JP4437908B2 - エンジンのオイル戻し構造 - Google Patents

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本発明は、自動二輪車のような車両に搭載されるエンジンにおけるクランク室内へのオイル戻し構造に関するものである。
一般に、4サイクルエンジンでは、オイルポイプの駆動によってオイルパンから吸い上げられたオイルが、メインギャラリからクランク軸やシリンダヘッドのカム軸などの潤滑部分に給油される。そのうちのカム軸の潤滑を行ったのちのオイルは、その大半が、図8(a)に示すように、クランクケース64の側端部に設けられた複数のオイル戻し孔67から落下してオイルパン74に戻される。前記オイル戻し孔67は、図8(b)に示すように、クランク軸受66を有してクランクケース64におけるクランク室63とパルサー室62を仕切るクランクケース端壁65に形成されている。オイルOLは、カム軸駆動用チェーン60を収納するチェーントンネル61内を通ってパルサー室62内へ落下したのち、オイル戻し孔67を通って、クランク室63内へと流れて図8(a)のオイルパン74に戻される(特許文献1参照)。
特許第3026489号公報
しかしながら、前記オイル戻し孔67は、クランク軸68のボスや締付けボルト用ボスなどを避けた狭い箇所に設けながらもオイルOLの十分な流量を確保する形状とする必要から、図8(a)に示すように、上下方向に長く延びる形状になっており、その結果、図8(b)のクランクケース64におけるパルサーカバー69の合わせ面70が長孔形状のオイル戻し孔67の存在によって下方に延びて、パルサーカバー69が上下方向に大きな形状になっている。
また、パルサー室62からオイル戻し孔67を通ったオイルOLは、クランクウェブ71の下部側面に当たって攪拌されるので、オイルOLがクランク室63内にスムーズに流入され難い上に、クランクウェブ71によるオイルOLの攪拌抵抗が生じ、これがエンジン負荷となる。
本発明は前記従来の問題に鑑みてなされたもので、パルサーカバーの上下方向の寸法を小さくしながら、オイルをクランクウェブに当たらないようにクランク室内にスムーズに流入させることができるエンジンのオイル戻し構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の第1構成に係るエンジンのオイル戻し構造は、エンジンの側端部に、カム軸駆動用のチェーンを収納するチェーントンネルが形成され、クランク軸の一端部に前記チェーンが架け渡されるチェーンスプロケットとこれの軸方向外側に位置するエンジン回転数検出用のパルサーロータとが装着され、前記パルサーロータがロータカバーによって覆われたパルサー室内に収納されており、前記パルサー室の底面がクランク室の底面よりも上方に位置し、前記チェーントンネルの下端部とクランク室とを仕切るクランクケース端壁に、前記チェーントンネル内のオイルを前記クランク室内のクランクウェブの径方向端部近傍に戻すオイル戻し通路が形成され、前記オイル戻し通路は、前記クランクケース端壁に設けられた上下方向の第1戻し孔と、前記クランクケース端壁に設けられて前記第1戻し孔の下端部と前記クランク室とを連通させる、水平方向の第2戻し孔とを有し、前記オイル戻し通路の入口が前記パルサー室の下端部に開口し、前記オイル戻し通路の出口の下端が、前記クランク室ウェブの下端よりも下方に位置している
この構成においては、チェーントンネル内からオイル戻し通路を通ったオイルが、クランク室内におけるクランクウェブの径方向端部近傍に流入するので、クランクウェブの側面に殆ど当たることなくクランク室内にスムーズに流入する。したがって、オイルがクランクウェブに当たることによる攪拌抵抗がクランク軸に負荷されることを解消できる。また、オイル戻し通路は、クランクケース端壁の内部を通して形成できるから、パルサーカバーの合わせ面の位置に制約を与えないので、パルサーカバーの下端部を従来よりも上方位置に設定することが可能となり、これにより、パルサーカバーの上下方向の寸法を小さく(短く)できる。さらに、オイル戻し通路は、上下方向に延びる第1戻し孔の下端を第2戻し孔に連通させる形状に配設して、断面L字形状とすることができるので、チェーントンネル内のオイルをクランクウェブの径方向端部近傍に向けてスムーズに導くことができる。また、オイル戻し通路における第1戻し孔の下端をクランクケースにおけるパルサーカバーとの合わせ面よりも下方に延ばすとともに、第2戻し孔を前記合わせ面よりも下方の箇所から第1戻し孔の下端に連通してクランク室内に至る形状にできるから、簡単な構造で、前記合わせ面の位置に制約を与えないオイル戻し通路が得られる。
本発明の第2構成は、前記第1構成とオイル戻し通路の構成が異なっており、この第2構成のオイル戻し通路は、前記クランクケース端壁に設けられて前記チェーントンネルと前記クランク室とを上下方向に対して傾斜した傾斜孔により形成されている。この構成によれば、オイル戻し通路が傾斜孔によって形成されているから、チェーントンネル内のオイルを下り勾配に傾斜したオイル戻し通路を通じて、クランクウェブの側面に当たらないように、これの径方向端部近傍にスムーズに導くことができる。また、オイル戻し通路は、チェーントンネルからクランクケース端壁を貫通してクランク室の下部に至る下り勾配の傾斜孔とすることにより、簡単な構造で、クランクケースにおけるパルサーカバーとの合わせ面の位置に制約を与えないオイル戻し通路が得られる。
本発明の第3構成もやはり、前記第1構成とオイル戻し通路の構成が異なっており、この第3構成のオイル戻し通路は、前記クランクケース端壁内に下方から進入して前記チェーントンネルと前記クランク室とを連通させる真直な進入孔により形成されている。この構成によれば、オイル戻し通路は、クランクケース端壁内に下方から進入してチェーントンネルとクランク室とを連通させる真直な進入孔により形成されているので、チェーントンネル内のオイルをオイル戻し通路を介して下方に向け導きながら、クランク室内におけるクランクウェブの側面に当たらないように、これの径方向端部近傍に容易に流入させることができる。また、オイル戻し通路は、クランク軸心と直交する下方からクランクケース端壁内に進入した真直な進入孔により形成されているので、簡単な構造で、クランクケースにおけるパルサーカバーとの合わせ面に制約を与えないオイル戻し通路となる。
以下、本発明の最良の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態のオイル戻し構造を用いて構成されたエンジンを示す右側面図であり、この実施形態では自動二輪車に搭載される並列4サイクルエンジンEを例示してある。このエンジンEは、車体フレームFRに対し下部前側に位置し、車体フレームFRに支持されている。エンジン本体1の前側Fに位置するクランクケースCRおよびシリンダCYと後側に位置するギヤケースGEとが、エンジンケースECを形成している。ギヤケースGEの一端面はクラッチカバー30により覆われている。
前記エンジンケースECは、前下がりの分割面で分割された上下二つ割りの金属製鋳造品であるケースアッパC1とケースロワC2とから構成され、ケースアッパC1におけるシリンダCYの上面にシリンダヘッド11が連結され、シリンダヘッド11の上面に、動弁室を覆うシリンダヘッドカバー12が装着されている。シリンダCYは、その軸心A1が分割面Mと直交する前傾姿勢となっいる。ケースロワC2の下面にはオイルパン13が連結されている。これらエンジンケースEC、シリンダヘッド11、シリンダヘッドカバー12およびオイルパン13がエンジン本体1を形成している。前記エンジンEの前面には、取付ブラケット5を介して、オイルフィルタ3とオイルク−ラー4からなるフイルタ・クーラ・ユニット25が取り付けられている。シリンダヘッド11の4つの排気ポート14のそぞれに排気管Pが接続されている。
図2は図1のII−II線に沿った断面図で、前記エンジンEの右端部分を示す。図2において、クランクケースCRには、4つの気筒のクランク室8を仕切る隔壁9が設けられており、各隔壁9と両端壁10は、分割面Mにより、隔壁上半部9aと隔壁下半部9b、および端壁上半部10aと端壁下半部10bに、それぞれ分割されている。隔壁9と端壁10の分割面M上に、クランク軸15を回転自在に支持する2分割のクランク軸受16が形成されている。このクランク軸15は、その軸心A2が車体の横方向(左右方向)に水平に延びており、4つの気筒も横方向に並んでいる。クランク軸15の右端部には、エンジン回転数検出用のパルサーロータ20が取り付けられており、このパルサーロータ20は、クランクケースCRの一端部に取り付けられたパルサーカバー21により覆われている。
シリンダヘッド11には吸・排気弁(図示せず)を開閉駆動するためのカム軸17が回転自在に支持されており、シリンダCYおよびシリンダヘッド11に、後述するメインギャラリーからのオイルOLをカム軸17に供給するオイル供給通路18,19が形成されている。カム軸17およびクランク軸15の各々の右端部分には、スプロケット22,23が固着され、この両スプロケット22,23間にカム軸17の駆動用のチェーン24が架け渡されている。チェーン24は、シリンダヘッド11およびシリンダCYの右端側に沿って上下方向に設けられたチェーントンネル27内に収納されている。チェーントンネル27の下端部、つまりパルサーカバー21の内方に形成されてパルサーロータ20を収納するパルサー室28と、クランク室8とは、クランクケース端壁10により仕切られている。
図3は、前記ケースロワC2のパルサーカバー21を取り外した状態の右側面図であり、したがって、図1に対応している。図3において、このケースロワC2では、ケースアッパC1との間の分割面Mから前記パルサーカバー21との合わせ面31の下端までの距離L1が、従来のものよりも短く設定されている。すなわち、パルサーカバー21との合わせ面31は、下端が上方に変位されて、その分だけ上下方向に小さな(短い)形状に形成されている。
図4は図3のIV−IV線断面図である。同図において、チェーントンネル27の下端部であるパルサー室28とクランク室8とを仕切るクランクケース端壁10の端壁下半部10bに、パルサー室28内のオイルをクランク室8内のクランクウェブ38の径方向端部近傍に戻すオイル戻し通路33が形成されている。このオイル戻し通路33は、上端がパルサー室28に開放された上下方向に延びる第1戻し孔34と、合わせ面31の下端よりも下方箇所でクランク軸心A2に平行な水平方向に設けられて第1戻し孔34の下端とクランク室8とを連通する第2戻し孔35とを有している。第2戻し孔35の外端部開口は、プラグ32により閉塞されている。第1戻し孔34は、ドリルによる機械加工により形成され、第2戻し孔35は、合わせ面31の下方で外部からクランク室8内におけるクランクウェブ38の径方向端部近傍に向けて貫通するように鋳抜きにより形成されている。これにより、オイル戻し通路33は、断面L字形状であるにもかかわらず容易に形成することが可能となる。
図5は図3のV −V 線断面図である。同図は、クランクケースCRに設けられてクランク軸受16等にオイルOLを供給するためのメインギャラリ39を示しており、隔壁下半部9bと端壁下半部10bに、メインギャラリ39から分岐した複数(この実施形態では5つ)のジャーナル給油通路40A〜40Eが形成されている。メインギャラリー39の両端部39aは、上方外側に向かって傾斜している。このメインギャラリー39の傾斜に合わせて、ケースロワC2の下部の左右両端部C2aも上方外側に向かって傾斜させてある。メインギャラリー39の両端部39aの外端は前記パルサー室28に開口しており、その開口がプラグ42で閉塞されている。
このようにメインギャラリー39の両端部39aおよびケースロワC2の下部両端部C2aを傾斜させたことにより、2点鎖線C2bで示すようにケースロワC2の下部を水平な直線状に形成した従来の場合に比べて、ケースロワC2の下部の角部分C2bがなくなる。その結果、車体の路面Sに対するバンク角θを大きくとることができる。換言すれば、従来と同一の所要の車体バンク角θを確保する場合に、エンジンEを従来よりも下方に配置して、自動二輪車の低重心化を実現できる。
上記構成において、図1に示すオイルパン13に溜まったオイルOLは、クランク軸15によって駆動されるオイルポンプ36により吸い上げられて、オイル・フィルタ・クーラ・ユニット25において濾過および冷却されたのち、メインギャラリ39に導入される。オイルOLはさらに、図5に示すメインギャラリ39からジャーナル給油通路40A〜40Eに導入されて、クランク軸受16に供給され、このクランク軸受16が潤滑される。オイルOLはさらに、右端のジャーナル給油通路40Aから、図2に示すオイル供給通路18,19を通って、シリンダヘッド11内のカム軸17に対し供給されてカム軸受の潤滑を行う。シリンダヘッド11に給油されたオイルOLの大部分は、チェーントンネル27内を通ってパルサー室28内に落下する。このパルサー室28内のオイルOLは、図4に示したオイル戻し通路33における第1戻し孔34から第2戻し孔35を通って、クランク室8内におけるクランクウェブ38の径方向端部近傍箇所に流入したのち、オイルパン13に戻る。
このオイル戻し構造では、チェーントンネル27の下端のパルサー室28内からオイル戻し通路33を通ったオイルOLが、クランクウェブ38の側面に殆ど当たることなく、クランク室8内におけるクランクウェブ38の径方向端部近傍にスムーズに流入する。したがって、オイルOLを効率的に循環させることができるとともに、オイルOLがクランクウェブ38に当たることによる攪拌抵抗がクランク軸15の負荷となることもない。しかも、オイル戻し通路33は、2つの直交する第1戻し孔34と第2戻し孔35とをクランクケースCRに設けるだけの簡単な構造なので、オイル戻し通路33の形成が容易である。
また、前記オイル戻し構造では、オイル戻し通路33における第1戻し孔34の下端をクランクケースCRにおけるパルサーカバー21との合わせ面31よりも下方位置まで延ばすとともに、第2戻し孔35を前記合わせ面31の下方箇所から第1戻し孔34の下端に連通してクランク室8内に至る形状としているので、オイル戻し通路33が合わせ面31の位置を制約しない。したがって、合わせ面31は、オイル戻し通路33の配設を留意する必要のない形状にできるので、その下端部を従来よりも上方位置に設定することができ、これにより、パルサーカバー21の上下方向の寸法を小さく(短く)できる。
図6は本発明の第2実施形態に係るオイル戻し構造における図4に対応する箇所を示した断面図であり、図6において、図4と同一若しくは相当するものに同一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施形態では、オイル戻し通路33Aが、チェーントンネル27の下端のパルサー室28からクランクケース端壁10b内を内側に向かって斜め下方に貫通してクランク室8内の下部に連通する傾斜孔により形成されている。
この実施形態のオイル戻し構造においても、前記実施形態で説明したと同様の効果を得ることができる。すなわち、オイル戻し通路33Aが傾斜孔によって形成されているから、パルサー室28内のオイルOLを下り勾配に傾斜したオイル戻し通路33Aを介してクランク室8内におけるクランクウェブ28の径方向端部近傍にスムーズに導くことができるので、クランク室8内に流入するオイルOLを、クランクウェブ38の側面に殆ど当てることなく、効率的に循環させることができるとともに、オイルOLがクランクウェブ38に当たることによる攪拌抵抗がクランク軸15の負荷となることもない。また、オイル戻し通路33Aが合わせ面31の位置を制約しないから、クランクケースCRにおけるパルサーカバー21との合わせ面31は、オイル戻し通路33Aの配設位置を留意することなく形成できるので、その下端部を従来よりも上方位置に設定することができ、これにより、パルサーカバー21の上下方向の寸法を小さく(短く)できる。
さらに、前記オイル戻し構造では、上記効果に加えて、クランクケース端壁10に対しドリルを用いた1回の機械加工で形成することができるとともに、図4のプラグ32が不要となるので、部品点数および製造工数が削減され、これに伴ってコストダウンを図ることができる。
図7(a)は本発明の第3実施形態に係るオイル戻し構造における図4に対応する箇所を示した断面図であり、同図において、図4と同一若しくは相当するものに同一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施形態では、オイル戻し通路33Bが、クランクケース端壁10の下半部10b内に下方から進入してチェーントンネル27の下端のパルサー室28とクランク室8とを連通させる進入孔により形成されている。この進入孔の下部にはねじ部47が形成され、このねじ部47に螺合したプラグボルト43により進入孔の下端開口を閉塞している。
前記オイル戻し通路33Bは以下のような手順で形成される。すなわち、図7(b)に示すように、パルサー室28とクランク室8とを仕切るクランクケース端壁下半部10bを有するケースロワC2を製作したのちに、図7(c)に示すように、クランクケース端壁下半部10bに対し下方からドリル44を進入させることにより、または鋳抜きにより、進入孔を形成する。さらに、進入孔の下部にねじ部47を形成し、図7(a)に示すプラグボルト43をねじ込んで、オイル戻し通路33Bが形成される。
この第3実施形態のオイル戻し構造においても、前記第1実施形態で説明したと同様に、図7aのクランク室8内に流入するオイルOLを、クランクウェブ38の側面に殆ど当てることなく、効率的に循環させることができるとともに、オイルOLがクランクウェブ38に当たることによる攪拌抵抗がクランク軸15の負荷となることもない。さらに、オイル戻し通路33Bが合わせ面31の位置を制約しないから、合わせ面31の下端部を従来よりも上方位置に設定することにより、パルサーカバー21の上下方向の寸法を小さくできる。また、前記オイル戻し通路33Bは、第2実施形態に比較して、プラグボルト43が別途必要となるが、ケースロワC2の底面から図7(c)のドリル44を、分割面Mと直交方向に進入させることによって形成できるから、オイル戻し通路33Bの形成が極めて容易である。また、ドリル44の代わりに鋳抜きピンを使用した場合も、オイル戻し通路33Bの形成が容易である。
本発明の第1実施形態のオイル戻し構造を用いたエンジンを示す右側面図である。 図1のII−II線断面図である。 同上のエンジンにおけるケースロワのカバー部およびパルサーカバーを取り外した状態の右側面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV −V 線断面図である。 本発明の第2実施形態に係るオイル戻し構造の要部の断面図である。 (a)は本発明の第3実施形態に係るオイル戻し構造の要部の断面図、(b)および(c)は製作過程を示す断面図である。 (a)は従来のエンジンの戻し構造を用いたエンジンにおけるケースロワのカバー部およびパルサーカバーを取り外した状態の一部の右側面図、(b)は(a)のB−B線に沿った断面図である。
符号の説明
8 クランク室
10 クランクケース端壁
17 カム軸
24 チエーン
27 チェーントンネル
33,33A,33B オイル戻し通路
34 第1戻し孔
35 第2戻し孔
38 クランクウェブ
A2 クランク軸心
E エンジン
OL オイル

Claims (3)

  1. エンジンの側端部に、カム軸駆動用のチェーンを収納するチェーントンネルが形成され、
    クランク軸の一端部に前記チェーンが架け渡されるチェーンスプロケットとこれの軸方向外側に位置するエンジン回転数検出用のパルサーロータとが装着され、
    前記パルサーロータがロータカバーによって覆われたパルサー室内に収納されており、
    前記パルサー室の底面がクランク室の底面よりも上方に位置し、
    前記チェーントンネルの下端部とクランク室とを仕切るクランクケース端壁に、前記チェーントンネル内のオイルを前記クランク室内のクランクウェブの径方向端部近傍に戻すオイル戻し通路が形成され、
    前記オイル戻し通路は、前記クランクケース端壁に設けられた上下方向の第1戻し孔と、前記クランクケース端壁に設けられて前記第1戻し孔の下端部と前記クランク室とを連通させる、水平方向の第2戻し孔とを有し、
    前記オイル戻し通路の入口が前記パルサー室の下端部に開口し、前記オイル戻し通路の出口の下端が、前記クランク室ウェブの下端よりも下方に位置しているエンジンのオイル戻し構造。
  2. エンジンの側端部に、カム軸駆動用のチェーンを収納するチェーントンネルが形成され、
    クランク軸の一端部に前記チェーンが架け渡されるチェーンスプロケットとこれの軸方向外側に位置するエンジン回転数検出用のパルサーロータとが装着され、
    前記パルサーロータがロータカバーによって覆われたパルサー室内に収納されており、
    前記パルサー室の底面がクランク室の底面よりも上方に位置し、
    前記チェーントンネルの下端部とクランク室とを仕切るクランクケース端壁に、前記チェーントンネル内のオイルを前記クランク室内のクランクウェブの径方向端部近傍に戻すオイル戻し通路が形成され、
    前記オイル戻し通路は、前記クランクケース端壁に設けられて前記チェーントンネルと前記クランク室とを上下方向に対して傾斜した傾斜孔からなり、
    前記オイル戻し通路の入口が前記パルサー室の下端部に開口し、前記オイル戻し通路の出口の下端が、前記クランク室ウェブの下端よりも下方に位置しているエンジンのオイル戻し構造。
  3. エンジンの側端部に、カム軸駆動用のチェーンを収納するチェーントンネルが形成され、
    クランク軸の一端部に前記チェーンが架け渡されるチェーンスプロケットとこれの軸方向外側に位置するエンジン回転数検出用のパルサーロータとが装着され、
    前記パルサーロータがロータカバーによって覆われたパルサー室内に収納されており、
    前記パルサー室の底面がクランク室の底面よりも上方に位置し、
    前記チェーントンネルの下端部とクランク室とを仕切るクランクケース端壁に、前記チェーントンネル内のオイルを前記クランク室内のクランクウェブの径方向端部近傍に戻すオイル戻し通路が形成され、
    前記オイル戻し通路は、前記クランクケース端壁内にクランク軸心と直交する下方から進入して前記チェーントンネルと前記クランク室とを連通させる真直な進入孔により形成され、
    前記オイル戻し通路の入口が前記パルサー室の下端部に開口し、前記オイル戻し通路の出口の下端が、前記クランク室ウェブの下端よりも下方に位置しているエンジンのオイル戻し構造。
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