JP4424156B2 - プリンタ - Google Patents

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Description

本発明は、画像を記録媒体上に記録するプリンタに関するものである。
カラー画像を記録媒体上に記録可能なプリンタについては、種々の技術が知られている。例えば、特許文献1には、イエロー、マゼンタ、シアンの各色をそれぞれ個別に記録可能な3つのサーマルヘッドを備えており、記録紙ロールから引き出された記録紙を給紙方向に搬送しながら3つのサーマルヘッドでカラー画像を記録する1パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。
また、特許文献2には、3パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。かかるプリンタでは、記録紙ロールから引き出された1コマ分の長さのカラー感熱記録紙が1つのサーマルヘッドに対向するように送り出された後で引き戻されながらイエロー画像が記録され、その後、記録紙の送り出しと引き戻しが交互に行われて、2回目の引き戻し時にマゼンタ画像の記録が行われ、3回目の引き戻し時にシアン画像の記録が行われる。
また、特許文献3には、イエロー、マゼンタ、シアンの3つのサーマルヘッドを備えており、記録紙ロールから引き出された記録紙を給紙方向に搬送して印画準備を完了した後に、記録紙を引き戻し方向に搬送しながら1コマのカラー画像を記録する1パス方式のカラーサーマルプリンタが開示されている。かかるプリンタでは、1コマのカラー画像が記録されると、記録紙は再び給紙方向に搬送されてカラー画像の後端部で切断される。そして、カラー画像が記録された記録紙は排紙されると共に、印画準備が完了した記録紙を引き戻し方向に搬送しながら次の1コマのカラー画像が記録される。
特開平8−174876号公報 特開平9−99572号公報 特開2001−246769号公報
特許文献1に記載のプリンタでは、記録紙を往復搬送しなくても、記録紙を一方向に搬送するだけでカラー画像を記録することができる。しかしながら、かかるプリンタにおいて、3つのサーマルヘッドをそれらの印字位置に記録紙が到達したものから順に記録紙に圧接させた場合には、記録紙の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化することがある。従って、かかるプリンタでは、画像の悪化を防止するために、3つのサーマルヘッドの全てを記録紙に圧接させた後でカラー画像の記録が開始される。そのため、記録紙の先端近傍つまり記録紙の先端から給紙方向について最も上流側のサーマルヘッドと最も下流側のサーマルヘッドとの間の長さの部分が、両サーマルヘッド間に掛け渡された状態でカラー画像の記録が開始される。このため、記録紙の掛け渡された長さ部分は画像が形成されず、余白部となり無駄になるという問題がある。
一方、特許文献2及び特許文献3に記載のプリンタでは、記録紙の先端近傍に対してもカラー画像を記録することができるので、記録紙が無駄になるのを抑制することができる。ここで、特許文献3に記載のプリンタでは、記録紙が引き戻し方向に搬送されるときには3つのサーマルヘッドは全て記録紙に圧接されているので、記録紙の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化することはほとんどない。
しかしながら、特許文献2のプリンタでは、1コマのカラー画像を記録するために記録紙の送り出し及び引き戻しを3回繰り返す必要がある。また、特許文献3のプリンタでは、1コマのカラー画像ごとに、記録紙の送り出し及び引き戻しを1回行う必要がある。従って、これらのプリンタにおいて、複数コマのカラー画像を記録するためには、記録紙の往復搬送を数多く繰り返さなければならない。
ここで、特許文献2及び特許文献3のプリンタでは、記録紙ロールとサーマルヘッドとの間に搬送ローラ対が配置されており、この搬送ローラ対の駆動方向を切り換えることによって、記録紙の搬送方向が給紙方向及び引き戻し方向のいずれかに変更される。従って、複数のmコマ(mは2以上の整数)のカラー画像を記録するためには、特許文献2のプリンタでは記録紙を3m回往復搬送しなければならず、搬送ローラ対の駆動方向を(6m−1)回だけ切り換える必要があり、特許文献3のプリンタでは記録紙をm回往復搬送しなければならず、搬送ローラ対の駆動方向を(2m−1)回だけ切り換える必要がある。
このように、搬送ローラ対の駆動方向が切り換えられる場合、その切り換えに基づく時間的な搬送ロスが生じてしまう。従って、搬送ローラ対の駆動方向を切り換える回数が多くなれば、それに伴って時間的な搬送ロスも増加するので、プリンタの処理能力が低下することになる。
また、1オーダーに含まれる複数の画像の記録が行われているときに、例えば停電(瞬停)の発生または誤操作などの何らかの原因でプリンタの電源が切られた場合には、記録紙の搬送が停止されると共に、画像の記録も中断される。その後、プリンタの電源が復帰されると初期化が行われるので、給紙方向に一旦搬送された記録紙は、画像の記録及び切断が行われることなく、引き戻し方向に搬送されることによって排出される。ここで、排出される記録紙を受けるプリントボックス(プリント受け)は、通常、最大画像が記録された記録紙の長さの記録紙を収納可能な大きさを有している。従って、プリントボックスは、画像の記録及び切断が行われることなく排出される長尺の記録紙を収納することができないことが多い。そのため、記録紙がプリントボックスに引っ掛かることによって、紙詰まり等の問題が発生することがある。
そこで、本発明の主な目的は、記録媒体の無駄及び記録媒体の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、複数のカラー画像を記録する場合の処理能力を向上させると共に、電源が復帰した際に紙詰まり等の不具合が発生するのを抑制することができるプリンタを提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
本発明のプリンタは、記録媒体に画像を記録可能な画像記録部と、長尺の記録媒体を貯留した供給部と、記録媒体を前記画像記録部に対向させつつ前記供給部から前記画像記録部に向かう第1の方向と、前記第1の方向と反対方向である第2の方向とに搬送可能な搬送機構と、前記供給部と前記画像記録部との間に配置されており、前記搬送機構によって搬送される記録媒体を切断可能な切断機構と、複数の画像が記録可能な長さの記録媒体が前記画像記録部に対して前記供給部と反対側に配置されるように記録媒体が前記第1の方向に搬送された後に前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、前記搬送機構によって前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されるように、前記画像記録部を制御する画像記録制御手段と、前記搬送機構によって前記第2の方向に搬送される記録媒体が切断されるように、前記切断機構を制御する切断制御手段と、前記切断機構によって切断された記録媒体を収納するプリントボックスと、電源が供給される第1状態及び電源が供給されない第2状態のいずれか一方の状態に切り換わる電源部とを備えており、前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されている途中において、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合に、前記搬送制御手段は、記録媒体が前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御し、且つ、切断制御手段は、前記搬送手段によって前記第2の方向に搬送される記録媒体が、前記プリントボックスに収納可能な長さである基準長さ以下の長さを有する複数の記録媒体に切断されるように、前記切断機構を制御することを特徴としている。
なお、「前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合」とは、オペレータなどによって電源部に対して操作が行われることによって、電源部が第1状態から第2状態、第1状態に順に切り換えられる場合の他、停電などによって(電源部に対して操作が行われることなく)、電源部が第1状態から第2状態、第1状態に順に切り換えられる場合も含まれる。また、本明細書において、「上流側」及び「下流側」とは、供給部から画像記録部に向かう第1の方向に関するものである。
この構成によると、供給部から画像記録部に向かう第1の方向に記録媒体を搬送した後で第2の方向に搬送される記録媒体に複数の画像を記録することができる。そのため、記録媒体の先端近傍(第1の方向に搬送された後で第2の方向に逆送される記録媒体部分の先端からの領域)に画像を記録可能であると共に、記録媒体の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化するのを抑制することができる。また、複数の画像を記録媒体に記録する場合でも、記録媒体を1往復させるだけでよく、搬送機構における記録媒体の搬送方向を1回切り換えるだけでよいので、搬送方向の切り換えに基づく時間的な搬送ロスを低減できる。その結果、複数の画像を記録媒体に記録する場合において、記録媒体の無駄及び記録媒体の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、プリンタの処理能力を向上させることができる。
また、画像記録部によって記録媒体に複数の画像が記録されている途中において、電源が切られることによって画像の記録が中断された場合には、電源が復帰されたときに、記録媒体は第2の方向に搬送されつつ基準長さ以下の長さを有する複数の記録媒体に切断される。従って、電源復帰後に、基準長さ以下の長さに切断された記録媒体はプリントボックス内に収納される。従って、その記録媒体を容易に取り出すことができる。また、電源復帰後に、画像記録部よりも下流側に搬送されていた記録媒体が長尺のままで排出されることがなくなる。従って、電源復帰後に、記録媒体が排出される際に引っ掛かることによって、紙詰まり等の問題が発生することを抑制することができる。
本発明のプリンタにおいて、前記基準長さは、前記プリントボックスに収納可能な最大長さであることが好ましい。
この構成によると、電源復帰後に、プリントボックス内に排出される記録媒体の切断回数を低減できる。
本発明のプリンタにおいて、前記画像記録制御手段は、前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されている途中において、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合に、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた際に画像の記録が完了していない複数の画像の少なくとも一部が、前記搬送機構により前記第2の方向に搬送される記録媒体に記録されるように、前記画像記録部を制御してもよい。
この構成によると、電源復帰後に、画像の記録を行うことなく記録媒体を切断して排出するのではなく、画像を記録した後で記録媒体を切断して排出することができる。そのため、画像記録部よりも下流側に搬送されていた記録媒体の全てを廃棄するのではなく、その記録媒体の一部を有効に使用することができる。従って、記録媒体が無駄になるのを抑制することができる。
本発明のプリンタは、切断制御手段は、前記第2の方向に搬送される記録媒体が画像の端部で切断されるように、前記切断機構を制御してもよい。
この構成によると、電源復帰後に、画像が記録された記録媒体を適正なプリントとして排出することができる。
本発明のプリンタは、前記画像記録制御手段が、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた際に画像の記録が完了していない画像の記録を開始する前に、前記搬送手段によって記録媒体がこれから記録する画像が記録途中の画像と重ならないように所定距離だけ前記第2の方向に搬送されてもよい。
この構成によると、電源が中断された際に途中まで記録されていた画像と重ならないように、電源復帰後、記録媒体に画像を記録することができる。
本発明のプリンタは、前記画像記録部は、前記搬送機構による搬送経路に沿って直列に配置された複数の画像記録ヘッドを有しており、前記複数の画像記録ヘッドは、前記搬送機構により搬送される記録媒体に接触しつつ画像を記録可能な画像記録位置及び前記搬送機構により搬送される記録媒体に接触しない待避位置を選択的にそれぞれ取り得るものであって、前記複数の画像記録ヘッドの全てが、記録媒体が前記所定距離だけ前記第2の方向に搬送されるときに前記待避位置に配置されてもよい。
この構成によると、複数の画像記録ヘッドの全てが記録媒体と接触しない状態で記録媒体が所定距離だけ第2の方向に搬送されるので、記録媒体が画像記録ヘッドに引っ掛かって適正に搬送されなくなったり(ジャムが発生したり)、画像記録ヘッドが接触することによって記録媒体が蛇行するのを抑制することができる。また、記録媒体が搬送されるのに伴って供給されるリボンを用いて画像記録部がカラー画像を記録する構成である場合に、カラー画像の記録が行われないで記録媒体が第2の方向に搬送されることによってリボンが無駄になるのを防止することができる。
本発明のプリンタは、前記複数の画像形成ヘッドは、各画像記録ヘッドにおいて画像の記録が開始される直前に前記画像記録位置にそれぞれ配置されてもよい。
この構成によると、複数の画像形成ヘッドのそれぞれが画像の記録が開始される直前に記録媒体に接触するようになるので、記録媒体が画像の記録が行われない画像記録ヘッドに引っ掛かって適正に搬送されなくなったり(ジャムが発生したり)、画像の記録が行われない画像記録ヘッドが接触することによって記録媒体が蛇行するのを抑制することができる。また、記録媒体が搬送されるのに伴って供給されるリボンを用いて画像記録部がカラー画像を記録する構成である場合に、カラー画像の記録が行われないで記録媒体が第2の方向に搬送されることによってリボンが無駄になるのを防止することができる。
本発明のプリンタは、前記画像記録部よりも前記第1の方向について下流側に搬送可能な記録媒体の最大長さを記憶する記憶手段と、1オーダーに含まれる複数の画像の全てを記録するために前記画像記録部よりも前記下流側に搬送する必要がある記録媒体の必要長さを算出する必要長さ算出手段と、前記記憶手段に記憶された最大長さと前記必要長さ算出手段により算出された必要長さとを比較する比較手段と、記録媒体の搬送方向が前記第1の方向から前記第2の方向に変更される前に、前記画像記録部よりも前記下流側に搬送される記録媒体の搬送長さを決定する決定手段とをさらに備えており、前記決定手段は、前記比較手段において前記必要長さが前記最大長さ以下であるという比較結果が得られた場合に、前記搬送長さを前記必要長さに決定してもよい。
この構成によると、1オーダーに含まれる複数の画像の全てを記録するために必要な長さの記録媒体を第1の方向について画像記録部よりも下流側に搬送可能な場合には、その長さの記録媒体を第1の方向について画像記録部よりも下流側に搬送することができる。従って、第2の方向に搬送される記録媒体に対して、1オーダーに含まれる複数の画像の全てを連続して記録することが可能となる。
ここで、「1オーダー」とは、プリンタにおいて複数の画像が記録される場合に1つのまとまりとして取り扱われる範囲を示すものである。例えば、プリンタにおいて、一人の顧客からの注文に対応する複数の画像が1つのまとまりとして取り扱われるときには、この一人の顧客からの注文が1オーダーとなって、複数人の顧客からの注文に対応する複数の画像が1つのまとまりとして取り扱われるときには、これらの複数人の顧客からの注文があわせて1オーダーとなる。なお、上述のように顧客ごとの注文の1または複数が1オーダーとなる場合の他、オペレータがプリンタに対して複数の画像を記録する旨のプリント命令を供給する場合には、そのプリント命令が1オーダーとなる。従って、「1オーダーに含まれる複数の画像」とは、上述のように顧客ごとの注文の1または複数が1オーダーとなる場合は、その1または複数の注文に含まれる複数の画像を意味し、オペレータがプリンタに対して複数の画像を記録する旨のプリント命令を供給する場合は、そのプリント命令に基づいて記録される複数の画像を意味する。
本発明のプリンタは、前記決定手段は、前記比較手段において前記必要長さが前記最大長さよりも長いという比較結果が得られた場合に、前記搬送長さを前記最大長さに決定してもよい。
この構成によると、1オーダーに含まれる複数の画像の全てを記録するために必要な長さの記録媒体を第1の方向について画像記録部よりも下流側に搬送することができない場合には、1オーダーに含まれる複数の画像の数に関係なく、第1の方向に搬送可能な長さの記録媒体を搬送することができる。従って、この場合には、第2の方向に搬送される記録媒体に対して、1オーダーに含まれる複数の画像のなかの可能な限り多くの画像を連続して記録することができる。
本発明のプリンタは、1オーダーに含まれる複数の画像のなかで画像の記録が完了していない画像を記録するために前記画像記録部よりも前記下流側に搬送する必要がある記録媒体の補充長さを算出する補充長さ算出手段をさらに備えており、前記決定手段は、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合に、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた際に画像の記録が完了していない複数の画像の少なくとも一部が、前記搬送手段によって前記第2の方向に搬送される記録媒体に記録された後において、前記搬送長さを前記補充長さに決定してもよい。
ここで、電源が切られた際に画像の記録が途中まで行われていた記録媒体の部分には、電源復帰後に、再度、画像を記録できないので廃棄される。従って、第2の方向に搬送される記録媒体には、この廃棄される部分に記録可能であった数の画像が記録されない。この構成によると、画像記録部よりも下流側に搬送された記録媒体の全てが第2の方向に搬送されつつ画像の記録が終了した後、記録されなかった数の画像を記録するために必要な補充長さの記録媒体が第1の方向に搬送された後で、その記録媒体が第2の方向に搬送されつつ残りの画像の記録が行われる。従って、1オーダーに含まれる複数の画像の全ての印字を行うことができる。
ここで、比較手段において必要長さが最大長さよりも長いという比較結果が得られた場合に、搬送長さが最大長さに決定された場合には、供給部に巻き取られた最大長さの記録媒体の全てが第2の方向に搬送されつつ画像の記録が適正に行われたとしても、1オーダーに含まれる複数の画像の一部は記録されない。従って、この場合には、供給部に巻き取られた最大長さの記録媒体の全てが第2の方向に搬送されつつ画像の記録が行われた後で、1オーダーに含まれる複数の画像のなかで、最大長さの記録媒体に記録できない数と、廃棄される部分に記録可能であった数の画像を記録するために必要な長さが、補充長さとして算出される。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るプリンタの外観斜視図である。図2は、図1のプリンタのプリント部の概略構成を示す図である。図3は、図1のプリンタの搬送ローラ対及び送り込みローラ対の動きを表す図である。図4は、図1のプリンタの主要部及びこれらが接続された制御装置についてのブロック図である。
図1に示す熱昇華方式のサーマルプリンタ1(以下、「プリンタ1」と称する)は、操作部10と、制御装置20と、プリント部30とを有している。操作部10は、オペレータがプリンタ1に対する操作を行うものであって、プリンタ1に関する様々な情報を表示してオペレータに告知するディスプレイ11を有している。ここで、本実施の形態では、操作部10にはタッチパネル方式が採用されており、ディスプレイ10には様々なボタンを含む操作画面12が表示される。従って、オペレータは、操作画面12に触れることによってプリンタ1に対する操作を実行することができる。
制御装置20は、操作部10からの入力を受信すると共に、プリンタ1における各種の動作を制御するためのものである。また、制御装置20は、カードスロットやディスクドライブなどの種々の記憶媒体からプリントデータを取得するための複数のデータ入力部20aを有している。なお、記憶媒体としては、例えばCD−ROM、メモリーカードなど、プリントデータを記憶可能なものであればどのようなものであってもよい。また、制御装置20には、プリンタ1の電源ボタン20bが設けられている。従って、オペレータは、電源ボタン20bを押すことによって、プリンタ1に電源が供給されるON状態と、プリンタ1に電源が供給されないOFF状態とのいずれかに切り換えることができる。
ここで、操作部10及び制御装置20は、プリント部30を収容する筐体30aの上面に固定配置されている。ここで、操作部10のディスプレイ11の表示面及び制御装置20のデータ入力部20aの記憶媒体挿入面は、プリンタ1(筐体30a)の正面(図1では左手前側の面)とほぼ一致している。従って、プリンタ1の正面に向かうオペレータにとって、ディスプレイ11及びデータ入力部21に対する操作が行い易くなっている。
また、筐体30aは、略直方体形状を有しており、その横幅(正面の幅)D1は奥行きD2よりも小さくなっている。従って、プリンタ1は、横幅の比較的狭い空間においても設置することが可能である。さらに、筐体30aの正面には、筐体30a内に収納された後述するプリントボックス96を筐体30a外に引き出すための開口95が形成されている。
プリント部30は、図2に示すように、筐体30a内に、ロール状に巻回された用紙を保持する用紙供給部40と、用紙供給部40から巻き解かれた用紙を巻き取る用紙巻取部80と、用紙供給部40と用紙巻取部80との間で、一方向に湾曲した搬送経路に沿って用紙を搬送可能な搬送機構38とを有している。また、用紙供給部40と用紙巻取部80との間には、搬送経路の上流側から下流側に向かって、切断部50、オーバーコート部60及び印字部70が配置されている。また、用紙供給部40と切断部50との間の搬送経路近傍には、プリントボックス96が設けられている。
なお、本実施の形態では、「用紙の搬送方向(搬送方向)」とは、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かう方向を意味するものとする。また、「用紙の先端部」及び「画像の先端部」とは、用紙または画像の搬送方向下流側の端部を意味するものとし、「用紙の後端部」及び「画像の後端部」とは、用紙または画像の搬送方向上流側の端部を意味するものとする。
用紙供給部40は、搬送経路の最上流に設けられたマガジンケース41を有しており、その中には、長尺の用紙がその印字面が外側になるように回転軸43の周りに巻回された巻回部45が装填されている。ここで、回転軸43は、モータ43a(図4参照)によって、用紙供給部40から用紙が巻き解かれて搬送方向下流側に向かって搬送される場合には図2において反時計回りに回転駆動され、一旦巻き解かれた用紙が用紙供給部40に巻き取られる場合には図2において時計回りに回転駆動される。なお、回転軸43は、後述するワンウェイクラッチ34c、35cと同様の機能を有するワンウェイクラッチ43cを介して、モータ43aにより回転駆動されるシャフト(図示せず)と連結されている。
搬送機構38は、搬送方向上流側から順に配置されている、用紙供給部40の巻回部45から巻き解かれた用紙を上方に向かって搬送可能な給紙ローラ対31と、切断部50よりも搬送方向上流側に配置されており上方に向かって搬送される用紙の搬送方向を変更するターンローラ対32と、切断部50とオーバーコート部60との間において用紙を挟持可能な圧着ローラ対33及び用紙を搬送可能な搬送ローラ対34と、印字部70よりも搬送方向下流側に配置されており印字部70よりも搬送方向下流側に向かって搬送される用紙を用紙巻取部80の内部に送り込むための送り込みローラ対35とを有している。なお、本実施の形態では、給紙ローラ対31、ターンローラ対32、圧着ローラ対33、送り込みローラ対35は樹脂製のローラから構成されており、搬送ローラ対34は金属製のローラから構成されている。
ここで、給紙ローラ対31、ターンローラ対32、圧着ローラ対33、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35は、所定半径を有する円周(図2では二点鎖線で描かれている)に沿うように配置されている。なお、図2から分かるように、オーバーコート部60及び印字部70のヘッド部61、71〜73も上記円周に沿うように配置されていると共に、用紙供給部40及び用紙巻取部80は上記円周の内部に配置されている。
給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35は、搬送制御部28a(図4参照)によって制御されるモータ31a、34a、35a(図4参照)にそれぞれ接続されており、回転駆動可能である。
ここで、図3を用いて、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35の動きについて詳細に説明する。図3(a)は、用紙が搬送方向下流側に搬送される際の、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35の動きを表しており、図3(b)は、用紙が搬送方向上流側に逆送される際の、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35の動きを表している。図3に示すように、搬送ローラ対34は、駆動ローラ34dと従動ローラ34eとから構成されている。そして、駆動ローラ34dは、ワンウェイクラッチ34cを介して、モータ34aにより回転駆動されるシャフト34bと連結されている。同様に、送り込みローラ対35は、駆動ローラ35dと従動ローラ35eとから構成されており、駆動ローラ35dは、ワンウェイクラッチ35cを介して、モータ35aにより回転駆動されるシャフト35bと連結されている。
ワンウェイクラッチ34c、35cは、いずれも同様の機能を有しているので、ここではワンウェイクラッチ34cの機能について説明する。ワンウェイクラッチ34cは、駆動ローラ34dに固定されており、駆動ローラ34dと一体となって回転する。そして、駆動ローラ34dが、シャフト34bの回転速度よりも速く回転する場合には、シャフト34bの回転力は駆動ローラ34dに伝達されず、駆動ローラ35dはシャフト34bに対して空回りする。また、それ以外の場合には、シャフト34bの回転力がワンウェイクラッチ34cを介して駆動ローラ34dに伝達され、シャフト34bと駆動ローラ34dとが一体となって回転する。
したがって、搬送ローラ対34が用紙を挟持している際に、用紙の搬送速度が、モータ34aによって駆動される搬送ローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度よりも遅い場合には、モータ34aの駆動力が搬送ローラ対34に伝達される。そして、用紙は、搬送ローラ対34により与えられる搬送力で搬送される。一方、用紙の搬送速度が、モータ34aによって駆動される搬送ローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度よりも速い場合には、モータ34aの駆動力は搬送ローラ対34に伝達されず、搬送ローラ対34は空回りする。つまり、搬送ローラ対34は、用紙の搬送速度に応じた回転数で従動回転する。
ここで、モータ34aによって駆動される搬送ローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度をV1、モータ35aによって駆動される送り込みローラ対34の回転力に基づく用紙の搬送速度をV2とし、図3(a)を参照しつつ、用紙を搬送方向下流側に搬送する場合について考える。このとき、後述するように、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達して挟持されてからは、搬送ローラ対34の駆動が停止されるので、搬送速度V1は0となる。一方、送り込みローラ対35は、モータ35aの駆動力がシャフト35b及びワンウェイクラッチ35cを介して伝達されて回転駆動される。そして、搬送ローラ対34が挟持している用紙は、搬送速度V2で搬送されるようになるので、ワンウェイクラッチ34cの機能により、搬送ローラ対34は空回りする。
次に、図3(b)を参照しつつ、用紙を搬送方向上流側に逆送する場合について考える。このとき、後述するように、送り込みローラ対35の駆動が停止されるので、搬送速度V2は0となる。一方、搬送ローラ対34は、モータ34aの駆動力がシャフト34b及びワンウェイクラッチ34cを介して伝達されて回転駆動される。そして、送り込みローラ対35が挟持している用紙は、搬送速度V1で逆送されるようになるので、ワンウェイクラッチ35cの機能により、送り込みローラ対35は空回りする。
また、給紙ローラ対31についても、上述のワンウェイクラッチ34c、35cと同様の機能を有するワンウェイクラッチ31cを介して、モータ31aにより回転駆動されるシャフト(図示せず)と連結されている。従って、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35は、搬送制御部28aによってモータ31a、34a、35aが個別に制御されることによって、用紙供給部40から巻き解かれた用紙を搬送方向下流側に向かって搬送して用紙巻取部80に巻き取り可能であると共に、用紙巻取部80内に一旦巻き取られた用紙を再度巻き解きつつ、用紙巻取部80から巻き解かれた用紙を搬送方向上流側に向かって逆送させることができる。
また、プリント部30は、搬送ローラ対34の回転数を検出可能なエンコーダ36を有している。ここで、上述したように、搬送ローラ対34は、用紙を搬送するためにモータ34aにより駆動されて回転する状態と、送り込みローラ対35により搬送される用紙に伴って従動回転する状態とを取り得る。エンコーダ36は、搬送ローラ34が上記のいずれの状態である場合でも、搬送ローラ対34の回転数を検出することができる。
切断部50は、ターンローラ対32と圧着ローラ対33との間に配置されている。切断部50は、搬送経路よりも上方に配置されたローリングカッタ51と、搬送経路よりも下方に配置された固定刃52と、切りくずボックス53とを有している。
ローリングカッタ51は、円板形状を有しており、その円周部には全周にわたって刃が形成されている。そして、ローリングカッタ51は、その中心部がシャフト51aで保持されている。ローリングカッタ51は、シャフト51aを介して、切断制御部28cによって制御される駆動機構55(図4参照)に接続されている。駆動機構55は、シャフト51aを介して、ローリングカッタ51を回転駆動すると共に、用紙の搬送経路を直交する方向に沿って(図2では紙面に直交する方向に沿って)往動または復動させる。一方、固定刃52は、用紙の搬送経路に直交するように配置されており、用紙の搬送経路の全幅よりも長い矩形刃である。
従って、切断部50による切断位置に用紙が配置された状態において、切断制御部28cが駆動機構55を制御して、ローリングカッタ51を回転させつつ用紙の幅方向に沿って移動させると、ローリングカッタ51と固定刃52との相互作用によって用紙が切断される。なお、本実施の形態のプリンタ1では、後述するように切断部50は各画像の先端部及び後端部において用紙を切断する。
また、切りくずボックス53は、ローリングカッタ51及び固定刃52の下方に配置されている。従って、各画像の先端部または後端部において用紙が切断されて各画像間の余白部が切断されると、その余白部は切りくずボックス53内に収納される。
オーバーコート部60は、搬送ローラ対34の搬送方向下流側に配置されている。オーバーコート部60は、1つのヘッド部61を有している。ヘッド部61は、画像が印字された用紙の表面に対して無色透明なオーバーコート(OC)を行うためのものである。このように、用紙の表面に対してオーバーコートを行うことによって、用紙上に印字された画像の耐光性が向上すると共に、用紙表面を保護することができる。また、オーバーコートの材質を選ぶことで、プリントの光沢性が向上し、高品質のプリントを提供することができる。
また、印字部70は、オーバーコート部60と送り込みローラ対35との間に配置されている。印字部70は、3つのヘッド部71〜73を有している。ヘッド部71〜73は、それぞれシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に対応する印字を行うためのものである。ここで、プリンタ1では、搬送方向上流側から搬送方向下流側に向かって、シアンに対応するヘッド部71、マゼンタに対応するヘッド部72、イエローに対応するヘッド部73の順に設けられている。なお、プリンタ1では、オーバーコート部60及び印字部70の搬送方向上流側に搬送ローラ対34が配置されており、それらの搬送方向下流側に送り込みローラ対35が配置されていることになる。
そして、本実施の形態のプリンタ1では、用紙供給部40から巻き解かれた用紙が搬送方向下流側に向かって搬送されるときはオーバーコート部60でのオーバーコート及び印字部70でのカラー画像の印字は行われないで、印字部70よりも搬送方向下流側に配置された用紙巻取部80に一旦巻き取られた用紙が搬送方向上流側に向かって逆送されるときに印字部70での画像の印字及びオーバーコート部60でのオーバーコートが行われる。従って、プリンタ1では、用紙表面に対して、イエロー、マゼンタ、シアンの順にカラー画像の印字が可能であると共に、さらに、カラー画像が印字された用紙表面に対してオーバーコートを行うことができる。
次に、ヘッド部61、71〜73の概略構成について説明する。なお、ヘッド部61、71〜73の構成はいずれも同様であるので、ここではヘッド部73についてのみ詳細に説明する。
ヘッド部73は、用紙の搬送経路の全幅にわたって配置された多数の発熱素子(図示しない)を有するサーマルヘッド73aと、サーマルヘッド73aの先端部(用紙の搬送経路近傍であって発熱素子が配置された端部)に対向するプラテンローラ73bと、イエローに対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン73cと、印字前のリボン73cが巻回されたリボン供給ローラ73dと、印字後のリボン73cを巻き取るリボン巻取ローラ73eとを有している。
ここで、サーマルヘッド73aは、昇降機構73f(図4参照)によって、用紙の搬送経路に対して進退可能になっている。従って、サーマルヘッド73aは、その先端部近傍とプラテンローラ73bとの間で、リボン73c及び用紙を圧接するプリント位置と圧接しない待避位置とを選択的に取り得る。
そして、ヘッド部73では、サーマルヘッド73aがプリント位置に配置されている状態で、サーマルヘッド73aとプラテンローラ73bとの間を用紙が搬送されると、サーマルヘッド73aにより加熱されたリボン73cのインクによって用紙上にイエローに対応するカラー画像を印字することができる。なお、このとき、サーマルヘッド73aとプラテンローラ73bとの間を用紙が搬送される際には、用紙が搬送されるのに伴ってリボン73cもリボン供給ローラ73dからリボン巻取ローラ73eに向かって送られる。
なお、ヘッド部61及びヘッド部71、72は、ヘッド部73と同様に、サーマルヘッド61a、71a、72aと、プラテンローラ61b、71b、72bと、リボン61c、71c、72cと、リボン供給ローラ61d、71d、72dと、リボン巻取ローラ61e、71e、72eと、昇降機構61f、71f、72fとをそれぞれ備えている。
ここで、ヘッド部61及びヘッド部71、72では、ヘッド部73のイエローに対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン73cの代わりに、無色透明、シアン、マゼンタにそれぞれ対応するインクが付着したインク領域を有するテープ状のリボン61c、71c、72cが用いられている。
また、オーバーコート部60のヘッド部61及び印字部70の各ヘッド部71〜73間には、一対のガイド75a〜75cがそれぞれ配置されている。一対のガイド75a〜75cは、いずれも2枚の板状部材を含んでおり、ヘッド部61、71〜73間をそれぞれ搬送される用紙(主に用紙の先端部)を案内するためのものである。従って、一対のガイド75a〜75cは、用紙の搬送経路を挟んで所定間隔を隔てて対向するように配置されている。
用紙巻取部80は、搬送経路の最下流に設けられた格納ケース81を有している。格納ケース81は、略円筒形状を有しており、その一部が用紙の挿入口82として開口している。本実施の形態では、図2に示すように、挿入口82となる部分の中心角は約90度であって、その一方の縁部82aは格納ケース81の左端部近傍にあって、他方の縁部82bは格納ケース81の上端部近傍にある。
ここで、送り込みローラ対35は、格納ケース81の縁部82aの上方近傍に配置されており、送り込みローラ対35によって下方に搬送された用紙は挿入口82の端部82a近傍から格納ケース81内に挿入される。そして、用紙巻取部80に挿入された用紙は、格納ケース81の内周面に当接することによって案内される。その結果、格納ケース81内では、用紙が有する巻き癖にしたがって、その印字面が外側面になるように用紙の先端部から順に巻き取られる。また、格納ケース81には、4つの巻き取りローラ83a〜83dが回転自在に設けられている。そして、各巻き取りローラ83a〜83dの一部が格納ケース81の内周面よりも内側に突出している。従って、用紙が格納ケース81の内周面に当接する際の摩擦力が軽減されるので、用紙に傷が付くのが抑制される。
プリントボックス96は、印字部70における画像の印字及びオーバーコート部60におけるオーバーコートが行われた後、さらに切断部50によって切断された各カラー画像が印字された用紙(プリント)を排出するためのものである。また、プリントボックス96は、上端部が開口された箱状の部材であって、その下端部において支持軸97によって回動可能に支持されている。従って、プリントボックス96は、筐体30a内に収納された状態(図2で実線で示す状態)と、筐体30aの正面(図2では右面)に設けられた開口95を介してその上端部近傍が筐体30a外に引き出された状態(図2で破線で示す状態)とを取り得る。よって、オペレータは、プリントボックス96の上端部をプリンタ1(筐体30a)の正面から外部に引き出すことによって、各カラー画像が印字された用紙を容易に取り出すことができる。
なお、プリントボックス96の上方には、ターンローラ対32よりも搬送方向上流側の搬送経路に近接するように振り分け機構(図示しない)が設けられている。この振り分け機構は、用紙が用紙供給部40に巻き取られる場合と、各カラー画像が印字された用紙がプリントボックス96に排出される場合とで、用紙が搬送方向上流側に向かって逆送される際の用紙の搬送経路を切り換えることができる。従って、振り分け機構を制御することによって、各カラー画像が印字された用紙だけをプリントボックス96内に収納することができる。
また、切断部50よりも搬送方向上流側には、搬送経路に沿って搬送される用紙上に印字された画像の端部(主に画像の後端部)を検出可能な画像検出センサ90が設けられている。一方、オーバーコート部60よりも搬送方向上流側には、用紙の端部を検出可能な用紙検出センサ91が設けられている。なお、本実施の形態では、オーバーコート部60の搬送方向上流側の端部と用紙検出センサ91による検出位置とはほぼ一致している。
制御装置20には、図4に示すように、用紙供給部40の回転軸43を駆動するモータ43aと、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35をそれぞれ駆動するモータ31a、34a、35aと、搬送ローラ対34の回転数を検出するエンコーダ36と、切断部50のローリングカッタ51の駆動機構55と、オーバーコート部60及び印字部70のサーマルヘッド61a、71a〜73aの昇降機構61f、71f〜73f及びドライバ61g、71g〜73gと、画像検出センサ90と、用紙検出センサ91と、操作部10とがそれぞれ接続されている。
また、制御装置20は、適切なソフトウェアにより制御されるCPUやROM、RAMなどのハードウェアを備えており、最大巻取量記憶部21と、プリント情報記憶部22と、必要巻取量算出部23と、補充巻取量算出部24と、比較部25と、巻取量決定部26と、搬送量検知部27と、搬送制御部28aと、印字制御部28bと、切断制御部28cと、画像データ記憶部29とを有している。
最大巻取量記憶部21は、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙が搬送される場合に、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送可能な用紙の最大長さを最大巻取量として記憶する。この最大巻取量は、印字部70の搬送方向について最も下流側に配置されたヘッド部73による印字位置と用紙巻取部80の挿入口82との間の搬送経路の長さと、用紙巻取部80の格納ケース81内に巻き取り可能な用紙の長さとを足し合わせることによって算出される値である。なお、最大巻取量は、オペレータによって最大巻取量記憶部21に対して入力される。
ここで、最大巻取量は、主として格納ケース81の大きさによって大きく変化する。なお、格納ケース81内に巻き取り可能な用紙の長さは、実際に格納ケース81内に収容可能な用紙の最大長さであってもよいし、格納ケース81内に収容可能な用紙の最大長さより短くてもよく、任意に設定可能である。そこで、本実施の形態では、最大巻取量が算出される際に用いられる格納ケース81内に巻き取り可能な用紙の長さは、格納ケース81内において用紙が破損したり傷が付いたりしない範囲の長さであって、格納ケース81内に収容可能な用紙の最大長さよりは短い長さが設定されている。
プリント情報記憶部22は、カラー画像が印字される際の種々の設定値を記憶する。ここで、設定値としては、プリント種類毎の1コマのプリント長さ(搬送方向長さ)、プリント枚数(コマ数)、隣り合う画像間に形成される余白部の長さ、ヘッド放熱用の追加長さなどが含まれる。プリント種類毎の1コマのプリント長さは、例えば標準サイズ、パノラマサイズなどの複数のプリントの種類毎に複数の値が記憶されている。プリント枚数は、プリント開始前に、オペレータによってオーダー毎に入力される値が記憶される。また、画像間の余白部の長さ及びヘッド放熱用の追加長さは、プリント開始前に、オペレータによって入力される値が記憶される。なお、追加長さは、画像を印字するために発熱したサーマルヘッド71a、72a、73a及び、オーバーコートを行うために発熱したサーマルヘッド61aの温度が、通電終了後にその周囲温度と実質的に同じになるまで用紙が各サーマルヘッド61a、71a〜73aと対向しているような長さに設定されている。本実施の形態では、発熱した各サーマルヘッド61a、71a〜73aが、いずれもその周囲温度と実質的に同じになるまでに必要な時間と、搬送方向上流側に向かって逆送される用紙の搬送速度との積によって追加長さが算出される。
必要巻取量算出部23は、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するために必要な用紙の長さを必要巻取量として算出する。つまり、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するためには、印字部70でのカラー画像の印字を開始する前に、これらのカラー画像を印字可能な長さの用紙を印字部70よりも搬送方向下流側に搬送しておく必要がある。従って、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙が搬送される場合に、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するために、印字部70のヘッド部73による印字位置を超えて搬送されるべき用紙の長さが必要巻取量として算出される。
ここで、必要巻取量について、図5を参照して説明する。図5は、1オーダーに含まれる複数のカラー画像が用紙の先端部近傍に印字されるときの様子を示す図である。なお、図5では、1オーダーには同じプリント種類の画像が6個含まれる場合について図示している。図5に示すように、用紙の先端(図5では左端部)近傍にヘッド放熱用の追加長さzに対応する領域が設けられ、そこから上流側(図5では右方)に向かって、プリント長さxに対応する領域と余白部長さyに対応する領域がプリント枚数nだけ交互に設けられる。
従って、必要巻取量算出部23では、プリント開始前に、オペレータによって、1オーダーに含まれるカラー画像のプリント種類及びプリント枚数が入力されると、プリント情報記憶部22に記憶された各値に基づいて、1オーダーに対応する必要巻取量Lが下記の式によって算出される。
L=z+x×n+y×(n−1)
補充巻取量算出部24は、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の印字が途中で中断された場合に、印字再開後に、最初に印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙に印字できなかったカラー画像を印字するために必要な用紙の長さを補充巻取量として算出する。
本実施の形態では、1オーダーに含まれる複数の画像の印字の途中で電源が切られた場合には、画像の印字が中断された際において印字が完了していない画像は、電源復帰後に再度行われる。ここで、例えば、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するために必要な必要巻取量の用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されている場合には、中断時に印字途中の画像が印字された用紙の部分は廃棄されるので、その廃棄される部分の下流側から画像の印字を再開したとしても、廃棄部分の長さ分だけ、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するためには不足してしまう。そのため、電源復帰後に、印字が完了していない画像が、印字部70よりも搬送方向下流側に残された用紙に出来る限り印字されるが、全ての画像の印字は終了しない。従って、まだ印字が完了していない画像を印字するために必要な長さの用紙を、再度、搬送方向下流側へ向かって搬送することによって、印字部70よりも搬送方向下流側に配置する必要がある。そこで、補充巻取量算出部24では、画像の印字が再開された後、最初に印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙に印字できなかった画像が残っている場合には、その残っているカラー画像の全てを印字するために必要な用紙の長さを補充巻取量として算出する。
比較部25は、必要巻取量算出部23で算出された必要巻取量と最大巻取量記憶部21に記憶された最大巻取量とを比較する。そして、比較部25は、必要巻取量と最大巻取量との間の大小関係についての比較結果を得る。
巻取量決定部26は、用紙の搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更される前に、実際に印字部70よりも搬送方向下流側に搬送される用紙の長さ(実際の巻取量)、すなわち、実際に印字部70のヘッド部73に対向する位置を超えて搬送される用紙の長さを決定する。ここで、巻取量決定部26は、比較部25による比較結果に基づいて巻取量を決定する。つまり、巻取量決定部26は、比較部25において必要巻取量が最大巻取量以下であるという比較結果が得られた場合は、実際の巻取量を必要巻取量に決定し、一方、比較部25において必要巻取量が最大巻取量より長いという比較結果が得られた場合は、実際の巻取量を最大巻取量に決定する。
ここで、上述したように、画像の印字が中断された場合に、画像の印字が再開された後、最初に印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙に印字できなかった画像が残っている場合には、中断されることによって印字できなかった画像を印字するために必要な用紙の長さが、補充巻取量算出部24によって補充巻取量として算出される。従って、比較部25において必要巻取量が最大巻取量以下であるという比較結果が得られた場合であって、必要巻取量の長さの用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された場合に、画像の印字が中断されたときには、再度、中断されることによって印字ができなかった画像分の用紙を印字部70よりも搬送方向下流側に搬送した後で、搬送方向上流側に逆送しつつ、それらの画像(中断されることによって印字ができなかった画像)の全てを印字することができる。従って、巻取量決定部26は、電源復帰後に、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送される実際の巻取量を補充巻取量に決定する。
一方、比較部25において必要巻取量が最大巻取量より長いという比較結果が得られた場合であって、最大巻取量の長さの用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された場合に、画像の印字が中断されたときには、再度、中断されることによって印字ができなかった画像分と1オーダーに含まれる複数のカラー画像のなかで最大巻取量の用紙に印字できない画像分の用紙を印字部70よりも搬送方向下流側に搬送した後で、搬送方向上流側に逆送しつつ、それらの画像(中断されることによって印字ができなかった画像及び1オーダーに含まれる複数のカラー画像のなかで最大巻取量の用紙に印字できない画像)の全てを印字することができる。従って、巻取量決定部26は、電源回復後に、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送される実際の巻取量を、1オーダーに含まれる複数のカラー画像のなかで最大巻取量の用紙に印字できない画像を印字するために必要な長さと補充巻取量との合計に決定する。
搬送量検知部27は、用紙検出センサ91によって用紙の先端が検出された後にエンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、用紙の搬送量を検知する。つまり、搬送量検知部27は、用紙検出センサ91による検出位置よりも搬送方向下流側に搬送された用紙の長さを検知する。その結果、搬送量検知部27は、用紙の搬送方向が搬送方向下流側に向かう方向から搬送方向上流側に向かう方向に変更される前に、印字部70よりも搬送方向下流側に搬送された用紙の長さを検知することができる。なお、後述するように、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達した後は、搬送ローラ対34から与えられる搬送力ではなく送り込みローラ対35から与えられる搬送力によって用紙が搬送されるようになるが、この場合でも、搬送量検知部27では、常に搬送ローラ対34の回転数に基づいて用紙の搬送量が検知される。
搬送量検知部27は、用紙が搬送方向下流側に向かって搬送される場合だけでなく、用紙が搬送方向上流側に向かって搬送される場合にも、用紙の搬送量を検知することができる。従って、用紙の搬送方向が搬送方向下流に向かう方向から搬送方向上流に向かう方向に変更された場合には、搬送方向が変更される前の搬送方向下流側への搬送量から、搬送方向が変更された後の搬送方向上流側への搬送量を差し引くことによって、用紙の先端位置を検知することができる。
搬送制御部28aは、回転軸43、給紙ローラ対31、搬送ローラ対34及び送り込みローラ対35を駆動するモータ43a、31a、34a、35aを制御することによって、用紙を用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって搬送すると共に、用紙を用紙巻取部80から用紙供給部40に向かって逆送させる。
印字制御部28bは、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印字部70のサーマルヘッド71a〜73aの昇降タイミング及び印字タイミングを制御する。詳細には、印字制御部28bは、用紙が搬送方向下流側に搬送される際には、サーマルヘッド61a、71a〜73aを退避位置とし、用紙が搬送方向上流側に逆送される前に、サーマルヘッド61a、71a〜73aをプリント位置とするように昇降タイミングを制御する。また、印字制御部28bは、搬送方向上流側に逆送されている用紙に対して、1オーダーに含まれる複数のカラー画像が余白部の長さ分だけ隔ててそれぞれ印字され、且つ、最後に印字されたカラー画像よりも用紙の先端部側の追加長さに対応する領域には画像が印字されないように印字タイミングを制御する。さらに、印字制御部28bは、用紙のカラー画像が印字された領域のみにオーバーコートを行うようにオーバーコート部60を制御する。
切断制御部28cは、切断部50での切断タイミングを制御する。詳細には、切断制御部28cは、搬送量検知部26によって検知される、用紙の搬送方向が搬送方向下流に向かう方向から搬送方向上流に向かう方向に変更された後の搬送方向上流側への用紙の搬送量に基づいて、最も搬送方向上流側に印字されたカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知し、そのカラー画像の後端部が切断されるように切断部50を制御する。また、切断制御部28cは、搬送量検知部26によって検知される、画像検出センサ90において画像の後端部が検出された後の搬送方向上流側への用紙の搬送量に基づいて、カラー画像の先端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知し、そのカラー画像の先端部が切断されるように切断部50を制御する。さらに、切断制御部28cは、搬送量検知部26によって検知される、カラー画像の先端部での用紙の切断が行われた後の搬送方向上流側への用紙の搬送量に基づいて、搬送方向下流側において隣接するカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知し、そのカラー画像の後端部が切断されるように切断部50を制御する。
画像データ記憶部29は、データ入力部20aから入力された画像データを記憶する。なお、本実施の形態では、画像データ記憶部29に記憶された画像データは、電源ボタン20bによってプリンタ1の電源が切られた場合でも、消去されることなく記憶されている。従って、停電などによってプリンタ1の電源が切られた場合にも、画像データ記憶部29に記憶された画像データは、消去されることなく記憶されている。
次に、プリンタ1において、画像の印字が行われる際の動作について、図6を参照して説明する。図6は、プリンタ1での動作手順を示すフローチャートである。
まず、用紙供給部40に装填された用紙の巻回部45から回転軸43が回転駆動されることによって巻き解かれた用紙の先端部が、給紙ローラ対31から与えられる搬送力だけによって搬送される(ステップS101)。そして、用紙の先端部が搬送ローラ対34を通過して用紙検出センサ91に到達するまで給紙ローラ対31による搬送が継続される(ステップS102)。ここで、用紙検出センサ91により用紙の先端部が検出されると、用紙検出センサ91から制御装置20に対して用紙の先端部を検出した旨の検出信号が送信される。
このようにして、用紙の先端部が用紙検出センサ91に到達した時点で、用紙の搬送が停止されて待機状態になる(ステップS103)。このとき、サーマルヘッド61a、71a〜73aがプリント位置に配置されている場合は、サーマルヘッド61a、71a〜73aが待避位置に移動させられる(ステップS104)。
その後、オペレータからの注文(オーダー)の受付があって、1オーダーに含まれるカラー画像のプリント種類及びプリント枚数が入力されると(ステップS105)、用紙の搬送を開始する準備として、プリント情報記憶部22に記憶された情報に基づいて、その1オーダーに対応する必要巻取量が必要巻取量算出部23によって算出される(ステップS106)。すると、比較部25によって、この必要巻取量と最大巻取量記憶部21に記憶された最大巻取量とが比較される(ステップS107)。その比較結果に基づいて、巻取量決定部26によって、実際の巻取量が決定される(ステップS108)。このようにして、用紙の搬送準備が終了した後で、搬送ローラ対34から与えられる搬送力だけによって用紙が搬送される(ステップS109)。なお、このとき、用紙供給部40の回転軸43及び給紙ローラ対31はいずれも回転自在になっている。
その後、サーマルヘッド61a、71a〜73aが待避位置に配置された状態において、用紙の先端部が、オーバーコート部60及び印字部70をオーバーコート及び画像の印字が行われないまま通過して送り込みローラ対35に到達するまで、搬送ローラ対34から与えられる搬送力だけによって搬送が継続される(ステップS110)。そして、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達して挟持されるようになると、それ以後は送り込みローラ対35から与えられる搬送力だけによって用紙が搬送されて、用紙の先端部から用紙巻取部80の格納ケース81内に順次送り込まれる(ステップS111)。このとき、用紙が格納ケース81内に送り込まれるにつれて、用紙の先端部が格納ケース81の内周面及び巻き取りローラ83a〜83dに案内されて、格納ケース81内において、用紙がその巻き癖にしたがって巻き取られる。なお、用紙の先端部が送り込みローラ対35に到達した時点で、搬送ローラ対34は、ワンウェイクラッチ34cの機能により、用紙に搬送力を与える状態から送り込みローラ対35により搬送される用紙に伴って従動回転する状態に切り換えられる。
その後、巻取量決定部26で決定された巻取量の長さの用紙が、ヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送された時点で、用紙の巻き取りが終了して、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かって用紙が搬送されるのが停止される(ステップS112)。つまり、搬送量検知部27において、用紙検出センサ91によって用紙の先端部が検出された後にエンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて検知される用紙の搬送量が、巻取量決定部26で決定された巻取量と、オーバーコート部60及び印字部70における搬送経路の長さとを足し合わせた長さに一致した時点で、搬送制御部28aは用紙の巻き取りを終了し、用紙の搬送方向下流側への搬送を停止する。なお、このとき、ヘッド部73による印字位置には、巻取量の長さの用紙の最も搬送方向上流側に印字される画像の後端部が配置されている。
そして、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印字部70のサーマルヘッド71a〜73aが待避位置からプリント位置に同時に移動させられる(ステップS113)。その後、給紙ローラ対31及び搬送ローラ対34から与えられる搬送力によって用紙が搬送方向上流側に向かって逆送される(ステップS114)。従って、このとき、従動回転する状態であった給紙ローラ対31及び搬送ローラ対34は、用紙を搬送方向上流側に向かって搬送する方向に回転駆動されると共に、送り込みローラ対35は、ワンウェイクラッチ35cの機能により、従動回転するようになる。また、用紙供給部40の回転軸43はマガジンケース41内に用紙を巻き戻す方向に回転駆動される。
そして、用紙が搬送方向上流側に向かって逆送されながら、1オーダーに含まれる各カラー画像について、ヘッド部73によってイエローに対応する印字、ヘッド部72によってマゼンタに対応する印字、ヘッド部71によってシアンに対応する印字、ヘッド部61によってカラー画像が印字された用紙の表面に対してオーバーコートが順次開始される(ステップS115)。このようにして、各カラー画像について、イエロー、マゼンタ、シアンの順に印字が行われることによってカラー画像が完成し、さらに、オーバーコートが行われる。
なお、本実施の形態では、必要巻取量が最大巻取量よりも短い場合には、用紙の搬送方向上流側への逆送が開始されると同時に、カラー画像の印字が開始され、1オーダーに含まれるカラー画像の全てが各画像間に所定幅の余白部が形成されるように断続的に印字される。一方、必要巻取量が最大巻取量よりも長い場合には、用紙の搬送方向上流側への逆送が開始されると同時に、カラー画像の印字が開始され、1オーダーに含まれるカラー画像の一部が各画像間に所定幅の余白部が形成されるように断続的に印字される。つまり、上述したように、用紙には、画像領域と余白部とが交互に配置されるようにカラー画像が印字される。ただし、用紙先端近傍のヘッド放熱用の追加長さに対応する領域には画像は印字されない。そして、印字部70では、3つのヘッド部71〜73のうちの少なくとも2つに対向する位置に同じタイミングで画像領域がある場合には、それらのヘッド部によって同時に印字が行われる。また、オーバーコート部60でのオーバーコートは、印字部70でのカラー画像の印字と並行して行われる。このようにして、印字部70及びオーバーコート部60では、巻取量決定部26により決定された巻取量の長さの用紙または最大巻取量の長さの用紙に対して印字可能な複数のカラー画像についての印字及びオーバーコートが行われる。
ここで、図7(a)に示すように、印字部70における画像の印字及びオーバーコート部60におけるオーバーコートが行われている途中で、プリンタ1の電源がOFFになったか否かが判断される(ステップS116)。図7(a)は、ヘッド部73のサーマルヘッド73aによって画像104の途中までイエローに対応する印字が行われ、ヘッド部72のサーマルヘッド72aによって画像103の途中までマゼンタに対応する印字が行われ、ヘッド部71のサーマルヘッド71aによって画像102の途中までシアンに対応する印字が行われた状態を示している。また、このとき、ヘッド部61のサーマルヘッド61aによって画像101の途中までオーバーコートが行われている。
ここで、プリンタ1の電源がOFFになったと判断されると、その後、プリンタ1の電源がONになったか否かが繰り返し判断される(ステップS117)。そして、プリンタ1の電源がONになると、図7(b)に示すように、オーバーコート部60のサーマルヘッド61a及び印字部70のサーマルヘッド71a〜73aがプリント位置から待避位置に同時に移動させられる(ステップS118)。この状態で、図7(c)に示すように、用紙が搬送方向上流側へ所定距離(図7(c)では距離A)だけ逆送される(ステップS119)。
そして、ステップS113に戻って、上述と同様の処理が行われる。つまり、用紙が搬送方向上流側へ所定距離だけ逆送され、図7(d)に示すように、画像の印字の再開可能な用紙の部分がヘッド部73の印字位置に到達すると、ヘッド部73のサーマルヘッド73aだけが退避位置からプリント位置に移動させられる。そして、図7(e)に示すように、ヘッド部73によって画像105のイエローに対応する印字が再開される。
つまり、プリンタ1の電源がOFFになったときに、印字部70における画像の印字及びオーバーコート部60におけるオーバーコートが完了していない画像101〜104が印字された用紙の部分は廃棄される。従って、これらの画像101〜104は、電源復帰後に、再度、印字が行われる必要がある。そのため、電源復帰後に、最初に印字される画像105は画像101と同じ画像データに基づく画像である。
その後、画像105の印字が再開された用紙の部分がヘッド部72のサーマルヘッド72aの印字位置に到達すると、ヘッド部72のサーマルヘッド72aが退避位置からプリント位置に移動させられ、ヘッド部72のサーマルヘッド72aによって画像105のマゼンタに対応する印字が行われる。その後、画像105の印字が再開された用紙の部分がヘッド部71の印字位置に到達すると、ヘッド部71のサーマルヘッド71aが退避位置からプリント位置に移動させられ、ヘッド部71のサーマルヘッド71aによって画像105のシアンに対応する印字が行われ、画像105の印字が再開された用紙の部分がヘッド部60の印字位置に到達すると、ヘッド部60のサーマルヘッド60aがそれぞれ退避位置からプリント位置に移動させられ、ヘッド部60のサーマルヘッド60aによってオーバーコートが行われる。なお、画像105よりも搬送方向下流側に配置される画像の印字も、画像105の印字が行われつつ順次行われる。
一方、ステップS116で、プリンタ1の電源がOFFになっていないと判断されると、印字部70における画像の印字及びオーバーコート部60におけるオーバーコートは中断されることなく、継続して行われる。
そして、最も搬送方向上流側に印字されたカラー画像の後端部(巻取量決定部26で決定された巻取量の長さの用紙の後端部と一致している)が、切断部50による切断位置に到達すると、用紙の逆送が停止され、そのカラー画像の後端部で用紙が切断される(ステップS120)。なお、カラー画像の後端部が切断部50による切断位置に到達するタイミングは、搬送量検知部27によって検知される搬送量に基づいて検知される。このように用紙が切断された後、最も搬送方向上流側のカラー画像よりも上流側の画像が形成されなかった用紙(巻取量決定部26で決定された巻取量の長さの用紙の後端部よりも搬送方向上流側の用紙)は、用紙供給部40に巻き戻される。
引き続き、搬送ローラ対34から与えられる搬送力のみで用紙が逆送されて、最も搬送方向上流側の画像の後端部が画像検出センサ90による検出位置に到達すると、画像検出センサ90から制御装置20に対して画像の後端部を検出した旨の検出信号が送信される(ステップS121)。すると、搬送量検知部27は、画像検出センサ90によって画像の後端部が検出された後に、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、搬送方向上流側への用紙の搬送量を検知する。そして、その搬送量に基づいて、切断制御部28cにより、カラー画像の先端部が切断部50による切断位置に到達したことが検知される。このとき、用紙の逆送が停止され、カラー画像の先端部で用紙が切断される(ステップS122)。このように、カラー画像の先端部及び後端部を切断された用紙は、プリントボックス96に収納される。
ここで、印字部70における画像の印字及びオーバーコート部60におけるオーバーコートが行われている途中で、プリンタ1の電源がOFFになった場合には、印字中またはオーバーコート中の画像が印字された部分があるが、その部分に関しても、印字中またはオーバーコート中の画像の先端部及び後端部で用紙が切断される。
カラー画像の先端部での用紙の切断が行われる度に、切断された用紙に印字されたカラー画像が用紙の先端部に最も近接して印字された最終画像であるか否かが判断される(ステップS123)。ここで、最終画像でないと判断されると、再び用紙が逆送される。すると、搬送量検知部27は、カラー画像の先端部での用紙の切断が行われた後、エンコーダ36により検出される搬送ローラ対34の回転数に基づいて、搬送方向上流側への用紙の搬送量を検知する。そして、切断制御部28cでは、その搬送量に基づいて、ステップS120で先端部が切断されたカラー画像と搬送方向下流側において隣接するカラー画像の後端部が、切断部50による切断位置に到達したことを検知する。このとき、用紙の逆送が停止され、そのカラー画像の後端部で用紙が切断される(ステップS124)。その後、ステップS121に戻って、上述と同様の処理が繰り返される。
一方、最終画像であると判断されると、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印字が終了したか否かが判断される(ステップS125)。ここで、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印字が終了していないと判断されると、ステップS106に戻って、上述と同様の処理が繰り返される。一方、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印字が終了したと判断されると、処理が終了する。
なお、ステップS123で、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印字が終了していないと判断される場合とは、例えば、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印字を行うために必要な必要巻取量の長さの用紙が印字部70よりも搬送方向下流側に搬送されたにも拘わらず、画像の印字が行われている途中で電源が切られることによって、廃棄しなければならない部分が発生したために印字することができなくなった画像がある場合や、比較部25において必要巻取量が最大巻取量より長いと判断されて、巻取量決定部26が最大巻取量を最終的な巻取量として決定した場合や、これらの両方の場合等である。つまり、これらの場合には、1オーダーに含まれるカラー画像のなかで印字することができなかった残りのカラー画像の印字が、再度、用紙巻取部80に用紙を巻き取った後、搬送方向上流側に引き戻しながら行われる。このようにして、1オーダーに含まれるカラー画像の全ての印字が終了するまで、上述と同様の処理が繰り返される。
以上のように、本実施の形態のプリンタ1では、用紙供給部40から用紙巻取部80に向かう方向に用紙を搬送した後で、オーバーコート部60及び印字部70よりも搬送方向上流側に配置された搬送ローラ対34による搬送力によって搬送方向上流側に向かって逆送される用紙に複数のカラー画像を印字することができる。そのため、搬送後逆送される用紙部分の先端からの領域にカラー画像を印字可能であると共に、用紙の搬送中の負荷変動に起因して画像が悪化するのを抑制できる。また、複数のカラー画像を用紙に印字する場合でも、用紙を1往復させるだけでよく、搬送機構38における用紙の搬送方向を1回切り換えるだけでよいので、搬送方向の切り換えに基づく時間的な搬送ロスを低減できる。その結果、複数のカラー画像を用紙に印字する場合において、用紙の無駄及び用紙の搬送中の負荷変動に起因する画像悪化を防止しつつ、プリンタ1の処理能力を向上させることができる。
また、印字部70によって用紙に複数の画像が印字されている途中において、電源が切られることによって画像の印字が中断された場合には、電源が復帰されたときに、用紙は第2の方向に搬送されつつ画像の印字が再開される。そして、画像が印字された用紙は画像の先端部及び後端部で切断された後でプリントボックス内に排出される。従って、プリントボックス内に排出された用紙を容易に取り出すことができる。また、電源復帰後に、印字部70よりも下流側に搬送されていた用紙が長尺のままで排出されることがなくなる。従って、電源復帰後に、用紙が排出される際に引っ掛かることによって、紙詰まり等の問題が発生することを抑制することができる。このように、電源復帰後に、画像の印字を行うことなく用紙を切断して排出するのではなく、画像を印字した後で用紙を切断して排出することができるので、印字部70よりも下流側に搬送されていた用紙の全てを廃棄するのではなく、その用紙の一部を有効に使用することができる。従って、用紙が無駄になるのを抑制することができる。
また、電源復帰後、用紙が所定距離だけ搬送方向上流側に逆送された後で、画像の印字が再開される。従って、電源が中断された際に途中まで印字されていた画像と重ならないように、電源復帰後、用紙に画像を印字することができる。また、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てが退避位置に配置された状態で用紙が所定距離だけ搬送方向上流側に逆送されると共に、サーマルヘッド61a、71a〜73aのそれぞれが画像の印字が開始される直前にプリント位置に配置されるので、用紙がサーマルヘッド61a、71a〜73aに引っ掛かって適正に搬送されなくなったり(ジャムが発生したり)、サーマルヘッド61a、71a〜73aが接触することによって用紙が蛇行するのを抑制することができる。また、カラー画像の印字が行われないで用紙が搬送方向上流側に逆送されることによってリボンが無駄になるのを防止することができる。
また、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するために必要な必要巻取量の長さの用紙を印字部70よりも搬送方向下流側に搬送可能な場合には、その必要巻取量の長さの用紙をヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送することができる。従って、搬送方向上流側に向かって逆送される用紙に対して、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを連続して印字することが可能となる。
また、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の全てを印字するために必要な必要巻取量の長さの用紙を印字部70よりも搬送方向下流側に搬送することができない場合には、1オーダーに含まれる複数のカラー画像の数に関係なく、最大巻取量の長さの用紙をヘッド部73による印字位置よりも搬送方向下流側に搬送することができる。従って、この場合には、搬送方向上流側に向かって逆送される用紙に対して、1オーダーに含まれる複数のカラー画像のなかの可能な限り多くのカラー画像を連続して記録することができる。
また、電源復帰後に、印字部70より搬送方向下流側に搬送された用紙の全てが搬送方向上流側に逆送されつつ画像の印字が終了した後、印字されなかった数の画像を印字するために必要な補充巻取量の用紙が印字部70より搬送方向下流側に、再度、用紙供給部40より用紙巻取部80に搬送された後で、その用紙が搬送方向上流側に逆送されつつ残りの画像の印字が行われる。従って、1オーダーに含まれる複数の画像の全ての印字を行うことができる。
以上、本発明の好適な一実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、上述の実施の形態では、オーバーコート部60及び印字部70よりも搬送方向上流側に配置された搬送ローラ対34による搬送力によって搬送方向上流側に向かって逆送される用紙にカラー画像が印字されているが、これには限られない。従って、オーバーコート部60及び印字部70よりも搬送方向下流側に配置された搬送ローラ対による搬送力によって搬送方向上流側に向かって逆送される用紙にカラー画像が印字されてもよい。
また、上述の実施の形態では、複数の画像の印字が行われている途中で電源が切られた場合に、電源復帰後に画像の印字が再開されているが、電源復帰後に画像の印字が行われることなく、規定長さ(プリントボックスに収納可能な長さ)に切断されつつ排出されてもよい。この場合には、切断後の用紙の規定長さをプリントボックスに収納可能な最大長さに近づけることによって、電源復帰後に、プリントボックス内に排出される用紙の切断回数を低減できる。なお、例えば、6インチの幅を有する用紙では規定長さは102mmに設定することができ、5インチの幅を有する用紙では規定長さは89mmに設定することができる。なお、この場合には、排出される用紙は画像が印字されていないシート紙であるので、シート紙プリンタがある場合には、条件によっては、排出された用紙を廃棄することなく、再利用することも可能となる。
また、上述の実施の形態では、画像データは、制御装置20内の画像データ記憶部29に記憶されており、画像の印字が再開される場合には、その画像データがプリント部30に再送されているが、プリント部30に不揮発性のメモリ(例えばバックアップ付きSRAMなど)を設け、画像の印字が再開される場合に、制御装置20内の画像データ記憶部29からプリント部30に画像データが再送されないで、そのメモリから画像データを読み取られてもよい。
また、上述の実施の形態では、制御装置20の電源ボタン20bが、プリンタ1の電源(プリント部30の電源)も切り換えているが、制御装置20の電源とプリント部30の電源とが別々に切り換えられてもよい。なお、電源復帰後に画像の印字が再開される場合には、電源が切られている間も画像データなどを記憶している必要がある。本実施の形態では、制御装置20の画像データ記憶部29に記憶された画像データは、電源が切られている間も画像データを記憶しているが、制御装置20の電源が切られずにプリント部30の電源だけが切られた場合や、制御装置20に待機電源が設けられている場合も、画像データが消去されないので、電源復帰後に画像の印字を再開することができる。
また、上述の実施の形態では、電源復帰後に用紙が所定距離だけ搬送される際に、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てが退避位置に配置されているが、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てがプリント位置に配置された状態で、用紙が所定距離だけ搬送されてもよい。また、サーマルヘッド61a、71a〜73aのそれぞれが画像の印字が開始される直前にプリント位置に配置されているが、サーマルヘッド61a、71a〜73aの全てが同時にプリント位置に配置されてもよい。
また、上述の実施の形態では、プリンタ1は、画像が印字された用紙の表面に対してオーバーコートを行うオーバーコート部60を備えているが、オーバーコート部60はなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、熱昇華方式のプリンタ1において、用紙である用紙と接触する3つのヘッド部71〜73によってカラー画像が印字されているが、カラー画像を記録可能なプリンタであれば、その画像記録部の構成はこれに限られない。従って、用紙と接触するヘッドを有するサーマルプリンタ(熱転写方式及び感熱記録方式を含む)であってもよいし、例えばインクジェットヘッド、FOCRT(Fiber Optic Cathode-Ray-Tube)、レーザ光源などを有しており、用紙と接触しないでカラー画像を記録可能なプリンタであってもよい。また、画像記録部は、必ずしも複数の画像記録ヘッドを有している必要はなく、カラー画像を記録可能な1つの画像記録ヘッドだけを有していてもよい。従って、例えばイエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なノズルをそれぞれ有する3つのインクジェットヘッドを有しており、それらのヘッドが用紙の搬送方向に交差する方向に往復動しつつカラー画像を記録するプリンタであってもよいし、イエロー、マゼンタ、シアンのインクを吐出可能なノズルを有する1つのインクジェットヘッドを有しており、そのヘッドが用紙の搬送方向に交差する方向に往復動しつつカラー画像を記録するプリンタであってもよい。
本発明の実施の形態に係るプリンタの外観斜視図である。 図1のプリンタの画像形成部の概略構成を示す図である。 図1のプリンタの搬送ローラ対と送り込みローラ対との動きを表す図である。 図1のプリンタの主要部及びこれらが接続された制御装置についてのブロック図である。 1オーダーに含まれる複数のカラー画像が用紙の先端部近傍に印字されるときの様子を示す図である。 プリンタ1での動作手順を示すフローチャートである。 印字部における画像の印字及びオーバーコート部におけるオーバーコートが行われている様子を説明する図である。
符号の説明
1 サーマルプリンタ(プリンタ)
10 操作部
20 制御装置
20b 電源ボタン(電源部)
21 最大巻取量記憶部(記憶手段)
22 プリント情報記憶部
23 必要巻取量算出部(必要長さ算出手段)
24 比較部(比較手段)
25 補充巻取量決定部(補充長さ算出手段)
26 巻取量決定部(決定手段)
27 搬送量検知部
28a 搬送制御部(搬送制御手段)
28b 印字制御部(画像記録制御手段)
28c 切断制御部(切断制御手段)
30 プリント部
38 搬送機構
40 用紙供給部(供給部)
50 切断部(切断機構)
60 オーバーコート部
61a サーマルヘッド
70 印字部(画像記録部)
71a〜73a サーマルヘッド(画像記録ヘッド)
80 用紙巻取部

Claims (10)

  1. 記録媒体に画像を記録可能な画像記録部と、
    長尺の記録媒体を貯留した供給部と、
    記録媒体を前記画像記録部に対向させつつ前記供給部から前記画像記録部に向かう第1の方向と、前記第1の方向と反対方向である第2の方向とに搬送可能な搬送機構と、
    前記供給部と前記画像記録部との間に配置されており、前記搬送機構によって搬送される記録媒体を切断可能な切断機構と、
    複数の画像が記録可能な長さの記録媒体が前記画像記録部に対して前記供給部と反対側に配置されるように記録媒体が前記第1の方向に搬送された後に前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御する搬送制御手段と、
    前記搬送機構によって前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されるように、前記画像記録部を制御する画像記録制御手段と、
    前記搬送機構によって前記第2の方向に搬送される記録媒体が切断されるように、前記切断機構を制御する切断制御手段と、
    前記切断機構によって切断された記録媒体を収納するプリントボックスと、
    電源が供給される第1状態及び電源が供給されない第2状態のいずれか一方の状態に切り換わる電源部とを備えており、
    前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されている途中において、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合に、
    前記搬送制御手段は、記録媒体が前記第2の方向に搬送されるように、前記搬送機構を制御し、且つ、
    切断制御手段は、前記搬送手段によって前記第2の方向に搬送される記録媒体が、前記プリントボックスに収納可能な長さである基準長さ以下の長さを有する複数の記録媒体に切断されるように、前記切断機構を制御することを特徴とするプリンタ。
  2. 記基準長さは、前記プリントボックスに収納可能な最大長さであることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 前記画像記録制御手段は、
    前記第2の方向に搬送されている記録媒体に前記画像記録部によって複数の画像が記録されている途中において、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合に、
    前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた際に画像の記録が完了していない複数の画像の少なくとも一部が、前記搬送機構により前記第2の方向に搬送される記録媒体に記録されるように、前記画像記録部を制御することを特徴とする請求項1または2に記載のプリンタ。
  4. 切断制御手段は、前記第2の方向に搬送される記録媒体が画像の端部で切断されるように、前記切断機構を制御することを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
  5. 前記画像記録制御手段が、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた際に画像の記録が完了していない画像の記録を開始する前に、前記搬送手段によって記録媒体がこれから記録する画像が記録途中の画像と重ならないように所定距離だけ前記第2の方向に搬送されることを特徴とする請求項3または4に記載のプリンタ。
  6. 前記画像記録部は、前記搬送機構による搬送経路に沿って直列に配置された複数の画像記録ヘッドを有しており、
    前記複数の画像記録ヘッドは、前記搬送機構により搬送される記録媒体に接触しつつ画像を記録可能な画像記録位置及び前記搬送機構により搬送される記録媒体に接触しない待避位置を選択的にそれぞれ取り得るものであって、
    前記複数の画像記録ヘッドの全てが、記録媒体が前記所定距離だけ前記第2の方向に搬送されるときに前記待避位置に配置されることを特徴とする請求項5に記載のプリンタ。
  7. 前記複数の画像形成ヘッドは、各画像記録ヘッドにおいて画像の記録が開始される直前に前記画像記録位置にそれぞれ配置されることを特徴とする請求項6に記載のプリンタ。
  8. 前記画像記録部よりも前記第1の方向について下流側に搬送可能な記録媒体の最大長さを記憶する記憶手段と、
    1オーダーに含まれる複数の画像の全てを記録するために前記画像記録部よりも前記下流側に搬送する必要がある記録媒体の必要長さを算出する必要長さ算出手段と、
    前記記憶手段に記憶された最大長さと前記必要長さ算出手段により算出された必要長さとを比較する比較手段と、
    記録媒体の搬送方向が前記第1の方向から前記第2の方向に変更される前に、前記画像記録部よりも前記下流側に搬送される記録媒体の搬送長さを決定する決定手段とをさらに備えており、
    前記決定手段は、前記比較手段において前記必要長さが前記最大長さ以下であるという比較結果が得られた場合に、前記搬送長さを前記必要長さに決定することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプリンタ。
  9. 前記決定手段は、前記比較手段において前記必要長さが前記最大長さよりも長いという比較結果が得られた場合に、前記搬送長さを前記最大長さに決定することを特徴とする請求項8に記載のプリンタ。
  10. 1オーダーに含まれる複数の画像のなかで画像の記録が完了していない画像を記録するために前記画像記録部よりも前記下流側に搬送する必要がある記録媒体の補充長さを算出する補充長さ算出手段をさらに備えており、
    前記決定手段は、
    前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた後で、再度、前記第1状態に切り換えられた場合に、前記電源部が前記第1状態から前記第2状態に切り換えられた際に画像の記録が完了していない複数の画像の少なくとも一部が、前記搬送手段によって前記第2の方向に搬送される記録媒体に記録された後において、前記搬送長さを前記補充長さに決定することを特徴とする請求項8または9に記載のプリンタ。
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