JP4430914B2 - 水生生態系再生工法 - Google Patents

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Description

本発明は、付着藻類等の独立栄養生物を効率的に増殖させ、河川等の水生生態系の基盤となる付着藻類等の独立栄養生物を河川等に供給し、従属栄養生物が住みやすい多様性に富む河川等の環境を作り出すと共に、河川水等に含まれるリン、窒素等の有機栄養塩等を除去して河川等の水質浄化を行うようにした水生生態系再生工法に関する。
従来より、治山治水に対する基本的な考え方は「山に降った雨をいかに速やかに海へと流すか」であった。そのため、曲がった河川の直線化、遊水地の田畑への転用、及び高堤防の建設により、洪水時には流速をさらに速める工法を一貫して採用してきた。また、三面張り工法の積極的な採用により、河川流速をさらに速めた。一方、流速と河川水生生態系の基盤をなす藻類等の独立栄養生物の生息環境との関係に対する詳しい研究は、安定した流速環境の設定が難しく、最近まで皆無の状態であった。
ところが、緩速ろ過処理の研究から、最近になってようやくその実態が明らかにされるようになり、時速20〜30cm程度の河川流に比べて大変遅い流れがメロシラ等の付着珪藻の生育には適していることが定量的に明らかにされつつある。長期にわたる政策により、伏流水が多く見られる蛇行する川原や遊水地のような遅い流速環境を大きく削減したため、河川水生生態系の基盤をなす珪藻等の独立栄養生物の生産が大きく減少し、結果として、動物プランクトンから始まる従属栄養生物の生存環境が著しく狭められたことが判明してきた。
さらに、リン、窒素等の有機栄養塩を吸収分解する付着藻類等が減少したことで、河川水は、リン、窒素等の有機栄養塩により富栄養化し、この河川水が流れ込む海洋の沿岸や湖沼等の水域では、浮遊藻類等が異常繁殖して養殖や魚介類等に影響を与えていることも明らかとなっている。そこで、付着藻類等を増殖させる方法や、付着藻類等を用いて河川の水質浄化を行う装置等の各種提案がなされている。
例えば、糸状珪藻類の生産方法として、面積に比較して充分に浅い槽を設け、河川・伏流水等の自然水を遅い速度で流すように設定し、設定された水流は概略水平面をなし、また、設定された水流は非直線を含む一方向(非循環)をなし、太陽またはその他の光エネルギーと自然水中の栄養素により糸状珪藻類を生産する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、糸状珪藻類を用いて河川の水質浄化を行う装置として、貯水域とこれに流入する河川との間に配設される流入水浄化設備であって、上部から日光が導入可能な箱体と、この箱体内の下部に設けられて糸状藻類が支持される粗砂層と、この粗砂層の上方に設けられて糸状藻類が生息できる水層とからなる浄化ユニットを、上流側の粗砂層を通過した水が下流側の水層に流入するように複数個設け、最上流側の前記浄化ユニットの水層に前記河川の水を取り込み、最下流側の前記浄化ユニットの粗砂層を通過した水を前記貯水域に流入させる流入水浄化設備が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特開2001−321158号公報(特許文献1)のように、水平方向への流速では安定した流速環境を形成することは難しく、メロシラをはじめとする付着藻類等の独立栄養生物を増殖培養する条件として、この水平方向への流速環境は好適なものとはいえない。
また、特開平6−182384号公報(特許文献2)の流入水浄化設備では、藻類等の微生物環境の季節的変化により、流水に対する負荷抵抗(濾過機能)が大きく変化するため、浄化ユニット入り口での流量調節では、水層の流速を一定に維持するために煩雑な調整作業を必要とすると共に、糸状藻類の培養条件が著しく乱され、培養効率を大きく低下させる要因となり、安定した流速環境を形成し、その流速環境を維持することはできない。したがって、糸状藻類にとって好適な環境とはいえず、効率的にリン、窒素等の有機栄養塩を除去することもできない。
特開2001−321158号公報 特開平6−182384号公報
本発明は、上記問題点を解決するため、鋭意研究の結果開発されたものであり、その目的とするところは、安定した流速環境を実現し、この流速環境のもとで、メロシラをはじめとする付着藻類等の独立栄養生物を効率的に増殖させ、河川等に供給することにより、従属栄養生物が住みやすい多様性に富む河川等の環境をつくり出すと共に、河川水等に含まれるリン、窒素等の有機栄養塩等を除去して、河川等の水質浄化を行うことが可能な水生生態系再生工法を提供することにある
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、少なくとも、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う上層域、中層域、下層域の3層から成る培養域と、この培養域と連通した流速調整域を設け、流速調整域の水位を調整することにより、培養域の上層域から下層域に向かって、毎時2cmから毎時2mの範囲の速度で調整する垂直方向の流れをつくり出し、前記下層域の水平方向への流速は、前記上層域と中層域の垂直方向への速度より速い流れとして下層域の水平方向から前記流調整域へ流し、前記上層域において、メロシラをはじめとする付着藻類等の独立栄養生物を効率的に増殖させ、水生生態系の水に含まれるリン、窒素等の有機栄養塩等を除去すると共に、培養した付着藻類を水生生態系に供給して、動物プランクトンから始まる従属栄養生物の生存に適した環境をつくり出す水生生態系再生工法である。
請求項2に係る発明は、前記培養域の上流側に前濾過域を設け、この前濾過域で処理した処理水を培養域に供給するようにした水生生態系再生工法である。
請求項3に係る発明は、河川水の光透過性を高める前濾過域である前濾過槽と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養域である培養槽と、この培養槽と連通した流速調整域である流速調整槽を設け、前記培養槽には、前濾過槽で処理された河川水が供給され、流速調整槽の水位を調整して、培養槽内に垂直方向への流速を形成し、この流速のもとで、効率的に増殖させた付着藻類等の独立栄養生物を河川に供給すると共に、有機栄養塩等を除去して河川の水質浄化を行うようにした水生生態系再生工法である。
請求項4に係る発明は、前記前濾過槽に過剰に流入した河川水を流出させるオーバーフローを備え、前記上層域の深さを30cm以内とした水生生態系再生工法である。
請求項5に係る発明は、流水に対する負荷抵抗を高めるチップ形状のチップ素材から成る中層域の上部に砂層を設け、この砂層の上部に付着藻類が生息する上層域を設けた水生生態系再生工法である。
請求項に係る発明は、開閉板、バルブ等の流量調整手段を介して、流速調整槽の水位を調整するようにした水生生態系再生方法である。
請求項に係る発明は、前記培養槽内の剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物を藻類排出口から河川に供給するようにした水生生態系再生方法である。
請求項1に係る発明によると、培養域と連通した流速調整域内の水位を調整することで、培養域内に極めて安定した垂直方向への流速環境を形成することができ、この流速環境のもとで、河川等の水生生態系の基盤となる付着藻類等の独立栄養生物を効率的に培養させることが可能となり、これにより、付着藻類等の独立栄養生物を河川等に供給して、従属栄養生物が住みやすい多様性に富む環境を形成することが可能となる。
さらに、河川等からの水に含まれるリン、窒素等の有機栄養塩等は、付着藻類等の独立栄養生物により吸収分解されるので、河川等の水質浄化を同時に行うことが可能となる。
また、前記培養槽は、付着藻類等の独立栄養生物を増殖させる上層域と、流速負荷抵抗を高める中層域と、流速負荷抵抗の少ない下層域とから構成することで、極めて安定した垂直方向への流速環境を形成することができ、しかも、太陽光等の光量を効率的に確保することが可能となる。
さらに、前記下層域の水平方向への流速環境は、前記上層域と中層域の垂直方向への流速環境より速い流れとすることで、上層域及び中層域を通過した水を速やかに流速調整槽へ流すことが可能となる。
垂直方向の流れを毎時2cmから2mという極めてゆっくりとした流速環境を容易につくり出すことが可能となり、季節により水温・太陽光量等の違いによって、培養条件が大きく異なることに対しても、確実に対応することが可能となる。
請求項2に係る発明によると、前濾過域で沈殿・濾過処理等することにより、水の光透過性等が高くなり、この前濾過域を経た処理水を培養域へ供給することで、太陽光等の光量を底層まで十分に供給することが可能となり、付着藻類等の独立栄養生物の光合成を盛んに行わせることが可能となる。
請求項3に係る発明によると、培養槽と連通した流速調整槽内の水位を調整することで、培養槽内に極めて安定した垂直方向への流速環境を形成することができ、この流速環境のもとで、河川の水生生態系の基盤となる付着藻類等の独立栄養生物を効率的に培養させることが可能となり、これにより、付着藻類等の独立栄養生物を河川に供給して、従属栄養生物が住みやすい多様性に富む環境を形成することが可能となる。
さらに、河川水に含まれるリン、窒素等の有機栄養塩等は、付着藻類等の独立栄養生物により吸収分解されるので、河川の水質浄化を同時に行うことが可能となる。
さらに、河川の場合、水量が大きく減少した時に汚染が悪化する事例が多く、そのような場合でも河川浄化に向けて効率良く培養環境を維持することが可能となる。
請求項に係る発明によると、上層域の深さを30cm以内とすることで、底層まで太陽光等の光量を十分に供給することが可能となり、付着藻類等の独立栄養生物の光合成を盛んにさせることができ、さらに、増殖した付着藻類等の独立栄養生物を効率的に収集することが可能となる。
請求項に係る発明によると、中層域を間伐材等のチップ素材を用いて形成することで、水中の微生物との接触機会を多くつくり出すことができるという微生物にとって格好の生活環境を提供することができ、これにより、このチップ層では、多様な微生物生態系を形成させることが可能となり、この微生物によって、水中に残存するリン、窒素等の有機栄養塩等をさらに除去し、河川の水質浄化を行うことが可能となる。
さらに、間伐材等のチップ素材を利用することで、間伐材等の利用促進を図ることが可能となる。
請求項に係る発明によると、開閉板、バルブ等の流量調整手段を用いることで、流速調整槽の水位調整を容易に行うことが可能となる。
請求項に係る発明によると、剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物を自動的に河川に供給することが可能となる。
本発明における水生生態系再生工法の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の水生生態系再生工法1の概略説明図であり、同図に示すように、付着藻類等の独立栄養生物(以下、付着藻類Aという)の培養を行う培養域3と、この培養域3と連通した流速調整域4とを設け、この流速調整域4内の水位を調整して、河川水5等が供給された培養域3内に、安定した垂直方向への流速環境を形成し、この流速環境のもとで、効率的に確保された太陽光等の光量と、河川水5等に含まれるリンや窒素等の有機栄養塩等により、培養域3内に生息する付着藻類Aを効率的に培養すると共に、群体A(付着藻類等)から剥離浮上した付着藻類等(以下、付着藻類Bという)を河川等に供給し、従属栄養生物が住みやすい多様性に富む環境を形成すると共に、河川水5等からリンや窒素等の有機栄養塩等を除去して水質浄化を行う工法となっている。
図1に示すように、本実施形態において、前記培養槽3は、付着藻類Aを繁殖させる上層域3aと、流水の流速負荷抵抗を高める中層域3b、及び流水に対する流速負荷抵抗の少ない下層域3cから構成されており、上層域3aと中層域3bでは垂直方向への流速環境が形成され、下層域3cでは水平方向への流速環境が形成されている。
また、同図に示すように、前記培養域3内に生息する付着藻類Aの光合成を盛んにさせるため、培養域3の上流側に前濾過域2を設け、河川等から流入した泥、浮遊物等を除去し、培養域3へ供給される処理水5(河川水等)の光透過性等を高めるようにするとよい。
次に、上記した本発明の水生生態系再生工法を河川に適用した水生生態系再生工法並びにその装置の好ましい一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図1と同一部分は同一符号を付して説明する。
図2は、本発明の河川水生生態系再生工法を適用した装置1(以下、本装置1という)の斜視図であり、図3は、その断面図である。図2及び図3に示すように、本装置1は、主として河川水5の光透過性を高める等の処理を行う前濾過槽2と、付着藻類A(本例では、主としてメロシラ)の培養を行う培養槽3と、この培養槽3と連通した流速調整槽4等から構成されている。
前記した前濾過槽2は、培養槽3の上流側に位置し、河川水5とともに流入した泥や浮遊物等を除去し、河川水5の光透過性を高める等の処理機能を有している。この前濾過槽2で処理された河川水(処理水)5を下流側に位置する培養槽3へ供給することで、太陽光等の光量を底層まで十分に供給することが可能となり、培養槽3内に生息する付着藻類Aの光合成を盛んに行わせることが可能となる。なお、図3に示すように、本例では底部との間に所定の隙間2a(以下、流路口2aという)を設けて仕切板2bを設置し、この仕切板2bと壁部2cとの間には、フィルター等の浄化手段6を設けている。この浄化手段6は、あらゆる構造のものを採用することが可能であり、実施に応じて任意である。
前濾過槽2内に流入した河川水5は、先ず、この浄化手段6を通過することで、泥や浮遊物等が除去され、光透過性等が高められた後、流路口2aを通って上昇し、前記仕切板2bの高さより低く設定された仕切壁2dを越えて培養槽3へと供給される。図中7は、前濾過槽2内に過剰に流入した河川水5を流出させるオーバーフローである。なお、本例に示す前濾過槽2の構造は一例であって、これに限定されるものではなく、例えば、後述するように、主として自然沈殿を行う簡易な構造からなるものでもよく、その構造は実施に応じて任意である。
図3に示すように、前記培養槽3は、付着藻類A(本例では、主としてメロシラ)を繁殖させる上層域3aと、流水の流速負荷抵抗を高める中層域3b、及び流水に対する流速負荷抵抗の少ない下層域3cから構成されており、上層域3aと中層域3bでは垂直方向への流速環境が形成され、下層域3cでは水平方向への流速環境が形成されている。また、この下層域3cの水平方向への流速環境は、前記上層域3aと中層域3bの垂直方向への流速環境より速い流れとなるよう設定されており、上層域3a及び中層域3bを通過した河川水5を速やかに流速調整槽4へと流す構造となっている。
また、本例では、水域である上層域3aの深さは30cm以内としており、これにより、太陽光等の光量を底層まで十分に供給することができ、付着藻類Aの光合成を盛んにさせることができると共に、繁殖した付着藻類等の効率的な収集が可能となる。すなわち、底層では強い光のもとで付着藻類Aが盛んに繁殖して酸素を生産するが、その酸素は気泡となり、気泡の成長とともに気泡の持つ浮力が増大することで、群体A(付着藻類等)の一部分が剥離浮上する。このように、上層域3aの深さを浅く設定することで、底層の水圧を小さくし、気泡の成長を促進させて生ずる浮力の増大により、付着藻類Aの剥離浮上を促進させる一方で、底層の付着藻類Aの生息環境が改善されて繁殖効果を高める。なお、図2に示すように、剥離浮上した付着藻類Bは、培養槽3に形成された浮遊藻類収拾口8を介して、藻類排出口9から直接或いは間接的に河川10へ供給される構造となっており、付着藻類Aの生息環境は常に良好な状態に維持されている。
各種藻類やプランクトンには、それぞれのボディーサイズに関係した独自の繁殖しやすい固有の最適流速環境が存在するが、その最適流速環境を作り出すための流速負荷抵抗を高めるために、本例においては、間伐材等のチップ素材を用いて、流速負荷抵抗を高める中層域3bを形成している。なお、本例では、前記チップ素材を目の細かな袋体に詰めた状態で用いている。このチップ素材のように、木材を細かく粉砕した素材は、形や大きさが不定形であるとともに繊維質に富むため表面積が大きく、水中の微生物との接触機会が多く作り出されて、微生物にとって格好の生活環境を提供することになり、これにより、このチップ層では多様な微生物の生態系が形成される。さらに、上層域3aからの酸素を豊富に含んだ水の安定供給により、光を嫌う微生物の生息を可能にしており、この微生物によって、水中に残存する有機物が摂取され、微生物の体内にて嫌気性分解が行われる。
すなわち、上層域3aに酸素の豊富な状況を形成させることにより、付着藻類Aによる有機物の吸収分解を促進させる一方で、中層域3bでは、微生物の体内における嫌気性分解を促進する環境をつくり出す。このように、好気性と嫌気性の両方の環境を上層域3aと中層域3bでつくり出し、有機物を効率よく吸収分解することで、河川水5を効果的に浄化させている。
本例では、中層域3bをチップ素材を用いて形成しているが、これに限定するものではなく、原理的には流水に対する負荷抵抗を高める素材であればよい。また、図3に示すように、本例では、チップ素材からなる中層域3bの上部に砂等からなる砂層3dを設け、この砂層3dの上部に付着藻類Aが生息する上層域3aを設けている。これにより、付着藻類Aは砂層3dに支持され、膜状に群体を形成しながら、安定した状態で繁殖させることが可能であり、その繁殖状態は実施に応じて任意である。また、中層域3bの厚さを概略50cm以内とし、砂層3dの厚さを概略20cm以内に設定するのが好ましいが、これに限定されるものではなく、実施に応じて任意である。
上述したように、前濾過槽2を経て供給された河川水5は、有機栄養塩等の吸収能力に優れた付着藻類Aが生息する上層域3aにおいて、リンや窒素等の有機栄養塩等が効果的に除去され、この上層域3aを通過した河川水5は、中層域3bにおいて、物理的及び生物的な浄化処理が行われた後、流水に対する負荷抵抗の少ない下層域3cへと流れ、この下層域3cに形成された水平方向への流速により、連通口4aを通って流速調整槽4へと流出する。本例において下層域3cは、サイズの大きな砂利(例えば、10〜20cm)を敷設して形成され、その敷設した状態を確実に維持できるよう設けている。なお、下層域3cの構造は、本例に限定されるものではなく、流水に対する負荷抵抗の少ない下層域3cを形成可能な構造であればよい。
前記培養槽3と連通した流速調整槽4において、この流速調整槽4に設けた開閉板11を開閉操作して、流速調整槽4内の河川水5を直接或いは間接的に河川10へ流出している。すなわち、流速調整槽4内の水位を調整することで、培養槽3内に極めて安定した垂直方向への流速環境が形成され、これにより、この流速環境のもとで、メロシラ等の付着藻類Aが効率的に繁殖することが可能となり、本装置1内に流入した河川水5は極めて効果的に浄化され、河川10に戻される。本例では、開閉板11を用いているが、これに限定するものではなく、後述する他例に示すように、流量測定器を備えたバルブ等の流量調整手段を用いてもよい。
前記流速調整槽4の水位調整は、単位時間当たりの排水量により水位調整を行い、培養槽3内の水位との高低差により、培養槽3の上層域3aと中層域3bにおける垂直方向への流速を、例えば、毎時20cmを中心として、毎時2cmから2mの範囲で調整するようにする。このように、毎時2cmから2mと言う非常にゆっくりとした幅を持たせた垂直方向への極めて安定した流速環境を、この流速調整槽4の水位を調整することで容易につくり出すことを可能にしており、このように、垂直方向への流速調整範囲に幅を持たせたことで、季節により水温・太陽光量等の違いによって、培養条件が大きく異なることに対しても、確実に対応できるようにしている。
次に、上記実施形態の他例を説明する。なお、上記実施形態と同一部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
図4及び図5に示すように、河川10から流入した河川水5は、流路を通って、先ず、図5aに示す前濾過池2に供給され、この前濾過池2において、流入水中の泥等を自然沈殿させ、水の光透過性が高められる。この前濾過池2を経た河川水5は、図5bに示す付着藻類Aが生息する培養池3に供給される。この培養池3内には、安定した垂直方向への流速環境が形成されており、この流速環境のもとで、太陽光等の光量と、河川水5に含まれるリンや窒素等の有機栄養塩等により、効率的に付着藻類Aが培養される。また、培養池3内では、盛んに光合成が行われて酸素が生産され、その酸素は気泡となり、気泡の成長とともに気泡の持つ浮力が増大し、これにより、群体A(付着藻類等)の一部分は剥離浮上する。この剥離浮上した付着藻類Bは、藻類排出口9を介して河川10に供給され、これにより、河川10には、動物プランクトンから始まる従属栄養生物の生存に適した環境がつくり出される。
また、河川水5は、培養池3を構成する上層域3a、中層域3b、下層域3cを通過することで、リンや窒素等の有機栄養塩等が除去され、物理的及び生物的に浄化された河川水5は、図5cに示す流速調整池4を経由して河川10へ流出する。本例では、流量測定器12を備えたバルブ11を用いて、流速調整池4内の水位を調整することで、培養池3内に形成された極めて安定した垂直方向への流速環境を管理するようにしている。また、図5cに示すように、本例では流速調整池4内に比較的大きな石等を配置しており、万が一、この流速調整池4内に人や動物が立ち入った場合でも、その安全を確保するようにしている。なお、池水面の上部を部分的或いは全体を覆うように、落下防止ネット等を設置してもよい。
また、流速調整池4の下流側には、図5dに示す広場13等を設け、この広場13に流速調整池4から浄化された河川水5を供給することが可能であり、多目的利用として、例えば、浅く流れの遅い安全な子供向けの遊び場として活用することができ、この広場13を経て浄化された河川水5を河川10へ流出するようにしてもよい。
上述のように、付着藻類等の独立栄養生物として、主としてメロシラを挙げて説明してきたが、例えば、フラジリアなど、その他多種類の付着藻類等の独立栄養生物に適用することができる。
次に、本発明の水生生態系再生工法を適用し、内海・入江等の沿岸域や、池、ダム等の止水水域の水質浄化を主として行う浮上型装置について説明する。
図6において、図中20は、止水水域の水面に浮上させて利用する浮上型装置であり、その構造は、止水水域の水5を吸引して装置20内へ供給する給水ポンプ21と、主として水5の光透過性等を高める前濾過槽22と、付着藻類A(本例では、主としてメロシラ)の培養を行う培養槽23と、この培養槽23と連通した流速調整槽24と、給水ポンプ21等へ電力供給を行うソーラーパネル25等から構成されている。
前記給水ポンプ21により吸引された水5は、先ず、前濾過槽22に供給され、この前濾過槽22において、水5に含まれる泥等を自然沈殿させて光透過性等を高めている。なお、給水ポンプ21にフィルター等を設けて、止水水域の水5が前濾過槽22内に供給される前に、止水水域に浮遊しているゴミやプランクトン等を予め除去することが好ましい。この前濾過槽22で処理された水5を培養槽23へ供給することで、太陽光等の光量を底層まで十分に供給することが可能となり、培養槽23内に生息する付着藻類Aの光合成を盛んに行わせることが可能となる。図中26は、培養槽22内に過剰に流入した止水水域からの水5を流出させるオーバーフローである。
図6に示すように、前記培養槽23は、付着藻類Aを繁殖させる上層域23aと、流水の流速負荷抵抗を高める中層域23b、及び流水に対する流速負荷抵抗の少ない下層域23cから構成されており、上層域23aと中層域23bでは垂直方向への流速環境が形成され、下層域23cでは水平方向への流速環境が形成されている。また、この下層域23cの水平方向への流速環境は、前記上層域23aと中層域23bの垂直方向への流速環境より速い流れとなるよう設定されており、上層域23a及び中層域23bを通過した水5を速やかに流速調整槽24へと流すようにしている。なお、図中23dは砂層であり、上層域23a、中層域23b、下層域23c、及び砂層23dの構造及び機能は、上述した水生生態系再生装置1と同様であるので、その説明を省略する。
剥離浮上した付着藻類Bを、例えば、ネット等の藻類回収具を備えた藻類回収口やオーバーフロー等により連続的に回収すれば、藻類の培養条件を大きく乱すことなく増殖した藻類を効率良く回収することができる。回収された付着藻類等は、飼料・肥料等、多目的の利用が可能であり、用途に適合した形で利用できる。また、浮上型装置20を浮上させる池やダム等が下流域へと繋がっている場合には、増殖させた藻類をその河川へ供給すれば、上述した水生生態系再生装置と同様、水生生態系の再生に向けて大きな効力を発揮する。
前記培養槽23と連通した流速調整槽24において、この流速調整槽24に設けた流量測定器27を備えたバルブ28を開閉操作して、流速調整槽24内の水5を止水水域へ流出させる構造となっている。すなわち、流速調整槽24内の水位を調整することで、培養槽23内に極めて安定した垂直方向への流速環境が形成され、この流速環境のもとで、メロシラ等の付着藻類Aが効率的に繁殖することが可能となる。これにより、水中に含まれるリンや窒素等の有機栄養塩等を除去し、装置20内に流入した止水水域の水5を効果的に浄化することができる。
また、前記流速調整槽24の水位調整は、単位時間当たりの排水量により水位調整を行い、培養槽23内の水位との高低差により、培養槽23の上層域23aと中層域23bにおける垂直方向への流速を、例えば、毎時20cmを中心として、毎時2cmから2mの範囲で調整するようにする。このように、毎時2cmから2mと言う非常にゆっくりとした幅を持たせた垂直方向への極めて安定した流速環境を、この流速調整槽24の水位を調整することで容易につくり出すことを可能にすると共に、垂直方向への流速調整範囲に幅を持たせたことで、季節により水温・太陽光量等の違いによって、培養条件が大きく異なることに対しても、確実に対応できるようにしている。
さらに、この浮上型装置20は、容易に移動させることが可能であるので、設置場所の変更に対して迅速に対応することができる。さらに、装置20により浄化された水は、ポンプ等の供給手段を介して浄化水として供給することができる。また、図示しないが、適宜の温度調整器を設けて、培養槽23に生息する付着藻類等の独立栄養生物にとっての最適温度を設定し、増殖率を更に高めることもできる。
上述した本装置1や浮上型装置20を内海や入江等の沿岸域に設ければ、海水域でも同様に大量の藻類やプランクトン等の培養が可能であると共に、富栄養化物質に富む海水域が浄化される。また、その場合には毎日発生する干満の差を利用して、安定した垂直方向の流速環境を作り出したものでは、流速の方向は干満の状態により異なるものの、藻類やプランクトン等の培養は可能であり、沿岸域の潮干帯域を利用して、大規模な施設を作れば、沿岸域における珪藻等の独立栄養生物のバイオマスを著しく増大させることになり、かつて、日本沿岸海域に多く見られた干潟等における多様性に富む生態系を再生させることが可能となる。また、こうした施設はあさり・ハマグリ・カキ・帆立貝等の養殖漁業に大きな効力を発揮する。
本発明の水生生態系再生工法は、海、貯水池、湖、沼等に流入する河川や海などに適用して、水生生態系の基盤となる付着藻類等の独立栄養生物を効率的に培養させることができ、これにより、メロシラをはじめとする付着藻類等を河川等に供給して、従属栄養生物が住みやすい多様性に富む環境を形成することが可能となり、さらに、河川水等に含まれるリンや窒素等の有機栄養塩等は、この付着藻類等の独立栄養生物により吸収分解されるので、河川等の水質浄化を同時に行うことが可能となる。
本発明である水生生態系再生工法の概略説明図である。 本発明である水生生態系再生工法を適用した装置の斜視図である。 図2における装置の断面図である。 河川に設ける本発明の他例を示した平面図である。 前濾過池の断面図(a)、培養池の断面図(b)、流速調整池の断面図(c)、及び広場の断面図(d)である。 浮上型装置を示した断面斜視図である。
符号の説明
1 本装置(水生生態系再生工法
2 前濾過域(前濾過槽、前濾過池)
3 培養域(培養槽、培養池)
3a 上層域
3b 中層域
3c 下層域
4 流速調整域(流速調整槽、流速調整池)
5 水(河川水)
6 浄化手段
9 藻類排出口
10 河川
11 開閉板、バルブ(流量調整手段)
A 付着藻類(メロシラ)
B 付着藻類(メロシラ)

Claims (7)

  1. 少なくとも、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う上層域、中層域、下層域の3層から成る培養域と、この培養域と連通した流速調整域を設け、流速調整域の水位を調整することにより、培養域の上層域から下層域に向かって、毎時2cmから毎時2mの範囲の速度で調整する垂直方向の流れをつくり出し、前記下層域の水平方向への流速は、前記上層域と中層域の垂直方向への速度より速い流れとして下層域の水平方向から前記流調整域へ流し、前記上層域において、メロシラをはじめとする付着藻類等の独立栄養生物を効率的に増殖させ、水生生態系の水に含まれるリン、窒素等の有機栄養塩等を除去すると共に、培養した付着藻類を水生生態系に供給して、動物プランクトンから始まる従属栄養生物の生存に適した環境をつくり出すことを特徴とする水生生態系再生工法。
  2. 前記培養域の上流側に前濾過域を設け、この前濾過域で処理した処理水を培養域に供給するようにした請求項1に記載の水生生態系再生工法。
  3. 河川水の光透過性を高める前濾過域である前濾過槽と、付着藻類等の独立栄養生物の培養を行う培養域である培養槽と、この培養槽と連通した流速調整域である流速調整槽を設け、前記培養槽には、前濾過槽で処理された河川水が供給され、流速調整槽の水位を調整して、培養槽内に垂直方向への流速を形成し、この流速のもとで、効率的に増殖させた付着藻類等の独立栄養生物を河川に供給すると共に、有機栄養塩等を除去して河川の水質浄化を行うようにした請求項1又は2に記載の水生生態系再生工法。
  4. 前記前濾過槽に過剰に流入した河川水を流出させるオーバーフローを備え、前記上層域の深さを30cm以内とした請求項に記載の水生生態系再生工法。
  5. 流水に対する負荷抵抗を高めるチップ形状のチップ素材から成る中層域の上部に砂層を設け、この砂層の上部に付着藻類が生息する上層域を設けた請求項1乃至4の何れか1項に記載の水生生態系再生工法。
  6. 開閉板、バルブ等の流量調整手段を介して、流速調整槽の水位を調整するようにした請求項に記載の水生生態系再生方法。
  7. 前記培養槽内の剥離浮上した付着藻類等の独立栄養生物を藻類排出口から河川に供給するようにした請求項に記載の水生生態系再生方法。
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