JP4436682B2 - 被覆された液相反応器 - Google Patents

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Description

本発明は、炭化水素、詳しくはハロゲン化炭化水素、より詳しくは、塩素化炭化水素の液相フッ素化反応に適した反応器および対応するフッ素化方法に関する。
ハロゲン化炭化水素の液相フッ素化反応は、ハイドロフルオロカーボン(HFCとも呼ばれる)を調製する方法の1つである。これらの化合物は、製品が大気中に放出されると成層圏のオゾン層が破壊される危険があるために、モントリオール議定書の後、特に冷却流動体としての商業化および使用が制限されてきた、クロロフルオロカーボン(CFCとも呼ばれる)またはハイドロクロロフルオロカーボン(HCFCとも表示される)の代替品として特に有用である。
一般にHFCは、触媒の存在下で無水フッ化水素酸(HF)を塩素化炭化水素に作用させ、1個または複数のフッ素原子が1個または複数の塩素原子と置換する置換反応によって調製される。この反応は、また塩化水素(HCl)を生成する。
この反応は、気相または液相で実施することが可能である。液相反応は、一般に50〜150℃の温度で実施されるので、気相反応より低い反応温度を必要とするという利点があり、その結果、一般に、HFCの選択性が向上する。
欧州特許出願EP0808814号では、ジフルオロメタンおよびジフルオロクロロメタン(これらの化合物は、それぞれHFC−32およびHFC−22の名前で知られている)を同時に調製するために、かかる液相フッ素化反応を使用することを開示している。その文書では、触媒としてハロゲン化アンチモンを使用することが記載されており、そのような方法の欠点が説明されている。この欠点は、反応混合物、特にHFとハロゲン化アンチモンの組合せにより反応器の材料が腐食されることに伴うものである。かかる欠点は、反応器の寿命の短縮および触媒の消費をもたらすが、HFCの製造プロセスを工業的に実施する場合には基本的な側面である、プロセスの操業安全性という背景においても考慮しなければならない。
欧州特許出願EP0808814号では、HFが液体状態では存在し得ない、特定の温度および圧力条件を推奨することにより、この問題を解決している。しかし、前記HFの反応をこのモードで行うことの好ましからざる1つの結果は、所望のHFCの生産性が著しく低下することである。
国際特許出願公開WO99/00344号の目的は、塩素化有機化合物の液相フッ素化に使用される反応器の腐食を抑えることである。前記出願は、使用する反応媒体の超酸的性質が、当技術分野でインコネル(商標登録)およびハステロイ(商標登録)という名前で知られている、ニッケルおよびクロムを主要成分とする合金などの耐食性材料を含む、化学反応器の作製に通常使用される材料を腐食する効果を有することを明確に示している。この出願の目的は、前記反応器の壁をフルオロポリマーで被覆することである。この出願には、この目的のために考えられるいくつかのフルオロポリマーが記載されており、反応物を予熱することの利益が記述されているが、液相フッ素化反応でしばしば必要となる熱伝達を達成するための他の方法は、全く開示されていない。この出願では、反応器の壁を通して行われる熱伝達を標準的に使用することを示唆しているに過ぎない。さて、かかるプロセスは、フルオロポリマー層を通して行われる熱伝達が不十分なので、効率があまりよくない。
本出願の目的はまた、反応器を作製するのに一般に使用される(ステンレス鋼などの)材料の腐食を低減することでもある。この腐食は、液相フッ素化反応を実行するために必要とされる反応媒体を使用するときに観察される。この問題を改善するために行われた試みで、ステンレス鋼基板上に被覆の形で塗布された特定のフルオロコポリマーが耐腐食性の改善を示し、したがって、基板を保護することが、本発明者らに明らかになった。本出願人を何ら拘束するものではないが、フルオロコポリマー層で被覆されたステンレス鋼で観察される腐食を説明する機構は、フッ素化触媒からのSb(V)イオンが前記フルオロコポリマーの層を通り抜けて比較的急速に拡散するためであるように見える。
この特定のフルオロコポリマーを、反応器を加熱する特別な方法と組み合わせることによって、HFCを製造する目的でハロゲン化、詳しくは、塩素化炭化水素に液相フッ素化反応を、優れた選択性および生産性の条件下で、実施するための反応器を得ることが可能であることが、今回初めて発見された。
したがって、第1に本発明は、液相フッ素化に適し、加熱手段として、容器の底まで浸漬できるように蓋に固定した少なくとも1つの素子を備えている反応器であって、加熱素子以外の、反応媒体に接触しやすい前記反応器の部分が、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーによって被覆され、反応媒体と接触しやすい加熱素子の部分が炭化ケイ素で作製されていることを特徴とする反応器に関する。
テトラフルオロエチレン/ペルフルオロプロピレンコポリマー(後の化合物はヘキサフルオロプロピレンとも呼ばれる)を、今後TFE−PFPと省略して表記する。有利にも、これは、Sb(V)イオンの拡散を制限し、したがって反応器を構成する金属基板の腐食を防止することが可能になる。加熱素子を特別なやり方で配列することおよび被覆を構成する材料(したがって、反応器が稼働する間、超酸反応媒体と接触しやすい材料)として炭化ケイ素を選択することにより、被覆の熱伝導特性が有利なので、フッ素化反応が必要とする熱を供給し続けながら、優れた耐腐食性を維持することができる。したがって、ポリマーで被覆された壁を通して―ジャケットまたはコイルにより―加熱される反応器の被覆として、フルオロポリマーを使用するときに観察される欠点が、この特性の組合せにより回避される。というのは、こうした場合、ポリマー層の機械的強度が著しく低下し、それによって保護被覆の不浸透性が低下し、したがって、反応器の壁の腐食が促進されるからである。
好ましい実施形態によれば、加熱素子を構成するのに使用される炭化ケイ素は、α型の結晶構造を有し、実質的に自由なケイ素原子を含有していない。前記条件下では、超酸反応媒体に接触している加熱素子は、実に優れた耐腐食性を示す。「実質的に自由なケイ素を含有していない炭化ケイ素」という表現は、エッチング(通常、強酸による)した後でプラズマ原子発光分光を使用した定量分析により測定したケイ素含有量が、重量で0.01%未満であり、好ましくは0%に近い材料を意味すると理解されたい。
他の実施形態では、場合によっては前の実施形態と組み合わせてもよいが、使用される炭化ケイ素は、開気孔率が実質的にゼロであり、平均寸法が、2〜10μm、好ましくは3〜7μm、より好ましくは5μmに近い結晶からなる。「開気孔率」という用語は、互いに、また材料の表面と通じている気孔が材料中に存在することを意味すると理解されたい。一般に、この開気孔率は、液体窒素温度で窒素吸着により測定される。
好ましくは、反応媒体と接触しやすい加熱素子の部分は、焼結で炭化ケイ素を形成することにより作製される。
他の好ましい実施形態によれば、加熱素子は、炭化ケイ素で作製された、下端が閉じた中空円筒状の鞘である。一般に、この鞘は、反応容器中に垂直に設置され、その中空部分に、循環する熱伝達流動体または電気抵抗素子などを加熱源として収容している。したがって、反応器の稼働中に反応媒体と接触するのは、この鞘の外壁である。
加熱素子は、内部に電気抵抗素子が加熱源として埋め込まれている、様々な形をした、炭化ケイ素から作製された板または鞘を含むことができる。
加熱素子は、その抵抗率が有利なために抵抗加熱により熱を供給するのに適した、炭化ケイ素から全体がなるものとすることもできる。
反応器に装備する加熱素子の数は、反応器の寸法および必要とされる加熱力に従って適合される。
反応媒体、およびフッ素化反応中に反応媒体が存在しうる2つの液相または気相と接触しやすい加熱素子のいずれの部分にも、炭化ケイ素を使用しなければならない。この反応媒体は、HF、ハロゲン化、より詳しくは塩素化、炭化水素およびアンチモンを主要成分とする触媒を含む混合物であり、30〜180℃、好ましくは70〜150℃の温度で、5〜50バール、好ましくは10〜40バールの圧力で存在する。
反応媒体と接触しやすい、加熱素子以外の、反応器の部分は、特に以下のものを含む。
−反応物および触媒が装入される容器、
−前記媒体を攪拌する手段、
−反応物を導入し、生成物および副生成物を排出する手段(配管およびバルブを含む)、
−測定手段(レベル、温度および圧力センサを含む)、
−安全手段(バルブまたは破裂板など)、および
−反応媒体から発生する蒸気から触媒を分離する手段。最後の手段は、たとえば、反応器の蓋に搭載され、容器の内部と連結され、コンデンサを上に載せた還流カラムを含む。これらの手段の目的は、容器内部のフッ素化触媒およびフッ素化剤を反応媒体中に保持し、一方で、形成された所望の生成物、副生成物およびHClの除去を可能にし続けることである。
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー被覆は、反応媒体と接触しやすい反応器のすべての部分を覆わなければならない。気相と接触しやすい反応器の部分を前記コポリマーで被覆することもできる。
テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーは、一般式
[CFCF[CFCF(CF)]
を有し、式中、nおよびmは100を超える整数である。
一般に、前記コポリマーのモル質量は、150000〜3000000gである。
重量で、10〜15%、特に約12%のペルフルオロプロペンを含むモノマー混合物の重合によって得られるTFE−PFPを使用することが好ましい。
本発明の好ましい変形形態では、コポリマー被覆は、10μm〜2cm、好ましくは1mm〜2cmの厚さである。
この被覆は、1mm〜2cm、好ましくは2mm〜5mmの厚さのコポリマーの薄板を使用するなど、知られている技術を用いて製造することができる。これらの薄板は、溶接により端と端が互いに接合される。こうして得られた被覆は、浮遊しまたは容器の壁に適切に結合される。10μm〜0.5mmの厚さのコポリマーの連続被膜を、たとえば、熱粉末スプレー(静電粉体塗装)、または、やはり熱間であるが、流動層を使用することによって、容器の壁に堆積させることもできる。
TFE−PFP被覆を塗布する反応器の構成材料は、それだけに限定されないが、鉄鋼、ステンレス鋼、インコネル(商標登録)モネル(商標登録)およびハステロイ(商標登録)という耐腐食性等級を含めて、HFによる腐食に対して耐性をもつことが知られている、通常の材料から選択される。ステンレス鋼、最も詳しくは、316 Lステンレス鋼を使用することが好ましい。
本発明は、触媒の存在下でフッ素化剤と反応することを含み、前記反応が上述の反応器内で実施されることを特徴とする、ハロゲン化炭化水素を液相でフッ素化する方法にも関する。
ハロゲン化炭化水素は、直鎖または環式および飽和または不飽和でよい。1,2または3個の炭素原子を含む化合物、より詳しくはハロゲン化炭化水素を使用することが好ましい。
有利にも、この反応はHFCまたはHCFCを調製するのに使用される。したがって、F30(塩化メチレン、化学式CHCl)および/またはF31(CHFCl)のフッ素化によるHFC−32(化学式CH)の形成について言及することができる。トリクロロエチレンのフッ素化によるHFC−134a(CF−CHF)またはその前駆体F133a(CF−CHCl)の形成、またはクロロフォルムのフッ素化によるF22(CHClF)の形成についても言及することができる。同様に、F122(CFCl−CHCl)、F123(CF−CHCl)、F124(CF−CFHCl)およびF125(CF−CHF)は、ペルクロロエチレン、またはF121(CHCl−CClF)またはF1111(CCl=CClF)などの中間体のフッ素化により調製することができる。
フッ素化剤は、好ましくは、無水HFであるが、F、SbF、CoFなど他のフッ化剤も使用することができる。
この液相フッ素化の方法は、バッチ式、半連続式または連続式で実施できる。
フッ素化をバッチ式で行う場合は、使用する装置は、反応が開始される前に反応物を予め導入した密閉攪拌オートクレーブである。したがって、反応の進行と共に、オートクレーブの圧力は変化する。
この方法を半連続式で実施する場合は、使用する装置は、単純な凝縮器を、または戻りカラム(return column)および還流冷却器からなるアセンブリを搭載するまたは含むオートクレーブからなる。どちらの場合も、圧力制バルブが凝縮器の後に搭載されている。前の場合と同様に反応物は前もって導入されるが、低沸点の反応生成物は、反応の間中、連続して抽出される。
この方法を連続して実施する場合は、上述の装置と同じものが使用されるが、反応物は連続して導入されることになる。この場合は、好ましくは、触媒も溶解されている溶媒中へ、反応物を連続的に供給することにより反応が実行される。溶媒としては、出発反応物(HFまたは塩素化炭化水素)の1種、または反応中間体の1種あるいはまた触媒を溶解できる任意のその他の溶媒を選択することができる。
フッ素化触媒は、ルイス酸またはルイス酸の混合物であり、前記酸は、詳しくは、金属ハロゲン化物、酸化物またはオキシハロゲン化物から選択される。適切な金属のうちで、Sn、Sb、Ta、NbおよびTiが挙げられる。酸化状態がVのハロゲン化アンチモン(またはアンチモンで被覆したルイス酸)を使用する場合は、反応物と共に、触媒を酸化状態Vに保持するのに十分な量の元素状塩素Cl(触媒1モル当たり、0.005〜0.25モルの塩素)を供給することが、連続法では有利である。
5塩化アンチモンを触媒として使用することが好ましい。使用する触媒の量は、一般に、溶媒またはハロゲン化炭化水素1モル当たり0.0005モル〜0.1モルの間である。好ましくは、この量は0.001〜0.05モルの間である。供給される(またはバッチ式で使用される)フッ化水素の量は、一般に、供給される(またはバッチ式で使用される)塩素化炭化水素1モル当たり0.5〜50モルの間であり、好ましくは、塩素化炭化水素1モル当たり1〜10モルの間である。連続法の場合は、この量は反応で必要とされる化学量に近い。
反応が実施される温度は、一般に30〜180℃、好ましくは70〜150℃、より好ましくは90〜140℃の間である。反応が実施される圧力は、反応媒体を液相中に保持するように選択される。それは、一般に5〜50バール、好ましくは10〜40バールの間である。凝縮器の温度は、反応中に排出されやすい生成物の量および性質に応じて設定される。それは、一般に−50〜150℃、好ましくは−10〜100℃の間である。
以下の実施例は、本発明を説明するものであり、それに限定するものではない。
フルオロポリマーで被覆したステンレス鋼板の耐腐食性
種々のフルオロポリマーから作製した2mm厚のシートで、ステンレス鋼板(長さ9cm、幅5cm、厚さ2mm)の両表面を覆った。組み立て部品は溶接により固定された。
試験したフルオロポリマーは、
−ポリテトラフルオロエチレン(以後、PTFEと呼ぶ)、
−重量で、2%ペルフルオロプロピルビニルエーテルおよび98%テトラフルオロエチレン(以後、PFAと呼ぶ)を含むモノマーの混合物の重合から得たコポリマー、および
重量で、12%のペルフルオロプロペンおよび88%のテトラフルオロエチレン(以後、FEPと呼ぶ)を含むモノマーの混合物の重合から得たコポリマーであった。
こうして作製した板を、100℃の温度および10バールの初期圧力の、初期液相反応媒体が以下の組成である、液相フッ素化反応器中に設置した。
・無水HF 80重量%
・SbCl 12重量%
・CHCl 8重量%
試験時間は168時間であった。
試験終了時に、反応生成物を取り出すために、反応器のガスを逃がし、板を水洗した。保護被覆の試料を剥がし、走査電子顕微鏡で分析した。
ポリマーで被覆した板の断面のX線ミクロ回折分析を用いて、後者(板)を通るアンチモンの拡散を測定した。
試験結果を、下表に示す。
Figure 0004436682
これらの結果はFEPが、HF超酸/SbCl混合物に対して完全な不浸透性障壁を構成し、液相フッ素化反応の典型的なHF/SbCl反応媒体に対して不浸透性である被覆を製造するという点で、FEPがPFAおよびPTFEより優れた能力を示すことを表している。
焼結炭化ケイ素の耐腐食性
焼結炭化ケイ素により作製した、中空の円筒状試験試料を使用した。この炭化ケイ素の特性は以下の通りである。
・結晶構造 α型
・自由ケイ素含有量 0重量%
・平均結晶寸法 5μm
・開気孔率 0容積%
この試験試料を、100℃の温度、10バールの初期圧力の、下記の組成の混合物を有する液相フッ素化反応器中に設置した:
・無水HF 87重量%
・SbCl 13重量%
試験時間は、480時間であった。
試験の終了時に、反応器のガスを逃がした。試験試料を水で洗浄し、乾燥して、重量を測定した。重量測定後に、大きな重量損失はないことがわかり、外観上は腐食の痕跡すら観察されなかった。
この結果は、使用した材料が、HF/SbClを含む反応媒体に用いるヒータの鞘を作製するのに、完璧に適していることを示す。
FEPで被覆した反応器における塩化メチレン(F30)のF32へのフッ素化
使用した装置は、316Lのステンレス鋼から作製した1リットルの円筒状オートクレーブであり、オートクレーブの壁は3mm厚みのFEPシート(ジャケットとも呼ぶ)で被覆されており、オートクレーブの内壁の形に緊密に合致するように、オートクレーブの直径より若干小さい直径の円盤により下端が閉じた単一の円筒状部分の形状をしていた。
このオートクレーブには、単純な凝縮器が搭載されており、実施例2のものと同じ特性値を有する焼結炭化ケイ素から製造した中空円筒状の鞘が装備されている。下端が閉じたこの鞘に、適切な温度制御手段と連結した電気抵抗素子を挿入した。
次いで、オートクレーブを液体窒素に浸漬し、その後、80gのHF(4モル)、85gのF30(1モル)および90gのSbCl5(0.3モル)を、次々とオートクレーブに装填した。次に、オートクレーブの温度を室温まで下げた。それから、電気抵抗素子を用いて、反応媒体の温度を110℃に上昇させたが、その間、凝縮器の温度は20℃に維持した。圧力は、20バール(絶対圧力)に設定した。反応の間、連続して取り出される揮発性反応生成物(HFC−32およびHCl)が、水のスパージャを通り抜けて乾燥機に入り、その後、液体窒素で冷却したステンレス鋼のトラップに捕集された。6時間の反応後、加熱を停止した。オートクレーブを室温に戻した後、ガス抜きをし、前述のように、反応生成物を洗い落とし、乾燥し、トラップした。気相および様々なトラップからの液相、および、ことによるとガス抜きの後でオートクレーブに残っていたかもしれない液相も分析した。
最初のF30の90%が変換され、98%のF32および2%のF31(クロロフルオロメタン)を含んでいた。反応の後、ヒータの鞘は外面も内面も劣化していなかった。さらに、FEPシートを堆積した後は、反応器内に腐食が全く観察されなかった。
(比較例):容器の外側のジャケットで加熱した、PTFEで被覆した反応器内での塩化メチレン(F30)のF32へのフッ素化
1リットルのオートクレーブの内側被覆として2mm厚のPTFEのスリーブを使用し、オートクレーブの容器に固定された、熱い油が中を通って循環する外部ジャケットによって加熱したことを除いて、実施例3を繰り返した。
反応の後で、オートクレーブを開け、PTFEスリーブが数カ所で変形していること、および容器の内壁がかなり腐食されていることが分かった。
(比較例):容器の外側のジャケットで加熱する、FEPで被覆した反応器内での塩化メチレン(F30)のF32へのフッ素化
FEPの内側スリーブを使用したこと以外は、実施例4を繰り返した。
スリーブは変形したが、容器の内壁は腐食されていないことが分かった。工業的な稼働条件下では、かかる変形が存在すると、スリーブが急速に劣化し、反応器は使用に適さないものになる。

Claims (11)

  1. 加熱素子を除く、反応媒体と接触しやすい反応器の部分が、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーで被覆されていること、および反応媒体と接触しやすい加熱素子の部分が炭化ケイ素から作製されていることを特徴とする、容器の底部まで浸漬されるように蓋に固定された少なくとも1つの素子を加熱手段として備える、液相フッ素化に適した反応器。
  2. 前記加熱素子を作製するために使用される炭化ケイ素が、α型結晶構造をしており、実質的に自由ケイ素原子を含まないことを特徴とする請求項1に記載の反応器。
  3. 使用される前記炭化ケイ素が、実質的にゼロの開気孔率を有し、平均寸法が2〜10μmの、好ましくは3〜7μmの、より好ましくは5μmに近い結晶からなることを特徴とする請求項1および2のいずれか一項に記載の反応器。
  4. 反応媒体と接触しやすい前記加熱素子が、焼結により炭化ケイ素を形成することによって作製されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の反応器。
  5. 前記加熱素子が、炭化ケイ素から作製される、下端が閉じた中空の円筒状の鞘であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の反応器。
  6. 反応媒体と接触しやすい、加熱素子を除く、反応器の部分が、特に
    容器と、
    媒体を攪拌する手段と、
    反応物を導入し、生成物および副生成物を排出する手段と、
    測定手段と、
    安全手段と、
    反応媒体から生じる蒸気から触媒を分離する手段と
    を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の反応器。
  7. ヘキサフルオロプロピレンを重量で10〜15%、好ましくは約12%含むモノマー混合物の重合によって得た、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーが使用されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の反応器。
  8. 前記コポリマー被覆が、10μm〜2cm、好ましくは1mm〜2cmの厚みを有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の反応器。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の反応器中で、前記反応が実行されることを特徴とする、触媒存在下でのフッ素化剤との反応を含む、塩素化炭化水素の液相フッ素化の方法。
  10. 1、2または3個の炭素原子を含む塩素化化合物を反応させることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. HFC−32が、F30および/またはF31をフッ素化することにより調製されることを特徴とする請求項9および10のいずれか一項に記載の方法。
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