JP4430702B2 - 分散電源の単独運転検出装置 - Google Patents

分散電源の単独運転検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4430702B2
JP4430702B2 JP2007232269A JP2007232269A JP4430702B2 JP 4430702 B2 JP4430702 B2 JP 4430702B2 JP 2007232269 A JP2007232269 A JP 2007232269A JP 2007232269 A JP2007232269 A JP 2007232269A JP 4430702 B2 JP4430702 B2 JP 4430702B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
order
susceptance
injection
distributed power
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007232269A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009065794A (ja
Inventor
文雄 山本
怜史 宇田
荘治 西村
儀宏 羽田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Kansai Electric Power Co Inc
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Electric Power Co Inc, Nissin Electric Co Ltd filed Critical Kansai Electric Power Co Inc
Priority to JP2007232269A priority Critical patent/JP4430702B2/ja
Publication of JP2009065794A publication Critical patent/JP2009065794A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4430702B2 publication Critical patent/JP4430702B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Supply And Distribution Of Alternating Current (AREA)

Description

この発明は、上位系統に変電所を介して配電線が接続され、この配電線に、分散電源を有する分散電源保有設備が接続された構成の配電系統に適用されるものであって、分散電源の単独運転を検出する単独運転検出装置に関する。
分散電源の単独運転を検出する装置の一例として、上位系統に変電所を介して配電線が接続され、この配電線に、分散電源を有する分散電源保有設備が接続された構成の配電系統に適用される単独運転検出装置であって、前記配電線から前記分散電源保有設備への引込線に、当該配電系統の基本波の1倍よりも大きい非整数倍の注入次数(例えば2.4次、2.5次等)の注入電流を注入する電流注入装置と、前記分散電源保有設備の受電点から眺めた前記配電系統の前記注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスを計測して、当該アドミタンスまたはサセプタンスの変化から、前記分散電源が単独運転になったことを検出して単独運転検出信号を出力する単独運転監視装置とを備えている単独運転検出装置が既に提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、単独運転検出装置の検出速度を高速化(換言すれば、検出時間を短縮。以下同様)することによって、地絡過電圧継電器(OVGR)の代替として、単独運転検出装置を用いることができ(即ち、単独運転検出装置による地絡事故の間接検出)、それによって地絡過電圧継電器およびそれ用の接地形計器用変圧器(GPT)を省略することのできることが、非特許文献1および2に記載されている。
特に、配電系統が特別高圧(以下これを特高と略称する)の場合は、接地形計器用変圧器は電気絶縁のために大型、高価になるので、それを省略することによる効果は大きい。なお、この明細書では、電気設備技術基準と同じく、電圧が7kV超を特高と呼び、600V超7kV以下を高圧と呼ぶ。
更に、非特許文献2には、検出時間の短縮(例えば50m秒以下にする。これにする理由は後述)を目的として、上記特許文献1に記載のような単独運転検出装置を改良して、(a)電流注入装置から低次注入次数(例えば2.25次または2.5次等)および高次注入次数(例えば15.75次または17.5次等)の注入電流を同時に注入し、(b)単独運転検出装置において、上記低次注入次数のサセプタンスおよび高次注入次数のサセプタンスをそれぞれ所定の判定値と比較して、両者の判定結果のAND条件で単独運転を検出するようにした単独運転検出装置が提案されている。
特開2001−251767号公報(段落0009、0035−0037、図1) 系統連系専門部会編集、「系統連系規程(電気技術規程系統連系編)JEAC 9701−2006」、第4版、社団法人日本電気協会、平成18年8月30日、頁332−333 山本文雄、他4名「高速検出型次数間高調波注入方式単独運転検出装置の検証試験」、平成19年電気学会全国大会講演論文集、社団法人電気学会、平成19年3月15日、第6分冊、頁146−147
前述したように、単独運転検出装置によって地絡事故の間接検出を行うためには、単独運転の検出時間を短縮する(例えば前述したように50m秒以下にする)必要がある。その一手段として、単独運転監視装置を構成していて注入次数の電圧、電流を抽出する離散フーリエ変換器における計測時間を短縮することが挙げられる。
しかし、離散フーリエ変換器における計測時間を短縮すると、低次注入次数の電圧計測のSN比が低下し、アドミタンスやサセプタンスの監視結果が不安定になる。これは簡単に言うと、注入電流Jm によって発生する注入次数電圧Vm は(数字のmは注入次数を表している)、次式で表され、注入次数mが小さいと注入次数電圧Vm が小さくなってSN比が低下するからである。ωは角周波数、Lは配電系統のインダクタンスである。
[数1]
m =jωL・Jm ∝jmL・Jm
その結果、系統の過渡変動(例えば、瞬時電圧低下、容量の大きな力率改善用コンデンサの投入、容量の大きなモータの並列・解列等)の影響によってアドミタンスやサセプタンスの変動が大きくなり、不要動作(即ち、本来検出すべきでないのに誤検出すること)を起こしやすくなる。
これに対して、上記数1からも分かるように、高次注入次数の注入電流Jm によって発生する注入次数電圧Vm は、注入次数mが大きいぶん大きくなるので、低次注入次数の場合に比べてSN比が高くなる。従って、SN比の観点からは、高次注入次数を使用することが有効であり、それによって、過渡変動時の不要動作を防止することができる。
このような観点から、上記非特許文献2に記載の単独運転検出装置は、検出時間の短縮に伴って発生する不要動作を防止するために、低次注入次数の判定結果と高次注入次数の判定結果とのAND条件で単独運転を検出するようにしている。
ところが、例えば特高配電系統を例に取ると、特高配電系統には、通常、図1に示す例のように、高圧配電用変電所の変圧器44と、それに直列接続された高圧需要家の力率改善用コンデンサ(SC)48とが設けられており、両者44、48によって、4次以上の次数において直列共振が発生する場合がある(これと同様のことは、例えば特許第3367371号公報の段落0022−0024にも記載されている)。
図1は、図5に示す配電系統と同様の(但し、単独運転検出装置30はこの発明の実施形態に係る特有のものである)配電系統を簡略化して示す回路モデルであり、両図において同一または相当する部分には同一符号を付している。上位系統2に特高配電用変電所の遮断器8を介して特高の配電線10が接続されており、この配電線10に、高圧配電用変電所の変圧器44を介して高圧需要家負荷46および高圧需要家の力率改善用コンデンサ48が接続されている。配電線10には、特高需要家負荷12が接続されており、かつ、受電点Pに電流注入装置32aから注入電流Jm が注入される。受電点Pから眺めた配電系統のサセプタンスをBとしている。
この図1の回路モデルにおいて、上位系統2のインピーダンス(正確には、10MVAベースのパーセントインピーダンス。以下同様)を0.1+j2%、変圧器44のインピーダンスを0.33+j2.67%、高圧需要家負荷46のインピーダンスを1000%、力率改善用コンデンサ48のインピーダンスを−j166.7%、配電線10のインピーダンスをj0.01%として、力率改善用コンデンサ48がない場合(換言すれば力率改善用コンデンサ48による直列共振がない場合)のサセプタンスBの周波数特性を図2に示し、力率改善用コンデンサ48があり直列共振がある場合のサセプタンスBの周波数特性を図3に示す。
この図2、図3から分かるように、力率改善用コンデンサ48による直列共振がない場合(図2)と、ある場合(図3)とでは、単独運転時のサセプタンスBが大きく異なる。一般的に、高圧需要家の力率改善用コンデンサの量は、高圧需要家負荷46の状態によって変化する(例えば、単独運転検出装置の設置後に、負荷の増大に伴って力率改善用コンデンサ48の量が増大する)ことが多いので、単独運転を判定する判定値をうまく定めることができない。
即ち、低次注入次数を例えば2.5次とすると、低次注入次数の判定値Ju3は、力率改善用コンデンサ48による直列共振の有無に拘わらず、所定の値(例えば−0.2S(ジーメンス))に設定しておけば良く、それによって、力率改善用コンデンサ48による直列共振の有無に拘わらず、分散電源の単独運転を検出することができる。これは、連系運転から単独運転に移行すると、サセプタンスBは、実線で示す状態から一点鎖線で示す状態に、判定値Ju3を超えて容量性方向(即ち正方向)に変化するので、単独運転になったことを判定値Ju3によって判定することができるからである(図2、図3参照)。
しかし、高次注入次数を例えば17.5次とすると、力率改善用コンデンサ48による直列共振がない場合を想定して高次注入次数の判定値Ju4を所定の値(例えば−0.03S)に設定しておいた場合、(a)力率改善用コンデンサ48による直列共振がない場合は、連系運転から単独運転に移行すると、サセプタンスBは、判定値Ju4を超えて容量性方向に変化するので、単独運転になったことを判定値Ju4によって判定することができるけれども(図2参照)、(b)力率改善用コンデンサ48による直列共振がある場合は、連系運転から単独運転に移行しても、サセプタンスBは、容量性方向に変化するけれども判定値Ju4を超えないので、単独運転になったことを判定値Ju4によって判定することはできない(図3参照)。
仮に、力率改善用コンデンサ48による直列共振がある場合を想定して高次注入次数の判定値Ju5を所定の値(例えば−0.1S程度)に設定しておくと、(a)力率改善用コンデンサ48による直列共振がある場合は、連系運転から単独運転に移行すると、サセプタンスBは、判定値Ju5を超えて容量性方向に変化するので、単独運転になったことを判定値Ju5によって判定することはできるけれども(図3参照)、(b)力率改善用コンデンサ48による直列共振がない場合は、連系運転時にサセプタンスBは既に判定値Ju5を容量性方向に超えているので単独運転と判定してしまい、初めから不要検出を起こしているので単独運転を検出することはできない(図2参照)。
従って、非特許文献2に記載のように低次注入次数のサセプタンスおよび高次注入次数のサセプタンスをそれぞれ所定の判定値と比較して、両者のAND条件で単独運転を検出するようにしても、単独運転を高速で検出することはできても、確実に(即ち、不検出や不要検出を起こさずに)検出することができない場合があるという点になお改善の余地がある。これを表1にまとめて示す。
Figure 0004430702
以上は、サセプタンスで判定する場合を例に説明したが、配電系統のアドミタンスは殆どがサセプタンスであるので、アドミタンスで判定する場合も上記と同様のことが言える。
そこでこの発明は、非特許文献2に記載の単独運転検出装置を更に改良して、分散電源の単独運転を高速で、しかも確実に検出することができるようにした単独運転検出装置を提供することを主たる目的としている。
この発明に係る単独運転検出装置は、前記配電線から前記分散電源保有設備への引込線に、当該配電系統の基本波の1倍よりも大きい非整数倍の注入次数の注入電流を注入する電流注入装置と、前記分散電源保有設備の受電点から眺めた前記配電系統の前記注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスを計測して、当該アドミタンスまたはサセプタンスの変化から、前記分散電源が単独運転になったことを検出して単独運転検出信号を出力する単独運転監視装置とを備えている単独運転検出装置において、(1)前記電流注入装置は、4次未満の低次注入次数の注入電流および4次以上の高次注入次数の注入電流を注入するものであり、(2)前記単独運転監視装置は、(a)前記低次注入次数の前記アドミタンスまたはサセプタンスを計測する低次側計測手段と、(b)前記低次側計測手段で計測したアドミタンスまたはサセプタンスを所定の低次側判定値と比較することによって、前記分散電源が単独運転になったことを検出して低次側検出信号を出力する低次側判定手段と、(c)前記高次注入次数の前記アドミタンスまたはサセプタンスを計測する高次側計測手段と、(d)前記高次側計測手段で計測したアドミタンスまたはサセプタンスの、所定時間前からの変化分を検出する変化分検出手段と、(e)前記変化分検出手段で検出したアドミタンスまたはサセプタンスの変化分を所定の高次側判定値と比較することによって、前記分散電源が単独運転になったことを検出して高次側検出信号を出力する高次側判定手段と、(f)前記低次側判定手段からの出力および前記高次側判定手段からの出力の論理積を取り、前記低次側検出信号および高次側検出信号が共に出力されているときに前記単独運転検出信号を出力する論理積手段とを備えている、ことを特徴としている。
配電系統について検討したところ、分散電源保有設備の受電点から眺めた配電系統のアドミタンスまたはサセプタンスの、所定時間(例えば1秒程度)前からの変化分は、力率改善用コンデンサの有無や量に依らずに、換言すれば力率改善用コンデンサによる直列共振の影響を受けずに、安定していることが分かった。
従って、上記のように高次注入次数側はアドミタンスまたはサセプタンスの変化分を計測し判定することによって、力率改善用コンデンサによる直列共振の影響を受けずに、分散電源の単独運転を確実に検出することができる。
また、過渡変動に対しては、前述したようにSN比の高い高次注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスの変化分を計測し判定することによって、計測結果が安定しているので、計測時間を短くして検出を高速化しても、不要検出を防止することができる。
更に、論理積手段において、低次側判定手段からの出力と高次側判定手段からの出力の論理積(AND)を取り、両出力のAND条件で単独運転検出信号を出力するようにしたことによって、一つの上位系統から他の上位系統へ系統を切り替える系統切り替えの際の不要検出を防止することができる。
これらの結果、分散電源の単独運転を高速で、しかも不検出や不要検出を防止して確実に検出することができる。
この発明によれば、低次注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスの判定と、高次注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスの変化分の判定とのAND条件による判定を採用しているので、分散電源の単独運転を高速で、しかも確実に検出することができる。
従って例えば、この発明に係る単独運転検出装置を、地絡事故の間接検出(換言すれば、単独運転検出装置による地絡過電圧継電器の代替)に用いることが可能になる。それに用いることによって、変電所の地絡事故検出感度の低下を防止することができる。しかも、分散電源保有設備側において、地絡過電圧継電器およびそれ用の接地形計器用変圧器を省略することが可能になり、設備コストを低減することができる。
更に、低次注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスの判定と、高次注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスの変化分の判定とのAND条件による判定を採用しているので、一つの上位系統から他の上位系統へ系統を切り替える系統切り替えの際の不要検出を防止することができる。
図5は、この発明に係る分散電源の単独運転検出装置を備える配電系統の一例を示す単線接続図である。この配電系統は、配電線10が特高の配電線の場合の例であるが、それに限られるものではなく、配電線10は高圧の配電線でも良い。
この配電系統は、上位系統2に特高配電用変電所4を介して特高配電線10が接続された構成をしている。変電所4は、変圧器6と、その2次側と配電線10とを接続する遮断器8とを備えている。なお、電圧が7kVを超える特高の場合の配電線は、特高電線路と呼ばれるが、この明細書では、この場合も統一して配電線と呼ぶことにしている。
配電線10は、上記のようにこの例では、特高(即ち電圧が7kV超)の配電線であり、その電圧は、例えば11kV、22kV、33kV、66kV、77kVである。但し配電線10は、高圧(即ち電圧が7kV以下)の配電線でも良く、その場合の電圧は、例えば3.3kV、6.6kVである。
配電線10には、この例では特高需要家負荷12、分散電源28を有する分散電源保有設備14および高圧配電用変電所42が接続されている。
高圧配電用変電所42は、前述したように、変圧器44および遮断器45を有している。この高圧配電用変電所42には、前述したように、高圧需要家負荷46および力率改善用コンデンサ48が接続されている。
この例では、配電線10に受電点Pで接続された分散電源保有設備14内に、以下に説明するような単独運転検出装置30を設けている。
分散電源保有設備14においては、その受電点Pに引込線18および変圧器19を介して構内母線22が接続されている。この構内母線22に、遮断器20および変圧器26を介して分散電源28が接続されており、分散電源28から当該配電系統の基本波に同期した電力を構内母線22に供給するようにしている。これを連系運転と呼ぶ。
系統事故等の際には、特高配電用変電所4の遮断器8が開放される。その際、前述したように、分散電源28が運転(即ち単独運転)していると、感電事故等が発生する恐れがあるので、分散電源28の単独運転を確実に検出し、更には遮断器20を開放して分散電源28を配電系統から切り離す(解列する)必要がある。
そのために、この実施形態ではこの分散電源保有設備14内に、分散電源28の単独運転を検出する単独運転検出装置30を設けている。この単独運転検出装置30は、電流注入装置32と、単独運転監視装置34とを備えている。
引込線18には、当該引込線18に流れる電流を計測する計器用変流器40が接続されており、構内母線22にはその電圧を計測する計器用変圧器38が接続されており、これら38、40で計測して得られる計測電圧Vt および計測電流It が単独運転監視装置34に供給される。なお、計器用変流器40は変圧器19の二次側(低圧側)に設けても良い。計器用変圧器38は、この例のように変圧器19の二次側に設ける方が、絶縁が簡単になるので好ましい。
電流注入装置32は、この例では電圧整合用の変圧器36等を介して、引込線18ひいては受電点Pおよび配電線10に、当該配電系統の基本波の1倍よりも大きい非整数倍(即ち帯小数倍)の注入次数の注入電流を注入するものである。より具体的には、電流注入装置32は、4次未満の低次注入次数m1の注入電流Jm1および4次以上の高次注入次数m2の注入電流Jm2の両方を同時に注入するものである。この注入電流Jm1、Jm2、後述する電圧V、電流I等に付した添字のm1、m2は、上記注入次数を表している。
電流注入装置32のより具体例を図6に示す。この電流注入装置32は、上記注入次数m1(例えば2.3次、2.5次等)の方形波電圧RVm1を発生する方形波電源50と、その出力ラインに直列に挿入された二つの直列共振回路(直列LC共振回路)52、54とを備えている。方形波電源50は例えばインバータである。直列共振回路52は上記低次注入次数m1の共振周波数を有しており、直列共振回路54は上記高次注入次数m2の共振周波数を有している。高次注入次数m2は、例えば、低次注入次数m1の3以上の奇数(即ち、3、5、7、・・・)倍の次数である。より具体例を挙げると、低次注入次数m1は2.5次、高次注入次数m2は17.5次である。但しこれらに限られるものではない。
このような1台の電流注入装置32によって、上記二つの注入次数m1およびm2の正弦波状の注入電流Jm1およびJm2を同時に注入することができる。換言すれば、これら二つの注入電流Jm1およびJm2を含む注入電流を注入することができる。従って、電流注入装置32の構成の簡素化および小型化が可能になる。
単独運転監視装置34のより具体例を図7に示す。一点鎖線110から上側が上記低次注入次数m1用の回路であり、下側が上記高次注入次数m2用の回路である。この単独運転監視装置34は、上記計測電圧Vt 、計測電流It を受けて、配電系統の基本波およびその整数倍次数の高調波を除去するフィルタ60〜63と、それらから出力されるアナログの電圧、電流をディジタルに変換して電圧Vd1、Vd2、電流Id1、Id2をそれぞれ出力するAD変換器66〜69とを備えている。ディジタル形のフィルタを用いる場合は、その前段にAD変換器を設ければ良い。上記電圧Vd1、電流Id1、電圧Vd2、電流Id2は、離散フーリエ変換器70〜73にそれぞれ供給される。
離散フーリエ変換器70は、上記電圧Vd1を離散フーリエ変換して、上記低次注入次数m1の電圧Vm1を抽出して出力する。
離散フーリエ変換器71は、上記電流Id1を離散フーリエ変換して、上記低次注入次数m1の電流Im1を抽出して出力する。
離散フーリエ変換器72は、上記電圧Vd2を離散フーリエ変換して、上記高次注入次数m2の電圧Vm2を抽出して出力する。
離散フーリエ変換器73は、上記電流Id2を離散フーリエ変換して、上記高次注入次数m2の電流Im2を抽出して出力する。
上記電圧Vm1および電流Im1は演算器76に供給される。演算器76は、供給された電圧Vm1、電流Im1を用いて、低次注入次数m1のアドミタンスYm1を次式に従って演算し、更に当該アドミタンスYm1の虚部であるサセプタンスBm1を取り出して出力する。
[数2]
m1=Im1/Vm1
なお、上記電圧Vm1、Vm2、電流Im1、Im2、後述するサセプタンスBm1、Bm2、アドミタンスYm1、Ym2は、いずれも複素数の形で表される。
上記電圧Vm2および電流Im2は演算器78に供給される。演算器78は、供給された電圧Vm2、電流Im2を用いて、高次注入次数m2のアドミタンスYm2を次式に従って演算し、更に当該アドミタンスYm2の虚部であるサセプタンスBm2を取り出して出力する。
[数3]
m2=Im2/Vm2
上記フィルタ60、61、AD変換器66、67、離散フーリエ変換器70、71および演算器76が低次側計測手段を構成しており、上記フィルタ62、63、AD変換器68、69、離散フーリエ変換器72、73および演算器78が高次側計測手段を構成している。
上記サセプタンスBm1は判定器80に供給される。判定器80は、当該サセプタンスBm1を所定の低次側判定値Ju1と比較することによって、分散電源28(図5参照)が単独運転になったことを検出して低次側検出信号S1 を出力する。この判定器80が低次側判定手段を構成している。
判定器80は、この例ではより具体的には、図9Aに示す例のように、サセプタンスBm1が容量性方向(即ち正方向)に低次側判定値Ju1を超えて変化したときに、低次側検出信号S1 を出力する。なお、図9は、時刻t1 で単独運転が発生したときの例を示す。低次側判定値Ju1は、例えば、連系運転時のサセプタンスBm1の50%程度に設定しておけば良く、図9Aの例ではそのようにしている。
再び図7を参照して、上記サセプタンスBm2は変化分検出回路90に供給される。変化分検出回路90は、当該サセプタンスBm2の、所定時間前からの変化分ΔBm2を検出する。この変化分検出回路90が、変化分検出手段を構成している。
変化分検出回路90は、この例では、演算器78からのサセプタンスBm2を所定時間T遅延させて出力する遅延回路92と、演算器78からのサセプタンスBm2から遅延回路92からのサセプタンスBm2を減算してサセプタンスBm2の変化分ΔBm2を出力する減算器94とを有している。所定時間Tは、例えば1秒とか2秒であるが、それに限られるものではない。
前述したように、配電系統について検討したところ、分散電源保有設備14の受電点Pから眺めた配電系統のアドミタンスまたはサセプタンスの、所定時間T(例えば1秒程度)前からの変化分は、力率改善用コンデンサ48の有無や量に依らずに、換言すれば力率改善用コンデンサ48による直列共振の影響を受けずに、安定していることが分かった。
その理由を、サセプタンスを例に説明すると、サセプタンスを変化させる要因が発生しても、例えば力率改善用コンデンサ48の有無や量に変化があっても、サセプタンスの変化分ΔBが変化するのは所定時間Tの間だけであり、所定時間Tが経過した後は、サセプタンスを変化させる要因は既に収まってサセプタンスは安定しているので、サセプタンスの変化分ΔBは実質的に0の状態に戻るからである。
なお、単独運転発生時も、所定時間Tの間だけサセプタンスの変化分ΔBが0でなくなる。図4は、所定時間Tの間の変化分ΔBを図示したものである。所定時間Tの経過後に変化分ΔBは0に戻るけれども、所定時間Tの間に単独運転を検出するようにしておけば、支障はない。例えば、所定時間Tを1秒にしておいても、後述するように単独運転を50m秒以内で検出することができるので、支障はない。勿論、所定時間Tを1秒より長くしても良い。
図2、図3に示したサセプタンスBの上記変化分ΔBの周波数特性を図4に示す。実線で示す連系運転時はもちろんのこと、一点鎖線で示す単独運転発生時においても、サセプタンスの変化分ΔBは、どの次数においても、力率改善用コンデンサ48の有り無しで同じであり、力率改善用コンデンサ48による直列共振の影響を受けずに安定していることが分かる。従って例えば、高次注入次数m2に着目すると、当該高次注入次数m2用の後述する高次側判定値Ju2を、力率改善用コンデンサ48の有無や量に依らずに一定値にしておくことができる。
変化分検出回路90は、図7に示す例のものに限られるものではなく、例えば図8に示す例のように、上記遅延回路92の代わりに移動平均算出回路96を有するものでも良い。移動平均算出回路96は、上記サセプタンスBm2を第1の所定時間T1 (例えば1秒間)遅延して出力する遅延回路98と、上記サセプタンスBm2を第2の所定時間T2 (例えば2秒間)遅延して出力する遅延回路100と、両遅延回路98、100からの出力を加算する加算器102と、加算器102からの出力を1/2にする増幅器104とを有している。また、上記遅延回路92や移動平均算出回路96の代わりに、時定数の非常に長い(例えば10秒程度の)ローパスフィルタを設けても良い。
再び図7を参照して、変化分検出回路90から出力されるサセプタンスの変化分ΔBm2は判定器82に供給される。
判定器82は、当該変化分ΔBm2を所定の高次側判定値Ju2と比較することによって、分散電源28(図5参照)が単独運転になったことを検出して高次側検出信号S2 を出力する。この判定器82が高次側判定手段を構成している。
判定器82は、この例ではより具体的には、図9Bに示す例のように、サセプタンスの変化分ΔBm2が容量性方向(即ち正方向)に高次側判定値Ju2を超えて変化したときに、高次側検出信号S2 を出力する。高次側判定値Ju2は、例えば、連系運転から単独運転に移行したときのサセプタンスの変化分ΔBm2の50%程度に設定しておけば良く、図9Bの例ではそのようにしている。
なお、上記判定値Ju1、Ju2は、例えば、適用対象の配電系統のシミュレーションや実測試験を行うこと等によって、適切な値を予め比較的簡単に求めることができるので、その値を上記判定器80、82に設定しておけば良い。
上記低次側検出信号S1 および高次側検出信号S2 はAND回路84に供給される。AND回路84は、両検出信号S1 、S2 の論理積(AND)を取り、両検出信号S1 、S2 が共に出力されているときに検出信号S3 を出力する。このAND回路84が論理積手段を構成している。
上記検出信号S3 を単独運転検出信号として単独運転監視装置34からそのまま出力するよりも、この例のように、継続時間判定器86によって、検出信号S3 が所定の継続確認時間T3 継続していることを判定して継続したときに単独運転検出信号S4 を出力するようにするのが好ましい。そのようにすると、単独運転以外の何らかの原因による電圧Vt 等の瞬時の変動による誤検出を防止することができる。この継続確認時間T3 は、それを長くすると、その分、単独運転検出が遅くなるので、例えば30m秒程度にすれば良い。この例では、この単独運転検出信号S4 の出力によって、単独運転監視装置34は、最終的に、それが設けられている分散電源保有設備14内の分散電源28が単独運転になったことを検出したことになる。
単独運転監視装置34による単独運転検出後に分散電源28の解列を行うには、例えば、図5に示す例のように、上記単独運転検出信号S4 によって遮断器20を開放すれば良い。
この単独運転検出装置30によれば、高次注入次数m2側はサセプタンスの変化分ΔBm2を計測し判定することによって、力率改善用コンデンサ48による直列共振の影響を受けずに、分散電源28の単独運転を確実に検出することができる。
また、過渡変動に対しては、前述したようにSN比の高い高次注入次数m2のサセプタンスの変化分ΔBm2を計測し判定することによって、計測結果が安定しているので、離散フーリエ変換器70〜73における計測時間を短くして検出を高速化しても、不要検出を防止することができる。
更に、AND回路84において、低次側の判定器80からの出力S1 と高次側の判定器82からの出力S2 の論理積(AND)を取り、両出力S1 、S2 のAND条件で検出信号S3 ひいては単独運転検出信号S4 を出力するようにしたことによって、一つの上位系統から他の上位系統へ系統を切り替える系統切り替えの際の不要検出を防止することができる。
この系統切り替えについて説明する。図10に示すように、上位系統が2a、2bの2系統あり、これらに、特高配電用変電所の遮断器8a、8bをそれぞれ介して、上記配電線10が接続され、この配電線10に、単独運転検出装置30を有する分散電源保有設備14が接続されている場合を考える。
上位系統2aから上位系統2bへの系統切り替えの際は、表2に示す手順によって、遮断器8a、8bを開閉することによって行われる。逆方向に切り替える場合は逆の手順によって行われる。ループ状態を作るのは停電を防止するためである。
Figure 0004430702
表2に示す系統切り替え時の低次注入次数m1のサセプタンスBm1および高次注入次数m2のサセプタンスの変化分ΔBm2の変化の様子を簡略化して図11に示す。
図11Aに示すように、低次注入次数m1のサセプタンスBm1は、ループ状態時に負方向に(即ち誘導性方向に)増大する。二つの上位系統2a、2bのインピーダンスが並列になるからである。しかし、上記低次側判定値Ju1を超えることはないので、不要検出は生じない。
一方、図11Bに示すように、高次注入次数m2のサセプタンスの変化分ΔBm2は、(a)ループ状態に移行(時刻t2 )直後の所定時間(上記所定時間T)だけ負方向に増大し、更に(b)系統2b連系に移行(時刻t3 )直後の所定時間(上記所定時間T)だけ正方向に増大する。いずれも所定時間Tが経過すると、前述したように、変化分ΔBm は0に戻る。
上記(a)の増大は、二つの上位系統2a、2bのインピーダンスが並列になったからであり、上記(b)の増大は、二つの並列だったインピーダンスが一つのインピーダンスになったからである。従って増大方向は互いに逆である。上記(a)の増大では、変化分ΔBm2は上記高次側判定値Ju2を超えないけれども、上記(b)の増大では、変化分のΔBm2は上記高次側判定値Ju2を超えるので、不要検出が生じる。しかし、上述したように(図11A参照)、低次注入次数m1側では不要検出は生じないので、上記AND条件による判定を採用したことによって、系統切り替えの際の不要検出を防止することができる。
配電系統における現象と、上記単独運転検出装置30における上記判定結果とを、表3にまとめて示す。
Figure 0004430702
この表3と、先の表1とを比べれば明らかなように、上記単独運転検出装置30によれば、低次注入次数のサセプタンスBm1の判定と、高次注入次数のサセプタンスの変化分ΔBm2の判定とのAND条件による判定を採用しているので、分散電源28の単独運転を高速で、しかも不検出や不要検出を防止して確実に検出することができる。
従って例えば、この単独運転検出装置30を、地絡事故の間接検出(換言すれば、単独運転検出装置30による地絡過電圧継電器の代替)に用いることが可能になる。それに用いることによって、変電所4の地絡事故検出感度の低下を防止することができる。しかも、分散電源保有設備14側において、地絡過電圧継電器(OVGR)およびそれ用の接地形計器用変圧器(GPT)を省略することが可能になり、設備コストを低減することができる。特に、配電線10が特高配電線の場合は、前述したように、特高用の接地形計器用変圧器は大型で高価であるため、これを省略することができる経済上等の効果は大きい。
次に、特高配電系統のモデルを用いて、単独運転検出のシミュレーションを行った結果の例を説明する。
図12は、時刻t4 で単独運転を発生させた場合の例である。図12Aに示すように、低次注入次数m1のサセプタンスBm1は、時刻t4 から約5m秒後の時刻t5 で低次側判定値Ju1を超えた。図12Bに示すように、高次注入次数m2のサセプタンスの変化分ΔBm2は、時刻t4 から約20m秒後の時刻t6 で高次側判定値Ju2を超えた。単独運転検出装置30は両者のAND条件で判定するので、単独運転発生時刻t4 から約20m秒後の時刻t6 に上記検出信号S3 が出力された。最終的な単独運転検出は、即ち上記単独運転検出信号S4 の出力は、30m秒に設定している上記継続時間T3 の経過後に行われた。
単独運転発生から最終的な単独運転検出までの時間T4 は次式で表されるので、約50m秒以下の高速検出を行うことができた。
[数4]
4 =(t6 −t4 )+T3
≒20+30
≒50[m秒]
単独運転検出時間の目標を50m秒以内にする理由は次のとおりである。上記非特許文献1にも記載されているように、特高や高圧の配電系統においては、地絡事故発生から1秒以内に、地絡過電圧継電器による分散電源の解列または単独運転検出装置による分散電源の解列が求められている。地絡事故発生から特高配電用変電所4の遮断器8が開放されて単独運転が発生するまでに、通常は約0.9秒かかる。単独運転検出後に分散電源保有設備14内の遮断器20を開放して分散電源28を解列するまでに、大きめにみると通常は約50m秒かかる。従って、単独運転検出に残された時間は約50m秒であるので、それ以下が検出時間の目標となる。
図13は、時刻t7 で力率改善用コンデンサ48を投入して過渡変動を発生させた場合の例である。図13Aに示すように、低次注入次数m1のサセプタンスBm1は、時刻t8 〜t9 間の約20m秒間に低次側判定値Ju1を超えており、その間は不要検出が生じている。しかし、図13Bに示すように、高次注入次数m2のサセプタンスの変化分ΔBm2は、高次側判定値Ju2を超えていないので、不要検出は生じていない。単独運転検出装置30は両者のAND条件で判定するので、不要検出を防止することができた。
以上は、サセプタンスで判定する場合を例に説明したが、配電系統のアドミタンスは殆どがサセプタンスであり両者は似ているので、サセプタンスの代わりにアドミタンスで判定するようにしても良い。
例えば、図7に示す演算器76において低次注入次数m1のアドミタンスYm1を求め、演算器78において高次注入次数m2のアドミタンスYm2を求め、変化分検出回路90においてアドミタンスYm2の変化分ΔYm2を求め、判定器80においてアドミタンスYm1用の低次側判定値Ju1と比較し、判定器82においてアドミタンスの変化分ΔYm2用の高次側判定値Ju2と比較するようにしても良い。
あるいは、低次注入次数m1側および高次注入次数m2側の内の一方はサセプタンスで判定し、他方はアドミタンスで判定するようにしても良い。
特高配電系統を簡略化した回路モデルの一例を示す図である。 図1の回路において力率改善用コンデンサによる直列共振がない場合の、受電点から眺めたサセプタンスの周波数特性の一例を示す図である。 図1の回路において力率改善用コンデンサによる直列共振がある場合の、受電点から眺めたサセプタンスの周波数特性の一例を示す図である。 サセプタンスの変化分の周波数特性の一例を示す図である。 この発明に係る分散電源の単独運転検出装置を備える配電系統の一例を示す単線接続図である。 図5中の電流注入装置の一例を示す回路図である。 図5中の単独運転監視装置の一例を示すブロック図である。 サセプタンスの変化分検出回路の他の例を示すブロック図である。 単独運転発生時の低次注入次数のサセプタンスおよび高次注入次数のサセプタンスの変化分の変化の様子を簡略化して示す図である。 系統切り替えを説明するための回路モデルの一例を示す図である。 系統切り替え時の低次注入次数のサセプタンスおよび高次注入次数のサセプタンスの変化分の変化の様子を簡略化して示す図である。 単独運転発生時の低次注入次数のサセプタンスおよび高次注入次数のサセプタンスの変化分の変化をシミュレーションした結果の一例を示す図である。 過渡変動発生時の低次注入次数のサセプタンスおよび高次注入次数のサセプタンスの変化分の変化をシミュレーションした結果の一例を示す図である。
符号の説明
2 上位系統
4 特高配電用変電所
10 配電線
14 分散電源保有設備
18 引込線
28 分散電源
30 単独運転検出装置
32 電流注入装置
34 単独運転監視装置
70〜73 離散フーリエ変換器
76、78 演算器
80、82 判定器
84 AND回路
90 変化分検出回路
m1 低次注入次数
m2 高次注入次数
m1、Jm2 注入電流
m1 サセプタンス
ΔBm2 サセプタンスの変化分
4 単独運転検出信号

Claims (1)

  1. 上位系統に変電所を介して配電線が接続され、この配電線に、分散電源を有する分散電源保有設備が接続された構成の配電系統に適用されるものであって、
    前記配電線から前記分散電源保有設備への引込線に、当該配電系統の基本波の1倍よりも大きい非整数倍の注入次数の注入電流を注入する電流注入装置と、
    前記分散電源保有設備の受電点から眺めた前記配電系統の前記注入次数のアドミタンスまたはサセプタンスを計測して、当該アドミタンスまたはサセプタンスの変化から、前記分散電源が単独運転になったことを検出して単独運転検出信号を出力する単独運転監視装置とを備えている単独運転検出装置において、
    (1)前記電流注入装置は、4次未満の低次注入次数の注入電流および4次以上の高次注入次数の注入電流を注入するものであり、
    (2)前記単独運転監視装置は、
    (a)前記低次注入次数の前記アドミタンスまたはサセプタンスを計測する低次側計測手段と、
    (b)前記低次側計測手段で計測したアドミタンスまたはサセプタンスを所定の低次側判定値と比較することによって、前記分散電源が単独運転になったことを検出して低次側検出信号を出力する低次側判定手段と、
    (c)前記高次注入次数の前記アドミタンスまたはサセプタンスを計測する高次側計測手段と、
    (d)前記高次側計測手段で計測したアドミタンスまたはサセプタンスの、所定時間前からの変化分を検出する変化分検出手段と、
    (e)前記変化分検出手段で検出したアドミタンスまたはサセプタンスの変化分を所定の高次側判定値と比較することによって、前記分散電源が単独運転になったことを検出して高次側検出信号を出力する高次側判定手段と、
    (f)前記低次側判定手段からの出力および前記高次側判定手段からの出力の論理積を取り、前記低次側検出信号および高次側検出信号が共に出力されているときに前記単独運転検出信号を出力する論理積手段とを備えている、ことを特徴とする分散電源の単独運転検出装置。
JP2007232269A 2007-09-07 2007-09-07 分散電源の単独運転検出装置 Active JP4430702B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232269A JP4430702B2 (ja) 2007-09-07 2007-09-07 分散電源の単独運転検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007232269A JP4430702B2 (ja) 2007-09-07 2007-09-07 分散電源の単独運転検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009065794A JP2009065794A (ja) 2009-03-26
JP4430702B2 true JP4430702B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=40559859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007232269A Active JP4430702B2 (ja) 2007-09-07 2007-09-07 分散電源の単独運転検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4430702B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6127824B2 (ja) * 2013-08-07 2017-05-17 日新電機株式会社 太陽光発電用パワーコンディショナシステム
JP6109050B2 (ja) * 2013-12-02 2017-04-05 山洋電気株式会社 解列制御装置、解列制御方法およびパワーコンディショナー

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009065794A (ja) 2009-03-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Zheng et al. A novel differential protection scheme for HVDC transmission lines
Abu-Elanien et al. A non-communication based protection algorithm for multi-terminal HVDC grids
EP2446283A1 (en) Method for identifying type of fault on power line
CN105322528A (zh) 小电流接地故障有源消弧时注入电流两点计算方法
CN203276027U (zh) 电力供应安稳装置的数字动态闭环测试***
Li et al. High-speed directional pilot protection for MVDC distribution systems
Seo New adaptive reclosing technique using second-order difference of THD in distribution system with BESS used as uninterruptible power supply
Abo‐Khalil et al. A modified active frequency islanding detection method based on load frequency and chopping fraction changes
JP6432358B2 (ja) 分散電源の単独運転検出装置
JP4430702B2 (ja) 分散電源の単独運転検出装置
Sati et al. Harmonic dual-setting directional overcurrent protection for inverter-based islanded microgrids
Meral et al. Power quality improvement with an extended custom power park
Abdolrasol et al. Three phase grid connected anti-islanding controller based on distributed generation interconnection
Thattai et al. Teager energy operator based fault detection and classification technique for converter dominated autonomous AC microgrid
Kuznetsov et al. The resonant overvoltage in non-sinusoidal mode of main electric network
Sena et al. An Approach to Detect Islanding in Photovoltaic Based Distributed Generation Systems using Sequence Components of Voltage
JP2008029065A (ja) 分散電源の単独運転検出システム
JP2011015565A (ja) 分散電源の単独運転検出方法および装置
Bayati et al. A high-impedance fault detection scheme for DC aircrafts based on comb filter and second derivative of voltage
CN105510731A (zh) 电力变压器中压侧电网并联谐振检测告警方法及***
Meral et al. Overview of an extended custom power park
JP2007174742A (ja) 分散電源の単独運転検出方法および装置
JP2008295144A (ja) 地絡距離継電器
JPH11252806A (ja) 分散型電源の単独運転防止装置
Kumar et al. Study of DSTATCOM in improved custom power park for power quality improvement

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091217

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4430702

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250