JP4408986B2 - 半導体試験装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体試験装置において、ピン・マルチプレクスモードのような高速動作方式を用いて、基準クロックよりも高い繰り返しレートで、テストパターン等を発生させる際の問題点を解決し、よって半導体部品を高いタイミング精度で試験ができるように構成した半導体試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、ピン・マルチプレクスモードのような高速動作方式を用いて、高速のテストパターン等を発生させる際の、従来技術における問題点を解決した半導体試験装置に関するものである。本発明は特に、パーピン構造の半導体試験装置(パーピン・テスタ)において特に顕著な効果を有し、以下の説明においても、主としてパーピン・テスタに適用された場合を記述している。しかし本発明は、そのようなパーピン・テスタに限定されるものではなく、一般的に用いられている、シェアド・リソース・テスタにおいても、ピン・マルチプレクスモードのような高速動作方式を取る場合には、同様に適用可能である。
【0003】
本発明の説明において、ピン・マルチプレクスモードとは、半導体試験装置の複数のテスト・チャンネル(テスタピン)から発生されるテスト・パターン(試験信号、あるいはテスト信号とも言う)やストローブ信号を、時間軸上で合成(マルチプレクス)することにより、高速な試験信号やストローブ信号を生成するものである。すなわち、ピン・マルチプレクスモードとは、並列・直列変換に類似した概念である。本発明の記述においては、便宜上2つのテスタピン、例えば、奇数(Odd)ピンと偶数(Even)ピンを使用する場合を示すが、3つ以上のテストピンを合成することもある。パーピン・テスタとは、DUT(被測定デバイス)に印加する試験信号等が、各テストピン毎に独立に設定できる機能を持つ半導体試験装置を言う。パーピン・テスタでは、試験装置の主要な内部装置資源(リソース)が、各テスタピンに個別に設けられている。一方、シェアード・リソース・テスタとは、タイミング発生器、リファレンス電圧等の複数のリソースを、全てのテスタピンで共有している半導体試験装置である。
【0004】
ICやLSI等の半導体部品(被試験デバイス)を半導体試験装置により試験する場合には、半導体試験装置から被試験デバイスに試験信号を与え、その結果として被試験デバイスから得られる出力信号を、ストローブ信号のタイミングで取り出し、その取り出した出力信号を、あらかじめ半導体試験装置で形成された期待値信号(期待値パターン)と比較して、被試験デバイスの動作の良否を決定する。このような試験はテスト周期(テストサイクル)を基準として行われる。試験信号やストローブ信号(以下「テストパターン」ともいう)は、被試験デバイスの評価のために、任意のタイミングが設定されるが、そのタイミングは、一般に各テスト周期の開始点等を基準に設定される。
【0005】
従来の半導体試験装置について説明する。図4に半導体試験装置の基本的な概略構成図を示す。パターン発生器2は、DUT(被試験デバイス)9に与える印加パターン(試験信号)と、パターン比較器(ロジック・コンパレータ)7に与える期待値パターン(期待値信号)を生成する。タイミング発生器3は、装置全体のタイミング同期を取るために、タイミングパルス信号を発生して波形整形器4やアナログ・コンパレータ6、あるいはパターン比較器7等に与えている。波形整形器4は、パターン発生器2からの印加パターンと、タイミング発生器3からのタイミングパルス信号とにより、実波形としてのテスト信号波形に整形し、ドライバ5に与えている。ドライバ5は、所定の振幅に整形して、DUT9にテスト信号を印加する。
【0006】
DUT9からの応答信号は、アナログ・コンパレータ6で所定のストローブタイミングにより基準電圧と比較され、その結果の論理信号が、パターン比較器7に与えられる。パターン比較器7は、アナログ・コンパレータ6からの試験結果の論理パターンと、パターン発生器2からの期待値パターンとを論理比較して一致・不一致を検出し、DUT9の良否判定を行う。期待値パターンと不一致の場合には、その試験結果は不良とし、その結果をフェイルメモリ8に情報を与え、パターン発生器2からの不良アドレス等の情報と共に記憶させる。フェイルメモリ内のデータを用いて、後に不良解析が行われる。
【0007】
これらの動作を行わせる各信号を生成するために、パターン発生器2やタイミング発生器3や波形整形器4のメモリには、データテーブルが準備され、所定のデータが記憶されている。これらのデータテーブルに与えるデータは、プログラマ等が、DUT9の性能諸元を基に、テストパターンを考察してテストプログラムとして作成し、テストプロセッサ1からテスタ・バスを経由して、上記各ユニットに供給している。このように、テストプロセッサ1は、テストプログラムに従って、装置全体の制御を行っている。
【0008】
上記のようなテストパターンを発生させるために、一般にそのテストパターンを発生させるデータとして、波形データ(フォーマット・コントロール・データ)とその波形におけるエッジのタイミングデータ(タイミング・セット・データ)とが用いられる。タイミングデータは試験の開始に先だって、タイミング発生器3に転送され格納される。波形データは、試験の実行中にタイミング発生器3に供給される。
【0009】
タイミング発生器3には、RATE設定テーブルとクロック設定テーブルとが設けられている。RATE設定テーブルには、テスト周期(以後、「テストサイクル」、「RATE」ともいう)のタイミングデータが記憶され、クロック設定テーブルには、ドライバ波形等の変化点を示すタイミングデータが記憶されている。パターン発生器から与えられる波形データ(フォーマット・コントロール・データ)に基づいて、エッジとそのタイミングが特定される。
【0010】
一般に、より複雑な波形を生成できるように、上記各データを複数組み合わせて用いる。例えば、これらのデータを組み合わせて複数個のグループ、TS1グループ、TS2グループやTSnグループ等を準備して読み出し、セット信号やリセット信号のタイミングパルスを生成している。後述する図5の波形整形器に示すように、これらのセット信号やリセット信号は、波形整形器内のRSフリップフロップに与えられて、テストパターンの立ち上がりや下がりのエッジを形成する。
【0011】
被試験デバイスの特性を高精度で評価するために、最近の半導体試験装置においては、タイミング精度の高いテストパターンの発生が要求されている。このためタイミング発生器3において、設定するテストパターンのタイミング(テスト周期の所定の基準にたいするエッジの遅延時間)は、基準クロック(Reference Clock :以後、「REFCLK」ともいう)周期の整数倍とは限らず、整数倍と端数との和になることが多い。したがって、タイミング発生器3に格納されるタイミングデータは、基準クロック周期の整数倍データと基準クロックの端数データ(Fractional Data :以後、「HRデータ」(高分解能データ)又は「HR信号」ともいう)の組み合わせとなっている。
【0012】
そしてさらに、この基準クロックの端数データ前パターン周期からの端数の源HRデータと固有のスキュー補正データとを加算して、HRデータを生成することもある。後述するように、一般にタイミングデータの整数倍データによる遅延時間を形成するためには、デジタルカウンタで基準クロックを計数して遅延させ、端数データによる微少遅延時間は、アナログ可変遅延回路による微少遅延回路を用いて遅延させる。アナログ微少遅延回路では、基準クロック周期の例えば1/2、1/4、1/8、1/16、…、等の分解能で精度良く遅延させて、端数時間のタイミングパルス信号を生成している。
【0013】
パターン発生器2のデータテーブルには、多数チャンネルの試験パターンデータが準備されていて、それらのデータが、例えばDUT9のピン1からピンnの各ピン用に割り当てられる。波形整形器4のテーブルには、波形モード(RZ波形、NRZ波形、EOR波形等)などに関するデータが準備され、パターン発生器2からの試験パターンデータと、タイミング発生器3からのセット信号やリセット信号等のタイミングパルス信号を用いて、所定のタイミングで所定の波形が形成される。このように波形整形器4で形成された信号は、テスト信号としてドライバ5に供給される。ドライバ5では、このテスト信号を所定の振幅値に設定して、被試験デバイスに印加する。
【0014】
ところで、半導体ICの発展はめざましく、最近のLSI(大規模集積回路)では、組合せ回路や記憶素子が、複雑な順序回路で高度に集積化されてきている。更に動作速度も100MHzを越えてきている。これらの高速で複雑なLSIをテストするために半導体試験装置も発展している。すなわち最近の半導体試験装置においては、従来のシェアード・リソース・テスタ(Shared Resource Tester)からパーピン・リソース・テスタ( Per-pin Resource Tester)への移行が見られる。上述したように、シェアード・テスタとはタイミング発生器、リファレンス電圧等の複数のリソースを全てのテスタ・ピンで共有しているテスタのことをいい、パーピン・テスタとは、各テスタピン毎に、リソースを個別に有することにより、DUT9に印加するテスト・パラメータが、DUT9の各ピン独立に設定できる機能を持つテスタをいう。
【0015】
パーピン・テスタは、テスト・パラメータをDUT9の各ピン共通に使用するシェアード・テスタに比べ、複雑なテスト・パターン及びタイミング等の自由度の高い条件の発生が可能なために、高度化するLSIのテストに向いている。パーピン・テスタでは、図4に示すタイミング発生器3と波形整形器4とをDUT9の各ピン毎にまとめて割り当てている。さらに、この各ピン対応のタイミング発生器3と波形整形器4等をまとめたピン信号生成部分に、パターン比較器7やキャリブレーションユニットをまとめたものを各ピンに割り付ける場合もある。
【0016】
図5に従来のパーピン・テスタにおける、テスト信号形成部分の構成例を示す。波形メモリ(Wave Form Memory:以後、「WFM」ともいう)11は、パターン発生器2よりパターンデータA、B、C、…、を受けて、パターン・データのセット、リセットの各タイミングデータをタイミング発生器3に伝送する。この図の例では、2つのグループ(T1、T2)に関する、パターン・データのセット、リセットの各タイミングデータが、タイミング発生器3に伝送される。図において、符号SおよびRは、それぞれセットおよびリセットを意味する。
【0017】
図4の場合と同様に、上記のようなテストパターンを発生させるために、一般にそのテストパターンを発生させるデータとして、波形データ(フォーマット・コントロール・データ)と、その波形におけるエッジのタイミングデータ(タイミング・セット・データ)とが用いられる。タイミングデータは試験の開始に先だって、タイミング発生器3に転送され格納される。波形データは、試験の実行中にタイミング発生器3に供給される。
【0018】
タイミング発生器3は、それぞれのパターンのセットタイム、リセットタイムを次のように生成する。つまり、RATE内でリタイミングを行う基準クロックREFCLK が外部から印加されており、そのREFCLKの何番目のクロックを選択するかのGATE信号と、そのREFCLKの周期以下の高分解能遅延データであるHR信号と、2グループ(T1、T2)の内、どのグループを選択するかのグループ選択とを、各々生成する。
【0019】
リアルタイムセレクタ12は、上記の各信号をリアルタイムに選択し、セット信号(SET)とリセット信号(RESET)として、波形整形器4に振り分ける。図5の波形整形器4の上半分はセット信号通路(経路)であり、下半分はリセット信号通路(経路)となっている。セット信号とリセット信号は、フリップフロップ回路に与えられ、これらのタイミングに基づいて、テスト信号の立ち上がりや下がりのエッジが形成される。
【0020】
ところで一般に、半導体試験装置において、同一の信号通路内に与えられる信号の間隔は、基準クロックより大きいことが必要である。例えば、波形整形器4のセット信号通路における2つのセット信号の間隔や、リセット信号通路における2つのリセット信号の間隔は、基準クロック周期より大でなければならい。この1つの理由は、半導体試験装置において、各機能素子や回路等は基準クロックに同期して動作するように構成されているからである。したがって、基準クロック周期より小さな周期の信号は認識されず、このためそのような信号を正しく伝達することができない。
【0021】
このように基準クロックREFCLK の限度を超えた高速のパルスが印加された場合には、正常な動作を行うことができない。例えば、図5において、HR信号がREFCLK の周期以下で連続して印加された場合には、2番目のパルスを区別して認識することができず、連続した1個のパルスが印加されたように、小さい方のHR信号でしか変化応答しない。
【0022】
波形整形器4は、セットタイミングとリセットタイミングを別々の信号通路(波形フォマッタ)で生成する。各波形フォマッタでは精度劣化を防ぐために、 REFCLK の整数倍の分解能までは、デジタルカウンタによる粗アジャスタ(粗遅延回路)14で遅延させて粗タイミング発生を行い、そのときの基準クロック周期 REFCLK 以下の端数遅延時間信号は、アナログ可変遅延回路18で高分解能に遅延させている。アナログ可変遅延回路18は、例えばCMOSゲートを、多数個直列に接続して構成される。
【0023】
図5の例では、源HR信号はレジスタ16に格納されている固有のスキュー補正データと加算器17で加算され、その加算結果の上位ビットである REFCLK の整数倍のデータに示す遅延時間は、粗アジャスタ14で形成され、下位ビットである、 REFCLK 周期以下のデータに示す遅延時間は、アナログ可変遅延回路18で形成される。このようにして形成されたセット信号とリセット信号は、それぞれRSフリップフロップ13に印加されてパターン信号が発生される。
【0024】
図5の例におけるリアルタイムセレクタ12の選択について、真理値で示すと、表1の通りとなる。なお、この真理値表では、SET側を示しているが、RESET側についても同様である。
【0025】
【表1】
Figure 0004408986
【0026】
表1に示すように、T1のGATE信号が0であり、T2のGATE信号が0の時は、セットのGATE信号もHR信号も0となる。ここで、0とは無しを、1とは有りを意味している。次に、T1のGATE信号が0であり、T2のGATE信号が1の時は、セットのGATE信号が1となり、HR信号はT2のHR信号となる。T1のGATE信号が1であり、T2のGATE信号が0の時は、セットのGATE信号が1となり、HR信号はT1のHR信号となる。T1とT2のGATE信号が1となると、セットのGATE信号が1で、HR信号はT1とT2の小さい方となる。
【0027】
図6は図5の構成における動作例を説明するためのタイミングチャートである。図6(A)はテスト周期RATE(テスト・サイクル)であり、図6(B)は基準クロック REFCLK である。この図の例の場合、1のテスト周期が4周期の基準クロック REFCLK の間隔となっている。ユーザの意図したテストパターンを図6(C)に示す。
【0028】
この状況下において、タイミング発生器3のグループT1は、1周期目のセット信号と2周期目のリセット信号を、グループT2は、1周期目のリセット信号と2周期目のセット信号を分担して生成する。これらの分担はユーザが任意に設定することができる。1周期目のセットのGATE信号では、図6(D)に示すように1基準クロック REFCLK 遅らせ、図6(F)に示すようにHR信号で約1/8 基準クロックREFCLK 遅らせている。リセットのGATE信号は、図6(G)のように3 REFCLK 遅らせ、HR信号は図6(I)のように約1/2 基準クロックREFCLK 遅らせている。
【0029】
すると、上記セット信号とリセット信号により、出力波形は図6(J)のようにパターン信号として生成される。2周期目以下も同様である。この例においては、基準クロック周期REFCLK の間隔以下のパルスが同一の経路(セット信号通路あるいはリセット信号通路)に発生する条件とはならない。したがって、上記のような問題が生じないため、正常な出力波形が得られる。
【0030】
以上のように、半導体試験装置の各テスタピンにおける信号生成部分は、上記のようにしてテストパターンを生成している。ところで、最近の被試験半導体ICは高速動作のものが多くなり、半導体試験装置も益々高速化されている。そこで、ピン・マルチプレクスモードを用いて、基準クロックの繰り返しレートよりも高いレートのテストパターンを用いて、被試験デバイスを試験する必要性が多くなってきている。ピン・マルチプレクスモードは、上述のように、複数のテスタピンのデータを、1のテスタピンに多重化して、高速なテストパターンを発生させるものである。
【0031】
ピン・マルチプレクスモードを用いて、高速テストパターンを発生させる場合、従来技術における半導体試験装置では、正しく動作できない場合が生じている。この理由は、上述したように、同一経路の信号のパルス間隔を基準クロック REFCLK 周期以上に離さなければならないからである。
【0032】
このような従来構成での不具合例を図7に示す。この例では、試験装置の高速動作を実現するために、図7(A)に示すRATEは最大、すなわち図7(B)に示す基準クロック REFCLK の周期とほぼ同一にしている。さらにピン・マルチプレクスモードを用いて、さらに1RATE内にほぼ2倍の周波数のテストパターンを発生させて、被試験デバイスの試験を行うことを意図している。ここで便宜上RATE(テスト周期)の1周期を、前前半、前後半、後前半と後後半とに4等分にして説明する。
【0033】
図7(C)にその出力波形を示す。この図において、符号OおよびEは、それぞれ奇数テスタピンおよび偶数テスタピンを意味する。この出力波形では、1周期目の奇数テスタピン前後半のエッジT3Oと2周期目の前前半のエッジT1Oとにより、出力波形の立ち上がりエッジを形成し、奇数テスタピンの前前半T1Oと偶数テスタピンの後前半T1Eと後後半T3Eとが、出力波形の下がりエッジを形成するようなデータ配列になっている。
【0034】
ここで、奇数テスタピンの立ち上がりエッジ用のデータT30とT1Oは、波形整形器においてセット信号を2個発生させることとなるが、このような回路を通過すべき信号の間隔Kが、基準クロックREFCLK 周期より小であるために、上述した問題が生じる。つまり、図7(C)の区間Kが、1 REFCLK 周期未満であるために、波形が正常に出力されず、半導体試験装置が正常動作しない。
【0035】
このように、ピン・マルチプレクスモードは、現在のハードウェア資源で、基準クロックよりも高速なテストパターンによる試験ができるので、高速測定においては魅力的な機能であるが、テスト周期RATEが基準クロック周期 REFCLK と同等の場合には、上記図7(C)のような問題を生じることがあり、十分にその利点を生かせなかった。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、上記のような従来技術の問題を解決し、RATEが REFCLK と同一の場合であっても、基準クロックの倍速度まで試験可能な高速で高精度な半導体試験装置を提供することにある。
【0037】
【課題を解決するための手段】
本発明では、ピン・マルチプレクスモードを用いてDUT9への試験波形を発生する半導体試験装置において、
ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモリ11から受け、同一パターンエッジ信号が連続するときに後続するパターンエッジ信号を消去し、異なるパターンエッジ信号の真に変化するパターンエッジ信号のみをタイミング発生器3に伝送し、タイミング発生器3は真に変化するパターンエッジ信号を順番に発生させて波形整形器4に伝送するようにした仮想タイミング発生器19を、波形メモリ11とタイミング発生器3の間に設けて、半導体試験装置を構成している。
【0038】
また、ピン・マルチプレクスモードを用いてDUT9への試験波形を発生する半導体試験装置において、
ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモリ11から受け、同一のパターンエッジ信号が連続する場合の後続するパターンエッジ(ENA)信号と、真に変化するパターンエッジ(ENA)信号とを検出し区別して出力するエッジ検出手段20と、
エッジ検出手段20から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信号のみを仮想タイミング(VT)として出力するENA−VT変換手段25と、
エッジ検出手段20から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信号のみを処理して、次テスト周期でどのENA信号を対応させて発生するかのエッジポイントを出力するEDGE・PTR27と、
EDGE・PTR27からのエッジ・ポイント信号に基づいて、ENA−VT変換手段25が出力する真に変化するVT信号をタイミング発生器3に割り当てるVT選択手段30と、
を具備して、半導体試験装置を構成してもよい。
【0039】
また、上記のEDGE・PTR27は、エッジ検出手段20からの複数のENA信号を受けて、その内の真に変化するENA信号を計数するENA−CNT変換手段26と、その計数値と現テスト周期のエッジ・ポイントとを加算する加算器と、その加算器出力をタイミング同期して次テスト周期の開始エッジとするレジスタとから構成してもよい。
【0040】
【発明の実施の形態】
上記目的を達成するために、本発明の半導体試験装置は、例えば図5の構成にによるWFM11とタイミング発生器3との間に、この発明の仮想タイミング発生器を挿入した構成となっている。仮想タイミング発生器(Virtual Timing Generator)とは、ユーザのパターン設定は従来通りとし、パターンエッジ信号が例えば、セット信号“1”とセット信号“1”あるいはリセット信号“0”とリセット信号“0”とが連続して続く場合には、後続するパターンエッジ信号を消却してタイミング発生器3には与えず、真に変化するパターンエッジ信号のみをWFM11からタイミング発生器3に伝送する機能を有するものである。
【0041】
この仮想タイミング発生器を挿入することにより、タイミング発生器3からは次々と真に変化する信号のみを順番に発生させることができるので、波形整形器4においても、正しく目的とする、基準クロックの倍速度まで充分に動作を行うことができる。このように構成することにより、図7(C)に示した従来技術におけるような、基準クロック周期より小さな間隔の信号(セット信号またはリセット信号)同一信号経路に生じるという状況をさけることができる。したがって、ピン・マルチプレクスモードを用いて、高速なテストパターンの発生が、誤動作なく実施できる。
【0042】
図4や図5の場合と同様に、テストパターンを発生させるために、一般にそのテストパターンを発生させるデータとして、波形データ(フォーマット・コントロール・データ)とその波形におけるエッジのタイミングデータ(タイミング・セット・データ)とが用いられる。タイミングデータは試験の開始に先だって、タイミング発生器3に転送され格納される。波形データは、試験の実行中にタイミング発生器3に供給される。本発明の説明において、波形データはエッジデータと称することもある。
【0043】
仮想タイミング発生器19の構成について説明する。仮想タイミング発生器は、
(A)1テスト周期中にWFM11から伝送される複数のパターンエッジ信号(エッジデータ)が、連続する同一パターンエッジ信号か、異なる真に変化するパターンエッジ信号(以後、「ENA(ENABLE)信号」という)かを検出するエッジ検出手段(Edge Detector)と、
(B)ENA信号を真に変化するパターンエッジ信号(エッジデータ)のみの仮想タイミング信号に変換するENA−VT(ENABLE-VIRTUAL)変換手段と、
(C)次のテスト周期のエッジ・ポイントを指定するエッジ・ポインタ(EdgePointer:以後、「EDGE・PTR」という)と、
(D)上記EDGE・PTRからの出力信号に基づいて、上記ENA−VT変換手段からの出力を選択するVT選択手段と、
(E)上記VT選択手段により選択された出力に示されたエッジ番号に基づいて、そのエッジ番号に該当するエッジの属性(セットかリセット)を選択する選択手段と、で構成することができる。
【0044】
エッジ検出手段20は、WFMから送られる直前のエッジデータと、現エッジデータとを比較するための一致回路で構成することができる。直前(Previous)のセット信号PSとリセット信号PRとを、現在( Current)のセット信号Sとリセット信号Rと比較して、一致か不一致かにより、ENA(イネーブル)信号を決めている。
【0045】
すなわち、直前のセット信号PSが”1”であり、現在のセット信号Sも”1”である場合には、真に変化するパターンエッジデータではないので、ENA信号を”0”に設定している。同様に、直前のリセット信号PRが”1”であり、現在のリセット信号Rも”1”である場合には、真に変化するパターンエッジ信号ではないので、ENA信号を”0”に設定している。このENA信号の様子を、表2に真理値表で示す。
【0046】
【表2】
Figure 0004408986
【0047】
表2において、PSとPRとSとRとの各エッジデータを入力して、ENA信号を送出する。数式で表現すると、ENA=S×^PS+R×^PR となる。ここで、^PSはPSの否定を、^PRはPRの否定を意味する。
【0048】
表2において、SとRの同時“1”は禁止規定、つまりユーザは設定していけないこととする。従って、このときのENA信号は、無意味信号を意味する“X”と記述する。ENA信号は、各チャンネル毎に送出され、例えば、図1では、T1Oからは出力信号ENA0が、T3OからはENA1が、T1EからはENA2が、T3EからはENA3が、それぞれ送出される。
【0049】
次に、ENA−VT変換手段20では、各エッジ検出手段からENA信号を受け、対応するエッジ番号を付与していく。エッジ検出手段から複数の(ENA0、ENA1、ENA2、ENA3)ENA信号”1”を受けた場合には、各エッジ検出手段に対応したエッジ番号(0、1、2、3)を、4種の出力端(VT1、VT2、VT3、VT4)に、順次出力する。
【0050】
この場合、上記のエッジ検出手段20からのENA信号”1”は、真に変化するパターンエッジ信号にのみ付与されているので、出力端(VT1、VT2、VT3、VT4)には、連続したエッジ信号(エッジデータ)を仮想消去して真に必要なエッジ番号のみが出力されている。なお、VTとはカレント(現)サイクルの仮想的なタイミングを意味する。ENA−VT変換手段はゲート回路で構成することができる。ENAーVT変換の真理値表を表3に示す。
【0051】
【表3】
Figure 0004408986
【0052】
表3で示すように、ENAーVT変換手段25では、出力する複数のVT信号に、それぞれENA信号の真に変化するエッジ番号を順番に割り当てている。例えば、ENA0〜ENA3の“1”出力が、1、1、0、1、であるとすると、VT1〜VT4には、0、1、3、無、のように、ENA信号の番号(エッジ番号)が割り当てられる。
【0053】
ENA−CNT(ENABLE-COUNT )変換手段26は、エッジ検出手段から送出されたエッジENA信号の中で、真に必要なエッジの数を計数する。つまり、表3のEDGCNTに示すように、ENA−CNT変換手段は真に必要なエッジ、つまり、ENA0〜ENA3の“1”出力の数を計数して示している。
【0054】
次テスト周期のエッジポイントを指定するEDGE・PTR27は、上記のENA−CNT変換手段と加算器とレジスタとで構成することができる。加算器をレジスタにより、アキュミュレータを形成している。図1に示すように、EDGE・PTR27は、前回の計数値と現テスト周期での計数値とを加算器で加算し、対応する次回のVTnを規定する。
【0055】
VT選択手段30は、EDGE・PTR27からの出力信号、すなわちエッジ・ポイント指定信号に従って、上記のVT1〜VT4の信号を、それぞれのVT選択器でもって対応するVTnを選択して、タイミング発生器3に伝送する。タイミング発生器3には、予めユーザ設定パターン信号のタイミング値を伝送しておき、VT選択手段からの指定されたエッジ番号に従って対応するタイミング発生を行う。
【0056】
このEDGE・PTRとタイミングセットデータ及びフォーマットコントロールデータ(エッジデータ)との関連を真理値表で表4に示す。
【0057】
【表4】
Figure 0004408986
【0058】
表4に示すように、EDGE・PTRからのエッジ・ポイントが0のときには、実働エッジは、VT1、VT2、VT3、VT4、の順番で稼動させるようにする。同様に、エッジポイントが1のときには、実働エッジは、VT4、VT1、VT2、VT3の順番で、エッジポイントが2のときには、実働エッジは、VT3、VT4、VT1、VT2、の順番で、エッジポイントが3のときには、実働エッジは、VT2、VT3、VT4、VT1、の順番で稼動させるようにする。
【0059】
以上のような本発明の構成をまとめると、第1の態様は基本的なものであり、その構成は次による。ピン・マルチプレクスモードを用いてDUTをテストする半導体試験装置であって、ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモリから受け、同一パターンエッジ信号が連続するときに後続するパターンエッジ信号を消去し、異なるパターンエッジ信号の真に変化するパターンエッジ信号のみをタイミング発生器に伝送し、タイミング発生器は真に変化するパターンエッジ信号を順番に発生させて波形整形器に伝送するようにした仮想タイミング発生器を、波形メモリとタイミング発生器の間に設けた半導体試験装置である。
【0060】
第2の態様は、仮想タイミング発生器の構成をより具体化したものである。つまり、ピン・マルチプレクスモードを用いてDUTをテストする半導体試験装置であって、ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモリから受け、同一のパターンエッジ信号が連続する場合の後続するパターンエッジ(ENA)信号と、真に変化するパターンエッジ(ENA)信号とを検出し区別して出力するエッジ検出手段と、エッジ検出手段から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信号のみを仮想タイミングVTとして出力するENA−VT変換手段と、エッジ検出手段から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信号のみを処理して、次テスト周期でどのENA信号から発生させるかのエッジポイントを出力するEDGE・PTRと、EDGE・PTRからのエッジ・ポイント信号に従って、ENA−VT変換手段が出力する真に変化するVT信号を、タイミング発生器に割り当てるVT選択手段と、を有する半導体試験装置である。
【0061】
第3の態様は、上記のEDGE・PTRをより具体化したものである。つまり、EDGE・PTRは、エッジ検出手段20からの複数のENA信号を受けて、その内の真に変化するENA信号を計数するENA−CNT変換手段26と、その計数値と現テスト周期のエッジ・ポイントとを加算する加算器と、その加算器出力をタイミング同期して次テスト周期の開始エッジとするレジスタとから構成した半導体試験装置である。
【0062】
次に、実施例の動作を図面を参照して説明する。図1に本発明の一実施例の構成図を、図2に本発明のピン・マルチプレクス・モードによる高速動作の波形説明図を、図3に図1の構成の動作についてのタイミングチャートを示す。これらにおいて、図4、図5と同一部分には同一符号を付している。この実施例においては、説明の便宜上、二つのテスタピン間のデータや信号をマルチプレクスする場合を示している。
【0063】
図1の構成による本発明の動作を説明するために、先ず条件として、図2の場合で説明する。図2(A)のRATE(テスト周期)には、ユーザ設定パターン信号のフォーマットコントロールデータ(FCDATA)としてT1OR、T3OS、T1ES、とT3ER、のパターンエッジ(エッジデータ)がある。その内容は図2(B)の出力波形に示すものとする。図5や図7の場合と同様に、符号SおよびRは、それぞれセットおよびリセットを意味し、符号OおよびEは、それぞれ奇数テスタピンおよび偶数テスタピンを意味する。
【0064】
ここで、図示していないが、仮に図2(B)の第2テスト周期の開始直後に、エッジが立ち上がるためのT1OSのエッジデータがあるものとする。その場合には、図7(C)のテストパターン波形と同じような状況となる。すなわちT3OSとT1OSの各エッジは、奇数テスタピンにおいて2つのセット信号により形成される必要があるが、その間の時間が基準クロックより小さい場合には、図7(C)に関して記載したような問題が生じる。
【0065】
本発明では、エッジを形成するためのセット信号あるいはリセット信号を、他方のテスタピンに割り当て変更することにより、上記の問題を解決するものである。例えば上記の場合で想定した、図2(B)の第2テスト周期の開始直後の、エッジデータT1OT3ERSを、偶数テスタピンに変更するのである。図2(B)において、エッジデータ2T1Eは、T3OSと同一のパターンエッジ“1”を示しているが、これが無意味なエッジであることは明らかである。本発明では、このT1ESのパターンエッジを不要として、これをT3ERの位置にシフトし、T3ERをさらにT3ERにシフトして、かつセットエッジに変更する。これにより、基準クロックより狭い間隔の2つの信号の一方が、異なるテスタピンで扱われるようにその割り当てが変更されるので、従来技術における問題を解決することができる。
【0066】
このような動作を行うのが、仮想タイミング発生器19である。図1にこの発明の一実施例の構成図を、図3に図1のタイミングチャートを示す。図3(A)の不具合事例は、ユーザ設定パターンが図2のようになされていると、T3OとT1Oとが同一経路を通り、その間隔が REFCLK 以下であるから測定できない状況を示しており、上記で想定した図2(B)の問題と同じである。
【0067】
そこで図2に示す同一エッジのT3Eを、仮想タイミング発生器19でその位置から消去し、かつずらして、T3Eの時間位置のエッジを、図3(B)のようにt1Eのエッジとするようにする。よって、従来のT1Oの位置にt3Eのエッジが発生するようにするので、ユーザ設定パターンにおいて問題を生じるエッジが、他方のテスタピンに振り分けられる。したがって、同一テスタピンの同一信号経路で、2つの信号(セットあるいはリセット)が、基準クロックより狭い間隔で連続する状況を避けることができる。ここで、TXXはユーザ設定エッジを、tXXは実働エッジを示すことにする。
【0068】
そのために、図1に示すように、波形メモリ(WFM)11とタイミング発生器3の間に仮想タイミング発生器19を挿入する。仮想タイミング発生器19は、エッジ検出手段20と、ENA−VT変換手段25と、EDGE・PTR27と、VT選択手段30とから成る。図1では更にユーザ設定パターンをタイミング発生器3のタイミングメモリに設定するための選択手段35を設けているが、選択手段35は仮想タイミング発生器19の外に設けてもよい。
【0069】
図1において、仮想タイミング発生器19を駆動させる為に、先ず、1テスト周期RATE内に、ユーザが設定するエッジの順番を決めることとする。この明細書では、波形フォマッタの奇数(O)ピン対応のT1O及びT3Oと、偶数(E)ピン対応のT1EとT3Eと用いることとして、その順番をT1O、T3O、T1E、T3Eと表現している。したがって、時間の大小関係は、T10<T30<T1E<T3Eとなる。
【0070】
WFM11には、テストプログラムにより、奇数テスタピン(O)のパターンA、B、C、…と、偶数テスタピン(E)のパターンA、B、C、…が印加され、格納されている。そして、それぞれのセット(S)信号及びリセット(R)信号、を形成するためのエッジデータ(信号)、すなわち、T1OSやT1OR信号、T3OSやT3OR信号、T1ESやT1ER信号、T3ESやT3ER信号を送出する。例えば、T1OSはグループT1Oのセット(S)信号を示す。
【0071】
WFM11から出力されたS(セット)信号及びR(リセット)信号は、エッジ検出手段20でそれぞれ直前の信号と比較されて同一か異なるかを判断し、異なっている真に必要なエッジ信号であると、ENA(ENABLE)信号を出力する。例えば、T1E信号は直前信号のT3Oと比較されて異なった信号であると、真のエッジとしてENA信号“1”を送出する。同一信号の場合にはENA信号“0”を出力する。つまり表2に示す真理値表の条件で動作し、図3の波形例では、図3(E)の通りとなる。フリップフロップ22は、前テスト周期の最後のデータを一時記憶してタイミングをとっている。
【0072】
エッジ検出手段20が発生するENA信号を受けて、ENA−VT変換手段25は、前述したエッジの時間の大小関係から、T1Oを“0”に、T3Oを“1”に、T1Eを“2”に、T3Eを“3”にと、それぞれにエッジ番号を割り振る。つまりエッジが真に変化する必要なエッジであるときに、VTに割り当てている。VTとはカレントサイクル中の仮想的なタイミングを現している。つまり、無変化のエッジは削除して、変化する必要エッジの順番にそのエッジ番号をVTに割り当てるようにしている。パターンの状況に応じて、その値は図3(F)に示している通りであり、真理値表の表3のように動作する。
【0073】
図3(E)に示すENA信号は、EDGE・PTR27にも送られる。EDGE・PTR27のENA−CNT変換手段26は、真に変化する必要なエッジ“1”の数を計数する。その値は図3(C)に示す通りとなり、表3の真理値表EDGECNTのように動作する。ENA−CNT変換手段26の出力データは、現エッジ・ポイントのレジスタの値と加算器で加算されて、次テスト周期のエッジ・ポイントとしてレジスタに記憶される。その値は、図3(D)に示すようなEDGE・ PTRの値である。この例ではテスト周期の1周期目は“0”である。2周期目は“0”と“3”とを加算して“3”である。3周期目は“3”と“3”とを加算して“6”であるが、加算器は4進数の加算器であるので“2”となる。以下、同様である。
【0074】
VT選択手段30は、EDGE・PTR27からのエッジ・ポイントに基づき、それぞれのマルチプレクサで対応するVT信号をタイミング発生器3に割り付ける。1周期目は、EDGE・PTR=0であるので、図3(G)に示すように、t10=0(T1O)、t3O=1(T3O)、t1E=3(T3E)となり、2周期目以降も、図3(G)のタイミング・セットデータのように動作する。
【0075】
タイミング発生器3には、別の経路で選択手段35を通して、T1O〜T3E4通りのタイミング・データを入れておき、指定されたエッジ番号に対応したタイミング発生ができるようにしておく。すなわちこの選択手段35を通じて、セットあるいはリセットの変更が行われる。この選択手段35には、選択手段30の出力で示された、エッジ番号データが選択信号として与えられる。したがって、そのエッジ番号で指定されたエッジの属性(セットあるいはリセット)が、選択手段35の出力により規定される。
【0076】
そして、割り当てられたエッジ番号に従って、タイミング発生器3はそのタイミング発生を行う。なお、図3(H)に示すようにフォーマット・コントロールデータ(FCDATA)も、同様にエッジ番号と同じところに割り当てられる。
【0077】
【発明の効果】
図3(I)、(J)、(K)を用いて、この発明の動作をまてめてみる。ユーザ設定パターンは図3(I)に示すように従来通りでよい。ユーザ設定パターンの波形は、図3(J)とする。すると、1周期目のT1Eでは波形は変化しない無意味なエッジデータであるので、仮想タイミング発生器19ではこれを消去し、仮想タイミングt1Eを1つずらして、ユーザ設定のT3Eに位置に設定する。
【0078】
従って、2周期目のユーザ設定のT1Oの位置に仮想タイミングのt3Eが位置するようになる。よって、従来のピン・マルチプレクスモードでは1周期目のT3Oと2周期目のT1Oとが同一経路を通り、1 REFCLK 以下であるために発生不可能であったが、本発明による仮想タイミング発生器19を挿入することによって、問題を生じるエッジを別経路(他方のテスタピン)に割り振ることができるので、基準クロック周期よりも狭い間隔でセットエッジやリセットエッジを発生することが可能となった。
【0079】
この明細書では、ピン・マルチプレクスモードとして、1テスト周期中に2つのデータを用いるように説明してきたが、これに関わらず3つ以上のデータを用いる半導体試験装置にも適用できる。本発明はパーピン・テスタに用いるとその効果は顕著であるが、それに限るものではなく、従来のシェアド・テスタにおいても、ピン・マルチプレクスモードのよな高速動作を行う場合に、有意義な効果を得ることができる。
【0080】
以上詳細に説明したように、この発明はピン・マルチプレクスモードを用いたパーピン・テスタで、基準クロックの倍速度まで充分に動作を可能とさせ、益々発展する半導体LSIのテストに寄与できるようになった。この発明は、実用に際して技術的に経済的にその効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】本発明による倍速測定動作を示す波形説明図である。
【図3】図1の本発明の構成における動作タイミングチャートである。
【図4】半導体試験装置の基本的な概略構成図である。
【図5】本発明に関わる従来のパーピン・テスタでのテストパターン生成部分の構成例図である。
【図6】図5の従来構成のタイミングチャートである。
【図7】図5の従来構成における問題点を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1 テストプロセッサ
2 パターン発生器
3 タイミング発生器
4 波形整形器
5 ドライバ
6 コンパレータ
7 パターン比較器
8 フェイルメモリ
9 DUT(被試験デバイス)
11 波形メモリ(WFM)
12 リアルタイムセレクタ(マルチプレクサ)
13 RSフリップフロップ
14 粗アジャスタ
15 ゲート回路
16 レジスタ
17 加算器
18 アナログ可変遅延回路
19 仮想タイミング発生器
20 エッジ検出手段
21 ENA信号生成回路
22 フリップフロップ
25 ENA−VT変換手段
26 ENA−CNT変換手段
27 EDGE・PTR(エッジ・ポインタ)
30 VT選択手段
35 選択手段

Claims (3)

  1. ピン・マルチプレクスモードを用いてDUTへの試験波形を発生する半導体試験装置において、
    ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモリから受け、同一パターンエッジ信号が連続するときに後続するパターンエッジ信号を消去し、異なるパターンエッジ信号の真に変化するパターンエッジ信号のみを出力する仮想タイミング発生器と、
    前記仮想タイミング発生器から伝送された真に変化するパターンエッジ信号を順番に発生させて波形整形器に伝送するタイミング発生器と、
    を備える半導体試験装置。
  2. ピン・マルチプレクスモードを用いてDUTへの試験波形を発生する半導体試験装置において、
    ユーザが設定した1テスト周期中での複数のユーザ設定パターン信号を波形メモリから受け、同一のパターンエッジ信号が連続する場合の後続するパターンエッジ(ENA)信号と、真に変化するパターンエッジ(ENA)信号とを検出し区別して出力するエッジ検出手段と、
    前記エッジ検出手段から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信号のみを仮想タイミング(VT)として出力するENA−VT変換手段と、
    前記エッジ検出手段から複数のENA信号を受け、真に変化するENA信号のみを処理して、次テスト周期でどのENA信号を対応させて発生させるかのエッジポイントを出力するEDGE・PTRと、
    前記EDGE・PTRからのエッジ・ポイント信号に従って、前記ENA−VT変換手段が出力する真に変化するVT信号をタイミング発生器に割り当てるVT選択手段と、
    を具備することを特徴とする半導体試験装置。
  3. 前記EDGE・PTRは、
    前記エッジ検出手段からの複数のENA信号を受けて、その内の真に変化するENA信号を計数するENA−CNT変換手段と、
    前記ENA−CNT変換手段の計数値と現テスト周期のエッジ・ポイントとを加算する加算器と、
    前記加算器出力をタイミング同期して次テスト周期のエッジ・ポイントして記憶するレジスタと、
    を備えることを特徴とする請求項2記載の半導体試験装置。
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