JP4415809B2 - 自動車の下部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の下部車体構造に関し、特に、メインフロアパネルとリヤフロアパネルとの境界段差部付近に、車幅方向に延びるとともに上に凸なる湾曲部を有するフロアクロスメンバを備え、その後方に燃料タンクが配設されたものに関する。
従来、メインフロアパネルとリヤフロアパネルとの境界段差部(当明細書において、以下キックアップ部ともいう)の後方に燃料タンクを配設した構造が知られている。例えば特許文献1には、キックアップ部より後方の車幅方向両端付近で前後方向に延びる各リヤサイドメンバ(当明細書のリヤサイドフレームに相当する)の間に、その間隔の略全幅に亘り配設された燃料タンクが示されている。近年、燃料タンクは大容量化の要求を満たすため、上記のように可及的に幅広とした構成が多く採用されている。
またキックアップ部付近に、車幅方向に延びる剛性部材であるフロアクロスメンバを配設したものが知られている。例えば特許文献2には、キックアップ部の後方で車幅方向の片側寄りに燃料タンクが配設された自動車において、キックアップ部付近にクロスメンバ(当明細書のフロアクロスメンバに相当する)を備えたものが示されている。このクロスメンバには、車幅方向で燃料タンクより外側の位置に、クロスメンバと一体のリンフォースが設けられている。そしてクロスメンバとリンフォースとが側面視で閉断面を形成することによってクロスメンバの剛性が高められ、側突時(側面からの衝突時)における燃料タンクの変形等が抑制されるように構成されている。
特開平8−301139号公報 特開2000−272544号公報
しかしながら、部品のレイアウト状況や燃料タンクの形状によっては、上記特許文献2のような構造でも側突時の燃料タンクの変形が充分抑制されない場合があるという問題があった。
通常、上記メインフロアパネルおよび上記リヤフロアパネルの下方には、排気管やプロペラシャフト等(以下これらを総称してフロア下方部材という)が配設される。これらは、最低地上高を確保するために、ある程度高い位置に配設する必要がある。しかしフロア下方部材とフロアクロスメンバとは略直交するように配設されているので、フロア下方部材の上端がフロアクロスメンバの下端より上方に突出すると互いに干渉してしまう。このような場合、フロアクロスメンバ側に上に凸なる湾曲部を設け、干渉を回避することが行われている。
しかしフロアクロスメンバに、このような湾曲部を設けることは側突時の侵入量(車両内側への変形量)を増大させ易くする。特に下方部材のレイアウト上、その上端を比較的高い位置に設定する必要がある場合には、上記湾曲部の湾曲度合を大きくしなければならないので、より侵入量が増大する不利な条件となる。
一方、上記特許文献1に示されるような、可及的に幅広とした燃料タンクは、比較的小さな侵入量でも側突の影響が燃料タンクに及び易く、燃料タンクの変形を抑制する上で不利となっている。
さらに、燃料タンクを大容量化するために、燃料タンクの高さも拡大傾向にある。燃料タンクの高さを拡大した場合、フロア下方部材との干渉を避けて、下面が上向きに湾曲した、いわゆる鞍型の燃料タンク形状が採用される。そして、フロア下方部材の上端が高く設定された場合、燃料タンクの下面の湾曲度合も大きくする必要があり、側方からの荷重に対する剛性が低下する。つまり側突時の変形の抑制に対して不利となっている。
以上のように、フロア下方部材の上端が比較的高い位置に設定され、かつ幅広の燃料タンクが搭載された場合、側突時に燃料タンクの変形を抑制する上で不利な条件が重なることになる。このような場合には上記特許文献2に示されたような構造ではもはや不充分であり、さらに側突に対する剛性を高めた構造が求められる。
本発明は以上のような事情に鑑み、上端が比較的高い位置に設定されたフロア下方部材とフロアクロスメンバとの干渉が避けられるようなレイアウトを成立させつつ、側突時の侵入を抑制し、幅広の燃料タンクを搭載してもその側突時の変形を抑制することができる自動車の下部車体構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、メインフロアパネルとリヤフロアパネルとの境界段差部(キックアップ部)より後方の車幅方向略中央に配設される燃料タンクと、上記メインフロアパネルおよび上記リヤフロアパネルの下方の車幅方向略中央に、前後方向に長く配設されるフロア下方部材と、上記境界段差部付近で車幅方向に延びる剛性部材であって、上記フロア下方部材の上方に配設されるとともに、該フロア下方部材との干渉を避けるような上に凸なる湾曲部を有するフロアクロスメンバとを備えた自動車の下部車体構造において、上記湾曲部より上方で上記フロアクロスメンバと一体に配設され、少なくとも上記燃料タンクの略全幅に亘り車幅方向に略直線状に延びるとともに、その軸方向に垂直な断面が閉断面となっている直線状閉断面部材を備えたことを特徴とする。
この構造は、特に車幅方向両端付近で前後方向に延びる剛性部材であるリヤサイドフレームを備え、上記燃料タンクは、上記各リヤサイドフレームの間に、その間隔の略全幅に亘り配設されている場合に好適である。
上記直線状閉断面部材は、たとえばパイプ部材とすれば好適である。
また上記フロアクロスメンバは、略垂直に立設されるとともに上端が上記リヤフロアパネルと接合される縦壁を備え、側面視で略コ字状断面を含み、そのコ字状断面部に上記直線状閉断面部材を格納するように構成された車幅方向に延びる格納部材が、上記コ字状断面部の開放面側で上記縦壁と接合されているように構成しても良い。
さらに上記フロアクロスメンバは、略水平に配設されるとともに前端が上記メインフロアパネルと接合される水平壁を備え、上記湾曲部付近で上記フロアクロスメンバと一体に配設されるとともに、上記縦壁と上記水平壁とに接合されて上記直線状閉断面部材を囲むような閉断面を形成する補強部材を備えた構造としても良い。
また上記直線状閉断面部材の車幅方向両端付近で上記フロアクロスメンバと一体に配設され、前後方向に延びるとともに正面視で閉断面を形成する壁面を有するボックス部材を備えた構造としても良い。
本発明の自動車の下部車体構造によれば、フロアクロスメンバに比較的大きな湾曲部があっても、直線状閉断面部材によって側方からの荷重に対する剛性を確保することができる。すなわちプロペラシャフトや排気管等のフロア下方部材とフロアクロスメンバとの干渉が避けられるようなレイアウトを成立させつつ、フロアクロスメンバの剛性を高めることができる。しかも、直線状閉断面部材は燃料タンクの略全幅に亘り設けられているので、燃料タンクに及ぶ相手衝突物の侵入を直線状閉断面部材で直接阻止することができる。したがって、たとえば各リヤサイドフレームの間に、その間隔の略全幅に亘り配設されているような幅広の燃料タンクを搭載したような場合でも、その側突時の変形を効果的に抑制することができる。
直線状閉断面部材をパイプ部材とすると、同じ断面積を有する中実部材よりも断面二次モーメントを大きくすることができる。すなわち折れモードの変形に対して優位な構造とすることができる。パイプ部材のなかでも、丸パイプないしは丸に近い多角形パイプが折れモードの変形に対して特に優位である。
請求項4に示す格納状部材を設けると、コ字状断面部とフロアクロスメンバとが側面視で閉断面を形成するので、直線状閉断面部材とあわせて二重の閉断面が形成され、フロアクロスメンバの剛性がより高められる。また格納部材によって、直線状閉断面部材とフロアクロスメンバとを容易に接合することができる。すなわち、予め直線状閉断面部材を格納部材のコ字状断面部に格納して接合しておき、その後コ字状断面部の開放面側とフロアクロスメンバとを接合すれば良い。特に、直線状閉断面部材として、フロアクロスメンバに直接接合し難い丸パイプ等を採用した場合に効果的である。
請求項5に示す補強部材を設けると、フロアクロスメンバの縦壁と水平壁、および当該補強部材とでフロアクロスメンバの湾曲部付近に更なる閉断面を形成することができる。すなわち剛性の低下した湾曲部に効果的な局部的補強を行うことができる。
請求項6に示すボックス部材を設けると、側方からの荷重を直線状閉断面部材と当該ボックス部材との両方で受けるので、側突時の侵入を一層抑制することができる。またボックス部材は正面視で閉断面を形成しているので前後方向にも高い剛性を有する。したがって前後方向衝突時に、フロアクロスメンバの前後方向の変形を抑制することができる。
なお、当明細書における前後左右上下の方向は、運転席に着座した運転者から見た方向を指す。すなわち車幅方向とは左右方向と同義である。また正面視とは車両の前端と対向する視点から見た状態をいう。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る自動車の下部車体構造1の要部斜視図である。車両下部の前後方向中央付近に、略水平なメインフロアパネル10(二点鎖線で示す)が設けられている。そしてその後端は、やや後方に傾斜して立ち上がるキックアップ部10a(境界段差部。二点鎖線で示す)となっている。キックアップ部10aの上端には、その後方に略水平に拡がるリヤフロアパネル12が接合されている。メインフロアパネル10およびリヤフロアパネル12は、車両の両側下部で前後方向に延びる剛性部材である両サイドシル2の間に設けられている。図1では右側(紙面では左側)のサイドシル2を示している。
キックアップ部10a付近の下方には、両サイドシル2の間で車幅方向に延びる剛性部材であるフロアクロスメンバ3(いわゆるNo.3クロスメンバ)が設けられている。フロアクロスメンバ3は、側面視で略L字状断面を有する部材であり、略水平に配設されるとともに前端がメインフロアパネル10に接合されるフロアクロスメンバ下壁3b(水平壁)と、フロアクロスメンバ下壁3bの後端からやや後方に傾斜して立ち上がるとともに上端がリヤフロアパネル12に接合されているフロアクロスメンバ後壁3a(縦壁)とからなる。
フロアクロスメンバ下壁3bより更に下方の車幅方向略中央には、前後方向に長いフロア下方部材(当実施形態ではプロペラシャフト18および排気管19)が配設されている。そしてフロアクロスメンバ3には、これらとの干渉を避けるような上に凸なるフロアクロスメンバ湾曲部3cが設けられている。
フロアクロスメンバ後壁3aの更に後方には幅広の燃料タンク15が設けられている。燃料タンク15の底面はフロアクロスメンバ下壁3bより低い位置にあり、フロアクロスメンバ湾曲部3cと同様に、プロペラシャフト18および排気管19との干渉を避けるような上に凸なる燃料タンク湾曲部15a(図3参照)が設けられている。すなわち燃料タンク15は、いわゆる鞍型燃料タンクである。
フロアクロスメンバ3には、パイプ部材20、重合パネル21、格納部材22、補強部材24およびボックス部材26が直接または間接的に接合されているが、これらの部材については後に断面図を参照して詳述する。
図2は図1の概略底面図であり、図3は図1の概略正面図である。図2および図3に示すように、プロペラシャフト18および排気管19は、車幅方向略中央で前後方向に長く配設されている。これらは平面視で一部重複する空間を占めており、上下方向にオフセットすることによって互いの干渉を回避している。当実施形態では、フロアクロスメンバ3付近において、プロペラシャフト18が排気管19より上方に位置している。
フロアクロスメンバ3や燃料タンク15との干渉を避けるためには、プロペラシャフト18および排気管19の設置高さが低い方が望ましい。しかし一方では所定の最低地上高を確保する必要があり、排気管19の設置高さに下限があるのでプロペラシャフト18の上端が比較的高くなっている。このため、たとえばプロペラシャフト18がなく、排気管19のみとの干渉を避ければ良い場合等に比べて、フロアクロスメンバ湾曲部3cや燃料タンク湾曲部15aの湾曲度合が大きくなっている。
図2に示すように、両サイドシル2の後端に接続されて、更に後方に延びる剛性部材としてリヤサイドフレーム5が設けられている。そしてこの両リヤサイドフレーム5の間に、車幅方向に延びる剛性部材であるリヤクロスメンバ4(いわゆるNo.4クロスメンバ)が設けられている。
燃料タンク15は、前後方向に張架された左右一対の取付けベルト9に支持されている。取付けベルト9は、前端がフロアクロスメンバ3に、後端がリヤサイドフレーム5の内側張出し部に、それぞれベルト支持部9aを介して固定されている。図2に示すように、燃料タンク15は平面視で両リヤサイドフレーム5の間に設けられているが、その幅はリヤサイドフレーム5の車幅方向間隔より僅かに小さい。すなわち燃料タンク15は、両リヤサイドフレーム5の間に配設される燃料タンクとしては最大限幅広な設定となっている。
図4は図3のIV−IV線断面図である。この断面において、フロアクロスメンバ後壁3aには、パイプ部材20、重合パネル21および格納部材22が直接または間接的に接合されている。図3に示すように、これらの部材は、何れも正面視で燃料タンク15の略全幅に亘って車幅方向に延びる部材である。
重合パネル21は、側面視で略L字状断面を有する板状部材であり、フロアクロスメンバ後壁3aの前面およびフロアクロスメンバ下壁3bの上面に略重合するように接合されている。
格納部材22は、側面視でハット状断面を有する部材である。すなわち、略コ字状断面を有するコ字状断面部22aと、コ字状断面部22aの上下両縁部を外側に約90度折り返したような折り返し部22bとからなる。この折り返し部22bは、コ字状断面部22aの開放面側を後方に向けた状態で、重合パネル21を介してフロアクロスメンバ後壁3aに接合されている。したがって、コ字状断面部22aとフロアクロスメンバ後壁3aとは閉断面を形成している。
格納部材22のコ字状断面部22aに、パイプ部材20(直線状閉断面部材)が格納されている。パイプ部材20は、側面視で管状断面を有する丸パイプである。パイプ部材20は、直接的にはコ字状断面部22aに接合されることにより、格納部材22を介してフロアクロスメンバ後壁3aに接合されている。
図5は図3のIII−III線断面図である。この断面位置はプロペラシャフト18の最大高さ位置である。このため、フロアクロスメンバ湾曲部3cや燃料タンク湾曲部15aの湾曲頂点位置ともなっている。この断面位置ではパイプ部材20や格納部材22の上下方向設置スペースが狭くなっているので、格納部材22はコ字状断面部22aを残し、折り返し部22bは切除されている。
そして、パイプ部材20および格納部材22を囲むようにして補強部材24が設けられている。補強部材24は、図1および図3に示すように、車幅方向でフロアクロスメンバ湾曲部3cの略全幅に亘り設けられ、フロアクロスメンバ下壁3bとフロアクロスメンバ後壁3aとを重合パネル21を介して略逆L字状に接合する板状部材である。したがって、フロアクロスメンバ後壁3a、フロアクロスメンバ下壁3bおよび補強部材24とで側面視で閉断面が形成されており、その閉断面内をパイプ部材20および格納部材22が通るように構成されている。
図6は図3のV−V線断面図である。この断面位置はパイプ部材20の端部付近である。この断面位置でも格納部材22はコ字状断面部22aを残し、折り返し部22bは切除されている。そして格納部材22の下方にはボックス部材26が設けられている。ボックス部材26は、前面が開口した箱状部材である。そして上縁が約90度上方に折り返されており、その折り返し部が格納部材22と接合されている。また後面および下面が、重合パネル21を介してフロアクロスメンバ後壁3aおよびフロアクロスメンバ下壁3bに接合されている。ボックス部材26の上下面と左右面とは、前後方向に立設された矩形壁面(正面視で閉断面となる)を形成している。なおボックス部材26は、パイプ部材20の他端側にも対称形状で設けられている。
以上の構成からなる自動車の下部車体構造1は、側突時に以下のように作用する。フロアクロスメンバ3付近において側突によって過大な荷重を受けたとき、サイドシル2およびフロアクロスメンバ3は衝撃を吸収しつつある程度変形する。しかしフロアクロスメンバ3の剛性が充分高められているので、燃料タンク15側への侵入が抑制される。
フロアクロスメンバ3自体は、車幅方向中央部に比較的大きなフロアクロスメンバ湾曲部3cを有するため、側突時の侵入抑制に対して不利になっている。しかしパイプ部材20、格納部材22、補強部材24およびボックス部材26によってその不利が解消されている。
まずパイプ部材20は、折れモードの変形に対し最も優位な形状の直線状丸パイプなので、フロアクロスメンバ3に接合されることによって、側方からの荷重に対するフロアクロスメンバ3の剛性を格段に高めている。しかも、パイプ部材20は燃料タンク15の略全幅に亘り設けられているので、燃料タンク15に及ぶ相手衝突物の侵入をパイプ部材20で直接抑制することができる。
格納部材22は、コ字状断面部22aが重合パネル21を介してフロアクロスメンバに接合されることにより側面視で閉断面を形成している。この閉断面とパイプ部材20の閉断面とが二重の閉断面を形成するので、フロアクロスメンバ3の剛性がより高められている。
補強部材24は、重合パネル21を介してフロアクロスメンバ後壁3aおよびフロアクロスメンバ下壁3bに接合されることにより側面視で閉断面を形成している。この閉断面とパイプ部材20の閉断面とが二重の(格納部材22の折り返し部22bが設けられている範囲と重複する箇所では三重)閉断面を形成するので、フロアクロスメンバ湾曲部3cに効果的な局部的補強を行っている。
ボックス部材26は、パイプ部材20の両端付近に設けられ、側方からの荷重をパイプ部材20と共に受けるので、側突時の燃料タンク15に及ぶ相手衝突物の侵入を一層効果的に抑制している。なお、ボックス部材26は、正面視で閉断面を形成しているので、フロアクロスメンバ3の前後方向の剛性も高めている。したがって前後方向衝突時に、フロアクロスメンバ3の前後方向の変形を抑制する作用も有する。
その他の作用効果として、格納部材22を設けることによって、パイプ部材20をフロアクロスメンバ後壁3a(直接的には重合パネル21)に接合し易くなっている。すなわち、パイプ部材20の形状が丸パイプであるため、これを直接重合パネル21に接合するのは位置決め等の作業が煩雑になりがちである。そこで当実施形態のように構成することにより、予めパイプ部材20を格納部材22のコ字状断面部22aに格納して接合しておき、その後コ字状断面部22aの開放面側と重合パネル21とを接合することによって接合作業を容易にすることができる。
以上のように、当実施形態の構成によると、プロペラシャフト18や排気管19とフロアクロスメンバ3との干渉が避けられるようなレイアウトを成立させつつ、側突時の侵入を抑制し、幅広の燃料タンクを搭載してもその側突時の変形を抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変形を行っても良い。例えば、パイプ部材20に代えて、中実の直線状部材を用いても良い。或いは丸パイプ以外の多角形パイプを用いても良い。但し当実施形態のようにパイプ部材、特に丸パイプとすれば、重量増加に対する剛性向上効果を最大にすることができるという利点がある。
フロアクロスメンバ湾曲部3cは、必ずしもプロペラシャフト18および排気管19との干渉を避けるために設けられたものである必要はない。何れか一方、あるいは別の部材との干渉を避けるものであっても良い。
フロアクロスメンバ3は、必ずしも当実施形態のように側面視で略L字状断面を有するものである必要はない。例えば側面視で矩形状閉断面を有するものであっても良い。但し、当実施形態のように比較的フロアクロスメンバ湾曲部3cによる剛性低下の影響が大きい形状である場合に本発明の効果を顕著に奏することができる。
格納部材22は、必ずしも側面視でハット状断面を有するものでなくても良い。たとえば上下両方または片方の折り返し部22bをコ字状断面部22aの内側へ折り返したものであっても良い。また折り返し部22bを、上下何れか一方にのみ設けたものであっても良い。
本発明の実施形態に係る自動車の下部車体構造の要部斜視図である。 図1の概略底面図である。 図1の概略正面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のIII−III線断面図である。 図3のV−V線断面図である。
符号の説明
1 自動車の下部車体構造
3 フロアクロスメンバ
3a フロアクロスメンバ後壁(縦壁)
3b フロアクロスメンバ下壁(水平壁)
3c フロアクロスメンバ湾曲部(湾曲部)
5 リヤサイドフレーム
10 メインフロアパネル
10a キックアップ部(境界段差部)
12 リヤフロアパネル
15 燃料タンク
18 プロペラシャフト(フロア下方部材)
19 排気管(フロア下方部材)
20 パイプ部材(直線状閉断面部材)
22 格納部材
22a コ字状断面部
24 補強部材
26 ボックス部材

Claims (6)

  1. メインフロアパネルとリヤフロアパネルとの境界段差部より後方の車幅方向略中央に配設される燃料タンクと、
    上記メインフロアパネルおよび上記リヤフロアパネルの下方の車幅方向略中央に、前後方向に長く配設されるフロア下方部材と、
    上記境界段差部付近で車幅方向に延びる剛性部材であって、上記フロア下方部材の上方に配設されるとともに、該フロア下方部材との干渉を避けるような上に凸なる湾曲部を有するフロアクロスメンバとを備えた自動車の下部車体構造において、
    上記湾曲部より上方で上記フロアクロスメンバと一体に配設され、少なくとも上記燃料タンクの略全幅に亘り車幅方向に略直線状に延びるとともに、その軸方向に垂直な断面が閉断面となっている直線状閉断面部材を備えたことを特徴とする自動車の下部車体構造。
  2. 車幅方向両端付近で前後方向に延びる剛性部材であるリヤサイドフレームを備え、
    上記燃料タンクは、上記各リヤサイドフレームの間に、その間隔の略全幅に亘り配設されていることを特徴とする請求項1記載の自動車の下部車体構造。
  3. 上記直線状閉断面部材はパイプ部材であることを特徴とする請求項1または2記載の自動車の下部車体構造。
  4. 上記フロアクロスメンバは、略垂直に立設されるとともに上端が上記リヤフロアパネルと接合される縦壁を備え、
    側面視で略コ字状断面を含み、そのコ字状断面部に上記直線状閉断面部材を格納するように構成された車幅方向に延びる格納部材が、上記コ字状断面部の開放面側で上記縦壁と接合されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自動車の下部車体構造。
  5. 上記フロアクロスメンバは、略水平に配設されるとともに前端が上記メインフロアパネルと接合される水平壁を備え、
    上記湾曲部付近で上記フロアクロスメンバと一体に配設されるとともに、上記縦壁と上記水平壁とに接合されて上記直線状閉断面部材を囲むような閉断面を形成する補強部材を備えたことを特徴とする請求項4記載の自動車の下部車体構造。
  6. 上記直線状閉断面部材の車幅方向両端付近で上記フロアクロスメンバと一体に配設され、前後方向に延びるとともに正面視で閉断面を形成する壁面を有するボックス部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の自動車の下部車体構造。
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