JP4416091B2 - 流体流路用管体の構造 - Google Patents

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Description

この発明は、上下水道や各種用水路などを構成する長尺の流体流路用管体の構造に係り、特に、既設管の内側に設ける更生管に好適なものに関する。
更生管は公知であり、例えば土中に埋設された陶管に対して、内部から破壊しつつ新しい更生管を通すものがある(特許文献1参照)。
またこのような更正管として、所定長さの陶器、金属もしくは樹脂製の単位管を複数長さ方向に継ぎ足して必要な長尺管を形成することも公知であり、この場合は隣り合う単位管の長さ方向端部を大径のネジ継ぎ手で接続するようになっているものもある(例えば、特許文献2参照)。
さらに、ジョイントを内周側の肉厚増大部に多条ネジを形成し、かつ接続時の外周を面一の平滑状にしたものもある(例えば、特許文献3参照)。
また、単位管を樹脂製としてその長さ方向両端部の肉厚内に雌雄のジョイント部を設け、接続時に内外周面を面一にしたもの(特許文献4参照)、ネジ継ぎ手式の金属管におけるジョイント部をテーパーネジとし、その一方側の先端をテーパー状突起とし、他方側にこのテーパー状突起が嵌合するテーパー状の凹部を設け、ネジ結合時にテーパー状突起がテーパー状の凹部に嵌合してシール性を高めたもの(特許文献5参照)もある。
特開2001−271966号公報 特開2004−270828号公報 特開平10−311028号公報 実開平4−124391号公報 特開平11−82829号公報
上記特許文献1のように、既設管を破壊しながら更正管を敷設する方法では作業に手間取るので、工期の短縮並びに施工費用の削減のためには、破壊せずに既設管の中へ更正管をスムーズに挿入できるものが好ましい。
しかし、特許文献2のようにジョイント部が一段外径より大型化していると、上記既設管に内挿しようとすれば、ジョイント部分の径だけ更生管の外径を細くする必要があり、それだけ流量が少なくなるので、このような大径のジョイントをなくして接続時の外周面を面一にすることが求められている。
また、特許文献3のようにジョイント部の外表面を面一にしても内周側に肉厚を増大させると、それだけ流量が減少されるので、このようなジョイントによる狭隘部を形成せずに接続時の内周面も面一にすることが求められている。
ところで、特許文献4及び5は、送油パイプのような高圧に耐えなければならない用途に用いられる金属管の継ぎ手構造に関するものであり、このような用途における継ぎ手においては、接続部のシールを維持するため、溶接したり高圧をかけて摩擦接合する等の配慮が必要になり、大がかりな装置を要するものとなる。
一方、例えば、JIS規格の内圧管5種に要求される程度のシール性能(0.5MPa)のものにとっては上記大がかりな設備や作業によって実現される程の高いシール性能は要求されず、このようなものはオーバークオリテイになり、むしろ手作業で迅速かつ手軽に接続でき、しかも上記規格のシール性能を達成できるようにすることが望まれる。
このためには、樹脂管を用いて4条ネジなどの多条ネジで結合することが考えられる。
しかし、特許文献4のように樹脂製にした場合は、ネジ部には本来結合を可能にするためのクリアランスが設けられているから、このクリアランスを塞ぐようにシール部材を非ネジ部に設けなければならないが、このようなシールだけでは上記規格はクリヤできず、シール部材以外でより確実にクリアランスを塞ぐ必要がある。
さらに、多条ネジを用いれば迅速なネジ結合作業が可能であるが、このネジ結合を利用してシール突起をシール溝へ嵌合させることによりシールしようとすれば、シール突起が軸方向へ移動する量(以下、ストローク量という)が小さい多条ネジでは、シール突起に加わる結合時の軸力が小さくなるからシール圧を高めることが困難であり、所定のシール性能を要求される用途には適用しにくいものであった。
また、特許文献5のように、テーパー状突起とテーパー状溝の嵌合によるシールも考えられるが、テーパー状溝は金属管に設けられているため、シールはテーパー状溝の弾性変形を利用することによって高めることを意図したものではなく、上記大がかりな装置によって単にネジ結合による軸力を高めてテーパー面に対する圧接力を高くするものであるから、4条ネジなどの結合時にシール突起が軸方向へ移動する量(以下、ストローク量という)が小さいものには適用できず、かつ作業で手軽に接続するような用途には適用できない。
さらに、ゴム製シールを有する別体の公知ジョイントを用い、これに樹脂製管の先端を圧入すれば所定のシール性能を得ることができるが、このような圧入接続には大きな力を要するので、やはり手作業で手軽に接続するような用途には適用できない。しかも接続時の外周を面一にするという上記基本的な要請も満足できない。
そこで、本願発明は、多条ネジの樹脂製単位管を用い、手作業で手軽に接続することができるようにするとともに、所定の規格に合致する程度のシール性能を実現できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するため流体流路用管体の構造に係る請求項1の発明は、流体の流路を形成するため、所定長さの単位管の長さ方向一端側にネジを外周面に形成した雄ジョイント部を設け、他端側にネジを内周面に形成した雌ジョイント部を設け、これら雌雄のジョイント部はそれぞれ単位管の一般肉厚内に形成するとともに、この単位管を長さ方向へ複数継ぎ足して長尺の管体とし、接続時における長尺管体の外表面が面一になるようにした流体流路用管体の構造において、
前記単位管は樹脂製であり、前記雌雄のジョイント部のネジを多条ネジとし、
前記雌雄のジョイント部の一方側に、先端部がテーパー状断面をなして軸方向へ突出するシール突起を設け、他方側にこのシール突起が嵌合するシール溝を設け、
前記雌雄のジョイント部をネジ結合するとき、前記シール突起が前記シール溝を押し広げながら嵌合することを特徴とする。
請求項2の発明は、上記請求項1において、前記雌雄のネジが、各ジョイント部の周方向に略1/4周毎に形成された4本のネジ溝とこのネジ溝に係合する4本のネジ山からなる4条ネジであることを特徴とする。
請求項3の発明は、上記請求項1において、前記シール突起とシール溝がネジ部よりも単位管の径方向内側に形成されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、上記請求項1〜3のいずれかにおいて、前記単位管を継ぎ足した長尺の管体は更正管として用いられることを特徴とする。
請求項5の発明は、上記請求項1〜4のいずれかにおいて、前記雌雄のジョイント部は、ネジ結合完了時にゆるみ止めをなすロック部を備えることを特徴とする。
請求項6の発明は、上記請求項1〜5のいずれかにおいて、前記シール突起は先端部をV字状断面とし、前記シール溝は前記シール突起が嵌合するV字状断面溝とし、前記シール突起のV字状をなす開き角度が前記シール溝のV字状をなす開き角度よりも大きいことを特徴とする。
請求項7の発明は、上記請求項1〜6のいずれかにおいて、前記シール溝内に予めシール材を入れ、シール突起の先端とシール溝の間をシールすることを特徴とする。
請求項8の発明は、上記請求項1〜7のいずれかにおいて、前記単位管は、マンホール外にて、手で持ってマンホール内へ差し込んだ状態で継ぎ足し接続するものであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、多条ネジを設けた単位管を樹脂製とし、ジョイント部を構成する雌側ジョイント部及び雄側ジョイント部並びにシール部を全て単位管の一般肉厚内に形成したので、複数の単位管を継ぎ足し接続して長尺管体としたとき、長尺管体の外表面を面一に形成できる。このため、既設管へ内挿する場合でも、長尺管体の外径を既設管の内径へ可及的に近接させることができ、それだけ長尺管体の外径を大きくできるので、大流量を確保し易くなり、しかも上面が平滑なため内挿作業もスムーズになる。
また、隣り合う単位管をジョイント部で接続するとき、シールは軸方向の嵌合構造で形成され、シール突起が樹脂製のシール溝に対してこれを押し広げながら入り込むので、シール溝の弾性変形によりシール突起はシール溝の壁面へ密着して嵌合し、確実なシール性能を実現ができる。
その結果、所定のシール性能を実現しつつ多条ネジによる迅速な接続が可能となり、手作業で手軽に接続作業ができるようになった。
請求項2の発明によれば、ジョイント部を4条ネジで構成したので、単位管を継ぎ足すとき、略1/4回転程度させるだけで迅速にネジ結合で接続できる。しかも手を略90°程度捩るだけで裏返さないで作業できるので、ネジ止め作業が容易になる。
そのうえ、手首の捩り量だけで締め付け限界を把握できるので、締めすぎ並びに締め付け不足が生じにくくなり、迅速な作業を可能としつつも精度の高い接続が可能になった。
請求項3の発明によれば、シール突起とシール溝がネジ部よりも単位管の径方向内側に形成されているので、接続時にシール溝が弾性変形しても外周面を膨らませるような変形をしないため、外周面の面一を維持できる。
請求項4の発明によれば、外周面が面一を維持して平滑になるので、継ぎ足しながら既設管内へ挿入していく更正管に好適なものとなる。
請求項5の発明によれば、雌雄のジョイント部は、ネジ結合完了時にロック部でロックされるため、ゆるみ止めされ、弾性変形しているシール溝とシール突起による高いシール性能を維持できる。
請求項6の発明によれば、シール突起及びシール溝をそれぞれV字状断面とし、シール突起のV字状をなす開き角度をシール溝のV字状をなす開き角度よりも大きくしたので、結合時にシール突起がシール溝へ入り込むストローク量に対してシール溝を押し開く量の割合が大きくなり、速やかにシール溝を押し開きながらシール突起を嵌合して、シール突起とシール溝の対向する斜面を強固に密着させることができる。このため、シール突起のストローク量を比較的少なくすることができ、かつ、シール突起の突出量を小さくし、シール溝を浅くすることができる。
請求項7の発明によれば、シール溝にシール材を入れたので、さらにシール性を高めることができる。
請求項8の発明によれば、マンホール外にて、手で持った単位管をマンホール内へ差し込んだ状態で継ぎ足し接続できるので、マンホール内等の狭い場所へ手を突っ込んで作業する場合の作業性を向上できる。
第1実施例(図1〜7)に係る更正管の施工状態を示す断面図 単位管の軸方向に沿う縦断面図、 雄側ジョイント及び雌側ジョイントの締結状態を示す縦断面図、 図3におけるA部(シール部)の拡大断面図、 雄側ジョイントの拡大断面図、 雌側ジョイントの拡大断面図、 雌雄ジョイントの締結を段階的に説明する図 第2実施例(図8〜17)に係る更正管の施工時の状態を示す図1と同様の図 単位管の側面図、 雄側ジョイントを正面側から示す斜視図 雌側ジョイントを破断してその内側を背面側から示す斜視図 図9の拡大図 単位管の雄側ジョイント及び雌側ジョイントの各軸方向断面図 ジョイント部の結合前後の状態を示す断面図 ネジ部の結合前後の状態を示す断面図 シール構造を説明する断面図 ジョイント部の結合を段階的に説明する図
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1は農業用水路をなす既設管路を更正するための長尺状をなす更正管1の施工状態を示す断面である。
更正管1は多数の単位管2を軸方向へ接続して長尺管として構成され、例えば陶器製の既設管3で形成された管路4の内側へ内挿される。なお、既設管3としては陶器製に限らず金属製や樹脂製のものがある。管路4は更正されるべき農業用の旧用水路をなし、一端がマンホール5へ横穴状に開口する。なお、管路4内には全長に亘って予めフェルト製チューブ4aが挿入されている。フェルト製チューブ4aはクッション用であり、その外径は管路4の外径程度であり、内径は更正管1の外径程度であり、更正管1はこのフェルト製チューブ4a内へ挿入される。6は地面、7は既設管3を埋設するため地中に形成される横穴である。
更正管1はマンホール5内にて継ぎ足される。マンホール5内には予め管路4から更正管1の一端部が突出しているので、この一端部へ新しい単位管2を次々に継ぎ足すことにより、連続する更正管1を形成でき、この更正管1をマンホール5から横穴状の管路4内へ送り込むことにより、管路4を更正し、更正管1が新たな管路になる。更正管1の長さは継ぎ足す単位管2の数により長短自由に調整できる。
単位管2の両端には4条ネジからなる雄側ジョイント10と雌側ジョイント20とが形成され、中間部に予めベルト9aが巻きつけられているベルトレンチ9のハンドル9bを手8で握って縦穴状のマンホール5内へ上方の開口部から入れ、その一端をマンホール5内へ突出している更正管1の端部にはめ合わせ、握っているハンドル9bを回転させて単位管2を捩ってその軸線C廻りに略90°回転させることによりネジ結合する。
これにより単位管2は更正管1に接続して継ぎ足され、その新たな端部になるので、これを管路4内へ送り込み、さらに別の単位管2を継ぎ足すことを任意回数繰り返せば、自由な長さの長尺管からなる更正管1を形成でき管路4内に新たな流体用流路を形成できる。
ベルトレンチ9はナイロン等のベルト9aをハンドル9bの先端へ輪状にし、これを単位管2の周囲へ嵌めてから密着するるように長さ調節してハンドル9bを回転させると、所定のトルクで単位管2をネジ結合させることができる公知の工具である。この工具を用いれば、片手で握れないようなある程度太い単位管2も手作業で容易に締結することができる。なお、本実施例の単位管2は外径24.2mm、重量5.2kgに設定されている。
ここで、マンホール5の内径をD1、単位管2の長さをD2とすれば、マンホール5内における作業性を考慮して、D2<D1となっている。例えば、このマンホールは所定規格のものであって、D1=90cm,D2=65cmである。但し、マンホール5の内径D1は大小任意に設定できる。また、単位管2の長さD2は、マンホール5内における作業性を確保できる範囲で、できるだけ長くなるよう設定することが好ましく、マンホール5の内径D1に応じて自由に設定できる。
図中の3aは既設管3の軸方向一端部に形成されたジョイントであり、既設管3の一般外径よりも大径に形成されている。既設管3の他端3b側の外径は一般外径であるが、一端側のジョイント3aに比べて相対的に細径をなし、隣り合う既設管3のジョイント3aへ嵌合接続することにより継ぎ足して長尺の管路を形成するようになっている。
このようなジョイント3aにおける単純な嵌合で継ぎ足す形式の管路4では、ジョイント部におけるシールが弱く、この接続部より洩水するおそれが大きくなる。
そのうえこのような既設管3の管路4を長期間使用すると、内外の圧力変動等で既設管3自体の損傷や変形を生じる経年劣化により、用水路等の管路として支障を来す場合がある。しかし、本実施例ではこのような既設管3を接続した管路4の内側へ更正管1を新たに内挿することにより、既設管3による管路4を更正管1による管路に更正して前記支障を解消できる。
以下、単位管2の詳細を説明する。図2は単位管2の軸方向に沿う縦断面図、図3は雄側ジョイント10及び雌側ジョイント20の締結状態を示す縦断面図、図4は図3におけるA部(シール部)の拡大断面図、図5は雄側ジョイント10の拡大断面図、図6は雌側ジョイント20の拡大断面図、図7は雄側ジョイント10及び雌側ジョイント20の締結を段階的に説明する図である。
これらの図において、単位管2は全体がFRP樹脂製のパイプであり、具体的にはガラス繊維等の適宜繊維材料で補強されたPBT製である。この単位管2の一端側外周に4条のネジを設けた雄側ジョイント10が形成され(図10参照)、他端側内周にも4条のネジを設けた雌側ジョイント20が形成されている(図11参照)。
この単位管2の長さ方向中間部は一般肉厚部30であり、その外径R1、内径R2及び肉厚T(一般肉厚)は任意に設定できるが、例えば、本実施例では外径R1が242mm、内径R2が226mm、一般肉厚部30の肉厚Tは8mmであり、この種の樹脂製更正管においては比較的薄肉になっている。
この外径R1は任意に決定されるが、片手で容易に持てる程度の大きさ(例えば200〜300mm程度)が作業性向上の観点から好ましい。内径R2及び肉厚Tは適宜決定されるが、より大流量の確保並びに流体圧に対する耐圧性の確保を考慮して、可及的に内径R2を大きく、かつ肉厚Tを小さくすることが求められている。
なお肉厚Tは、単位管2を構成する材料及び内部を流れる流体の圧力を考慮する必要があるが、本実施例の場合は、母材樹脂をPBTとし、ガラス繊維等の適宜強化繊維を15%程度充填したものとする。母材樹脂をPBTとすることで比較的肉厚が薄くても十分なジョイント強度が得られるので、PBTが最も好ましい。但し、単位管2の母材樹脂及び強化繊維は公知のものの種々な組み合わせが可能であり、母材樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの適宜熱可塑性樹脂が可能である。また、強化繊維は適宜の公知の種々な材料を好ましくは10〜20%程度の範囲で適宜設定できる。
図2〜5に示すように、雄側ジョイント10は、単位管2の軸方向一端部における外周側の肉厚を削ることにより一般肉厚部よりも薄いネジ形成部18が形成される。このネジ形成部18よりも先端側はさらに外周側の肉厚が削られた非ネジ部である薄肉端部11をなす。ネジ形成部18には周方向に4条のネジ溝12が径方向外方より刻み込まれている。
各ネジ溝12は台形断面をなし、ネジ形成部18の表面から徐々に深くなるように彫り込まれてネジ溝12が形成され、1本のネジ溝12はネジ形成部18の外周に90°の長さで形成される。ネジ溝12の浅い部分は相手側のネジ山が係合する際の導入部となる。
ネジ溝12と薄肉端部11と間の部分がネジ山13をなす。このネジ山13も4条形成され、やはり90°ずつ形成され、それぞれの端部は山の高さが低く、導入部になる。
また、図2に明らかなように、4条の各ネジ山13は、一つのネジ山13の周方向における端部が隣接する他のネジ山13と軸方向で部分的に重なるように配置され、このように隣り合うネジ山13が部分的に軸方向で重なると、結合時における軸方向の引っ張りに対して結合強度が高くなる。
各ネジ山13の周方向長さは、単位管2の外周における略1/4周長程度である。なお図2では3つのネジ山13が見えており、残り1つは裏側になって見えていない。
この4条ネジは、ピッチ7mm、リード28mmに設定されている。
ネジ形成部18は単位管2の外周側肉厚を段差14をなすように削った細径部分であり、その外径R3は、R1>R3>R2の関係にある。段差14は雄側ジョイント10の軸方向先端側から見たとき環状の壁面をなす。ネジ山13の頂面は段差14の底(内径部)と同じ高さであり、ネジ溝12の底は薄肉端部11の外周面と同じ高さであり、その外径R4は、R3>R4>R2である。薄肉端部11の肉厚をT1、ネジ溝12の深さ又はネジ山13の高さをT2、段差14の高さをT3、一般肉厚30の肉厚をTとすれば、T1+T2+T3=Tとなる。
雄側ジョイント10の軸方向先端部である薄肉端部11の先端は、ネジ溝12よりも長く突出するシール突起15をなす。シール突起15の先端断面形状は水平方向の軸方向線Jの長さ方向へ突出する略V字状の突起をなし、その外側斜面16及び内側斜面17の軸方向線Jに対してなす角はそれぞれ10°ずつであり、これら外側斜面16及び内側斜面17の挟角であるシール突起15の開き角θは20°であり、軸方向線Jに対して10°づつの開き角で対称になっている。但し、シール突起15の先端はカットされてカット部15aをなす。
なお、軸方向線Jは軸線Cに平行な線であり、軸方向を示す線である。
シール突起15の長さは、薄肉端部11にて外側斜面16及び内側斜面17に変化する屈曲点Pから先端のカット部15aまでの長さであり、適宜決定されるが、本実施例の場合は3.4mmである。また、薄肉端部11の肉厚T1は2.1mmである。さらに、ネジ形成部18のうちネジの終端から一般厚肉部30の間にはテーパー状の非ネジ部19をなし、本実施例では13.2mmの長さで先端側へ1°の傾斜になっている。またこのテーパー状の非ネジ部19と一般厚肉部30との境界部は段差14であるが、この部分にロック用突起31が先端側へ突出するように180°間隔で2個一体に形成されている。ロック用突起31は図5中の拡大部に示すように、締め付け時の回転方向(B矢示方向)へ傾斜する斜面33aとB矢示方向に直交する直角壁34aを有する略三角形の爪状をなしている。
図2〜4及び6に示すように、雌側ジョイント20は単位管2の他端に、内周側の肉厚を削って形成された一般肉厚部30よりも薄いネジ形成部28が形成され、このネジ形成部28よりも先端側はさらに内周側の肉厚が削られた非ネジ部である薄肉端部21をなす。ネジ形成部28の内周面には周方向に4条のネジ溝22が径方向内方より刻み込まれている。ネジ溝22と薄肉端部21との間の部分はネジ溝22により相対的に形成されたネジ山23をなす。これらネジ溝22とネジ山23は、雄側ジョイント10のネジ溝12及びネジ山13と同様に構成され、相互にネジ結合可能になっている。
この4条ネジも雄側ジョイント10のものと同様であり、図2に明らかなように、4条の各ネジ溝22は、一つのネジ溝22の周方向における端部が隣接する他のネジ溝22と軸方向で部分的に重なるように配置され、各ネジ溝22の周方向長さは、単位管2の外周における略1/4周長程度である。
雌側ジョイント20においても、隣り合うネジ溝22が部分的に軸方向で重なることにより、結合時における軸方向の引っ張りに対して結合強度が高くなっている。
なお図2では3つのネジ溝22が見えており、残り1つは裏側になって見えていない。
ネジ形成部28と一般肉厚部30との間には段差24が形成され、この段差24の肉厚内にシール溝25が形成されている。段差24は雌側ジョイント20の軸方向先端側から見たとき環状の壁面をなす。シール溝25は、シール突起15を嵌合するためのものであり、軸方向線Jの長さ方向へV字状断面をなすように外方から刻み込まれ、段差24の全周に形成された環状溝であり、軸方向外方、すなわちシール突起15の嵌合方向へ向かって開放されている。
薄肉端部21の内周面23は、ネジ山13の山径と一致し、ネジ山22の山径はネジ溝12の底における外径及び外周面と一致し、段差24の内周側より外周側へ入り込んだ位置にあり、段差24より外周側に位置する。このようにすることでシール溝25とネジ山22を同時に成形することができる。但し、図3に明らかなように、雄側ジョイント10の外周と雌側ジョイント20の内周の間にはネジ結合を可能にするための若干のクリアランスが形成されている。本実施例のクリアランスは0.3mmである。
ここで、雌側ジョイント20において、薄肉端部21の肉厚をT1、ネジ山22の高さをT2、段差24の高さをT3、一般肉厚30の肉厚をTとすれば、雄側ジョイント20と同様に、T1+T2+T3=Tとなる(図6参照)。
図3に示すように、薄肉端部21は雄側ジョイント10におけるテーパー状の非ネジ部19の外側へ一定のクリアランスを保って嵌合するため、非ネジ部19に対応したテーパー状になっている。
図6に示すように、薄肉端部21の先端には、ロック用凹部32が180°間隔で2個一体に形成されている。ロック用凹部32は図中の拡大部に示すように、先端面から軸方向内方(ネジ部側)へ切り欠き状に形成される、締め付け時における雄側ジョイント10の回転方向(B矢示方向)へ傾斜する斜面33bとB矢示方向に直交する直角壁34bを有し、ロック時にロック用突起31がロック用凹部32へ入り、直角壁34a及び34b同士が当接してロックされるようになってる。
なお、ロック用突起31とロック用凹部32の位置は周方向へ略90°ずれた位置に形成されている。このロック用突起31とロック用凹部32は単純なロック部材としてだけでなく接続時に位置決め手段としても役立っている。
すなわち、4条ネジの場合、接続時における双方の単位管のネジ山位置の関係により結合に要する回転量が大きく異なることになる。例えば、一方の単位管におけるネジ山の係合開始側端部(結合方向へ傾いている先端)が、相手側の単位管におけるネジ山の係合終了側端部(最も奥側へ傾いている先端)近傍にあれば、ほぼ90°の回転で迅速に接続できるが、例えば、他方のネジ山の係合開始側端部(最も手前側になっている先端)近傍にあれば、まず略90°回転させてそのネジ山の係合終了側端部へ移動し、ここから隣のネジ山の係合開始側端部奥側に位置するネジ溝へ移動し、さらに90°回転させてネジ結合することになるから余分な回転量が多くなる。そこで、ロック用突起31をロック用凹部32の位置は周方向へ略90°ずれた位置を目測で定めて接続すれば、ほぼ90°の回転で迅速に接続できることになる。
図4に示すように、シール溝25は、軸方向線Jに対して開き角θ=20°であり、外壁面26と内壁面27はそれぞれ軸方向線Jに対して10°づつ対称に形成されている。すなわちシール突起15とシール溝25の開き角は同じである。
シール溝25の深さはシール突起15より長い4mmであり、シール突起15がシール溝25へ嵌合して外側斜面16と外壁面26及び内側斜面17と内壁面27がそれぞれ当接し、テーパー接合により接合部がシールされる。この段階はシール突起15へ特別な軸力をかけない初期嵌合状態であり、シール溝25の開口部には外側斜面16及び内側斜面17の各テーパー面上の中間点であるQ点が位置し、屈曲点Pが段差24の手前0.4mmの位置にあり、カット部15aはシール溝25の底部25aから1mm手前に位置するようになっている(この位置を初期嵌合位置ということにする)。
すなわち、カット部15aが初期嵌合位置に至るまでは、シール突起15は殆ど抵抗無くシール溝25内へ入り、初期嵌合位置でシール突起15とシール溝25が当接して接合部がシールされた初期嵌合状態となる。このとき、シール溝25の入口における開口幅wと、この位置にあるシール突起15の部分Qにおける肉厚幅tは一致している。また、P点とQ点との間には後述する締め代35よりも大きな間隙36が形成されている。この間隙36は締め代35の調整を確保するためのものでもあり、締め代35での調整が終了してもまだP点はシール溝25内へ入り込まないようになっている。
また、カット部15aとシール溝25の底部25aとの間に間隙が形成されているので、ここにゴムパッキン(図示省略)などのシール材を予め入れておくことにより、カット部15aがシール材をシール溝25の底部25aへ押しつけて間隙を埋めるので、シール突起15とシール溝25のテーパー接触部によるシールに加えてさらに強力なシール構造が得られる。
図3に示すように、この初期嵌合位置のとき、雄側ジョイント10の段差14と雌側ジョイント20の薄肉端部21の先端部21aとの間には若干のクリアランスが形成されている。このクリアランスは締め代35をなし、この締め代35のクリアランスが無くなるまで雄側ジョイント10を雌側ジョイント20へ締め込み、薄肉端部21の先端部21aが段差14に当接すると、初期嵌合位置からさらに奥まで押し込まれる。
このとき、シール突起15はQ点からP点側の部分がシール溝25へ入り込むことになるが、この部分の肉厚幅はt(開口幅wと一致)よりも次第に拡大するので、シール突起15はシール溝25を押し広げながら嵌合し、このときのシール溝25の弾性変形に伴う反力で、外側斜面16と内壁面27が外壁面26及び内側斜面17へ強固に密接し、急激にシール性能を高める。
このため、締め代35の存在により、JIS規格5種の内圧管のに要求される耐圧要件である0.5MPaよりも遙かに高い流体圧1.0MPa程度の内圧にも耐える高シール性を実現でき、樹脂製でありながらもシール性において上記JIS規格を容易にクリヤーできる。
しかも、シール突起15とシール溝25の間に予めシール材を入れておけば、さらにシール性を高め、上記JIS規格5種の耐圧要件を十分に満足する1.0MPa程度の内圧にも耐える上記JIS規格よりも高いシール性能を確実に実現でき、安全性を見込んだ十分なシール性能を可能にする。
このとき、シール材40はシール溝25内へ予め充填するだけで済むので、ネジ結合前に簡単に充填しておくことができ、作業性に優れたものになる。
なお、締め代35が無くなったシール完了状態では、シール突起15がP点近くまでシール溝25へ嵌合し、これにともなうシール溝25側からの反力が強まり、この反力が緩み方向へ相対回転させるように作用するので、シール完了状態になると、ロック用突起31がロック用凹部32へ入り込んでロックすることにより、緩みを防止している。
図6に示すように、シール溝25の位置は、一般肉厚部30の内周側へ偏った位置に設けられており、底25aの中心から内周側の肉厚は約2.5mmであり、外周側は5.5mmである。このように肉厚の比が略2:1になるような位置に設けることで、シール溝25の弾性変形を容易にさせるとともに、外周側へ弾性変形の影響が少なくなるようになっている。この場合は、シール溝25よりも外周側部分の肉厚が大きく、外壁面26はシール突起15の押し込みによる弾性変形を期待できないので、主として内壁面27が弾性変形する構造となる。すなわち本実施例のシール溝25は片側を弾性変形させる構成になっている。
但し、片側だけが弾性変形する形式でも、シール性能は十分に確保される。すなわち単位管2を連結して長尺の更正管1(図1)として地中へ敷設したとき、この長尺の更正管1には内外から頻繁に大きな力が加わる。例えば、外方からは車両の通過による衝撃的な.圧力を受け、内方からは標準を超える過剰流量が一時的に流入して内圧が急上昇することがある。いずれの場合も大きな力がジョイント部へ加わることになる。
しかし、この長尺の更正管1におけるシールはシール突起15とシール溝25の嵌合構造で維持されており、まずジョイント部に加わる力の変動で曲げが入るときは、シール突起15及びシール溝25の弾性変形による曲げで対応する。このとき、シール突起15及びシール溝25は相互に強力な密着関係を維持するのでシール性能は十分に維持される。
また、内圧が上昇して内壁部27と内側斜面17の間へ流体が侵入しようとしても、流体圧により、内壁部27と内側斜面17は共に外方へ押されるから、内壁部27と内側斜面17の間はより強固に密着してシール性を維持する。仮に内壁部27と内側斜面17の間へ流体が侵入しても、この侵入によって外側斜面16が外壁部26へ強く押しつけられるから、外側斜面16と外壁部26の間における密着が強固になり、この部分で確実にシールできる。
なおこのような場合に備えて前記のシール材を予めシール溝15内へ入れておけ内壁部27と内側斜面17の間からの流体侵入を確実に阻止できる。このようなシール材によるシール性の増強は高い安全率を見込んだ設計など特殊な場合にのみ必要となり、JIS規格にあった通常の仕様では、このようなシール材を用いないシール突起15とシール溝25によるシールで十分である。
なお、図3に明らかなように、段差24は雄側ジョイント10の薄肉部11の内周面よりも内周側へ突出している。したがって、2つの単位管の接続部ではシール溝25近傍で内周面に段差が生じるが、これはシール溝25の弾性変形により内周側部分が破壊されないようにするための必要肉厚である。そこで、接続部内周面の段差はやむを得ないものとし、その他の部分で段差が生じないように、単位管の一般肉厚部30における内周面は、一方側の雄側ジョイント10から他方の雌側ジョイント20に向かってテーパー状をなしている。
次に、雄側ジョイント10と雌側ジョイント20の結合について説明する。図7は結合状態を段階的に示す断面図であり、Aは隣り合う2つの単位管2の接続開始状態であり、雄側ジョイント10の薄肉部11を雌側ジョイント20の中へ差し込んでネジ形成部28と重ねた状態であり、まだ4条ネジ同士のネジ結合が開始されない状態である。この段階では、雄側ジョイント10のネジ山13が雌側ジョイント20のネジ山23の外側側面に当接して挿入が停止される。
Bは4条ネジの締結時状態を示し、Aにおいて雌側ジョイント20を締め付け側へ回転させると、雄側ジョイント10のネジ山13が雌側ジョイント20のネジ山23の外側側面に当接した状態でこれに案内されて周方向へ回転しながら次第に奥へ入り、やがてネジ山23の端部へ到達すると、このネジ山23の端部は隣りのネジ山23の先端より奥く側に位置するため、ネジ山13は2つのネジ山23・23の間にに形成されているネジ溝22へ入り込み、略90の回転により4条ネジによる締結が完了する。
この状態では、シール突起15がシール溝25へ殆ど抵抗無く嵌合して初期嵌合状態となり、締め代35も所定のクリアランスを保たれている。
Cはシール完了状態を示し、Bにおいてさらに雄側ジョイント10を締め付け方向へ回転させると、シール突起15はシール溝25を弾性変形させて押し広げながら深く入り込み、急激にシール性能を高めるとともに、締め代35のクリアランスが無くなると、雄側ジョイント10と雌側ジョイント20は相互にロックされ、緩み方向への相対的な回転が規制される。
Dはロックの説明図であり、シール完了までは雄側ジョイント10がB矢示方向へ回転してロック用突起31は斜面33aにより相手側の雌側ジョイント20における薄肉部21の先端面を摺動し、やがてロック用凹部32のうえに来ると、ロック用突起31がロック用凹部32へ入り込み、直角壁34a及び34b同士が当接してロックされる。
この状態では、4条ネジの採用により比較的ストロークが小さなものであるにもかかわらず、シール突起15とシール溝25が弾性変形を利用した強力なシールにより、JISA5350にに規定されている内圧管の5種に要求される耐圧基準0.5MPaを余裕を持ってクリヤーする耐圧性能を示す。なお、シール性能は上記JISの8.1に規定される内圧試験により評価することができる。
次に、本実施例の作用を説明する。図1に示すように、単位管2をマンホール5内へ入れ、さらに横穴状の既設管3による管路4内へ挿入する。続いて別の単位管2をマンホール5内へ入れ、先の管路4内にある単位管2の端部と、雄側ジョイント10及び雌側ジョイント20が向かい合うように合わせ、後からマンホール5内へ入れた単位管2を回転させると管路4内の単位管2とネジ結合によりネジ結合一体化するので、この一体化したものを管路4内へ送り込み、以後、マンホール5内にて新たな単位管2を継ぎ足し、管路4内へ送り込む作業を反復すれば、長尺の更正管1を管路4内へ容易に敷設できる。
この継ぎ足し作業において、作業者はベルト9aを単位管2の外周に巻き付けたベルトレンチ9のハンドル9bを片方の手8で持ってマンホール5内へ入れ、マンホール5内へ突出している更正管1の端をなす管路4内にある単位管2の端部が例えば雌側ジョイント10であれば、新たに継ぎ足す単位管2の雌側ジョイント20を合わせて内外に嵌め、軸線C回りに若干回転させて、ネジ溝12とネジ山22の位相を合わせる。その後、新たに継ぎ足す単位管2を略1/4回転すなわち略90°回転させると、更正管1の一端に接続されている単位管2へ迅速に結合する。
しかも、このとき略90°の回転で接続できるから、比較的狭いマンホール5内にて容易に作業でき、しかもマンホール5の外から快適かつ迅速に作業できる。
そのうえ、このネジ結合作業と同時に、軸方向でネジ結合力を利用してシール突起15とシール溝25が嵌合することによりジョイント部をシールするので、4条ネジよる作業性の向上に伴って低下しがちなシール性を十分に補うことができ、4条ネジによる作業性の向上とシール性の維持・向上を同時に達成できる。
しかも、シール突起15がシール溝25を弾性変形させて押し開きながら嵌合することによりテーパー接合することにより十分に高いシール性を実現できる。
このとき、初期嵌合状態でさらに締め代35の分だけ増し締めすることで、シール突起15がシール溝25を容易に押し開くことができ、弾性変形の復元力を利用してシール突起15とシール溝25の対向する斜面を強固に密着させることができる。このため、シール突起15のストローク量を比較的小さな4条ネジにおいても必要十分間にシール性能を得ることができるので、4条ネジのシール構造に好適なものとなる。しかも、後述する第2実施例と比較すれば明らかなように、シール突起15の開き角θが比較的小さくなっているため、外側斜面16と内側斜面17及び外壁面26と内壁面27がそれぞれ長くなるので、接触面積が大きくなってシール性が向上する。
さらに、シール溝25内へシール材を入れれば、シール性を確実かつより一層高めることができ、樹脂製でありながらも使用に十分な高シール性を実現できる。
しかも、シール突起15及びシール溝25のV字状断面をなす頂点が軸線方向へ向かって突出するように形成することにより、雄側ジョイント10及び雌側ジョイント20は、4条ネジをなすネジ溝12及びネジ山22並びにシール部をなすシール突起15及びシール溝25を、それぞれ比較的小寸法の一般的肉厚T内に設けることができるので、ジョイント部において、単位管2の外径及び内径を拡大する必要がない。
このため、更正管1の外周面は、隣り合う単位管2のジョイント部においても、一般肉厚部の外表面と連続して面一であるから、更正管1の外径を既設管3の内径へ可及的に接近させることができる。
その結果、既設管3内へ内挿するものであっても、更正管1を可及的に大径化でき、大流量を確保できる。そのうえ、更正管1の外周面全体が平滑になるので、既設管3の内側へスムーズに送り込みやすくなって作業性を向上でき、特にフェルト製チューブ4a内へ挿入する際は作業性を顕著に向上できるため、更生管に好適なものとなる。
しかも、単位管2を樹脂製とたので、これを複数接続した更正管1全体も樹脂化されることになり、射出成形等の樹脂成形方法により高速で製造できるから、従来の陶器や金属製のものと比べて製造が容易になり安価になる。また軽量にできるため取扱が容易になり作業性が向上する。そのうえ腐食等に強いので耐久性があり、例えば、強酸性の流体が流れる下水道のような流路に用いても十分な耐用性を有する。また内外表面を平滑化できるので内部を流れる流体の流動抵抗を低減させることができる。
以下、図8〜17に基づいて第2実施例を説明する。なお、この実施例は前実施例と一部が相違するのみであるから、共通部には共通符号を使用するものとし、特に説明を要する部分以外は図中に共通符号を付して重複説明を省略するものとする。
図8は施工時の状態を示す図1と同様の図であり、この実施例の単位管2は両端には4条ネジからなる雄側ジョイント10と雌側ジョイント20とが形成されているが、外径が比較的細く手で握れる程度になっている。そこで中間部を手8で握って縦穴状のマンホール5内へ上方の開口部から入れ、その一端をマンホール5内へ突出している更正管1の端部にはめ合わせ、握っている単位管2を捩ってその軸線C廻りに略90°回転させることによりネジ結合する。単位管2の長さ及びマンホール5の寸法は前実施例同様である。
このようにすると、ジョイント部を4条ネジで構成したので、単位管2を継ぎ足すとき、略1/4回転程度させるだけで迅速にネジ結合で接続できる。特に、マンホール5の外側にいて、手だけをマンホール5内へ差し込んで接続する作業は、接続部の目視が難しい手先だけの作業になるが、手首を無理なく返す限界である略90°捩ることで締結が完了するので、この種のマンホール内へ差し込んで外から接続する形式のものに最も適した作業性のよいものになる。
しかも、手首を無理なく返す限界である略90°で締結完了となるので、手首を限界の略90°捩って返せば確実に締結されることになり、締結限界が手先の感覚で明確になり、略90°よりも小さな捩りで締結作業を終了しないようにできるので締結精度が安定し、締結不良も防止できる。
以下、単位管2の詳細を説明する。図9は単位管2の側面図、図10は単位管2の雄側ジョイント10を正面側から示す斜視図、図11は単位管2の雌側ジョイント20を破断してその内側を背面側から示す斜視図、図12は図9の拡大図であり、正面側を外観、背面側を軸方向断面にて示す図、図13は単位管2の雄側ジョイント10及び雌側ジョイント20の各軸方向断面図、図14はジョイント部の結合前後の状態を示す断面図、図15はネジ部の結合前後の状態を示す断面図、図16はシール構造を説明する断面図、図17はジョイント部の結合を段階的に説明する図である。
これらの図において、雄側ジョイント10は前実施例同様の4条ネジであるが、他端側内周には4条のネジ山を設けた雌側ジョイント20が形成されている。図11に示すこの雌側ジョイント20のネジは隣り合うものが重なり合わず周方向にて比較的短いものになっている点で前実施例の4条ネジと異なっている。
この単位管2の長さ方向中間部における一般肉厚部30外径R1が140mm、内径R2が129mm、肉厚Tは5.5mmであり、この種の樹脂製更正管においては比較的薄肉になっている。この外径R1は任意に決定されるが、片手で容易に持てる程度の大きさ(例えば200mm程度)が作業性向上の観点から好ましい。内径R2及び肉厚Tは適宜決定されるが、より大流量の確保並びに流体圧に対する耐圧性の確保を考慮して、可及的に内径R2を大きく、かつ肉厚Tを小さくすることが求められている。
雄側ジョイント10の軸方向先端部である薄肉端部11の先端は、ネジ溝12よりも長く突出するシール突起15をなし、薄肉でその外周面は一般肉厚部30のネジ内径と一致する。シール突起15の先端断面形状は水平方向の軸方向線Jの長さ方向へ突出するV字状の突起をなし、その外側斜面16及び内側斜面17の軸方向線Jに対してなす角はそれぞれ30°ずつであり、これら外側斜面16及び内側斜面17の挟角であるシール突起15の開き角αは60°である。
図11〜14に示すように、雌側ジョイント20には段差24にシール溝25が形成されている。シール溝25は軸方向線Jの長さ方向へV字状断面をなすように外方から刻み込まれ、段差24の全周に形成された環状溝であり、軸方向外方へ開放されている。
シール溝25は、雄側ジョイント10と雌側ジョイント20をネジ結合したとき、シール突起15が嵌合する位置へ形成されるが、外壁面26と内壁面27の各軸方向線Jに対する角は25°である。外壁面26と内壁面27の開き角βはシール突起15の60°に対して50°と小さく、シール突起15がシール溝25を押し広げて嵌合することにより、密着度をより高くして、高いシール性を得るようになっている。
ネジ山22はネジ溝12へ係合するよう、4条のネジ山を周方向へ等間隔で形成したものであり、隣り合うネジ山22間には間隙が形成され、かつネジ山22の周方向長さL2は、ネジ溝12の軸方向で重なり合わない部分の周方向長さL1よりも短く形成され、雌側ジョイント20を雄側ジョイント20と合わせたとき、各ネジ山22が単位管2をその軸先C回りに回転させる僅かな角度調整により、それぞれ対応するネジ溝12へ係合可能になっている。ネジ山22もネジ溝12に対応した台形断面をなす。
薄肉端部21の内周面23は、ネジ山13の山径と一致し、ネジ山22の山径はネジ溝12の底における外径及び外周面と一致し、段差24の内周側より外周側へ入り込んだ位置にあり、シール部24aより外周側に位置する。このようにすることでシール溝25とネジ山22を同時に成形することができる。
4条ネジをなすネジ溝12とネジ山22の周方向長さを図12により説明する。ネジ溝12の周方向長さをa、隣り合うネジ溝12の重なり合う長さをb、隣り合うネジ山13の端部間の長さであり、ネジ山22を受け入れるための間隙をなす受け入れ幅をcとすれば、ネジ溝12の周方向長さaは1/4周長よりも若干長く、受け入れ幅cが略1/4周長程度になっている。隣り合うネジ溝12の重なり合う長さbはネジ溝12の周方向長さaにより任意に設定できる。
一方、ネジ山22の周方向長さをd、隣り合うネジ山22との間隔である隣接間隔をeとしたとき、ネジ山22の周方向長さdは1/4周長よりもかなり短く、隣接間隔eよりも若干長い程度であり、ネジ山22の周方向長さdと隣接間隔eの和である、ネジ山22の一端から隣接するネジ山22の一端までの長さfが受け入れ幅をcと同程度の略1/4周長程度になっている。このようにすることで、雄側ジョイント10と雌側ジョイント20をネジ結合するとき、各ネジ山22をそれぞれ確実に隣り合うネジ山13の端部間へ受け入れ、僅かな調整により迅速にネジ溝12へ係合できるようになる。
次に、雄側ジョイント10と雌側ジョイント20の結合状態について説明する。図14は結合前後の状態を示す断面図であり、Aは隣り合う2つの単位管2を接続する前の状態、Bは接続後の状態を示す。図15はネジ溝12とネジ山22の結合を説明する部分断面図であり、Aが結合前の分離しているネジ溝12とネジ山22を示し、Bは結合後の状態を示す。図16はシール突起15とシール溝25の嵌合を説明する部分断面図であり、Aにシール突起15がシール溝25へ嵌合する前の相互の分離した状態、Bにシール突起15がシール溝25へ嵌合した状態を示す。図17はジョイント部の結合を段階的に説明する図である。
図14のAに示すように、2つの単位管2を軸方向へ並べ、一方の単位管2の雄側ジョイント10と他方の単位管2の雌側ジョイント20とを向かい合わせ、一方の単位管2の雄側ジョイント10を他方の単位管2の雌側ジョイント20の内側に嵌め、いずれか一方側の単位管2を軸線C(図12参照)回りに略1/4回転させると、Bに示すように、ネジ山22がネジ溝12と係合して、双方の単位管2がネジ結合一体化される。
このとき、シール突起15は全体がシール溝25内へ入らず一部が外側へ出ており、雌側ジョイント20の薄肉端部21における先端部21aが雄側ジョイント10の段差14へ当接し、シール突起15がシール溝25へ嵌合するが、薄肉部21の先端21aと雄側ジョイント10の段差14との間には締め代35が確保されている。この締め代35よりも大きな間隙36がシール突起5の最大幅部のP点(すなわち薄肉端部21との屈曲点)と段差24の間に形成されている。
図15のAに示すように、ネジ溝12及びネジ山22の斜面のうち、先端(開放端)側のものを12a,22aとし、他側のものを12b,22bとする。ネジ結合を可能にするため、実際のネジ溝12とネジ山22は僅かに寸法が異なり、ガタが設けられている。なおA図は説明の都合上、ネジ溝12とネジ山22を上下に離して記載してある。
Bに示す結合状態では、ネジ溝12とネジ山22の間にガタをなす若干の隙間28が形成される。施工時には、双方の単位管2は矢示するように逆方向へ引っ張られるため、この隙間28はネジ溝斜面12aとネジ山斜面22bの間に形成される。この隙間28はネジ結合部における液洩れの原因部分となる。特に、施工性を重視した4条ネジの場合、ネジ溝12とネジ山22の係合長さが短くなるため、不可避的にシール性が低下する。
次に、図16によりシール突起15とシール溝25の嵌合によるシール構造について説明する。Aに示すように、シール突起15がシール溝25へ嵌合する前の状態では、シール突起15の開き角αは60°、シール溝25の開き角βは50°であり、α>βとなっている。そこで雄側ジョイント10と雌側ジョイント20をネジ結合すると、Bに示すように双方のネジ結合によるネジ結合力により、シール突起15は軸方向線Jに沿って進み、シール溝25の外壁面26及び内壁面27を外方へ押し広げながら嵌合する。
このため、雌側ジョイント20は樹脂製であるから、楔状に押し込まれるシール突起15により外壁面26及び内壁面27の双方が弾性変形して押し開かれ、その復元力でシール溝25の外壁面26がシール突起15の外側斜面16と及びシール溝25の内壁面27がシール突起15の内側斜面17とそれぞれ緊密に密着し、シール性を高める。しかも、外側斜面16と外壁面26及び内側斜面17と内壁面27はそれぞれテーパー面によりテーパー結合するので、さらにシール性が高まる。
なお、本実施例のシール溝25は外壁面26及び内壁面27の双方が弾性変形する形式であり、シール溝25より外周側における一般肉厚部30の肉厚が比較的薄い薄肉タイプの単位管において可能になる。また、シール溝25の両側の壁面を弾性変形させるので、シール突起15を左右対称形状にすると効率よく両側の壁面を弾性変形させることができる。
このように、シール突起15及びシール溝25をそれぞれ断面V字状にし、V字状の頂点を通る軸方向線Jに対して、外側斜面16及び外壁面26と内側斜面17及び内壁面27を対称に設けると、単位管2内を流れる液圧変動や単位管2の外部から加わる衝撃等により軸方向線Jを挟んで内外に力を受けても、いずれの場合にも、少なくとも一方側のテーパー面がシール性を維持して追従変形できるので、内外から変動する力を受ける用途においても高シール性を維持できる。JIS規格5種の耐圧要件である0.5MPaよりも遙かに高い流体圧が1.0MPa程度の内圧にも耐える高シール性を実現できる。
しかも、シール突起15とシール溝25の間には予めシリコン樹脂等の流動性のあるシール材40を充填しておけば、さらにシール性を高めることができる。このとき、シール材40はシール溝25内へ予め充填するだけで済むので、ネジ結合前に簡単に充填しておくことができ、作業性に優れたものになる。本実施例では樹脂製でありながらも、上記JIS規格5種の耐圧要件よりも遙かに高い1.0MPa程度の内圧にも確実に耐える高シール性を実現できる。
なお、開き角α,βは、α>βの関係を維持すれば、その大きさは任意に設定できる。特に開き角αを大きくすると、4条ネジによるネジ結合におけるシール突起15の移動量であるストロークがあまり大きくなくても、シール溝25を十分大きく弾性変形させて必要なシール性能を得ることができるので、ストロークの小さな4条ネジ等の多条ネジに有効である。また、左右対称のV字状に限らず、斜面を内外いずれか一方側のみとする非対称形状でもよく、シール溝25側は角形断面や半円形断面略であってもよい。
さらに、シール材40は液状のものに限らず、パッキンやオーリングなどの固形部材でもよい。この場合には、固形のシール材40をシール溝25内へ予め入れておくだけで済むので、さらに作業性が向上する。
図17は、雄側ジョイント10と雌側ジョイント20の結合時における状態を段階的に示す図であり、Aはネジ結合前の状態である。この状態で雄側ジョイント10の薄肉部11を雌側ジョイント20の薄肉部21の内側へ差し込むと、雄側ジョイント10のネジ山13が雌側ジョイント20におけるネジ山23ぼ外側へ当接したBの状態になる。
Bの状態では、シール突起16は先端側のみがシール溝25内へ抵抗無く入るが、シール溝を弾性変形する状態に至っていない。
Cは4条ネジによるネジ結合が終了した状態であり、シール突起15はシール溝25内へ接触部の外壁面26及び内壁面27を弾性変形させながら嵌合するが、まだ十分には嵌合しておらず、段差14と薄肉部21の先端21aとの間に締め代35が形成されている初期嵌合状態となる。
Dはシール完了状態であり、Cにおいて締め代35が解消するまで雄側ジョイント10を締め込むと、シール突起15はシール溝25を弾性変形させて外壁面26及び内壁面27を押し広げながら十分に深く嵌合し、高いシール性能を実現する。
次に、本実施例の作用を説明する。図8に示すように、単位管2をマンホール5内へ入れ、さらに横穴状の既設管3による管路4内へ挿入する。続いて別の単位管2をマンホール5内へ入れ、先の管路4内にある単位管2の端部と、雄側ジョイント10及び雌側ジョイント20が向かい合うように合わせ、後からマンホール5内へ入れた単位管2を回転させると管路4内の単位管2とネジ結合によりネジ結合一体化するので、この一体化したものを管路4内へ送り込み、以後、マンホール5内にて新たな単位管2を継ぎ足し、管路4内へ送り込む作業を反復すれば、長尺の更正管1を管路4内へ容易に敷設できる。
この継ぎ足し作業において、作業者は単位管2の外周を片方の手8で持ってマンホール5内へ入れ、略1/4回転すなわち略90°回転させて、更正管1の一端へ迅速に結合することができる。このため、略90°の回転で接続できるから、手を裏返すことなく接続できる。3条ネジなど、90°を超える回転角では、手を裏返す必要があるが、マンホール5へ上方から入れた手を裏返すことはかなり苦痛を伴う、手間のかかる作業となるが、このような作業を不要とし、快適かつ迅速に作業できる。
また、4条ネジの結合と同時にシール突起15がシール溝25へ入り込んでシールが形成される。このときシール突起15の開き角αが比較的大きく、しかもシール溝25の開き角βよりも大きいから、シール突起15のストローク量に対してシール溝25を押し開く量の割合が大きくなり、速やかにシール溝25を押し開きながらシール突起15を嵌合して、シール突起15とシール溝25の対向する斜面を強固に密着させることができる。
このため、シール突起15のストローク量を比較的少なくすることができ4条ネジに好適なものとなり、かつ、シール突起15の突出量を小さくし、シール溝25を浅くすることができる。
さらに、シール溝25内へシール材40を充填することにより、シール性をより一層高めることができ、樹脂製でありながらも使用に十分な高シール性を実現できる。
また、シール突起15及びシール溝25を一般肉厚部30の肉厚内に設けることで、更正管1の内径をジョイント部で大きくする必要がなく、面一にできるから、内径を可及的に大きくでき、ジョイント部内側に狭隘部を形成することなく大流量を可能にする。
その結果、既設管3内へ内挿するものであっても、更正管1を可及的に大径化でき、大流量を確保でき、更生管に好適なものとなる。
なお、本願発明は上記実施例に限定されず種々に応用可能であり、例えば、管路は更生管としての用途のみならず、一般的な上下水道等や土木事業用等の各種流体用管路に利用できる。また、単位管の外径・内径及び一般肉厚等の寸法、耐圧性能等は使用目的に応じて任意に設定できる。また、第1実施例と第2実施例は構成各部が相互に利用不可能程度に独立したものではないから、適宜組合せることができる。
また、ジョイント部に設けられるネジは必ずしも4条ネジで有る必要はなく、2条以上の
多条ネジであれば足りる。
さらに、シール性能の基準は、必ずしもJIS規格の等級(5種)に限定されず、他の規格における同等のシール性能を要求される等級でもよい。
1:更正管、2:単位管、10:雄側ジョイント、11:薄肉部、12:ネジ溝、13:ネジ山、15:シール突起、18:ネジ形成部、20:雌側ジョイント、21:薄肉部、22:ネジ溝、23:ネジ山、25:シール溝、28:ネジ形成部、30:一般肉厚部

Claims (8)

  1. 流体の流路を形成するため、所定長さの単位管の長さ方向一端側にネジを外周面に形成した雄ジョイント部を設け、他端側にネジを内周面に形成した雌ジョイント部を設け、これら雌雄のジョイント部はそれぞれ単位管の一般肉厚内に形成するとともに、この単位管を長さ方向へ複数継ぎ足して長尺の管体とし、接続時における長尺管体の外表面が面一になるようにした流体流路用管体の構造において、
    前記単位管は樹脂製であり、前記雌雄のジョイント部のネジを多条ネジとし、
    前記雌雄のジョイント部の一方側に、先端部がテーパー状断面をなして軸方向へ突出するシール突起を設け、他方側にこのシール突起が嵌合するシール溝を設け、
    前記雌雄のジョイント部をネジ結合するとき、前記シール突起が前記シール溝を押し広げながら嵌合することを特徴とする流体流路用管体の構造。
  2. 前記雌雄のネジは、各ジョイント部の周方向に略1/4周毎に形成された4本のネジ溝とこのネジ溝に係合する4本のネジ山からなる4条ネジであることを特徴とする請求項1に記載した流体流路用管体の構造。
  3. 前記シール突起とシール溝がネジ部よりも単位管の径方向内側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載した流体流路用管体の構造。
  4. 前記単位管を継ぎ足した長尺の管体は更正管として用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載した流体流路用管体の構造。
  5. 前記雌雄のジョイント部は、ネジ結合完了時にゆるみ止めをなすロック部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載した流体流路用管体の構造。
  6. 前記シール突起は先端部をV字状断面とし、前記シール溝は前記シール突起が嵌合するV字状断面溝とし、前記シール突起のV字状をなす開き角度が前記シール溝のV字状をなす開き角度よりも大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載した流体流路用管体の構造。
  7. 前記シール溝内に予めシール材を入れ、シール突起の先端とシール溝の間をシールすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載した流体流路用管体の構造。
  8. 前記単位管は、マンホール外にて、手で持ってマンホール内へ差し込んだ状態で継ぎ足し接続するものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載した流体流路用管体の構造。
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