JP4435312B2 - Fraud prevention seal - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ＩＤカードなどの身分証明書、パスポートなどの携帯可能媒体に用いられる画像データに基づき形成される画像を有する不正防止シールに係り、とくに偽造・変造・改竄などの不正行為に対して有効な識別手段を有し、さらに装飾性に優れた不正防止シールに関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、カードなどの携帯可能媒体に対して、その所有者の顔写真を画像情報として取り入れる傾向が増加している。携帯可能媒体は一般的にはクレジットカード、キャッシュカード、メンバーズカード、ＩＤカード等のカードや、パスポート、通帳類等がある。このような身分証明として用いられる携帯可能媒体には、照合情報として媒体上に個人の氏名や住所などの属性情報を記載し、さらに顔写真を貼付又は直接画像を印字方式、転写方式により形成、また媒体の認証を示す認証印やスタンプを設ける場合があり、これら照合情報を基に認証印やその所有者の顔写真などを照合することにより、照合の精度を向上させ、不正使用者に対して心理的な歯止めを与えるなどの不正行為の防止に対して一定の効果を有するものであるが、このような画像及び属性情報などをカード等の媒体に形成する方法が特開平６−６７５９２号公報、特願平５−６０４０８号公報に開示され、また画像等を形成する方法が特開平６−１０６７４３号公報に開示されている。
また、これらの画像などの偽造を防止する手段として特開平６−１８３１８４号公報に開示されるように、画像上に配置される保護シートにホログラムや蛍光層などを付加し、真正物であることを目視により確認できるようにしていた。
この画像などは、図８（Ａ）に示すように昇華転写手段などによりポリ塩化ビニル等のカード基材ｒ上に画像ｓ及び／又は目視情報ｕを形成したもの、また図８（Ｂ）に示すように画像ｓ上に白色光再生型ホログラム画像ｔを積層したものなどがあり、さらに偽造や変造等を防止するために、このホログラムを単色光再生型ホログラムとするものがある。
【０００３】
上記の構成を有する画像表示体は特開平５−１３９０２４号公報に記載されるように、受像層を有する中間転写体に画像を転写形成し、その中間転写体から受像層ごと被転写体に転写することにより形成することができ、さらに特開平６−７１８５０号公報に記載されるように、この中間転写体の一部にホログラムを有する層を積層し、形成された画像表示体の画像がホログラムを介して認識可能とするものがある。
【０００４】
このホログラムを有する転写体は、商用利用のため、大量かつ安価に供給される必要があり、とくにホログラムはそれに適した方法としてエンボス複製法が用いられている。このエンボス複製法はフォトレジストにホログラム原画を露光して凹凸状のレリーフ面を作製し、これを原盤として、このレリーフ面にニッケルメッキを施して得られた金型を合成樹脂などからなるホログラム形成層に合わせ加熱加圧により、凹凸状のホログラム画像を成形するものがあり、さらに、近年は単一のホログラム画像を記録するだけでなく複数のホログラム画像を多重露光により一つに形成したレリーフホログラムが用いられており、複数のホログラム画像の存在から、偽造を困難とし、不正行為を抑止することが図られている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の転写法により画像、属性情報、認証情報などの照合情報を形成した中間転写体を基材に転写する構成は、基材と中間転写体の間に上記の照合情報が形成されるため、従来の写真の貼付方式やスタンプ方式に比べて、作成された後の携帯可能媒体の照合情報に対する改竄、変造は困難であり、そして携帯可能媒体の偽造そのものも困難であると言えるが、後から認証を示す情報を追記する場合には、新しい中間転写体の貼り替えや別の頁に新たに貼付することとなり、前者の貼り替えの場合には剥離した中間転写体の、また後者の新たに貼付する場合には残された古い中間転写体の剥離、再貼付などの再利用が不可能になるように中間転写体に形成された情報や層構成が破壊されることが必要であり、また単に中間転写体を剥離し、別な媒体への再貼付などの不正利用を防止することも同様である。とくに記載された照合情報を改竄し、正規の携帯可能媒体として再利用されることが無いようにしなければならない。
また、例としてパスポート用の査証（ビザ）の発行証明にも十分に利用することができるが、転写による形成のため、査証の部分を剥離し、別な媒体に再貼付し、不正な再利用を行なうおそれがあり、また多種にわたる各国のパスポートに対応を可能とする、確実性と高い安全性が求められている。
【０００６】
そこで、偽造・変造・改竄などの不正行為や不正な再利用が不可能な高いセキュリティを有し、かつ媒体の発行や認証を示す情報の追加記録の機械化が図れるなど利用性の高い携帯可能媒体の形成が可能な不正防止シールを提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる不正防止シールは、基材の一方の面に粘着層を有し、前記基材の他方の面の一部又は全面に画像を記録してなる受像層、ホログラム層、保護層を順次積層してなり、前記基材にのみ厚さ方向の切れ込みを有し、該切れ込みの形状が、模様、マーク、文字又は数字からなることを特徴とする。
【０００８】
【０００９】
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
【００１１】
図１（ａ）は参考例，（ｂ）は本発明の不正防止シールの概略断面図であり、図２は図１（ａ），（ｂ）の基材に設けられた切れ込みの形状の例を示す概略平面図であり、図３（ａ）（ｃ）は図１（ａ）の不正防止シールの他の参考例を示す概略断面図であり、図３（ｂ），（ｄ）は図１（ｂ）の不正防止シールの他の実施例を示す概略断面図であり、図４（ａ），（ｂ）は図１（ａ），（ｂ）の不正防止シールを剥離した状態を示す概略断面図であり、図５（ａ），（ｂ）は図１（ａ），（ｂ）の不正防止シールの作製に用いられる転写シート及び基材の概略断面図であり、図６は転写シートを用いて不正防止シールを製造する連続した製造工程を説明する概念図であり、図７は転写シートを用いて不正防止シールを製造する工程を示す説明図である。
【００１２】
本発明の不正防止シールは、個人を特定する画像情報を表示してなるクレジットカード、キャッシュカード、メンバーズカード、ＩＤカード等のカードやパスポート、通帳類等の携帯可能な媒体に貼付して利用することができ、その他の様々な画像を用途に応じて任意に設けてなる識別可能な情報を有する積層体である。
【００１３】
まず、図１（ａ）の参考例の不正防止シール１は、切れ込みＡが設けられた基材２上には顔写真などの画像３が形成された受像層４、保護層５が形成され、もう一方の面には粘着層６が形成されている。この切れ込みＡは図２に示すような星形状、または丸形状などの模様、マーク、文字、数字など、さらには直線状、曲線状など任意の形状とすることができ、任意に設定することができる。また、切れ込みＡは図示しないが、「ＶＯＩＤ」のように文字として、貼付状態では外部から隠蔽された状態に形成しておき、剥離されると層間剥離により「ＶＯＩＤ」の文字が現れるため、不正防止シール１が正規に貼付された後に剥離が行なわれた事実の証明とすることができる。これによれば不正行為を一目で判別できるので、未然にその被害を防止することができる。この「ＶＯＩＤ」以外にも「無効」、「偽造」などの文字やマーク等の情報、或いは画像やホログラムに対して認識困難となるような破壊痕跡を示すようにすることが好ましい。
【００１４】
この不正防止シール１は、図５（ａ）に示される耐熱性ベースシート７、転写時に耐熱性ベースシート７から剥離可能に剥離性を有する保護層５、受像層４を有する転写シート８を用いて、この転写シート８の受像層４上に熱転写リボン（図６のｋ）等により、画像３等を形成してなり、さらにその転写先である他面に粘着層６が形成されている切れ込みＡが設けられた基材２に熱転写法により耐熱性ベースシート７以外の各層（保護層５、受像層４、画像３等）を転写形成し、作製することができる。
【００１５】
また、図１（ｂ）の不正防止シール２０は、透過性薄膜層１１、ホログラム形成層１０からなるホログラム層９が保護層５と受像層４の間にある点で図１（ａ）と異なるが、その他の構成は同じである。したがって、不正防止シール２０は、不正防止シール１にホログラム効果を付加したものである。この不正防止シール２０は図５（ｂ）に示される耐熱性ベースシート７、転写時に耐熱性ベースシート７から剥離可能に剥離性を有する保護層５、透過性薄膜層１１、ホログラム形成層１０からなるホログラム層９、受像層４を有する転写シート１６を用いて、この転写シート１６の受像層４上に熱転写リボン（図６のｋ）等により、画像３等を形成し、さらにその転写先である他面に粘着層６が形成されている基材２に熱転写法により耐熱性ベースシート７以外の各層（保護層５、ホログラム層９、受像層４、画像３等）を転写形成し、作製することができる。
【００１６】
さらに、他の参考例として示される図３（ａ）の不正防止シール２１は、図１（ａ）の基材２がホログラム層１４である点で異なるが、その他の構成・形成方法は同じである。この不正防止シール２１には粘着層６、透過性薄膜層１３、ホログラム形成層１２上に顔写真などの画像３が形成された受像層４、保護層５からなり、ホログラム形成層１２に切れ込みＡが設けられている。また、図３（ｂ）の不正防止シール２２は、図１（ｂ）の基材２がホログラム層である点で異なるが、その他の構成・形成方法は同じである。この不正防止シール２２は粘着層６、透過性薄膜層１３、ホログラム形成層１２上に顔写真などの画像３が形成された受像層４、透過性薄膜層１１、ホログラム形成層１０からなるホログラム層９、保護層５からなり、ホログラム形成層１２には切れ込みＡが設けられている。これによれば不正防止シール２２にはホログラム形成層１０とホログラム形成層１２の二つのホログラムが設けられており、同一もしくは別個のホログラム画像を再生方向が異なるように配置すること、複数のホログラム画像を重畳するように配置することなど、偽造・変造・改ざんなどの不正行為防止と装飾性をより向上させることができる。
【００１７】
なお、図１（ｂ）、図３（ａ）〜（ｄ）に示される不正防止シール２０、２１、２２、２３、２４ではホログラム層を透過性薄膜層１１、透過性薄膜層（反射性薄膜層）１３とホログラム画像を微細な凹凸からなるレリーフ面に形成したホログラム形成層１０、１２とからなるレリーフ型ホログラム（レインボーホログラム）を用いている。ホログラムはレリーフ型ホログラムに限定されることなく、他に一般的に用いられる公知のホログラムを用いることができ、例えば微細な回折格子からなるグレーティングイメージ、リップマンホログラム等の構成を用いることができ、ホログラム層９、１４をグレーティングイメージ層やリップマンホログラム層とすることができる。
【００１８】
また、図３（ｃ），（ｄ）に示される不正防止シール２３、不正防止シール２４のように受像層４と保護層５の間、または基材２〔ただし、図示しないが、図３（ａ），（ｂ）ではホログラム形成層１２が該当する。〕と受像層４との間に印刷層１５を設けることができる。この印刷層１５は、不正防止シールのデザインや説明事項などの一般情報を公知の印刷手段により形成するものと、蛍光インキ、赤外線吸収インキ、磁性インキなどを一つ以上含むセキュリティ情報を設けるものがある。とくに後者は不正防止シールが貼付された状態で、不正防止シールの真偽を判定する手段として、ホログラムとともに偽造・変造・改ざんなどの不正行為の発見などの効果を有する。
【００１９】
図１（ａ）及び図３（ａ）（ｃ）の参考例と、図１（ｂ）及び図３（ｂ），（ｄ）に示される本発明の不正防止シールは、受像層に所定の情報が既に印字保持されており、この不正防止シールを被着体１７、例えばパスポートの頁に貼付する。これを図４に示すように不正防止シールを被着体１７から剥離させると、基材２又はホログラム形成層１２に形成されている切れ込みＡの形状に部分的に基材２又はホログラム形成層１２から脆性破壊を生じ、不正防止シールに表示されている顔写真等の画像情報、識別情報などが破壊されるため、層破壊により不正防止シールの復元ができなくなることから不正防止シールの再利用や、表示情報の変造、改変が極めて困難となり、不正行為を防止することができる。
【００２０】
上記の例では、基材２又はホログラム形成層１２に形成されている切れ込みＡが層の厚さ方向に入っているが、切れ込みを層の途中までとする、いわゆる「ハーフカット」状とすることも可能である（図示しない）。
また、切れ込みＡは基材２又はホログラム形成層１２以外の他の層にも設けることができ、切れ込みの設ける位置やその形状を異なるものとすることも可能であり、これにより貼付された不正防止シールを剥離した場合に、切れ込みのある層での剥離の差から複雑な層破壊を生じるため、不正防止シールの復元をより一層困難とし、さらに不正防止シールの再利用や、表示情報の変造・改変が不可能となり、不正行為を防止することができる。
【００２１】
本発明の不正防止シールの各構成について詳述する。なお、上述の本発明の不正防止シール及び不正防止シール転写シートに係る各図中の同一構成の箇所については同一の番号を付与した。
【００２２】
まず、基材２は、例えばポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ＡＢＳ樹脂等の合成樹脂、天然樹脂、合成紙等の紙材などが挙げられ、これらを単独又は組み合わせた複合体として使用することができる。基材２の厚さは１０〜２００μｍが適当である。この基材２には上記のように任意の形状、大きさ、位置、切れ込み深さなどとして、切れ込みＡが設けられ、金型等による打ち抜き法などの公知の手法により形成できる。
この基材２の一方の面には粘着層６が形成されており、この粘着層６はブチルゴム系、天然ゴム系、シリコン系、ポリイソブチル系などの粘着成分と、アルキルメタクリレート、ビニルエステル、アクリルニトリル、スチレン、ビニルモノマーなどの凝集成分と、不飽和カルボン酸、ヒドロキシ基含有モノマー、アクリルニトリルなどの代表される改質成分や重合開始剤、可塑剤、硬化剤、硬化促進剤、酸化防止剤等の添加剤を必要に応じて添加した粘着剤を用いることができるが、これに限定されるものではなく、一般的にシールなどの粘着剤として用いられているものであれば、利用することができる。
【００２３】
受像層４は、転写シート８、１６に設けられ、画像３等を形成した後、熱転写工程を経て基材２に転写されるものである。受像層４は画像３が安定して転写形成ができ、かつ基材２との熱接着性が良いものが好ましい。詳細は下記転写シートにおいて説明する。
【００２４】
次に画像３は顔写真などの可視情報をイエロー・マゼンタ・シアンの昇華性転写材及び／又はイエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの熱溶融性転写材（ワックス型転写材）からなり、通常、熱転写リボン化されたこれら転写材料から任意に形成される。例として特開平３−７９３８４号公報他に記載されるように、昇華性転写材は、熱により昇華或いは溶融移行状態となり受像層に浸透するもので、例えばバインダーと染料を主剤とし、バインダーとしてはポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルコールの架橋物を主成分とする樹脂が挙げられ、染料としてはジアリールメタン系、トリアリールメタン系、チアゾール系、メチン系、アゾメタン系、キサンテン系、アキサジン系、チアジン系、アジン系、アクリジン系、アゾ系、スピロジピラン系、イソドリノスピロピラン系、フルオラン系、ローダミンダクタム系、アントラキノン系などがある。また熱溶融性転写材は、熱により溶融し受像層に融着するもので、例えばワックス層と熱転写層を含む。ワックスとしては、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろうなどの植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス、モンタンワックス、ペトロラタンなどの石油系ワックス、合成ワックスとしては、ポリエチレンワックスなどの合成炭化水素、モンタンワックス誘導体などの変性ワックス、硬化ひまし油などの水素化ワックス、ラウリン酸、バルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸などの脂肪酸、及び脂肪酸アミド、脂肪酸アニリド、イミドロウなどのワックス類があり、また樹脂としては、アクリル系、スチレン系、ロジン系、ビニル系、アセタール系、ゴム系などがある。
【００２５】
さらに熱溶融転写材の例として飽和ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニル−酢酸ビニルなどのポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸−２−ナフチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−ｔ−ブチル、ポリメタクリル酸フェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキルとのコポリマー（但し、アルキル基の炭素原子は２〜６個）ポリメチルクロロアクリレート、アクリル−スチレンコポリマー等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリビニルトルエン、スチレン−ブタジエンコポリマー等のビニル系樹脂の樹脂と、着色剤として酸化チタン、炭酸カルシウム、ハンザイエロー、オイルエメー２Ｇ、オイルブラック、ピラゾロンオレンジ、オイルレッド、ベンガラ、アンスラキノンバイオレット、フタロシアニンブルー、アルミニウム粉末、ブロンズ粉末、パールエッセンス、磁性粉末、カーボンブラック等とを分散させたものが挙げられる。
【００２６】
さらに、図５（ｂ）に示すように不正防止シール２０のこれらの画像３が一旦形成される転写シート１６は、支持体である耐熱性ベースシート７上に剥離性を有する保護層５、ホログラム形成層１０、透過性薄膜層１１、受像層４の各層が設けられている。この耐熱性ベースシート７は熱転写時の加熱加圧により軟化変形のない耐熱性を有するシート状のものであり、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン等の合成樹脂、天然樹脂、紙、合成紙等が挙げられ、単独或いは組み合わせてなる複合体として使用することができ、耐熱性ベースシート７の厚さは２〜５０μｍである。
【００２７】
剥離性を有する保護層５は外部に露出し、下層にある受像層４、ホログラム形成層等が薬品・溶剤などの浸透による化学的な損傷や機械的な損傷から保護することと、また受像層４とともに、基体２に転写される時に耐熱性ベースシート７から剥離可能とする剥離性を有することが必要であり、この両者の機能を具備させるために、熱可塑性樹脂に耐摩擦剤を混合したものが用いられる。
【００２８】
熱可塑性樹脂は可塑剤や酸、アルカリ、アルコール、灯油等の薬品類の浸透を防止するとともに、引っ掻きによる傷の発生を抑えるものである。例えば、ポリメチルメタアクリレート、エポキシ樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、塩化ゴム系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、セルロース系樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂などがある。これらポリメチルメタアクリレート、エポキシ樹脂は、既存の熱可塑性樹脂の中で耐可塑剤性が優れており、さらに耐熱性ベースシート１１からの剥離が容易な物質である。可塑剤は軟質ビニールシートやプラスチック消しゴム等に含まれ、これらに接触した際に画像面に移行し、画像の退色などを生じるなどの悪影響がある。
【００２９】
耐摩擦剤は、耐摩耗性や耐スクラッチ性を向上させるものであり、例えばテフロンパウダー；ポリエチレンパウダー；動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワックス、石油系ワックス等の天然ワックス；合成炭化水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸系ワックス、脂肪酸エステルとグリセライト系ワックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワックス、アミン及びアマイド系ワックス、塩素化炭化水素系ワックス、合成動物ロウ系ワックス、α−オレイン系ワックス等の合成ワックス；ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸の金属塩などが挙げられる。
【００３０】
上記の熱可塑性樹脂と耐摩擦剤との配合割合は、１００重量部に対して熱可塑性樹脂を８５〜９５重量部、耐摩擦剤を５〜１５重量部の範囲が好ましい。また剥離層８の塗布量は１〜３ｇ／ｍ^２程度が好ましい。
【００３１】
さらに剥離性を有する保護層５には、熱転写時の転写シートからの転写部分の切れ性の向上のために線状飽和ポリエステル樹脂などの剥離改善剤を配合することもできる。この配合割合は、１００重量部に対して０〜３重量部程度が望ましい。なお、剥離層には、例えば紫外線吸収剤などの他の添加剤を添加しないことが望ましい。これらの添加により耐薬品性の低下や可塑剤などの薬品・溶剤などの浸透を生じ、また機械的強度の劣化を生じる原因ともなる。
【００３２】
剥離性を有する保護層５の形成方法は、保護層を構成する上記組成物を適当な溶剤により塗料化し、グラビアコート、ロールコート、バーコートなど公知の塗布手段を用いて耐熱性ベースシート７に塗布・乾燥させて形成する。
【００３３】
受像層４は昇華性或いは熱溶融性転写材料等を有する熱転写リボン（図示しない）を用いて熱転写手段により画像３を形成し、さらに基材２に対して熱接着されるものであり、画像３が形成された受像層４は不正防止シートの一部を構成するものである。すなわち、受像層４には熱転写手段による昇華性或いは熱溶融性転写材料等からなる画像の形成が可能であり、かつ基材２に対し熱接着性を有する熱可塑性樹脂が用いられる。
【００３４】
ところで熱可塑性樹脂の熱溶融温度が低い場合は、熱転写リボン（図示しない）に受像層４の熱可塑性樹脂の一部が熱融着（転写）する恐れがあるため、これを防ぐには熱溶融温度の高い熱可塑性樹脂を用いることが考えられるが、この熱転写シート１１の画像３が形成された受像層４を基材２に転写する熱転写工程における熱ロール、熱板などの加熱手段の温度設定を高く設定する必要がある。しかし高温により昇華性染料等からなる画像３の劣化（褪色）や基材２の熱損傷が発生する問題がある。また熱転写リボン（図示しない）に受像層４の熱融着を防止するために受像層４の接着性を下げるため、シリコン等の添加剤を受像層４に混入することが考えられるが、受像層４の基材２に対する接着性が悪化する問題がある。この場合、この熱可塑性樹脂のガラス転移点を５０℃以上とし、フィラーを添加し受像層４を構成することで問題が解決可能となった。
【００３５】
この受像層４に用いる熱可塑性樹脂はそのガラス転移点（Ｔｇ）が１３０℃以下であるものが好ましく、ガラス転移点が１３０℃を越える熱可塑性樹脂では、上述の加熱手段によりこの受像層４を基材２に熱転写させる際の温度を高温とする必要があり、カード等の基材２が熱により変形してしまう恐れがある。
【００３６】
このような熱可塑性樹脂としては、例えば、線状飽和ポリエステル等のポリエステル、ポリ塩化ビニルや塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−２−メトキシエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリルサン−２−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、ポリメタクリロメチル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルクロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸−ｔｅｒｔ−ブチル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フェニル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル（但し、アルキル基の炭素数は２〜６）の共重合樹脂等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、ポリビニルベンゼン、スチレン−ブタジエン共重合樹脂、スチレンとメタクリル酸アルキル（但しアルキル基の炭素数は２〜６）等のビニル系樹脂等が挙げられる。
【００３７】
さらに受像層４表面に熱転写リボン（図示しない）を用いてサーマルヘッドにより画像３を形成する際に受像層４の主成分が熱可塑性樹脂により構成されているため、サーマルヘッドの熱により受像層４が熱転写リボン（図示しない）の染料層に熱融着して画像３が不鮮明となるため、熱融着の防止に熱可塑性樹脂内にブロッキング防止性を有するフィラー、とくに熱溶融温度（有機フィラーの場合は軟化点若しくは分解点、無機フィラーの場合は融点）２００℃以上の無機又は有機フィラーを添加する。
【００３８】
このような有機フィラーとしては、例えばポリテトラフロロエチレン微粒子、デンプン、シリコーン樹脂微粒子、ポリアクリルニトリル系微粒子、ベンゾグナミン樹脂及びメラミン樹脂を原料とする硬化樹脂微粒子等が挙げられる。また無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化珪素、水酸化アルミニウム、及び酸化マグネシウム等を例示できる。
【００３９】
熱可塑性樹脂とフィラーの配合割合は、熱可塑性樹脂１００重量部に対しフィラー１〜２００重量部の範囲でよい。また受像層４を塗工する方法は、まず受像層組成物を適当な溶剤により塗料化し、この塗料をグラビアコート、ロールコート、バーコートなど公知の塗布手段を用いて塗布・乾燥し形成される。塗布量は１〜３ｇ／ｍ^２程度である。
【００４０】
また、画像３を構成する染料の光による変褪色を防止するため、受像層内に最大吸収波長２５０〜４００ｎｍの紫外線吸収剤を添加してもよい。このような紫外線吸収剤としては、例えばフェニルサリシレート、ｐ−ｔｅｒｔ−ブチルフェニルサリシレート、ｐ−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、２，４−ジヒドロキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−オクトキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−ドデシルオキシベンゾフェノン、２，２’−ジヒドロキシ−４−メトキシベンゾフェノン、２，２’−ジヒドロキシ−４，４’−ジメトキシベンゾフェノン、２−ヒドロキシ−４−メトキシ−５−スルホベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、２−（２’−ヒドロキシ−５’−メチルフェニル）ベンゾトリアゾール、２−（２’−ヒドロキシ−５’−ｔｅｒｔ−ブチルフェニル）ベンゾトリアゾール、２−（２’−ヒドロキシ−３’−ｔｅｒｔ−ブチル−５’−メチルフェニル）ベンゾトリアゾール、２−（２’−ヒドロキシ−３’，５’−ジｔｅｒｔ−ブチルフェニル）−５−クロロベンゾトリアゾール、２−（２’−ヒドロキシ−３’，５’−ジｔｅｒｔ−アミルフェニル）ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、２−エチルヘキシル−２−シアノ−３，３’−ジフェニルアクリレート、エチル−２−シアノ−３，３−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
【００４１】
なお、紫外線吸収剤の配合割合は、熱可塑性樹脂とフィラーから成る混合物１００重量部に対して、５〜４０重量部の範囲でよい。
【００４２】
不正防止シール２０に用いられるホログラム形成層１０は、微細な凹凸パターンからなる表面レリーフ型ホログラムであり、さらに透過性薄膜層１１が設けられている。ホログラム形成層１０には、エンボス成形性が良好でプレスむらが生じ難く、明るい再生像が得られるとともに、剥離性保護層及び透明薄膜層との接着性も良好であるという特性を有する樹脂が好ましく、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン（メタ）アクリレート、ポリエステル（メタ）アクリレート、エポキシ（メタ）アクリレート、ポリオール（メタ）アクリレート、メラミン（メタ）アクリレート、トリアジン（メタ）アクリレートなどの熱硬化性樹脂やこれらの混合物、さらにはラジカル重合性不飽和基を有する熱成形性材料などが使用可能であり、上記以外の樹脂であってもホログラムを形成が可能な安定性を有する樹脂であれば、使用することができる。
【００４３】
また、塗工適性の向上と転写性の調整剤として、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース系樹脂を添加することができる。
【００４４】
このようなホログラム形成層１０を塗工するには、塗料化した樹脂をロールコート、ブレードコート等の公知の塗工方法により、図５（ｂ）に示す転写シート１６の剥離性を有する保護層５上に塗布・乾燥して形成することができ、その膜厚は０．５〜５μｍ程度に設定される。
【００４５】
このようにして形成されたホログラム形成層１０は剥離性を有する接着層６が塗工された耐熱性ベースシート７と適度に接着し、かつ、エンボス成形時の加熱・加圧により優れた成形性を有すると共に表面にニッケル、金、クロム等がメッキされた表面レリーフ型ホログラムスタンパに対し接着性を示さず、しかも透過性薄膜層１１に対しては良好な接着性を示し、基材２への転写時に要求される皮膜の切れ性も良好である。
【００４６】
なお、ホログラム形成層１０には微細な凹凸状のレリーフパターンが記録された白色光または単色光再生型ホログラムが形成されており、このホログラムの作製は、ホログラムの透過原稿を作製し、透過原稿（図示しない）を用いたホログラムの撮影方法によりホログラム情報領域のレリーフパターンが形成される。透過原稿と拡散板が重ねられた状態で配置され、下方側には感光材料が塗布された支持体が配置されている。そして、拡散板の上方から入射光を入射すると、拡散板で拡散され透過原稿を選択的に透過する。なお、透過原稿を透過した光を物体光という。この物体光は、感光材料が塗布された支持体を上方から見て１２時の方向でかつ側面から見て斜め上から照射された参照光と干渉を起こし、感光材料にホログラム情報領域に対応する干渉縞を記録する。
【００４７】
このような露光処理を施した後、感光材料を現像処理し、レリーフパターンを有するマスターホログラムでき、これをもとに公知の電鋳手段によりスタンパが作製される。このスタンパによりホログラム形成層にレリーフパターンが形成される。
【００４８】
その他には公知の二束干渉法、電子ビーム（ＥＢ）による回折格子（グレーティング）からなる微細な凹凸形状を形成したグレーティングホログラム或いはリップマンホログラムなどのホログラムも用いることができ、これらに限定されることなく用途に応じて種々用いることが可能である。
【００４９】
次に、透過性薄膜層１１を構成する材料としては、ホログラム形成層１０の屈折率（屈折率ｎ＝１．３〜１．６）よりも屈折率が高くかつ可視光領域において透過率が高い材料が使用される。屈折率が高い透過性薄膜層をホログラム形成層のレリーフパターン面に沿って設けると、ホログラムの特徴である再生の角度依存性により、ホログラム画像の再生可能な角度範囲内では上記透明薄膜層における光の反射率が最大となり『反射型ホログラム』として機能する一方、ホログラム画像の再生可能な角度範囲外では単なる透明体としてのみ機能し、画像３を透視させることが可能になるからである。
このような透過性薄膜層を構成する材料としては、表１に記載の無機材料が挙げられる。
【００５０】
【表１】

【００５１】
また、透過性薄膜層を形成する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の公知の成膜手段を用いることができ、その膜厚は１０〜１０００ｎｍの範囲が適当である。
また、複数の透過性薄膜層を重ね合わせてもよく、異なる屈折率の透過性薄膜層の組み合わせ、さらに高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した多層膜の構成としてもよい。
【００５２】
本発明の他の実施例である図３（ｂ）に示す不正防止シール２１、２２は、基材２の代わりに透過性薄膜層（又は反射性薄膜層）１３、ホログラム形成層１２からなるホログラム層１４が設けられており、基材２と同様に上記のように任意の形状、大きさ、位置、切れ込み深さなどの切れ込みＡが設けられる。切れ込みの形成方法は上記したように金型等による打ち抜き法などである。
なお、反射性薄膜層とする場合は、例えばＡｌ、Ｓｎ、Ａｕ、Ａｇ、ＴｉＮなどがあり、透過性薄膜層と異なり、下層に光は透過しないため、下層の情報の読み取りはできないが、反射光によりホログラム画像が再生される。
【００５３】
また、本発明の他の実施例である図３（ｄ）に示す不正防止シール２３、２４は、印刷層１５として不正防止シールのデザインや説明事項などの一般情報である可視情報、又は機械的な読み取りが可能な情報を、多色の文字パターン（文字、数字、アルファベット、マーク等）やバーコード、カルラコード等の識別コード等として、通常のシルクスクリーン印刷法、オフセット印刷法、グラビア印刷法により設け、受像層４と保護層５の間、または基材２〔ただし、図３（ｂ）ではホログラム形成層１２〕と受像層４との間に形成することができる。また図示しないが、図１（ｂ）のように保護層５とホログラム層９との間、またはホログラム層９と受像層４との間に印刷層１５を設けることもできる。印刷層１５は他の層の可視情報などの障害とならない範囲で形成することが望ましい。
また、用いられるインキはとくに制限されないが、接する層を変質させないものであればよい。
【００５４】
さらに印刷層１５は上記可視情報又は機械的な読み取りが可能な情報を形成する印刷インキに蛍光材料、赤外線吸収材料、磁性材料の少なくとも１種類を含ませることができ、これらを含む蛍光インキ、赤外吸収インキ、磁気インキにより形成することにより、ブラックランプ照射、赤外スコープ、磁気センサー等によりその存在の有無などのを検証することができ、検証手段の機械化が可能となる。
【００５５】
蛍光インキに用いられる材料は紫外線発光蛍光体又は赤外線発光蛍光体があり、印刷インキ中に添加混合される。まず、紫外線発光蛍光体は紫外線により励起され、それよりも低いエネルギー準位に戻るときに発するスペクトルのピークが青、緑、赤等の波長域にあるもので、例えばＣａ₂ Ｂ₅ Ｏ₉ Ｃｌ：Ｅｕ²⁺、ＣａＷＯ₄ 、ＺｎＯ：Ｚｎ₂ ＳｉＯ₄ ：Ｍｎ、Ｙ₂ Ｏ₂ Ｓ：Ｅｕ、ＺｎＳ：Ａｇ、ＹＶＯ₄ ：Ｅｕ、Ｙ₂ Ｏ₃ ：Ｅｕ、Ｇｄ₂ Ｏ₂ Ｓ：Ｔｂ、Ｌａ₂ Ｏ₂ Ｓ：Ｔｂ、Ｙ₃ Ａｌ₅ Ｏ₁₂：Ｃｅ等があり、単体又はこれらから数種を選択し混合して使用する。その蛍光スペクトルはピークを青、赤、緑の波長域以外に持つものである。インキ中の紫外線発光蛍光体の添加量は検出器の受光素子の蛍光の検知が可能となるようにすることが望ましい。
【００５６】
また赤外線発光蛍光体は波長λ₁ の励起光を受けて、波長λ₂ の可視光を発光する特性を示し、λ₁ ＝λ₂ かつλ₁ ＞λ₂ なる性質を有するものとして、その組成が例えば、ＹＦ₃ ：Ｙｂ、Ｅｒ、ＺｎＳ：ＣｕＣｏ等がある。また、λ₁ ≠λ₂ かつλ₁ ＜λ₂ なる性質を有するものとして、その組成は例えば、ＬｉＮｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ｐ₄ Ｏ₁₂、ＬｉＢｉ_0.2 Ｎｄ_0.7 Ｙｂ_0.1 Ｐ₄ Ｏ₁₂、Ｎｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ｎｄ₅ （ＭｏＯ₄ ）₄ 、ＮａＮｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ｐ₄ Ｏ₁₂、Ｎｄ_0.8 Ｙｂ_0.2 Ｎａ₅ （ＷＯ₄ ）₄ 、Ｎｄ_0.8 Ｙｂ_0.2 Ｎａ₅ （Ｍｏ_0.5 ＷＯ_0.5 ）₄ 、Ｃｅ_0.05Ｇｄ_0.05Ｎｄ_0.75Ｙｂ_0.25Ｎａ₅ （Ｗ_0.7 Ｍｏ_0.3 Ｏ₄ ）₄ 、Ｎｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ａｌ₃ （ＢＯ₃ ）₄ 、Ｎｄ_0.9 Ｙｂ_0.1 Ａｌ_2.7 Ｃｒ_0.3 （ＢＯ₃ ）₄ 、Ｎｄ_0.6 Ｙｂ_0.4 Ｐ₅ Ｏ₁₄、Ｎｄ_0.8 Ｙｂ_0.2 Ｋ₃ （ＰＯ₄ ）₂ 等があり、いずれも励起光（λ₁ ）８００ｎｍの赤外線を受けて９８０ｎｍ〜１０２０ｎｍに発光スペクトルの顕のピークを有する赤外線（λ₂ ）を発光するものである。インキ中の赤外線発光蛍光体の添加量は検出器の受光素子の蛍光の検知が可能となるようにすることが望ましい。
【００５７】
これらによれば、不正防止シールの検証時にブラックランプ等の照射により印刷層１５が発光するため、その存在を容易に判別することができ、さらに蛍光インキを透明とすることにより、通常では視認できないが、認証時のみにブラックランプ等の照射により印刷層１５が発光することから、隠し文字に利用することができ、偽造改ざんを一層困難にし、その防止に効果を有する。
【００５８】
また、赤外吸収インキに用いられる材料は、例えばＦｅ²⁺及びＣｕ²⁺のいずれか一方又は両方を含有するガラス系粉末材料がある。このガラス系粉末材料は五二酸化リン（Ｐ₂ Ｏ₅ ）を主成分とし、酸化鉄及び酸化銅のいずれか一方又は両方を１．０重量％以上含む粉末材料で、より好ましくは五二酸化リンを３５．０〜８０．０重量％、酸化鉄及び酸化銅をそれぞれ０〜３．０％含む。
【００５９】
また、他には上記ガラス系粉末材料よりも可視領域に吸収が少なく、かつ赤外線吸収能が優れるリン酸塩系白色結晶粉末や硫酸塩系白色結晶粉末などの白色結晶系材料がある。例えば、このリン酸塩系白色粉末は五二酸化リン（Ｐ₂ Ｏ₅ ）を主成分とし、Ｆｅ²⁺及びＣｕ²⁺のいずれか一方又は両方を２０重量％以上含有し、好ましくは五二酸化リン（Ｐ₂ Ｏ₅ ）を４０〜７０％含有し、かつＦｅ²⁺及びＣｕ²⁺のいずれか一方又は両方を３０〜７０％含有することが望ましい。
なお、上述のガラス系粉末材料及びリン酸塩系白色粉末は必要に応じて以下の化合物を含有していてもよい。
Ａｌ₂ Ｏ₃ ２．０〜１０．０重量％
Ｂ₂ Ｏ₃ １．０〜３０．０重量％
ＭｇＯ ３．０〜１０．０重量％
ＺｎＯ ０〜 ３．０重量％
Ｋ₂ Ｏ ０〜１５．０重量％
ＢａＯ ０〜１０．０重量％
ＳｒＯ ０〜 １．０重量％
Ｎｉ、Ｃｏ、Ｓｅ 微量
【００６０】
また、赤外線吸収材料には染料系のものがあり、例えば六塩化タングステン及びリン酸エステルと、亜リン酸とのいずれか一方又は両方を含む白色系反応生成物を使用することができる。
【００６１】
これらによれば、印刷インキ中に添加混合され、印刷層１５として形成された不正防止シールの検証時に赤外線照射により赤外線の吸収反射により、情報の読み取りができるので、機械処理が可能となり、また通常では視認できないため、偽造改ざんを一層困難にし、その防止に効果を有する。
【００６２】
さらに磁気インキに用いられる磁性材料は、例えばＦｅ、Ｎｉ、Ｍｎ、Ｚｎ、Ｃｏ、パーマロイ、センダスト、Ｍｎ−Ｚｎフェライト、Ｎｉ−Ｚｎフェライト、Ｍｎフェライト、Ｚｎフェライト、ＦｅＳ、マグネタイト、γ−酸化鉄、Ｃｏ被着γ−酸化鉄、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、二酸化クロムなどの金属単体又はそれらの合金、金属化合物を用いることができる。
【００６３】
これらによれば、印刷インキ中に添加混合することにより、不正防止シールに形成された印刷層１５の情報が磁気センサーにより再生可能となり、その有無、或いはその出力値などの検証により偽造の発見が容易となるなどの偽造防止効果を有するものである。さらに印刷層１５を磁気記録可能に形成することにより情報の書き込みを行なうことも可能である。
【００６４】
次に不正防止シールの熱転写法による製造方法を図７を用いて説明する。なお、例として不正防止シール２０の形成に用いられる転写シート１６を用いて説明する。
【００６５】
まず、図５（ｂ）に示すようにポリエチレンテレフタレート等から成る耐熱性ベースシート７と、熱可塑性アクリル樹脂等からなる剥離性を有する保護層５と、ホログラム画像のレリーフパターンを有するホログラム形成層１０、ホログラム形成層１０よりその屈折率が大きい透過性薄膜層１１と、さらに昇華性（熱移行性）染料で染色されるとともに、基材２（被転写体）に対して熱接着性を有する樹脂材料から成る受像層４とから構成されている。
【００６６】
そして、この転写シート８は、図６に示すようにドラムｈとサーマルヘッドｉとでその主要部が構成される昇華転写装置ｊへ搬送し、色剤が昇華性染料である転写リボンｋの染料層（図示せず）を熱転写シート１２の受像層４に当接させるとともに、転写リボンｋ側からサーマルヘッドｉを圧接し、かつ画像データに基づいてサーマルヘッドｉの発熱素子群（図示せず）を適宜発熱させ、画像３を受像層４に形成する〔図７（Ｂ）〕。なお、画像を多色とする場合には、色調の異なる転写リボン（例えば、イエロー、マゼンタ、シアン等）を適用し、同様な工程を繰返して受像層４に多色の画像を形成する。
また、熱溶融転写（ＷＡＸ転写）の場合には、転写リボンのインク層の樹脂ごと転写され、受像層４上にインク層の画像が形成される。
【００６７】
次に、画像が形成された転写シート８の受像層４を基材２に当接するとともに〔図７（Ｃ）〕、転写シート８側から熱ロール、熱板等の加熱手段ｎを圧接・加熱し、基材２へ受像層４を接着させ、転写シート８から耐熱性ベースシート７を剥離させて不正防止シート１が作製される〔図７（Ｄ）〕。なお、基材２は切れ込みＡが形成され、また転写されない側には粘着層６が形成されている。
【００６８】
以下、さらに本発明の不正防止シールを具体的な実施例を挙げて説明する。
＜参考例１＞
〔転写シート〕
図５（ａ）に示すように転写シート８は、厚さ２５μｍの透明なポリエチレンテレフタレートフィルムよりなる耐熱性ベースシート７に、以下の組成からなる剥離性保護層組成物をグラビア法により塗工し、乾燥温度１１０℃で、厚さ１．５μｍの剥離性を有する保護層５を形成した。
○剥離性保護層組成物
アクリル樹脂 ３０部
ポリエステル樹脂 ５部
トルエン ４０部
メチルエチルケトン ４０部
メチルイソブチルケトン ２０部
【００６９】
次に剥離性を有する保護層５上に、以下の組成からなる受像層組成物をグラビア法により塗工し、乾燥温度１１０℃で、厚さ２．０μｍの受像層４を形成した。
○受像層組成物
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 ３０部
ポリエステル樹脂 ３０部
メチルエチルケトン ５０部
トルエン ５０部
【００７０】
〔転写リボン〕
３つの色の染料（イエロー、マゼンタ、シアン）を各々ポリビニルブチラールに分散させて染料インキを調合し、グラビアコーターを用いて厚さ６μｍのポリエステルフィルム上に各色が交互に配置されるように塗布・乾燥して３色の染料層を有する転写リボンを作製した。
【００７１】
上記の転写シート及び転写リボンを図６に示す転写装置にセットし、サーマルヘッドｉの発熱素子群を画像データに基づいて発熱させ、転写シートの受像層４に上記の染料からなる転写リボンにより多色の画像３を形成し、さらに紙（例えば、アート紙、コート紙などの適宜選択した紙でよい）からなる基材２に転写シート８の受像層４を当接し、転写シート側から加熱手段により加圧・加熱（加熱温度：１２５℃）し、基材２上に受像層４を圧着させ、熱転写シート１２から耐熱性ベースシート７を剥離させて図１（ａ）に示すような不正防止シール１を製造した。
なお、予め基材２には星形状の切り込みＡを複数個設け、切り込みＡの深さは基材の厚み分としている。また、基材２の反対面にはブチルゴム系からなる粘着層６が設けられている。
【００７２】
＜実施例２＞
図５（ｂ）に示す転写シート１６は、参考例１の転写シート８の受像層４と剥離性を有する保護層５との間に、その少なくとも一部を覆うように以下の組成からなるホログラム形成層組成物をグラビア法により塗工し、乾燥温度１１０℃で、厚さ１．０μｍのレリーフ状のホログラムパターンを有するホログラム形成層１０を形成したものであり、その他は参考例１と同様である。
【００７３】
○ホログラム形成層組成物
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 ２０部
ウレタン樹脂 １５部
メチルエチルケトン ７０部
トルエン ３０部
このホログラム形成層１０に対し、所定のホログラム画像が作製されたプレス版を版面温度９５℃でホログラム画像を形成し、さらにホログラム形成層１０上に真空蒸着法によりホログラム形成層よりその屈折率が大きい材料（ＺｎＳ）の厚さ５０ｎｍの透過性薄膜層１１を転写形成した。
次に転写シート１６に熱転写リボンを用いて転写シート１６の受像層４に画像３を形成し、さらに基材２に耐熱性ベースシート７を除く各層を転写形成し、図１（ｂ）に示すような不正防止シール２０を製造した。なお、用いられる熱転写リボンに関しては、参考例１と同様である。
【００７４】
＜実施例３＞
参考例１に示した不正防止シール１の基材２の代わりに、所定のホログラム画像を層厚５０μｍのポリエチレンテレフタレートフィルムにエンボス加工してなり、かつエンボス加工面に真空蒸着法により厚さ５０ｎｍのＡｌからなる反射性薄膜層を形成しホログラム層９とした。その他は実施例１と同様である。
なお、予めホログラム層９には星形状の切り込みＡを複数個設け、切り込みＡの深さは基材の厚み分としている。また、基材２の反対面にはブチルゴム系からなる粘着層６が設けられている。
【００７５】
上記の転写シート及び熱転写リボンを図６に示す転写装置にセットし、参考例１、実施例２と同様にして画像３を形成し、さらにホログラム層９に耐熱性ベースシート７を除く各層を転写形成し、図３（ａ）に示すような不正防止シール２１を製造した。なお、用いられる熱転写リボンに関しては、参考例１と同様である。
また実施例２に示した不正防止シール２０の基材２の代わりに、実施例３と同様にホログラム層９を設けることにより図３（ｂ）に示す不正防止シール２１が得られる。
【００７６】
＜参考例４＞
さらに参考例１に示した不正防止シール１の剥離性を有する保護層５と受像層４との間に以下の組成からなる印刷インキにより文字・絵柄などの情報を表す印刷層１５をシルクスクリーン印刷法により形成した。
○印刷インキ
ポリエステル樹脂 ３０部
イソシアネート硬化剤 ５部
シクロヘキサノン ５０部
顔料 ５部
【００７７】
＜参考例５＞
また参考例１に示した不正防止シール１の剥離性を有する保護層５と受像層４との間に以下の組成からなる蛍光インキにより文字・絵柄などの情報をシルクスクリーン印刷法により形成した。
○印刷インキ
ポリエステル樹脂 ３０部
イソシアネート硬化剤 ５部
シクロヘキサノン ５０部
蛍光顔料 （ＺｎＳ：Ｃｕ） ５部
なお、蛍光顔料以外に赤外線吸収材料、磁性材料を含有させた印刷インキにより印刷層１５を設けることもできる。
【００７８】
【発明の効果】
本発明の不正防止シートによれば、基材又はホログラム層に設けた切り込みにより、貼付した不正防止シートを被着体から剥離させると、基材又はホログラム層に形成されている切れ込みの形状に部分的に基材又はホログラム層から脆性破壊を生じ、不正防止シールに記載表示されている顔写真等の画像情報、識別情報などが破壊され、この層破壊により不正防止シールの復元ができなくなることから不正防止シールの再利用や、表示情報の変造、改変が極めて困難となり、不正行為を防止することができ、また剥離による破棄の形跡が生じるため、これらを外部から視認することも容易である。
【００７９】
また、基材をホログラム層とすることにより、上記の不正防止効果とともに装飾性を向上させることができ、とくに不正防止シールを貼付した状態での被着体、例えばパスポートなどの真偽判定を行なうことが可能である。さらにホログラム層を透過性を有するホログラムとすることにより下層の可視情報などを認識することができ、より利便性を向上させることも可能である。
【００８０】
さらに不正防止シールの層間にホログラム層を設けることにより、上記の不正防止効果とともに装飾性を向上させることができ、とくに不正防止シールを貼付した状態での被着体、例えばパスポートなどの真偽判定を行なうことが可能である。さらに基材の代わりに設けられたホログラム層とともに、二つのホログラムが設けられることにより、同一もしくは別個のホログラム画像を再生方向が異なるように配置すること、複数のホログラム画像を重畳するように配置することなどにより、偽造・変造・改ざんなどの不正行為防止と装飾性をより向上させることができる。
【００８１】
さらに、層間に蛍光インキ、赤外吸収インキ、磁気インキにより印刷層を形成することにより、ブラックランプ照射、赤外スコープ、磁気センサー等によりその存在の有無などを検証することができ、不正防止シールを貼付した状態での被着体、例えばパスポートなどの真偽判定を行なうことが可能となり、さらに検証手段を機械化することができるため、検証作業を効率化することができる。
すなわち、剥離に対しては切れ込みによる層破壊により不正防止シールの再利用、表示情報の変造、改変を困難とし、不正行為を防止できるとともに、通常の真偽判定も行なうことができ、偽造・改ざん・変造に対してそれぞれ防止効果を有するものである。
【００８２】
このように本発明の不正防止シールは受像層に画像、又は情報を記録することができ、これをパスポート、通帳などの空白頁に貼付することができ、新規情報、或いは更新情報などを随時記録することができ、従来のプリンターや手書き、スタンプによる情報の記入を行なう必要がなく、しかも不正防止シールの剥離、それにともなう改ざん・改変などの不正行為に対して、再利用が困難であることから極めて高いセキュリティを有するものであり、機械化による利用性の高い携帯可能媒体の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 （ａ）は参考例，（ｂ）は本発明の不正防止シールの概略断面図である。
【図２】 図１（ａ），（ｂ）の基材に設けられた切れ込みの形状の例を示す概略平面図である。
【図３】 （ａ）〜（ｄ）は図１（ａ），（ｂ）の不正防止シールの他の実施例を示す概略断面図である。
【図４】 （ａ），（ｂ）は図１（ａ），（ｂ）の不正防止シールを剥離した状態を示す概略断面図である。
【図５】 （ａ），（ｂ）は図１（ａ），（ｂ）の不正防止シールの作製に用いられる転写シート及び基材の概略断面図である。
【図６】 転写シートを用いて不正防止シールを製造する連続した製造工程を説明する概念図である。
【図７】 転写シートを用いて不正防止シールを製造する工程を示す説明図である。
【図８】 （Ａ）、（Ｂ）は従来の画像表示体の平面図である。
【符号の説明】
１、２０、２１、２２、２３、２４ 不正防止シール
２ 基材
３ 画像
４ 受像層
５ 剥離性を有する保護層
６ 粘着層
７ 耐熱性ベースシート
８、１６ 熱転写シート
９ ホログラム層
１０ ホログラム形成層
１１ 透過性薄膜層
１２ ホログラム形成層
１３ 透過性薄膜層（反射性薄膜層）
１４ ホログラム層
１５ 印刷層
１７ 被着体
ｈ ドラム
ｉ サーマルヘッド
ｊ 昇華転写装置
ｋ 転写リボン
ｎ 加熱媒体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention relates to an anti-tampering seal having an image formed based on image data used for a portable medium such as an identification card such as an ID card or a passport, and in particular against fraudulent acts such as forgery, alteration, and falsification. The present invention relates to a tamper-proof seal having an effective identification means and having excellent decorativeness.
[0002]
[Prior art]
  In recent years, there has been an increasing tendency to incorporate a face photograph of the owner as image information for a portable medium such as a card. Generally, portable media include credit cards, cash cards, members cards, ID cards, and other cards, passports, bankbooks, and the like. In such portable media used as identification, attribute information such as personal name and address is recorded on the medium as collation information, and a face photo is attached or a direct image is formed by a printing method, a transfer method, In some cases, authentication marks or stamps indicating the authentication of the media may be provided. By verifying the authentication stamp or the face photo of the owner based on the verification information, the accuracy of verification can be improved and However, a method of forming such images and attribute information on a medium such as a card is disclosed in JP-A-6-67592. A method for forming an image or the like is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-106743.
  Further, as disclosed in JP-A-6-183184, as a means for preventing forgery of these images and the like, a hologram or a fluorescent layer is added to a protective sheet arranged on the image to be authentic. Can be confirmed visually.
  As shown in FIG. 8A, this image or the like is obtained by forming an image s and / or visual information u on a card base material r such as polyvinyl chloride by sublimation transfer means or the like as shown in FIG. 8B. As shown, there is a laminate of a white light reproduction type hologram image t on an image s, and in order to prevent forgery or alteration, this hologram is a monochromatic light reproduction type hologram.
[0003]
  As described in JP-A-5-139024, the image display body having the above-described structure transfers an image to an intermediate transfer body having an image receiving layer, and transfers the image receiving layer from the intermediate transfer body to the transfer body. Further, as described in JP-A-6-71850, a layer having a hologram is laminated on a part of this intermediate transfer body, and the image of the formed image display body is a hologram. Some of them are made recognizable through
[0004]
  The transfer body having the hologram needs to be supplied in large quantities and at low cost for commercial use. In particular, an emboss replication method is used as a method suitable for the hologram. In this embossing replication method, a hologram original image is exposed to a photoresist to produce an uneven relief surface, and this is used as a master to form a hologram made of synthetic resin, etc. Relief holograms that form uneven hologram images by heating and pressing according to the layers, and more recently, not only recording a single hologram image but also forming multiple hologram images into one by multiple exposure Is used to make counterfeiting difficult due to the presence of a plurality of hologram images and to prevent fraud.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
  However, in the configuration in which the intermediate transfer body on which the collation information such as the image, the attribute information, and the authentication information is formed by the above transfer method is transferred to the base material, the above collation information is formed between the base material and the intermediate transfer body. Therefore, compared to conventional photo pasting and stamping methods, it is difficult to falsify or alter the collation information of the portable media after it is created, and it is difficult to forge the portable media itself. When additional information indicating authentication is added later, a new intermediate transfer body is pasted or a new page is pasted. In the former case, the peeled intermediate transfer body or the latter is pasted. When affixing newly, it is necessary to destroy the information and layer structure formed on the intermediate transfer member so that the remaining old intermediate transfer member cannot be removed and reused. Or just an intermediate transfer Peeled, it is also similar to prevent illegal use such as re-attached to another medium. In particular, the collation information described must be falsified so that it cannot be reused as a legitimate portable medium.
  Also, as an example, it can be used for proof of passport visa (visa) issuance, but due to transfer formation, the visa part is peeled off and pasted on another medium for illegal reuse There is a need for certainty and high safety that can be applied to passports in various countries.
[0006]
  Therefore, portable media with high usability such as forgery, alteration, tampering, etc., high security that cannot be illegally reused, and mechanization of additional recording of information indicating the issuance and authentication of media An object of the present invention is to provide a tamper-proof seal that can be formed.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
  The tamper-proof seal according to the present invention has an adhesive layer on one surface of the substrate.Have, On a part or the whole of the other surface of the base materialthe imageAn image-receiving layer, a hologram layer, and a protective layer that are recorded are sequentially laminated,onlyHaving a cut in the thickness direction, the cutShapeConsists of a pattern, a mark, a letter, or a number.
[0008]
[0009]
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
  Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[0011]
  1A is a reference example, FIG. 1B is a schematic cross-sectional view of the tamper-proof seal of the present invention, and FIG. 2 is an example of the shape of a notch provided on the base material of FIGS. 1A and 1B. FIGS. 3A and 3C are schematic cross-sectional views showing other reference examples of the tamper-proof seal of FIG. 1A, and FIGS. 3B and 3D are diagrams. It is a schematic sectional drawing which shows the other Example of the fraud prevention seal | sticker of 1 (b), FIG. 4 (a), (b) shows the state which peeled the fraud prevention seal | sticker of FIG. 1 (a), (b). FIGS. 5A and 5B are schematic cross-sectional views of a transfer sheet and a base material used for manufacturing the tamper-proof seal of FIGS. 1A and 1B, and FIG. FIG. 7 is a conceptual diagram illustrating a continuous manufacturing process for manufacturing a tamper-proof seal using a sheet, and FIG. 7 is a diagram illustrating a process for manufacturing a tamper-proof seal using a transfer sheet. It is a diagram.
[0012]
  The fraud prevention sticker of the present invention is used by sticking to a portable medium such as a credit card, a cash card, a member card, an ID card, or a passport, a passbook, or the like displaying image information for identifying an individual. It is a laminated body having identifiable information, which can be arbitrarily provided with various other images depending on applications.
[0013]
  First, in the tamper-proof seal 1 of the reference example of FIG. 1A, an image receiving layer 4 and a protective layer 5 on which an image 3 such as a face photograph is formed on a base material 2 provided with a cut A, An adhesive layer 6 is formed on the other surface. This notch A can be any shape such as a star shape or a round shape as shown in FIG. 2, a mark, a letter, a number, etc., or a straight or curved shape, and can be set arbitrarily. it can. In addition, notch A is not shown, but it is illegal as it is formed as a character such as “VOID” that is concealed from the outside in the pasting state, and when it is peeled off, the character “VOID” appears due to delamination. It can be a proof of the fact that the peeling was performed after the prevention seal 1 was properly attached. According to this, since an illegal act can be distinguished at a glance, the damage can be prevented beforehand. In addition to this “VOID”, it is preferable to show information such as characters such as “invalid” and “counterfeit”, marks, etc., or destruction marks that make it difficult to recognize images and holograms.
[0014]
  The tamper-proof seal 1 uses a heat-resistant base sheet 7 shown in FIG. 5A, a protective layer 5 having releasability so as to be peelable from the heat-resistant base sheet 7 during transfer, and a transfer sheet 8 having an image receiving layer 4. Then, the image 3 or the like is formed on the image receiving layer 4 of the transfer sheet 8 by a thermal transfer ribbon (k in FIG. 6) or the like, and the adhesive layer 6 is formed on the other surface as the transfer destination. Each layer (protective layer 5, image receiving layer 4, image 3, etc.) other than the heat resistant base sheet 7 can be transferred and formed on the base material 2 provided with A by a thermal transfer method.
[0015]
  Further, the tamper-proof seal 20 in FIG.11Hologram forming layer101 is different from FIG. 1A in that the hologram layer 9 made of is between the protective layer 5 and the image receiving layer 4, but the other configuration is the same. Therefore, the anti-tampering seal 20 is obtained by adding a hologram effect to the anti-tampering seal 1. The tamper-proof seal 20 includes a heat-resistant base sheet 7 shown in FIG. 5 (b), a protective layer 5 having peelability so as to be peelable from the heat-resistant base sheet 7 during transfer, and a permeable thin film layer.11Hologram forming layer10An image 3 and the like are formed on the image receiving layer 4 of the transfer sheet 16 by a thermal transfer ribbon (k in FIG. 6) and the like. Each layer other than the heat-resistant base sheet 7 (protective layer 5, hologram layer 9, image receiving layer 4, image 3 etc.) is transferred and formed on the base material 2 on which the adhesive layer 6 is formed on the other side, Can be produced.
[0016]
  Further, the tamper-proof seal 21 of FIG. 3A shown as another reference example is different in that the substrate 2 of FIG. 1A is the hologram layer 14, but the other configuration and formation method are the same. is there. The tamper-proof seal 21 includes an adhesive layer 6 and a permeable thin film layer.13Hologram forming layer12A hologram forming layer comprising an image receiving layer 4 and a protective layer 5 on which an image 3 such as a face photograph is formed.12A notch A is provided. 3B is different in that the base material 2 in FIG. 1B is a hologram layer, but the other configuration and formation method are the same. The tamper-proof seal 22 includes an adhesive layer 6 and a permeable thin film layer.13Hologram forming layer12An image receiving layer 4 on which an image 3 such as a face photograph is formed, a transparent thin film layer11Hologram forming layer10The hologram layer 9 and the protective layer 5, and the hologram forming layer12Is provided with a notch A. According to this, the fraud prevention seal 22 has a hologram forming layer.10And hologram forming layer12These two holograms are provided, and fraudulent acts such as counterfeiting, falsification, and falsification, such as arranging the same or separate hologram images in different playback directions, or arranging them so that multiple hologram images overlap. Prevention and decoration can be further improved.
[0017]
  In addition, in the anti-tampering seals 20, 21, 22, 23, and 24 shown in FIGS. 1B and 3A to 3D, the hologram layer is a transparent thin film layer.11, Transparent thin film layer (Reflective thin film layer)13And hologram image formed on a relief surface consisting of fine irregularities10,12A relief hologram (rainbow hologram) consisting of The hologram is not limited to a relief-type hologram, and other commonly used known holograms can be used. For example, a grating image composed of a fine diffraction grating, a Lippmann hologram, or the like can be used. Layers 9 and 14 can be grating image layers or Lippmann hologram layers.
[0018]
  Further, like the anti-fraud seal 23 and the anti-fraud seal 24 shown in FIGS. 3 (c) and 3 (d), or between the image receiving layer 4 and the protective layer 5 or the base material 2 [however, although not shown, FIG. In a) and (b), the hologram forming layer12Is applicable. ] And the image receiving layer 4 can be provided with a printing layer 15. This printing layer 15 is provided with general information such as the design and explanation of the anti-tampering seal by known printing means, and with security information including one or more of fluorescent ink, infrared absorbing ink, magnetic ink, etc. is there. In particular, the latter has an effect of detecting fraud such as forgery, alteration, and falsification together with a hologram as a means for determining the authenticity of the fraud prevention seal with the fraud prevention seal attached.
[0019]
  The anti-tamper seal of the present invention shown in FIGS. 1 (a), 3 (a), 3 (c) and FIGS. 1 (b), 3 (b), 3 (d) has a predetermined image receiving layer. The information is already printed and held, and this tamper-proof seal is affixed to the adherend 17 such as a passport page. When the fraud prevention seal is peeled off from the adherend 17 as shown in FIG.12The substrate 2 or hologram forming layer partially in the shape of the cut A formed in12This causes a brittle fracture, and the image information and identification information such as a face photograph displayed on the fraud prevention seal is destroyed. Therefore, the fraud prevention seal cannot be restored due to layer destruction. Therefore, it is very difficult to alter or modify the display information, and illegal acts can be prevented.
[0020]
  In the above example, the substrate 2 or the hologram forming layer12The notch A formed in is in the thickness direction of the layer, but it is also possible to form a so-called “half-cut” shape in which the notch is partway through the layer (not shown).
  Further, the slit A is the base material 2 or the hologram forming layer.12It can also be provided in other layers, and the position and shape of the notch can be different, so that when the anti-tampering sticker is peeled off, the layer with the notch Since complicated layer destruction occurs due to the difference in peeling, it becomes even more difficult to restore the anti-tampering seal, and it becomes impossible to reuse the anti-tampering seal and to alter or alter the display information, thereby preventing fraud. it can.
[0021]
  Each configuration of the tamper-proof seal of the present invention will be described in detail. In addition, the same number was attached | subjected about the location of the same structure in each figure which concerns on the above-mentioned fraud prevention seal | sticker and fraud prevention seal transfer sheet of this invention.
[0022]
  First, the base material 2 is made of synthetic resin such as polyvinyl chloride resin, polyethylene terephthalate resin, polyethylene naphthalate resin, polyester resin, polymethyl methacrylate resin, polystyrene, acrylic resin, polycarbonate resin, ABS resin, natural resin, synthetic resin, etc. Examples thereof include paper materials such as paper, and these can be used alone or in combination as a composite. The thickness of the substrate 2 is suitably 10 to 200 μm. As described above, the base material 2 is provided with a notch A having an arbitrary shape, size, position, notch depth, and the like, and can be formed by a known method such as a punching method using a mold or the like.
  An adhesive layer 6 is formed on one surface of the substrate 2, and this adhesive layer 6 is composed of adhesive components such as butyl rubber, natural rubber, silicon and polyisobutyl, alkyl methacrylate, vinyl ester and acrylic. Aggregating components such as nitrile, styrene and vinyl monomers, and modified components such as unsaturated carboxylic acids, hydroxy group-containing monomers and acrylonitrile, polymerization initiators, plasticizers, curing agents, curing accelerators, antioxidants It is possible to use a pressure-sensitive adhesive added with additives such as, but is not limited to this, and if it is generally used as a pressure-sensitive adhesive such as a seal, use it Can do.
[0023]
  The image receiving layer 4 is provided on the transfer sheets 8 and 16 and is transferred to the substrate 2 through a thermal transfer process after forming the image 3 and the like. The image receiving layer 4 is preferably one that can stably transfer and form the image 3 and has good thermal adhesiveness with the substrate 2. Details will be described in the following transfer sheet.
[0024]
  Next, image 3 is composed of yellow, magenta, cyan sublimation transfer materials and / or yellow, magenta, cyan, and black heat-melt transfer materials (wax-type transfer materials). It is arbitrarily formed from these transfer materials ribboned. As described in JP-A-3-79384 as an example, a sublimation transfer material is a sublimation or melting transition state caused by heat and penetrates into an image receiving layer. For example, a binder and a dye are main ingredients, and as a binder Examples include resins mainly composed of crosslinked polyvinyl alcohol such as polyvinyl acetal and polyvinyl butyral. Examples of the dye include diarylmethane, triarylmethane, thiazole, methine, azomethane, xanthene, axazine, and thiazine. Type, azine type, acridine type, azo type, spirodipyran type, isorino spiropyran type, fluorane type, rhodamine dactam type, anthraquinone type, and the like. The heat-meltable transfer material is melted by heat and fused to the image receiving layer, and includes, for example, a wax layer and a heat transfer layer. As waxes, plant waxes such as candelilla wax, carnauba wax, rice wax, and wax, animal waxes such as beeswax, lanolin and whale wax, petroleum waxes such as montan wax and petrolata, and synthetic waxes such as polyethylene Synthetic hydrocarbons such as waxes, modified waxes such as montan wax derivatives, hydrogenated waxes such as hardened castor oil, fatty acids such as lauric acid, valmitic acid, myristic acid, stearic acid, and waxes such as fatty acid amides, fatty acid anilides, and imido waxes Resins include acrylic, styrene, rosin, vinyl, acetal, rubber, and the like.
[0025]
  Furthermore, examples of hot melt transfer materials include saturated polyester resins, polyvinyl chloride, polyvinyl chloride resins such as polyvinyl chloride-vinyl acetate, polymethyl acrylate, poly-2-naphthyl acrylate, polymethyl methacrylate, polymethacrylate. Ethyl acid, polymethacrylate-t-butyl, polyphenyl methacrylate, copolymer of methyl methacrylate and alkyl methacrylate (wherein the alkyl group has 2 to 6 carbon atoms), polymethylchloroacrylate, acrylic-styrene copolymer, etc. Acrylic resin, polystyrene, polydivinylbenzene, polyvinyltoluene, styrene-butadiene copolymer, and other resins, and coloring agents such as titanium oxide, calcium carbonate, Hansa Yellow, Oil Emme 2G, Oil Black, Pyrazolone Orene , Oil Red, red iron oxide, anthraquinone violet, phthalocyanine blue, aluminum powder, bronze powder, pearl essence, magnetic powder, is obtained by dispersing the carbon black and the like.
[0026]
  Further, as shown in FIG. 5 (b), the transfer sheet 16 on which these images 3 of the tamper-proof seal 20 are once formed is formed on the heat-resistant base sheet 7 which is a support, the protective layer 5 having peelability, the hologram Formation layer 10, permeable thin film layer11Each layer of the image receiving layer 4 is provided. This heat-resistant base sheet 7 is a sheet having heat resistance that is not softened and deformed by heat and pressure during thermal transfer. For example, polyethylene terephthalate film, polyethylene naphthalate film, polyvinyl chloride, polyester, polycarbonate, polymethacrylic acid Examples thereof include synthetic resins such as methyl and polystyrene, natural resins, paper, synthetic paper, and the like, which can be used alone or in combination, and the thickness of the heat-resistant base sheet 7 is 2 to 50 μm.
[0027]
  The peelable protective layer 5 is exposed to the outside, and the underlying image receiving layer 4, the hologram forming layer, and the like are protected from chemical and mechanical damage caused by penetration of chemicals and solvents, and the image receiving layer. 4, it is necessary to have releasability so that it can be peeled off from the heat-resistant base sheet 7 when transferred to the substrate 2, and a friction-resistant agent is mixed into the thermoplastic resin in order to have both functions. Things are used.
[0028]
  Thermoplastic resins prevent the penetration of chemicals such as plasticizers, acids, alkalis, alcohols, and kerosene, and suppress the occurrence of scratches due to scratches. Examples include polymethyl methacrylate, epoxy resin, thermoplastic acrylic resin, chlorinated rubber resin, vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resin, cellulose resin, and chlorinated polypropylene resin. These polymethyl methacrylate and epoxy resin are excellent in plasticizer resistance among existing thermoplastic resins, and are substances that can be easily peeled off from the heat resistant base sheet 11. The plasticizer is contained in a soft vinyl sheet, a plastic eraser, and the like, and when it comes into contact with the plasticizer, the plasticizer moves to the image surface and has an adverse effect such as causing color fading.
[0029]
  Antifriction agents improve wear resistance and scratch resistance, for example, Teflon powder; polyethylene powder; natural waxes such as animal waxes, plant waxes, mineral waxes, petroleum waxes; synthetic hydrocarbons Wax, fatty alcohol and acid wax, fatty acid ester and glycerite wax, hydrogenated wax, synthetic ketone wax, amine and amide wax, chlorinated hydrocarbon wax, synthetic animal wax, α-olein wax Synthetic waxes such as: metal salts of higher fatty acids such as zinc stearate.
[0030]
  The blending ratio of the thermoplastic resin and the antifriction agent is preferably in the range of 85 to 95 parts by weight of the thermoplastic resin and 5 to 15 parts by weight of the antifriction agent with respect to 100 parts by weight. The coating amount of the release layer 8 is 1 to 3 g / m.²The degree is preferred.
[0031]
  Further, the protective layer 5 having releasability can be blended with a delamination improving agent such as a linear saturated polyester resin in order to improve the breakability of the transfer portion from the transfer sheet during thermal transfer. The blending ratio is desirably about 0 to 3 parts by weight with respect to 100 parts by weight. In addition, it is desirable not to add other additives, such as a ultraviolet absorber, for example to a peeling layer. Addition of these causes deterioration of chemical resistance, penetration of chemicals and solvents such as plasticizers, and deterioration of mechanical strength.
[0032]
  The method for forming the protective layer 5 having peelability is to paint the above-mentioned composition constituting the protective layer with a suitable solvent and apply it to the heat-resistant base sheet 7 using known coating means such as gravure coating, roll coating, bar coating, etc. Form by coating and drying.
[0033]
  The image receiving layer 4 forms an image 3 by a thermal transfer means using a thermal transfer ribbon (not shown) having a sublimation or heat-meltable transfer material, and is further thermally bonded to the substrate 2. The image receiving layer 4 on which is formed constitutes a part of the anti-fraud sheet. That is, for the image receiving layer 4, a thermoplastic resin that can form an image made of a sublimable or heat-meltable transfer material by a thermal transfer means and has thermal adhesion to the substrate 2 is used.
[0034]
  By the way, when the thermoplastic resin has a low heat melting temperature, a part of the thermoplastic resin of the image receiving layer 4 may be thermally fused (transferred) to a thermal transfer ribbon (not shown). Although it is conceivable to use a thermoplastic resin having a high temperature, the temperature setting of a heating means such as a heat roll or a hot plate in the heat transfer step of transferring the image receiving layer 4 on which the image 3 of the heat transfer sheet 11 is formed to the substrate 2 Must be set high. However, there is a problem that the image 3 made of a sublimable dye or the like is deteriorated (discolored) or the base material 2 is thermally damaged due to a high temperature. Further, in order to reduce the adhesiveness of the image receiving layer 4 to prevent thermal bonding of the image receiving layer 4 to a thermal transfer ribbon (not shown), it is conceivable that an additive such as silicon is mixed in the image receiving layer 4. There exists a problem which the adhesiveness with respect to the base material 2 of 4 deteriorates. In this case, the glass transition point of this thermoplastic resin was set to 50 ° C. or more, and the problem could be solved by adding the filler to form the image receiving layer 4.
[0035]
  The thermoplastic resin used for the image receiving layer 4 preferably has a glass transition point (Tg) of 130 ° C. or less. For a thermoplastic resin having a glass transition point exceeding 130 ° C., the image receiving layer 4 is formed by the heating means described above. It is necessary to set the temperature at the time of thermal transfer to the base material 2 to a high temperature, and the base material 2 such as a card may be deformed by heat.
[0036]
  Examples of such thermoplastic resins include polyesters such as linear saturated polyesters, vinyl chloride resins such as polyvinyl chloride and vinyl chloride-vinyl acetate copolymer resins, polyacrylic acid, and 2-methoxyethyl polyacrylate. , Polymethyl acrylate, polyacrylsan-2-naphthyl, polyborn isobornyl, polymethacrylomethyl, polyacrylonitrile, polymethyl chloroacrylate, polymethyl methacrylate, polyethyl methacrylate, poly-tert-butyl methacrylate, Acrylic resins such as polyisobutyl methacrylate, polyphenyl methacrylate, methyl methacrylate and alkyl methacrylate (wherein the alkyl group has 2 to 6 carbon atoms), polystyrene, polydivinylbenzene, polyvinylbenzene, styrene Butadiene copolymer resin, styrene-alkyl methacrylate (carbon number of wherein the alkyl group is 2-6) include vinyl resins such as.
[0037]
  Further, when the image 3 is formed by a thermal head using a thermal transfer ribbon (not shown) on the surface of the image receiving layer 4, the main component of the image receiving layer 4 is made of a thermoplastic resin. Is thermally fused to the dye layer of the thermal transfer ribbon (not shown), and the image 3 becomes unclear. Therefore, a filler having an antiblocking property in the thermoplastic resin to prevent thermal fusion, particularly the thermal melting temperature (of the organic filler) In the case of softening point or decomposition point, in the case of inorganic filler, melting point) Inorganic or organic filler of 200 ° C. or higher is added.
[0038]
  Examples of such an organic filler include polytetrafluoroethylene fine particles, starch, silicone resin fine particles, polyacrylonitrile-based fine particles, curable resin fine particles made from benzogamine resin and melamine resin. Also nothingMachineExamples of the filler include calcium carbonate, talc, kaolin, zinc oxide, titanium oxide, silicon oxide, aluminum hydroxide, and magnesium oxide.
[0039]
  The blending ratio of the thermoplastic resin and the filler may be in the range of 1 to 200 parts by weight of filler with respect to 100 parts by weight of the thermoplastic resin. The image receiving layer 4 is formed by first coating the image receiving layer composition with an appropriate solvent, and applying and drying the paint using a known application means such as gravure coating, roll coating, bar coating or the like. . Application amount is 1-3g / m²Degree.
[0040]
  In order to prevent discoloration of the dye constituting the image 3 due to light, an ultraviolet absorber having a maximum absorption wavelength of 250 to 400 nm may be added in the image receiving layer. Examples of such UV absorbers include salicylic acid UV absorbers such as phenyl salicylate, p-tert-butylphenyl salicylate, p-octylphenyl salicylate, 2,4-dihydroxybenzophenone, 2-hydroxybenzophenone, 2-hydroxy- 4-octoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-dodecyloxybenzophenone, 2,2′-dihydroxy-4-methoxybenzophenone, 2,2′-dihydroxy-4,4′-dimethoxybenzophenone, 2-hydroxy-4-methoxy Benzophenone ultraviolet absorbers such as -5-sulfobenzophenone, 2- (2'-hydroxy-5'-methylphenyl) benzotriazole, 2- (2'-hydroxy-5'-tert-butylphenyl) benzotriazole 2- (2′-hydroxy-3′-tert-butyl-5′-methylphenyl) benzotriazole, 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5′-ditert-butylphenyl) -5-chlorobenzotriazole Benzotriazole ultraviolet absorbers such as 2- (2′-hydroxy-3 ′, 5′-ditert-amylphenyl) benzotriazole, 2-ethylhexyl-2-cyano-3,3′-diphenyl acrylate, ethyl- Examples include cyanoacrylate ultraviolet absorbers such as 2-cyano-3,3-diphenyl acrylate.
[0041]
  The blending ratio of the ultraviolet absorber may be in the range of 5 to 40 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the mixture composed of the thermoplastic resin and the filler.
[0042]
  The hologram forming layer 10 used for the fraud prevention seal 20 is a surface relief type hologram having a fine uneven pattern, and further a transparent thin film layer.11Is provided. The hologram forming layer 10 is preferably a resin having the characteristics that the embossing formability is good, press unevenness hardly occurs, a bright reproduced image is obtained, and the adhesiveness to the peelable protective layer and the transparent thin film layer is also good. For example, thermoplastic resins such as vinyl chloride-vinyl acetate copolymer, urethane resin, polycarbonate resin, polystyrene resin, polyvinyl chloride resin, unsaturated polyester resin, melamine resin, epoxy resin, urethane (meth) acrylate, polyester (meta ) Acrylates, epoxy (meth) acrylates, polyol (meth) acrylates, melamine (meth) acrylates, triazine (meth) acrylates and other thermosetting resins and mixtures thereof, and thermoformability with radically polymerizable unsaturated groups. Materials can be used. Even the resin as long as it is a resin having a stability that can form a hologram, can be used.
[0043]
  Cellulose resins such as nitrocellulose, acetylcellulose, cellulose acetate butyrate, cellulose acetate propionate, ethylcellulose, and methylcellulose can be added as an agent for improving coating suitability and transferability.
[0044]
  In order to apply such a hologram forming layer 10, the transfer sheet shown in FIG. 5 (b) is applied by a known coating method such as roll coating, blade coating, or the like as a paint resin.16It can be formed by applying and drying on the protective layer 5 having the peelability, and the film thickness is set to about 0.5 to 5 μm.
[0045]
  The hologram forming layer 10 thus formed is appropriately bonded to the heat-resistant base sheet 7 coated with the peelable adhesive layer 6 and has excellent moldability by heating and pressing during emboss molding. A transparent thin film layer having no adhesion to a surface relief type hologram stamper having nickel, gold, chromium, etc. plated on the surface11In contrast, the film exhibits good adhesiveness, and the film cutability required during transfer to the substrate 2 is also good.
[0046]
  The hologram forming layer 10 is formed with a white light or monochromatic light reproduction type hologram on which a fine uneven relief pattern is recorded. The hologram is produced by producing a transmissive original of the hologram (transparent original ( A relief pattern of the hologram information area is formed by a hologram photographing method using a not-shown method. The transparent original and the diffusing plate are arranged in an overlapped state, and a support coated with a photosensitive material is arranged on the lower side. When incident light is incident from above the diffusion plate, it is diffused by the diffusion plate and selectively transmitted through the transmission original. The light transmitted through the transparent original is called object light. This object light causes interference with reference light irradiated in the direction of 12 o'clock when viewed from above the support coated with the photosensitive material and obliquely from the side when viewed from the side, and corresponds to the hologram information region in the photosensitive material. Record interference fringes.
[0047]
  After performing such exposure processing, the photosensitive material is developed to produce a master hologram having a relief pattern, and a stamper is produced by a known electroforming means based on the master hologram. A relief pattern is formed on the hologram forming layer by this stamper.
[0048]
  In addition, a hologram such as a grating hologram or a Lippmann hologram formed with a fine concavo-convex shape made of a known two-bundle interferometry method or a diffraction grating (grating) by an electron beam (EB) can be used, and the present invention is limited to these. It can be used in various ways depending on the application.
[0049]
  Next, the transparent thin film layer11As the material for forming, a material having a refractive index higher than that of the hologram forming layer 10 (refractive index n = 1.3 to 1.6) and having a high transmittance in the visible light region is used. When a transparent thin film layer having a high refractive index is provided along the relief pattern surface of the hologram forming layer, the light in the transparent thin film layer is within the reproducible angle range of the hologram image due to the angular dependence of reproduction, which is a characteristic of the hologram. This is because the reflectance of the light beam is maximized and functions as a “reflection hologram”, while it functions only as a transparent body outside the reproducible angle range of the hologram image and allows the image 3 to be seen through.
  Examples of the material constituting such a permeable thin film layer include inorganic materials shown in Table 1.
[0050]
[Table 1]

[0051]
  Moreover, as a method for forming the transmissive thin film layer, known film forming means such as a vacuum deposition method, a sputtering method, and an ion plating method can be used, and the film thickness is suitably in the range of 10 to 1000 nm. .
  Further, a plurality of transparent thin film layers may be superposed, a combination of transparent thin film layers having different refractive indexes, and a multilayer film structure in which high refractive index layers and low refractive index layers are alternately stacked may be employed.
[0052]
  The tamper-proof seals 21 and 22 shown in FIG. 3B, which is another embodiment of the present invention, are transmissive thin film layers (or reflective thin film layers) instead of the base material 2.13Hologram forming layer12The hologram layer 14 is provided, and the slit A having an arbitrary shape, size, position, depth of cut and the like is provided as described above in the same manner as the substrate 2. As described above, the notch formation method is a punching method using a mold or the like.
  In the case of a reflective thin film layer, for example, there are Al, Sn, Au, Ag, TiN, etc. Unlike the transmissive thin film layer, light is not transmitted to the lower layer, so the information of the lower layer cannot be read, but the reflection A hologram image is reproduced by light.
[0053]
  Further, the tamper-proof seals 23 and 24 shown in FIG. 3D, which is another embodiment of the present invention, are visible information that is general information such as the design and description of the tamper-proof seal as the printed layer 15, or mechanical. Information that can be easily read as multi-color character patterns (letters, numbers, alphabets, marks, etc.), barcodes, identification codes such as carla codes, etc., ordinary silk screen printing method, offset printing method, gravure printing method Provided between the image receiving layer 4 and the protective layer 5 or the substrate 2 [however, in FIG.12] And the image receiving layer 4. Although not shown, a printing layer 15 may be provided between the protective layer 5 and the hologram layer 9 or between the hologram layer 9 and the image receiving layer 4 as shown in FIG. The printed layer 15 is desirably formed in a range that does not hinder the visible information of other layers.
  The ink used is not particularly limited as long as it does not alter the layer in contact with the ink.
[0054]
  Further, the printing layer 15 can include at least one of a fluorescent material, an infrared ray absorbing material, and a magnetic material in the printing ink that forms the visible information or the information that can be read mechanically. By using outer absorption ink or magnetic ink, it is possible to verify the presence / absence of the presence by black lamp irradiation, an infrared scope, a magnetic sensor, etc., and the verification means can be mechanized.
[0055]
  Materials used for the fluorescent ink include an ultraviolet light emitting phosphor and an infrared light emitting phosphor, which are added and mixed in the printing ink. First, an ultraviolet light emitting phosphor is excited by ultraviolet light and has a spectrum peak emitted when returning to a lower energy level, such as blue, green, red, etc.₂ B_Five O₉ Cl: Eu²⁺, CaWO_Four , ZnO: Zn₂ SiO_Four : Mn, Y₂ O₂ S: Eu, ZnS: Ag, YVO_Four : Eu, Y₂ O_Three : Eu, Gd₂ O₂ S: Tb, La₂ O₂ S: Tb, Y_Three Al_Five O₁₂: Ce, etc., used alone or in combination with several selected from these. The fluorescence spectrum has peaks outside the blue, red, and green wavelength ranges. It is desirable that the amount of the ultraviolet light emitting phosphor added in the ink is such that the fluorescence of the light receiving element of the detector can be detected.
[0056]
  In addition, the infrared light emitting phosphor has a wavelength λ₁ Receiving the excitation light of wavelength λ₂ Of visible light, λ₁ = Λ₂ And λ₁ > Λ₂ For example, the composition is YF._Three : Yb, Er, ZnS: CuCo, etc. Λ₁ ≠ λ₂ And λ₁ <Λ₂ The composition is, for example, LiNd_0.9 Yb_0.1 P_Four O₁₂, LiBi_0.2 Nd_0.7 Yb_0.1 P_Four O₁₂, Nd_0.9 Yb_0.1 Nd_Five (MoO_Four )_Four , NaNd_0.9 Yb_0.1 P_Four O₁₂, Nd_0.8 Yb_0.2 Na_Five (WO_Four )_Four , Nd_0.8 Yb_0.2 Na_Five (Mo_0.5 WO_0.5 )_Four , Ce_0.05Gd_0.05Nd_0.75Yb_0.25Na_Five (W_0.7 Mo_0.3 O_Four )_Four , Nd_0.9 Yb_0.1 Al_Three (BO_Three )_Four , Nd_0.9 Yb_0.1 Al_2.7 Cr_0.3 (BO_Three )_Four , Nd_0.6 Yb_0.4P_Five O₁₄, Nd_0.8 Yb_0.2 K_Three (PO_Four )₂ Etc., both of which are excitation light (λ₁ ) Infrared light having a visible peak of emission spectrum at 980 nm to 1020 nm upon receiving 800 nm infrared light (λ₂ ). It is desirable that the amount of the infrared light emitting phosphor added in the ink is such that the fluorescence of the light receiving element of the detector can be detected.
[0057]
  According to these, since the printed layer 15 emits light by irradiation with a black lamp or the like when verifying the tamper-proof seal, the presence of the printed layer 15 can be easily discriminated, and the fluorescent ink is transparent so that it cannot be visually recognized normally. However, since the printing layer 15 emits light by irradiation with a black lamp or the like only at the time of authentication, it can be used for hidden characters, making counterfeiting tampering more difficult and effective in preventing it.
[0058]
  The material used for the infrared absorbing ink is, for example, Fe²⁺And Cu²⁺There is a glass-based powder material containing one or both of the above. This glass-based powder material is phosphorus pentoxide (P₂ O_Five ) As a main component and containing at least 1.0% by weight of either or both of iron oxide and copper oxide, more preferably 35.0-80.0% by weight of phosphorus pentoxide, iron oxide and oxidation It contains 0 to 3.0% of copper respectively.
[0059]
  In addition, there are white crystal materials such as phosphate white crystal powders and sulfate white crystal powders that absorb less in the visible region than the glass powder materials and have excellent infrared absorption ability. For example, this phosphate-based white powder is phosphorous pentoxide (P₂ O_Five ) As the main component and Fe²⁺And Cu²⁺Is contained in an amount of 20% by weight or more, preferably phosphorus pentoxide (P₂ O_Five 40-70%) and Fe²⁺And Cu²⁺It is desirable to contain either 30% or 70% of either.
  In addition, the above-mentioned glass type powder material and phosphate type white powder may contain the following compounds as needed.
    Al₂ O_Three                       2.0 to 10.0% by weight
    B₂ O_Three                         1.0 to 30.0% by weight
    MgO 3.0 to 10.0% by weight
    ZnO 0 to 3.0% by weight
    K₂ O 0 to 15.0% by weight
    BaO 0 to 10.0% by weight
    SrO 0 to 1.0% by weight
    Ni, Co, Se Trace amount
[0060]
  Infrared absorbing materials include dye-based materials. For example, a white reaction product containing any one or both of tungsten hexachloride and phosphoric acid ester and phosphorous acid can be used.
[0061]
  According to these methods, information can be read by absorbing and reflecting infrared rays by irradiation with infrared rays at the time of verification of a tamper-proof seal formed and mixed in printing ink and formed as a printing layer 15. Since it cannot be visually recognized, counterfeiting and tampering are made more difficult and effective in preventing it.
[0062]
  Further, magnetic materials used for magnetic ink include, for example, Fe, Ni, Mn, Zn, Co, Permalloy, Sendust, Mn—Zn ferrite, Ni—Zn ferrite, Mn ferrite, Zn ferrite, FeS, magnetite, γ-iron oxide, Co-deposited γ-iron oxide, barium ferrite, strontium ferrite, chromium dioxide, and other metals alone or their alloys and metal compounds can be used.
[0063]
  According to these, by adding and mixing in the printing ink, the information of the printing layer 15 formed on the tamper-proof seal can be reproduced by the magnetic sensor, and forgery is found by verifying the presence or absence or the output value thereof. It has an anti-counterfeit effect such as being easy. Further, it is possible to write information by forming the printing layer 15 so as to be magnetically recordable.
[0064]
  Next, a manufacturing method of the tamper-proof seal by the thermal transfer method will be described with reference to FIG. In addition, it demonstrates using the transfer sheet 16 used for formation of the fraud prevention seal | sticker 20 as an example.
[0065]
  First, as shown in FIG. 5B, a heat-resistant base sheet 7 made of polyethylene terephthalate or the like, a peelable protective layer 5 made of thermoplastic acrylic resin, or the like, and a hologram forming layer 10 having a relief pattern of a hologram image. A transparent thin film layer having a refractive index larger than that of the hologram forming layer 1011And an image receiving layer 4 made of a resin material that is dyed with a sublimation (heat transferable) dye and has thermal adhesiveness to the substrate 2 (transfer object).
[0066]
  Then, the transfer sheet 8 is conveyed to a sublimation transfer device j, the main part of which is composed of a drum h and a thermal head i, as shown in FIG. 6, and the dye of the transfer ribbon k whose colorant is a sublimation dye. A layer (not shown) is brought into contact with the image receiving layer 4 of the thermal transfer sheet 12, the thermal head i is pressed from the transfer ribbon k side, and a heating element group (not shown) of the thermal head i based on the image data. Is appropriately heated to form an image 3 on the image receiving layer 4 (FIG. 7B). When the image is multicolored, transfer ribbons (for example, yellow, magenta, cyan, etc.) having different color tones are applied, and the same process is repeated to form a multicolor image on the image receiving layer 4.
  In the case of thermal melt transfer (WAX transfer), the resin of the ink layer of the transfer ribbon is transferred together, and an image of the ink layer is formed on the image receiving layer 4.
[0067]
  Next, the image receiving layer 4 of the transfer sheet 8 on which the image is formed is brought into contact with the substrate 2 (FIG. 7C), and heating means n such as a heat roll or a hot plate is pressed and heated from the transfer sheet 8 side. Then, the image-receiving layer 4 is adhered to the base material 2, and the heat-resistant base sheet 7 is peeled off from the transfer sheet 8, whereby the fraud prevention sheet 1 is produced [FIG. 7D]. The base material 2 has a cut A, and an adhesive layer 6 is formed on the non-transferred side.
[0068]
  Hereinafter, the tamper-proof seal of the present invention will be described with reference to specific examples.
<Reference Example 1>
  [Transfer sheet]
  As shown in FIG. 5 (a), the transfer sheet 8 was formed by applying a peelable protective layer composition having the following composition to the heat-resistant base sheet 7 made of a transparent polyethylene terephthalate film having a thickness of 25 μm by the gravure method. The protective layer 5 having a peelability of 1.5 μm was formed at a drying temperature of 110 ° C.
○ Peelable protective layer composition
        30 parts acrylic resin
        5 parts polyester resin
        40 parts of toluene
        40 parts of methyl ethyl ketone
        20 parts of methyl isobutyl ketone
[0069]
  Next, on the protective layer 5 having peelability, an image receiving layer composition having the following composition was applied by a gravure method to form an image receiving layer 4 having a thickness of 2.0 μm at a drying temperature of 110 ° C.
○ Image-receiving layer composition
        30 parts of vinyl chloride-vinyl acetate copolymer
        30 parts of polyester resin
        50 parts of methyl ethyl ketone
        50 parts of toluene
[0070]
  [Transfer ribbon]
  Three color dyes (yellow, magenta, cyan) are each dispersed in polyvinyl butyral to prepare a dye ink, and a gravure coater is used to coat each color alternately on a 6 μm thick polyester film. A transfer ribbon having three dye layers was prepared by drying.
[0071]
  The above transfer sheet and transfer ribbon are set in the transfer apparatus shown in FIG. 6, the heat generating element group of the thermal head i is heated based on the image data, and the image receiving layer 4 of the transfer sheet is made more by the transfer ribbon made of the above dye. A color image 3 is formed, and the image receiving layer 4 of the transfer sheet 8 is brought into contact with the substrate 2 made of paper (for example, art paper or coated paper may be selected as appropriate). By applying pressure and heating (heating temperature: 125 ° C.) by applying pressure to the image receiving layer 4 on the substrate 2 and peeling off the heat-resistant base sheet 7 from the thermal transfer sheet 12 to prevent fraud as shown in FIG. Seal 1 was manufactured.
  In addition, the base material 2 is previously provided with a plurality of star-shaped cuts A, and the depth of the cuts A is the thickness of the base material. An adhesive layer 6 made of butyl rubber is provided on the opposite surface of the substrate 2.
[0072]
<Example 2>
  The transfer sheet 16 shown in FIG. 5B is a hologram having the following composition so as to cover at least a part between the image receiving layer 4 of the transfer sheet 8 of Reference Example 1 and the protective layer 5 having peelability. The forming layer composition was applied by a gravure method to form a hologram forming layer 10 having a relief hologram pattern having a thickness of 1.0 μm at a drying temperature of 110 ° C., and the others were the same as in Reference Example 1. is there.
[0073]
○ Hologram forming layer composition
        20 parts of vinyl chloride-vinyl acetate copolymer
        15 parts of urethane resin
        70 parts of methyl ethyl ketone
        30 parts of toluene
  On this hologram forming layer 10, a press plate on which a predetermined hologram image is produced is formed at a plate surface temperature of 95 ° C., and a refractive index is higher on the hologram forming layer 10 than the hologram forming layer by vacuum deposition. 50 nm thick transparent thin film layer of material (ZnS)11Was transferred and formed.
  Next, an image 3 is formed on the image receiving layer 4 of the transfer sheet 16 using a thermal transfer ribbon on the transfer sheet 16, and each layer excluding the heat-resistant base sheet 7 is transferred and formed on the substrate 2, as shown in FIG. Such a tamper-proof seal 20 was manufactured. The thermal transfer ribbon used is the same as in Reference Example 1.
[0074]
<Example 3>
  Instead of the base material 2 of the tamper-proof seal 1 shown in Reference Example 1, a predetermined hologram image is embossed on a polyethylene terephthalate film having a layer thickness of 50 μm, and the embossed surface has a thickness of 50 nm by vacuum deposition. A reflective thin film layer made of Al was formed as a hologram layer 9. Others are the same as in the first embodiment.
  The hologram layer 9 is previously provided with a plurality of star-shaped cuts A, and the depth of the cuts A is set to the thickness of the substrate. An adhesive layer 6 made of butyl rubber is provided on the opposite surface of the substrate 2.
[0075]
  The above transfer sheet and thermal transfer ribbon are set in the transfer device shown in FIG. 6, and an image 3 is formed in the same manner as in Reference Example 1 and Example 2, and each layer excluding the heat-resistant base sheet 7 is transferred to the hologram layer 9 The tamper-proof seal 21 as shown in FIG. The thermal transfer ribbon used is the same as in Reference Example 1.
  Further, instead of the base material 2 of the tamper-proof seal 20 shown in the second embodiment, the tamper-proof seal 21 shown in FIG. 3B is obtained by providing the hologram layer 9 as in the third embodiment.
[0076]
<Reference Example 4>
  Furthermore, a printing layer 15 representing information such as characters and patterns is printed between the protective layer 5 having peelability of the tamper-proof seal 1 shown in Reference Example 1 and the image receiving layer 4 with printing ink having the following composition by silk screen printing. Formed by the method.
○ Printing ink
        30 parts of polyester resin
        Isocyanate curing agent 5 parts
        50 parts of cyclohexanone
        5 parts of pigment
[0077]
<Reference Example 5>
  In addition, information such as letters and pictures was formed by a silk screen printing method using fluorescent ink having the following composition between the protective layer 5 having peelability of the tamper-proof seal 1 shown in Reference Example 1 and the image receiving layer 4.
○ Printing ink
        30 parts of polyester resin
        Isocyanate curing agent 5 parts
        50 parts of cyclohexanone
        Fluorescent pigment (ZnS: Cu) 5 parts
  In addition, the printing layer 15 can also be provided with printing ink containing an infrared absorbing material and a magnetic material in addition to the fluorescent pigment.
[0078]
【The invention's effect】
  According to the fraud prevention sheet of the present invention, when the attached fraud prevention sheet is peeled off from the adherend by the notch provided in the base material or the hologram layer, the cut shape formed in the base material or the hologram layer is partially formed. In particular, brittle fracture occurs from the base material or the hologram layer, and image information such as a facial photograph, identification information, etc. displayed on the fraud prevention seal is destroyed, and the fraud prevention seal cannot be restored by this layer destruction. It is extremely difficult to reuse the tamper-proof seal and to alter or modify the display information, so that it is possible to prevent fraud, and it is easy to see these from the outside because there is evidence of destruction due to peeling.
[0079]
  Further, by using a hologram layer as a base material, it is possible to improve the decorativeness as well as the above-described fraud prevention effect, and in particular, authenticate an adherend, for example, a passport or the like with a fraud prevention seal attached. It is possible. Furthermore, by making the hologram layer a transparent hologram, it is possible to recognize visible information on the lower layer, and it is possible to further improve convenience.
[0080]
  Furthermore, by providing a hologram layer between the anti-tampering seals, it is possible to improve the decorativeness as well as the anti-tampering effect described above. Can be performed. Further, by providing two holograms together with the hologram layer provided instead of the base material, the same or separate hologram images are arranged so that the reproduction directions are different, and a plurality of hologram images are arranged so as to overlap each other. In this way, it is possible to prevent fraudulent acts such as forgery, alteration, tampering, and to improve decoration.
[0081]
  Furthermore, by forming a printing layer with fluorescent ink, infrared absorbing ink, magnetic ink between layers, it is possible to verify the presence or absence by black lamp irradiation, infrared scope, magnetic sensor, etc. It is possible to determine the authenticity of an adherend, for example, a passport, etc. with the label attached, and the verification means can be mechanized, so that the verification work can be made efficient.
  In other words, it is difficult to reuse anti-tampering seals, altering or altering display information due to layer breakage due to cuts, and to prevent fraudulent acts and to perform normal authenticity judgment. -Each has an effect to prevent alteration.
[0082]
  As described above, the fraud prevention seal of the present invention can record an image or information on the image receiving layer, and can paste it on a blank page such as a passport or passbook, and can record new information or updated information as needed. Because it is not necessary to fill in information with a conventional printer, handwriting, or stamp, and it is difficult to reuse for fraudulent acts such as peeling of the anti-fraud seal and tampering / modification associated therewith It has extremely high security, and it becomes possible to form a portable medium with high usability by mechanization.
[Brief description of the drawings]
1A is a reference example, and FIG. 1B is a schematic cross-sectional view of a tamper-proof seal according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic plan view showing an example of the shape of a notch provided in the base material of FIGS. 1 (a) and 1 (b).
3A to 3D are schematic cross-sectional views showing other examples of the tamper-proof seal of FIGS. 1A and 1B. FIG.
4A and 4B are schematic cross-sectional views showing a state in which the tamper-proof seal shown in FIGS. 1A and 1B has been peeled off.
FIGS. 5A and 5B are schematic cross-sectional views of a transfer sheet and a base material used for producing the tamper-proof seal of FIGS. 1A and 1B.
FIG. 6 is a conceptual diagram illustrating a continuous manufacturing process for manufacturing a tamper-proof seal using a transfer sheet.
FIG. 7 is an explanatory view showing a process for manufacturing a tamper-proof seal using a transfer sheet.
8A and 8B are plan views of a conventional image display body.
[Explanation of symbols]
      1, 20, 21, 22, 23, 24 Fraud prevention seal
      2 Base material
      3 images
      4 Image receiving layer
      5 Protective layer with peelability
      6 Adhesive layer
      7 Heat-resistant base sheet
      8,16 Thermal transfer sheet
      9 Hologram layer
    10Hologram forming layer
    11Transparent thin film layer
    12Hologram forming layer
    13Transparent thin film layer (reflective thin film layer)
    14 Hologram layer
    15 Print layer
    17 adherend
      h Drum
      i Thermal head
      j Sublimation transfer device
      k Transfer ribbon
      n Heating medium

Claims (6)

基材の一方の面に粘着層を有し、前記基材の他方の面の一部又は全面に画像を記録してなる受像層、ホログラム層、保護層を順次積層してなり、前記基材にのみ厚さ方向の切れ込みを有し、該切れ込みの形状が、模様、マーク、文字又は数字からなることを特徴とする不正防止シール。An adhesive layer is provided on one surface of the substrate, and an image receiving layer, a hologram layer, and a protective layer obtained by recording an image on a part or the entire surface of the other surface of the substrate are sequentially laminated. A tamper-proof seal characterized by having a notch in the thickness direction only , and the shape of the notch comprising a pattern, a mark, a letter, or a number. 前記基材が前記ホログラム層とは別のホログラム層であり、ホログラムを形成する微細な凹凸からなるレリーフ面を有するホログラム形成層と、該ホログラム形成層のレリーフ面に接し、かつ該ホログラム形成層よりも屈折率が大きい透過性薄膜層を積層してなることを特徴とする請求項１記載の不正防止シール。 Said substrate and said hologram layer is another hologram layer, a hologram forming layer have a relief surface consisting of fine irregularities for forming the hologram in contact with the relief surface of the hologram forming layer, and the hologram forming layer 2. The tamper-proof seal according to claim 1, wherein a transparent thin film layer having a higher refractive index is laminated. 前記ホログラム層は微細な凹凸からなるホログラム形成層と、該ホログラム形成層のレリーフ面に接し、かつ前記ホログラム形成層よりも屈折率が大きい透過性薄膜層であることを特徴とする請求項１に記載の不正防止シール。  2. The hologram layer according to claim 1, wherein the hologram layer is a hologram forming layer composed of fine irregularities, and a transparent thin film layer that is in contact with the relief surface of the hologram forming layer and has a higher refractive index than the hologram forming layer. The tamper-proof seal described. 前記ホログラム層はリップマンホログラム層であることを特徴とする請求項１に記載の不正防止シール。  The fraud prevention seal according to claim 1, wherein the hologram layer is a Lippmann hologram layer. 前記不正防止シールの各層間のうち、一つ以上に印刷層を形成してなることを特徴とする請求項１記載の不正防止シール。  The fraud prevention seal according to claim 1, wherein a printing layer is formed in at least one of the layers of the fraud prevention seal. 前記印刷層は蛍光インキ、赤外線吸収インキ、磁性インキのいずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項５に記載の不正防止シール。  6. The tamper-proof seal according to claim 5, wherein the printed layer contains at least one of fluorescent ink, infrared absorbing ink, and magnetic ink.

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