素を含み、内側管18と外側管12の壁の間に配置される。活性酵素源は、滅菌サイクル中の酵素の早期不活性化を防止するために、滅菌剤抵抗性化学物質で処理されている。内側管18は、キャリヤー片16上の酵素と反応して、滅菌手法が無効である場合に検出可能なシグナルを発生する基質を含有する。
【0025】
滅菌手法中、滅菌剤は蓋26の穴28を通って外側管12に流入して、キャリヤー片16の活性酵素源と接触するが、密封された内側管18内の基質溶液には接触しない。滅菌サイクル終了後、外側管12の側面を圧縮して、内側管18を破壊し、酵素と基質を互いに接触させる。次いで、残存する全ての活性酵素が基質と反応して、滅菌手法が無効であったかもしれないことを示す、発光、蛍光または色の変化などの検出可能なシグナルを発生する酵素修飾生成物を形成するのに十分な期間滅菌表示装置をインキュベーションする。
【0026】
本発明の滅菌表示装置10の好ましい実施態様において、キャリヤー片16上の活性酵素源は細菌または真菌胞子などの生きている微生物である。最も好ましい実施態様では、胞子が活性酵素源であり、滅菌表示装置10は、酵素活性および胞子の増殖を測定することによって滅菌手法の有効性をモニターする二重迅速読み出し表示装置である。この実施態様では、内側管18は胞子増殖培地および酵素基質を含有する。滅菌サイクルが終了したら、内側管18を破壊し、キャリヤー片16をその内容物に暴露し、インキュベーションする。酵素試験は数時間以内に目に見える結果を生じ、生きている微生物の増殖試験は7日以内にこれらの結果を確認する。
【0027】
酵素指標が作動する基礎理論は、酵素の不活性化が指標内の試験微生物の死滅に関連しているということである。生物学的指標に使用するために選択される酵素は、少なくとも汚染物質として存在する可能性がある微生物と同じくらい滅菌手法に抵抗性でなければならず、好ましくは、このような微生物よりさらに抵抗性でなければならない。酵素は、好ましくは、汚染微生物を殺菌できない滅菌サイクル後では検出可能な酵素−基質生成物を形成するが、汚染微生物を殺菌する滅菌サイクルによって不活性化されるのに十分な活性を保持しなければならない。
【0028】
本発明の滅菌表示装置に使用するのに好適な酵素および基質は米国特許第5,252,484号および米国特許第5,073,488号に記載されている。好適な酵素は、バシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)およびバシラス サチリス(Bacillus subtilis)などの胞子形成微生物由来の酵素を含む。本発明の生物学的指標に有用である胞子形成微生物由来の酵素には、胞子形成微生物由来の、β−D−グルコシダーゼ、α−D−グルコシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、ブチラートエステラーゼ、カプリレートエステラーゼリパーゼ、ミリステートリパーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、バリンアミノペプチダーゼ、キモトリプシン、ホスホヒドロラーゼ、α−D−ガラクトシダーゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、チロシンアミノペプチダーゼ、フェニルアラニンアミノペプチダーゼ、β−D−グルクロニダーゼ、α−L−アラビノフラノシダーゼ、N−アセチル−B−グルコサミノダーゼ、β−D−セロビオシダーゼ、アラニンアミノペプチダーゼ、プロリンアミノペプチダーゼおよび脂肪酸エステラーゼが含まれる。
【0029】
酵素と反応して検出可能な生成物を形成し、本発明の滅菌表示装置に使用するのに好適な色素生成基質および蛍光生成基質は当技術上周知である。(ロス(M.Roth)、生化学分析方法(Methods of Biochemical Analysis)、17巻、ブロック(D.Block)、編、インターサイエンスパブリッシャーズ(Interscience Publishers)、ニューヨーク、1969年、89ページ;ウデンフレンド(S.Udenfriend)、生物学および医学における蛍光アッセイ(Fluorescence Assay in Biology and Medicine)、アカデミックプレス(Academic Press)、ニューヨーク、1962年、312ページ;ローレンス(D.J.R.Lawrence)、酵素学者のための蛍光技法、酵素学における方法(Fluoresence Techniques for the Enzymologist,Methods in Enzymology)、4巻、コロウィック(S.P.Colowick)およびカプラン(N.O.kaplan)編、アカデミックプレス(Academic Press)、ニューヨーク、1957年、174ページ。これらの基質は、目で見て検出可能なシグナルを発生する様式に基づいて2つの群に分類することができる。第1の群の基質は酵素と反応して、自身が色素生成または蛍光生成である酵素修飾生成物を形成する。第2の群の基質は色または蛍光シグナルを発生するためにさらに化合物と結合しなければならない酵素修飾生成物を形成する。
【0030】
本発明の指標に使用する活性酵素源として働くのに特に好ましい微生物は、滅菌手法をモニターするために使用される胞子増殖指標内の試験微生物として普通に使用される微生物であるバシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)およびバシラス サチリス(Bacillus subtilis)を含む。二重迅速読み出し表示装置を使用する場合には、これらの微生物は迅速酵素試験の活性酵素源および胞子増殖試験の試験微生物として働くことができる。バシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)は蒸気および過酸化水素プラズマ滅菌手法をモニターするために特に好ましい。バシラス サチリス(Bacillus subtilis)はエチレンオキサイド滅菌手法をモニターするのに特に好ましく、過酸化水素プラズマ滅菌手法をモニターするために使用されることもある。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)製の登録商標3M登録商標ATTEST1291および1292迅速読み出し指標は、バシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)の酵素α−D−グリコシダーゼの活性およびバシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)の生きている胞子の増殖を測定する二重迅速読み出し表示装置である。
【0031】
本発明の滅菌表示装置に使用する滅菌剤抵抗性化学物質は、活性酵素源と結合すると、滅菌剤に対する酵素の抵抗性を増加し、その結果早期不活性化が回避されるいかなる化学物質であってもよい。滅菌表示装置10に使用する活性酵素源がバシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)またはバシラス サチリス(Bacillus subtilis)などの微生物の胞子である場合には、好ましくは、それらをキャリヤー片16上に配置する前に滅菌剤抵抗性化学物質で処理する。
【0032】
滅菌剤抵抗性化学物質は、好ましくは、指標内の活性酵素源と結合したとき、滅菌チャンバー内に存在する汚染微生物を殺菌できないという点において無効である滅菌手法によって酵素が不活性化されることを防止する化学物質である。滅菌表示装置が、酵素活性および胞子の増殖の両方を測定する二重迅速読み出し表示装置である場合には、滅菌剤抵抗性化学物質は、好ましくは、活性酵素源と結合したとき、滅菌試験の増殖部分のために指標内に使用する試験微生物を殺菌するのに十分でない滅菌手法によって酵素活性が不活性化されるの防止する化学物質である。
【0033】
活性酵素源が本発明の滅菌剤抵抗性化学物質で処理されると、酵素は、好ましくは、滅菌をモニターするために普通に使用される少なくとも1種の試験微生物に対して亜致死的である滅菌サイクル後には、酵素に対する有効量の基質と反応して、24時間以内に検出可能な酵素修飾生成物を生成するのに十分な活性を有するが、酵素は、試験微生物に対して致死的である滅菌サイクル後にはバックグラウンドまで低下する活性を有する。最も好ましくは、本発明の滅菌剤抵抗性化学物質で処理した活性酵素源は、微生物の増殖の欠如によって測定したとき、1×106試験微生物の集団をゼロまで低下するのに十分であると思われる滅菌サイクルを施した場合に、活性酵素と反応して検出可能な酵素修飾生成物を生成することができる有効量の基質との反応によって測定したとき、バックグラウンドに等しい活性を有するが、1×106試験微生物の集団を少なくとも約1ログで、約6ログを超えない分だけ低下するのに十分な滅菌サイクルを施した場合に、基質の有効量と反応することによって測定したとき、バックグラウンドより高い活性を有する。
【0034】
本発明の好ましい実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質は、同一分子に疎水性領域と親水性領域とを有し、一般式Rab(式中、Rは疎水性基であり、Lは浸水性基であり、aおよびbは各々1〜4までの数である)を有する界面活性剤である。Rは、好ましくは、炭素原子数少なくとも6、さらに好ましくは炭素原子数少なくとも8、最も好ましくは炭素原子数少なくとも12のアルキル基である。Lは、好適には、カルボキシル基およびそれらの塩、ヒドロキシル基、スルホネート基およびそれらの塩、硫酸基およびそれらの塩、リン酸塩、ホスホン酸塩、双性イオン性基、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドコポリマー基、ソルビタンまたはポリアルコキシル化ソルビタン基のエステルまたはエーテル、ポリアルコキシル化脂肪酸エステルまたはエーテル、ベタイン、構造−NHC(O)R’’’または−C(O)NHR’’’(式中、R’’’は水素または必要に応じてN、OおよびS原子によって利用可能な位置が置換されている炭素原子数1〜10のアルキル基である)を有するアミド基、短鎖アルコールまたは酸のエステル基、エーテル基、グリセロール単位1〜20、好ましくはグリセロール単位2〜12、さらに好ましくはグリセロール単位3〜10のポリグリセロールエステルまたはエーテル基、第二級アミン基並びに第三級アミン基を含む基から選択されてもよい。
【0035】
本発明の好ましい実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質は界面活性剤および疎水性添加剤を含んでもよい。疎水性添加剤は非水溶性で水に対して非自己分散性であると規定され、従って、界面活性剤による乳化が必要である。好適な疎水性添加剤は、室温において蝋または油である化合物を含む。滅菌剤抵抗性化学物質の一部として使用するのに適当な疎水性添加剤には、長鎖(直鎖または分岐鎖)アルキルまたはアルケニルアルコールまたは酸(C8−C36)の短鎖アルキルまたはアリールエステル(C1−C6)およびそれらのポリエトキシル化誘導体、必要に応じて−OHによって利用可能な位置が置換されているC4−C12二酸またはジオールの短鎖アルキルまたはアリールエステル(C1−C6)、グリセロール、ペンタエリスリトール、エチレングリコールのアルキルまたはアリールC1−C9エステル、ポリプロピレングリコールのC12−C22アルキルエステルまたはエーテル、ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールコポリマーのC12−C22アルキルエステルまたはエーテル、ポリエーテルポリシロキサンコポリマー、環状ジメチコーン、ポリジアルキルシロキサン、ポリアリール/アルキルシロキサン、長鎖の直鎖または分岐鎖アルキルまたはアルケニルアルコールまたは酸の長鎖(C8−C36)アルキルおよびアルケニルエステル、長鎖の直鎖または分岐鎖(C8−C36)アルキルまたはアルケニルアミンまたは酸の長鎖(C8−C36)アルキルまたはアルケニルアミド、スクアレン、スクアラン、ポリエチレンワックス、ラノリン、ワセリンおよび鉱物油などの直鎖および分岐鎖アルカンおよびアルケンを含む炭化水素、ポリシロキサンポリアルキレンコポリマー、ジアルコキシジメチルポリシロキサン、必要に応じてOHによって利用可能な位置が置換されたC12−C22二酸またはジオールの短鎖アルキルまたはアリールエステル(C1−C6)並びにC12−C22アルキルおよびアルケニルアルコールが含まれる。好適な疎水性添加剤にはイソステアリルアルコール、セチルアルコール、ジイソプロピルアジペート、スクアラン、鉱物油、イソプロピルミリステート、ジメチコン、ラノリンおよびワセリンが含まれる。
【0036】
別の好ましい実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質はポリグリセロールアルキルエステルもしくはエーテル、またはポリグリセロールアルキルエステルもしくはエーテルを含む化学物質の混合物である。別の好ましい実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質はエトキシル化グリセロールエステルもしくはエーテル、またはエトキシル化グリセロールエステルもしくはエーテルを含む化学物質の混合物である。好ましい実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質はまたデカグリセロール、ソルビトールまたはそれらの一方を含む化学物質の混合物を含んでもよい。別の好ましい実施態様において、滅菌剤抵抗性化学物質はデカグリセロールモノステアレートとソルビトールの混合物である。
【0037】
滅菌剤抵抗性化学物質として使用することができるポリグリセロールアルキルエステルまたはエーテルは、式、
【化1】
Figure 0004440468
を有する化学物質から選択することができる。
この式において、nは0〜50であり、RはHまたは式R’または
【化2】
Figure 0004440468
(式中、R’はHまたはN、OおよびSによって利用可能な位置が置換されていてもよいC1〜C50の直鎖または分岐鎖アルキル、アルキレン、アラルキルまたはアルケニル基であってよい)のエーテルもしくはエステル基である。ポリグリセロール部分は直鎖、分岐鎖または環状イソマーを含有してもよく、一般に、広範な分子量が利用可能である。
【0038】
本発明において滅菌剤抵抗性化学物質として使用するのに好ましいポリグリセロールアルキルエステルまたはエーテルには、デカグリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルモノステアレート、テトラグリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルポリリシノレート、デカグリセリルモノラウレート、テトラグリセリルモノオレエート、デカグリセリルトリオレエート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセリルジパルミテート、ヘキサグリセリルジステアレート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセリルモノミリステート、デカグリセリルモノイソステアレート、デカグリセリルジイソステアレート、ヘキサグリセロールモノラウレート、テトラグリセリルモノオレエートおよびデカグリセリルトリオレエートが含まれる。
【0039】
滅菌剤抵抗性化学物質として使用することができるエトキシル化グリセロールエステルまたはエーテルは式、
【化3】
Figure 0004440468
を有する化学物質から選択することができる。
この式において、nは0〜50であり、R’’はN、OおよびSによって利用可能な位置が置換されていてもよいC5〜C50直鎖または分岐鎖アルキル、アルキレン、アラルキルまたはアラルケニル基であってもよく、R’’’はHまたはN、OおよびSによって利用可能な位置が置換されていてもよいC1〜C50直鎖または分岐鎖アルキル、アルキレン、アラルキルまたはアルケニル基であってもよい。好ましくは、R’’は炭素原子数6〜20の直鎖アルキル基であり、nは2〜10であり、R’’’は炭素原子数6〜20の直鎖アルキル基である。
【0040】
滅菌剤抵抗性化学物質として使用するのに特に好ましいエトキシル化グリセロールエステルまたはエーテルには、グリセレス(glycereth)−7−ジイソノナノエートおよびポリオキシセチレン(polyoxythethylene)(5)グリセリルモノステアレートが含まれる。
【0041】
本発明の滅菌表示装置10は、米国特許第5,252,484号および米国特許第5,073,488号に記載する方法により製造される。滅菌表示装置10の活性酵素源として胞子を使用する場合、胞子を培養皿で増殖し、次いで取り出し、水に懸濁させ、遠心分離して逐次的に洗浄する。次いで、胞子を滅菌剤抵抗性化学物質を含有する溶液に懸濁させ、ピペット操作によりキャリヤー片16に移す。いかなる数の胞子を滅菌表示装置10に使用するキャリヤー片16に適用することができるが、本発明の好ましい実施態様では1×106の胞子を各キャリヤー片に移す。
【0042】
当業者は、本発明を実施する際に使用する種々の滅菌剤抵抗性化学物質の最適濃度を意図されていない実験を実施することなく確認することができる。従って、本発明は、任意の特定濃度または任意の範囲の濃度の同定されている化学物質の使用に限定されない。しかし、滅菌剤抵抗性化学物質の好ましい濃度は以下のようである。
【0043】
【表1】
Figure 0004440468
【0044】
本発明の滅菌表示装置は、好適に、蒸気、過酸化水素蒸気相、過酸化水素プラズマ、エチレンオキサイドガス、乾式加熱、プロピレンオキサイドガス、臭化メチル、二酸化塩素、ホルムアルデヒドおよび過酢酸(単独または蒸気相と併用して)並びに任意の他のガス状または液体薬剤を使用する滅菌手法を含む任意の種類の滅菌手法の有効性をモニターするために使用することができる。さらに好ましくは、酵素が滅菌サイクル中に早期に不活性化されるリスクが存在する滅菌手法の有効性をモニターするために生物学的指標を使用することができる。本発明の滅菌表示装置は、最も好ましくは、図4および5のグラフによって示されるものなどの、蒸気が導入される前に真空がチャンバー内に適用される条件相を使用して、蒸気滅菌方法の有効性をモニターするために使用される。
【0045】
本発明の別の実施態様において、滅菌表示装置10は、詳細には、過酸化水素プラズマ滅菌手法中の早期不活性化に特に抵抗性を示す1種以上の滅菌剤抵抗性化学物質で活性酵素源を処理することによって、過酸化水素プラズマ滅菌手法の有効性をモニターする際に使用するために製造される。これらの指標は単独または滅菌表示装置以外にトレーおよび蓋を含む試験パックの一部として使用することができる。以下に考察するように、試験パックのデザインは、過酸化水素プラズマ手法に種々の量のさらなる抵抗性を滅菌表示装置に与えるように適合させることができる。一実施態様において、試験パックは単独で使用される指標の抵抗性と比較してさらなる抵抗性を与えないことがあり、別の実施態様において、試験パックは、所定の断面積および長さを有する内腔内に配置された場合に指標が経験すると思われる追加の抵抗性と同等の追加の抵抗性を指標に与えることができる。
【0046】
本発明の滅菌表示装置は、例えば、米国特許第4,643,876号に記載される手法を含む、当技術上周知の過酸化水素プラズマ滅菌手法の任意のものの有効性をモニターするために使用することができる。
【0047】
本発明の好ましい実施態様において、本発明の過酸化水素プラズマ指標は、上記のように、活性酵素源が1種以上の滅菌剤抵抗性化学物質で処理されている酵素指標または二重迅速読み出し表示装置である。好適な滅菌剤抵抗性化学物質には、デカグリセリルデカオレエート、デカグリセロールペンタオレエート、テトラグリセロールモノオレエート、デカグリセリルトリオレエート、デカグリセロールヘキサノエート、ヘキサグリセロールジオレエート、ポリオキシエチレン(60)グリセロールモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレートおよびヘキサグリンジステアレートが含まれる。
【0048】
好適な滅菌剤抵抗性化学物質は、式、
【化4】
Figure 0004440468
を有する化合物から選択されるソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含んでもよい。
この式において、R1、R2およびR3は、Hまたは
【化5】
Figure 0004440468
であってもよく、R4およびR5は炭素原子数が少なくとも4、好ましくは炭素原子数が少なくとも12、最も好ましくは炭素原子数16の直鎖または分岐鎖アルキルまたはアルケニル炭化水素鎖であり、vは0〜200であり、好ましくは2〜30である。最も好ましいポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルはポリオキシエチレン(POE)(20)ソルビタンモノステアレートである。
【0049】
本発明の好ましい実施態様において、過酸化水素プラズマ指標は、微生物の胞子が活性酵素試験の活性酵素源および胞子増殖試験の試験微生物として働く二重迅速読み出し表示装置である。好適な微生物はバシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)およびバシラス サチリス(Bacillus subtilis)を含む。最も好ましい実施態様において、バシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)の胞子が指標に使用される。
【0050】
過酸化水素プラズマ指標に使用するための胞子は、上記の手法を使用して滅菌剤抵抗性化学物質で処理される。培養した胞子を培養皿から取り出し、水に懸濁させてから遠心分離して逐次的に洗浄する。次いで、所定の数の胞子、好ましくは1×106を滅菌剤抵抗性化学物質を含有する溶液に懸濁させ、キャリヤー片16に移す。当業者は、本発明を実施する際に使用する種々の滅菌剤抵抗性化学物質の最適濃度を意図されていない実験を実施することなく確認することができる。従って、本発明は、任意の特定濃度または任意の範囲の濃度の同定されている化学物質の使用に限定されない。しかし、過酸化水素プラズマ滅菌手法に使用するための滅菌剤抵抗性化学物質の好ましい濃度は以下のようである。
【0051】
【表2】
Figure 0004440468
【0052】
過酸化水素プラズマ手法に使用するための滅菌表示装置は、好ましくは、上記の方法により製造され、図1に示す表示10の構成を有する。しかし、指標が過酸化水素プラズマ手法をモニターするために使用される場合には、閉鎖部材22は、好ましくは、デラウェアー州ウィルミントンのイー アイ デュポン デ ネモアーズ アンド コ(E.I.du Pont de NeMours and Co.)製の登録商標TYVEK高密度ポリエチレン繊維材料などの高密度繊維材料製である。
【0053】
使用時には、滅菌表示装置10は滅菌チャンバー内に配置され、過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露される。滅菌剤は開口部28および閉鎖部材22を通って表示装置10に流入し、酵素キャリヤー16上に配置された活性酵素源と接触する。手法が終了したら、表示装置10を滅菌チャンバーから取り出し、外側管12の側面を圧縮し、壊れやすい内側管18を破壊して酵素基質を放出させ、その結果酵素基質はキャリヤー片16上の酵素源と接触することができる。次いで、表示内に残存する全ての活性化酵素が基質と反応して、滅菌手法の失敗の検出可能な指標となる酵素修飾生成物を形成するのに十分な時間滅菌表示装置10をインキュベーションする。酵素修飾生成物は蛍光、発光または色の変化として検出可能であってもよい。滅菌表示装置が有効で、全ての活性酵素が不活性化されている場合には、インキュベーションの結果検出可能なシグナルは生成されない。
【0054】
図6〜7に示す、過酸化水素プラズマ滅菌手法に使用するための滅菌表示装置30のさらに好ましい実施態様において、酵素キャリヤー36が管の密閉端部付近の外側管12内に配置され、キャリヤー片36と内側管18の間にバリヤー38が配置される。バリヤーは、好ましくは、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)製の「登録商標THINSULATE200−Bブランドサーマルインシュレーション(Thermal Insulation)」として購入可能な、200g/平方メーターの重量を有するポリプロピレンのブロー成形されたマイクロ繊維材料のディスクである。
【0055】
本発明の滅菌表示装置のいかなるものも10および30、試験パックの一部として使用することができる。図8に示す、本発明の一実施態様では、本発明の非−抵抗性試験パック40は、滅菌表示装置10単独の抵抗性を上回る、滅菌手法に対する追加の抵抗性を提供しない。非−抵抗性試験パックは、滅菌手法中に滅菌表示装置を1箇所にしっかりと保持するという点において、試験パックを使用しない表示装置を使用するよりも利点を提供する。従って、非−抵抗性試験パックは、一般に小型で、転がりやすい滅菌表示装置が、滅菌手法中に材料を添加する際にずれるまたは置き違えられる場合に生ずる問題を軽減する。
【0056】
非−抵抗性滅菌試験パック40は、滅菌表示装置10を保持するためのプラスチックトレー42と、滅菌表示装置10自体による抵抗性以外にはいかなる抵抗も受けることなく滅菌剤が自由に試験パックに流入し、滅菌表示装置と接触するように、トレー42に結合したプラスチック製の蓋50とを備える。プラスチックトレー42はいかなる形状であってもよいが、好ましくは矩形または正方形である。プラスチックトレー42は、トレーの全周を規定する***した縁面44と、滅菌手法中に滅菌表示装置10をその場所に保持するためのへこんだ窪み46を含む。間隔をおいて離れた複数の溝48a〜48fがトレー42の全周の蓋面44に形成され、蓋50の表面とともに一連の通路52を形成する。通路は、通路を通る滅菌剤の流動に大きな障害を生ずることなく、試験パックの外側から滅菌表示装置10まで滅菌剤を通すのに断面積が十分に大きくあるべきである。好ましい実施態様において、通路は、直径0.25インチ(0.635cm)の円の面積とほぼ同じ断面積を有し、トレーの各コーナーに1つ、各側面に1つの6つの通路が存在する。しかし、通路の数およびそれらの直径は本発明の範囲から逸脱することなく変更することができることは当業者に容易に明らかになる。
【0057】
好ましくは、蓋50と蓋50に接触する縁面44は、滅菌剤に対して実質的に不透過性である密封を形成する。このような密封は、好ましくは、蓋50の面と縁面44との間に互いに接触する接着剤層を配置することによって形成することができる。さらに好ましくは、プラスチック蓋50を縁面44にヒートシール処理することによって密封を形成することができる。
【0058】
滅菌手法中、通路は、滅菌チャンバーから滅菌表示装置10までへこんだ窪み46を通過させる。以前に記載したように、滅菌剤は表示装置10に流入し、活性酵素源と接触する。次いで、表示装置10を非−抵抗性試験パック40から取り出し、外側管18を圧縮し、内側管18を破壊し、基質を放出させ、その結果、基質はキャリヤー片16上の酵素と接触することができる。次いで、基質が全ての活性酵素と反応し、検出可能な酵素修飾生成物を形成するのに十分な期間の間表示装置10をインキュベーションする。酵素修飾生成物は、蛍光、発光または色の変化などのシグナルとして検出可能であることができる。検出可能な酵素修飾生成物がみられることは、滅菌チャンバーに存在する汚染微生物を殺菌していない可能性があるという点において滅菌手法が失敗したことを示している。
【0059】
非−抵抗性試験パック40のトレー42および蓋50は、好ましくは、耐熱性で、滅菌手法後に残存滅菌剤を含有しないプラスチック製である。本明細書に使用する用語「耐熱性」は、変形、縮み、融解または分解することなく個々の滅菌手法中に達成される最高温度に耐えることができることを意味する。滅菌手法中に達成される最高温度は、使用する滅菌手法の種類に応じて異なる。例えば、多数の蒸気滅菌手法は121℃以上の温度において実施されるが、過酸化水素プラズマ滅菌手法は普通には60℃より低い温度で実施される。トレーに使用するための適切な耐熱性プラスチックを選択する際に、種々の滅菌手法間のこのような温度差が適切に考慮されなければならず、表示装置を使用する滅菌手法の最大温度より高いガラス転移温度を有するプラスチックが選択されるべきである。
【0060】
過酸化水素プラズマ滅菌手法に使用するのに好適な非−抵抗性試験パックの好ましい実施態様において、トレーはグリコール添加剤を有するポリエチレンテレフタレート(PETG)製である。試験パックトレー42に使用するのに好適な耐熱性プラスチックの他の例にはポリ塩化ビニル、ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、ポリエテラミド、ポリスルホン、クロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン、ポリスチレンおよびポリエステルが含まれる。
【0061】
蓋50はトレー42と同じ材料で製造されてもよい。好ましくは、蓋20は、半透明または透明なプラスチック材料製である。過酸化水素プラズマ滅菌手法に使用するのに好適な最も好ましい実施態様において、蓋50は透明なフィルム製であり、リム面44にヒートシール処理される。好適な透明フィルムの例は、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)製の登録商標SCOTCHPAKポリエステルフィルムとして購入可能なポリエチレンとエチレンビニルアセテートのブレンドをコーティングしたポリエステルフィルムである。
【0062】
図9は、所定の断面積および長さを有する内腔内に配置された場合に表示装置が経験すると思われる抵抗性と同等の滅菌表示装置に対する追加の抵抗性を提供する、内腔−抵抗性試験パックとして本明細書においていわれる別の試験パックを示す。内腔−抵抗性試験パックは、管様機器の内部深くに位置していることがある微生物を殺菌する際に滅菌手法が有効であるかどうかを判定する正確な方法を提供する。
【0063】
内腔−抵抗性試験パック60は、滅菌表示装置10を保持するトレー72と蓋68とを有する。トレー72は耐熱性プラスチック製で、トレー72の全周を規定する端部62を有する実質的に平坦な面74を有する。滅菌表示装置10を保持するための窪み64が平坦な面74に形成される。所定の長さを有する溝66が平坦な面に形成されて、へこんだ窪み64を通って延在し、2箇所76および78で端部62を貫通する連続通路を形成する。蓋68は、滅菌剤に対して実質的に不透過性である実質的に平坦な面74で密封を形成する。平坦な面74と互いに接触している蓋68の面との間に接着剤層を形成することによって、またはヒートシール処理をすることによって密封を形成することができる。蓋68と溝66との間の空間は、接着剤が滅菌チャンバーから滅菌表示装置10まで通過される内腔通路70を規定する。
【0064】
内腔通路70は所定の長さおよび断面積を有する。内腔通路の寸法は、既知の寸法を有する内腔内の条件を複製するように選択または適合することができる。好ましくは、過酸化水素プラズマ滅菌手法の有効性を試験するために使用することができる試験パックの好ましい実施態様では、内腔通路は長さほぼ約12インチ(30.48cm)で、直径0.25インチ(0.635cm)を有する円の面積に近い断面積を有する。しかし、任意の内腔長さおよび断面積を選択してもよく、全て本発明の範囲内であると考えられる。例えば、図10は、内腔通路が図8に示す内腔通路70と長さが異なる内腔−抵抗性試験パック80の別の実施態様を示す。
【0065】
使用時には、試験パック60は滅菌チャンバー内に配置され、滅菌手法に暴露され、滅菌手法中に滅菌剤は内腔通路76を移動し、滅菌表示装置10に接触する。手法の終了時に、滅菌表示装置10を試験パックから取り出し、非−抵抗性試験パックを参照して上記のように取り扱う。
【0066】
トレー72および蓋68は、非−抵抗性試験パックに関して上記した方法で選択するべきである耐熱性プラスチック材料製である。過酸化水素プラズマ手法に使用するのに好適な好ましい実施態様において、トレー72はグリコール添加剤を有するポリエチレンテレフタレート(PETG)製であり、蓋はミネソタ州セントポール3Mカンパニー(3M Company)製の登録商標SCOTCHPAKポリエステルフィルムとして購入可能なポリエチレンとエチレンビニルアセテートのブレンドを含む透明フィルム製である。フィルム68はトレー72にヒートシール処理されることができる。
【0067】
本発明の操作は、以下の詳細な実施例に関してさらに記載される。これらの実施例は、種々の特定で、好ましい実施態様および技法をさらに例示するために提供される。しかし、多数の変更および改良を加えることができるが、本発明の範囲内にとどまることが理解されるべきである。
【0068】
実施例
実施例1〜5は、表1〜5に掲載する化学物質で処理してある胞子を用いて製造した滅菌表示装置が、プレバキュウム蒸気滅菌サイクルにおける酵素の早期不活性化に対する抵抗性を増加させることを実証しているかどうかを判定する試験結果を報告する。実施例6〜9は、表6〜9に掲載する化学物質で処理してある胞子を用いて製造した滅菌表示装置が、過酸化水素プラズマ滅菌手法における酵素の早期不活性化に対する抵抗性を増加させることを実証しているかどうかを判定する試験結果を報告する。実施例10は、本発明の非−抵抗性試験パックおよび内腔−抵抗性試験パックの有効性を実証する試験結果を報告する。
【0069】
表示装置の製造
実施例1〜5の滅菌表示装置は、米国特許第5,252,484号に記載されている方法により、図1および2に例示するように構成した。これらの実施例のために製造した表示装置は、迅速な酵素に基づいた有効性試験と確証的な胞子増殖試験を提供する二重迅速読み出し表示装置であった。キャリヤー片16上にコーティングした胞子は、その活性が迅速な酵素試験によって測定される活性酵素源として働いた。次いで、これらの同じ胞子を試験の胞子増殖部分でインキュベーションする。
【0070】
メリーランド州ロックビルのアメリカン タイプ カルチャー コレクション(American Type Culture Collection)のATCC7953として市販品を購入可能なバシラス ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)をトリプシンダイズブロス中で58℃において終夜(16時間)増殖させた。この培養物を使用して、8g/l栄養ブイヨン、4g/l酵母抽出液、0.1g/l塩化マンガンおよび20g/l寒天からなるpH7.2の寒天平板培地の表面に接種した。58℃において72時間平板番地をインキュベーションした。胞子を培養皿からかき取り、滅菌した蒸留水に懸濁させた。懸濁液を7000rpm、4℃において20分間遠心分離することによって、胞子を栄養片から分離した。上清を注いで除き、胞子を滅菌した蒸留水に再度懸濁させた。洗浄手法を数回反復した。最後の洗浄後、1ミリリッターあたり約1×108胞子濃度で胞子を滅菌した蒸留水に懸濁させた。
【0071】
次いで、表1〜5に同定した化学物質で胞子を処理した。試験した全ての化学物質は販売元から入手した。胞子は6000rpmで10分間遠心分離した。上清を取り、表に示す濃度のコーティング化学物質と混合した。上清とコーティング化学物質の混合物を60〜80℃において数分間加熱し、撹拌して材料を溶液にした。次いで、胞子を滅菌剤抵抗性化学物質溶液に混合した。10〜15マイクロリッターを各片に分注することによって、滅菌剤抵抗性化学物質溶液を5×25mm、591A紙製キャリヤー片に適用し、1キャリヤー片あたり約1×106胞子の最終集団とした。キャリヤー片を37℃において16時間乾燥した。
【0072】
処理した胞子キャリヤー片を表示装置10の外側容器12の底部に配置し、胞子キャリヤー片16と酵素基質を含有する内側容器18との間にバリヤーを挿入した。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)製の「登録商標THINSULATE200−Bブランドサーマルインシュレーション(Thermal Insulation)」として購入可能な重量200g/m2のポリプロピレンブロー成形マイクロ繊維材料の1.75mm(11/16インチ)ディスクをバリヤーとして使用した。内側容器18は、1リッターの水あたり、17gの細菌ペプトンおよび0.17g/lのL−アラニン並びに200マイクロリッターのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解したミズーリ州セントルイスのシグマ ケミカル カンパニー(Sigma Chemical Company)から購入可能な0.1gの4−メチルウンベリフェリル−α−D−グルコシド、および0.03gのブロモクレゾールパープルpH指示薬染料からなる0.67mlの栄養培地を含有した。酵素基質および栄養培地溶液のpHは0.1N水酸化ナトリウムで7.6に調整した。
【0073】
外側バイアル12およびキャップ26は共にポリプロピレン製である。外側のバイアル12は長さ5.08cm(2.0インチ)で、外径85.1mm(0.335インチ)、内径77.0mm(0.303インチ)であった。キャップ26は長さ1.275cm(0.510インチ)で、内径83.3mm(0.328インチ)であった。内側容器18はガラス製で、長さ3.96cm(1.56インチ)で、外径65.5mm(0.258インチ)で、壁厚2.5mm(0.10インチ)であった。閉鎖部材22は、直径1.27mm(0.5インチ)の滅菌グレードのろ紙片であった。
【0074】
実施例6〜9の滅菌表示装置は、滅菌表示装置の閉鎖部材22をデラウェアー州ウィルミントンのイー アイ デュポン デ ネモアーズ アンド コ(E.I.du Pont de NeMours andCo.)から購入可能な登録商標TYVEK高密度ポリエチレン繊維材料で構成した以外は上記のように製造した。
【0075】
実施例1
この実施例は、表1の化学物質で処理した胞子を用いて製造した滅菌表示装置は、未処理の胞子を用いた表示装置と比較したとき、正確さの改善を実証することを提供している。表1の化学物質はポリグリセロールアルキルエステルまたはエトキシル化グリセロールエステルである。
【0076】
表1に記載する化学物質および濃度の各々を用いて上記のように滅菌表示装置を製造した。未処理の胞子を使用して対照の表示装置を製造した。表示装置を金属製の機器トレーに配置し、各パルスについて真空レベル0.075〜0.085barおよび1.00barまでの蒸気パルスを用いた121℃における4−パルスプレバキュウムサイクルを使用して、121℃においてゲチンゲ スチーム ステリライザー(Getinge Steam Sterilizer)(ゲチンゲ インターナショナル インク(Getinge International,Inc.)、1100タウビン アベニュー、ニュージャージー州レイクウッド)に暴露した。表示装置を7〜13分間滅菌剤に暴露した。このサイクルは、図5の時間−圧力ダイアグラムに図示されている。暴露後、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊し、表示装置を60℃においてインキュベーションした。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して表示装置を蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、60℃における168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0077】
試験した化学物質は販売元から入手した。デカグリセロールモノステアレート、ヘキサグリセリルモノステアレートおよびテトラグリセリルモノステアレートは日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。グリセレス−7−ジイソノナノエートはニュージャージー州マタワンのアルゾ コ(Alzo Co.)から入手した。
【0078】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表1に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表1に記録する。表1の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出され、偽陰性は検出されないことを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0079】
【表3】
Figure 0004440468
【0080】
実施例2
この実施例は、未処理の胞子を用いて製造した表示装置と比較したとき、処理した胞子を用いて製造した滅菌表示装置の正確さに対して、アルキルエステルまたはエーテルを持たないポリグリセロール化合物で胞子を処理することが与える影響の証拠を提供する。
【0081】
表2に示す化学物質と濃度の各々を用いて上記のように滅菌表示装置を製造した。未処理の胞子を使用して、対照表示装置を製造した。表示装置を金属製の機器トレーに配置し、各パルスについて真空レベル0.075〜0.085barおよび1.00barまでの蒸気パルスを用いた121℃における4−パルスプレバキュウムサイクルを使用して、121℃においてゲチンゲ スチーム ステリライザー(Getinge Steam Sterilizer)(ゲチンゲ インターナショナル インク(Getinge International,Inc.)、1100タウビン アベニュー、ニュージャージー州レイクウッド)に暴露した。表示装置を7〜13分間滅菌剤に暴露した。このサイクルは、図5の時間−圧力ダイアグラムに図示されている。暴露後、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊し、表示装置を60℃においてインキュベーションした。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して表示装置を蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、60℃における168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0082】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表2に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表2に記録する。表2の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0083】
胞子コーティングとして使用したとき、ヘキサグリセロールおよびトリグリセロールは滅菌表示装置の正確さを改善しなかった。
【0084】
試験した化学物質は販売元から入手した。デカグリセロール、ヘキサグリセロールおよびトリグリセロールはニュージャージー州フェアローンのロンザ インク(Lonza,Inc.)から入手した。
【0085】
【表4】
Figure 0004440468
【0086】
実施例3
この実施例は、デカグリセリルモノステアレートとソルビトールの混合物またはデカグリセロールモノステアレート単独で処理した胞子を用いて製造した滅菌表示装置は、未処理の胞子またはソルビトール単独で処理した胞子を用いて製造した滅菌表示装置と比較したとき、正確さの改善を実証するという証拠を提供する。
【0087】
表3に記載する化学物質および濃度の各々を用いて上記のように滅菌表示装置を製造した。未処理の胞子を使用して対照の表示装置を製造した。表示装置を金属製の機器トレーに配置し、各パルスについて真空レベル0.075〜0.085barおよび1.00barまでの蒸気パルスを用いた121℃における4−パルスプレバキュウムサイクルを使用して、121℃においてゲチンゲ スチーム ステリライザー(Getinge Steam Sterilizer)(ゲチンゲ インターナショナル インク(Getinge International,Inc.)、1100タウビン アベニュー、ニュージャージー州レイクウッド)に暴露した。表示装置を7〜15分間滅菌剤に暴露した。このサイクルは、図5の時間−圧力ダイアグラムに図示されている。暴露後、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊し、表示装置を60℃においてインキュベーションした。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して表示装置を蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、60℃における168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0088】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表3に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表3に記録する。表2の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0089】
試験した化学物質は販売元から入手した。ソルビトールはミネソタ州ミネアポリスのパドック ラボラトリーズ(Paddock Laboratories)から入手した。デカグリセリルモノステアレートは日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。
【0090】
【表5】
Figure 0004440468
【0091】
実施例4
この実施例は、表4の化学物質は、滅菌表示装置に使用する胞子を処理するために使用した場合に、未処理の胞子を用いて製造した表示器と比較したとき、表示器の正確さを改善する証拠を提供する。
【0092】
表4に記載する化学物質および濃度の各々を用いて上記のように滅菌表示装置を製造した。未処理の胞子を使用して対照の表示装置を製造した。表示装置を金属製の機器トレーに配置し、各パルスについて真空レベル0.075〜0.085barおよび1.00barまでの蒸気パルスを用いた121℃における4−パルスプレバキュウムサイクルを使用して、121℃においてゲチンゲ スチーム ステリライザー(Getinge Steam Sterilizer)(ゲチンゲ インターナショナル インク(Getinge International,Inc.)、1100タウビン アベニュー、ニュージャージー州レイクウッド)に暴露した。表示装置を7〜18分間滅菌剤に暴露した。このサイクルは、図5の時間−圧力ダイアグラムに図示されている。暴露後、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊し、表示装置を60℃においてインキュベーションした。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して表示装置を蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、60℃における168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0093】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表4に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表4に記録する。表4の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0094】
滅菌表示装置の正確さは、表示装置に使用する胞子をデカグリセリルモノステアレート、デカグリセリルモノラウレート、ヘキサグリセリルモノラウレート、テトラグリセリルモノオレエート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセロールジパルミテートおよびヘキサグリセリルジステアレートで処理したとき、改善された。胞子をより高濃度の化学物質で処理すると、この影響は増加した。
【0095】
試験した化学物質は販売元から入手した。デカグリセロールモノステアレート、ヘキサグリセリルポリリシノレート、ヘキサグリセリルペンタオレエート、デカグリセリルモノラウレート、ヘキサグリセリルモノラウレート、テトラグリセリルモノオレエートおよびデカグリセリルトリオレートは日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。デカグリセリルモノオレエート、デカグリセリルジパルミテート、ヘキサグリセリルジオレエート、デカグリセリルヘキサオレエート、ヘキサグリセリルジステアレートおよびデカグリセリルデカオレエートはニュージャージー州フェアローンのロンザ インク(Lonza,Inc.)から入手した。
【0096】
【表6】
Figure 0004440468
【表7】
Figure 0004440468
【0097】
実施例5
この実施例は、表5の化学物質のいくつかは、滅菌表示装置に使用する胞子を処理するために使用した場合に、未処理の胞子を用いて製造した表示器と比較したとき、表示器の正確さを改善する証拠を提供する。
【0098】
表5に記載する化学物質および濃度の各々を用いて上記のように滅菌表示装置を製造した。未処理の胞子を使用して対照の表示装置を製造した。表示装置を金属製の機器トレーに配置し、各パルスについて真空レベル0.075〜0.085barおよび1.00barまでの蒸気パルスを用いた121℃における4−パルスプレバキュウムサイクルを使用して、121℃においてゲチンゲ スチーム ステリライザー(Getinge Steam Sterilizer)(ゲチンゲ インターナショナル インク(Getinge International,Inc.)、1100タウビン アベニュー、ニュージャージー州レイクウッド)に暴露した。表示装置を7〜13分間滅菌剤に暴露した。このサイクルは、図5の時間−圧力ダイアグラムに図示されている。暴露後、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊し、表示装置を60℃においてインキュベーションした。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して表示装置を蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、60℃における168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0099】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表5に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表5に記録する。表5の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0100】
滅菌表示装置の正確さは、表示装置に使用する胞子をポリオキシエチレン(5)グリセロールモノステアレート、デカグリセリルモノオレエートおよびデカグリセリルモノミリステート、デカグリセリルモノイソステアレート、デカグリセリルジイソステアレートで処理したとき、改善された。胞子をより高濃度の化学物質で処理すると、この影響は増加した。
【0101】
全ての化学物質は日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。
【0102】
【表8】
Figure 0004440468
【表9】
Figure 0004440468
【0103】
実施例6
この実施例は、表6に掲載する化学物質で処理した胞子に関連する酵素は、未処理の胞子に関連する酵素より、過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化に対してより抵抗性であるかどうかを判定するための実験の結果を報告する。
【0104】
表6に記載する化学物質および濃度の各々をコーティングした胞子を用いて、上記のように滅菌表示装置を製造した。表示装置を機器トレーに配置し、カリフォルニア州アービンのアドバンスド ステリライゼーション プロダクツ コ(Advanced Sterilization Products Co.)から入手した、登録商標STERRAD100SI GMPステリライザー(Sterilizer)中で45〜55℃において過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露した。滅菌手法中、圧力が300mTorrまで低下するまで、5〜6分間真空を滅菌チャンバーに適用した。次いで、58〜60%過酸化水素水溶液の1.8ml分量を約6分間かけて滅菌チャンバーに注入し、空のチャンバー濃度6〜7mg/ml過酸化水素とし、過酸化水素蒸気を6〜10Torrで1〜22分間チャンバー内に拡散させた。次いで、真空を適用し、500mTorrまで圧力を低下し、チャンバーから全ての検出可能な過酸化水素蒸気を除去した。次いで、500mTorrにおいて400wattsおよび13.56MHzのRF電源を約15〜16分間放射することによってプラズマ相をチャンバー内に発生させ、その後、チャンバー内が大気圧に到達するまでチャンバーを3〜4分間換気した。
【0105】
滅菌手法に暴露後、表示装置を滅菌装置から取り出し、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊した。次いで、表示装置を60℃においてインキュベーションし、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0106】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表6に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表6に記録する。表6の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0107】
表6のデータは、表示装置をデカグリセリルデカオレエート、デカグリセロールペンタオレエート、テトラグリセロールモノオレエート、デカグリセロールヘキサノエートおよび1,2,3−プロパントリオールで処理した胞子を用いて製造した場合には、未処理の胞子を用いて製造した表示装置と比較して、暴露後1〜3時間では過酸化水素プラズマ滅菌手法において滅菌手法の正確さが改善されることを示す。これらの化学物質による処理は過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化に対する酵素の抵抗性を増加することをデータから推測することができる。
【0108】
表6に掲載する全ての化学物質は販売元から入手した。デカグリセリルデカオレエート、デカグリセロールヘキサオレエート、ヘキサグリセロールジオレエートおよびデカグリセロールペンタオレエートはニュージャージー州フェアローンのロンザ インク(Lonza,Inc.)から入手した。テトラグリセロールモノオレエートおよびデカグリセロールトリオレエートは日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。
【0109】
【表10】
Figure 0004440468
【0110】
実施例7
この実施例は、表7に掲載する化学物質で処理した胞子に関連する酵素は、未処理の胞子に関連する酵素より、過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化に対してより抵抗性であるかどうかを判定するための実験の結果を報告する。
【0111】
表7に記載する化学物質および濃度の各々をコーティングした胞子を用いて、上記のように滅菌表示装置を製造した。表示装置を機器トレーに配置し、カリフォルニア州アービンのアドバンスド ステリライゼーション プロダクツ コ(Advanced Sterilization Products Co.)から入手した、登録商標STERRAD100SI GMPステリライザー(Sterilizer)中で45〜55℃において過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露した。滅菌手法中、圧力が300mTorrまで低下するまで、5〜6分間真空を滅菌チャンバーに適用した。次いで、58〜60%過酸化水素水溶液の1.8ml分量を約6分間かけて滅菌チャンバーに注入し、空のチャンバー濃度6〜7mg/ml過酸化水素とし、過酸化水素蒸気を6〜10Torrで1〜22分間チャンバー内に拡散させた。次いで、真空を適用し、500mTorrまで圧力を低下し、チャンバーから全ての検出可能な過酸化水素蒸気を除去した。次いで、500mTorrにおいて400wattsおよび13.56MHzのRF電源を約15〜16分間放射することによってプラズマ相をチャンバー内に発生させ、その後、チャンバー内が大気圧に到達するまでチャンバーを3〜4分間換気した。
【0112】
滅菌手法に暴露後、表示装置を滅菌装置から取り出し、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊した。次いで、表示装置を60℃においてインキュベーションし、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して5時間の間、1時間毎に蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0113】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表7に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表7に記録する。表7の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0114】
表7のデータは、表示装置をデカグリセリルデカオレエート、POE(60)グリセロールモノステアレートおよびPOE(20)ソルビタンモノステアレートで処理した胞子を用いて製造した場合には、未処理の胞子を用いて製造した表示装置と比較して、暴露後2〜3時間では過酸化水素プラズマ滅菌手法において滅菌手法の正確さが改善されることを示す。これらの化学物質による処理は過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化に対する酵素の抵抗性を増加することをデータから推測することができる。
【0115】
表7に掲載する全ての化学物質は販売元から入手した。デカグリセリルデカオレエートはニュージャージー州フェアローンのロンザ インク(Lonza,Inc.)から入手した。デカグリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルポリリシノレート、POE(60)グリセロールモノステアレートおよびPOE(20)ソルビタンモノステアレートは日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。
【0116】
【表11】
Figure 0004440468
【0117】
実施例8
この実施例は、表8に掲載する化学物質で処理した胞子に関連する酵素は、未処理の胞子に関連する酵素より、過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化に対してより抵抗性であるかどうかを判定するための実験の結果を報告する。
【0118】
表8に記載する化学物質および濃度の各々をコーティングした胞子を用いて、上記のように滅菌表示装置を製造した。表示装置を機器トレーに配置し、カリフォルニア州アービンのアドバンスド ステリライゼーション プロダクツ コ(Advanced Sterilization Products Co.)から入手した、登録商標STERRAD100SI GMPステリライザー(Sterilizer)中で45〜55℃において過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露した。滅菌手法中、圧力が300mTorrまで低下するまで、5〜6分間真空を滅菌チャンバーに適用した。次いで、58〜60%過酸化水素水溶液の1.8ml分量を約6分間かけて滅菌チャンバーに注入し、空のチャンバー濃度6〜7mg/ml過酸化水素とし、過酸化水素蒸気を6〜10Torrで1〜22分間チャンバー内に拡散させた。次いで、真空を適用し、500mTorrまで圧力を低下し、チャンバーから全ての検出可能な過酸化水素蒸気を除去した。次いで、500mTorrにおいて400wattsおよび13.56MHzのRF電源を約15〜16分間放射することによってプラズマ相をチャンバー内に発生させ、その後、チャンバー内が大気圧に到達するまでチャンバーを3〜4分間換気した。
【0119】
滅菌手法に暴露後、表示装置を滅菌装置から取り出し、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊した。次いで、表示装置を60℃においてインキュベーションし、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して5時間の間、1時間毎に蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0120】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表8に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表8に記録する。表8の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0121】
表8のデータは、表示装置をヘキサグリンジ−ステアレートで処理した胞子を用いて製造した場合には、未処理の胞子を用いて製造した表示装置と比較して、暴露後1〜3時間では過酸化水素プラズマ滅菌手法において滅菌手法の正確さが改善されることを示す。これらの化学物質による処理は過酸化水素プラズマ滅菌手法における早期不活性化に対する酵素の抵抗性を増加することをデータから推測することができる。
【0122】
表8に掲載する全ての化学物質は販売元から入手した。アルキルポリグルコシドはニュージャージー州ホボケンのヘンケル コ(Henkel Co.)から入手した。ヘキサグリンジ−ステアレートおよびデカグリセロールジパルミテートはニュージャージー州フェアローンのロンザ インク(Lonza,Inc.)から入手した。POE(8)オレイルエーテルリン酸ナトリウムは日本、東京のニッコー ケミカルズ コ(Nikko Chemicals Co.)から入手した。
【0123】
【表12】
Figure 0004440468
【0124】
実施例9
この実施例は、過酸化水素プラズマ滅菌手法において胞子に関連する酵素の早期不活性化を未処理の胞子中の酵素よりさらに防止するために、胞子を処理する際に使用するためのデカグリセリルデカオレエートの有効濃度範囲を決定するための実験の結果を報告する。
【0125】
表9に記載する濃度の各々のデカグリセリルデカオレエートをコーティングした胞子を用いて、上記のように滅菌表示装置を製造した。表示装置を機器トレーに配置し、カリフォルニア州アービンのアドバンスド ステリライゼーション プロダクツ コ(Advanced Sterilization Products Co.)から入手した、登録商標STERRAD100SI GMPステリライザー(Sterilizer)中で45〜55℃において過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露した。滅菌手法中、圧力が300mTorrまで低下するまで、5〜6分間真空を滅菌チャンバーに適用した。次いで、58〜60%過酸化水素水溶液の1.8ml分量を約6分間かけて滅菌チャンバーに注入し、空のチャンバー濃度6〜7mg/ml過酸化水素とし、過酸化水素蒸気を6〜10Torrで1〜22分間チャンバー内に拡散させた。次いで、真空を適用し、500mTorrまで圧力を低下し、チャンバーから全ての検出可能な過酸化水素蒸気を除去した。次いで、500mTorrにおいて400wattsおよび13.56MHzのRF電源を約15〜16分間放射することによってプラズマ相をチャンバー内に発生させ、その後、チャンバー内が大気圧に到達するまでチャンバーを3〜4分間換気した。
【0126】
滅菌手法に暴露後、表示装置を滅菌装置から取り出し、酵素基質および栄養培地を含有する内側容器を破壊した。次いで、表示装置を60℃においてインキュベーションし、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して5時間の間、1時間毎に蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0127】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表9に記録する。1時間、2時間、3時間、4時間、5時間および6時間経過時に蛍光を示したこれらの増殖陽性の表示装置の割合も表9に記録する。表9の滅菌表示装置の正確さを判定するために、100%の蛍光陽性の割合が完璧であり、これは、全ての増殖陽性が蛍光陽性として検出されることを示している。一方、100%より低い蛍光陽性数は、蛍光が陰性であった表示装置の中には、後に胞子の増殖が陽性であると検出されるものがあるという点において、1つ以上の偽陰性があったことを示す。
【0128】
表9のデータは、表示装置を5〜100mg/mlの濃度のデカグリセリルデカオレエートで処理した胞子を用いて製造した場合には、未処理の胞子を用いて製造した表示装置と比較して、暴露後2〜3時間では過酸化水素プラズマ滅菌手法において滅菌手法の正確さが改善されることを示す。
【0129】
デカグリセリルデカオレエートはニュージャージー州フェアローンのロンザ インク(Lonza,Inc.)から入手した。
【0130】
【表13】
Figure 0004440468
【0131】
実施例10
この実施例は、本発明の内腔−抵抗性試験パックが、過酸化水素プラズマ滅菌手法に対する試験パック内の滅菌表示装置の抵抗性を増加するかどうかを判定するための実験の結果を報告する。
【0132】
本発明により製造した内腔−抵抗性試験パックを、本発明により製造した非−抵抗性試験パック、実験用内腔−抵抗性装置および試験パックを用いないで暴露させる滅菌表示装置と共に、過酸化水素プラズマ手法のサイクルの一部および全てに暴露した。実施例に使用する内腔−抵抗性試験パックおよび非−抵抗性試験パックは、5mg/mlのデカグリセロールデカオレエートで処理した胞子を用いて、上記のように製造した滅菌表示装置を含んだ。実験用内腔−抵抗性装置は、試験パックに使用する滅菌表示装置内のキャリヤー片と同じキャリヤー片を含んだ。実験の結果を表10に示す。
【0133】
長さがそれぞれ12インチ(30.48cm)、9インチ(22.86cm)、6インチ(15.24cm)および3インチ(7.62cm)の内腔通路を有する4種の内腔−抵抗性試験パックを製造した。各試験パックは、直径0.25インチ(0.635cm)を有する円の面積と同等の断面積を有した。試験パックは試験パックトレー、滅菌表示装置および蓋を含んだ。
【0134】
真空および加熱によって駆動される加圧成形を使用して、センコープ インク(Sencorp,Inc.)、ヒアニス、マスから入手したセンコープ(Sencorp)モデル1600マシーンにおいてニューヨーク州ロチェスターのイーストマン コダック(Eastman Kodak)から入手したグリコール添加剤を有するポリエチレンテレフタレート(PETG)を成形することによって試験パックトレーを製造した。トレーを製造する際に使用する成形型は、カリフォルニア州チャッツワースのギディング&ルイス インク(Gidding&Lewis,Inc.)の子会社であるファダル エンジニアリング(Fadal Engineering)製のファダル(Fadal)切削機械で製造した。試験パックトレーは形状が矩形で、実質的に平坦な面を有した。トレーのへこんだ窪みはトレー面のU字形状の通路を延在し、トレーの端部の2箇所で貫通して、滅菌手法中に滅菌剤が試験パックに流入流出することができる2つの内腔通路開口部を形成した。内腔通路開口部間の距離は3.398インチ(8.630cm)であった。滅菌手法中に滅菌表示装置を動かないように保持するために、半径0.219インチ(0.55626cm)および長さ2.435インチ(6.191cm)を有する半円筒形の窪みがトレーの内腔通路の中点に形成された。内腔通路開口部を含むトレーの側面の長さおよびその面に直面する側面の長さは4.300インチ(10.922cm)であった。もう一方の面の長さは内腔通路の長さに応じて変化し、12インチ(30.48cm)内腔通路試験パックでは5.700インチ(14.478cm)、6インチ(22.86cm)の内腔通路試験パックでは4.313インチ(10.955cm)、6インチ(15.24cm)の内腔通路試験パックでは3.063インチ(7.780cm)、および3インチ(7.62cm)の内腔通路試験パックでは1.938インチ(4.922cm)であった。滅菌表示装置を試験パックトレーの窪みに配置し、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から入手した登録商標SCOTCHPAKポリエステルフィルム、厚さ0.85mils、第29312号の蓋でトレーを覆った。通常の布用アイロンを使用してフィルムをトレーにヒートシール処理した。
【0135】
非−抵抗性試験パックは試験パックトレー、滅菌表示装置および蓋を含んだ。試験パックトレーは、内腔−抵抗性試験パックトレーを製造するために使用したものと同じ成形方法および機械を使用して、PETGから製造した。トレーは形状が矩形で、長さ2.50インチ(6.35cm)の2辺と長さ4.20インチ(10.668cm)の2辺を有した。平坦な上面を有する***した縁は、トレーの各辺から0.50インチ(1.27cm)内側に延在した。滅菌手法中に滅菌表示装置を動かないように保持するために、半径0.219インチ(0.55626cm)および長さ2.435インチ(6.191cm)を有する半円筒形の窪みをトレーの中心に形成した。直径0.25インチ(0.635cm)を有する溝を***した縁の各コーナーと各辺の中点に形成した。溝は***した縁を貫通して延在し、滅菌手法中にへこんだ窪み内の滅菌表示装置まで滅菌剤を搬送するための通路を形成した。トレーの窪みに滅菌表示装置を配置し、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から入手した登録商標SCOTCHPAKポリエステルフィルム、厚さ0.85mils、第29312号の蓋でトレーを覆った。通常の布用アイロンを使用してフィルムをトレーにヒートシール処理した。
【0136】
実施例に使用した実験用内腔−抵抗性装置は長さ30cmであり、長さ5cm、内径1.2cmのステンレス鋼の中心部分および長さ各々10cm、内径4mmの2つのステンレス鋼端部分を含んだ。中心部分の端部は細くなり、長さ2.5cmの溝付アダプターに接続し、アダプターはゴム管で端部分に結合した。処理した胞子を有するキャリヤー片を中心部分の内部に配置した。
【0137】
1セットの装置を機器トレーに配置し、カリフォルニア州アービンのアドバンスド ステリライゼーション プロダクツ コ(Advanced Sterilization Products Co.)から入手した、登録商標STERRAD100SI GMPステリライザー(Sterilizer)中で45〜55℃において過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露した。滅菌手法中、圧力が300mTorrまで低下するまで、5〜6分間真空を滅菌チャンバーに適用した。次いで、58〜60%過酸化水素水溶液の1.8ml分量を約6分間かけて滅菌チャンバーに注入し、空のチャンバー濃度6〜7mg/ml過酸化水素とし、過酸化水素蒸気を6〜10Torrで44分間チャンバー内に拡散させた。次いで、真空を適用し、500mTorrまで圧力を低下し、チャンバーから全ての検出可能な過酸化水素蒸気を除去した。次いで、500mTorrにおいて400wattsおよび13.56MHzのRF電源を約15〜16分間放射することによってプラズマ相をチャンバー内に発生させ、その後、チャンバー内が大気圧に到達するまでチャンバーを3〜4分間換気した。
【0138】
第2のセットの装置を機器トレーに配置し、登録商標STERRAD100SI GMPステリライザー(Sterilizer)中で45〜55℃において過酸化水素プラズマ滅菌手法に暴露した。部分的なサイクルでは、全てのサイクルにおけるずっと長い拡散時間と比較して、わずかに9分間だけ過酸化水素蒸気をチャンバー内に拡散させた。それ以外は部分的サイクルおよび全てのサイクルは同一であった。
【0139】
試験パックを滅菌手法に暴露後、表示装置および実験用内腔抵抗性装置を滅菌装置から取り出し、試験パックから滅菌表示装置を取り出した。キャリヤー片を無菌的に実験用抵抗性装置から取り出して、上記のように、試験パックに使用する滅菌表示装置と同じ、滅菌表示装置を製造するのに必要な他の構成要素と合わせた。酵素基質および栄養培地を含有する滅菌表示装置の内側容器を破壊した。次いで、表示装置を60℃においてインキュベーションし、ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company)から購入可能な登録商標3M登録商標ATTESTモデル190ラピッド オートリーダー(Rapid Autoreader)を使用して5時間後の蛍光について調査した。また、紫から黄色への色の変化によって示されるように、168時間のインキュベーション後に胞子の増殖を目で見て判定した。
【0140】
168時間のインキュベーション後に検出された増殖陽性の表示装置の数を表10に記録する。5時間後に検出された蛍光陽性の数も表10に記録する。
【0141】
表10の部分的なサイクルデータは、本発明の6インチ、9インチおよび12インチの内腔−抵抗性試験パックは、試験パックを使用しないで暴露させた滅菌表示装置によって提供される抵抗性よりも大きい、過酸化水素プラズマ滅菌手法に対する抵抗性を提供すること、および本発明の非−抵抗性試験パックは、試験パックを使用しないで暴露させた滅菌表示装置と同等の抵抗性を提供することを示している。
【0142】
【表14】
Figure 0004440468

【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の滅菌表示装置の好ましい実施態様の組立分解図である。
【図2】 図1に示す装置の断面図である。
【図3】 真空が適用される前に、蒸気が滅菌チャンバー内に導入される、プレバキュウム蒸気滅菌サイクルにおける圧力の変化を経時的に図示したグラフである。
【図4】 蒸気が注入される前に、真空が滅菌チャンバーに導入されるプレバキュウム蒸気滅菌サイクルにおける圧力の変化を経時的に図示したグラフである。
【図5】 蒸気が注入される前に、一連の真空パルスがチャンバー内に導入される真空前蒸気滅菌サイクルにおける圧力の変化を経時的に図示したグラフである。
【図6】 本発明の滅菌表示装置の別の好ましい実施態様の組立分解図である。
【図7】 図6に示す装置の断面図である。
【図8】 本発明の非−抵抗性試験パックの好ましい実施態様の斜視図である。
【図9】 本発明の内腔−抵抗性試験パックの好ましい実施態様の斜視図である。
【図10】 本発明の試験パックの別の好ましい実施態様の斜視図である。

Claims (6)

  1. 滅菌手法の有効性を試験するための滅菌表示装置であって、
    (a)滅菌手法の有効性をモニターするために普通に使用される少なくとも1種の試験微生物の生存に関連する酵素活性を有し、前記試験微生物に対して致死的である滅菌手法によって不活性化されるが、前記試験微生物に対して亜致死性である滅菌手法によって不活性化されない活性酵素源と、
    (b)前記活性酵素が、滅菌手法による不活性化に対して、滅菌剤抵抗性化学物質に結合しない場合よりさらに抵抗性であるように、前記活性酵素源と結合した滅菌剤抵抗性化学物質と、
    (c)前記活性酵素と反応して、滅菌手法の不良の検出可能な指標となる酵素修飾生成物を形成することができる基質と、
    を含み、ここで前記滅菌剤抵抗性化学物質はポリグリセロールアルキルエステルもしくはポリグリセロールアルキルエーテル、ポリグリセロールアルキルエステルもしくはポリグリセロールアルキルエーテルを含む滅菌剤抵抗性化学物質の混合物、エトキシル化グリセロールエステルもしくはエトキシル化グリセロールエーテル、及びエトキシル化グリセロールエステルもしくはエトキシル化グリセロールエーテルを含む滅菌剤抵抗性化学物質の混合物からなる群から選ばれる、滅菌表示装置。
  2. 前記活性酵素源が微生物を含む、請求項1に記載の滅菌表示装置。
  3. 前記滅菌剤抵抗性化学物質が、デカグリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルモノステアレート、テトラグリセリルモノステアレート、ヘキサグリセリルポリリシノレート、デカグリセリルモノラウレート、ヘキサグリセリルモノラウレート、テトラグリセリルモノロレエート、デカグリセリルトリオレエート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセリルジパルミテート、ヘキサグリセリルジステアレート、デカグリセリルモノオレエート、デカグリセリルモノミリステート、デカグリセリルモノイソステアレートおよびデカグリセリルジイソステアレート並びに群の2つ以上のメンバーの混合物からなる群から選択される化合物である、請求項1に記載の滅菌表示装置。
  4. 前記滅菌剤抵抗性化学物質がデカグリセロールモノステアレートとソルビトールの混合物を含む、請求項1に記載の滅菌表示装置。
  5. 前記滅菌剤抵抗性化学物質がグリセレス−7−ジイソノナノエート、ポリオキシセチレン(5)グリセリルモノステアレートまたはそれらの混合物を含む、請求項1に記載の滅菌表示装置。
  6. 滅菌手法の有効性を試験するための滅菌表示装置であって、
    (d)前記滅菌手法中に滅菌剤が外側容器に流入することができる少なくとも1つの開口部を有する圧縮性外側容器と、
    (e)前記滅菌手法に使用される前記滅菌剤に対しては不透過性で、基質を含有し、前記外側容器を圧縮することによって破壊されて、前記活性酵素と反応して、滅菌手法の不良の検出可能な指標となる酵素修飾生成物を形成することができる前記基質を前記酵素と接触させることができるように適合される、前記外側容器内の破壊可能な内側容器と、
    を含む、請求項1に記載の滅菌表示装置。
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