JP4412496B2 - シリンダブロックとオイルパンとの組付方法及び組付構造 - Google Patents
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Description
又、従来から、シリンダブロック10とオイルパン16との位置決めを正確に行うために、シリンダブロック10下面の対角の2ヶ所に、図3に示されるようなオイルパンノック穴22が設けられている。このオイルパンノック穴22が設けられることによって、シリンダブロック10とオイルパン16との組付接合面にゴム製のシール部材を挟み込んで組付を行うような場合であっても、シール部材のシール機能が十分に発揮されることとなる(例えば、特許文献1参照。)。
例えば、V型エンジンの場合には、キャップボルト及びタイボルトの二種類のボルトを用いてシリンダブロック10に対しクランクキャップ12とを固定するが、図4に示されるように、最初にキャップボルトを組付け(T1)、続いてタイボルトを組付けた後には、(T2)、組付け前(T0)との比較で、2ヶ所のオイルパンノック穴の直接ピッチに、ある程度の誤差(図4にはmaxと記載。)が生じた例も報告されている。
(1)シリンダブロック10の一般荒加工工程(クランク穴、ボア、スラスト、スタータ穴、ヘッド取付面、チェーンケース取付面を除く、全ての穴及び面の加工工程)を行う。
(2)シリンダブロック10にオイルパンノック穴22を穿孔する前に、クランクキャップ12を、ボルトに正規の締付けトルクを与えて組付ける。この際、クランクシャフトは組付けず、クランクキャップ12のみ組付ける。
(3)クランクキャップ12を組付けた状態で、シリンダブロック10下面の、対角の2ヶ所に、オイルパンノック穴22を穿孔する。
(4)シリンダブロック10の仕上げ加工を行う。
(5)シリンダブロック10からクランクキャップを取外す。
(6)シリンダブロック10にクランクシャフトを組付ける。
(7)シリンダブロック10にクランクキャップ12を組付け、クランクシャフトをシリンダブロック10に軸着する。
(8)シリンダブロック10にオイルパン16等を組付ける。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オイルパンノック穴の穿孔工程を独立して設けることなく、シリンダブロックとオイルパンとの組付けの際に、両者の位置決め精度を確保するためのオイルパンノック穴の直接ピッチの精度を、高精度に維持することを可能とし、製造コストの低減と、組付精度の向上とを図ることにある。
従って、クランクシャフトの組付中心軸を挟んだ両側のうち、一側の2ヶ所にオイルパンノック穴を穿孔して、これをシリンダブロックとオイルパンとの位置決め作業に用いることで、両者の位置決めを正確に行うことができる。
従って、クランクシャフトの組付中心軸を挟んだ両側のうち、一側の2ヶ所にオイルパンノック穴を穿孔して、これをシリンダブロックとオイルパンとの位置決め作業に用いることで、両者の位置決めを正確に行うことができる。
本発明によれば、クランクキャップの組付け及び仕上げ加工の前工程であるシリンダブロックの荒加工工程内にオイルパンノック穴の穿孔工程を含めることによって、加工設備及び加工工程の低減を図ることができる。又、オイルパンとの組付接合面の、クランクキャップの組付の前後で、互いに平行移動するのみで、相対位置に変化を生じない2ヶ所に、オイルパンノック穴を穿孔し、これをシリンダブロックとオイルパンとの位置決め作業に用いることで、両者の位置決めを正確に行うことができる。
本発明によれば、クランクキャップの組付け及び仕上げ加工の前工程であるシリンダブロックの荒加工工程内にオイルパンノック穴の穿孔工程を含めることによって、加工設備及び加工工程の低減を図ることができる。又、オイルパンとの組付接合面の、クランクキャップの組付の前後で、互いに平行移動するのみで、相対位置に変化を生じない2ヶ所に、オイルパンノック穴を穿孔し、これをシリンダブロックとオイルパンとの位置決め作業に用いることで、両者の位置決めを正確に行うことができる。
(1)シリンダブロック24の一般荒加工工程に、オイルパンノック穴22の穿孔作業を含めて加工を行う。
(2)シリンダブロック24にクランクキャップ12(図2参照)を、ボルトに正規の締付けトルクを与えて組付ける。
(3)クランクキャップ12を組付けた状態で、シリンダブロック10の仕上げ加工を行う。
(4)シリンダブロック10からクランクキャップを取外す。
(5)シリンダブロック10にクランクシャフトを組付ける。
(6)シリンダブロック10にクランクキャップ12を組付け、クランクシャフトをシリンダブロック10に軸着する。
(7)シリンダブロック10にオイルパン16等を組付ける。
又、クランクシャフトの組付中心軸Cを挟んだ両側のうち一側の2ヶ所に穿孔されたオイルパンノック穴22は、シリンダブロック24の下面にクランクキャップ12を組付ける前後で、互いに平行移動するのみであり、2ヶ所のオイルパンノック穴22の相対位置には変化を生じない。よって、2ヶ所のオイルパンノック穴22の直接ピッチが変化して、許容される直接ピッチ誤差を外れてしまうことを回避することができる。
従って、シリンダブロック24の、クランクシャフトの組付中心軸Cを挟んだ両側のうち、一側の2ヶ所にオイルパンノック穴22を穿孔して、これをシリンダブロック24とオイルパン16との位置決め作業に用いることで、両者の位置決めを正確に行うことができる。なお、2ヶ所のオイルパンノック穴22は、クランクシャフトの組付中心軸Cに沿って、可能な限り離間した位置、すなわち、図1のごとくシリンダブロック24の端部近傍に設けることで、より高精度に位置決めを行うことが可能となる。
ところで、シリンダブロック24のオイルパンノック穴22の位置は、クランクシャフトの組付中心軸を挟んだ両側のうち一側の2ヶ所に限らず、オイルパンとの組付接合面の、クランクキャップの組付の前後で、互いに平行移動するのみで、相対位置に変化を生じない2ヶ所に穿孔することによっても、同様の作用効果を得ることができる。
Claims (4)
- シリンダブロックとオイルパンとの組付方法であって、シリンダブロックの荒加工工程内で、オイルパンとの組付接合面の、クランクシャフトの組付中心軸を挟んだ両側のうち一側の2ヶ所に、オイルパンノック穴を穿孔し、該荒加工工程後、クランクキャップを組付け、仕上げ加工を行い、オイルパンを固定する各工程を含むことを特徴とする組付方法。
- シリンダブロックとオイルパンとの組付構造であって、シリンダブロックの荒加工工程内で、オイルパンとの組付接合面の、クランクシャフトの組付中心軸を挟んだ両側のうち一側の2ヶ所に、オイルパンノック穴を穿孔し、該荒加工工程後、クランクキャップを組付け、仕上げ加工を行い、オイルパンを固定してなることを特徴とする組付構造。
- シリンダブロックとオイルパンとの組付方法であって、クランクキャップの組付け及び仕上げ加工の前工程であるシリンダブロックの荒加工工程内で、オイルパンとの組付接合面の、クランクキャップの組付の前後で相対位置に変化を生じない2ヶ所に、オイルパンノック穴を穿孔する工程を含むことを特徴とする組付方法。
- シリンダブロックとオイルパンとの組付構造であって、クランクキャップの組付け及び仕上げ加工の前工程であるシリンダブロックの荒加工工程内で、オイルパンとの組付接合面の、クランクキャップの組付の前後で相対位置に変化を生じない2ヶ所に、オイルパンノック穴を穿孔してなることを特徴とする組付構造。
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