JP4428696B2 - 余剰汚泥の処理方法 - Google Patents

余剰汚泥の処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4428696B2
JP4428696B2 JP2004092522A JP2004092522A JP4428696B2 JP 4428696 B2 JP4428696 B2 JP 4428696B2 JP 2004092522 A JP2004092522 A JP 2004092522A JP 2004092522 A JP2004092522 A JP 2004092522A JP 4428696 B2 JP4428696 B2 JP 4428696B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
activated carbon
floc
excess
excess sludge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004092522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005270936A (ja
Inventor
利幸 安永
克昭 佐藤
Original Assignee
荏原エンジニアリングサービス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 荏原エンジニアリングサービス株式会社 filed Critical 荏原エンジニアリングサービス株式会社
Priority to JP2004092522A priority Critical patent/JP4428696B2/ja
Publication of JP2005270936A publication Critical patent/JP2005270936A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4428696B2 publication Critical patent/JP4428696B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)

Description

本発明は、活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥の脱水方法に関する。特に、本発明は、脱水性が低いオキシデーションディッチ法により発生する余剰汚泥の脱水に適する。
一般に、排水処理、屎尿処理、下水処理などの活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥は、場合によっては濃縮後、高分子凝集剤の添加により凝集させ、機械脱水処理により脱水される。近年、各種製造工場における生産品目の多様化や居住民の生活様式の多様化により、工場排水や家庭排水などの下水の性状が変化したことに起因して、活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥は凝集し難くなっており、脱水処理後の汚泥の含水率が低下し難くなっている。
特に、下水処理にオキシデーションディッチ処理法を採用した場合に発生する余剰汚泥は、混合生汚泥、標準活性汚泥、消化汚泥などに比較して、脱水性が非常に悪い。これは、オキシデーションディッチ処理法が、機械撹拌と散気とを同時に行う処理法であることから、他の処理法に比較して、曝気時間が長期化するので被処理水の硝化・脱窒が進行して、凝集の核となる汚泥中の繊維分が分解消費されてしまうためであると考えられる。
これまで、有機性排水の処理工程において、最初沈殿池に沈降した有機性排水の初沈汚泥を余剰汚泥に混合することで余剰汚泥の脱水効率を向上させる試みがなされているが、初沈汚泥は易分解性の有機物を多く含んでいるので、全量を余剰汚泥と混合して脱水する方法はあまり有効ではなかった。
一方、浄水処理工程では、活性炭を使用して水道原水からトリハロメタンやフミン質などの残留物質を分解吸着除去する高度処理が行われている。高度処理に供される原水中の除去対象物質濃度は1mg/l以下と非常に低濃度であるが、5〜7年に1回程度の割合で使用済み活性炭の廃棄処分を行い、新しい活性炭と交換する必要がある。高度処理が必要となる浄水場は、都市部や大都市近郊の汚染の進行した河川の表流水や伏流水を水道原水として処理する大規模浄水場(一日当たりの処理量が数十万〜数百万トン)であることから、1回あたりの使用済み活性炭の廃棄量は非常に多い。これら使用済み活性炭は、かつては再生されて活性炭として再利用されていたが、現在では活性炭価格が低下しているため、再生利用は経済的な再利用方法ではなくなっている。さらに、再利用に供するまで一時的に貯蔵するスペースの確保が困難である、という問題がある。また、使用済み活性炭の水分含有量が50%程度と高く、コークス炉での燃焼や焼結原料として再利用するためには、予め乾燥させることが必要で、工程及び設備が煩雑になり、設備投資が過大になる、という問題がある。さらに、使用済み活性炭を微粉化してしまうと、再利用する場所まで搬送することが困難になる、という問題もある。
特開2001-219186
本発明の目的は、活性汚泥処理工程、特にオキシデーションディッチ処理法を用いる活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥の凝集性を改善し、脱水処理後の汚泥の含水率を低下させる方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明者らは、鋭意研究した結果、凝集性の低い余剰汚泥に対して、凝集の核となる物質を供給することによって、凝集性を改善し得ることを知見した。
本発明によれば、活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥に、浄水処理工程から発生する凝集沈殿汚泥及び/又は浄水処理工程において使用した使用済み活性炭を混合して汚泥混合物を形成させる汚泥混合工程と、得られた汚泥混合物に高分子凝集剤を添加して凝集フロックを形成させる高分子凝集剤添加工程と、得られた凝集フロックを強制的に脱水させる脱水工程と、を含む余剰汚泥の処理方法が提供される。
本発明において処理対象となる余剰汚泥としては、一般の排水処理、屎尿処理、下水処理などの活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥であれば特に限定されるものではないが、凝集性が低く脱水処理後の汚泥の含水率が低下しにくいオキシデーションディッチ処理を含む活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥が最適である。オキシデーションディッチ処理を含む活性汚泥処理工程においては、一般に、濃縮工程を経て得られる濃縮汚泥が脱水に供されることが多いが、このような濃縮汚泥も本発明において処理することができる。
本発明において用いられる凝集沈殿汚泥は、一般の浄水場において原水を浄水処理する工程で発生する汚泥であればよい。一般的な浄水処理において、河川水、湖沼水、地下水などの原水は、最初に急速撹拌槽で無機凝集剤もしくは有機凝結剤及び場合によっては有機凝集剤と混合されて、凝集物を形成する。形成された凝集物はフロック形成槽に送られ、フロックとして成長する。成長したフロックは、沈殿池で固液分離されて、沈殿池底部に沈殿する。沈殿池底部に沈殿したフロックは、汚泥掻寄機で沈殿池中央部に集められて沈殿汚泥を形成する。通常、沈殿池底部には沈殿汚泥をスラッジとして引き抜くための引き抜きラインが設けられており、この引き抜きラインを介して引き抜かれた沈殿汚泥はSSとして2〜4%程度の濃度に濃縮される。無機凝集剤による凝集の後、さらに有機凝集剤を添加することで、フロックを巨大化して沈降性を向上させることもなされているが、このような巨大なフロックに由来する凝集沈殿汚泥も好ましく用いることができる。
本発明において用いられる使用済み活性炭は、一般の浄水場において原水を浄水処理する工程で使用する活性炭の廃棄物でよい。一般的な浄水処理においては、水道原水を凝集沈殿処理や砂濾過処理後に、カビ臭原因物質であり発ガン性物質でもあるトリハロメタンや、トリハロメタンの前駆体であるフミン質などの残留物を粒状活性炭単独又は粒状活性炭とオゾンとの組み合わせを用いて、分解吸着除去する高度処理が行われている。本発明においては、この高度処理で用いられた使用済み活性炭を凝集の核として用いることが好ましい。浄水処理から得られる使用済み活性炭は、含水量が多く、十分に水切りしても含水量は50%以下にはならない。しかし、本発明において、凝集の核として余剰汚泥と混合する場合に、この多量の含水量は問題とならない。
使用済み活性炭の形状は、粒状、破砕状、円柱状等、種々の形状でよいが、凝集させるべき余剰汚泥への混合や脱水性を向上させるために、微粉化したものであることがより好ましい。微粉化した使用済み活性炭の粒径は、数μm〜1mm程度であることが好ましく、この範囲より小さすぎると、微粉化するコストが上昇するので好ましくない。微粉化は、市販の粉砕機を用いて行うことができる。粉砕機としては、粉砕媒体としてのロッドボールの入った容器を駆動し、粉砕媒体に遠心力を与えて、媒体同士、媒体と容器壁との間で使用済み活性炭に衝撃力・剪断力・摩擦力などを与えて粉砕するボールミル、チューブミル、円盤状テーブルや円筒壁面にローラを油圧と遠心力で押さえつけながら回転させるロールミル、あるいはスラリー状態で粉砕する水中ミルなどを好ましく用いることができる。水中ミルを用いる場合には、含水量が多い使用済み活性炭を水切りする必要なく、高度処理から廃棄されたままの水分を多量に含んだ状態で、粉砕することができるので特に好ましい。
本発明において用いる浄水処理工程から排出される使用済み活性炭は、スラリーとして得られるので、そのまま使用場所に移送することも、貯蔵槽に移送して貯蔵することもできる。使用済み活性炭が、スラリーとして配管を移送することが困難であるような使用済み活性炭濃度の高いスラリーとして浄水処理工程から得られる場合には、水道水や工業用水を希釈液として用いて、スラリー中使用済み活性炭濃度を約20%以下として、流動性を高めることが好ましい。また、浄水処理工程から得られるスラリー状態の使用済み活性炭を水中ミルを用いて粉砕する場合には、使用済み活性炭濃度が高い方が粉砕効率がよいので、粉砕後に希釈することが好ましい。
本発明において、余剰汚泥と、浄水処理工程から発生する凝集沈殿汚泥及び/又は浄水処理工程において使用した使用済み活性炭を混合する工程は、余剰汚泥を脱水する前に行われることが好ましい。汚泥貯留槽がある水処理施設においては、余剰汚泥が汚泥貯留槽に貯留されている時に、凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭を汚泥貯留槽に投入することができる。汚泥貯留槽がない水処理施設においては、余剰汚泥が濃縮槽から脱水機に送られる配管中の任意の場所に、凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭を投入することができる。なお、本発明において、凝集沈殿汚泥又は使用済み活性炭のいずれか一方あるいは両者を投入してもよいが、両者を投入する場合には、作業性及び効果の点から、凝集沈殿汚泥を先に投入し混合させた後に、使用済み活性炭を投入することが好ましい。
余剰汚泥に対する凝集沈殿汚泥の混合比率は、各種汚泥の濃度に依存して変動し得るが、体積比で余剰汚泥:凝集沈殿汚泥=8:2〜2:8の比率とすることが好ましく、余剰汚泥:凝集沈殿汚泥=7:3〜3:7の比率とすることがより好ましい。また、余剰汚泥に対する使用済み活性炭の混合比率は、各種汚泥の濃度に依存して変動し得るが、余剰汚泥に対して100〜3000mg/lの比率とすることが好ましく、500〜2000mg/lの比率とすることがより好ましい。
本発明においては、余剰汚泥と凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭の混合物に、高分子凝集剤を添加する。高分子凝集剤の添加により、凝集の核となる凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭の周囲に余剰汚泥が凝集して、凝集フロックを形成する。
本発明において用いられる高分子凝集剤としては、アニオン系高分子凝集剤、ノニオン系高分子凝集剤及びカチオン系高分子凝集剤を好ましく挙げることができ、特にカチオン系高分子凝集剤及び両性高分子凝集剤が好ましい。
カチオン系高分子凝集剤としては、カチオン性モノマーを必須成分として有し、カチオン性モノマーの共重合体又はカチオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体からなるカチオン系高分子凝集剤、及び分子内にアミジン単位を有するカチオン系高分子凝集剤を好ましく用いることができる。カチオン性モノマーとしては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートもしくはこれらの中和塩、4級塩及びこれらの組み合わせなどを好ましく挙げることができる。ノニオン性モノマーとしては、アクリルアミド、メタクリルアミド、メタアクリロニトリル、酢酸ビニル等及びこれらの組み合わせを好ましく挙げることができる。本発明において用いることができるカチオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体からなるカチオン系高分子凝集剤としては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート及び/又はジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル4級化物/アクリルアミド共重合体、を好ましく挙げることができる。また、本発明において用いることができる分子内にアミジン単位を有するカチオン系高分子凝集剤としては、例えば、N−ビニルホルムアミド/アクリロニトリル共重合体のアミジン化物を好ましく挙げることができる。
両性高分子凝集剤としては、カチオン性モノマー単位、アニオン性モノマー単位及びノニオン性モノマー単位の共重合体を好ましく用いることができる。本発明において用いることができる両性高分子凝集剤としては、例えば、ジメチルアミノエチルアクリレート及び/又はジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル4級化物/アクリルアミド/アクリル酸共重合体を好ましく挙げることができる。
アニオン系高分子凝集剤としては、ポリアクリルアミド部分加水分解物、アニオン性モノマーの共重合体、アニオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体を好ましく挙げることができる。アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アリルアミドエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミドエタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−メタクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−メタクリロイルオキシブタンスルホ酸、及びこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属などの金属塩又はアンモニウム塩を好ましく挙げることができる。アニオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体としては、アクリルアミド・アクリル酸共重合体、アクリルアミド・2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体を好ましく挙げることができる。
ノニオン系高分子凝集剤としては、ノニオン性モノマーの重合体又は共重合体を好ましく用いることができ、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、メタアクリロニトリル、酢酸ビニル等及びこれらの組み合わせを用いることができ、より好ましくはポリアクリルアミドを用いることができる。
本発明の高分子凝集剤の添加工程においては、上述のカチオン系高分子凝集剤を添加した後に、さらに上述のアニオン系高分子凝集剤を添加する二剤法を用いることもできる。
さらに、本発明においては、高分子凝集剤を添加する前に、混合した汚泥に無機凝集剤及び/又は有機高分子凝結剤を添加することもできる。無機凝集剤としては、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、ポリ硫酸第2鉄(ポリ鉄)、塩化第2鉄及びこれらの混合物を好ましく用いることができる。有機高分子凝結剤としては、縮合系ポリアミン、ジシアンジアミド・ホルマリン縮合物、ポリエチレンイミン、ポリビニルイミダリン、ポリビニルピリジン、ジアリルアミン塩・二酸化硫黄共重合体、ポリジメチルジアリルアンモニウム塩、ポリジメチルジアリルアンモニウム塩・二酸化硫黄共重合体、ポリジメチルジアリルアンモニウム塩・アクリルアミド共重合体、ポリジメチルアジアリルアンモニウム塩・ジアリルアミン塩酸塩誘導体共重合体、アクリルアミン塩共重合体などを好ましく用いることができる。縮合系ポリアミンとしては、例えば、アルキレンジクロライドとアルキレンポリアミンとの縮合物、アニリンとホルマリンの縮合物、アルキレンジアミンとエピクロルヒドリンとの縮合物、アンモニアとエピクロルヒドリンとの縮合物などを好ましく挙げることができる。エピクロルヒドリンと縮合するアルキレンジアミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルプロピルアミン、メチルブチルアミン、ジブチルアミンなどを好ましく挙げることができる。
本発明において、余剰汚泥は凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭と混合されて汚泥混合物を形成し、次いで、高分子凝集剤及び場合によっては無機凝集剤及び/又は有機高分子凝結剤が添加されて凝集フロックを形成し、得られた凝集フロックは強制的に脱水される。本発明の脱水工程における強制的な脱水処理は、通常の加圧脱水機、真空脱水機、ベルトプレス脱水機、遠心脱水機、スクリュープレス脱水機などを用いて行うことができる。
好ましい実施形態の説明
添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態を示す概略装置構成図である。本発明の余剰汚泥の処理装置1は、活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥に、浄水処理工程から発生する凝集沈殿汚泥及び/又は浄水処理工程において使用した使用済み活性炭を混合して汚泥混合物を形成させる汚泥混合槽2と、得られた汚泥混合物に高分子凝集剤を添加して凝集フロックを形成させる凝集槽3と、得られた凝集フロックを強制的に脱水させる脱水装置4と、を備える。
汚泥混合槽2には、余剰汚泥供給ライン21と、凝集沈殿汚泥供給ライン22及び/又は使用済み活性炭供給ライン23と、が設けられている。汚泥混合槽2と凝集槽3との間には、汚泥混合槽2で混合して得られた汚泥混合物を凝集槽3に送るための汚泥混合物移送ラインL1が接続されている。汚泥混合物移送ラインL1には、汚泥混合物を揚水するためのポンプが配置されている。凝集槽3には、高分子凝集剤供給ライン31と、撹拌装置32と、が設けられている。凝集槽3上部には、凝集フロック移送ラインL2が接続されていて、凝集槽3で形成された凝集フロックを脱水装置4に送るようになされている。図示した装置においては、脱水装置4は、ベルトプレス脱水機である。
図示した装置は、汚泥混合槽2の上流に配置された余剰汚泥を濃縮する濃縮槽5をさらに備える。濃縮槽5には、余剰汚泥供給ライン21が接続されている。また、凝集槽3に供給する高分子凝集剤を溶解させて高分子凝集剤溶液として凝集槽3に供給するため、高分子凝集剤溶解槽6が高分子凝集剤供給ライン31に接続されている。
図示した装置を用いて、活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥を処理する手順を説明する。
まず、活性汚泥処理工程から発生した余剰汚泥は、濃縮槽5に供給されて、濃縮汚泥となり、余剰汚泥供給ラインL1を介して汚泥混合槽2に送られる。一方、浄水処理工程から発生した凝集沈殿汚泥は凝集沈殿汚泥供給ライン22を介して、及び/又は浄水処理工程において使用した使用済み活性炭は使用済み活性炭供給ライン23を介して、汚泥混合槽2に送られる。汚泥混合槽2に供給された濃縮汚泥、凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭は混合されて、汚泥混合物を形成する。形成された汚泥混合物は、汚泥混合物移送ラインL1を介して、凝集槽3に送られる。凝集槽3には、高分子凝集剤供給ライン31を介して高分子凝集剤が供給され、汚泥混合物と混合することで凝集フロックが形成される。形成された凝集フロックは、撹拌装置32による撹拌上昇流に乗って凝集槽3上部に上昇し、凝集槽3上部に設けられている凝集フロック移送ラインL2に溢流する。凝集フロック移送ラインL2を介して脱水装置4に送られた凝集フロックは、ベルトプレスにより強制的に脱水処理され、脱水ケーキを形成する。
本装置の運転は、連続運転でも断続運転でも行うことができる。汚泥混合槽3で汚泥混合物が形成された後に、汚泥混合物移送ラインL1に配置されているポンプを作動させて、汚泥混合物を凝集槽3に送り、同時にもしくはやや遅れて高分子凝集剤供給ライン31に配置されているポンプを作動させて、凝集槽3に高分子凝集剤を供給してもよい。また、凝集槽3に高分子凝集剤を供給する前に、凝集槽3に無機凝集剤及び/又は有機高分子凝結剤を添加してもよい。なお、使用済み活性炭は、必要に応じて、本装置に供給する前に、任意の粉砕装置を用いて所望の粒径に粉砕したものを使用することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、余剰汚泥、特にオキシデーションディッチ処理された脱水性が低い余剰汚泥に対して、凝集の核となる凝集沈殿汚泥及び/又は使用済み活性炭を混合して汚泥混合物を形成させ、この汚泥混合物に高分子凝集剤を添加して凝集フロックを形成させ、その後、得られた凝集フロックを強制的に脱水することで、含水率の低い汚泥を得ることができる。使用済み活性炭を用いる場合には、浄水処理場からの廃棄物を再利用するという経済的効果及び浄水処理場からの廃棄物の低減という効果も有する。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例において用いた高分子凝集剤を下記表1に、余剰汚泥及び凝集沈殿汚泥の性状を下記表2に、それぞれ示す。
Figure 0004428696
Figure 0004428696
[実施例1]
300mlのビーカーに、下水余剰汚泥Aと浄水凝集沈殿汚泥Cとを7:3(体積比)に混合して200mlの汚泥混合物を得た。次いで、汚泥混合物に、高分子凝集剤aをSS当たり1.0%となるように添加し、準備した空の300mlビーカーに移し替えた。この移し替えを10回繰り返して、汚泥混合物を凝集させて凝集フロックを形成させた。得られた凝集フロックの大きさをメジャーで測定した後、ビーカー中に形成された凝集フロックを60メッシュのナイロンろ布で30秒間重力により脱水して濾過水をメスシリンダーに受け取り、30秒後の濾過水量を測定した。重力濾過後の汚泥を2枚のろ布に挟み、ピストン型脱水機を用いて、2kg/cm2の圧力で1分間圧搾し、得られた脱水汚泥の質量を測定した後、乾燥機内で105℃の温度にて4時間以上乾燥させて乾燥後の質量を測定し、両者の差から含水率を求めた。結果を表3に示す。
[実施例2〜10及び比較例1〜17]
余剰汚泥及び凝集沈殿汚泥の混合比率、高分子凝集剤の種類及び添加率を変えて、実施例1の手順を繰り返した。結果を表3に示す。
Figure 0004428696
[実施例11〜13]
浄水処理工程の高度処理施設から採取した含水率40%の使用済み活性炭(株式会社荏原製作所製、「エバダイヤLG10S」)をボールミルで30分間粉砕した。粉砕した使用済み活性炭の含水量は約8%であった。得られた使用済み活性炭粉砕品を表4に示す比率にて余剰汚泥Aに混合させて、実施例1と同様の手順を繰り返した。結果を表4に示す。
Figure 0004428696
[実施例14〜16]
300mlのビーカーに、下水余剰汚泥Bと浄水凝集沈殿汚泥Cとを5:5(体積比)に混合して200mlの汚泥混合物を得た。次いで、下水余剰汚泥Bに対して実施例11で使用した使用済み活性炭を表5に示す比率で、汚泥混合物に添加した。その後、高分子凝集剤bをSS当たり1.0%となるように添加し、準備した空の300mlビーカーに移し替えた。この移し替えを10回繰り返して、汚泥混合物を凝集させて凝集フロックを形成させた。実施例1と同様に、フロック径、30秒後濾過水量及び汚泥含水率を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0004428696
実施例の結果から明らかなように、本発明の方法によれば、約3mm以上のフロック径を有する良好な凝集フロックが形成され、重力濾過量も多くなり、脱水後の汚泥含水率も約83%〜約79%と低減していることがわかる。
図1は、本発明の余剰汚泥の処理装置の一実施形態を示す概略装置構成図である。
符号の説明
1:余剰汚泥処理装置
2:汚泥混合槽
21:余剰汚泥供給ライン
22:凝集沈殿汚泥供給ライン
23:使用済み活性炭供給ライン
3:凝集槽
4:脱水装置
5:濃縮槽
6:高分子凝集剤溶解槽

Claims (11)

  1. 活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥に、浄水処理工程から発生する凝集沈殿汚泥及び浄水処理工程からの使用済み活性炭廃棄物を混合して汚泥混合物を形成させる汚泥混合工程と、
    得られた汚泥混合物に高分子凝集剤を添加して凝集フロックを形成させる高分子凝集剤添加工程と、
    得られた凝集フロックを強制的に脱水させる脱水工程と、
    を含む余剰汚泥の処理方法。
  2. 前記余剰汚泥は、下水処理場から発生するものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記余剰汚泥は、オキシデーションディッチ処理汚泥である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記使用済み活性炭廃棄物は、粉砕処理後に前記余剰汚泥に添加される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記使用済み活性炭廃棄物は、粒径1mm以下の微粉炭である、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記汚泥混合工程において、前記凝集沈殿汚泥を前記余剰汚泥に対して、凝集沈殿汚泥:余剰汚泥=8:2〜2:8(体積比)の比率で混合する、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記汚泥混合工程において、前記使用済み活性炭廃棄物を前記余剰汚泥に対して、100〜30000mg/Lの範囲で混合する、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記汚泥混合工程の後、前記高分子凝集剤添加工程の前に、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝結剤を添加する工程をさらに含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥に、浄水処理工程から発生する凝集沈殿汚泥及び浄水処理工程からの使用済み活性炭廃棄物を混合して汚泥混合物を形成させる汚泥混合槽と、
    得られた汚泥混合物に高分子凝集剤を添加して凝集フロックを形成させる凝集槽と、
    得られた凝集フロックを強制的に脱水させる脱水装置と、
    を具備する余剰汚泥の処理装置。
  10. さらに、前記汚泥混合槽に活性汚泥処理工程から発生する余剰汚泥を供給する前に、該余剰汚泥を濃縮する濃縮槽を備える、請求項に記載の装置。
  11. さらに、前記使用済み活性炭廃棄物を破砕処理する手段を具備する、請求項9又は10に記載の装置。
JP2004092522A 2004-03-26 2004-03-26 余剰汚泥の処理方法 Expired - Fee Related JP4428696B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004092522A JP4428696B2 (ja) 2004-03-26 2004-03-26 余剰汚泥の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004092522A JP4428696B2 (ja) 2004-03-26 2004-03-26 余剰汚泥の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005270936A JP2005270936A (ja) 2005-10-06
JP4428696B2 true JP4428696B2 (ja) 2010-03-10

Family

ID=35171137

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004092522A Expired - Fee Related JP4428696B2 (ja) 2004-03-26 2004-03-26 余剰汚泥の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4428696B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5457620B2 (ja) * 2006-09-27 2014-04-02 日環特殊株式会社 汚泥減容炭化装置とその方法と有機性排水処理システム
JP4937779B2 (ja) * 2007-02-08 2012-05-23 ダイヤニトリックス株式会社 有機質汚泥の脱水処理方法
JP2009031243A (ja) * 2007-06-28 2009-02-12 Jfe Steel Kk 配管詰まり診断方法
JP2012219152A (ja) * 2011-04-06 2012-11-12 Swing Corp 固形燃料製造方法、その装置、及び固形燃料
JP5809843B2 (ja) * 2011-05-09 2015-11-11 東京都 使用済み粒状活性炭の再利用方法および浄水処理設備
CN108358429A (zh) * 2018-03-05 2018-08-03 北京环球中科水务科技有限公司 一种厌氧消化污泥脱水的方法
CN109626795A (zh) * 2019-01-18 2019-04-16 宝钢湛江钢铁有限公司 一种烧结机烟气净化制酸废水的含炭粉污泥脱水方法
CN112661385A (zh) * 2020-12-31 2021-04-16 江苏大学 一种污泥深度脱水的处理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005270936A (ja) 2005-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020088758A1 (en) Method and apparatus for treatment of water and wastewater
JP4661665B2 (ja) イオン含有排水の凝集沈澱処理方法
JP4223870B2 (ja) 浄水処理方法
AU2002220093A1 (en) Method and apparatus for treatment of water and wastewater
WO2008088788A1 (en) Solids separation technology
CN205740628U (zh) 一种新型净水***
JP4428696B2 (ja) 余剰汚泥の処理方法
JP5256261B2 (ja) 有機性汚泥の脱水方法及び装置
JP2019217423A (ja) 高濃度の懸濁物質を含む排水、汚泥の処理システム
JP3550955B2 (ja) 汚泥処理装置
JP2009072769A (ja) 汚水処理システム
JP4522297B2 (ja) 無機懸濁粒子を含む排水の処理方法及び装置
KR20040002594A (ko) 액체처리방법 및 장치
JP4169614B2 (ja) 排水処理方法
JP3509169B2 (ja) 汚泥の造粒濃縮による脱水方法
JP3496773B2 (ja) 有機性汚水の高度処理方法及び装置
US20130075341A1 (en) Method for clarifying industrial wastewater
JP5938304B2 (ja) 排水の処理方法および排水処理装置
JP4007639B2 (ja) 下水返流水の処理方法と装置
JP3939970B2 (ja) 貯炭場排水の処理方法
JP3339352B2 (ja) 汚泥の処理方法
JP6566563B2 (ja) 嫌気処理装置
JP5246678B2 (ja) 土壌洗浄廃水の処理方法
KR101906493B1 (ko) 슬러지의 탈수 처리 방법 및 이의 장치
JP2006297238A (ja) 上水汚泥からの回収凝集剤による下水、食品系廃水等の凝集・沈澱処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091118

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091214

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4428696

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees