JP4424013B2 - 自動車内装用積層基材および製造方法 - Google Patents

自動車内装用積層基材および製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4424013B2
JP4424013B2 JP2004064903A JP2004064903A JP4424013B2 JP 4424013 B2 JP4424013 B2 JP 4424013B2 JP 2004064903 A JP2004064903 A JP 2004064903A JP 2004064903 A JP2004064903 A JP 2004064903A JP 4424013 B2 JP4424013 B2 JP 4424013B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polybutylene terephthalate
weight
film
nonwoven fabric
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004064903A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005254455A (ja
Inventor
賢司 串田
茂 沖田
篤信 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2004064903A priority Critical patent/JP4424013B2/ja
Publication of JP2005254455A publication Critical patent/JP2005254455A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4424013B2 publication Critical patent/JP4424013B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、自動車内装用積層基材に関する。更に詳しくは不織布、発泡シート、表皮材などと張り合わせて使用する自動車内装材に適したポリエステル系積層基材に関し、不織布、発泡シート、表皮材などの基材と接着しやすく、かつ成形加工性、通気遮断性、耐熱性、断熱性、剛性、吸音性、外観に優れた積層基材に関する。
従来、自動車天井材に代表される自動車内装材としては、種々の構成を有する材料が提案されているが、一般には遮音性、耐熱性、断熱性、高強度、通気遮断性などの特性を有する基材と内装用の表皮材を積層したものが使用されている。
例えば特許文献1には、ポリエステル繊維製ニードルパンチ不織布にエチレン/塩化ビニルエマルジョンのバインダーを含浸させ、更に未延伸ポリプロピレン繊維を集積し、熱融着して得られる表皮材に、ポリプロピレンフィルム/ポリプロピレン発泡体/ポリプロピレンフィルムからなる基材を積層した内装材が提案されている。
また、特許文献2には、3層フィルム、すなわち直鎖状低密度ポリエチレン、ナイロン6/66共重合体、直鎖状低密度ポリエチレンからなる積層フィルムの片面にポリエステル系不織布からなる表皮材、他の片面にガラス繊維と熱可塑性繊維をニードルパンチしたマット状物に高密度ポリエチレンを含浸したものを接着した内装材が提案されている。
しかしながら、これらの文献に記載されている自動車内装材は、最終的にこれらの材料を貼り付ける部品や部材の形に合わせようとすると形状追随性が不十分であったり、通気遮断性が悪く、塵埃や煙草の煙を含む空気が車室空間に移行して車室内が汚染されたり、該汚染空気により内装材表皮が汚染される等の問題があった。
一方、特許文献3にはポリエステルからなる延伸糸を経糸と緯糸に用いて交差させたネット状基布の少なくとも片面にポリエチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレートからなる組成物をラミネートしてなる積層シートおよび該シートを用いて得られるフレキシブルコンテナーが提案されている。しかしながらここで提案されている積層シートをそのまま自動車内装用基材として使用すると加工時の形状追随性や通気遮断性が不十分であり、積層シートの各層間接着性が不十分であった。
特開昭63−28640号公報 特開平7−68721号公報 特開2003−1773号公報
そこで本発明は、形状追随性、通気遮断性、層間密着性に優れる自動車内装用積層基材を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ポリブチレンテレフタレートと、共重合単位がブチレンイソフタレートであり、融点が207〜220℃であるポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムとポリエステル系不織布を積層してなる積層体を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明は、ポリブチレンテレフタレートと、共重合単位がブチレンイソフタレートであり、融点が207〜220℃であるポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムとポリエステル系不織布を積層してなる自動車内装用積層基材を提供するものである。
本発明により、従来の自動車内装用フィルム基材より成形加工時の形状追随性、通気遮断性、密着性に優れる基材が得られる。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレートとは、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と1,4−ブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体との重縮合により得られる樹脂であるが、5モル%未満であれば他の成分を共重合していてもかまわない。共重合可能な酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。また共重合可能なジオール成分としては炭素数2〜20の脂肪族グリコールすなわち、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなど、あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコール、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,2−プロピレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレートの固有粘度に特に制限はないが、機械的特性、製膜性、加工時の形状追随性、密着性などの点から、o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度が0.36〜1.80dl/gであることが好ましく、特に0.80〜1.60dl/gの範囲にあるものが好ましい。
また、本発明で用いられるポリブチレンテレフタレート共重合体とは、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体および1,4−ブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主たる構成成分とし、テレフタル酸成分及び/または1,4−ブタンジオール成分の5モル%以上50モル%未満をイソフタル酸成分に置き換えて共重合して得られる樹脂をいう。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレート共重合体の固有粘度に特に制限はないが、機械的特性、製膜性、加工時の形状追随性、密着性などの点から、o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度が0.36〜1.80dl/gであることが好ましく、特に0.80〜1.60dl/gの範囲にあるものが好ましい。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレート共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲でガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸アルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊維などの繊維状充填剤、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物、ガラスフレーク、ガラスビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊維状充填材などを含んでも良く、これらの充填剤は中空であってもよい。これら充填材を複数種類併用することも可能である。得られるフィルムの剛性、不織布との接着性、通気遮断性、成形加工時の形状追随性、滑り性等をバランス良く発現させる目的においてはシリカ粒子が好ましい。また、その添加量は、ブチレンテレフタレートを主たる構成単位とする樹脂100重量部に対して0.005〜1重量部、好ましくは0.01〜0.75重量部、更に好ましくは0.02〜0.5重量部である。使用するシリカ粒子径としては、通常0.1〜10μmであるが、好ましくは0.5〜7.5μm、更に好ましくは1〜5μmである。
また、これら繊維状/非繊維状の無機充填材をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物、およびエポキシ化合物などのカップリング剤で同時にもしくは予備的に処理して使用することは、より優れた機械的特性や外観を得る意味において好ましい。
さらに、本発明で用いられるブチレンテレフタレートを主たる構成単位とする樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で、要求される特性に応じて他のポリエステル樹脂や他のポリマー類、添加剤、結晶核剤、耐熱剤や紫外線吸収剤などの安定剤、難燃剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、およびカップリング剤などを添加することも可能である。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムを得る方法としては特に制限はないが、Tダイキャスト法、インフレーション法など公知の方法を用いることができる。
該フィルムは未延伸であっても延伸していてもかまわないが、加工時の形状追随性の点からは未延伸フィルムの方が好ましい。
また、該フィルムの厚みとしては特に制限はないが、加工時の良好な形状追随性や通気遮断性の点から5〜200μmであることが好ましく、特に10〜150μmであることが好ましい。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムの通気遮断性をさらに向上させるために、フィルムの片面に金属および/または金属化合物の蒸着を行っても良い。蒸着層を施す方法としては特に制限はないが、真空蒸着、EB蒸着法、スパッタリング、イオンプレーティング、プラズマCVD等の公知の方法を用いることができる。この中で生産性やコストの点から、真空蒸着法が最も好ましい。フィルムと蒸着金属および/または金属酸化物等の蒸着皮膜との密着性を向上させるために、フィルムの表面をあらかじめコロナ放電処理やアンカーコート剤を塗布するなどの方法により前処理しておくことが好ましい方法である。フィルムに蒸着させる金属および/または金属酸化物としては、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素等が挙げられ、アルミニウムが最も好ましい。得られる蒸着層の膜厚としては10〜100nmであることが好ましく、より好ましくは15〜90nm、さらに好ましくは20〜80nmである。膜厚が10nm以上であると均一な蒸着膜厚が得られやすく、また100nm以下であるとクラック等蒸着層に欠陥が発生しにくく、さらなる通気遮断性向上が望めるからである。
本発明で用いられるポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムの一部もしくは全面に、本発明の効果を損なわない範囲で他の熱可塑性樹脂フィルムをラミネートしても良い。
本発明で使用されるポリエステル系不織布とは、ポリエステル系樹脂を用いて作られる不織布であり、ポリエステル系繊維をシート状に加工したものである。
ここで使用されるポリエステルとしては特に制限はなく、ジカルボン酸成分とジオール成分の縮合で得られるポリエステルが使用でき、共重合体であっても2種以上のポリエステルの混合物であってかまわない。ここで使用されるジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、アントラセンジカルボン酸、4,4´−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジオン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジオールなど、あるいは分子量400〜6000の長鎖グリコール、すなわちポリエチレングリコール、ポリ−1,2−プロピレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなど、およびこれらのエステル形成性誘導体などが挙げられる。これらのポリエステルの中でも特にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、これらの共重合体、あるいはこれらの混合物が好ましい。
本発明で用いられるポリエステル系不織布の製造方法に特に制限はなく、接着剤を用いて繊維同士を結合させるケミカルボンド法、芯鞘複合繊維を用いて熱融着させるサーマルボンド法、繊維同士を物理的に絡ませるニードルパンチ法、溶融紡糸したフィラメント群を集積して繊維シートとし、ただちに熱ロールで接着させるスパンボンド法、溶融紡糸時に高温エアーで紡出させ捕集ネットで集積するメルトブロー法などを採用することができる。
本発明のポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムとポリエステル系不織布を積層してなる自動車内装用積層基材を製造する方法としては特に制限はない。例えば、ポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムとポリエステル系不織布を別々に作成しておき、両者を接着剤を介してあるいは介さずに接着させて積層しても良い。あるいはポリエステル系不織布の上にポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂を溶融押出してフィルム化すると同時に積層体としても良い。生産効率や接着性の点からは後者の方法が好ましい。
本発明のポリブチレンテレフタレートとポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムとポリエステル系不織布を積層してなる自動車内装用積層基材には、更に装飾用の表皮材や断熱用・遮音用の発泡材などを積層することにより、自動車内層材を作成することができる。このようにして得られる自動車内層材は、形状追随性、通気遮断性、層間密着性に優れている。
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
[固有粘度]
o−クロロフェノール溶液を用い、25℃で測定した。
[融点]
示差走査型熱量計(DSC)を用い、20℃/分で昇温した時に現れる吸熱ピークのピーク温度を融点とした。
[形状追随性]
100mm×100mm角の積層体を第1図に示す金型にセットし、80℃でプレス成形し、破れ等のトラブルなく成形できるか否かを評価した。また、成形後、23℃/50%RHの環境下で24時間放置した後に、成形品における底面と側面のなす角度を測定した。
[通気遮断性]
JIS K7129に従い透湿度を測定し、通気遮断性とした。透湿度が100g/m2・day以下を○とし、100g/m2・day以上を×とした。
[密着性]
積層体を150×15mmのサイズに切り取り、長手方向の一端を75mmだけ剥がし、引張試験機を使用してそれぞれを上下方向に引張って積層体が剥離する強度を測定した。
(参考例1)
PET(ポリエチレンテレフタレート)製不織布の製造
0.3mmのガス噴射間隙を有するメルトブロー装置を用いて320℃に加熱溶融したPET(o−クロロフェノール溶液を25℃で測定したときの固有粘度が1.0)を口金幅10mmあたり8本のオリフィスと0.31mmの噴射間隙を有するメルトブロー装置を用い、口金幅10mmあたり約0.8g/minの速度で押出し、噴射ユニットに約0.2MPa−Gで供給した300℃の空気で牽引した。このようにして生成した平均径3μmのメルトブロー繊維を、噴射装置から0.5m離れた場所に設置したベルト上に補修して不織布を作成した。この不織布は厚み5mm、重量250g/m2であった。
(参考例2)
PP(ポリプロピレン)製不織布の製造
0.3mmのガス噴射間隙を有するメルトブロー装置を用いて300℃に加熱溶融したPP(230℃で測定したメルトフローレートが300)を口金幅10mmあたり8本のオリフィスと0.31mmの噴射間隙を有するメルトブロー装置を用い、口金幅10mmあたり約0.8g/minの速度で押出し、噴射ユニットに約0.2MPa−Gで供給した280℃の空気で牽引した。このようにして生成した平均径3μmのメルトブロー繊維を、噴射装置から0.5m離れた場所に設置したベルト上に補修して不織布を作成した。この不織布は厚み5mm、重量120g/m2であった。
(実施例1)
参考例1で作成した不織布を用い、この不織布の上に押出ラミネート法により共重合PBT樹脂(東レ(株)製“トレコン”1200E(芳香族ジカルボン酸共重合体、固有粘度1.2、融点207℃)を下記の条件で溶融押出した。厚み30μmのフィルムと参考例1で作成したPET製不織布からなる積層体が得られた。得られた積層体の評価結果を表1に示す。
押出条件 押出機:40mm単軸押出機、L/D=26、
スクリュー:フルフライトコンスタントピッチ(3ゾーン型)、
圧縮比3.1
ダイズ:単層Tダイス、幅400mm、リップ間距離1mm、
コートハンガー型
シリンダー温度:230〜245℃
キャストドラム温度:15℃。
(比較例1)
共重合PBTの代わりにPBT樹脂(東レ(株)製“トレコン”1200S)を使用する以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
(比較例2)
共重合PBTの代わりにPET樹脂(三井化学製J125)を使用する以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
(比較例3)
5層ダイを有する多層押出機を用い、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)(三井化学製、ウルトゼクッス1020L)、変性線状低密度ポリエチレン(変性LLDPE)(三井化学製、アドマーNF300)、ナイロン6樹脂(N6)(東レ(株)製、アミランCM1021TC)をLLDPE/変性LLDPE/N6/変性LLDPE/LLDPE=21/4/10/4/21μmからなる多層フィルムを得た。
このようにして得られたフィルムを共重合PBTの代わりに上記多層フィルムを使用する以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
なお、各種材料の押出条件は以下のとおりである。
押出条件 押出機:40mm単軸押出機、L/D=26、
スクリュー:フルフライトコンスタントピッチ(3ゾーン型)、
圧縮比3.1
ダイズ:単層Tダイス、幅400mm、リップ間距離1mm、
コートハンガー型
シリンダー温度: LLDPE 190〜200℃
変性LLDPE 190〜200℃
N6 230〜245℃
キャストドラム温度:15℃。
(比較例4)
参考例1で作成したPET不織布を使用する代わりに参考例2で作成したPP不織布を使用する以外は実施例1と同様にして積層体を作成した。得られた積層体の評価結果を表2に示す。
Figure 0004424013
Figure 0004424013
実施例1より、ブチレンテレフタレートを主たる構成単位とする共重合樹脂からなるフィルムとポリエステル系不織布からなる積層体基材は、形状追随性、通気遮断性、密着性に優れることがわかる。
比較例1より、PBT樹脂からなるフィルムとポリエステル系不織布からなる積層体基材は、密着性に劣ることがわかる。
比較例2より、PE/N6/PEからなる多層フィルムとポリエステル系不織布からなる積層体基材は、形状追随性および密着性に劣ることがわかる。
比較例3より、ブチレンテレフタレートを主たる構成単位とする共重合樹脂からなるフィルムとポリエチレン系不織布からなる積層体基材は、形状追随性および密着性に劣ることがわかる。

Claims (5)

  1. ポリブチレンテレフタレートと、共重合単位がブチレンイソフタレートであり、融点が207〜220℃であるポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の重量比率で配合してなる樹脂から得られるフィルムとポリエステル系不織布を積層してなる自動車内装用積層基材。
  2. ポリブチレンテレフタレート共重合体が、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体および1,4−ブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主たる構成成分とし、テレフタル酸成分の5モル%以上50モル%未満をイソフタル酸成分に置き換えて共重合して得られる樹脂である請求項1記載の自動車内装用積層基材。
  3. 前記ポリエステル系不織布を形成するポリエステルが、エチレンテレフタレートを主たる構成単位とする樹脂、ブチレンテレフタレートを主たる構成単位とする樹脂およびこれらの樹脂の混合物から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車内装用積層基材。
  4. ポリブチレンテレフタレートと、共重合単位がブチレンイソフタレートであり、融点が207〜220℃であるポリブチレンテレフタレート共重合体を0/100重量部〜90/10重量部の比率で配合してなる樹脂を溶融押出してフィルム化すると同時にポリエステル系不織布に積層することを特徴とする自動車内装用積層基材の製造方法。
  5. ポリブチレンテレフタレート共重合体が、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体および1,4−ブタンジオールまたはそのエステル形成性誘導体を主たる構成成分とし、テレフタル酸成分の5モル%以上50モル%未満をイソフタル酸成分に置き換えて共重合して得られる樹脂である請求項4記載の自動車内装用積層基材の製造方法。
JP2004064903A 2004-03-09 2004-03-09 自動車内装用積層基材および製造方法 Expired - Fee Related JP4424013B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004064903A JP4424013B2 (ja) 2004-03-09 2004-03-09 自動車内装用積層基材および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004064903A JP4424013B2 (ja) 2004-03-09 2004-03-09 自動車内装用積層基材および製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005254455A JP2005254455A (ja) 2005-09-22
JP4424013B2 true JP4424013B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=35080671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004064903A Expired - Fee Related JP4424013B2 (ja) 2004-03-09 2004-03-09 自動車内装用積層基材および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4424013B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017193687A (ja) * 2016-04-22 2017-10-26 三菱ケミカル株式会社 フィルム用ポリブチレンテレフタレートペレット
JP7485531B2 (ja) 2020-03-30 2024-05-16 グンゼ株式会社 ポリアミド系積層樹脂チューブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005254455A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6771504B2 (ja) 耐熱性樹脂複合体
CA2439578C (en) Packaging films containing coextruded polyester and nylon layers
JP7104695B2 (ja) 繊維構造体、成形体及び吸音材
JPWO2007058152A1 (ja) マット化積層ポリエステルフィルム
CN1993731A (zh) 吸声绝热材
JP5127296B2 (ja) 深絞り成型同時転写箔用ポリエステルフィルム
WO2006069132A1 (en) Polyesters containing natural mineral materials, processes for producing such polyesters, and shaped articles produced therefrom
KR20130029061A (ko) 열융착 가능한 생분해성 패키징 재료, 그의 제조방법 및 이 재료로 만들어진 프로덕트 패키지
US20190001650A1 (en) Reinforced polymer laminate
WO2018199091A1 (ja) 積層複合体およびその製造方法
JP2010128005A (ja) 複合吸音材
JP4424013B2 (ja) 自動車内装用積層基材および製造方法
JP6912753B2 (ja) 極細繊維を含む積層吸音材
JP2008143024A (ja) マット化積層ポリエステルフィルム及び壁紙
JP6293792B2 (ja) 防音材、及び防音材の製造方法
WO2020194788A1 (ja) 積層吸音材
JP5143110B2 (ja) 吸音材
JP2007145280A (ja) 車両用内装材
US5922626A (en) Self-adhering reinforcing material for nonwoven textile fabrics
KR102228540B1 (ko) 경량화와 흡음성이 향상된 부직포 및 이의 제조방법
JP6841935B2 (ja) 剛性および吸音性が向上した不織布とその製造方法、および、剛性および吸音性が向上した不織布を含む自動車アンダーカバー
JP4285984B2 (ja) ポリエステル系床材
JP2004182326A (ja) ひだ付き容器
JP4646776B2 (ja) 不織布ラミネート用ポリエステル樹脂及びポリエステルラミネート不織布
JP2006009214A (ja) スパンボンド不織布

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091130

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees