JP4430190B2 - ケーブル式ステアリング装置 - Google Patents

ケーブル式ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4430190B2
JP4430190B2 JP2000040210A JP2000040210A JP4430190B2 JP 4430190 B2 JP4430190 B2 JP 4430190B2 JP 2000040210 A JP2000040210 A JP 2000040210A JP 2000040210 A JP2000040210 A JP 2000040210A JP 4430190 B2 JP4430190 B2 JP 4430190B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
pulley
driven pulley
handle
drive pulley
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000040210A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001225755A (ja
Inventor
幸則 加藤
美勝 柘植
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Hatsujo KK
Original Assignee
Chuo Hatsujo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chuo Hatsujo KK filed Critical Chuo Hatsujo KK
Priority to JP2000040210A priority Critical patent/JP4430190B2/ja
Publication of JP2001225755A publication Critical patent/JP2001225755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4430190B2 publication Critical patent/JP4430190B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/16Steering columns
    • B62D1/163Part of the steering column replaced by flexible means, e.g. cable or belt

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Controls (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2本のケーブルを利用してハンドルの回転を操舵輪に伝達するケーブル式ステアリング装置に関し、特にハンドルが中立位置から所定の角度範囲内で操作される際のレスポンス特性を向上する技術に関する。ここで、本明細書中「中立位置」とは、車体が直進するときのハンドル位置をいう。
【0002】
【従来の技術】
従来のケーブル式ステアリング装置としては、例えば、図11に示す構造のものが知られている。ここで、図11(a)はステアリング装置を上方から見た図であり、図11(b)はステアリング装置を図11(a)の矢印bの方向から見た図であり、図11(c)はステアリング装置を図11(a)の矢印bの方向から裏面側(矢印c側)を投影して見た図である。なお、図11(b)、(c)では2本のケーブルのうち一方のケーブルのみを図示している。
図11に示すように、ケーブル式ステアリング装置では、ハンドルの回転軸に取付けられる駆動プーリ90と、ギヤボックスに操舵トルクを伝達する従動プーリ92を備え、これら駆動プーリ90及び従動プーリ92は、夫々ハウジング91,93内に収容されている。駆動プーリ90には、2本のケーブル94,95の一端が取付けられ、この2本のケーブル94,95は、その一部が駆動プーリ90に巻付けられた後、駆動側ハウジング91に設けられた取出位置96,97より駆動側ハウジング91の外に取出されている。駆動側ハウジング91の外に取出された2本のケーブル94,95は、従動側ハウジング93に設けられた取出位置98,99から従動側ハウジング93内に引き込まれ、その一部が従動プーリ92に巻付けられ固定される。
かかる構造においてハンドルをどちらか一方に回すと、駆動プーリ90もどちらか一方に回転し、それに併せて2本のケーブル94,95のどちらか一方に作用する引張力により従動プーリ92が回転する。ハンドルを他方に回した場合には、駆動プーリ90も他方に回転し、それに併せて2本のケーブル94,95のどちらか他方に作用する引張力により従動プーリ92が他方に回転する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した構造のケーブル式ステアリング装置では、ハンドル操作を行ってから従動プーリ92が回転するまでに時間を要するという問題(ハンドル操作に対するレスポンス特性が悪いという問題)があった。
すなわち、ケーブル式ステアリング装置では、ハンドル操作により一方のケーブル(駆動プーリ90に巻き取られるケーブル)に引張力を作用させ、この引張力を利用して従動プーリ92を回転させる。この際、ハンドル操作から従動プーリ92が回転を開始するまでのタイムラグを少なくするため、2本のケーブル94、95には予め初期張力が与えられる。このため、2本のケーブル94,95のうち引張力を伝達しないケーブル(以下、非伝達ケーブルという)の張力は、従動プーリ92の回転方向と反対側の方向に従動プーリ92を回転させるためのモーメントとして働く。したがって、非伝達ケーブルの張力は、従動プーリ92の回転を阻害するものであり、その値はできるだけ小さくされ、非伝達ケーブルがスムーズに駆動プーリ90から繰り出され、従動プーリ92に巻き取られることが望ましい。
しかるに従来のケーブル式ステアリング装置では、図11(b)、(c)に示すように、ハウジング91,93からのケーブルの取出位置96,97,98,99が、プーリ90,92の中央位置に設けられていた。このため、例えば図11に示すように、ハンドルを中立位置から図示の矢印方向に回すと、伝達側のケーブル95においては、駆動プーリ90の回転に伴って張力が増加するため伸びが発生し、これにより非伝達側のケーブル94の張力を低下させるように働く。しかしながら、非伝達ケーブル94においては、図11(c)に示すように、駆動プーリ90における非伝達側のケーブル94のリリース位置と取出位置97との距離及び従動プーリ92における非伝達側のケーブル94のリリース位置と取出位置99との距離が、ハンドルの回転に伴って長くなり、ケーブル94に働く張力がハンドルの回転に伴って大きくなるよう作用する。この張力の増加のため、非伝達側のケーブル94に働く張力はスムーズに低下せず、従動プーリ92の回転を阻害することとなる。
このように従来のケーブル式ステアリング装置では、非伝達ケーブルに働く張力の低下が阻害され、ハンドル操作に対する従動プーリのレスポンスが悪くなっていた。特に、ハンドルからの入力が小さい時には、伝達側のケーブルの伸びが少なく上述した影響が顕著に現れるため従動プーリに伝達される駆動トルクも小さくなり、上述した問題が顕著となる。
【0004】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハンドルが中立位置から所定の角度範囲内で操作される際のレスポンス特性を向上することができるケーブル式ステアリング装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び効果】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、下記に示す種々の態様のケーブル式ステアリング装置を提供する。
【0006】
(1)本発明の一つの態様に係るケーブル式ステアリング装置では、駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリに両端が取付けられた2本のケーブルとを有し、前記駆動プーリはハンドルの回転軸に取付けられ、前記駆動プーリがどちらか一方に回転したとき前記2本のケーブルのどちらか一方に作用する引張力により前記従動プーリがどちらか一方に回転し、前記駆動プーリが他方に回転したとき前記2本のケーブルのどちらか他方に作用する引張力により前記従動プーリが他方に回転するように構成されたケーブル式ステアリング装置において、前記ハンドルが中立位置から所定の角度範囲内で回転するとき、前記2本のケーブルのうち引張力を伝達しないケーブルの少なくとも一端側において、ケーブルのリリース位置と、プーリを収容するハウジングからのケーブルの取出位置との距離が、ハンドルの回転に伴って短くなるように構成されている(請求項1)。
上記ケーブル式ステアリング装置では、非伝達ケーブルの少なくとも一端側において、ケーブルのリリース位置と、プーリを収容するハウジングからのケーブルの取出位置との距離が、中立位置から所定の角度範囲内においてはハンドルの回転に伴って短くなるように構成されている。したがって、非伝達ケーブルの張力の低下が阻害されにくくなるため、ハンドル操作に対する従動プーリのレスポンスが向上する。
【0007】
(2)上記(1)項に記載したケーブル式ステアリング装置の一つの好ましい態様に係るケーブル式ステアリング装置は、上記(1)項に記載したケーブル式ステアリング装置において、前記従動プーリには前記引張力を伝達しないケーブルが螺旋状に巻付けられており、前記従動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、ハンドルが中立位置にあるときのケーブルのリリース位置を通る従動プーリの回転軸に垂直な平面から見て、当該ケーブル端のプーリへの取付位置の方向とは反対の方向にオフセットされている(請求項2)。
上記ケーブル式ステアリング装置では、従動プーリが回転すると、非伝達ケーブルは従動プーリに巻き取られる。したがって、従動プーリにおける非伝達ケーブルのリリース位置は、従動プーリの回転に伴ってケーブルの端部のプーリへの取付位置から離れる方向に移動する。上記ケーブル式ステアリング装置では、ハンドルが中立位置にあるときのケーブルのリリース位置を通る従動プーリの回転軸に垂直な平面から見て、当該ケーブルの取出位置が当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向とは反対の方向にオフセットされているため、中立位置から所定の角度範囲内においては、ハンドルの回転に伴って非伝達ケーブルのリリース位置と取出位置との距離は回転に伴って短くなる。したがって、上記ケーブル式ステアリング装置では、ケーブルの取出位置を調整することで、簡単に非伝達ケーブルの張力の低下が阻害されにくくすることができる。
【0008】
(3)上記(1)又は(2)項に記載したケーブル式ステアリング装置の一つの好ましい態様に係るケーブル式ステアリング装置は、上記(1)又は(2)項に記載したケーブル式ステアリング装置において、前記駆動プーリには前記引張力を伝達しないケーブルが螺旋状に巻付けられており、前記駆動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、ハンドルが中立位置にあるときのケーブルのリリース位置を通る駆動プーリの回転軸に垂直な平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向と同一の方向にオフセットされている(請求項3)。
上記ケーブル式ステアリング装置では、駆動プーリが回転すると、非伝達ケーブルは駆動プーリから繰り出される。したがって、駆動プーリにおける非伝達ケーブルのリリース位置は、駆動プーリの回転に伴ってケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向へ移動する。上記ケーブル式ステアリング装置では、ハンドルが中立位置にあるときのケーブルのリリース位置を通る駆動プーリの回転軸に垂直な平面から見て、当該ケーブルの取出位置が当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向と同一の方向にオフセットされているため、中立位置から所定の角度範囲内においては、ハンドルの回転に伴って非伝達ケーブルのリリース位置と取出位置との距離は短くなる。したがって、上記ケーブル式ステアリング装置では、ケーブルの取出位置を調整することで、簡単に非伝達ケーブルの張力の低下が阻害されにくくすることができる。
【0009】
(4)上記(1)項に記載したケーブル式ステアリング装置の一つの好ましい態様に係るケーブル式ステアリング装置は、上記(1)項に記載したケーブル式ステアリング装置において、前記従動プーリには、前記引張力を伝達しないケーブルがプーリの円周方向に重ねて巻付けられており、前記従動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、オフセットしない状態においてハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を接点とする従動プーリに接する平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向とは反対の方向にオフセットされている(請求項4)。
上記ケーブル式ステアリング装置では、従動プーリが回転すると、非伝達ケーブルは従動プーリに巻き取られる。したがって、従動プーリにおける非伝達ケーブルのリリース位置は、従動プーリの回転に伴って従動プーリの回転中心から円周方向に離れるように移動する。上記ケーブル式ステアリング装置では、オフセットしない状態においてハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を接点とする従動プーリに接する平面から見て、従動プーリにおけるケーブルの取出位置が、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向とは反対の方向にオフセットされているため、中立位置から所定の角度範囲内においては、従動プーリの回転に伴って非伝達ケーブルのリリース位置と取出位置との距離は短くなる。したがって、上記ケーブル式ステアリング装置では、ケーブルの取出位置を調整することで、簡単に非伝達ケーブルの張力の低下が阻害されにくくすることができる。
【0010】
(5)上記(1)又は(2)項に記載したケーブル式ステアリング装置の一つの好ましい態様に係るケーブル式ステアリング装置は、上記(1)又は(2)項に記載したケーブル式ステアリング装置において、前記駆動プーリには、前記引張力を伝達しないケーブルがプーリの円周方向に重ねて巻付けられており、前記駆動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、オフセットしない状態においてハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を接点とする駆動プーリに接する平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向と同一の方向にオフセットされている(請求項5)。
上記ケーブル式ステアリング装置では、駆動プーリが回転すると、非伝達ケーブルは駆動プーリから繰り出される。したがって、駆動プーリにおける非伝達ケーブルのリリース位置は、駆動プーリの回転に伴ってケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向に移動する。上記ケーブル式ステアリング装置では、オフセットしない状態においてハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を接点とする駆動プーリに接する平面から見て、駆動プーリにおけるケーブルの取出位置が、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向と同一の方向にオフセットされているため、中立位置から所定の角度範囲内においては、駆動プーリの回転に伴って非伝達ケーブルのリリース位置と取出位置との距離が短くなる。したがって、上記ケーブル式ステアリング装置では、ケーブルの取出位置を調整することで、簡単に非伝達ケーブルの張力の低下が阻害されにくくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明は、下記の実施の形態により好適に実施することができる。
(実施の形態1)
本発明の一つの好適な実施の形態に係るステアリング装置を、図1及び図2を用いて説明する。図1(a)はステアリング装置の要部を上方から見た模式図であり、図1(b)はステアリング装置を図1(a)の矢印bの方向から見た図であり、図1(c)はステアリング装置を図1(a)の矢印bの方向から裏面側(矢印c側)を投影して見た図であり、図2はケーブルに作用する張力とハンドルの操作量との関係を説明するための図面である。なお、図1(b)、(c)ではプーリに巻付けた2本のケーブルのうち一方のケーブルのみを図示している。
図1に示すように、本実施の形態に係るステアリング装置では、ハンドルの回転軸に取付けられる駆動プーリ部20と、ギヤボックスに操舵トルクを伝達する従動プーリ部40と、駆動プーリ部20への入力を従動プーリ部40に伝達するための2本のケーブルa,bとを備える。
駆動プーリ部20は、駆動プーリ24と、駆動プーリ24を回転可能に支持、かつ、収容する駆動側ハウジング26とで構成される。駆動プーリ24には、その上端及び下端の2箇所にケーブルa,bの各端部を取付けるためのケーブル端取付部25a,25bと、そのケーブル端取付部から螺旋状に伸びる溝が形成される。この駆動プーリ24に形成される螺旋状の溝のピッチは、できるだけ狭く(ケーブルa,bの線径と同一)することが好ましい。溝のピッチが狭くなれは、ケーブルが折れ曲がる角度が小さくなって、ケーブルの取出し角(ケーブルをハウジングから取出す角度)により発生する伝達損失を小さくすることができるからである。
駆動側ハウジング26には、駆動プーリ24に取付けたケーブルa,bをハウジング外に取出すためのケーブル取出部27,28が形成される。駆動側ハウジング26に形成される各ケーブル取出部27,28の位置は、x-y平面上で見ると、図1(a)に示すように、リリース位置を通る駆動プーリの接線方向に設けられ、x-z平面上で見ると、図1(b),(c)に示すように、ハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を通る駆動プーリの回転軸に垂直な方向(駆動プーリの略中央位置)からケーブル端取付部25a,25b側にオフセットされている。このオフセットする量は、好ましくは操作レスポンスを向上させたい中立位置からの角度範囲とケーブル取出し角度により発生する伝達損失とのトレードオフによって決めれば良い。また、駆動プーリ24とケーブル取出部27,28の距離はできるだけ長くすることでケーブルa,bの折れ曲がる角度範囲を狭くすることができ、ケーブル取出し角度により発生する伝達損失を抑えながら本発明の効果の発揮できるハンドルの操作角度範囲を広くすることができる。
【0012】
従動プーリ部40は、従動プーリ44と、従動プーリ44を回転可能に支持、かつ、収容する従動側ハウジング46とで構成される。従動プーリ44には、その上端及び下端の2箇所にケーブルa,bの各端部を取付けるためのケーブル端取付部45a,45bと、そのケーブル端取付部45a,45bから螺旋状に伸びる溝が形成される。従動プーリ44に形成される螺旋状の溝のピッチも、駆動プーリ24の場合と同様に、できるだけ狭くすることで、ケーブル取出し角により発生する伝達損失を小さくすることができる等の上述したプーリとケーブル取出部の距離を長くしたのと同様の効果が得られる。
従動側ハウジング46には、従動プーリ44に取付けたケーブルa,bをハウジング外に取出すためのケーブル取出部47,48が形成される。従動側ハウジング46に形成される各ケーブル取出部47,48の位置は、x-y平面上で見ると、図1(a)に示すように、リリース位置を通る従動プーリの接線方向に設けられ、x-z平面上で見ると、図1(b),(c)に示すように、ハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を通る従動プーリ44の回転軸に垂直な方向(従動プーリ44の略中央位置)から見て、ケーブル端取付部45a,45bと反対側の方向にオフセットされている。このオフセットする量は、駆動プーリ部20と同様に、操作レスポンスを向上させたい中立位置からの角度範囲とケーブル取出し角度により発生する伝達損失とのトレードオフによって決めれば良い。
【0013】
上述のように構成される駆動プーリ部20と従動プーリ部40には、2本のケーブルa,bが配索される。すなわち、駆動プーリ24に形成されたケーブル端取付部25a,25bに夫々ケーブルが取付けられ、その2本のケーブルa,bは駆動プーリ24に形成された螺旋状の溝に巻付けられた後、駆動側ハウジング26に形成したケーブル取出部27,28よりハウジング26外に取出される。駆動側ハウジング26の外に取出された2本のケーブルa,bは、従動側ハウジング46に設けられたケーブル取出部47,48から従動側ハウジング46内に引き込まれ、その一部が従動プーリ44に巻付けられて固定される。
【0014】
上述した構造を有するステアリング装置において、ハンドルを操作した際の動作を説明する。
操作者がハンドルを中立位置から例えば右方向に回すと、その回転は駆動プーリ24に伝達され、駆動プーリ24が図1の矢印の方向に回転する。駆動プーリ24が矢印の方向に回転すると、ケーブルaは駆動プーリ24に巻き取られ、ケーブルbは駆動プーリ24から繰り出される。ケーブルaが駆動プーリ24に巻き取られるためケーブルaに作用する引張力が従動プーリ44に伝達され、従動プーリ44も図1に示す矢印の方向に回転し、ケーブルbを従動プーリ44に巻き取る。また、従動プーリ44が矢印の方向に回転すると、その回転はギヤボックスに伝達され、操舵輪が所定の角度回転する。
したがって、上述のようにハンドルを右方向に回転させたときは、ケーブルaが従動プーリ44に力を伝達する伝達ケーブルとなり、ケーブルbが従動プーリ44には力を直接伝達しない非伝達ケーブルとなる。以下、ケーブルa、ケーブルbに作用する張力について説明する。
【0015】
従動プーリ44が回転するためには、従動プーリ44に路面からの反力に打ち勝つトルクを与えることが必要となる。このトルクは、伝達側のケーブルaの張力とプーリの巻付け半径の積となる。
まず、このようなトルクを発生させるケーブルaに作用する張力について説明する。図1(b)に示すように、ケーブルaのリリース位置は、駆動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってケーブルaのケーブル端取付部25aより離れる方向に移動し、従動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってケーブルaのケーブル端取付部45bに近づく方向に移動する。したがって、駆動プーリ側及び従動プーリ側の両側とも、ケーブルaのリリース位置とケーブル取出部28(48)の距離は徐々に長くなる。したがって、ケーブルaに作用する張力は、図2(a)に示すようにハンドルの回転に伴って徐々に大きくなる。このため、従動プーリに伝達される力がハンドルの回転に伴って徐々に大きくなる。
次に、ケーブルbに作用する張力について説明する。ケーブルbでは、ケーブルaの張力の増加に伴いケーブルaに伸びが発生し、このケーブルaの伸びと同等の長さだけケーブルbが戻されるため、ケーブルbは初期張力より小さくなる。さらに、図1(c)に示すように、ケーブルbのリリース位置は、駆動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってケーブルbのケーブル端取付部25bに近づく方向に移動し、従動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってケーブルbのケーブル端取付部45aより離れる方向に移動する。したがって、ケーブルbが図1(c)に点線で示す状態となるまでは、駆動プーリ側及び従動プーリ側の両側とも、ケーブルbのリリース位置とケーブル取出部27(47)の距離とは徐々に短くなる。そして、ケーブルbが図1(c)に点線で示す状態となった後さらにハンドルが回転されると、ケーブルbのリリース位置とケーブル取出部27(47)の距離とは徐々に長くなる。したがって、ケーブルbに作用する張力は、図2(b)に示すように、ハンドルの回転に伴って徐々に小さくなり、その後徐々に大きくなる。このため、従動プーリの回転を阻害するケーブルbの張力が低く抑えられる。
なお、上述した図2は、駆動プーリ24に入力されたハンドル操作が、何らの損失(ケーブルの伸び等)もなく従動プーリ44に一対一で伝達される理想的な場合を仮定しており、実際には、自動車等の車両への取付状態等の影響を受け、図2に示した結果とはならない。
【0016】
なお、ハンドルを中立位置から左方向に回転させたときは、上述した動きと逆の動作を行う。すなわち、ケーブルaが非伝達ケーブルとなり、ケーブルbが伝達ケーブルとなって、従動プーリ44を逆方向に回転させる。しかしながら、非伝達ケーブル及び伝達ケーブルに作用する張力については、右方向に回転する場合と同様の特性を備え、左方向に回転する場合においても右方向と同様のレスポンス特性が得られる。
また、図1(c)の点線で示す位置から左方向に回転させた場合は、中立位置から所定角度範囲内でハンドルを操作するのであれば、伝達ケーブルの張力はハンドルの回転に伴って増加し、非伝達ケーブルの張力はハンドルの回転に伴って減少する。したがって、駆動プーリ24の回転トルクが効率的に従動プーリ44に伝達される。
【0017】
以上説明したように、上述した実施の形態に係るステアリング装置では、中立位置から所定の角度範囲内においてハンドルを回転させるときは、伝達ケーブルの張力はハンドルの回転に伴って大きくなり、非伝達ケーブルの張力はハンドルの回転に伴って減少する。したがって、駆動プーリ24の回転トルクが効率的に従動プーリ44に伝達され、ハンドル操作に対するレスポンス特性の向上を図ることができる。
【0018】
(実施の形態2)
本発明の他の一つの好適な実施の形態に係るステアリング装置を、図3を用いて説明する。図3(a)はステアリング装置を正面から見た断面図であり、図3(b)はステアリング装置を図3(a)の矢印bの方向から見た図であり、図3(c)はステアリング装置を図3(a)の矢印bの方向から裏面側(矢印c側)を投影して見た図である。
以下に説明するステアリング装置においても、上述した図1に示すステアリング装置と同様に、ハンドルの回転軸に取付けられた駆動プーリ24の回転を2本のケーブルを介して従動プーリ44に伝達する。しかしながら、図1のステアリング装置では各プーリに螺旋状の溝を設け、その溝にケーブルを巻き付けたのに対して、図3に示すステアリング装置では、駆動プーリ及び従動プーリにケーブルを重ねて巻き付ける点で異なる。以下、図3に示すステアリング装置について、図1に示すステアリング装置と同一の部分についてはその詳細な説明を省略し、相違点を中心に説明する。
【0019】
図3に示すように、本実施の形態に係るステアリング装置においても、駆動プーリ部20と、従動プーリ部40と、駆動プーリ部20への入力を従動プーリ部40に伝達するための2本のケーブルa,bを備える。
本実施の形態における駆動プーリ24は、その円周面2箇所にケーブルを巻き付けるための溝32,34が形成される。この溝32,34は、駆動プーリ24の回転軸に対して垂直に形成される。また、この溝32,34の最も凹んだ部分には、ケーブルa,bの端部を取付けるためのケーブル端取付部が設けられる。
駆動プーリ24を収容する駆動側ハウジング26には、駆動プーリ24に取付けたケーブルa,bをハウジング外に取出すためのケーブル取出部27,28が形成される。駆動側ハウジング26に形成される各ケーブル取出部27,28の位置は、x-y平面上で見ると、図3(b)、(c)に示すように、ハンドルが中立位置にあるときの両リリース位置を接続する線分から駆動プーリ24の回転中心よりにオフセットされ、x-z平面上で見ると、図3(a)に示すように、駆動プーリ24に形成された溝32,34と同一平面上に設けられている。
【0020】
従動プーリ部40の構造は、概ね駆動プーリ部20と同様の構造を有し、従動プーリ44に形成されるケーブルa,bを巻き付けるための溝52,54の構造等は駆動プーリ24の場合と同様である。ただし、従動プーリ部40は、従動側ハウジング46に設けたケーブル取出部47,48の位置に関して駆動プーリ部20と異なる。すなわち、従動側ハウジング46に形成される各ケーブル取出部47,48の位置は、x-y平面上で見ると、図3(b)、(c)に示すように、従来装置におけるハンドルが中立位置にあるときの両リリース位置を接続する線分から従動プーリ44の回転中心の反対側にオフセットされ、x-z平面上で見ると、図3(a)に示すように、従動プーリ44に形成された溝52,54と同一平面上に設けられている。
【0021】
上述のように構成される駆動プーリ部20と従動プーリ部40には、2本のケーブルa,bが配索される。すなわち、ケーブルa,bは駆動プーリ24に固定された後、駆動プーリ24に形成された溝32,34に重ねて巻付けられ、駆動側ハウジング26に形成したケーブル取出部27,28よりハウジング外に取出される。駆動側ハウジング26の外に取出された2本のケーブルa,bは、従動側ハウジング46に設けられたケーブル取出部47,48から従動側ハウジング46内に引き込まれ、従動プーリ44に重ねて巻付けられて固定される。
【0022】
上述した構造を有するステアリング装置のハンドル操作(回転)時の動作を説明する。図3に示すステアリング装置においても、ハンドルを回すと2本のケーブルのどちらか一方が伝達ケーブルとなり駆動プーリ24の回転を従動プーリ44に伝達し、どちらか他方が非伝達ケーブルとなる。以下、駆動プーリ24が図3の矢印の方向に回転するときを例に、伝達ケーブル(ケーブルa)、非伝達ケーブル(ケーブルb)に作用する張力について説明する。
まず、ケーブルaに作用する張力について説明する。図3(b)に示すように、ケーブルaのリリース位置は、駆動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってプーリの回転中心から離れる方向に移動し、従動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってプーリの回転中心に近づく方向に移動する。したがって、駆動プーリ側及び従動プーリ側の両側とも、リリース位置とケーブル取出部28(48)の距離はハンドルの回転に伴って徐々に長くなる。このため、ケーブルaに作用する張力は、ハンドルの回転に伴って徐々に大きくなる。
次に、ケーブルbに作用する張力について説明する。図3に示すステアリング装置においても、ケーブルaの張力の増加に伴うケーブルaの伸びにより、ケーブルbは初期張力より小さくなる。さらに、図3(c)に示すように、ケーブルbのリリース位置は、駆動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってプーリの回転中心に近づく方向に移動し、従動プーリ側では、ハンドルの回転に伴ってプーリの回転中心から離れる方向に移動する。したがって、ケーブルbが図3(c)に点線で示す状態となるまでは、駆動プーリ側及び従動プーリ側の両側とも、リリース位置とケーブル取出部27(47)の距離とはハンドルの回転に伴って徐々に短くなる。そして、ケーブルbが図3(c)に点線で示す状態となった後さらにハンドルが回転されると、リリース位置とケーブル取出部27(47)の距離とは徐々に長くなる。したがって、ケーブルbに作用する張力は、ハンドルの回転に伴って徐々に小さくなり、その後徐々に大きくなる。
【0023】
以上説明したように、図3に示すステアリング装置においても、2本のケーブルに作用する張力とハンドルの回転量との関係は、図1に示すステアリング装置と同様の特性を有する。したがって、図3に示すステアリング装置によっても、駆動プーリ24の回転トルクが効率的に従動プーリ44に伝達されるため、ハンドル操作に対するレスポンス特性の向上を図ることができる。
【0024】
【実施例】
以下、上述した実施の形態1を自動車用パワーステアリング装置として具現化した一実施例を図4乃至図10を用いて説明する。ここで、図4はステアリング装置の全体斜視図であり、図5は駆動プーリ部及び従動プーリ部の関係を説明する一部破断断面図であり、図6は駆動プーリ部の構造を説明するための図面であり、図7は従動プーリ部の構造を説明するための図面であり、図8はプーリとプーリに巻付けられるケーブルの関係を説明するための図面であり、図9はコントロールケーブルの構造を説明するための図面であり、図14は出力回転変位と時間との関係を示すグラフである。
図4に示すように、本実施の形態に係る自動車用パワーステアリング装置は、ハンドル10の前方に取付けられる駆動プーリ部20と、駆動プーリ部20と2本のコントロールケーブル70、71により接続された従動プーリ部40を備える。従動プーリ部40には、パワーステアリング用モータ62を介してギヤボックス60が取付けられ、ギヤボックス60の両端にはタイロッド80を介して車輪Wが取付けられている。
【0025】
駆動プーリ部20は、図6(a)に示すように、ハンドル10の回転が伝達される回転軸22を備え、回転軸22には駆動プーリ24が回転軸22と一体となって回転するように組付けられている。駆動プーリ24には、その上端及び下端にコントロールケーブルを取付けるためのケーブル端取付部が形成され、また、その円周面にケーブル端取付部から伸びる螺旋状の溝が形成されている。駆動プーリ24に形成される溝31のピッチEは、図8に示すように、インナーケーブル70i(71i)の直径dと略同一の長さとされる。また、駆動プーリ24に形成される溝31の深さは、インナーケーブル70i(71i)の半径よりも短くされている。
上述した駆動プーリ24は、図6(a)に示すように、駆動側ハウジング26内に収容される。駆動側ハウジング26には、回転軸22を回転可能に支持するための軸受け29,30が配設されている。また、駆動側ハウジング26には、駆動プーリ26の溝31に巻き付けた2本のインナーケーブル70i,71iをハウジング外に取出すためのケーブル取出部27、28が形成される。駆動側ハウジング26に形成されるケーブル取出部27,28は、図5に示すように、2つのインナーケーブル70i、71iが平行となるように設けられる。また、図6(a)、(b)に示すように、ケーブル取出部27は、そのケーブル取出部27から取出されたインナケーブル70iのケーブル端取付部側(駆動プーリの下端側)にオフセットされ、ケーブル取出部28は、そのケーブル取出部28から取出されたインナケーブル71iのケーブル端取付部側(駆動プーリの上端側)にオフセットされる。
【0026】
従動プーリ部40は、図7(a)に示すように、回転軸42を備え、回転軸42には従動プーリ44が回転軸42と一体となって回転するように組付けられている。従動プーリ44には、駆動プーリ24と同様、その上端及び下端にコントロールケーブルを取付けるためのケーブル端取付部が形成され、また、その円周面には螺旋状の溝が形成されている。従動プーリ44に形成される溝のピッチEや深さ等の寸法は、駆動プーリ24と同一寸法とされている。
上述した従動プーリ44は、従動側ハウジング46内に収容される。従動側ハウジング46には、駆動側ハウジング26と同様、回転軸42を回転可能に支持するための軸受け49,50、及び、インナーケーブル70i(71i)をハウジング外に取出すためのケーブル取出部47、48が設けられる。このケーブル取出部47、48は、図5に示すように、2つのインナーケーブル70i、71iが平行となるように設けられる。また、図7(a)、(b)に示すように、ケーブル取出部47は、そのケーブル取出部47から取出されるインナケーブル70iのケーブル端取付部とは反対側(従動プーリの下端側)にオフセットされ、ケーブル取出部48は、そのケーブル取出部48から取出されるインナケーブル71iのケーブル端取付部とは反対側(従動プーリの上端側)にオフセットされる。
【0027】
上述のように構成される駆動プーリ部20と従動プーリ部40に配索されるコントロールケーブル70(71)は、図9に示すように、アウタハウジング70o(71o)と、アウターハウジング70o(71o)内を軸方向に移動可能に収容されたインナケーブル70i(71i)とで構成される。アウタハウジング70o(71o)の一端は、駆動側ハウジング26のケーブル取出部27(28)に夫々固定され、その他端は従動側ハウジング46のケーブル取出部47(48)に夫々固定される。インナケーブル70i(71i)は、一端が駆動プーリ24に取付けられ、他端が従動プーリ44に取付けられる。
【0028】
パワーステアリング用モータ62は、従動プーリ44(回転軸42)のトルクに応じてギヤボックス60を駆動する電気式モータであり、ギヤボックス60はパワーステアリング用モータ62の回転が伝達されるピニオンと、このピニオンに噛み合うラックが形成されたステアリングロッドから構成されている。
【0029】
上述した構造を有するステアリング装置において、ハンドル10を操作した際のステアリング装置の動作を説明する。
運転者がハンドル10を回すと、駆動プーリ24もハンドルの回転方向に応じた方向に回転する。駆動プーリ24が回転すると、その回転がコントロールケーブル70(又は71)を介して従動プーリ44に伝達される。そして、従動プーリ44に伝達された回転量に応じてパワーステアリング用モータ62が駆動され、それによりギヤボックス60が車輪Wを所定の角度に回転させる。
ここで、コントロールケーブル70、71に作用する張力及びその動作は、既に説明した(実施の形態1)の場合と同様となり、伝達側のコントロールケーブルでは、ハンドル10の回転に伴ってコントロールケーブル(インナケーブル)に作用する張力が大きくなり、非伝達側のコントロールケーブルでは、中立位置から所定の範囲内においては、ハンドル10の回転に伴ってコントロールケーブル(インナケーブル)に作用する張力は小さくなる。
【0030】
ここで、ハンドル操作に対するレスポンス特性(駆動プーリの回転開始時を基準に従動プーリの回転変位と回転するまでの時間)について、ベンチを使用し測定した実験結果を図10に示す。図10では、駆動側、従動側におけるケーブル取出部の位置のオフセット方向を種々変えて測定した結果を併せて示している。ここで、図10中オフセット方向が順ということは、標準位置(プーリの中央)に対してケーブルの取付位置から離れる方向にケーブル取出部をオフセットすることをいい、ケーブルのオフセット方向が逆ということは、標準位置に対してケーブルの取付位置側にケーブル取出部をオフセットすることをいう。
図10より明らかなように、駆動側を逆方向にオフセットし、従動側を順方向にオフセットした場合(上述した実施例の場合)が、最もレスポンス特性が向上した。また、駆動側を順方向にオフセットし、従動側を順方向にオフセットした場合も、標準位置(従来装置)に比較してレスポンス特性が向上した。したがって、従動側を順方向のみオフセットしても、レスポンス特性が向上することがわかった。
【0031】
以上詳述したように、上述した実施例に係るステアリング装置では、中立位置から所定の角度範囲内においては、ハンドル10を回転させるとき、伝達側のコントロールケーブルの張力はハンドル10の回転に伴って大きくなり、非伝達側のコントロールケーブルの張力はハンドル10の回転に伴って減少する。したがって、駆動プーリ24の回転トルクがすばやくに従動プーリ44に伝達されるため、ハンドル操作に対するレスポンス特性の向上を図ることができた。
【0032】
なお、上述した実施例では、パワーステアリングモータ62を用いて電気的なパワーアシスト手段を用いた場合について説明したが、本発明は油圧等他のパワーアシスト機構を利用したパワーステアリング装置にも適用することができる。また、本発明は、パワーアシスト手段を用いないステアリング装置にも適用することができる。
【0033】
以上、本発明のいくつかの実施の形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るステアリング装置の要部を模式的に示す図
【図2】ケーブルに作用する張力とハンドルの操作量との関係を説明するための図面
【図3】本発明の他の実施の形態に係るステアリング装置の要部を模式的に示す図
【図4】本発明の一実施例に係るステアリング装置の全体斜視図
【図5】図4に示すステアリング装置の駆動プーリ部及び従動プーリ部の関係を説明する一部破断断面図
【図6】駆動プーリ部の構造を説明するための図
【図7】従動プーリ部の構造を説明するための図
【図8】プーリとプーリに巻付けられるケーブルの関係を説明するための図
【図9】コントロールケーブルの構造を説明するための図
【図10】従動プーリの回転変位と時間との関係を示すグラフ
【図11】従来のケーブル式ステアリング装置の構造を説明するための図
【符号の説明】
10・・ハンドル
24・・駆動プーリ
26・・駆動側ハウジング
44・・従動プーリ
46・・従動側ハウジング
60・・ギヤボックス

Claims (5)

  1. 駆動プーリと、従動プーリと、前記駆動プーリ及び前記従動プーリに両端が取付けられた2本のケーブルとを有し、前記駆動プーリはハンドルの回転軸に取付けられ、前記駆動プーリがどちらか一方に回転したとき前記2本のケーブルのどちらか一方に作用する引張力により前記従動プーリがどちらか一方に回転し、前記駆動プーリが他方に回転したとき前記2本のケーブルのどちらか他方に作用する引張力により前記従動プーリが他方に回転するように構成されたケーブル式ステアリング装置において、
    前記ハンドルが中立位置から所定の角度範囲内で回転するとき、前記2本のケーブルのうち引張力を伝達しないケーブルの少なくとも一端側において、ケーブルのリリース位置と、プーリを収容するハウジングからのケーブルの取出位置との距離が、ハンドルの回転に伴って短くなるように構成されているケーブル式ステアリング装置。
  2. 前記従動プーリには前記引張力を伝達しないケーブルが螺旋状に巻付けられており、
    前記従動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、ハンドルが中立位置にあるときのケーブルのリリース位置を通る従動プーリの回転軸に垂直な平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向とは反対の方向にオフセットされている請求項1記載のケーブル式ステアリング装置。
  3. 前記駆動プーリには前記引張力を伝達しないケーブルが螺旋状に巻付けられており、
    前記駆動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、ハンドルが中立位置にあるときのケーブルのリリース位置を通る駆動プーリの回転軸に垂直な平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向と同一の方向にオフセットされている請求項1又は2に記載のケーブル式ステアリング装置。
  4. 前記従動プーリには、前記引張力を伝達しないケーブルがプーリの円周方向に重ねて巻付けられており、
    前記従動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、オフセットしない状態においてハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を接点とする従動プーリに接する平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向とは反対の方向にオフセットされている請求項1記載のケーブル式ステアリング装置。
  5. 前記駆動プーリには、前記引張力を伝達しないケーブルがプーリの円周方向に重ねて巻付けられており、
    前記駆動プーリにおける前記引張力を伝達しないケーブルの取出位置が、オフセットしない状態においてハンドルが中立位置にあるときのリリース位置を接点とする駆動プーリに接する平面から見て、当該ケーブルの端部のプーリへの取付位置の方向と同一の方向にオフセットされている請求項1又は4に記載のケーブル式ステアリング装置。
JP2000040210A 2000-02-17 2000-02-17 ケーブル式ステアリング装置 Expired - Fee Related JP4430190B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000040210A JP4430190B2 (ja) 2000-02-17 2000-02-17 ケーブル式ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000040210A JP4430190B2 (ja) 2000-02-17 2000-02-17 ケーブル式ステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001225755A JP2001225755A (ja) 2001-08-21
JP4430190B2 true JP4430190B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=18563636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000040210A Expired - Fee Related JP4430190B2 (ja) 2000-02-17 2000-02-17 ケーブル式ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4430190B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153002A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Nissan Motor Co Ltd ケーブル式操舵装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001225755A (ja) 2001-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4772666B2 (ja) ナット、ネジおよびケーブルを備える伝達装置
JP3668564B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP3934925B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
JPH10297508A (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP4430190B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
CN100360352C (zh) 带有一个绳索传动装置的驻车制动器
CN102537262B (zh) 一种电子驻车装置和应用了该装置的电子驻车***
JP3966622B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置における操舵角検出装置
US6012730A (en) Cable-type steering device
JPH1059196A (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP3765339B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP2004050884A (ja) パワーステアリング装置
JP3793323B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP3592550B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
CN203111157U (zh) 电子驻车制动力放大器
KR100738471B1 (ko) 기어비 가변형 스티어링 시스템
JP3605518B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP2693992B2 (ja) 内視鏡の湾曲操作装置
JP3966859B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
KR100925925B1 (ko) 전동식 주차 브레이크 장치
JP3811432B2 (ja) コントロールケーブル
JP3923194B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP2009506272A (ja) スパイラルベルトトランスミッション
JPH1059195A (ja) ケーブル式ステアリング装置
JP3605517B2 (ja) ケーブル式ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091217

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees