JP4424233B2 - 時計の表示装置、および時計 - Google Patents

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Description

本発明は、月、日、曜などの暦や時刻を扇形の表示部に表示するレトロ調の時計の表示装置、および時計に関する。
従来、暦表示を行う時計に関しては、暦表示用のリング状の回転板(日車、曜車)が採用され、この回転板の周に沿って印字された、日なら1〜31、曜ならSun〜Sat等の文字を文字板の窓から順次表示することによって暦表示を行っていた。
一方、日や曜、時分などの目盛が文字板上の扇形の表示部に描かれ、指針によって暦や時刻を示すレトロ調(レトログラード)の時計の表示機構も知られている。このレトロ調タイプの時計において、曜表示を例にとると、指針は、Sun、Mon、Tue・・・と順次進み、Satの次は再び、Sunの位置に戻る。このような指針の往復運動を実現するために、特許文献1では、日表示に関して、地板の裏側に設けられた従来のリング状の日車(ただし日の印字はない)の外周形状を螺旋状とし、これをカムとして利用することが提案されている。具体的に、特許文献1の時計では、指針が取り付けられたピニオンと、このピニオンに互いに反対方向から噛合う一対のラックとが地板に回動可能に取り付けられている。そして、一方のラックを介したばね押圧によって他方のラックがカムとしての回転板の外周に当接しており、日車の回転に応じて指針が往復運動するようになっている。
特開平11−6880号公報([請求項2][0002][0016]、図3)
しかしながら、特許文献1のような従来の日車を使用する構成では、日車によってムーブメント外周が占められてしまうので、スペース的な制約が大きい。そして、ムーブメントの部品を日車の内周よりも内側に配置する必要があるので、構造が複雑化してしまう。したがって、特許文献1の構成を既存のムーブメントにおいて実現しようとすると、大幅な設計変更が必要となり、製品展開を促進することができない。特に、日のほかに曜、月などを表示するレトロ調表示や、24時間表示、スモールセコンド、クロノグラフなどのインダイアル表示を行う構成を追加するとき、構造の複雑化は顕著な問題となる。
また、特許文献1の構成では、日表示の指針を日車の外周側から内側を指し示す向きでしか設けることができないなどの設計上の制約があった。
このような問題点から、本発明の目的は、レトロ調の表示を行う時計に関し、構造の簡素化が図られ、スペース効率にも優れ、設計の自由度を格段に向上させることができる時計の表示装置、およびこの表示装置を備えた時計を提供することにある。
本発明の時計の表示装置は、動力源によって回転される駆動車と、この駆動車によって駆動される従動車と、この従動車を介して回転するカムと、このカムに当接される回動可能なレバーと、このレバーの回動軸と同軸上に設けられて回動する指示部材と、この指示部材の回動により示される扇形の表示部とを備え、前記カムの回転軸と前記従動車の回転軸とが同軸上に配置され、前記レバーの一部は、前記カムと重なっており、前記駆動車、前記従動車、および前記カムは、地板とこの地板と対向する板部材との間で軸支され、前記レバーは、前記レバーの回動軸となる軸部と、この軸部に設けられる板状の本体とを別体で有し、前記軸部は、前記地板に軸支されて前記板部材に形成された軸孔から先端部が突出し、前記本体は、前記板部材の前記地板とは反対側から前記軸部に取り付けられ、その一部が前記地板側に曲げられて前記板部材に形成された開口を貫通して前記カムに当接されることを特徴とする。
この発明によれば、駆動車、従動車、カム、レバー等によってレトロ調の表示機構が装備される。その表示機構の作用としては、まず、従動車が、駆動車の駆動力によって、日、月、曜など、表示の目的に応じた送り量で回転する。次いで、この従動車を介してカムが回転することにより、カムに当接されるレバーが回動する。そして、レバーの回動軸に設けられた指示部材が扇形の表示部の一端側から他端側に向かって回動し、この指示部材によって暦、あるいは時刻が順番に指し示されていくことになる。さらに、指示部材が表示部の他端まで到達した際は、カムの周期終了に伴うレバーの復帰によって、指示部材が表示部の一端側に戻る。このような指示部材の往復運動により、日、月、曜などの暦、あるいは時刻が繰り返し表示される。
ここで、本発明は、駆動車、従動車、カム、レバー、指示部材などの構造が簡単な部品を適宜組み合わせることが可能であって、駆動車、従動車、カム、レバー等を無理なく配置して簡素な構造とすることができる。
さらに、本発明では、レバーの軸部に指示部材が設けられ、レバーの回動を指示部材に直接伝達して指示部材の往復動作を実現しているため、レバーの回動を指示部材に伝達するラックなどの送り機構を不要にできる。このように、レバーの回動・復帰動作に指示部材が連動し、レバーの回動を伝達する機構が不要となるから、構造を一層簡素なものとすることができ、省スペース化および低コスト化も図られる。すなわち、本発明は、所定の送り量で回転されるカムおよびレバーのみによってレトロ調の運針(指示部材の往復運動)を実現したものであり、極めてシンプルで、コンパクトな構成とすることができる。
このように、構造が簡素であることから、設計が容易であり、例えば、日表示および曜表示等の複数系統のレトロ調表示を採用する、あるいは、クロノグラフ等のインダイアル表示とレトロ調表示とを併せて採用するなど、設計の自由度を格段に向上させることができる。
また、駆動車、従動車、カム、レバー等の組み合わせ次第で指示部材を設ける位置や向きも自在にできる。
さらに、カムと従動車とが重なり、そして、レバーの一部がカムと重なるので、平面方向(時計の視認方向と交差する方向)でのスペースを小さくでき、表示装置の組み込み性を向上させることができる。なお、レバーが駆動車や従動車、中間車とも重なる方が好ましい。
また、カムと従動車とが同軸とされているから、従動車の回転をカムに確実に伝えることが可能となる。
さらに、レバーの回動軸となる軸部と本体とが別体とされ、レバーの本体が時計の厚さ方向において駆動車や従動車、カムが配置された位置とは異なる位置に配設されるので、軸部を駆動車、従動車などと近付けてまとまりよく配置することで、組み込み性およびスペース効率を向上させることができる。組み込みの順序としては、軸部に板部材を設け、そして板部材から突出する軸部に本体を取り付け、最後に軸部に指示部材を取り付けるのが適当である。
また、レバーを板状に形成し、一部を曲げることでカムと当接する部分を確保したので、ムーブメントを薄型にできる。
本発明の時計の表示装置では、前記レバーを前記カムに当接された状態に付勢する付勢手段を備えていることが好ましい。
この発明によれば、付勢手段によりレバーがカムから離れることなく確実に当接されるので、レバーや指示部材などのがたつきを防止でき、指示部材を正確に移動させることができる。
なお、時計の表示装置における作用としては、レバーがカムの回転中心から離れる方向に回動するのに伴ってレバーに対する付勢手段の付勢力が蓄積され、カムの周期終了時にレバーが逆方向に戻り、付勢手段の付勢力が解放されることによって、指示部材を瞬間的に復帰させることができる。
本発明の時計の表示装置では、前記駆動車は、時針が取り付けられた筒車であり、この筒車と前記従動車との間には、前記従動車を送る送り爪を有する中間車が設けられていることが好ましい。
この発明によれば、時計が通常備え、時刻表示の機構を構成する筒車を駆動車として活用するので、この筒車からの駆動力が中間車、従動車に確実に伝達され、設計効率も良好にできる。
また、中間車を設けたことにより、筒車と中間車との間で1/2減速され、筒車、中間車、従動車へと段階的に減速する減速輪列が構成されるので、歯車が大型化することなく、装置全体を小型化することができる。さらに、中間車の送り爪により、従動車を1日に一歯ずつ瞬間的に送ることができる。
本発明の時計は、前述の表示装置を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、表示装置が前述したような作用及び効果を具備するため、同様の作用および効果を享受できる。
このような本発明によれば、レトロ調の表示を行う時計に関し、その簡素かつ省スペースな構造により、レイアウト自在であって設計が容易な時計の表示装置、およびこの表示装置を備えた時計を提供できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の時計1の外観図である。
時計1は、駆動装置であるムーブメント(時計体)2と、このムーブメント2を収容するケース3とを備えた腕時計(ウォッチ)である。時計の種類は、クォーツ時計、機械式時計、電子制御式機械時計のいずれでもよいが、本実施形態の時計1は、アナログクォーツ時計として構成され、ムーブメント2には、文字板11およびりゅうず13が取り付けられている。文字板11上には、時刻(時分秒)、曜、日、時(24時間制)がそれぞれ表示されている。すなわち、文字板11の略中央には、時刻表示の構成として、秒針121、分針122、時針123が設けられている。また、文字板11の中央よりも9時側には扇形の表示部51が設けられ、この表示部51の表示は、曜針52が往復運動するレトロ調のものとなっている。さらに、3時方向および6時方向には、円形状の表示部65,75がそれぞれ設けられ、これらの表示部65,75では日針66、24時間針76の回転により日、時(24時間制)がそれぞれ表示されている。
図2は、ムーブメント2を文字板11側から見た平面図であり、図3は、ムーブメント2の要部断面図である。なお、図2では、押さえ24および受け25の図示を省略している。
ここで、秒針121、分針122、時針123を駆動する構成は、通常のアナログクォーツと同様のものであって、水晶振動子が組み込まれた回路基板と、コイル、ステータ、ロータを有するステッピングモータと、図3に示す四番車114、二番車112、筒車31等による駆動輪列(図示しない日の裏車、三番車、および五番車なども含まれる)と、動力源である電池とを備えて構成されている。この構成では、水晶振動子で発振され回路ブロックを経て分周されたパルス信号により、ステッピングモータが駆動する。そして、ステッピングモータの駆動力がロータを介して駆動輪列に伝達されることにより、四番車114に設けられた秒針121と、二番車112に設けられた分針122と、筒車31に設けられた時針123とがそれぞれ駆動されている。なお、ステッピングモータの数は問わず、例えば、秒針121の駆動用に1つ、分針122および時針123の駆動用に1つ、計2つのステッピングモータが設けられていてもよい。
次に、日表示装置60の構造、および24時間制表示装置70の構造について説明する。
ムーブメント2には、図2に示すように、日表示に係る日表示装置60と、24時間制表示に関する24時間制表示装置70と、後述するレトロ調の曜表示に係る曜表示装置20とが組み込まれている。
日表示装置60は、平面視略円形状の地板23の中央に配置された筒車31と、日回し車62と、日星車63と、日針66と、表示部65(図1)とを備えて構成されている。
筒車31は、12時間で1回転するスリーブ状の歯車であり、この筒車31には、時針123(図1)が取り付けられている。筒車31は、歯数8の送り車311を有し、この送り車311が日回し車62と噛合っている。
日回し車62は、筒車31の回転を1/2に減速して1日(24時間)で1回転している。この日回し車62は、筒車31と噛合う歯数16の日回し伝え車621(図2中、背面側)と、歯数24の日回し送り車622(図2中、表側)とが積層された構造である。ここで、日回し伝え車621には、送り爪621Aが形成され、この送り爪621Aによって日星車63が1日に一歯ずつ送られている。
日星車63は、歯数が31に設定され、31日で1回転している。この日星車63には、日針66が取り付けられ、表示部65(図1)における日針66の回転により、日が表示されている。
なお、この日星車63の歯は、地板23に基端側が取り付けられた図示しないジャンパの先端部で付勢されている。このジャンパの付勢力により、日針66が間欠的に駆動されている。
一方、24時間制表示装置70は、前述の筒車31および日回し車62と、小星車73と、24時間針76と、表示部75(図1)とを備えて構成されている。
筒車31および日回し車62は、24時間制表示装置70と日表示装置60とで共通の構成である。
小星車73は、歯数が24に設定され、日回し送り車622との噛合いによって1日で1回転している。この小星車73には24時間針76が取り付けられ、表示部75(図1)における24時間針76の回転により、24時間制の時が表示されている。
次に、本実施形態において最も特徴的な曜表示装置20の構造について詳細に説明する。
図4は、図2の要部拡大図である。ここで、図4で示した押さえ24は、地板23(図2)に2箇所でねじ止めされ、曜表示装置20の構成部品を地板23との間に押さえている。
図3、図4において、曜表示装置20は、駆動力を伝達する歯車列30と、この歯車列30から駆動力を受け取り、指示部材としての曜針52を往復運動させる制御部40と、表示部51および曜針52により構成される指示部50とを備えて構成されている。
歯車列30は、駆動車としての前述の筒車31と、筒車31と噛合う中間車としての曜回し車32とを備えている。
筒車31は、24時間制表示装置70と、日表示装置60と、曜表示装置20とで共通の構成であり、ここでは説明を省略する。筒車31の送り車311(歯数8)は、曜回し車32と噛合っている。
曜回し車32は、筒車31の回転を1/2に減速して1日で1回転するものであって、筒車31の駆動力を制御部40に伝えている。この曜回し車32は、歯数が16に設定され、曜中間車41を送る送り爪321を有し、この送り爪321によって曜中間車41は1日に一歯ずつ送られている。
制御部40は、従動車としての曜中間車41と、カム42と、このカム42に当接された状態にばね46によって付勢される回動可能なレバー43とを備えて構成されている。
曜中間車41は、曜回し車32から受け取った駆動力によって回転するものであって、歯数が7に設定され、7日(1週間)で1回転している。曜中間車41の近傍には、曜中間車41の歯を付勢するためにジャンパ411が設けられている。このジャンパ411の付勢力により、曜中間車41は間欠的に駆動されている。
カム42は、曜中間車41と共に7日で1回転する平面カムであって、図3に示すように、地板23とこれに対向する押さえ24との間に曜中間車41と同軸上で、かつ一体に設けられている。このようにカム42と曜中間車41とが同軸とされているため、曜中間車41の回転をカム42に確実に伝えることが可能となる。カム42には、図4に示すように、1つのピーク部421が設けられており、開始端部422からピーク部421までがアルキメデス渦巻線状に形成されている。このようなカム42の従動節はレバー43である。
レバー43は、軸部431と、この軸部431に設けられる薄板状の本体432とを有している。
軸部431は、曜回し車32の軸部322と曜中間車41の軸部412との近傍で、地板23に設けられた受け25(図3)に軸支され、軸部431の先端部431Aは板部材としての押さえ24および文字板11から突出している。この先端部431Aに、本体432および曜針52が取り付けられている。組み込みの手順としては、地板23に軸支された筒車31、曜回し車32、曜中間車41、および受け25に軸支された軸部431などの上に押さえ24を配設し、押さえ24の軸孔243(図3)から突出する軸部431の先端部431Aに本体432を取り付けたのち、先端部431Aに曜針52を取り付ける。
なお、軸部431の先端部431Aは、断面形状の一部に直線部431Bが形成され、この直線部431Bによって先端部431Aの軸周りに本体432が固定されている。
本体432は、軸部431の先端部431Aが係合する孔432C(図3)を有した薄板状の部材であり、曜回し車32と曜中間車41との間の位置で、これらの曜回し車32、曜中間車41、および筒車31とまとまり良く配置されている。
本体432の形状は、図示したものに限られないが、本実施形態では、軸部431を長軸の一端側とする略長円形状であり、長軸と交差する方向に突出する凸部432Aが形成されている。
凸部432Aは、押さえ24に形成された開口241を貫通するように、地板23側に略垂直に折り曲げられている。この折り曲げ部432Bは、カム42に当接され、折り曲げ部432B近傍の本体432の平面的な部分は、カム42と重なる重なり部432Dとなっている。
ばね46は、ねじりコイルばねであり、押さえ24に形成された突出部242とレバー43の本体432との間で軸部244を中心に係止されている。このばね46により、レバー43が軸部431と離れた位置からカム42に向かって付勢されている。
一方、指示部50は、レバー43の軸部431に取り付けられた曜針52と、文字板11上の扇形の表示部51(図1)とにより構成されている。
表示部51は、図1に示すように、扇形の円中心Oが文字板11中心の9時側に位置するように設けられ、円中心Oから略12時方向に向かって拡開する向きで設けられている。この表示部51の扇形の円弧に沿って、「SUN」〜「SAT」の文字が所定間隔で印字されており、これは曜を示す目盛511となっている。
以上、時計1の構成について説明した。次に、曜表示装置20の動作について説明する。
ステッピングモータの駆動力が図示しない駆動輪列を介して筒車31に伝えられ、筒車31は、12時間で1回転、すなわち1日に2回転する。この筒車31の回転は、筒車31から曜回し車32に伝えられる際に1/2に減速され、曜回し車32は、1日に1回転する。そして、曜回し車32の送り爪321によって、曜中間車41が1日に一歯ずつ送られる。この曜中間車41に伝えられる駆動力は、曜回し車32の回転速度を基準とすると、1/7に減速されて伝えられる。
そして、曜中間車41の回転は、曜中間車41を介してカム42にも伝えられ、カム42および曜中間車41全体が、7日(1週間)で1回転する。
次に、カム42およびレバー43は、制御部40を構成するものであって、カム42の回転により、レバー43が回動し、レバー43の軸部431に取り付けられた曜針52が表示部51において運針される。図5は、このカム42、レバー43、および曜針52の動作について示した図である。具体的に、レバー43は、図5(A)に示すように、折り曲げ部432Bでカム42の開始端部422に当接された状態から、カム42の回転によって徐々に、図5(B)に示すように、順方向(ここでは左回り)に回動する。このレバー43の回動により、軸部431に設けられた曜針52も回動し、表示部51の目盛511が曜針52によって順次、指し示されていく。この際、レバー43の回動に伴ってばね46(図4)の撓み量(ばね力)が蓄積されていく。
こうして、図5(C)に示すように、曜針52が表示部51の目盛511の終了位置511B(図1)まで進んだとき、レバー43の凸部432Aがカム42のピーク部421と重なり、折り曲げ部432Bがカム42の外周側に当接された状態となっており、この状態で送り爪321(図4)によって曜中間車41が次に送られたとき、曜中間車41の回転に伴ってカム42が回転し、カム42の周期が終了する。このカム42の周期終了の際には、折り曲げ部432Bがカム42の外周部から離れ、ばね46に蓄積されたばね力により、折り曲げ部432Bとカム42との当接部分がピーク部421から開始端部422に瞬間的に移動するとともに、レバー43が図5(C)において右方向に回動して2点鎖線で示した状態に戻る。このレバー43の逆回転により、曜針52が表示部51の目盛511の開始位置511Aに復帰(帰零)することになる。そして、カム42の次の周期が開始し、前述のようなカム42の回転に応じたレバー43の回動、復帰動作が繰り返されることによって、曜針52の往復運動が7日周期で行われる。
以上説明した本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)時計1の曜表示装置20では、レバー43の軸部431に曜針52が設けられ、レバー43の回動を曜針52に直接伝達して曜針52の往復動作を実現しているため、レバー43の回動を曜針52に伝達するラックなどの送り機構を不要にできる。このように、レバー43の回動・復帰動作に曜針52が連動し、レバー43の回動を伝達する機構が不要となるから、構造を簡素なものにでき、省スペース化および低コスト化も図られる。すなわち、曜表示装置20は、レトロ調の運針を所定の送り量で回転されるカム42およびレバー43のみによって実現したものであり、その構成はシンプルかつコンパクトである。
(2)曜表示装置20は、筒車31、曜中間車41などの歯車、そしてカム42、レバー43などの簡単な構造の部品により構成され、これらの部品が地板23のスペースに無理なく配置される点でも、レトロ調の曜表示装置20の構造を簡素なものとすることができる。従って、曜表示装置20を容易に設計、組み立てでき、品質を安定させることができる。また、構造が複雑でないことから、女性用にサイズを小さくしたモデルの提供も容易となる。
(3)また、曜表示装置20の構造が簡素であることにより、日表示装置60や24時間制表示装置70を備えていてもムーブメント2全体の構造が複雑とならず、曜表示、月表示、24時間制表示、時刻(時分秒)表示の各機能を具備する多機能な時計1を安価に提供できる。また、設計の自由度を大きく向上させることができる。
(4)カム42が曜中間車41と重なり、そして、レバー43の重なり部432Dがカム42と重なっているので、これらのカム42、曜中間車41、レバー43がまとまりよく配置され、曜表示装置20の組み込み性、および平面的なスペース効率を向上させることができる。また、カム42は曜中間車41が占める平面的な領域内に、レバー43は曜中間車41や曜回し車32が占める平面的な領域内に、それぞれ納まっているか、若しくはその領域から大きくはみ出すことがないように設けられているため、曜表示装置20の地板23に占めるスペースが指針を回転させる円形状のインダイアル表示を行う構成の占有スペースと殆ど変わらない。そのため、既存のムーブメントにおいて、インダイアル表示の構成をレトロ調の曜表示装置20に置き換えることも容易にできる。
(5)レバー43の軸部431と本体432とは別部材からなり、かつ、レバー43の本体432が押さえ24の上に配置されることにより、レバー43の本体432が時計1の厚さ方向において筒車31や曜中間車41、カム42が配置された位置とは異なる位置に配設されるので、レバー43の軸部431を筒車31、曜中間車41などと近付けてまとまりよく配置することで、組み込み性およびスペース効率を向上させることができる。
(6)曜表示装置20、日表示装置60、および24時間制表示装置70を共通に構成する筒車31を駆動車として活用するので、この筒車31からの駆動力が曜回し車32、曜中間車41に確実に伝達され、設計効率も良好にできる。
〔変形例〕
本発明は、前述の実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施の形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、以上述べた実施の形態に対し、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができる。
前記実施形態では、曜針52の回動中心の位置、回動角度、指示方向、および、表示部51の扇形の円中心O、扇形角度、が例示されていたが、指示部材の回動中心の位置、回動角度、指示方向、および表示部の扇形中心の位置、扇形角度などは任意に構成できる。
例えば、図6で示した時計8のように、曜針82の回動中心を10時半位置に設け、扇形の表示部81は10時位置の円中心Oから文字板11中心に向かって拡がるように設けることもできる。この時計8のムーブメント9には、図2で示したムーブメント2と同様に、曜表示装置20と同様の表示装置(不図示)が組み込まれている。ムーブメント9に組み込まれた曜表示装置は、図4で示した曜表示装置20において、レバー43が設けられる位置がムーブメント9の外周側に移動し、また、曜針52の軸部431への取り付け位置が表示部81の向きに合うように調整されたものである。
また、時計8における曜針82(図6)の回動角度は、時計1における曜針52(図1)の回動角度よりも大きく、これは、例えば、曜表示装置20のカム42(図4)のアルキメデス渦巻線形状において、回転角に比例する中心からの距離の増分を大きくして、開始端部422とピーク部421との距離を大きくすることで実現できる。すなわち、カム42における増分が大きければ、カム42の回転に応動するレバー43(図4)も広範囲に回動し、レバー43に取り付けられた曜針82(図6)の回動角度が大きいものとなる。よって、表示部81(図6)の扇形角度は表示部51(図1)の扇形角度よりも大きいものとなっている。なお、曜針52,82の回動角度は、カム42の形状とレバー43の形状(図4)との関係で決められる。したがって、レバー43の形状を変更することによっても曜針82の回動角度を変更することができ、時計の外観デザインを変更することが可能である。
また、指示部材の形状としては、前記実施形態のような針状に限らず、例えば、動物や花などが図案化されたものやキャラクター・デザインも採用できる。
表示部の形状は、扇形の円弧部分のみが示されたものであってもよい。
前記実施形態では、曜表示装置20によるレトロ調の曜表示が採用されていたが、本発明の表示装置は、曜に限らず、日、月、年などの暦表示、あるいは、大安、仏滅などの暦注表示、さらに、時、分、秒などの時刻表示などにも適用できる。この際、駆動車、従動車、歯車部、指示車の減速比(増速比)などは、表示の目的に応じた送り量となるように適宜決められる。
また、本発明の表示装置を複数設け、例えば月と曜、曜と日などの複数系統のレトロ調表示を実現することもできる。
そして、暦表示や時刻表示に関して従来のリング状の回転板(日車、曜車など)を本発明と併せて採用することもできる。例えば、回転板によって日を表示し、本発明の表示部において、月や曜を表示する構成とすることが考えられる。このような構成としても、本発明の表示装置は簡素な構造であるため、駆動車、従動車などを回転板の内周部分に容易に組み込むことができる。
本発明の実施形態における時計の外観を示す平面図。 前記実施形態における時計のムーブメントを示す平面図。 前記実施形態における時計のムーブメントの要部断面図。 図2の要部拡大図であり、時計の表示装置を示す平面図。 前記実施形態における曜表示装置の動作を示す図。 本発明の変形例に係る時計の外観平面図。
符号の説明
1,8・・・時計、20・・・曜表示装置(表示装置)、23・・・地板、24・・・押さえ(板部材)、31・・・筒車(駆動車)、32・・・曜回し車(中間車)、41・・・曜中間車(従動車)、42・・・カム、43・・・レバー、51・・・表示部、52,82・・・曜針(指示部材)、241・・・開口、321・・・送り爪、431・・・軸部、432・・・本体、432B・・・折り曲げ部、432D・・・重なり部。

Claims (4)

  1. 動力源によって回転される駆動車と、
    この駆動車によって駆動される従動車と、
    この従動車を介して回転するカムと、
    このカムに当接される回動可能なレバーと、
    このレバーの回動軸と同軸上に設けられて回動する指示部材と、
    この指示部材の回動により示される扇形の表示部とを備え
    前記カムの回転軸と前記従動車の回転軸とが同軸上に配置され、
    前記レバーの一部は、前記カムと重なっており、
    前記駆動車、前記従動車、および前記カムは、地板とこの地板と対向する板部材との間で軸支され、
    前記レバーは、前記レバーの回動軸となる軸部と、この軸部に設けられる板状の本体とを別体で有し、
    前記軸部は、前記地板に軸支されて前記板部材に形成された軸孔から先端部が突出し、
    前記本体は、前記板部材の前記地板とは反対側から前記軸部に取り付けられ、その一部が前記地板側に曲げられて前記板部材に形成された開口を貫通して前記カムに当接される
    ことを特徴とする時計の表示装置。
  2. 請求項1に記載の時計の表示装置において、
    前記レバーを前記カムに当接された状態に付勢する付勢手段を備えている
    ことを特徴とする時計の表示装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の時計の表示装置において、
    前記駆動車は、時針が取り付けられた筒車であり、
    この筒車と前記従動車との間には、前記従動車を送る送り爪を有する中間車が設けられている
    ことを特徴とする時計の表示装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の表示装置を備えた
    ことを特徴とする時計。
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