JP4413544B2 - 洗浄方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗浄方法に係わり、さらに詳しくは、水溶性加工油を用いて切削等の加工がなされた加工部品において、表面に付着した油を洗浄・除去する洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、金属部品、メッキ部品、電子部品、半導体部品など各種部品の洗浄や液切り・乾燥には、フロンが多用されてきたが、フロンには、オゾン層の破壊など環境に深刻な影響を与える問題があるため、使用が全廃される方向に進んでいる。そのため、フロンを代替する洗浄剤および洗浄・液切り方法について、種々の検討がなされている。
【0003】
一般に、水溶性加工油を用いた金属加工において、加工後に不要になった油分を除去するには、水系洗浄剤で洗浄し、水ですすいで清浄にする方法が行われている。しかし、加工時に付着した油分が水系洗浄剤で落ちにくいため、乾燥後の被洗浄物の表面に残るという問題があった。
【0004】
すなわち、一般に水溶性加工油は、高沸点のイソパラフィン系溶剤を乳化し、極圧添加剤などを配合したものである。そのため、金属加工時に剪断や熱で乳化が破壊された場合に、油分が飛び出し、金属部品等の被洗浄物の表面に付着し、この油分が水系洗浄剤による短時間の洗浄では溶解されにくかった。したがって、すすぎ剤が水だけでは、満足した仕上げ性を得ることができなかった。また、水からの加熱乾燥では、乾燥に時間が長くかかるなどの問題があった。
【0005】
そこで、乾燥時間を短縮するために、水ですすいだ後、親水性溶媒であるイソプロピルアルコール(IPA)によるすすぎを行い、水置換(水切り)する方法も提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0006】
【特許文献1】
特開2000−38598公報(第2−3頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された洗浄方法では、水とほとんど沸点差のないIPAを用いて水切りを行っているため、水置換の際にIPAに溶けこんだ水を、沸点差を利用して分離・除去することが難しかった。また、IPAは極性が大きいため、被洗浄物表面に付着した油分を溶解・除去することが難しかった。
【0008】
さらに、水との分離・再生を容易にするため、沸点の高い親水性溶剤を使用して水切りを行うことも考えられるで、この方法では溶剤が蒸発しにくいため、乾燥時間が長くなるという問題があった。
【0009】
本発明は、上述したような従来の洗浄方法がかかえる問題を解決するためになされたものであり、水切り性が良好で乾燥時間を短縮することができるうえに、仕上り性に優れ、かつすすぎ剤などの再生が容易で再使用が可能な洗浄方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の洗浄方法は、被洗浄物を水系洗浄液で洗浄する洗浄工程と、前記洗浄工程で洗浄された被洗浄物を水ですすぐすすぎ工程と、前記すすぎ工程ですすがれた被洗浄物を、沸点が210℃以上で水に対して親和性を有する親水性溶剤であるジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールアルキルエーテルですすぐ仕上げすすぎ工程と、前記親水性溶剤に溶解した水を、該親水性溶剤との沸点差を利用して蒸発させて除去する水除去工程と、前記仕上げすすぎ工程ですすがれた被洗浄物を、低分子シロキサン化合物と炭素数4〜14の脂肪族炭化水素系溶剤の少なくとも一方である沸点が195℃以下の溶剤で溶媒置換する溶媒置換工程と、前記溶媒置換工程後に、該工程に使用される沸点が195℃以下の溶剤と前記親水性溶剤とを沸点差を利用して分離する工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の洗浄方法によれば、水切り性が良好で乾燥時間を短縮することができるうえに、洗浄後の仕上り性に優れ、被洗浄物の表面に油分のシミなどを発生させることがない。また、使用するすすぎ剤などの分離・再生が容易であり、再使用が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
本発明の洗浄方法の実施形態は、水系洗浄液で洗浄する洗浄工程と、水ですすぐすすぎ工程と、第1の仕上げすすぎ工程である水切り工程と、第2の仕上げすすぎ工程である溶媒置換工程、および乾燥工程を有する。
【0014】
本発明の実施形態において、洗浄対象となる被洗浄物は、金属、セラミックス、プラスチック等の材料から構成される物品であり、さらに具体的には、金属部品、表面処理部品、電子部品、半導体部品、電気部品、精密機械部品、光学部品、ガラス部品、セラミックス部品等が挙げられる。
【0015】
洗浄工程で使用される水系洗浄液としては、金属部品、金属メッキ部品、塗装部品、電子部品、半導体部品などの油汚れを除去するために通常使用される、アルカリ、水あるいは界面活性剤を含有する水系洗浄剤を挙げることができる。
【0016】
第1の仕上げすすぎ工程である水切り工程においては、すすぎ工程で水によりすすぎ洗浄された被洗浄物が、水に対して親和性を有する沸点が210℃以上の親水性溶剤を用いてすすがれる。
【0017】
水切り工程に使用される親水性溶剤の沸点を210℃以上に限定したのは、次の理由による。すなわち、親水性溶剤の沸点が210℃未満である場合には、この溶剤に溶けこんだ水を沸点差を利用して分離・除去することが難しいためである。
【0018】
このような親水性溶剤としては、アルキレングリコールアルキルエーテルが挙げられる。より具体的には、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール;沸点230.4℃)、エチレングリコールモノイソブチルエーテル(以下、iBDGと示す。沸点220℃)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(以下、DMTGと示す。沸点216℃)、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(以下、MTGと示す。沸点249℃)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、MFTGと示す。沸点242.4℃)などが例示される。
【0019】
第1の仕上げすすぎ工程では、前記した親水性溶剤により、すすぎ洗浄に使用された水が置換されるとともに、被洗浄物の表面に付着した水溶性加工油等の油が除去される。
【0020】
第2の仕上げすすぎ工程である溶媒置換工程においては、沸点が195℃以下の溶剤を用いて仕上げすすぎがなされる。そして、被洗浄物の表面に付着する溶媒が、第1の仕上げすすぎ工程で使用された親水性溶剤から前記した溶剤に置換される。
【0021】
この溶剤の沸点を195℃以下に限定したのは、次の理由による。すなわち、溶媒置換用の溶剤の沸点が195℃を超える場合には、上記第1の仕上げすすぎ工程に使用する親水性溶剤との沸点差と利用した分離が難しくなるため、親水性溶剤などを再利用することができない。
【0022】
溶媒置換工程に使用される溶剤としては、低分子シロキサン化合物、または炭素数4〜14の脂肪族炭化水素系溶剤、あるいは低分子シロキサン化合物と炭素数4〜14の脂肪族炭化水素系溶剤の混合物を使用することができる。特に、低分子シロキサン化合物と上記脂肪族炭化水素系溶剤とからなる共沸組成あるいは擬似共沸組成の混合物の使用が望ましい。
【0023】
ここで、使用する低分子シロキサン化合物としては、一般式:
【化3】
(式中、Rは同一または相異なる置換または非置換の1価の炭化水素基、lは0〜5の整数を示す)で表される直鎖状ポリジオルガノシロキサン、および一般式:
【化4】
(式中、Rは同一または相異なる置換または非置換の1価の炭化水素基、mは3〜7の整数を示す)で表される環状ポリジオルガノシロキサンから選ばれる少なくとも1種の低分子量ポリオルガノシロキサンが挙げられる。なお、上記(1)式で表される直鎖状ポリジオルガノシロキサンと(2)式で表される環状ポリジオルガノシロキサンとは、併用することも可能である。
【0024】
上記(1)式および(2)式中のRは、置換または非置換の1価の炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、フェニル基等の1価の非置換炭化水素基や、トリフルオロメチル基等の1価の置換炭化水素基等が例示される。系の安定性、揮発性の維持などの点から、メチル基が最も好ましい。
【0025】
低分子量ポリオルガノシロキサンの具体例としては、へキサメチルジシロキサン(M2)、オクタメチルトリシロキサン(MDM)、デカメチルテトラシロキサン(MD2M)、ヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)、デカメチルシクロペンタシロキサン(D5)、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)等を挙げることができる。特に、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)が好適する。
【0026】
このような低分子シロキサン化合物は、オゾン層を破壊しないことに加え、表面張力や粘度が小さいため隙間への浸透性に優れており、さらに蒸発潜熱も小さいことから、乾燥特性に優れている。
【0027】
また、脂肪族炭化水素系溶剤は、炭素数が4〜14の分岐状や直鎖状の脂肪族炭化水素(以下、単に脂肪族炭化水素系溶剤と記す)からなり、例えばイソパラフィン系溶剤が挙げられる。すなわち、イソパラフィン系溶剤は、揮発性イソパラフィンの1種または2種以上の混合物として使用され、揮発性イソパラフィンとしては、特にC4 〜C14の留分を主体とするイソパラフィンが、洗浄性能や洗浄装置での取り扱いの点から好ましい。さらに、このようなイソパラフィンを含めて、炭素数8〜13のパラフィン系炭化水素の使用が好ましい。
【0028】
脂肪族炭化水素系溶剤は、炭素数が8未満であると引火点が低くなるため、安全性を重視する場合には炭素数8以上とすることが望ましい。炭素数が14を越えると沸点が高くなるため、常圧下における温風乾燥の利用が困難になる。
【0029】
さらに、本発明の実施形態では、シクロパラフィンを主体とし、炭素数8〜13のパラフィン系炭化水素やイソパラフィン系炭化水素を含む溶剤も使用することができる。すなわち、入手可能な脂肪族炭化水素系溶剤は、製法上、脂環式炭化水素と脂肪族炭化水素とが混合した混合溶剤がほとんどであるが、このような混合溶剤も使用することができる。
【0030】
そして、第2の仕上げすすぎ工程では、前記した低分子シロキサン化合物と炭素数4〜30の脂肪族炭化水素系溶剤とからなる共沸組成あるいは擬似共沸組成の混合物を使用することが望ましい。
【0031】
ここで共沸混合物とは、液相組成と気相組成が一致し、組成の変化なしに蒸留し得る混合物である。また、共沸混合物を形成しないものの、温度−組成により表される沸点図において沸騰曲線と凝縮曲線とが近接している場合、各々の成分の揮発性が近い場合、各々の成分の沸点が近接している場合などのように、液相の組成と気相の組成が近似するような現象を擬似共沸といい、このような擬似共沸を形成する混合物を擬似共沸混合物と言う。
【0032】
共沸性(擬似共沸性を含む)は、混合物としての沸点が各成分の固有の沸点よりも低くなる、あるいは高くなる場合に発現する。したがって、共沸性は単に各成分を混合しただけで得られない場合が多く、混合物の沸点が各成分の固有の沸点よりも低くなる場合には、任意の割合で混合した液を蒸留し、留分を繰り返して蒸留したり、あるいは段数を設けた精留を行うことにより得ることができる。
【0033】
第2の仕上げすすぎ工程で使用する低分子シロキサン化合物と脂肪族炭化水素系溶剤との共沸混合物は、このようにして得られものであり、混合物としての沸点が各成分(低分子シロキサン化合物と脂肪族炭化水素系溶剤)の固有の沸点よりも低くなる。また、一定圧力のもとで蒸留を繰り返しても、留分の実質的な変化が見られないという特徴を有する。
【0034】
実施形態の溶媒置換工程では、置換溶媒に被洗浄物を浸漬する他に、置換溶媒を被洗浄物に吹き付けたり、あるいは被洗浄物を置換溶媒を蒸気化したガスに晒すことによって、被洗浄物の表面に存在する仕上げすすぎ剤と、置換溶媒とを溶媒置換することが可能である。
【0035】
第2の仕上げすすぎ工程では、前記した沸点が195℃以下の溶剤により、第1の仕上げすすぎ(水切り)に使用された親水性溶剤が置換される。これにより、後述する乾燥に要する時間が短縮され、電子部品などの工業的な生産に対応することが可能となる。また、前記溶剤により、被洗浄物の表面に付着した水溶性加工油等の油が除去される。なお、この工程に使用される溶剤は、水切り工程に使用される親水性溶剤と大きく異なる195℃以下の沸点を有しているので、沸点差を利用し、この溶剤と親水性溶剤とを分離することも容易である。
【0036】
本発明の実施形態において、乾燥工程は、温風乾燥、自然乾燥、真空乾燥、または減圧蒸気・真空乾燥などにより行うことができる。
【0037】
本発明の実施形態によれば、水切り性が良好で乾燥時間を短縮することができるうえに、洗浄・乾燥後の仕上り性に優れ、被洗浄物の表面に油分のシミや錆などを発生させない。また、洗浄液やすすぎ液の分離・再生が容易であり、これらの液の回収率が高く再使用が可能である。さらに、フロン系溶剤を使用していないので、環境に優しくオゾン層を破壊することがない。
【0038】
以下、本発明の具体的実施例について記載する。
【0039】
実施例1
テストサンプルとして、研磨加工がなされた超硬材のプレートを使用し、このテストサンプルについて、図1に示すフローに従って洗浄を行った。なお、ステップ1〜7の各工程では、処理槽内で超音波を発生させると同時に処理液を機械的に揺動し、洗浄やすすぎなどの操作を促進しながら行った。
【0040】
テストサンプルに対し、まず洗浄工程で、アルカリ洗浄剤(3重量%NaOH水溶液)を用いて洗浄を行った(ステップ1)後、防錆処理工程で、ジアミノエタノールを1重量%の割合で含む水溶液で防錆処理を行った(ステップ2)。
【0041】
次に、純水でのすすぎを処理槽に変えて2回行った(ステップ3〜4)後、水切り工程で、ブチルカルビトールを用いて仕上げすすぎ(水切り)を2回行った(ステップ5〜6)。
【0042】
なお、水すすぎによりテストサンプルの表面に付着した水は、水切り工程でブチルカルビトールに溶解することにより、ステップ5の処理槽(水切り槽)に持ち込まれるが、この水は、予備槽を設け予備槽を加熱することにより蒸発・除去することができた。加熱温度は、ブチルカルビトールの引火点(100℃)より15℃低い温度に設定し、自動水分計で水分量を測定管理した。水分量が5%以下となるように管理し、水分が除去された液(ブチルカルビトール)は、ステップ6の水切り槽に戻した。こうして、回収率99%でブチルカルビトールを回収することができた。
【0043】
次いで、溶媒置換工程で、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)とイソパラフィンとの共沸混合物(以下、D4+イソパラフィンと示す。)を用いて溶媒置換を行った(ステップ7)。なお、イソパラフィンとしては、iso-ドデカンを主成分とする脂肪族炭化水素系溶剤を使用した。
【0044】
溶媒置換工程において、ステップ6の水切り槽から持込まれたブチルカルビトールは、処理液(D4+イソパラフィン)との沸点差を利用し、処理液を蒸留することにより濃縮し、いわゆる釜残りとして廃棄した。蒸留により得られたD4+イソパラフィンは溶媒置換工程に戻し、再使用した。回収率99%で処理液(D4+イソパラフィン)を回収することができた。
【0045】
その後、乾燥を行った(ステップ8)。乾燥は、減圧状態(100torr,130℃)で発生させた蒸気で部品を加熱し、引き真空乾燥(5torr以下)させる減圧蒸気乾燥を行った。なお、熱乾燥を行うことも可能である。
【0046】
実施例2〜5、比較例1〜4
実施例1と同じテストサンプルについて、表1に示す各処理液を使用し実施例1と同様にして洗浄を行い、次いで表1に示す乾燥を行った。
【0047】
次いで、実施例1〜5および比較例1〜4で乾燥が終了したテストサンプの表面を目視で観察し、仕上り性を評価した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
表1からわかるように、実施例1〜5で洗浄が行われたテストサンプルは、洗浄・乾燥後の仕上り性が良好であり、シミや錆の発生がなかった。これに対して、比較例1では、テストサンプルの表面に油分のシミが残り、仕上り性が不良であった。
【0050】
また、比較例2では、水切り工程(ステップ5〜6)でIPAが使用されており、水切り工程に持込まれる水とIPAとの沸点差がほとんどないため、製造ラインでの水分除去(水切り)が難しかった。また、洗浄後のテストサンプル表面に油分によるシミの発生が見られ、仕上り性が不良であった。
【0051】
さらに、比較例3および4では、水切り工程でIPAが使用され、溶媒置換工程でシリコーン系溶剤(D4+イソパラフィン)あるいはイソパラフィン系溶剤が使用されている。IPAとシリコーン系溶剤等との沸点差が小さく、分離が難しいため、持込まれる水分の影響で溶媒置換槽の液が濁り、乾燥後のテストサンプル表面にときどき錆の発生が見られ、仕上り性が不良であった。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の洗浄方法によれば、水切り性が良好で乾燥時間を短縮することができるうえに、仕上り性に優れ、被洗浄物の表面に油分のシミや錆などを発生させることがない。また、使用するすすぎ剤などの分離・再生が容易であり、再使用が可能である。さらに、フロン系溶剤を使用していないので、環境破壊や環境汚染の心配がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の各工程を示すフローチャート。
Claims (4)
- 被洗浄物を水系洗浄液で洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程で洗浄された被洗浄物を水ですすぐすすぎ工程と、
前記すすぎ工程ですすがれた被洗浄物を、沸点が210℃以上で水に対して親和性を有する親水性溶剤であるジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテルから選ばれる少なくとも1種のアルキレングリコールアルキルエーテルですすぐ仕上げすすぎ工程と、
前記親水性溶剤に溶解した水を、該親水性溶剤との沸点差を利用して蒸発させて除去する水除去工程と、
前記仕上げすすぎ工程ですすがれた被洗浄物を、低分子シロキサン化合物と炭素数4〜14の脂肪族炭化水素系溶剤の少なくとも一方である沸点が195℃以下の溶剤で溶媒置換する溶媒置換工程と、
前記溶媒置換工程後に、該工程に使用される沸点が195℃以下の溶剤と前記親水性溶剤とを沸点差を利用して分離する工程
とを備えることを特徴とする洗浄方法。 - 前記沸点が195℃以下の溶剤が、低分子シロキサン化合物と炭素数4〜14の脂肪族炭化水素系溶剤とからなる共沸組成あるいは擬似共沸組成の混合物であることを特徴とする請求項1記載の洗浄方法。
- 前記脂肪族炭化水素系溶剤が、イソパラフィン系溶剤であることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄方法。
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