JP4428415B2 - 無線通信方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コンテンション型のアクセス制御によって送信権を取得し、データ送信を開始する無線通信方法及び装置に関する。
従来より、一つの無線通信チャンネルで路車間通信と車車間通信を行うことができる無線通信システムが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
この提案の無線通信システムによれば、路側無線通信装置からの送信信号には、路側無線通信装置の送信タイミングの情報が含まれており、それを受信した車載無線通信装置は、その情報に基づき、路側無線通信装置が送信を行う時間を認識して、その時間内には、車載無線通信装置からの送信を停止する。
従って、この無線通信システムによれば、路側無線通信装置からの送信を車載無線通信装置が妨害することがなくなり、路側無線通信装置から車載無線通信装置への送信を優先して確実に実行させることができる。
特開2007−60289号公報
ところで、上記無線通信システムにおいて、車載無線通信装置は、路側無線通信装置のデータ送信中に、車載無線通信装置がデータ送信を停止するが、その停止期間中に、データの送信要求が発生すると、データ送信の待機状態となり、路側無線通信装置がデータ送信を停止して無線通信チャンネルが空いたときに速やかにデータ送信を開始できるよう、コンテンション型のアクセス制御を開始する。
このため、上記無線通信システムでは、例えば、図14に示すように、路側無線通信装置(RSU:Road−Side Unit)のデータ送信時間が長くなって、その時間内に送信要求が発生した車載無線通信装置が多くなると、その後、路側無線通信装置のデータ送信が終了したときに、それまで送信待機状態となっていた多数の車載無線通信装置が、一斉に、アクセス制御を開始することになる。この結果、無線通信チャンネルでは一時的なトラフィック過剰状態が発生し、送信パケットが衝突する確率が高くなる。
また、こうした問題は、上述した無線通信システムに限らず、複数の無線通信装置が一つの無線通信チャンネルを共用する無線通信システムであれば、同様に発生する。
つまり、この無線通信システムにおいて、特定の無線通信装置が通常時に比べて極めて長いパケット(以下、ロングパケットという)を送信するようになると、その間、他の無線通信装置は、データを送信できなくなることから、データ送信の待機状態となる無線通信装置が増加する。
このため、こうした一般的な無線通信システムでも、特定の無線通信装置がロングパケットの送信を終了した時点で、データ送信の待機状態となっていた多数の無線通信装置が一斉にアクセス制御を開始することになり、上記と同様に、一時的にトラフィック過剰状態が発生して、送信パケットが衝突する確率が高くなる。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、無線通信システムにおいて、特定の無線通信装置からのロングパケットの送信が終了したときに、送信待機状態となっていた他の無線通信装置が一斉にアクセス制御を開始するのを防止することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の無線通信方法においては、予め設定されたパケット長を越えるロングパケットの受信を開始してから、データパケットの送信要求が発生する迄の経過時間を計測する。そして、ロングパケットの受信終了後、その計測した経過時間に所定の係数を乗じた遅延時間が経過したタイミングを、送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングとして設定する。
このため、本発明の無線通信方法は、上述した路側無線通信装置と複数の車載無線通信装置とから構成される無線通信システムの車載無線通信装置、或いは、複数の無線通信装置が共通の無線チャンネルを利用してデータ送信を行う無線通信システムの無線通信装置に適用することで、路側無線通信装置や特定の無線通信装置がロングパケットを送信したときに送信待機状態となった無線通信装置がロングパケット送信終了後にアクセス制御を開始するタイミングを分散させて、各無線通信装置からの送信パケットが衝突する確率を低減することができる。
また特に、本発明によれば、ロングパケットの受信終了後に設定されるアクセス制御の開始タイミングは、ロングパケットの受信を開始してから送信要求が発生するまでの経過時間(換言すれば無線通信装置固有の時間)に比例した遅延時間に従い遅延されることになるので、本発明方法を利用する無線通信装置間で、ロングパケット受信終了後のアクセス制御開始タイミングが一致する確率(延いては送信パケットが衝突する確率)を、より良好に低減することができる。
ところで、ロングパケット受信終了後に複数の無線通信装置で同時にアクセス制御が開始されるのを防止するには、ロングパケット受信中に発生した送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングを遅延させるだけでもよい。
しかし、データパケットの送信要求は、ロングパケット受信終了後にも発生することから、単にロングパケット受信中に発生した送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングを遅延させるようにしただけでは、複数の無線通信装置間で、本発明方法により遅延させたアクセス制御の開始タイミングと、ロングパケット受信終了後に発生した送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングとが一致し、送信パケットが衝突することも考えられる。
そこで、本発明の無線通信方法は、請求項2に記載のように、ロングパケット受信中に発生した送信要求に対するアクセス制御に加えて、ロングパケットの受信終了後に発生した送信要求に対するアクセス制御についても、ロングパケットの受信終了後、ロングパケットの受信を開始してから送信要求が発生するまでの経過時間に所定の係数を乗じた遅延時間が経過したタイミングを、アクセス制御の開始タイミングとして設定するようにするとよい。
このようにすれば、ロングパケット受信終了後に発生した送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングについても、ロングパケットの受信を開始してから送信要求が発生するまでの経過時間に応じて遅延されることになるので、複数の無線通信装置間でアクセス制御の開始タイミングが一致する確率(延いては送信パケットが衝突する確率)を、より良好に低減することが可能となる。
また、この請求項2に記載の無線通信方法を、ロングパケットを送信する無線通信装置が一つの基地局に固定されており、この基地局がロングパケットを送信する際の時間長及びロングパケットの送信終了後次に送信を開始するまでの時間間隔が既知である無線通信システムにおいて、このシステムを構成する基地局以外の無線通信装置に適用する場合には、請求項3に記載のようにアクセス制御の開始タイミングを設定するとよい。
すなわち、請求項3に記載の無線通信方法では、図5(a)又は(b)に例示するように、基地局がロングパケットを送信する際の時間長Tp及びロングパケットの時間間隔Tbが既知であることから、ロングパケット受信終了後、アクセス制御を開始するまでの遅延時間Ts(又はT2)が、ロングパケットの時間長Tpと時間間隔Tbとを加算した時間(Tp+Tb)に対する時間間隔Tbの比率(Tb/(Tp+Tb))を上記経過時間Tr(又はT1)に乗じた時間
Ts=Tr・Tb/(Tp+Tb) …(1)
T2=T1・Tb/(Tp+Tb) …(2)
となるよう、アクセス制御の開始タイミングを設定する。
この結果、請求項3に記載の無線通信方法によれば、ロングパケットの受信開始後、次にロングパケットを受信するまでの一受信周期(Tp+Tb)内に発生した送信要求の発生タイミングを、一受信周期(Tp+Tb)を基地局からロングパケットが送信されない空き時間Tbに圧縮した比率で、均等に遅延させて、アクセス制御の開始タイミングを設定できることになり、各無線通信装置で発生した送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングを、空き時間Tb内で公平に分散させることができる。
よって、請求項3に記載の無線通信方法によれば、一時的なトラフィック過剰状態を回避し、パケット衝突の確率を低減することができると共に、各無線通信装置間で通信の公平性を保つことができる。
なお、図5において、(a)はロングパケット受信中に送信要求が発生したときにアクセス制御開始タイミングを設定する手順を表す説明図であり、(b)はロングパケット受信終了後に送信要求が発生したときにアクセス制御開始タイミングを設定する手順を表す説明図であるが、この手順については、後述実施例にて詳しく説明するので、ここでは詳細な説明は省略する。
また、請求項3に記載の無線通信方法は、より具体的には、請求項4に記載のように、基地局として道路に設置された路側無線通信装置と、道路を走行する車両にそれぞれ搭載される複数の車載無線通信装置とからなり、路側無線通信装置が車載無線通信装置に優先してロングパケットによる送信を行うタイムスロットが設定され、車載無線通信装置が、そのタイムスロット間の空き時間内に送信権を奪い合う無線通信システム(つまり、従来技術の項にて説明した無線通信システム)において、車載無線通信装置が無線通信を行う際の無線通信方法として利用することができる。
一方、請求項2に記載の無線通信方法を、ロングパケットを送信する無線通信装置、ロングパケットの時間長、及び、ロングパケットの送信終了後次に送信を開始するまでの時間間隔が未知である無線通信システムにおいて、このシステムを構成する各無線通信装置に適用する場合には、請求項5に記載のようにアクセス制御の開始タイミングを設定するとよい。
すなわち、請求項5に記載の無線通信方法では、他の無線通信装置からデータパケットを受信する度に、データパケットの時間長を計測して、受信したデータパケットがロングパケットであるか否かを判定すると共に、そのデータパケットの受信開始後に送信要求が発生するまでの経過時間を計測する。
そして、受信したデータパケットがロングパケットであると判断すると、ロングパケット受信終了後、アクセス制御を開始するまでの遅延時間Ts(又はT2)が、ロングパケットの時間長Tpと予め設定された衝突緩和時間Tcとを加算した時間に対する衝突緩和時間Tcの比率(Tc/(Tp+Tc))を上記経過時間Tr(又はT1)に乗じた時間
Ts=Tr・Tc/(Tp+Tc) …(3)
T2=T1・Tc/(Tp+Tc) …(4)
となるよう、アクセス制御の開始タイミングを設定する。
この結果、請求項5に記載の無線通信方法によれば、ロングパケットの受信開始後、ロングパケットの受信が終了して衝突緩和時間Tcが経過するまでの時間(Tp+Tc)内に発生した送信要求の発生タイミングを、その時間(Tp+Tc)を衝突緩和時間Tcに圧縮した比率で、均等に遅延させて、アクセス制御の開始タイミングを設定できることになり、請求項3に記載の無線通信方法と略同様に、時間(Tp+Tc)内に複数の無線通信装置で発生した送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングを、衝突緩和時間Tc内で良好に分散させることができる。
なお、請求項5に記載の無線通信方法では、ロングパケットの時間間隔Tbが未知であることから、アクセス制御の開始タイミングを設定するパラメータとして、衝突緩和時間Tcを使用するが、この衝突緩和時間Tcは、仮のロングパケットの時間間隔であることから、実際には、ロングパケットの受信終了後、設定したアクセス制御の開始タイミングに達する迄の間に、他の無線通信装置から次のロングパケットが送信されてしまうことがある。
この場合、アクセス制御を、前回のロングパケットの受信終了後に設定した開始タイミングで実行すると、次回のロングパケットの受信終了後に、そのロングパケットの受信期間中に送信を停止していた複数の無線通信装置が一斉にアクセス制御を開始して、トラフィック過剰状態となることが考えられる。
そこで、請求項5に記載の無線通信方法は、請求項6に記載のように、送信要求発生後に設定したアクセス制御の開始タイミングに達する前に他の無線通信装置からデータパケットを受信し、そのデータパケットがロングパケットであると判断した場合には、既に設定されているアクセス制御の開始タイミングを、送信要求の発生タイミングとして、アクセス制御の開始タイミングを再設定するようにするとよい。
つまり、このようにすれば、ロングパケットの受信に伴い送信要求発生後のアクセス制御の開始タイミングを遅延させたときに、そのアクセス制御を開始するまでの間に、次のロングパケットを受信した場合には、先に設定したアクセス制御の開始タイミングを、送信要求の発生タイミングとして、アクセス制御の開始タイミングを更に遅延させることができるので、送信パケットの衝突する確率を低下させることができる。
次に、請求項7〜請求項12に記載の発明は、データパケットを送受信する送受信手段と、データパケットの送信要求を受けると、コンテンション型のアクセス制御により送信権を取得し、送受信手段からデータパケットを送信させるアクセス制御手段と、データパケットの送信要求を発生して、アクセス制御手段にアクセス制御を開始させる通信制御手段とを備えた無線通信装置に関する発明である。
そして、これら各請求項7〜請求項12に記載の無線通信装置には、上述した請求項1〜請求項6に記載の無線通信方法に従い、通信制御手段が発生した送信要求をアクセス制御手段へ入力する入力タイミング(換言すればアクセス制御の開始タイミング)を遅延させる送信要求遅延手段が設けられている。
従って、請求項7〜請求項12に記載の無線通信装置によれば、それぞれ、上述した請求項1〜請求項6に記載の無線通信方法に従い無線通信を行うことができ、上記各請求項1〜請求項6と同様の効果を得ることができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明が適用された第1実施形態の車載無線通信装置の構成を表すブロック図である。
本実施形態の車載無線通信装置(以下、単に無線通信装置という)2は、自動車に搭載されて路側無線通信装置や他の車載無線通信装置との間で無線通信を行うためのものであり、サーキュレータ8を介してアンテナ4に接続された送受信回路10と、送受信回路10の動作を制御すると共に送受信データを処理するマイクロコンピュータ(以下、単にマイコンという)20と、コンテンション型のアクセス制御を行うアクセス制御回路14と、マイコン20から出力された送信要求パルスを受けて、アクセス制御回路14にアクセス制御パルスを出力するタイムシフタ12と、タイムシフタ12及びアクセス制御回路14にクロックを与えるクロック発生回路16とを備える。
ここで、送受信回路10は、本発明の送受信手段に相当するものであり、マイコン20より送られた送信データに無線通信用のパケットヘッダを追加して、変調することで送信用のデータパケットを生成し、アクセス制御回路14から送信開始パルスが入力されたときに、そのデータパケットを、サーキュレータ8を介してアンテナ4に出力することで、アンテナ4からデータパケットを無線送信させる。
また、送受信回路10は、アンテナ4からの受信信号を、サーキュレータ8を介して取り込み、その受信信号からデータパケットを復調して、無線通信用のパケットヘッダを削除し、パケットヘッダを削除した受信データをマイコン20に転送する。また、送受信回路10は、ある一定値以上の受信電力を検出している場合に、アクセス制御回路14に対してキャリアセンス信号(CS信号)を出力する。
次に、マイコン20は、本発明の通信制御手段に相当するものであり、外部I/Fを介して入力される車載装置からの送信要求、または内部アプリケーションによる送信要求をトリガとして、送信要求パルスを出力する。また、マイコン20は、外部I/Fを介して車載装置から入力された情報および内部アプリケーションにより生成された情報を処理し、無線通信用の送信データを作成する。そして、その作成した送信データを、送受信回路10に転送する。
また、マイコン20は、送受信回路10にて受信された受信データを処理し、外部I/Fを介して車載装置に情報を転送したり、内部アプリケーションに情報を与える。また、マイコン20は、路側無線通信装置から得た送信タイミングに関するデータに基づき、路側無線通信装置から次の送信が開始されるまでの時間、その送信が継続する時間を、内蔵クロックのカウント数に換算し、タイムシフタ12に通知する。
つまり、本実施形態の無線通信装置2が使用される通信システムにおいては、路側無線通信装置が車載無線通信装置に優先してロングパケットを送信できるようにされており、路側無線通信装置は、ロングパケットを送信するタイムスロットの長さ(時間長)やタイムスロットとタイムスロットとの間の時間(時間間隔)を周囲の車載無線通信装置に通知する。そこで、本実施形態では、車載無線通信装置から取得したこれらのデータに基づき、マイコン20が、路側無線通信装置からの次のロングパケットの送信タイミングやその長さをタイムシフタ12に通知するようにしている。
次に、アクセス制御回路14は、IEEE802.11で規定されているようなMAC(Media Access Control)を実現する回路であり、送受信回路10から得たキャリアセンス信号(CS信号)をもとに、他の無線通信装置が電波を送信していないことを確認して、送受信回路10に送信開始パルスを出力することで、当該無線通信装置2からの送信パケットが他の無線通信装置からの送信パケットと衝突し、パケット損失が発生するのを回避する回路である。なお、このアクセス制御回路14は、本発明のアクセス制御手段に相当するものであり、コンテンション型のアクセス制御を行うものであれば、何でも良い。
次に、タイムシフタ12は、本発明の送信要求遅延手段に相当するものであり、マイコン20から送信要求パルスを受けると、マイコン20から取得した路側無線通信装置からの次回のロングパケットの送信タイミングやロングパケットの長さ(時間長)に基づき、路側無線通信装置がロングパケットを送信するタイムスロット以外の時間帯でアクセス制御が開始されるように、送信要求タイミングをシフト(遅延)させて、アクセス制御パルスをアクセス制御回路14に出力する。
以下、このタイムシフタ12の動作を図2〜図4に示すフローチャートに基づき説明する。
なお、本実施形態のタイムシフタ12は、並列に動作する送信要求検出部とタイミングシフト部から構成されており、図2は、送信要求検出部で実行される送信要求検出処理を表すフローチャート、図3及び図4は、タイミングシフト部で実行されるタイミングシフト処理を表すフローチャートである。
図2に示すように、タイムシフタ12の送信要求検出部では、まずS110(Sはステップを表す)にて、マイコン20から与えられた路側無線通信装置の次回の送信タイミングまでのクロックのカウント値に基づき、路側無線通信装置がロングパケットを送信するタイムスロット(以下、RSU時間という)が開始したか否かを判断する。
そして、S110にて、RSU時間が開始したと判断されなければ、再度S110の判定処理を実行することで、路側無線通信装置がロングパケットの送信を開始するのを待ち、S110にて、RSU時間が開始したと判断されると、S120に移行して、送信要求フラグをOFFする。
なお、送信要求フラグは、送信要求が起こったか否かを示すフラグであり、ONで送信要求発生、OFFで送信要求未発生を示す。そして、この送信要求フラグにより、路車間通信用タイムスロット中に送信要求が発生したか、それ以外の時間に発生したかをタイミングシフト部に通知することができる。
次に、S130では、送信要求カウンタを値「0」に初期化し、S140にて、送信要求カウンタを値「1」だけカウントアップする。そして、続くS150では、マイコン20から入力される送信要求パルスを検出したか否かを判断し、送信要求パルスを検出していなければ、S160にて、RSU時間が開始されたか否かを判断して、RSU時間が開始されていなければ、再度S140に移行して、送信要求カウンタをカウントアップする。
つまり、S140及びS150では、RSU時間が開始してから(つまり路側無線通信装置がロングパケットの送信を開始してから)、マイコン20が送信要求を発生するまでの経過時間を、送信要求カウンタを用いて計測している。
なお、S160にて、RSU時間が開始されたと判断された場合には、路側無線通信装置が前回ロングパケットの送信を開始してから、次にロングパケットの送信を開始するまでのタイムスロット一周期時間内に送信要求が発生していないので、再度S120に移行して、上記と同様の手順で処理を実行する。
また、S150にて、送信要求パルスを検出したと判断されると、S170に移行して、送信要求フラグをONし、再度S110に移行する。
次に、タイムシフタ12のタイミングシフト部では、まずS210にて、マイコン20から与えられた路側無線通信装置のロングパケット送信用のタイムスロットが終了するまでのクロックのカウント値に基づき、RSU時間が終了したか否かを判断する。
そして、S210にて、RSU時間が終了したと判断されなければ、再度S210の判定処理を実行することで、路側無線通信装置がロングパケットの送信を終了するのを待ち、S210にて、RSU時間が終了したと判断されると、S220に移行して、マイコン20から通知されている次のタイムスロット開始までのクロックのカウント数を、タイムスロットの時間間隔を表すデータTbに代入する。
次に、S230では、送信要求フラグがONであるか否かを判断することにより、路側無線通信装置がロングパケットを送信するタイムスロット中に送信要求が発生したか否かを判断する。
そして、送信要求フラグがONで、路側無線通信装置がロングパケットを送信するタイムスロット中に送信要求が発生していれば、S240に移行して、送信要求カウンタの値(ここでは、路側無線通信装置がロングパケットの送信を開始してから送信要求が発生するまでの経過時間Trを表すカウント値と)、S220にてデータTbに代入されたタイムスロットの時間間隔を表すカウント値と、路側無線通信装置のロングパケットを送信するタイムスロットの長さ(時間)Tpを表す値とを用いて、このタイムスロット終了後、アクセス制御を開始するまでの時間Tsが、
Ts=Tr・Tb/(Tp+Tb) …(1)
となるよう、アクセス制御開始カウンタを設定する(図5(a)参照)。
一方、S230にて、送信要求フラグはOFFであると判断されると、路側無線通信装置がロングパケットを送信するタイムスロット中には、送信要求が発生していないので、S250に移行して、送信要求検出部に対し、タイムスロット終了後、送信要求が発生するまでの時間を計測させるために、送信要求カウンタを初期化する。
そして、S260では、RSU時間が開始されたか否かを判断し、RSU時間が開始されていなければ、S270に移行して、送信要求フラグがONになったか否かを判断し、送信要求フラグがONになっていなければ、再度S260に移行する、といった手順で、路側無線通信装置が次にロングパケットの送信を開始するまでの間、送信要求が発生するのを待つ。
なお、S260にて、RSU時間が開始されたと判断された場合には、路側無線通信装置が前回ロングパケットの送信を開始してから、次にロングパケットの送信を開始するまでのタイムスロット一周期時間内に送信要求が発生していないので、再度S210に移行する。
次に、S270にて、送信要求フラグがONになったと判断されると、S280に移行して、送信要求カウンタの値(ここでは、路側無線通信装置がロングパケットの送信を終了してから送信要求が発生するまでの経過時間Trを表すカウント値と)、S220にてデータTbに代入されたタイムスロットの時間間隔を表すカウント値と、路側無線通信装置のロングパケットを送信するタイムスロットの長さ(時間)Tpを表す値とを用いて、送信要求発生後、アクセス制御を開始するまでの時間Tsが、
Ts=Tp・(Tb−Tr)/(Tp+Tb) …(5)
となるよう、アクセス制御開始カウンタを設定する(図5(b)参照)。
なお、S280の処理は、図5(b)に示したように、上述した(2)式に従い、ロングパケット受信終了後、アクセス制御を開始するまでの遅延時間T2が、ロングパケットの時間長Tpと時間間隔Tbとを加算した時間(Tp+Tb)に対する時間間隔Tbの比率(Tb/(Tp+Tb))を、ロングパケットの受信開始後送信要求が発生するまでの経過時間T1に乗じた時間となるよう、アクセス制御の開始タイミングを設定するための処理である。
つまり、本実施形態では、ロングパケットの受信終了時に送信要求カウンタを初期化して、送信要求が発生するまでの時間Trを計測し、しかも、アクセス制御の開始タイミングを、送信要求発生後の経過時間Tsで制御するようにしていることから、上記(2)式が成立するように、経過時間Tsを算出する(5)式を下記の通り導出し、この(5)式を用いて、アクセス制御の開始タイミングを設定するようにしているのである。
Ts=T1・Tb/(Tp+Tb)−(T1−Tp)
=Tp・(Tb−(T1−Tp))/(Tp+Tb)
=Tp・(Tb−Tr)/(Tp+Tb) …(5)
次に、S240又はS280にて、アクセス制御開始カウンタにアクセス制御を開始するまでの時間Tsが設定されると、S290に移行して、アクセス制御パルス送出処理を実行し、その後、再度S210に移行する。
なお、このアクセス制御パルス送出処理では、図4に示すように、S310にて、アクセス制御開始カウンタが値「0」になったか否かを判断し、アクセス制御開始カウンタが値「0」になっていなければ、S320にて、アクセス制御開始カウンタを値「1」だけカウントダウンして、再度S310に移行する、といった手順で、クロックに同期して、アクセス制御開始カウンタを順次カウントダウンする。そして、アクセス制御開始カウンタが値「0」になると(S310−YES)、S330に移行して、アクセス制御パルスをアクセス制御回路14に出力することで、アクセス制御回路14によるアクセス制御を起動し、当該処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態の無線通信装置2においては、マイコン20にて送信要求が発生すると、その送信要求に対応したアクセス制御が、全て、路側無線通信装置がロングパケットによる送信を行わない空き時間(Tb)に開始されるように、アクセス制御の開始タイミングを、路側無線通信装置がロングパケットによる送信を行う際のタイムスロットの長さ(Tp)とそのタイムスロットの時間間隔(Tb)とに基づく一定の比率(Tb/(Tp+Tb))で遅延(タイムシフト)させる(図5参照)。
このため、本実施形態の無線通信装置2を車両毎に搭載して、路車間通信及び車車間通信を行う無線通信システムを構築すれば、図6に示すように、各車載無線通信装置の送信要求発生タイミングを、路側無線通信装置(RSU)がロングパケットを送信しない空き時間(Tb)内に、公平に分散させることができ、路側無線通信装置(RSU)がロングパケットの送信を終了した直後に、多数の車載無線通信装置が一斉にアクセス制御を開始して、一時的なトラフィック過剰状態が発生するのを防止することができる。よって、本実施形態の無線通信装置2によれば、パケット衝突の確率を低減することができると共に、車載無線通信装置間で通信の公平性を保つことができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態の無線通信装置2は、ロングパケットを送信する無線通信装置を特定できず、そのロングパケットのパケット長(時間長)も、ロングパケットの時間間隔も事前に知ることのできない、一般的な無線通信システムにおいて利用されるものである。
このため、本実施形態の無線通信装置2は、図7に示すように、第1実施形態の無線通信装置と同様、アンテナ4、サーキュレータ8、送受信回路10、マイコン20、タイムシフタ12、アクセス制御回路14、及びクロック発生回路16を備えるものの、マイコン20は、受信データからロングパケットに関する情報を取得できないことから、送受信回路10が、他の無線通信装置からのデータパケットの受信開始時及び受信終了時に、受信開始パルス及び受信終了パルスを発生し、タイムシフタ12が、これら各パルスに基づき、受信したデータパケットのパケット長をカウントして、そのカウント結果に基づき、受信パケットがロングパケットか否かを識別し、アクセス制御の開始タイミングを制御するようにされている。
そこで、本実施形態では、第1実施形態とは異なるタイムシフタ12の動作を中心に説明する。
まず、本実施形態のタイムシフタ12には、送信要求検出部及びタイミングシフト部に加えて、これら各部と並列に動作するパケット長検出部が設けられている。
図8は、このパケット長検出部で実行されるパケット長検出処理を表すフローチャートである。
図8に示すように、パケット長検出部は、S410にて、送受信回路10から出力される受信開始パルスを検出したか否かを判断することにより、受信開始パルスを検出まで待機し、受信開始パルスを検出すると、S420にて、パケット長カウンタを値「0」に初期化する。
次に、S430では、パケット長カウンタを値「1」だけカウントアップし、続くS440にて、送受信回路10から出力される受信終了パルスを検出したか否かを判断する。そして、S440にて、受信終了パルスを検出していないと判断すると、再度S430に移行して、パケット長カウンタをカウントアップし、S440にて、受信終了パルスを検出したと判断すると、S410に移行する。
つまり、パケット長検出処理では、S410にて受信開始パルスを検出したと判断してから、S440にて受信終了パルスを検出したと判断するまで、S430にてパケット長カウンタをクロックに同期して繰り返しカウントアップすることにより、送受信回路10が受信したデータパケットのパケット長(時間長)を計測する。
次に、図9は、送信要求検出部で実行される送信要求検出処理を表すフローチャート、図10及び図11は、タイミングシフト部で実行されるタイミングシフト処理を表すフローチャートである。なお、これら図9〜図11のフローチャートにおいて、図2〜図4に示したフローチャートと同じ処理については、同一のステップ番号を付与している。
図9に示すように、本実施形態の送信要求検出部では、まずS115にて、送受信回路10から出力される受信開始パルスを検出したか否かを判断することにより、送受信回路10で他の無線通信装置からの送信データが受信されるのを待つ。
そして、S115にて、受信開始パルスを検出したと判断すると、S510にて、現時点の送信要求カウンタ値を変数Xとして保存し、S520に移行して、送信要求フラグがOFFされているか否かを判断する。
S520にて、送信要求フラグがOFFされていると判断された場合には、今回受信開始パルスを検出する前に、未処理の送信要求は存在しないので、S130に移行して、送信要求カウンタを値「0」に初期化し、続くS540にて、送信要求カウンタは、予め設定された衝突緩和時間Tcのクロック換算値を越えたか否かを判断する。
そして、送信要求カウンタが衝突緩和時間Tcのクロック換算値を越えていなければ、S140にて、送信要求カウンタをカウントアップした後、S150に移行し、送信要求カウンタが衝突緩和時間Tcのクロック換算値を越えていれば、そのままS150に移行する。
なお、衝突緩和時間Tcは、第1実施形態のロングパケット間の時間間隔Tbに代えて用いられるパラメータであり、本実施形態では予め設定された固定値が使用される。但し、この衝突緩和時間Tcは、例えば、ロングパケットのパケット長(時間長)に基づき、その数倍の時間として設定するようにしてもよい。
そして、S150では、第1実施形態と同様、送信要求パルスを検出したか否かを判断し、送信要求パルスを検出していれば、S170にて、送信要求フラグをONした後、S115に移行し、逆に、送信要求パルスを検出していなければ、S165にて、受信開始パルスを検出したか否かを判断する。
そして、S165にて、受信開始パルスを検出していないと判断すると、再度S540に移行し、逆に、S165にて、受信開始パルスを検出したと判断すると、S510に移行する。
一方、S520にて、送信要求フラグがONされていると判断された場合には、今回受信開始パルスを検出する前に、未処理の送信要求が存在するということであるので、その未送信の送信要求を処理するために、現在設定されているアクセス制御開始カウンタの値を、送信要求カウンタにセットし、S115に移行する。
この結果、未送信の送信要求が存在する場合には、その送信要求によって設定されたアクセス制御開始タイミングが、新たな送信要求発生タイミングとして置き換えられることになる。これはタイミングシフト部で、受信中のパケットがロングパケットであった場合、再度、アクセス制御開始タイミングを(3)式により計算する準備となる。
タイミングシフト部では、図10に示すように、まずS215にて、送受信回路10から出力される受信終了パルスを検出したか否かを判断することにより、送受信回路10で他の無線通信装置からの送信データの受信が終了するのを待つ。
次に、S215にて、受信終了パルスを検出したと判断すると、S610に移行して、パケット長カウンタが予め設定された判定値以上か否かを判断することにより、今回の受信パケットが、判定値で決まる所定のパケット長を越えるロングパケットであったのか、或いは、ショートパケットであったのかを判定する。なお、この判定値は、固定値であってもよいし、何らかの演算による変動値であっても良い。
S610にて、パケット長カウンタが予め設定された判定値以上であり、今回の受信パケットがロングパケットであったと判断されると、S230に移行して、送信要求フラグがONであるか否かを判断する。そして、送信要求フラグがONであれば、すでに送信要求を受けているので、S240に移行して、(3)式によりアクセス制御カウンタの値を計算し、S295のアクセス制御パルス送出処理に移行する。
次に、S230にて、送信要求フラグがOFFであると判断されると、S250にて、送信要求カウンタを値「0」に初期化し、続くS265にて、受信開始パルスを検出したか否かを判断する。そして、受信開始パルスを検出した場合には、再度S215に移行し、受信開始パルスを検出していなければ、S270に移行して、送信要求フラグがONか否かを判断する。
S270にて、送信要求フラグはOFFであると判断されると、再度S265に移行し、逆に、送信要求フラグはONであると判断されると、上述した(5)式と同様に設定される次式(6)を用いて、アクセス制御カウンタの値を計算し、S295のアクセス制御パルス送出処理に移行する。
Ts=Tp・(Tc−Tr)/(Tp+Tc) …(6)
また次に、S610にて、パケット長カウンタが予め設定された判定値未満であり、今回の受信パケットはショートパケットであったと判断されると、S620に移行して、送信要求フラグがONであるか否かを判断する。
そして、送信要求フラグがONでなければ、ショートパケットの受信が終了するまで送信要求が発生しなかったことを意味するので、S625にて、ショートパケット受信開始直前の送信要求カウンタの値を保持する変数Xの値を送信要求カウンタに加算し、S265に移行する。
これは、パケット受信直後から送信要求カウンタをカウントアップした値に、保存しておいたパケット受信直前までの送信要求カウンタのカウント値を加算することになるので、パケット受信中も連続して送信要求カウンタのカウントアップを続けていたことと等価となる。
ただし、送信要求カウンタのカウント値が、衝突緩和時間Tcのクロック換算値を超える場合は、この衝突緩和時間Tcのクロック換算値を送信要求カウンタに代入する。
一方、S620にて、送信要求フラグがONであると判断された場合には、アクセス制御開始カウンタのカウントダウンが、ショートパケット受信前から始まっていたことになる。
そして、ショートパケットの受信中は、アクセス制御開始カウンタのカウントダウンが停止されるので、続くS630では、パケット受信中のカウントダウン分を補填するために、パケット長カウンタの値をアクセス制御開始カウンタから減算し、S295のアクセス制御パルス送出処理に移行する。ただし、減算の結果が0以下となる場合は、アクセス制御開始カウンタのカウント値に0を代入する。
次に、S295のアクセス制御パルス送出処理は、図11に示す手順で実行される。
すなわち、本実施形態のアクセス制御パルス送出処理では、S300にて、受信開始パルスが検出されたか否かを判断し、受信開始パルスが検出された場合には、当該処理を終了し、受信開始パルスが検出されていなければ、S310及びS320の処理によって、アクセス制御開始カウンタが値「0」になるまで、アクセス制御開始カウンタをクロックに同期してカウントダウンする。
そして、アクセス制御開始カウンタが値「0」になると(S310−YES)、S330に移行して、アクセス制御パルスをアクセス制御回路14に出力することで、アクセス制御回路14によるアクセス制御を起動し、S340にて、送信要求フラグをOFFした後、当該処理を終了する。
このように、本実施形態の無線通信装置2においては、他の無線通信装置からのロングパケットの送信タイミングやパケット長が未知であるので、送受信回路10でデータパケットが受信される度に、そのパケット長を計測し、受信したデータパケットがロングパケットであるか否かを判断する。そして、ロングパケットの受信を判定すると、ロングパケットの時間間隔Tbを衝突緩和時間Tcに代えた(3)式又は(6)式に基づき、アクセス制御開始タイミングを設定する。
従って、本実施形態の無線通信装置2を用いて無線通信システムを構築すれば、一つの無線通信装置がロングパケットの送信を終了した直後に、多数の無線通信装置が一斉にアクセス制御を開始して、一時的なトラフィック過剰状態が発生するのを防止することができる。よって、本実施形態の無線通信装置2においても、第1実施形態のものと同様、パケット衝突の確率を低減することができる。
また、本実施形態では、ロングパケットの時間間隔Tbが未知であるため、衝突緩和時間Tcを用いて、アクセス制御の開始タイミングをシフト(遅延)させるが、この遅延させたアクセス制御を実行する前に、新たなロングパケットが受信されることがある。
しかし、本実施形態では、図12に示すように、最初にロングパケットを受信した際に設定したアクセス制御開始タイミング1が、次のロングパケットの受信よりも後になると、そのアクセス制御開始タイミング1を、送信要求の発生タイミングとして、アクセス制御開始タイミング2へと更に遅延させる。
このため、図13に示すように、ロングパケットが短い間隔で複数回発生したとしても、ロングパケット終了後に多数の無線通信装置が同時にアクセス制御を開始するのを防止して、パケット衝突の確率を低減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて、種々の態様をとることができる。
例えば、上記実施形態では、無線通信システムを構成している無線通信装置のアクセス制御を、ロングパケットが発生していない期間内で均等に分散させるために、ロングパケットの受信中に発生した送信要求だけでなく、ロングパケットの受信後に発生した送信要求についても、アクセス制御を遅延させるようにしたが、例えば、ロングパケットの受信中に発生した送信要求に対するアクセス制御のみを遅延させるようにしても、本発明の所期の目的は達成することができる。
また上記各実施形態では、アクセス制御の遅延時間を、上述した(1)式〜(6)式に従い設定するものとして説明したが、この遅延時間は、各無線通信装置がアクセス制御を開始するタイミングを分散させることができればよいことから、例えば、乱数を用いる等、遅延時間の設定方法についても、用途に応じて適宜することはできる。
第1実施形態の無線通信装置の構成を表すブロック図である。 第1実施形態の送信要求検出処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のタイミングシフト処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のアクセス制御パルス送出処理を表すフローチャートである。 第1実施形態のアクセス制御のシフト(遅延)動作を表す説明図である。 第1実施形態の効果を説明する説明図である。 第2実施形態の無線通信装置の構成を表すブロック図である。 第2実施形態のパケット長検出処理を表すフローチャートである。 第2実施形態の送信要求検出処理を表すフローチャートである。 第2実施形態のタイミングシフト処理を表すフローチャートである。 第2実施形態のアクセス制御パルス送出処理を表すフローチャートである。 第2実施形態でロングパケットが連続して発生したときの動作を表す説明図である。 第2実施形態の効果を説明する説明図である。 従来の問題を説明する説明図である。
符号の説明
2…無線通信装置、4…アンテナ、8…サーキュレータ、10…送受信回路、12…タイムシフタ、14…アクセス制御回路、16…クロック発生回路、20…マイコン。

Claims (12)

  1. データパケットの送信要求が発生すると、コンテンション型のアクセス制御によって送信権を取得し、前記データパケットの送信を開始する無線通信方法であって、
    予め設定されたパケット長を越えるロングパケットの受信を開始してから前記送信要求が発生する迄の経過時間を計測し、
    前記ロングパケットの受信終了後、前記経過時間に所定の係数を乗じた遅延時間が経過したタイミングを、前記送信要求に対するアクセス制御の開始タイミングとして設定することを特徴とする無線通信方法。
  2. 前記ロングパケット受信中に発生した送信要求に対するアクセス制御に加えて、前記ロングパケットの受信終了後に発生した送信要求に対するアクセス制御についても、
    前記ロングパケットの受信終了後、前記経過時間に所定の係数を乗じた遅延時間が経過したタイミングを、当該アクセス制御の開始タイミングとして設定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  3. 当該無線通信方法は、
    前記ロングパケットを送信する無線通信装置が一つの基地局に固定されており、該基地局が前記ロングパケットを送信する際の時間長及び前記ロングパケットの送信終了後次に送信を開始するまでの時間間隔が既知である無線通信システムにおいて、該無線通信システムを構成する前記基地局以外の無線通信装置が無線通信を行うのに利用されるものであり、
    前記ロングパケットの時間長と前記ロングパケットの時間間隔とを加算した時間に対する前記ロングパケットの時間間隔の比率を前記係数として前記経過時間に乗じた時間が、前記遅延時間となるよう、前記アクセス制御の開始タイミングを設定することを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  4. 当該無線通信方法は、
    前記基地局として道路に設置された路側無線通信装置と、道路を走行する車両にそれぞれ搭載される複数の車載無線通信装置とからなり、路側無線通信装置が車載無線通信装置に優先して前記ロングパケットによる送信を行うタイムスロットが設定され、車載無線通信装置が、該タイムスロット間の空き時間内に送信権を奪い合う通信システムにおいて、前記車載無線通信装置が無線通信を行うのに利用されるものであることを特徴とする請求項3に記載の無線通信方法。
  5. 当該無線通信方法は、前記ロングパケットを送信する無線通信装置、前記ロングパケットの時間長、及び、前記ロングパケットの送信終了後次に送信を開始するまでの時間間隔が未知である無線通信システムにおいて、該無線通信システムを構成する各無線通信装置が無線通信を行うのに利用されるものであり、
    他の無線通信装置からデータパケットを受信する度に、該データパケットの時間長を計測して、受信したデータパケットが前記ロングパケットであるか否かを判定すると共に、該データパケットの受信開始後に送信要求が発生するまでの経過時間を計測し、
    受信したデータパケットが前記ロングパケットであると判断すると、該ロングパケットの時間長と予め設定された衝突緩和時間とを加算した時間に対する衝突緩和時間の比率を前記係数として前記経過時間に乗じた時間が、前記遅延時間となるよう、前記アクセス制御の開始タイミングを設定することを特徴とする請求項2に記載の無線通信方法。
  6. 前記送信要求発生後に設定したアクセス制御の開始タイミングに達する前に他の無線通信装置からデータパケットを受信し、該データパケットが前記ロングパケットであると判断した場合には、既に設定されているアクセス制御の開始タイミングを、前記送信要求の発生タイミングとして、アクセス制御の開始タイミングを再設定することを特徴とする請求項5に記載の無線通信方法。
  7. データパケットを送受信する送受信手段と、
    データパケットの送信要求を受けると、コンテンション型のアクセス制御により送信権を取得し、前記送受信手段からデータパケットを送信させるアクセス制御手段と、
    データパケットの送信要求を発生して、前記アクセス制御手段にアクセス制御を開始させる通信制御手段と、
    を備えた無線通信装置において、
    前記送受信手段が予め設定されたパケット長を越えるロングパケットの受信を開始してから、前記送信要求が発生する迄の経過時間を計測し、
    前記送受信手段が前記ロングパケットの受信を終了してから、前記経過時間に所定の係数を乗じた遅延時間が経過したタイミングが、前記アクセス制御の開始タイミングとなるよう、前記アクセス制御手段への送信要求の入力タイミングを遅延させる送信要求遅延手段、
    を設けたことを特徴とする無線通信装置。
  8. 前記送信要求遅延手段は、
    前記送受信手段が前記ロングパケットを受信しているときに発生した送信要求に加えて、前記送受信手段が前記ロングパケットを受信していないときに発生した送信要求についても、前記アクセス制御手段への送信要求の入力タイミングを遅延させることを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 当該無線通信装置は、
    前記ロングパケットを送信する無線通信装置が一つの基地局に固定され、該基地局が前記ロングパケットを送信する際の時間長及び前記ロングパケットの送信終了後次に送信を開始するまでの時間間隔が既知である無線通信システムにおいて、前記基地局以外の無線通信装置として利用されるものであり、
    前記送信要求遅延手段は、
    前記ロングパケットの時間長と前記ロングパケットの時間間隔とを加算した時間に対する前記ロングパケットの時間間隔の比率を前記係数として前記経過時間に乗じた時間が、前記送受信手段が前記ロングパケットの受信を終了してから前記アクセス制御手段が前記アクセス制御を開始するまでの遅延時間となるよう、前記アクセス制御手段への送信要求の入力タイミングを遅延させることを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 当該無線通信装置は、
    前記基地局として道路に設置された路側無線通信装置と、道路を走行する車両にそれぞれ搭載される複数の車載無線通信装置とからなり、路側無線通信装置が車載無線通信装置に優先して前記ロングパケットによる送信を行うタイムスロットが設定され、車載無線通
    信装置が、該タイムスロット間の空き時間内に送信権を奪い合う通信システムにおいて、
    前記車載無線通信装置として利用されるものであることを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  11. 当該無線通信装置は、
    前記ロングパケットを送信する無線通信装置、前記ロングパケットの時間長、及び、前記ロングパケットの送信終了後次に送信を開始するまでの時間間隔が未知である無線通信システムにおいて利用されるものであり、
    前記送信要求遅延手段は、
    他の無線通信装置からデータパケットを受信する度に、該データパケットの時間長を計測して、受信したデータパケットが前記ロングパケットであるか否かを判定すると共に、該データパケットの受信開始後に送信要求が発生するまでの経過時間を計測し、
    受信したデータパケットが前記ロングパケットであると判断すると、
    該ロングパケットの時間長と予め設定された衝突緩和時間とを加算した時間に対する衝突緩和時間の比率を前記係数として前記経過時間に乗じた時間が、前記送受信手段が前記ロングパケットの受信を終了してから前記アクセス制御手段が前記アクセス制御を開始するまでの遅延時間となるよう、前記アクセス制御手段への送信要求の入力タイミングを遅延させることを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  12. 前記送信要求遅延手段は、
    前記通信制御手段が前記送信要求を発生してから前記アクセス制御手段へ送信要求を入力するまでの送信要求の遅延期間内に、前記送受信手段が他の無線通信装置からデータパケットを受信し、該データパケットが前記ロングパケットであると判断した場合には、そのとき設定されている前記アクセス制御への送信要求の入力タイミングを、前記通信制御手段での送信要求の発生タイミングとして、前記アクセス制御手段への送信要求の入力タイミングを更に遅延させることを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
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