JP4414793B2 - 船舶 - Google Patents

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Description


本発明は、波浪中の推進抵抗が少ない船舶に関するものであり、より詳細には、船首バルブを有する船舶の船首部分の構造に関する。
タンカーやバルクキャリヤー等の肥大船においては、平水中の造波抵抗を少なくするため、船首バルブ(バルバスバウ:Bulbous Bow )を船首に設けている。この船首バルブは、平水中の推進抵抗の成分である摩擦抵抗、圧力抵抗、造波抵抗、空気抵抗の内の造波抵抗を小さくするために、船体が造る波を打ち消すように船首下部に設けられる構造物である。
そして、この船首バルブは、船首で起こす波の位置をずらせて、それより後ろの方で起こす波とうまく干渉させることにより、全体の造波抵抗を小さくするものである。また、低速肥大船では、船首近傍の水の流れを整えて渦抵抗を減少する効果もある。
しかしながら、図17〜図20に示すように、船首バルブ11Xを設けた従来の船舶1Xでは、その上方は、船首バルブ11Xの先端より後退し、再度上甲板13Xで前進した構造となっている。そのため、普通は、満載喫水線や最大喫水線等の航行時の水面付近は、丸みを帯びた肥った形状をしており、進行方向に対して緩やかな曲線で形成されていることが多い。
そのため、実海域においては、前方から船首に入射してくる波が船首部で殆ど前方に反射されるため、この波の反射による抵抗増加が大きくなる。また、それと共に、波を受けて船体が運動することによって生じる波によっても抵抗が増加する。従って、実海域においては、平水中の抵抗以外に波浪中抵抗増加が生じることになる。
特に、巨大タンカーのような肥大船では、実海域で発生する波の多くが船長に比べてその波長が短くなり、船首部分で反射されるようになるため、平水中の推進抵抗に対する波浪中抵抗の増加の割合が大きくなる。そのため、シーマジンが小さいと波浪中の航行速度(船速)が低下してしまうという問題がある。なお、このシーマジンとは、「波浪中を一定船速で航行するために必要な馬力増加量」を「同一船速での平水中馬力」で割った値である。
この肥大船の波浪中抵抗増加を低減するために、船首部分を前方にできるだけ尖らせて、波を前に崩さず横にかき分けることを考えて、最大喫水線よりも上方のすべての水線面における船首形状を尖らせて形成した肥大船が提案されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照。)。
しかしながら、最大喫水線より上方に波が当たる場合は、満載時でしかも波が高い場合が主であり、軽荷時や、波の主たる成分の波長が船長に比べて比較的短い穏やか海象では、殆ど波が当たらないので、荒天時以外では波浪中抵抗増加の減少効果が少ないのではないかと推定される。
また、波浪中の航行時に推進性能の向上を図るために、満載喫水線の下方で船首垂線よりも前方へ突出した船首バルブと満載喫水線の上方で船首垂線よりも前方へ突出した船首上部とを有する大型肥大船において、満載喫水線の近傍の船首端部に尖端縁を前方に向け平水面を貫通するようにして楔状付加物を装着し、波浪中の航行時に、前方から船首部へ入射する波が、楔状付加物の尖端縁で左右に切り分けられるようにし、反射波の発生を防止する波浪中推進性能向上手段付き大型肥大船が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、図21に示すように、主船体1Ybと付加物12Yとの接合部分が滑らかに接続されず、面の不連続、即ち、折れ曲がり部分Qが生じる場合には、その部分Qの近傍で渦Vや新たな波Wが発生し、平水中のみならず波浪中においても抵抗が増加するという問題がある。
特許第3279284号公報 特許第3279285号公報 特許平8−142974号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、船首バルブを有する船舶において、船首部で入射波に対する反射波を低減することにより、波浪中抵抗増加を低減して推進性能を向上できる船舶を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の船舶は船首バルブを有する船舶において、該船首バルブの上方の水面付近に、付加物として取り付け可能な反射波低減構造物を設け、前記反射波低減構造物を、水面形状において、先端部が前記船首バルブの先端と同じ位置、又は、前記船首バルブの先端より後退した位置になるように設けると共に、主船体と滑らかに接する曲面を有して形成し、更に、水線面形状において、主船体と前記反射波低減構造物との接続部分の形状を、主船体と前記反射波低減構造物の両方に接し、中心を外側に持つ円弧の形状とすると共に、前記反射波低減構造物の前端と主船体の前端との距離をL1として、前記円弧の半径を2×L1〜4×L1とすると共に、前記反射波低減構造物を、付加物として取り付け可能に形成すると共に、船首バルブの先端の上部から上方に延びて船首ラインと交差する第1の点までの第1の線と、船首バルブの先端の上部から水平に船体に延びて滑らかに船体を形成する線に第2の点で接続する第2の線と、前記第1の点と前記第2の点とを結ぶ第3の線とで舷側側の面を形成する波切り構造物で構成することを特徴として構成される。
この反射波低減構造物は、船首バルブを有する船舶の船首部分に入射してくる波の反射を低減できるもので、かつ、その主船体との接続部分で渦や波を発生し難いものであればよく、入射波を船側方向に逸らして反射を少なくする、波切り部の水線面形状が鋭角状の構造物等を主船体と滑らかに接する曲面に有して形成することにより構成できる。
そして、この反射波低減構造物は、船首バルブを有する船舶、即ち、球状船首を有する船舶において、船首バルブの上方の水面付近に設けられる。この船首バルブの上方の水面付近とは、船舶が航行するときに、水面と交差し波が当たる部分である。
なお、一般に船舶は積み荷の状態によって喫水が変化し、船首に対する水面位置も上下する。ここでは、満載状態における喫水部分や軽荷状態における喫水部分など、船舶の航行で遭遇する水面の位置を全部含むことが望ましいが、一部の状態のみの水面近傍であっても、その喫水において効果を発揮できるので、必ずしも船舶の航行で遭遇する水面位置の全部を含くまなくてもよいものとする。
本発明の船舶によれば、船首部における船首バルブの上方の水線面、即ち、水面近傍に設けた反射波低減構造物により、船舶が波浪中を航行している時に入射してくる波が、船首部分で反射されるのを低減することができるので、反射波による抵抗増加を減少できる。また、一般に反射波を低減する構造体は、船体運動による造波も低減するので、船体運動による抵抗増加も低減する。従って、波浪中の推進性能が向上し、航行に必要な馬力も低減するので、燃費及び二酸化炭素削減効果も得ることができる。
その上、反射波低減構造物を主船体と滑らかに接する曲面を有して形成するので、この主船体と反射波低減構造物の接続部分で、渦や波が発生するのを防止して、平水中及び波浪中の抵抗増加を防止できる。
また、反射波低減構造物の先端を船首バルブの先端とする代りに、反射波低減構造物の先端が船首バルブの先端よりも主船体方向に後退させて設けると、反射波低減効果は多少低減するが付加物の大きさを小さくすることができる。
なお、この反射波低減構造物は、船首バルブ形状を殆ど変形させることなく、船首バルブ船型として設計された船首構造に、追加して設ける構成となるため、従来の船首バルブの設計手法には影響を及ぼさない。
また、船首バルブが発生する波の効果は、航行時の水面より深い部分で発生し、一方、反射波低減構造物が発生する造波抵抗は極めて小さいため、船首バルブとこの反射波低減構造物との干渉は小さい。そのため、平水中の抵抗増加は極めて小さく、波浪中抵抗増加の低減効果の方が大きい。
そして、上記の船舶で、水線面形状において、主船体と前記反射波低減構造物との接続部分の形状を、主船体と前記反射波低減構造物の両方に接し、中心を外側に持つ円弧の形状とすると共に、前記反射波低減構造物の前端と主船体の前端との距離をL1として、前記円弧の半径を2×L1〜4×L1とする。
つまり、水線面形状において、主船体と反射波低減構造物が連続的に滑らかに接合するように、反射波低減構造物の長さL1の2〜4倍の半径を持つ円弧の形状によって滑らかに接する曲面を有して形成する。この構造によれば、この主船体と反射波低減構造物の接続部分で、渦や波が発生するのを防止して、平水中及び波浪中の抵抗増加を防止でき、その上、接続部分の形状を特定の半径の円弧形状とすることにより、反射波低減構造物の長さL1に従って円弧が決まり、形状全体が決まるので、設計が単純化し、曲面加工も円弧なので単純化され、加工容易となる。
なお、円弧の半径を2×L1未満とすると、急激なカーブで主船体と接することになり、接続部分における渦や波の発生防止効果が不十分となる。また、円弧の半径を4×L1より大きくすると、形状の関係から反射波低減構造物の長さが実質的に短くなり、反射波低減構造物が小さくなるので、反射波低減構造物全体としての、反射波による抵抗増加の減少効果が不十分となる。
また、反射波低減構造物を波切り構造物として形成することができ、例えば、この波切り構造物は、波切り構造物が入射波低減効果を発揮しようとする対象の水面(以下、対象水面という)における水線面形状が、船首バルブが最大面積となる水線面形状よりも小さい形成したり、対象水面における前端部が、船首バルブの最前端部と同じ又は後側で、かつ、前端部の角度が船首バルブの最前端部の角度より小さな角度になるように形成される。
また、この反射波低減構造物はこの前端部の角度、即ち、先端角をある程度以上の角度にすることにより、先端部の突出し過ぎを回避して水線間長や全長等の船の長さが著しく増加するのを防止でき、また、主船体(反射波低減構造物を設けない場合の船体)よりも小さな角度にすることにより、入射波を側方に逸らすことができるので、反射波の低減効果が実用的な量で得られるようになる。
また、上記の船舶において、前記反射波低減構造物の水平断面において、前記反射波低減構造物の前方部分を、船体中心線上に反射波低減構造物の先端を有する三角形形状で形成する。即ち、船首部フレアーと船首バルブの間に、水平断面が三角形形状の構造物を設ける。
更に、上記の船舶において、前記反射波低減構造物の水平断面において、前記反射波低減構造物の前方部分を形成する三角形を、船首バルブの先端と船体との間の接線で囲まれる範囲内に含んで構成する。
この構成により、船首の水面近傍の船首肥大度が減少するので、波浪中の抵抗増加が低減する。また、船首の水面近傍の水線面の入射角が緩やかになるので、平水中の造波抵抗も低減する。
また、この反射波低減構造物は、新造船のみならず、既存の船首バルブ船型の船舶に追加することもできる。そして、新造船の場合には、船首構造の一部として建造され、既存の船舶の改造の場合には、船首構造を覆う構造物として追設することができる。なお、この追加構造物とする場合には水密性を必要としないので、簡単に追設でき、また、垂線間長さの増加による鋼材重量の増加を抑えることができる。また、この反射波低減構造物は船首部分の防護にも役立つ。
本発明の船舶によれば、船首部の水面近傍に設けた反射波低減構造物により、船舶が波浪中を航行している時に入射してくる波が、船首部分で反射するのを低減できるので、反射波による抵抗増加、及び、船体運動による抵抗増加を低減することができる。従って、船舶の波浪中の推進性能が向上し、航行に必要な馬力も低減するので、燃費及び二酸化炭素削減効果も得ることができる。
その上、反射波低減構造物を主船体と滑らかに接する曲面を有して形成するので、この主船体と反射波低減構造物の接続部分で、渦や波が発生するのを防止して、平水中及び波浪中の抵抗増加を防止できる。
そして、この反射波低減構造物は、船首バルブ形状を殆ど変形させることなく、船首バルブ船型として設計された船首構造に、追加して設ける構成となるため、従来の船首バルブの設計手法には影響を及ぼさない。
また、この反射波低減構造物は、新造船のみならず、既存の船首バルブ船型の船舶に追加することもできる。
更に、水線面形状において、主船体と反射波低減構造物が連続的に滑らかに接合するように、反射波低減構造物の長さL1の2〜4倍の半径を持つ円弧によって滑らかに接する曲面によって形成すると、この主船体と反射波低減構造物の接続部分で、渦や波が発生するのを防止して、平水中及び波浪中の抵抗増加を防止でき、その上、接続部分の形状を特定の半径の円弧形状とすることにより、反射波低減構造物の長さL1に従って円弧が決まり、形状全体が決まるので、設計が単純化し、曲面加工も円弧なので単純化され、加工容易となる。
以下図面を参照して本発明に係る船舶の実施の形態について説明する。
図1〜図4に示すように、本発明の参考となる第1の形態の船舶は、船首に船首バルブ(バルバスバウ)11を有する船舶1であり、この船首部分の水面付近に入射波低減構造物である波切り部12を設けて構成される。
この船首バルブ11は,水面下の船首部を球根状に膨らませた構造物であり、通常の船首バルブの設計手法に従って成形された船首バルブの形状で形成され、本発明では特別な形状に変形しない。
そして、波切り部12は、船首バルブ11の上方で、船舶1が航海中で遭遇する水面(対象水面)高さに相当する部分を少なくとも一箇所、できれば、できる限り広い範囲を含むように配置される。図1〜図4の構成では遭遇する水面位置の全範囲を含むように、船首バルブ11の上部から上甲板13に向かって上方に延びている。この構成により、満載喫水線近傍や、軽荷状態の喫水線の近傍もカバーできるようにしている。
なお、都合によって、満載喫水線状態で航行する時の水面を入射波低減の対象水面とし、他の軽荷状態等で航行する時の水面を対象としない場合は、この対象水面となる満載喫水線近傍に、波切り部12が局部的に設けられる。
この波切り部12は、図4に示すような水線面形状をした構造をしており、先端部を船首バルブ11の先端と同じ位置になるように設けると共に、主船体と滑らかに接する曲面を有して形成する。例えば、水線面W2は、波切り部12が無い場合の水線面(W2)よりも突出し、水線面W2の先端角αも水線面(W2)の先端角α’よりも、小さく形成される。
そして、この波切り部12は、船首バルブ11の直上部分は船首バルブ11から滑らかに徐々に痩せ、この痩せた形状のまま上方に延び、最大喫水線の付近から上甲板の船首部分に向かって徐々に肥大し、この上甲板の水線面W5に滑らかに繋がるように形成される。
また、この波切り部12は、図2に示すように、側面視で船首バルブ11の先端部から垂直に延び対象水面W.L.より上方で船首上甲板W5の前端に滑らかに連続するように構成される。
図5〜図7に示すように、本発明の参考となる第2の形態の船舶も、船首に船首バルブ11Aを有する船舶1Aであるが、波切り構造物12Aの形状が参考となる第1の形態の船舶1の波切り部12の形状と異なる。
この船舶1Aは、図17〜図20に示す船舶1Xに付加的に波切り構造物12Aを設けたものであり、この波切り構造物12Aは、図6に示すように、波切り構造物12Aの先端が船首バルブ11Aの先端よりも主船体方向に後退して設けられる。なお、図6中の(B1)と図7中の(W2)は、波切り構造物12Aを設けない場合の、側断面形状と水線面形状を示す。
図8〜図12に示すように、本発明に係る実施の形態の船舶も、船首に船首バルブ11Bを有する船舶1Bであるが、波切り構造物12Bの形状が参考となる第1及び第2の形態の船舶1,1Aの波切り部12、12Aの形状と異なる。
この船舶1Bは、図17〜図20に示す船舶1Xに付加的に波切り構造物12Bを設けたものであり、この波切り構造物12Bは、図8に示すように、波切り構造物12Bの先端が船首バルブ11Bの先端の位置に設けられる。なお、図9〜図11の図中の点線は、波切り構造物12Bを設けない場合の、正面形状、側断面形状、水線面形状を示す。
この波切り構造物12Bは、船首バルブ11Bの先端Bfの上部Paから上方に延びて船首ラインと交差する点Pcまでの線Laと、船首バルブ11Bの先端Bfの上部Paから水平に船体に延びて滑らかに船体を形成する線に点Pbで連続する線Lbと、点Pcと点Pbを結ぶ線Lcとで、右舷側の面Asを形成する。また、同様にして左舷側の面Apを形成する。
そして、線Lbの前方部分、好ましくは、30%〜80%は、直線で形成すると共に、後方部分及び上方部分は滑らかに船体に接続するように構成する。30%より小さいと工作性が悪くなり、80%より大きいと後方部分を滑らかに船体に連続させるのが難しくなる。
また、波切り構造物12Bの巾、即ち、右舷側の点Pbと左舷側の点Pbとの距離は、船の型巾の5%〜40%とするのが、好ましい。5%より小さいと効果が少なく、40%より大きくすると平水中抵抗の増加が大きくなりすぎ、波浪中抵抗増加の減少よりもデメリットが大きくなる。
この構成により、水平断面において、前方部分を船体中心線C.L.上にその先端Laを有する三角形形状で形成した反射波低減構造物12Bが得られる。即ち、この波切り構造物12Bは、船首部フレアーと船首バルブ11Bの間に設けられた、前方部分の水平断面が三角形形状となる構造物となる。
この波切り構造物12Bにおいては、その水平断面において、前方部分を形成する三角形が、船首バルブ11Bの先端Bfと船体との間の接線Ltで囲まれる範囲内に含まれるように構成する。
この構成の波切り構造物12Bにより、船首の水面近傍の船首肥大度が減少するので、波浪中の抵抗増加が低減し、また、船首の水面近傍の水線面の入射角が緩やかになるので、平水中の造波抵抗も低減する。
そして、更に、水線面形状において、図13に示すように、主船体1Bbと反射波低減構造物12Bとの接続部分の形状を、主船体1Bbと反射波低減構造物12Bの両方に接し、中心を外側に持つ円弧Crとする。それと共に、反射波低減構造物12Bの前端P1と主船体1Bbの前端P2との距離をL1として、円弧Crの半径RL を2×L1〜4×L1とする。
これにより、この主船体1Bbと反射波低減構造物12Bの接続部分で、渦や波が発生するのを防止して、平水中及び波浪中の抵抗増加を防止でき、その上、接続部分の形状を特定の半径RL の円弧形状Crとすることにより、反射波低減構造物12Bの長さL1に従って円弧Crが決まり、形状全体が決まるので、設計が単純化し、曲面加工も円弧なので単純化され、加工容易となる。
なお、図8〜図11の実施の形態では、波きり構造物12Bの先端Laを、船首バルブ11Bの先端Bfの直上に配置しているが、図12(a)に示すように、先端の線Laを船首バルブ11Bの先端Bfよりも後退させた直線で形成したり、図12(b)及び(c)に示すように、先端の線Laを側面視で中央が凹又は凸の曲線で形成したり、図12(d)に示すように、前後方向に傾斜した直線で形成したりしてもよい。
図1〜図4に示すように波切り部12を設けた船首船型をした参考例とも言うべき実施例1の模型船と、図17〜図20に示すように波切り部を設けない船首船型をした比較例の模型船とを用意し、満載状態における波浪中抵抗増加の水槽試験を行った。この水槽試験結果を図14に示す。図中、横軸は、規則波の(入射波の波長/船長:λ/Lpp)を示し、縦軸は、規則波向波中の抵抗増加係数を示す。
この水槽実験結果によれば、波切り部を設けた実施例の方が、波切り部を設けない比較例よりも著しく波浪中抵抗増加が少ないことが分かる。
図8〜図11に示すように三角形状波切り部12Bを設けた船首船型をした実施例2の模型船と、図17〜図20に示すように三角形状波切り部を設けない船首船型をした比較例の模型船とを用意し、満載状態における波浪中抵抗増加と平水中造波抵抗の水槽試験を行った。この波浪中抵抗増加の水槽試験結果を図15に示す。図中、横軸は、規則波の(入射波の波長/船長:λ/Lpp)を示し、縦軸は、フルード数(Fn)が0.15における波高同一(Hw/Lpp=0.0123)の規則波向波中の抵抗増加係数を示す。また、平水中抵抗増加の水槽試験結果を図16に示す。図中、横軸は、船速をフルード数(Fn)表示で示し、縦軸は、平水中の造波抵抗係数を示す。
これらの水槽実験結果によれば、三角形状波切り部12Bを設けた実施例2の方が、三角形状波切り部を設けない比較例よりも著しく波浪中抵抗増加が少ないことが分かる。
本発明の参考となる第1の形態の船舶の船首部分の斜視図である。 図1の船舶の船首部分の形状を示す正断面図である。 図1の船舶の船首部分の形状を示す側断面図である。 図1の船舶の船首部分の形状を示す水平断面図である。 本発明の参考となる第2の形態の船舶の船首部分の形状を示す正断面図である。 図5の船舶の船首部分の形状を示す側断面図である。 図5の船舶の船首部分の形状を示す水平断面図である。 本発明に係る実施の形態の船舶の船首部分の斜視図である。 図8の船舶の船首部分の形状を示す正断面図である。 図8の船舶の船首部分の形状を示す側断面図である。 図8の船舶の船首部分の形状を示す水平断面図である。 本発明に係る実施の形態の船舶における他の船首部分の形状を示す部分側面図であり、(a)は後退直線形状を、(b)は凹状曲線形状を、(c)は凸状曲線形状を、(d)は傾斜直線形状を示す。 図12の船舶の主船体と反射波低減構造物との接続部分の形状を示す水平断面図である。 参考例とも言うべき実施例1と比較例の満載状態における波浪中抵抗増加試験結果を示す図である。 実施例2と比較例の満載状態における波浪中抵抗増加試験結果を示す図である。 実施例2と比較例の満載状態における平水中抵抗増加試験結果を示す図である。 従来技術の船首バルブを有する船舶の船首部分の斜視図である。 図17の船舶の船首部分の形状を示す正断面図である。 図17の船舶の船首部分の形状を示す側断面図である。 図17の船舶の船首部分の形状を示す水平断面図である。 船舶の船首部分の形状と渦の発生の状態を示す水平断面図である。
符号の説明
1,1A,1B 船舶
11,11A,11B 船首バルブ(バルバスバウ)
12 波切り部(反射波低減構造物)
12A,12B 波切り構造物(反射波低減構造物)
Cr 円弧形状
L1 反射波低減構造物の前端と主船体の前端との距離
RL 円弧の半径

Claims (4)

  1. 船首バルブを有する船舶において、該船首バルブの上方の水面付近に、付加物として取り付け可能な反射波低減構造物を設け、前記反射波低減構造物を、水面形状において、先端部が前記船首バルブの先端と同じ位置、又は、前記船首バルブの先端より後退した位置になるように設けると共に、主船体と滑らかに接する曲面を有して形成し、
    更に、水線面形状において、主船体と前記反射波低減構造物との接続部分の形状を、主船体と前記反射波低減構造物の両方に接し、中心を外側に持つ円弧の形状とすると共に、前記反射波低減構造物の前端と主船体の前端との距離をL1として、前記円弧の半径を2×L1〜4×L1とすると共に、
    前記反射波低減構造物を、付加物として取り付け可能に形成すると共に、船首バルブの先端の上部から上方に延びて船首ラインと交差する第1の点までの第1の線と、船首バルブの先端の上部から水平に船体に延びて滑らかに船体を形成する線に第2の点で接続する第2の線と、前記第1の点と前記第2の点とを結ぶ第3の線とで舷側側の面を形成する波切り構造物で構成することを特徴とする船舶。
  2. 前記第2の線の前方部分の30%〜80%を直線で形成することを特徴とする請求項1記載の船舶。
  3. 前記波切り構造物の巾を船舶の型巾の5%〜40%とすることを特徴とする請求項1又は2記載の船舶。
  4. 前記波切り構造物の先端の第1の線を、船首バルブの先端よりも後退させた直線で、又は、側面視で中央が凹若しくは凸の曲線で、又は、前後方向に傾斜した直線で形成することを特徴とする請求項1、2又は3記載の船舶。
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