JP4439033B2 - 半導体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体記憶装置に関し、より特定的には外部データバスを効率的に使用して広いバンド幅を得ることが可能な半導体記憶装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータシステムの高速化は目ざましいものがあり、メインメモリとしてのDRAM(Dynamic Random Access Memory)も対応した高速化が図られてきている。しかし、MPU(Micro Processing Unit)を初めとするシステムの高速化に応じて要求されるデータレートを今後とも満たしていくためには、さらなる高速化を図ることが必須である。
【0003】
このため、DRAMのさらなる高速化を図る技術として、DRAMへの入出力データを伝送する外部データバスの動作周波数の高速化や、クロックの両エッジタイミングにおけるデータの伝送等の種々の手法が考案されてきている。しかし、その実現においては、データウィンドウ、ノイズ、消費電力の増大等のさまざまな問題が発生する。
【0004】
そこで、最も物理的な困難性を伴わずに効果的にメインメモリのバンド幅を向上させる方法として、外部データバスの使用効率を改善する技術が注目されている。
【0005】
図21は、従来の一般的なDRAMにおける読出/書込動作時のデータの入出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0006】
図21を参照して、対象となるDRAMは、ライトレイテンシが1、CASレイテンシが2でバースト長が4に設定されるDRAMとする。
【0007】
まず、時刻t1においてライトコマンドが入力されると、1クロックサイクル後の時刻t2より、バースト長に等しい4個のデータK,L,M,Mがクロック信号CLKの活性化タイミングごとに入力端子を介して外部データバス(以下、単にデータバスとも称す)に伝達される。
【0008】
一方、CASレイテンシは2であり、ライトコマンドが発生した時刻t1から2クロックサイクル後の時刻t3より、メモリセルアレイへ対してデータK,L,M,Nの書込動作が順次行なわれる。
【0009】
さらに、1回目のライトコマンドの最後の書込データNがデータバスに伝達される時刻t4において新たなライトコマンドが発生した場合には、時刻t5よりデータk,l,m,nをデータバスに伝達することができ、メモリセルアレイへの書込動作についても、設定されたCASレイテンシの下で実行することができる。
【0010】
すなわち、ライトコマンドが連続して指示された場合には、コマンド間において、データバスが遊んだ状態になるいわゆるギャップは発生しないことになる。
【0011】
次に、時刻t6において、リードコマンドが指示された場合を考える。読出動作時には、指示されたデータをメモリセルアレイより読出してデータバスに伝達する必要があることから、時刻t6以前に書込動作が指示された書込データ信号がメモリセルアレイに書込まれるまでの間、読出動作を開始することはできない。したがって、メモリセルから読出データEが読出されるのはリードコマンドが指示されたタイミングより1クロックサイクル後のタイミングとなり、このデータEがデータバスに出力されるのは、時刻t6より2クロックサイクル後の時刻t8になる。時刻t8よりバースト長に等しい4個の読出データE,F,G,Hがデータバスに伝達される。
【0012】
時刻t9において連続して2回目のリードコマンドが指示された場合には、1回目のリードコマンドで指示された読出データHがメモリセルアレイから読出された後、すぐ次のクロックタイミングより2回目のリードコマンドに対応する読出データeの読出を開始することができる。よって、時刻t10においては、読出データHを出力したすぐ後に、ギャップなしで読出データeを伝達することが可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図21で説明したように、従来の一般的なDRAMにおいては、読出動作のみあるいは書込動作のみが連続した場合には、データバスをギャップなしに活用することができ、データバスを高い使用効率の下で使用することが可能である。しかし、読出動作と書込動作とが組み合わされて連続的に指示された場合には、図21中にtgで表わしたギャップ期間が発生するため、データバスの使用効率を高く維持することは難しくなる。
【0014】
読出動作と書込動作とが連続的に指示された場合に、このような問題が発生する原因としては、まず第1に、読出動作時と書込動作時においてはデータの転送方向が異なるのに対して、DRAMに入出力されるデータを伝達するデータバスは、両動作に対して共通に設けられていることが挙げられる。また、第2の原因として、DRAMのメモリセルアレイにおいては、自由に読出動作と書込動作とを同時に実行することが非常に困難であることが挙げられる。
【0015】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、より具体的には、外部からの書込動作は通常のタイミングで実行することが可能であるとともに、データバスおよびメモリセルアレイにおける読出動作と書込動作との重複発生を回避して、データバスの使用効率を向上させることが可能な半導体記憶装置の構成を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の半導体記憶装置は、1回の読出動作および1回の書込動作のそれぞれにおいて、外部データバスによって時系列なデータ列として伝達される複数のデータ信号を入出力することが可能な半導体記憶装置であって、行列状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、メモリセルアレイに対してデータ信号の読出動作および書込動作を行なうためのコマンド信号を発生する制御回路と、1回の読出動作および1回の書込動作の対象となる複数の選択メモリセルを選択するための行選択回路および列選択回路と、書込動作時に外部データバスから伝達される複数のデータ信号を一時的に保持した後、メモリセルアレイに伝達する書込データ保持回路と、読出動作時にメモリセルアレイより出力される複数のデータ信号を一時的に保持した後、順に外部データバスに伝達する読出データ保持回路と、コマンド信号に応じて、複数の選択メモリセルのそれぞれと書込データ保持回路および読出データ保持回路との間でデータ信号の授受を行なう入出力選択回路と、複数の選択メモリセルを指定するための行アドレス信号および列アドレス信号を受けるアドレス入力端子とを備える。制御回路は、複数のデータ信号が有するデータ信号の個数を表わすバースト長を2N(Nは整数)個以下の範囲で可変に2M (MはN以下の整数)個に設定するためバースト長設定信号を生成する。半導体記憶装置は、列アドレス信号およびバースト長設定信号に応じて、複数の選択メモリセルのそれぞれに対応する2M個のメモリセル列を活性化するための内部列アドレス信号を発生する内部列アドレス発生回路をさらに備える。そして、列選択回路は、内部列アドレス信号に対応するメモリセル列を活性化する。読出データ保持回路は、2N個のデータ信号のそれぞれを格納するための2N個の読出データラッチ回路と、2N個の読出データラッチ回路と外部データバスとの間にそれぞれ設けられる2N個の読出スイッチ回路と、2N個の読出スイッチ回路からバースト長の設定に対応して予め選択される2M個の読出スイッチ回路のうちの一つを順番に活性化するカウント回路とを含む。
【0020】
請求項2の半導体記憶装置は、請求項1記載の半導体記憶装置であって、制御回路は、クロック信号をさらに発生し、カウント回路は、クロック信号に同期してカウントアップされるNビットのカウント信号を発生する第1のサブカウント回路と、バースト長の設定に対応して、Nビットのカウント信号のうちの(N−M)ビットを強制的に非活性化した上で、Nビットのカウント信号を各スイッチ回路に対して出力する第2のサブカウント回路とを有し、2N個のスイッチ回路のそれぞれは、Nビットのカウント信号の各ビットの状態の組合せに対応してオンする。
【0021】
請求項1記載の半導体記憶装置は、1回の読出動作および1回の書込動作のそれぞれにおいて、外部データバスによって時系列なデータ列として伝達される複数のデータ信号を入出力することが可能な半導体記憶装置であって、行列状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、メモリセルアレイに対してデータ信号の読出動作および書込動作を行なうためのコマンド信号を発生する制御回路と、1回の読出動作および1回の書込動作の対象となる複数の選択メモリセルを選択するための行選択回路および列選択回路と、書込動作時に外部データバスから伝達される複数のデータ信号を一時的に保持した後、メモリセルアレイに伝達する書込データ保持回路と、読出動作時にメモリセルアレイより出力される複数のデータ信号を一時的に保持した後、順に外部データバスに伝達する読出データ保持回路と、コマンド信号に応じて、複数の選択メモリセルのそれぞれと書込データ保持回路および読出データ保持回路との間でデータ信号の授受を行なう入出力選択回路と、複数の選択メモリセルを指定するための行アドレス信号および列アドレス信号を受けるアドレス入力端子とを備える。制御回路は、複数のデータ信号が有するデータ信号の個数を表わすバースト長をM個に定めるためのバースト長設定信号を発生する。半導体記憶装置は、列アドレス信号およびバースト長設定信号に応じて、複数の選択メモリセルのそれぞれに対応する第1複数個のメモリセル列を順次活性化するための内部列アドレス信号を生成する内部列アドレス発生回路をさらに備える。そして、列選択回路は、内部列アドレス信号に応じて第1複数個のメモリセル列を順次活性化し、書込データ保持回路は、書込動作時に外部データバスによって伝達されるM個の書込データ信号を一時的に格納するための書込データ格納回路と、M個の書込データ信号に対応する列アドレス信号を記憶する書込アドレス格納回路と、コマンド信号の組合わせに応じて、M個の書込データ信号を書込データ格納回路から対応する複数の選択メモリセルのそれぞれへ順次転送することを指示する書込制御回路とを含む。
【0022】
請求項4記載の半導体記憶装置は、請求項3記載の半導体記憶装置であって、書込制御回路は、コマンド信号に応じて、M個の書込データ信号の転送の開始を指示するパージ開始信号を活性化するとともに、活性化と非活性化をM回繰返すパージカウント信号を発生し、書込データ格納回路は、直列に接続されるM個のフリップフロップ回路を有し、第1番目のフリップフロップ回路は、パージカウント信号の活性化に応じて、外部データバスによって伝達されるM個の書込データ信号の一つを順に取込み、第1番目から第(M−1)番目までのフリップフロップ回路のそれぞれは、パージカウント信号の活性化に応じて、書込データ信号を次のフリップフロップ回路に転送し、第M番目のフリップフロップ回路は、パージカウント信号の活性化に応じて、書込データを入出力選択回路に伝達する。
【0023】
請求項5記載の半導体記憶装置は、請求項4記載の半導体記憶装置であって、書込アドレス格納回路は、M個の書込データ信号に対応する列アドレス信号を記憶するための書込アドレス記憶回路と、パージ開始信号の活性化に応じて、書込アドレス記憶回路に記憶された列アドレス信号を内部列アドレス発生回路に伝達する第1のトランスファゲートと、パージ開始信号の非活性化に応じて、アドレス入力端子に入力された列アドレス信号を内部列アドレス発生回路に伝達する第2のトランスファゲートとを含む。
【0024】
請求項6の半導体記憶装置は、請求項4記載の半導体記憶装置であって、コマンド信号は、メモリセルアレイに書込動作を指示するライト信号と、メモリセルアレイに読出動作を指示するリード信号と、書込動作および読出動作に先立ってデータ信号を伝達する配線の電位レベルを所定電位に設定するためプリチャージ信号と、書込データ格納回路に保持された書込データ信号の複数の選択メモリセルへの書込を指示するパージ信号とを含み、書込制御回路は、ライト信号とプリチャージ信号とパージ信号とのいずれか一つと、パージセット信号とが活性状態である場合に、パージ開始信号を活性化し、パージセット信号は、ライト信号が活性化されたとき所定時間経過後に活性化され、かつ、ライト信号が非活性状態であってプリチャージ信号およびパージ信号の少なくとも一方が活性化されたとき所定時間経過後に非活性化される。
【0025】
請求項7記載の半導体記憶装置は、請求項4記載の半導体記憶装置であって、コマンド信号は、メモリセルアレイに書込動作を指示するライト信号と、メモリセルアレイに読出動作を指示するリード信号と、書込動作および読出動作に先立ってデータ信号を伝達する配線の電位レベルを所定電位に設定するためプリチャージ信号と、書込データ格納回路に保持された書込データ信号の複数の選択メモリセルへの書込を指示するパージ信号とを含み、制御回路は、リード信号もしくはライト信号を活性化した場合には、読出動作もしくは書込動作の終了後、所定時間の間パージ信号を活性化し、所定時間は、M個の書込データ信号を書込データ格納回路からメモリセルアレイに伝達するのに要する時間に相当する。
【0026】
請求項8記載の半導体記憶装置は、1回の読出動作および1回の書込動作のそれぞれにおいて、外部データバスによって時系列なデータ列として伝達される複数のデータ信号を入出力することが可能な半導体記憶装置であって、行列状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、メモリセルアレイに対してデータ信号の読出動作および書込動作を行なうためのコマンド信号を発生する制御回路と、1回の読出動作および1回の書込動作の対象となる複数の選択メモリセルを選択するための行選択回路および列選択回路と、書込動作時に外部データバスから伝達される複数のデータ信号を一時的に保持した後、メモリセルアレイに伝達する書込データ保持回路と、読出動作時にメモリセルアレイより出力される複数のデータ信号を一時的に保持した後、順に外部データバスに伝達する読出データ保持回路と、コマンド信号に応じて、複数の選択メモリセルのそれぞれと書込データ保持回路および読出データ保持回路との間でデータ信号の授受を行なう入出力選択回路と、複数の選択メモリセルを指定するための行アドレス信号および列アドレス信号を受けるアドレス入力端子とを備える。制御回路は、複数のデータ信号が有するデータ信号の個数を表わすバースト長を第1複数個に定めるためのバースト長設定信号を発生する。半導体記憶装置は、列アドレス信号およびバースト長設定信号に応じて、複数の選択メモリセルのそれぞれに対応する第1複数個のメモリセル列を活性化するための内部列アドレス信号を生成する内部列アドレス発生回路をさらに備える。そして、列選択回路は、内部列アドレス発生回路に対応するメモリセル列を活性化する。読出データ保持回路は、第1複数個のデータ信号のそれぞれを格納するための第1複数個の読出データラッチ回路と、第1複数個の読出データラッチ回路と外部データバスとの間にそれぞれ設けられる第1複数個の読出スイッチ回路と、第1複数個の読出スイッチ回路のうちの一つを順番にオンする読出カウント回路とを含む。書込データ保持回路は、書込動作時に入力される第1複数個の書込データ信号を一時的に格納するための書込データ格納回路と、コマンド信号の組合わせに応じて、第1複数個の書込データ信号の複数の選択メモリセルへの書込みを指示するパージ開始信号を活性化する書込制御回路とを含む。書込データ格納回路は、第1複数個の書込データ信号のそれぞれを格納するための第1複数個の第1の書込データラッチ回路と、第1複数個の第1の書込データラッチ回路と外部データバスとの間にそれぞれ設けられる第1複数個の第1の書込スイッチ回路と、第1の書込データラッチ回路のそれぞれに対応して設けられる第2の書込データラッチ回路と、第1の書込データラッチ回路と第2の書込データラッチ回路との間にそれぞれ設けられ、パージ開始信号が活性化された場合にオフする第1複数個の第2の書込スイッチ回路と、第1複数個の第1の書込スイッチ回路のうちの一つを順番にオンするカウント回路とを有する。書込データ保持回路は、第1複数個の書込データ信号に対応する列アドレス信号である格納列アドレスを一時的に記憶するとともに、パージ開始信号の活性化に応じて、格納列アドレスを内部列アドレス発生回路に伝達する書込アドレス格納回路をさらに含む。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0028】
[実施の形態1]
実施の形態1においては、メモリセルアレイにおいて読出/書込時にバースト長分のデータを一括して取扱うことが可能な構成について説明する。
【0029】
図1は、本発明の実施の形態1の半導体記憶装置1000の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0030】
図1を参照して、半導体記憶装置1000は、制御信号/CS,/CAS,/RAS,/WE等が入力される制御信号入力端子10と、アドレス信号A0〜Ai(i:自然数)が入力されるアドレス入力端子12と、読出/書込データが入出力されるデータ入出力端子14とを備える。ここで、信号/CSは、この半導体記憶装置1000が選択されることを示すチップセレクト信号であり、信号/RASは、行系動作を活性化するロウアドレスストローブ信号であり、信号/CASは、列系動作を活性化するコラムアドレスストローブ信号であり、信号/WEは、半導体記憶装置1000への書込動作を指示する信号である。
【0031】
半導体記憶装置1000は、さらに制御信号入力端子から各制御信号を受けてクロック信号CLKおよび内部制御信号RDO,WRT等を発生するコントロール回路20を備える。クロック信号CLKは、コントロール回路20によって発生される半導体記憶装置1000の全体動作の基準となるクロック信号である。内部制御信号には、読出動作を指示するリード信号RDOや、書込動作を指示するライト信号WRT、予め読出動作前にビット線電位をプリチャージ電位に設定するプリチャージ動作を指示するプリチャージ信号PRE等が含まれる。また、コントロール回路20は、アドレス入力端子10に入力されるアドレス信号の一部ビットを受けてバースト長およびレイテンシの設定等も行なう。設定されたバースト長は、バースト長設定信号BLGによって、内部列アドレス発生回路25に伝達される。
【0032】
半導体記憶装置1000は、さらにメモリセルアレイ50を備える。
メモリセルアレイ50は、行列状に配置された複数のメモリセルMCを有する。メモリセルMCの各行に対してワード線WLが配置され、メモリセルMCの各列に対してビット線BLが配置される。メモリセルの行は行デコーダ30によって選択的に活性され、メモリセルの列は列デコーダ40によって選択的に活性化される。アドレス入力端子12に入力されたアドレス信号は、行アドレスバッファ21および列アドレスバッファ22を介して、行デコーダ30および列デコーダ40に伝達される。
【0033】
行デコーダ30は、アドレス信号に応じたワード線WLを活性化する。
内部アドレス発生回路25は、列アドレスバッファ22に与えられた基準となる列アドレスを先頭列アドレスとして、バースト長に応じた複数の列を選択するための内部列アドレス信号を生成する。内部列アドレス信号は、列デコーダ40に転送される。
【0034】
半導体記憶装置1000においては、一度の列選択動作において内部列アドレス信号に対応するバースト長分の個数のメモリセル列が同時に活性化される。
【0035】
半導体記憶装置1000は、さらに、センスI/O回路60を備える。センスI/O回路は、ビット線対に生じた電位差を増幅するセンスアンプ回路と、活性化されたメモリセル列に対応するセンスアンプ回路の出力を取出すI/Oゲートと、プリチャージ信号に応じて各ビット線対とプリチャージ電位を供給するプリチャージ電源配線とを接続するプリチャージ回路とを内部に含む。
【0036】
半導体記憶装置1000においては、書込命令によって外部よりデータバス90から与えられるバースト長分の直列なデータ列を、一旦保持するとともに並列データに変換し、メモリセルアレイにおいては、並列変換したデータの書込動作を内部列アドレス信号に基づいて一括して実行する。
【0037】
同様に、読出動作においても、内部列アドレス信号に基づいて列選択動作を行なうことにより、メモリセルアレイからバースト長分の読出データを同時に読出すことが可能となる。並列データとして一括出力された読出データは、一旦保持されるとともに直列なデータ列に変換された後、データ入出力端子14を介して順次データバス90に出力される。
【0038】
半導体記憶装置1000は、書込データを一旦保持する回路として、データバス90より伝達された直列な書込データ列を並列データに変換するためのS/Pデータ変換回路70を備え、読出データを一旦保持する回路として、メモリセルアレイより一括して読出した並列な読出データを直列なデータ列に変換するためのP/Sデータ変換回路80をさらに備える。
【0039】
センスI/O回路60は、内部制御信号RDO,WRTに応じて、読出および書込データ信号を選択されたメモリセルとS/Pデータ変換回路70およびP/Sデータ変換回路80との間で授受する。
【0040】
読出データおよび書込データは、データバス90によって伝達され、データ入出力端子14を介して半導体記憶装置1000に入出力される。入出力端子14と、S/Pデータ変換回路70との間には、入力バッファ92が設けられ、P/S変換回路80と入出力端子14との間には出力バッファ94が設けられる。
【0041】
なお、図1において、データバス90およびデータ入出力端子14を1個ずつしか表わしていないのは、単に表記上の都合に過ぎない。実際には、データバスおよびデータ入出力端子と、これらに対応して設けられるバッファ、P/Sデータ変換回路およびS/Pデータ変換回路等とから構成されるデータ入出力系統を、並列に複数配置することが可能である。
【0042】
図2は、S/Pデータ変換回路70およびP/Sデータ変換回路80の構成および動作を説明するブロック図である。
【0043】
図2によって、まずデータバスによって伝達される外部からの書込データを斜線を施したメモリセルに書込む動作について説明する。
【0044】
図2を参照して、S/Pデータ変換回路70は、データバス90に伝達されるシリアルデータである書込データ信号を、入出力端子および入力バッファ92を介して受け、並列データに変換してセンスI/O回路60に伝達する。
【0045】
S/Pデータ変換回路70は、入力バッファ92から書込データを受けてラッチするラッチ回路71と、ラッチ回路71に接続される4つのゲート回路72a〜72dと、ゲート回路72a〜72dにそれぞれ接続される4個のラッチ回路74a〜74dと、クロック信号の活性化に応じて2ビットのカウント信号CA0,CA1のカウントアップを行なうカウント回路78とを含む。
【0046】
ゲート回路72a〜72dは、カウント回路78によって発生されるカウント信号CA0,CA1の状態の組合せに応じて、いずれか1つが選択的にオンされる。
【0047】
図3は、一例として、ゲート回路72dの構成を示す回路図である。
図3を参照して、ゲート回路72dは、2ビットのカウント信号CA0およびCA1を受ける論理ゲートLG10と、論理ゲートLG10の出力を反転するインバータIV10と、論理ゲートLG10の出力に応じてオンオフするトランスファーゲートTG10とを有する。論理ゲートLG10の出力は、カウント信号CA0およびCA1の両方がHレベルである場合に、活性化(Lレベル)され、トランスファゲートTG10がオンする。これにより、カウント信号CA0およびCA1の双方がHレベル(すなわちカウント値が3)である場合において、ラッチ回路71に伝達された書込データが、選択的にラッチ回路74dに伝達される。
【0048】
他のゲート回路72a〜72cについても、その回路構成はほぼ同様であるが、論理ゲートLG10に入力される信号が異なる。たとえば、ゲート回路72aにおいては、カウント信号CA0およびCA1の双方がLレベルである場合にトランスファゲートがオンするように、論理ゲートLG10の入力には、CA0およびCA1の反転信号が与えられることとなる。
【0049】
同様に、ゲート回路72bは、CA0がLレベル、CA1がHレベルである場合にオンするように論理ゲートの入力が定められ、ゲート回路72cは、CA0がHレベル、CA1がLレベルである場合にオンするように論理ゲートの入力が定められる。
【0050】
このように構成されるゲート回路72a〜72dを、ラッチ回路71とラッチ回路74a〜74dとの間にそれぞれ配置することにより、データバスに伝達されたバースト長に対応する4個の書込データのそれぞれは、1クロックサイクルごとにカウント回路78によってカウントアップされるカウント信号CA0およびCA1の変化に応じて、順次ラッチ回路74a〜74dにそれぞれ格納される。
【0051】
再び図2を参照して、書込動作の対象として、先頭の書込データに対応する列アドレスを先頭としてバースト長分に相当する個数のメモリセル列を活性化するために内部列アドレス信号が生成され、列デコーダ40に伝達される。なお、図2においては、表記上の都合から列デコーダ40とセンスI/O回路とをメモリセルアレイ50を挟んで互いに反対側に表記している。
【0052】
内部列アドレス信号は、複数ビットを有するプリデコード信号から構成される。列デコーダは、各メモリセル列ごとに配置される複数のプリデコーダを有する。各プリデコーダは、プリデコード信号の各ビットの状態が、プリデコーダごとに予め定められる所定の状態と一致する場合に活性化される。
【0053】
ここで、プリデコード信号の一部ビットに対して、プリデコード信号の状態に関わらず各プリデコーダにおいて強制的に一致認識させることにより、内部列アドレス発生回路は、外部から与えられる単一の列アドレスに応じて、複数のメモリセル列を効率的に活性化することが可能な内部列アドレス信号を生成することができる。なお、バースト長に応じて強制的に一致認識させるプリデコード信号のビット数を変化させることにより、列デコーダ40が同時に活性化するメモリセル列の個数をバースト長に応じて設定することができる。
【0054】
バースト長の設定が4である図2の例では、プリデコード信号のうちの2ビットが強制的に活性化され、BL1〜BL4に対応するメモリセル列が活性化の対象となる。
【0055】
これにより、ラッチ回路74a〜74dに格納されたデータは、ワードラインWL1およびビット線BL1〜BL4に接続される斜線を施したメモリセルに同時並列に書込まれる。
【0056】
次に、斜線を施したメモリセルからデータを読出す場合を考える。この場合においても、同様に内部列アドレス発生回路25によって発生される内部列アドレス信号に基づいてビット線BL1〜BL4が同時に活性化の対象となり、4個のメモリセルの記憶データが、センスI/O回路60によってP/Sデータ変換回路80に並列に伝達される。
【0057】
P/Sデータ変換回路80は、メモリセルアレイから内部列アドレス信号に対応して同時並列に読出された記憶データを格納するためのラッチ回路84a〜84dと、外部に出力されるシリアルな読出データをラッチするためのラッチ回路81と、ラッチ回路84a〜84dとラッチ回路81との間にそれぞれ設けられるゲート回路82a〜82dと、クロック信号の活性化に応じて2ビットのカウント信号CA0,CA1のカウントアップを行なうカウント回路88とを含む。
【0058】
ゲート回路82a〜82dは、既に説明したゲート回路72a〜72dと同様の動作を行ない、カウント回路88が発生する2ビットのカウント信号CA0およびCA1の状態の組合せによって、選択的に1つのゲート回路がオンされる。これにより、ラッチ回路84a〜84dのそれぞれに格納された読出データは、順にラッチ回路81に伝達されることになり、シリアルな読出データとしてデータバス90へ伝達される。
【0059】
図4は、実施の形態1の半導体記憶装置1000における読出/書込動作時のデータ入出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0060】
図4を参照して、時刻t1においてライトコマンドが入力され、バースト長に等しい4個の書込データK,L,M,Nが、データバスに時刻t2より順次与えられる。データバスによって伝達される書込データは、1クロックサイクルの経過ごとに、S/Pデータ変換回路に転送され、時刻t5においてデータK,L,M,NがすべてS/Pデータ変換回路に格納される。
【0061】
時刻t3においてリードコマンドが入力された場合には、次のクロック活性タイミングである時刻t4において、データバスによって伝達された書込データは、S/Pデータ変換回路には伝達され、格納されているがメモリセルアレイにおける書込動作は未だ実行されていないため、すぐに読出動作を実行して所定の読出データE,F,G,Hを読出すことができる。読出データE,F,G,Hは、読出されるとともにP/Sデータ変換回路に伝達される。
【0062】
時刻t5においては、書込データの伝達が終了しているため、データバスを使用してP/Sデータ変換回路に格納した読出データを順次読出していくことが可能となる。よって、時刻t5から1クロックタイミングごとに読出データ信号E,F,G,Hがデータバスに伝達されることとなる。
【0063】
一方、時刻t5においては、読出データは既にデータ変換回路に転送されているため、メモリセルアレイに対して書込動作を実行することができる。よって、このタイミングにおいてS/Pデータ変換回路に格納された書込データK,L,M,Nが対応するメモリセルに書込まれる。
【0064】
このように、P/Sデータ変換回路およびS/Pデータ変換回路に書込データおよび読出データを蓄えつつ、メモリセルアレイについてはバースト長分のデータを一括して読出あるいは書込することにより、読出動作と書込動作とを連続的に指示した場合に、データバスで生じるギャップtgは、クロック信号の0.5サイクル分にとどまる。これは、図21に示した従来の一般的なDRAMにおいて、同様の場合にクロック信号の2.5サイクル分データバスに生じていたギャップよりも2クロックサイクル分短い。これにより、データバスの使用効率を大幅に向上させ、バースト長分のデータの一括した取扱いを高速に行なうことができる。
【0065】
なお、実施の形態1においては、一例としてバースト長が4の場合を取上げているが、バースト長を他の値に設定した場合も同様の手法を用いて、バースト長分のデータを一括して取扱う構成を実現することが可能である。
【0066】
[実施の形態1の変形例]
実施の形態1の変形例においては、可変データとして設定されるバースト長に対応して、バースト長分のデータを一括して取扱うことのできるデータ変換回路の構成について説明する。
【0067】
一般に、半導体記憶装置におけるバースト長は、アドレス信号の一部ビットの組合せによって可変にセットすることが可能である。よって、このような、バースト長の変更にもダイナミックに対応し得る構成を考える必要がある。
【0068】
実施の形態1の変形例においては、S/Pデータ変換回路は、図2で説明した構成と比較して、カウント回路78に代えてカウント回路178を含む。
【0069】
カウント回路178は、補助カウント信号CA0′,CA1′を発生し、ゲート回路72a〜72dは、カウント回路178の生成する補助カウント信号に応じてオンオフする。S/Pデータ変換回路のその他の部分は、S/Pデータ変換回路70と同一の構成を有するので説明は繰り返さない。
【0070】
図5は、カウント回路178の構成を説明する回路図である。
図5を参照して、カウント回路178は、既に説明した2ビットのカウント回路78と補助カウント回路79とを含む。
【0071】
カウント回路78は、2ビットのカウント信号であるCA0,CA1を発生する。
【0072】
補助カウント回路79は、バースト長が2に設定されたときに活性化される信号BLG2とバースト長が4に設定された場合に活性化される信号BLG4とを2入力として、NOR演算結果を出力する論理ゲートLG11と、LG11の出力を反転して信号BLG24を出力するインバータIV11を有する。信号BLG24は、バースト長が2ないし4である場合、すなわち1でない場合に活性化(Hレベル)される信号である。
【0073】
補助カウント回路79は、さらにカウント回路78の出力する2ビットのカウント信号の一方CA0とBLG24とを2入力としてNAND演算を行なう論理ゲートLG12と、LG12の出力を反転して補助カウント信号CA0′を出力するインバータIV12と、カウント信号の他方CA1とBLG4とを2入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG13と、論理ゲートLG13の出力を反転して補助カウント信号CA1′を発生するインバータIV13とを有する。
【0074】
補助カウント回路79は、バースト長が1に設定された場合には、信号BLG24を非活性化してLレベルに定めることにより、補助カウント信号CA0′およびCA1′を常にLレベルとする。これにより、バースト長が1に設定された場合には、固定された補助カウントデータCA0′,CA1′に対応するラッチ回路74dのみが、データバスとの間でデータを実行する。
【0075】
補助カウント回路79は、バースト長が2に設定された場合には、信号BLG24はHレベルに、BLG4はLレベルに設定されるので、補助カウント信号CA1′を常にLレベルとする一方で、補助カウント信号CA0′をカウント回路78の出力するカウント信号CA0に応じてカウントアップする。これにより、ゲート回路72aおよび72cが1クロックタイミングごとに交互にオンする。
【0076】
さらに、バースト長の設定が4である場合には、BLG24およびBLG4はいずれもHレベルとされるので、補助カウント信号CA0′およびCA1′は、カウント回路78の出力であるCA0およびCA1と等しくなり、図2で説明した動作と全く同様となる。
【0077】
同様に、P/Sデータ変換回路は、図2で説明した構成と比較して、カウント回路88に代えてカウント回路188を含む。カウント回路188も、カウント回路178と同様の構成であり、補助カウント回路79と同様の構成を有する補助カウント回路89を含むので、説明は繰り返さない。
【0078】
カウント回路188は、補助カウント信号CA0′,CA1′を発生し、ゲート回路82a〜82dは、カウント回路188の生成する補助カウント信号に応じてオンオフする。P/Sデータ変換回路のその他の部分は、P/Sデータ変換回路80と同一の構成を有するので説明は繰り返さない。
【0079】
このような構成を有するカウント回路によって、S/Pデータ変換回路およびP/S変換回路中のゲート回路のオンオフを制御することにより、可変に設定されるバースト長の変化に応じて、バースト長分のデータを一度に取扱う構成を実現することが可能となる。実施の形態1の変形例においては、一例として、バースト長が1、2、4の間で切換わる場合について説明したが、バースト長が他の範囲において可変に設定される場合についても、同様の手法を用いて同等の効果を得ることが可能である。
【0080】
[実施の形態2]
実施の形態2においては、書込データをメモリ内に一時的に格納する回路を設け、退避させた書込データのメモリセルアレイの書込動作を制御することにより、データバスの使用効率を向上させることを目的とする。
【0081】
図6は、実施の形態2の半導体記憶装置1100の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0082】
図6を参照して、半導体記憶装置1100は、実施の形態1の半導体記憶装置1000と比較して、書込データを一旦保持するため回路として、S/Pデータ変換回路に代えて、書込データ格納回路110とコラムアドレス格納回路120と書込制御回路100から構成される書込データ保持回路170を備える点と、読出データを一旦保持するため回路として、P/Sデータ変換回路80に代えて読出データ保持回路180を備える点が異なる。
【0083】
また、半導体記憶装置1100は、実施の形態1の場合とは異なり、一度の列選択動作においては1個のメモリセル列を活性化し、さらに、同一のワード線が活性化を維持する状態の下で、活性化するメモリセル列の列アドレスを順次カウントアップして切換える、いわゆるバースト動作によって列選択を実行する。
【0084】
実施の形態2の内部列アドレス信号発生回路225は、基準となる列アドレスを先頭アドレスとして、バースト長に応じた回数のカウントアップ動作を行なう。内部列アドレス信号発生回路225は、バースト長に応じた個数のメモリセル列に対する、メモリセル列を順次指定する内部列アドレス信号を発生する。
【0085】
半導体記憶装置1100においては、データバス90に伝達された書込データは、メモリセルアレイに直接書込まれずに書込データ格納回路110に一時的に保持される。さらに、メモリセルアレイにおいて読出動作を優先的に実行することによって、読出動作と書込動作との重複発生が回避される。
【0086】
この構成の下では、ある書込命令の発生により、データが書込データ格納回路に保持された場合において、新たに指示された次の書込命令を実行するときは、前もってその格納データを書込データ格納回路からメモリセルアレイへ払い出す必要がある。また、格納される書込データに対応するアドレスはコラムアドレスのみをコラムアドレス格納回路120に格納するため、一旦ワード線の非活性化が必要となるプリチャージコマンドが指示された場合においても、前もって書込データ格納回路の格納データをメモリセルアレイに書込む必要が生じる。
【0087】
実施の形態2においては、書込データ格納回路に保持された書込データをメモリセルアレイに払い出す動作(以下、パージ動作という)を実行するためのコマンド(以下、パージ指令という)を指示するための内部制御信号PRGを生成するコマンドデコーダ回路131を、コントロール回路20に新たに設ける。
【0088】
図7は、パージ指令信号PRGを生成するコマンドデコード回路131の構成を示す回路図である。コマンドデコード回路131は、制御信号の組合せのうち未使用のものを、パージ指令信号に割当てるものである。すなわち、半導体記憶装置1100においては、/CS=/WE=Lレベルかつ、/RAS=/CAS=Hの組合せによって発生される制御信号は他にないものとする。
【0089】
コマンドデコード回路131は、/CSと/WEとを2入力としNOR演算結果を出力する論理ゲートLG20と、/RASと/CASとをそれぞれ反転するインバータIV20とIV22と、インバータIV20およびIV22の出力を2入力としてNOR演算結果を出力する論理ゲートLG22と、論理ゲートLG20およびLG22の出力を2入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG24と、論理ゲートLG24の出力を反転してパージ指令信号PRGを出力するインバータIV24を有する。
【0090】
コマンドデコード回路131は、他の内部制御信号の発生に未使用の組合せである/CS,/WE,/RASおよび/CASの組合せにおいて、パージ指令信号PRGを活性化(Hレベル)する。
【0091】
図8は、パージ指令信号PRGを発生する別の構成のコマンドデコード回路132の構成を示す回路図である。
【0092】
半導体記憶装置1100においては、書込動作が指示されるWRT信号は、外部制御信号について/CS=/WE=/CAS=Lレベルかつ、/RAS=Hレベルの場合に活性化される。これに、外部より新たに入力する制御信号/NWCを絡めて、パージ指令を行なうものである。
【0093】
図8を参照して、コマンドデコード回路132は、/CSと/CASとを2入力としてNOR演算結果を出力する論理ゲートLG30と、/WEと/NWCとを2入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG32と、論理ゲートLG30およびLG32の出力と/RASとを3入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG34と、論理ゲートLG34の出力を反転してパージ指令信号PRGを発生するインバータIV30とを有する。
【0094】
このような構成とすることにより、コマンドデコード回路132は、ライト動作が活性化されていない場合においても、外部より与えられる制御信号/NWCを活性化(Lレベル)することにより、自由にパージ指令信号PRGを活性化することが可能となる。また、新たな制御信号/NWCを絡めてパージ指令信号を活性化することが可能なコマンドデコード回路は、図8の構成に限られるものではなく、他の制御信号と関連づける回路構成とすることも可能である。
【0095】
なお、/NWCのような新たな制御信号を設けずに、アドレス信号のうちの1ビットを同じ目的に使用しても同様の効果を得ることができる。
【0096】
図9は、半導体記憶装置1100の読出/書込データの保持に関する回路の構成を示すブロック図である。
【0097】
図9を参照して、書込制御回路100は、内部コマンド信号WRT,PRE,PRGと、バースト長設定データBLGとを受けて、パージ開始信号PSTRTと、パージカウント信号PCNTとを出力する。
【0098】
書込データ格納回路110は、入力バッファ92に伝達されたデータをラッチするラッチ回路114と、ラッチ回路114の後段に直列に接続して配置される4個のフリップフロップ回路116a〜116dを有する。フリップフロップ回路116a〜116dのデータは、パージカウント信号PCNTの活性化に応じて1つずつ順に先のフリップフロップ回路に送られる。フリップフロップ回路116aのデータは、センスアンプI/O回路60に伝達される。
【0099】
このような構成とすることにより、データバスから伝達された書込データは、直接メモリセルアレイに書込まれるのではなく、一時的にフリップフロップ回路116a〜116dに退避させられる。
【0100】
読出データ保持回路180は、センスアンプI/O回路と出力バッファとの間に接続されるラッチ回路112および114を含む。すなわち、読出データに関してはデータを一時的に退避させる機能は設けられず、書込データがデータ格納回路に一時的に退避させられている間に、読出データは速やかに出力バッファ94を介してデータバス90に伝達される。
【0101】
コラムアドレス格納回路120は、アドレス入力端子よりアドレス信号を受けるバッファ122と、/CAS信号の活性化に応じてバッファ122のデータを後段に伝達するトランスファーゲート124と、トランスファーゲート124の動作に応じてバッファ122に伝達されたアドレス信号をラッチするラッチ回路125とを含む。コラムアドレス格納回路120は、さらに、ラッチ回路125に伝達されたコラムアドレスを記憶するためのフリップフロップ回路126を有する。
【0102】
コラムデータ格納回路120は、パージ開始信号PSTRTによってオンオフされるトランスファーゲート127と、PSTRTの反転信号に応じてオンオフされるトランスファーゲート128とをさらに有する。
【0103】
トランスファーゲート127は、フリップフロップ回路126と内部列アドレス発生回路225との間に設けられ、パージ動作が開始された場合に、フリップフロップ回路126に記憶されたコラムアドレスを内部列アドレス発生回路に伝達する。内部列アドレス発生回路225は、伝達されたコラムアドレスに基づいて内部列アドレス信号を順次発生する。内部列アドレス信号に基づいて、書込データ格納回路110の格納データに対応するメモリセル列が順次活性化され、書込動作が適正に実行される。
【0104】
パージ動作が指示されていない場合においては、トランスファーゲート127はオフされ、代わりにトランスファーゲート128がオンされる。これにより、パージ動作が指示されていない場合においては、アドレス端子に現在入力されているコラムアドレスが内部列アドレス発生回路225に伝達されることとなる。
【0105】
図10は、書込制御回路100の構成を示す回路図である。
図10を参照して、書込制御回路100は、ライト信号WRTを反転するインバータIV40と、パージ指令信号PRGとプリチャージ信号PREとを2入力としてNOR演算結果を出力する論理ゲートLG40と、インバータIV40と論理ゲートLG40との出力を2入力とするフリップフロップ回路102を構成する論理ゲートLG42およびLG43と、フリップフロップ回路102の出力を遅延する遅延回路104とを有する。遅延回路104によって遅延されたフリップフロップ回路102の出力が、パージセット信号PSETとなる。
【0106】
信号PSETは、書込動作を指示するライト信号WRTの活性化に応じてHレベルにセットされる。一方、信号WRTが非活性化された場合であって、パージ動作を指示する信号PRGおよびプリチャージ動作を指示する信号PREの少なくとも一方が活性状態(Hレベル)である場合にリセットされて、Lレベルとなる。
【0107】
書込制御回路100は、制御信号PRG,PRE,WRTを3入力としNOR演算結果を出力する論理ゲートLG41と、論理ゲートLG41の出力を反転するインバータIV42と、インバータIV42の出力とパージセット信号PSETとを入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG44と、論理ゲートLG44の出力を反転してパージ開始信号PSTRTを発生するインバータIV44とを含む。
【0108】
このような構成とすることにより、パージ開始信号PSTRTは、書込動作が指示された場合において、遅延回路104によってセットされる遅延時間の経過後に活性化(Hレベル)される。また、書込動作が非活性化されている場合であって、パージ動作とプリチャージ動作との少なくとも一方が活性化されたときにリセットされ、活性化時と同様に遅延時間の経過後非活性化(Lレベル)される。
【0109】
書込制御回路100は、さらに、バースト長設定信号BLGとパージ開始信号PSTRTとを受けるバーストカウンタ106を含む。バーストカウンタ106は、パージ開始信号PSTRTが活性化されると、BLGで設定されるバースト長のデータ個数分だけクロック信号CLKに同期したパージカウント信号PCNTを発生する。パージカウント信号PCNTは、書込データ格納回路110に伝達され、その活性化タイミングごとにデータが順次先のフリップフロップ回路に送られる。バーストカウンタ回路106によって、パージカウント信号は、設定されたバースト長分だけ繰り返し活性化されるので、パージ動作が指示された場合において、データ格納回路に格納されているバースト長分のデータはメモリセルアレイに順次書込まれることとなる。
【0110】
次に、内部におけるパージ指示コマンドの生成の有無に応じた、半導体記憶装置1100の全体動作をタイミングチャートを用いて説明する。
【0111】
図11は、パージ指示コマンドを内部で生成しない場合における半導体記憶装置1100の読出/書込動作におけるデータの入出力タイミングについて説明するためのタイミングチャートである。
【0112】
図11を参照して、時刻t1においてライトコマンドが指示される前に、書込データ格納回路には書込データK,L,M,Nが格納されている。ライトコマンドの指示に従って、時刻t2においてデータバスに新たな書込データkが伝達され、時刻t3以降において残りの書込データl,m,nが順次伝達される。
【0113】
時刻t3においては、書込データ格納回路の格納データのメモリセルアレイへの書込が開始され、時刻t3から4クロックサイクルに渡って書込データK,L,M,Nがメモリセルアレイに格納される。その間、データバスにによって伝達される書込データk,l,m,nは、1クロックサイクルごとに、順次先のフリップフロップ回路に送られ書込データ格納回路で保持される。
【0114】
時刻t4において、当初書込データ保持回路に保持されていたデータK,L,M,Nはすべてメモリセルアレイへ書込まれ、新たなライトコマンドに対応してデータバスに伝達されたデータk,l,m,nも書込データ格納回路に保持されたので、書込系の動作は一旦完了する状態となる。
【0115】
この後、半導体記憶装置内において積極的にパージ指令を発行しない場合には、外部よりプリチャージ指示等が入力され、書込データ格納回路に保持されたデータを払い出す必要が生じるまで書込データ保持回路の内容は保持される。
【0116】
時刻t5においてプリチャージコマンドが外部から指示され、このタイミングによりパージ動作が実行される。これに応じて、時刻t6より、書込データ格納回路中のデータ信号k,l,m,nのメモリセルアレイへの書込みが開始される。書込データ格納回路中の書込データのメモリセルアレイへの伝達を完了するまでは、ワード線の活性状態を維持する必要があることから、プリチャージ動作を開始できるのは時刻t7のタイミングとなる。
【0117】
よって、プリチャージコマンドが入力された時刻t5から次の行系動作を活性するためのアクティベートコマンドが受付けが可能となる時刻t8までには、クロック信号の8サイクルに相当する時間が経過することとなる。
【0118】
図12は、パージ指示コマンドを内部で生成する場合における半導体記憶装置1100の読出/書込動作時におけるデータの入出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【0119】
図12を参照して、時刻t1から時刻t4までの動作は、図11の場合と同様であるので説明は繰返さない。
【0120】
時刻t4において、ライト動作が非活性となった場合においても、コマンドデコード回路131もしくは132によって、パージ指令信号PRGが発生される。これに応じて、時刻t5よりパージ動作が実行され、時刻t4のタイミングにおいて書込データ格納回路に保持されるデータk,l,m,nが、時刻t5より順次メモリセルアレイに書込まれる。
【0121】
これにより、図11の場合と同様のタイミングである時刻t6にプリチャージコマンドが指示された場合においては、プリチャージコマンドが入力された後、わずか2クロックサイクル後の時刻t7に、次の行系動作を活性するためのアクティベートコマンドを実行することが可能である。
【0122】
すなわち、実際にプリチャージ動作や書込動作が外部より指示されていない場合においても、内部でパージ動作を実行するための内部コマンド信号を積極的に発生することにより、データバスを効率的に使用し、動作の高速化を図ることが可能となる。
【0123】
[実施の形態2の変形例]
実施の形態2の変形例においては、ライト動作やリード指示等の他の命令に重複して、パージ動作を重複して指示する構成について考える。
【0124】
この方法は、一般にプリチャージコマンドにおいても行なわれており、プリチャージコマンドをライト動作やリード動作と重複させる場合には、アドレス信号のうちの1ビットを利用して、このビット信号のレベルに応じて、重複したプリチャージコマンドを発生させるかどうかを設定することが可能な構成とされる。
【0125】
図13は、実施の形態2の変形例におけるパージ指令信号PRGを発生するコマンドデコード回路133の構成を示す回路図である。
【0126】
図13を参照して、コマンドデコード回路133は、図7で説明したコマンドデコード回路131と同様の形態で接続される論理ゲートLG20〜LG24およびインバータIV20,22,24と、論理ゲートLG55とを含む。論理ゲートLG55は、コマンドデコード回路131の出力とオートパージ信号APRGとを2入力としてOR演算結果を、パージ指令信号PRGとして出力する。
【0127】
図14は、オートパージ信号発生回路135の構成を示す回路図である。
図14を参照して、オートパージ信号発生回路135は、リード信号RDOとアドレス信号のビットの1つであるA11とを2入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG50と、ライト信号WRTとアドレス信号A11とを2入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG52と、論理ゲートLG52の出力をライトレイテンシ分遅延して出力する遅延回路137と、論理ゲートLG50と遅延回路137の出力とを2入力としてNAND演算結果を出力する論理ゲートLG54とLG54の出力を受けるタイミングシフト回路139とを含む。
【0128】
図14においては、ライトレイテンシ=1である場合に対応するものとして、遅延回路137は、論理ゲートLG52の出力を1クロックサイクル遅延させて、論理ゲートLG54の入力ノードに伝達する。また、タイミングシフト回路139は、バースト長に相当するクロックサイクル数だけ入力された信号を遅延して出力する。
【0129】
このような構成とすることにより、アドレス信号A11が、Lレベルに設定されている場合には、ライト信号およびリード信号の状態にかかわらず、論理ゲートLG54の出力はLレベルに固定される。
【0130】
一方、アドレス信号A11がHレベルに設定された場合には、リード信号およびライト信号の活性化(Hレベル)に対応して、論理ゲートLG54の出力はHレベルに立上がる。タイミングシフト回路139は、論理ゲートLG54の出力がHレベルとなった場合に、設定されたバースト長に対応するクロックサイクル数だけタイミングをシフトさせてオートパージ信号APRGを活性化(Hレベル)する。これにより、バースト長分のデータについての読出動作および書込動作が完了したタイミングにおいて、パージ動作が併せて指示されることとなる。
【0131】
このように、ライト動作およびリード動作が実行されるたびに、データ処理が完了したタイミングにパージ動作を自動的に実行することとすれば、書込データ格納回路中の保持データのメモリセルアレイへの払い出しタイミングを外部から制御する必要がなく、半導体記憶装置内部におけるタイミングの調整がより容易になるという利点が生ずる。
【0132】
図15は、ライトコマンドに付随してオートパージのコマンドが指示された場合の半導体記憶装置1100の動作について説明するためのタイミングチャートである。
【0133】
図15を参照して、時刻t1においてライト・オートパージコマンドが入力される。これによりまず時刻t1よりライトコマンドが実行され、時刻t1に先立って書込データ格納回路に保持されたデータK,L,M,Nが、時刻t3よりメモリセルアレイに払い出されるのと並行して、新たな書込データk,l,m,nが、時刻t2よりデータバスに伝達され、時刻t3より順に書込データ格納回路に伝送され格納される。
【0134】
時刻t4において、外部より新たに入力されたデータ信号k,l,m,nは全て半導体記憶装置1100内に取込まれ、ライトコマンドとしては終了することとなるが、このタイミングで自動的にパージ動作が実行される。
【0135】
すなわち、時刻t4よりパージ動作が実行され、このタイミングにおいて書込データ格納回路に保持されるデータk,l,m,nが、1クロックサイクルごとに順にメモリセルアレイに書込まれる。パージ動作が完了すると、次のクロックタイミングにおいて自動的にプリチャージコマンドが入力される。
【0136】
よって、この場合においても、プリチャージコマンドの発生から新たなアクティベートコマンドの実行までには2サイクル分を要するだけですみ、積極的にパージ動作を行なわない場合として説明した図11と比較して、動作の高速化が図られていることがわかる。
【0137】
図16は、リード動作に付随してオートパージおよびオートプリチャージコマンドが指示される場合の半導体記憶装置1100の全体動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0138】
図16を参照して、時刻t1においてリード・オートパージ・オートプリチャージコマンドが入力される。このタイミングにおいて、書込データ保持回路においてはデータK,L,M,Nが格納されている。
【0139】
時刻t2からリード動作が実行され、メモリセルアレイよりデータk,l,m,nが順に読出され、時刻t3より読出データk,l,m,nが、データバスに順次伝達される。
【0140】
読出動作が終了する時刻t4において、オートパージコマンドによりパージ動作が自動的に実行される。これにより、次のクロック活性化タイミングである時刻t5に書込データ格納回路に保持されたデータKのメモリセルアレイへの書込が実行される。
【0141】
以下、クロック活性化タイミングごとにデータL,M,Nについても、同様にメモリセルアレイに書込まれる。これにより、時刻t6においてプリチャージ動作を実行できる環境が整うため、オートプリチャージコマンドに基づいてプリチャージ動作が実行される。これにより時刻t7より次のアクティベートコマンドを実行することが可能となる。
【0142】
[実施の形態3]
実施の形態3においては、実施の形態1において述べたメモリセルアレイにおいて読出/書込データをバースト長分一括に取扱う技術と、実施の形態2で述べた書込データを一時的に退避させた後メモリセルアレイに書込む技術とを組合わせることによって、メモリセルアレイでの読出動作と書込動作との衝突をさらに有効に回避する。
【0143】
図17は、本発明の実施の形態3の半導体記憶装置1200の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0144】
図17を参照して、半導体記憶装置1200は、半導体記憶装置1100と比較して、読出データを一旦保持するための回路として、実施の形態1で説明したP/Sデータ変換回路80を備える点と、書込データ保持回路170に代えて書込データ保持回路270を備える点が異なる。書込データ保持回路270は、書込データ保持回路170と比較して、書込データ格納回路110および書込制御回路100に代えて書込データ格納回路210と書込制御回路200を含む点とが異なる。
【0145】
また、列選択動作は、実施の形態1と同様に行なう。すなわち、半導体記憶装置1200は、半導体記憶装置1000と同様の内部列アドレス発生回路25を備え、発生される内部列アドレス信号に応じて、1回の列選択動作においてバースト長分の個数のメモリセル列を同時に活性化する。
【0146】
その他の構成および動作については、実施の形態1および実施の形態2と同様であるので説明は繰返さない。
【0147】
図18は、半導体記憶装置1200の読出/書込データの保持に関する回路の構成を示すブロック図である。
【0148】
図18を参照して、書込データ格納回路210は、入力バッファ92のデータをラッチするラッチ回路151と、ラッチ回路151のデータを並列に展開するためのラッチ回路154a〜154dと、ラッチ回路151とラッチ回路154a〜154dとの間にそれぞれ設けられるゲート回路152a〜152dを有する。
【0149】
書込データ格納回路210は、さらに、パージ開始信号の反転信号/PSTRTに応じてオンオフするトランスファーゲート251a〜251dと、センスアンプI/O回路にデータを伝達するためのラッチ回路156a〜156dを有する。トランスファーゲート251a〜251dは、ラッチ回路154a〜154dとラッチ回路156a〜156dとの間にそれぞれ設けられる。
【0150】
ラッチ回路151に伝達されるシリアルな書込データは、実施の形態1で説明したのと同様に、カウンタ回路78の出力に応じてラッチ回路154a〜154dに順に伝達され、並列データに変換される。ラッチ回路154a〜154dに保持される並列データは、トランスファーゲート251a〜251dを介してラッチ回路156a〜156dに伝達される。
【0151】
トランスファーゲート251a〜251dは、信号/PSTRTに応じて制御され、パージ動作が開始された場合においてオフされる。一旦パージ動作が実行された場合においては、パージ動作の完了までの間、メモリセルアレイに書込むべき並列データが破壊されないようにするためである。信号/PSTRTは書込制御回路200によって生成される。
【0152】
図19は、書込制御回路200の構成を示す回路図である。
図19を参照して、書込制御回路200は、図10で説明した書込制御回路100とほぼ同様の構成を有しており、PSTRTを発生する論理ゲートおよびインバータの接続については、書込制御回路100の場合と同様である。書込制御回路200は、書込制御回路100と比較して、パージカウント信号PCNTを発生するパージカウンタ106を具備していないことおよびパージ開始信号PSTRTの反転信号を発生するためのインバータIV64を具備していることのみが異なる。
【0153】
再び図18を参照して、書込制御回路200によって発生されるパージ開始信号PSTRTに応じてコラムアドレス格納回路120は、図9と同様の動作を行なう。またP/Sデータ変換回路80の構成および動作については、図2と同様であるので説明は繰返さない。
【0154】
実施の形態2で述べた図14のオートパージ信号発生回路を、半導体記憶装置1200に適用して、リード動作およびライト動作の合わせてパージ動作を自動的に行なう構成とすることも可能である。なお、この場合には、オートパージ信号発生回路中のタイミングシフト回路139における遅延タイミングは、1クロックサイクル分とすればよい。
【0155】
図20は、半導体記憶装置1200の全体動作を説明するためのタイミングチャートである。
【0156】
図20を参照して、時刻t1において、ライトコマンドが入力される。ライトコマンドの入力に伴って、まず書込データ格納回路に格納されたデータK,L,M,Nをメモリセルアレイに書込む必要があるが、この書込動作は、バースト長分一括して時刻t3において1クロックサイクルで完了させることができる。
【0157】
また、時刻t2以降1クロックサイクルごとに新たな書込データk,l,m,nがデータバスに順次伝達され、書込データ格納回路210に格納される。
【0158】
時刻t4において、リードコマンドが入力されるが、メモリセルアレイにおいて重複する書込動作は発生していないため、次のクロック活性化タイミングである時刻t5において指定された読出データE,F,G,Hを一括して読出すことができる。読出されるデータE,F,G,Hは、P/Sデータ変換回路80によって、時刻t6より1データずつ順にデータバスに伝達される。
【0159】
これにより、時刻t8においてプリチャージコマンドを受付けることができ、さらに2クロックサイクル後の時刻t9より新たなアクティベートコマンドを実行することができることになる。
【0160】
このように、実施の形態3の半導体記憶装置1200においては、実施の形態1で説明したメモリセルアレイにおいてバースト長分のデータを一括して読出あるいは書込することにより書込動作と読出動作との衝突の回避効果と、実施の形態2で説明した書込データを直接メモリセルアレイに書込まず一旦保持して適切なタイミングで改めてメモリセルアレイに書込むことによる書込動作と読出動作との衝突の回避効果との両方の効果を組合わせることによって、メモリセルアレイにおいて読出動作と書込動作とが重複して発生する可能性がさらに低いものとなる。これにより、広いバンド幅を有する場合においても、データバスの使用効率を向上させて、読出/書込データの授受を高速に行なうことが可能となる。
【0161】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0164】
【発明の効果】
請求項1,2記載の半導体記憶装置は、データバスとの間でのデータ信号の授受を、読出動作時に使用する読出データ保持回路と書込動作時に使用する書込データ保持回路とによって独立して実行するので、データバスの使用効率を向上させるともにメモリセルアレイで読出動作と書込動作が重複して発生することを回避することができる。さらに、バースト長が可変設定された場合にも、バースト長の変化に応じて上記効果を得ることが可能である。
【0165】
請求項3,4,5,6記載の半導体記憶装置は、書込データを一旦書込データ格納回路に格納して書込動作を行ない、他のコマンド信号との関係に応じて適切なタイミングで書込データ格納回路からメモリセルアレイへの書込データの伝達を実行するので、データバスの使用効率を向上させるともにメモリセルアレイで読出動作と書込動作が重複して発生することを回避することができ、バースト長分のデータの入出力を高速化することが可能である。
【0166】
請求項7記載の半導体記憶装置は、請求項4記載の半導体記憶装置が奏する効果に加えて、読出動作もしくは書込動作の終了後に、自動的に書込データ格納回路からメモリセルアレイへの書込データの伝達を指示するコマンド信号を活性化するので、書込データ格納回路からメモリセルアレイへ書込データを払い出すタイミングを容易に規定することができる。
【0167】
請求項8記載の半導体記憶装置は、書込データを一旦書込データ格納回路に格納して書込動作を行なうとともに、データ変換回路にデータ信号を蓄えつつメモリセルアレイにおいてバースト長分のデータ信号を一括して読出あるいは書込むので、メモリセルアレイで読出動作と書込動作が重複して発生することをさらに効率的に回避することができ、データバスの使用効率をさらに向上させるともにバースト長分のデータの入出力のさらなる高速化を図ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の半導体記憶装置1000の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】 S/Pデータ変換回路70およびP/Sデータ変換回路80の構成および動作を説明するブロック図である。
【図3】 ゲート回路72dの構成を示す回路図である。
【図4】 実施の形態1の半導体記憶装置1000における読出/書込動作時のデータ入出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図5】 カウント回路178の構成を説明する回路図である。
【図6】 実施の形態2の半導体記憶装置1100の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図7】 パージ指令信号を発生するコマンドデコード回路131の構成を示す回路図である。
【図8】 パージ指令信号を発生する別の構成のコマンドデコード回路132の構成を示す回路図である。
【図9】 半導体記憶装置1100の読出/書込データの保持に関する回路の構成を示すブロック図である。
【図10】 書込制御回路100の構成を示す回路図である。
【図11】 パージ指示コマンドを内部で生成しない場合における半導体記憶装置1100の読出/書込動作におけるデータの入出力タイミングについて説明するためのタイミングチャートである。
【図12】 パージ指示コマンドを内部で生成する場合における半導体記憶装置1100の読出/書込動作時におけるデータの入出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【図13】 実施の形態2の変形例におけるパージ指令信号PRGを発生するコマンドデコード回路133の構成を示す回路図である。
【図14】 オートパージ信号発生回路135の構成を示す回路図である。
【図15】 ライトコマンドに付随してオートプリチャージおよびオートパージのコマンドが指示された場合の半導体記憶装置1100の動作について説明するためのタイミングチャートである。
【図16】 リード動作に付随してオートパージおよびオートプリチャージコマンドが指示される場合の半導体記憶装置1100の全体動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図17】本発明の実施の形態3の半導体記憶装置1200の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図18】 半導体記憶装置1200の読出/書込データの保持に関する回路の構成を示すブロック図である。
【図19】 書込制御回路200の構成を示す回路図である。
【図20】 半導体記憶装置1200の全体動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図21】 従来の一般的なDRAMにおける読出/書込動作時のデータの入出力タイミングを説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
20 コントロール回路、25,225 内部列アドレス発生回路、70 S/Pデータ変換回路、80 P/Sデータ変換回路、100,200 書込制御回路、120 コラムアドレス格納回路、110,210 書込データ格納回路、170 書込データ保持回路。
Claims (8)
- 1回の読出動作および1回の書込動作のそれぞれにおいて、外部データバスによって時系列なデータ列として伝達される複数のデータ信号を入出力することが可能な半導体記憶装置であって、
行列状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイに対してデータ信号の読出動作および書込動作を行なうためのコマンド信号を発生する制御回路と、
前記1回の読出動作および前記1回の書込動作の対象となる複数の選択メモリセルを選択するための行選択回路および列選択回路と、
書込動作時に前記外部データバスから伝達される前記複数のデータ信号を一時的に保持した後、前記メモリセルアレイに伝達する書込データ保持回路と、
読出動作時に前記メモリセルアレイより出力される前記複数のデータ信号を一時的に保持した後、順に前記外部データバスに伝達する読出データ保持回路と、
前記コマンド信号に応じて、前記複数の選択メモリセルのそれぞれと前記書込データ保持回路および前記読出データ保持回路との間でデータ信号の授受を行なう入出力選択回路と、
前記複数の選択メモリセルを指定するための行アドレス信号および列アドレス信号を受けるアドレス入力端子とを備え、
前記制御回路は、前記複数のデータ信号が有するデータ信号の個数を表わすバースト長を2N(Nは整数)個以下の範囲で可変に2M (MはN以下の整数)個に設定するため前記バースト長設定信号を生成し、
前記半導体記憶装置は、
前記列アドレス信号および前記バースト長設定信号に応じて、前記複数の選択メモリセルのそれぞれに対応する2M個のメモリセル列を活性化するための内部列アドレス信号を発生する内部列アドレス発生回路をさらに備え、
前記列選択回路は、前記内部列アドレス信号に対応する前記メモリセル列を活性化し、
前記読出データ保持回路は、
2N個のデータ信号のそれぞれを格納するための2N個の読出データラッチ回路と、
前記2N個の読出データラッチ回路と前記外部データバスとの間にそれぞれ設けられる2N個の読出スイッチ回路と、
前記2N個の読出スイッチ回路から前記バースト長の設定に対応して予め選択される2M個の読出スイッチ回路のうちの一つを順番に活性化するカウント回路とを含む、半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、クロック信号をさらに発生し、
前記カウント回路は、
前記クロック信号に同期してカウントアップされるNビットのカウント信号を発生する第1のサブカウント回路と、
前記バースト長の設定に対応して、前記Nビットのカウント信号のうちの(N−M)ビットを強制的に非活性化した上で、前記Nビットのカウント信号を各前記スイッチ回路に対して出力する第2のサブカウント回路とを有し、
前記2N個のスイッチ回路のそれぞれは、前記Nビットのカウント信号の各ビットの状態の組合せに対応してオンする、請求項1記載の半導体記憶装置。 - 1回の読出動作および1回の書込動作のそれぞれにおいて、外部データバスによって時系列なデータ列として伝達される複数のデータ信号を入出力することが可能な半導体記憶装置であって、
行列状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイに対してデータ信号の読出動作および書込動作を行なうためのコマンド信号を発生する制御回路と、
前記1回の読出動作および前記1回の書込動作の対象となる複数の選択メモリセルを選択するための行選択回路および列選択回路と、
書込動作時に前記外部データバスから伝達される前記複数のデータ信号を一時的に保持した後、前記メモリセルアレイに伝達する書込データ保持回路と、
読出動作時に前記メモリセルアレイより出力される前記複数のデータ信号を一時的に保持した後、順に前記外部データバスに伝達する読出データ保持回路と、
前記コマンド信号に応じて、前記複数の選択メモリセルのそれぞれと前記書込データ保持回路および前記読出データ保持回路との間でデータ信号の授受を行なう入出力選択回路と、
前記複数の選択メモリセルを指定するための行アドレス信号および列アドレス信号を受けるアドレス入力端子とを備え、
前記制御回路は、前記複数のデータ信号が有するデータ信号の個数を表わすバースト長をM個に定めるためのバースト長設定信号を発生し、
前記半導体記憶装置は、
前記列アドレス信号および前記バースト長設定信号に応じて、前記複数の選択メモリセルのそれぞれに対応する前記第1複数個のメモリセル列を順次活性化するための内部列アドレス信号を生成する内部列アドレス発生回路をさらに備え、
前記列選択回路は、前記内部列アドレス信号に応じて前記第1複数個のメモリセル列を順次活性化し、
前記書込データ保持回路は、
書込動作時に前記外部データバスによって伝達されるM個の書込データ信号を一時的に格納するための書込データ格納回路と、
前記M個の書込データ信号に対応する前記列アドレス信号を記憶する書込アドレス格納回路と、
前記コマンド信号の組合わせに応じて、前記M個の書込データ信号を前記書込データ格納回路から対応する前記複数の選択メモリセルのそれぞれへ順次転送することを指示する書込制御回路とを含む、半導体記憶装置。 - 前記書込制御回路は、前記コマンド信号に応じて、前記M個の書込データ信号の転送の開始を指示するパージ開始信号を活性化するとともに、活性化と非活性化をM回繰返すパージカウント信号を発生し、
前記書込データ格納回路は、
直列に接続されるM個のフリップフロップ回路を有し、
第1番目の前記フリップフロップ回路は、前記パージカウント信号の活性化に応じて、前記外部データバスによって伝達される前記M個の書込データ信号の一つを順に取込み、
第1番目から第(M−1)番目までの前記フリップフロップ回路のそれぞれは、前記パージカウント信号の活性化に応じて、前記M個の書込データ信号のうちの一つを次の前記フリップフロップ回路に転送し、
第M番目の前記フリップフロップ回路は、前記パージカウント信号の活性化に応じて、前記M個の書込データ信号のうちの一つを前記入出力選択回路に伝達する、請求項3記載の半導体記憶装置。 - 前記書込アドレス格納回路は、
前記M個の書込データ信号に対応する列アドレス信号を記憶するための書込アドレス記憶回路と、
前記パージ開始信号の活性化に応じて、前記書込アドレス記憶回路に記憶された列アドレス信号を前記内部列アドレス発生回路に伝達する第1のトランスファゲートと、
前記パージ開始信号の非活性化に応じて、前記アドレス入力端子に入力された列アドレス信号を前記内部列アドレス発生回路に伝達する第2のトランスファゲートとを含む、請求項4記載の半導体記憶装置。 - 前記コマンド信号は、
前記メモリセルアレイに書込動作を指示するライト信号と、
前記メモリセルアレイに読出動作を指示するリード信号と、
前記読出動作に先立って前記データ信号を伝達する配線の電位レベルを所定電位に設定することを指示するプリチャージ信号と、
前記書込データ格納回路に保持された前記書込データ信号の前記複数の選択メモリセルへの書込を指示するパージ信号とを含み、
前記書込制御回路は、前記ライト信号と前記プリチャージ信号と前記パージ信号とのいずれか一つと、パージセット信号とが活性状態である場合に、前記パージ開始信号を活性化し、
前記パージセット信号は、前記ライト信号が活性化されたとき所定時間経過後に活性化され、かつ、前記ライト信号が非活性状態であって前記プリチャージ信号および前記パージ信号の少なくとも一方が活性化されたとき前記所定時間経過後に非活性化される、請求項4記載の半導体記憶装置。 - 前記コマンド信号は、
前記メモリセルアレイに書込動作を指示するライト信号と、
前記メモリセルアレイに読出動作を指示するリード信号と、
前記書込動作および前記読出動作に先立って前記データ信号を伝達する配線の電位レベルを所定電位に設定するためプリチャージ信号と、
前記書込データ格納回路に保持された前記書込データ信号の前記複数の選択メモリセルへの書込を指示するパージ信号とを含み、
前記制御回路は、前記リード信号もしくは前記ライト信号を活性化した場合には、前記読出動作もしくは前記書込動作の終了後、所定時間の間前記パージ信号を活性化し、
前記所定時間は、M個の前記書込データ信号を前記書込データ格納回路から前記メモリセルアレイに伝達するのに要する時間に相当する、請求項4記載の半導体記憶装置。 - 1回の読出動作および1回の書込動作のそれぞれにおいて、外部データバスによって時系列なデータ列として伝達される複数のデータ信号を入出力することが可能な半導体記憶装置であって、
行列状に配置された複数のメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイに対してデータ信号の読出動作および書込動作を行なうためのコマンド信号を発生する制御回路と、
前記1回の読出動作および前記1回の書込動作の対象となる複数の選択メモリセルを選択するための行選択回路および列選択回路と、
書込動作時に前記外部データバスから伝達される前記複数のデータ信号を一時的に保持した後、前記メモリセルアレイに伝達する書込データ保持回路と、
読出動作時に前記メモリセルアレイより出力される前記複数のデータ信号を一時的に保持した後、順に前記外部データバスに伝達する読出データ保持回路と、
前記コマンド信号に応じて、前記複数の選択メモリセルのそれぞれと前記書込データ保持回路および前記読出データ保持回路との間でデータ信号の授受を行なう入出力選択回路と、
前記複数の選択メモリセルを指定するための行アドレス信号および列アドレス信号を受けるアドレス入力端子とを備え、
前記制御回路は、前記複数のデータ信号が有するデータ信号の個数を表わすバースト長を第1複数個に定めるためのバースト長設定信号を発生し、
前記半導体記憶装置は、
前記列アドレス信号および前記バースト長設定信号に応じて、前記複数の選択メモリセルのそれぞれに対応する前記第1複数個のメモリセル列を活性化するための内部列アドレス信号を生成する内部列アドレス発生回路をさらに備え、
前記列選択回路は、前記内部列アドレス発生回路に対応する前記メモリセル列を活性化し、
前記読出データ保持回路は、
前記第1複数個のデータ信号のそれぞれを格納するための前記第1複数個の読出データラッチ回路と、
前記第1複数個の読出データラッチ回路と前記外部データバスとの間にそれぞれ設けられる前記第1複数個の読出スイッチ回路と、
前記第1複数個の読出スイッチ回路のうちの一つを順番にオンする読出カウント回路とを含み、
前記書込データ保持回路は、
書込動作時に入力される前記第1複数個の書込データ信号を一時的に格納するための書込データ格納回路と、
前記コマンド信号の組合わせに応じて、前記第1複数個の書込データ信号の前記複数の選択メモリセルへの書込みを指示するパージ開始信号を活性化する書込制御回路とを含み、
前記書込データ格納回路は、
前記第1複数個の書込データ信号のそれぞれを格納するための前記第1複数個の第1の書込データラッチ回路と、
前記第1複数個の第1の書込データラッチ回路と前記外部データバスとの間にそれぞれ設けられる前記第1複数個の第1の書込スイッチ回路と
前記第1の書込データラッチ回路のそれぞれに対応して設けられる第2の書込データラッチ回路と、
前記第1の書込データラッチ回路と前記第2の書込データラッチ回路との間にそれぞれ設けられ、前記パージ開始信号が活性化された場合にオフする前記第1複数個の第2の書込スイッチ回路と、
前記第1複数個の第1の書込スイッチ回路のうちの一つを順番にオンするカウント回路とを有し、
前記書込データ保持回路は、
前記第1複数個の書込データ信号に対応する列アドレス信号である格納列アドレスを一時的に記憶するとともに、前記パージ開始信号の活性化に応じて、前記格納列アドレスを前記内部列アドレス発生回路に伝達する書込アドレス格納回路をさらに含む、半導体記憶装置。
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