JP4404357B2 - 断熱パネルの製造方法及びその装置 - Google Patents

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Description

この発明は、断熱パネルの製造方法及びその装置に関するもので、更に詳細には、一対の表面板と、両表面板の辺部間に装着される枠材とで形成される空間内に、炭素数5の飽和炭化水素を用いた例えば発泡ウレタンフォーム等の発泡断熱材を注入・充填してなる断熱パネルの製造方法及び装置に関するものである。
従来、この種のパネルの製造方法においては、発泡剤を含むポリオール系原液と、ポリイソシアネート系原液とを混合し、この混合組成物を一対の表面板間に注入し発泡・充填する方法が知られている。この製造方法において、発泡剤として、CC13Fフロンが使用されていたが、このCC13Fフロンは、現在「オゾンホール」の主原因であるため、使用が禁止されている。
また、上記CC13Fフロンに代わり、オゾンを破壊しにくいC23FCl2(CCl2F−CH3)フロンが使用されていたが、これにおいても現在では使用が禁止されている。
その他の代替発泡剤としてフッ素含有炭化水素あるいは炭化水素が知られている。このうちフッ素含有炭化水素はオゾンを破壊しないが、地球温暖化の原因物質であり、使用に不向きである。一方、炭化水素はオゾンを破壊せず、地球温暖化にも起因しないが、沸点の低いものは引火・爆発の虞がある。
そこで、上記問題を解決する手段として、フロンの代替発泡剤に高沸点の炭化水素、特に炭素数5の飽和系炭化水素が使用されている。
しかし、炭素数5の飽和系炭化水素からなる上記代替発泡剤は、従来のフロン系発泡剤と異なり可燃性であるため、パネルの製造過程において、パネル内部に気化した発泡剤とパネル内部の空気と混合されることから、発泡中にパネル内で爆発する危険性がある。
そのため、従来では、発泡断熱材を注入・充填する前に、枠材に形成された注入孔から不活性ガス注入ノズルを挿入し、不活性ガスを吐出することによりパネル内の空気を不活性ガスに置換している(例えば、特許文献1参照)。
また、不活性ガス注入ノズルに伸長長さ制御機構を具備させて、寸法の異なるパネルの空間部の、空気のパージに最も適切な位置に不活性ガス注入ノズルの吐出口を位置するように調整している(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−98320(特許請求の範囲、図3) 特開2004−106385(特許請求の範囲、図3、図4)
しかしながら、上記従来の断熱パネルの製造方法においては、不活性ガス注入ノズルの先端の吐出口からパネルの空間内に不活性ガスを注入するため、不活性ガスが空間内に均一に流れにくい上、特に、不活性ガス注入ノズルの先端部と基端部との間の領域には空気溜まりが生じるので、置換効率が低下すると共に、置換に多量の不活性ガスを必要とするという問題があった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、オゾン層破壊・地球温暖化等の環境破壊を起こさないが可燃性であり取扱いに細心の注意を要する発泡剤を用いた断熱パネルの製造を、安全かつ効率よく行えるようにした断熱パネルの製造方法及びその装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、一対の表面板と、上記両表面板の辺部間に装着される枠材と、上記両表面板と枠材とで形成される空間内に注入・充填される炭素数5の飽和炭化水素を発泡剤とする発泡断熱材とからなる断熱パネルの製造方法であって、 上記発泡断熱材を発泡させる処理温度雰囲気内に上記表面板と枠材を組み立てて設置保持した状態で、上記空間内に不活性ガスを注入して空間内を不活性ガスで置換する工程と、 上記不活性ガスで置換する工程の後、上記空間内に上記発泡断熱材を注入する工程とを有し、 上記不活性ガス置換工程の際、上記枠材の中央部に設けられた注入用孔に挿入されたノズルの先端から、上記不活性ガスを、ノズルの中心軸に沿って上記空間内に直状に注入すると同時に、上記ノズルの中心軸に対して対称な角度を有する少なくとも2箇所から側方に注入する、ことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の断熱パネルの製造方法を具現化するもので、 一対の表面板と、上記両表面板の辺部間に装着される枠材と、上記両表面板と枠材とで形成される空間内に注入・充填される炭素数5の飽和炭化水素を発泡剤とする発泡断熱材とからなる断熱パネルの製造装置であって、 上記空間内に上記発泡断熱材を注入する前に、上記枠材の中央部に設けられた注入用孔に挿入されて上記空間内に不活性ガスを注入するノズルと、 上記表面板と枠材を組み立てて設置保持した状態に収容し、上記発泡断熱材を発泡させる処理温度雰囲気に設定される処理室と、を具備してなり、 上記ノズルは、先端に開口する主注入口と、該主注入口に連通する連通路に連通すると共に、上記ノズルの中心軸に対して対称な角度、大きさ及び形状を有する少なくとも2個以上の副注入口と、を具備し、 上記処理室は、上記ノズルから上記空間内に上記不活性ガスを注入する際に、上記発泡断熱材を発泡させる処理温度雰囲気に設定される、ことを特徴とする。
また、上記ノズルは、先端に向かって狭小テーパ状の截頭円錐状に形成されるノズルヘッドを具備すると共に、このノズルヘッド内に形成される連通路を先端に向かって狭小テーパ状に形成し、かつ、連通路に副注入口を連通してなる方が好ましい(請求項)。
(1)請求項1,記載の発明によれば、枠材の中央部に設けられた注入用孔に挿入されるノズルの先端から、不活性ガスを、ノズルの中心軸に沿って空間内に直状に注入すると同時に、直状注入方向に対して角度を有する少なくとも2箇所から側方に注入することにより、不活性ガスの流れを複数かつ均一にすることができる。したがって、不活性ガスによる置換を効率よく行うことができる。また、不活性ガスの使用量を抑制することができると共に、置換時間の短縮が図れるので、コストの低廉化が図れると共に、生産性の向上が図れる。
(2)請求項1,2記載の発明によれば、不活性ガスの側方への注入を、ノズルの中心軸に対して対称な角度を有する少なくとも2箇所から側方に注入することにより、不活性ガスの注入を均一にすることができるので、生産効率の向上を図ることができる。
(3)請求項1,2記載の発明によれば、不活性ガス置換工程を、所定温度に設定されたパネルの処理温度(例えば、35℃)の雰囲気内に表面板と枠材を組み立てて設置保持した状態で行うことにより、置換後の不活性ガスの膨張によるパネル外部から再び空気がパネル空間内に侵入するのを防ぐことができる。また、パネル空間内で酸素と発泡剤が混合するのを防止することができ、発泡断熱材の注入・充填を安全に行うことができる。したがって、安全性と生産性の向上を図ることができる。
(4)請求項記載の発明によれば、ノズルを、先端に向かって狭小テーパ状の截頭円錐状に形成することにより、パネルに設けられた注入用孔内にノズルを容易に挿入することができるので、上記(1)〜(3)に加えて更に不活性ガス及び発泡断熱材の注入を効率よく行うことができ、生産性の向上を図ることができる。また、ノズルヘッド内に形成される連通路を先端に向かって狭小テーパ状に形成し、かつ、連通路に副注入口を連通することにより、注入のために供給される不活性ガスが連通路内で漸次加圧されるので、主注入口及び副注入口からの流量を均一にすることができる。
以下に、この発明の最良の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明における断熱パネルの一例を示す斜視図、図2は、図1のI−I線に沿う断面図である。
上記断熱パネルPは、図1及び図2に示すように、一対の鋼板製の表面板10と、両表面板10の辺部間に装着されるプラスチック製例えば塩化ビニル製の直状枠材20及びコーナー枠材21と、両表面板10と枠材20,21とで形成される空間30内に、後述する不活性ガス例えば窒素(N)ガスの供給手段であるNガス注入ノズル60から注入されるNガスで置換された後、発泡断熱材注入ノズル70によって注入・充填される発泡断熱材40とで主に構成されている。
この場合、上記表面板10の辺部に折曲された折曲片11が、直状枠材20及びコーナー枠材21の上下端部にそれぞれ設けられた嵌合溝22内に僅かな隙間をおいて嵌挿されて表面板10と枠材20,21とが固定されている。
また、直状枠材20の側面には、断熱パネルP同士を接合するために設けられる凹条部又は凸条部(図面では凹条部23を示す)が設けられている。この凹条部23は、開口側が拡開するテーパ状に形成されている。なお、凸条部を設ける場合は、先端が狭小なテーパ状に形成される。
上記のように構成される直状枠材20の中間部における凹条部23の底部24には、不活性ガスであるNガス及び発泡断熱材40の注入用孔25が設けられている。また、直状枠材20の空間側すなわち内方側には、注入用孔25を閉塞すべく可撓性を有する薄い膜材50が配設されている。この膜材50は、例えば紙製材料にて形成されており、その下部のみが例えば接着剤51によって直状枠材20に接着されて、上端部側が自由に変位し得るようになっている(図3参照)。したがって、上記空間30内に不活性ガスであるNガスを注入する場合や発泡断熱材40を注入する場合に、注入用孔25を介して断熱パネルPの空間30内に、Nガス注入ノズル60又は発泡断熱材注入ノズル70が挿入されると、膜材50は、図3(a)に二点鎖線で示すように、空間30の内方側に変位してNガス又は発泡断熱材40の注入を可能にする。そして、発泡断熱材40が注入されて発泡・充填された際に、発泡断熱材40は下部から充填されるので、膜材50は発泡断熱材40によって下方側から押されて注入用孔25を閉塞する(図2参照)。これにより、発泡断熱材40の外部への露呈が防止される。
また、コーナー枠材21の側面には、直状枠材20に設けられた凹条部又は凸条部に連なる凹条部又は凸条部(図面では凹条部23Aを示す)が設けられている。この凹条部23Aも直状枠材20の凹条部23と同様に開口側が拡開するテーパ状に形成されている。また、各コーナー枠材21には、ガス抜き孔26が設けられている。このようにコーナー枠材21にガス抜き孔26を設けることによって、断熱パネルPの空間内に注入されるNガスを空間30内に満遍なく均一に供給して空間30内をNガスで置換した後、置換に供されたNガスをガス抜き孔26から外部に排出することができると共に、発泡断熱材40を空間30内に注入した際に発生するガスを外部へ排出することができる。したがって、パネル内圧による表面板10の膨れや外れを防止することができる。
上記Nガス注入ノズル60は、図4及び図5に示すように、Nガス供給源(図示せず)に接続し、先端に向かって狭小テーパ状の截頭円錐状のノズルヘッド61を具備しており、このノズルヘッド61の先端に主注入口62が形成され、この主注入口62に連通する連通路64は、ノズルヘッド61と相似形をなすように先端に向かって狭小テーパ状に形成され、該連通路64に対して対称位置に同一の大きさすなわち直径の円形状の2個の副注入口63が連通されている。
上記のように、ノズル60の先端部を截頭円錐状に形成することにより、注入用孔25内にノズル60を容易に挿入することができる。また、ノズルヘッド61の先端に主注入口62を形成し、連通路64に対して対称位置に同一形状の副注入口63を形成することにより、Nガスは、図4に示すように、ノズル60の中心軸に沿って空間30内に直状に注入すると同時に、直状注入方向に対して角度を有する2箇所から側方に注入されるので、Nガスの流れを複数かつ均一にすることができる。また、ノズルヘッド61に形成される連通路64は、先端に向かって狭小テーパ状に形成されているので、注入のために供給されるNガスは漸次加圧されて主注入口62及び副注入口63から空間30内に注入されるので、流量を均一にすることができる。これにより、Nガスによる空間30内の置換を効率よく行うことができる。また、Nガスの使用量を抑制することができると共に、置換時間の短縮が図れるので、コストの低廉化が図れると共に、生産性の向上が図れる。
なお、Nガスの置換処理を行う場合には、多段に平積みされた仮組パネルP0を、処理温度雰囲気例えば約35℃に設定された処理室100内に搬入した状態で行う方が好ましい。このように、Nガス置換工程を、所定温度に設定されたパネルの処理温度(例えば、35℃)の雰囲気内に表面板と枠材を組み立てて設置保持した状態で行うことにより、置換後のNガスの膨張によるパネル外部から再び空気がパネル空間内に侵入するのを防ぐことができる。また、Nガス置換工程後の発泡断熱材注入工程において、パネル空間内で酸素と発泡剤が混合するのを防止することができ、発泡断熱材の注入・充填を安全に行うことができる。したがって、安全性と生産性の向上を図ることができる。
上記実施形態では、Nガス注入ノズル60は、2個の副注入口63を具備する場合について説明したが、副注入口63は、主注入口62から注入される直状注入方向に対して角度を有する少なくとも2箇所から側方に注入するものであれば、必ずしも2個である必要はない。例えば、図7及び図8に示すように、Nガス注入ノズル60のノズルヘッド61の中心軸に対して左右対称な2組(4個)の副注入口65を設けて、図8に示すように、4箇所からNガスを注入するようにしてもよい。また、図9に示すように、ノズルヘッド61の中心軸に対して左右対称な2組(4個)の副注入口65に加えて副注入口65と直交する上下方向に2個の副注入口66を設けて、計6箇所からNガスを注入するようにしてもよい。このように、副注入口65,66の数を増やすことにより、多量のNガスを短時間内に注入することができ、Nガス置換処理を短時間に行うことができる。
上記のようにしてNガス置換工程を行った後、図6に示すように、注入用孔25を介して断熱パネルPの空間30内に、発泡断熱材注入ノズル70を挿入して、空間30内に発泡断熱材40を注入・充填する。
なお、上記発泡断熱材40は、水を有するポリオール系原液と、ポリイソシアネート系原液と、発泡剤として炭素数5の飽和系炭化水素例えばシクロペンタンとの混合組成物にて形成されている。このように形成される発泡断熱材40は、図示しないミキシング装置に接続する発泡断熱材注入ノズル70から断熱パネルPの空間30内に注入・充填される。
なお、ポリオール系原液は、ポリオール(多価アルコール),整泡剤,難燃剤及び他助剤等を混合・調製したものである。このうち、ポリオールはポリウレタンフォームの性質に最も大きな影響を及ぼす原料である。また、整泡剤は気泡を均一あるいは安定させるもので例えばシリコン系界面活性剤にて形成される。触媒はポリウレタンフォームの生成時の諸反応を促進し、樹脂化と発泡のバランスをとりながら目的にあったフォームを生成するために使用される助剤で、例えば第3級アミン,有機錫化合物あるいは有機酸の金属塩等が使用される。また、難燃剤はフォームを難燃化するためのもので、添加型の難燃剤としてリン酸エステル,ハロゲン化リン酸エステルが使用され、更に難燃性を高めるために水酸化アルミニウム等の無機化合物が併用される。その他必要に応じて使用される他助剤には、例えば架橋剤,着色剤,充填剤,安定剤あるいは可塑剤等が使用される。
また、発泡剤は成形時のガス源となるもので、代替フロンであるシクロペンタンと水を有する。このシクロペンタンと、水とイソシアネートが反応して生成される炭酸ガス(CO2)との比を適宜選択することにより、発泡圧を調整することができる。
一方、ポリイソシアネート系原液は、ポリイソシアネートと界面活性剤等他助剤とを混合・調製したものである。
次に、上記断熱パネルを製造する手順の一例を、図10、図11及び図12に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、図10及び図11に示すように、一対の表面板10の辺部間に直状枠材20及びコーナー枠材21を装着した仮組パネルP0を、下ベース盤80と上ベース盤81との間に、塩化ビニルを被覆したアルミニウム製の定盤82(以下に平盤82という)及びアルミニウム製のスペーサ83を介して多段に平積みし、下ベース盤80と上ベース盤81に突設されたフランジ84,85を連結ボルト86とナット87によって固定する(ステップ12−1)。なお、平盤82の表面に塩化ビニルを被覆した理由は、仮組パネルP0との接触によって傷が付くのを防止するためである。このようにして仮組パネルP0を平積みした後、多段に平積みされた仮組パネルP0を処理室100内に搬入する。この処理室100内の処理温度雰囲気は約35℃に設定される。この際、製造する断熱パネルPの厚さ寸法に合わせてスペーサ83の高さ寸法を適宜変更する。この場合、平盤82を仮組パネルP0の表面板10よりも大きくすると共に、各平盤82間に配置されるスペーサ83の高さを仮組パネルP0の厚さより若干高くして、その差分の隙間Sが設けられている。この場合、隙間Sは、0.1mm以上1.0mm以下に設定する方がよい。なお、ここでは、下ベース盤80と上ベース盤81とを連結ボルト86とナット87によって固定しているが、上ベース盤81によって最上段の仮組パネルP0を押さえない状態で複数の仮組パネルP0を平積みするようにしてもよい。
次に、平積みされた仮組パネルP0を図示しない移動機構によって水平移動して注入用孔25とNガス注入ノズル60とを位置調整する(ステップ12−2)。この際、Nガス注入ノズル60を垂直方向のみに移動してNガス注入ノズル60と注入用孔25とを位置合せすることができる。そして、図4又は図8に示すように、注入用孔25にNガス注入ノズル60を挿入し、仮組パネルP0の空間30内に処理温度未満のNガスを注入する。この際、Nガスはノズル60の主注入口62から中心軸に沿って直状に注入されると同時に、直状注入方向に対して角度を有する少なくとも2個の副注入口63,65から側方又は更に副注入口66から上下方向に注入されて、空間30内をNガスで置換する(ステップ12−3)。なお、このときのNガスの供給量は1000L/min以上である。このとき、Nガスは処理温度雰囲気未満すなわち35℃未満の温度であるので、パネル空間30内に注入された後、膨張して外部から空間30内に空気が侵入するのを積極的に防止することができる。そして、置換に供されたNガスはパネルコーナー部すなわちコーナー枠材21に設けられたガス抜き孔26を介して外部に排出される。これにより、パネル内圧による表面板10の膨れや外れが防止される。なお、この際、最上段の仮組パネルP0の上部を押さえない場合では、最上段の仮組パネルP0の空間30内にはNガスを注入せず、後述する発泡断熱材40の注入直前に手動によってNガスを注入する。なお、この仮組パネルP0の押さえは、発泡断熱材40の注入工程を行う場所に仮組パネルP0を移動させる際にエアバックによって行う。
次に、平積みされ、Nガスで置換された仮組パネルP0を移動機構(図示せず)によって水平移動して注入用孔25と発泡断熱材供給ノズル70とを位置調整する(ステップ12−4)。この際、発泡断熱材供給ノズル70を垂直方向のみに移動して発泡断熱材供給ノズル70と注入用孔25とを位置合せすることができる。そして、図6に示すように、注入用孔25に発泡断熱材供給ノズル70を挿入し、仮組パネルP0の空間30内に、発泡断熱材40{具体的には、上記水を有するポリオール系原液、ポリイソシアネート系原液及び発泡剤としてのシクロペンタンの混合組成物}を注入し、発泡・充填する(ステップ12−5)。この発泡断熱材40の注入工程において発生するガスは、ガス抜き孔26から外部に排出される。これにより、パネル内圧による表面板10の膨れや外れが防止される。
上記発泡断熱材40の注入工程の際、上記ポリオール系原液と、ポリイソシアネート系原液と、シクロペンタンは、それぞれ計量されて所定の割合例えばシクロペンタン:ポリオール系原液:ポリイソシアネート系原液は、例えば5.5:75:100の割合で配合された後、所定の圧力に調整されてミキシング装置へ供給され、ミキシング装置で所定の割合に攪拌・混合された後、その混合組成物は発泡断熱材供給ノズル70から適宜間隔をおいて配置された一対の表面板10間に注入されて発泡し、その後硬化して断熱材(フォーム)が成形される。なお、混合組成物の注入時の処理温度雰囲気(処理室100内の室温)を発泡温度(例えば35℃)に設定しておく方が好ましい。
なお、異なる寸法の断熱パネルPすなわち仮組パネルP0の高さ寸法に応じて最適な量の発泡断熱材40を注入する必要があるので、予め設定された断熱パネルPの寸法すなわち仮組パネルP0の高さ寸法とパネル温度の情報を記憶した制御手段例えば中央演算処理装置(CPU)からの制御信号に基づいて発泡断熱材供給ノズル70から所定量の発泡断熱材40を空間30内に注入する。あるいは、仮組パネルP0を仮組するときに、例えば仮組パネルP0を平積みする各平盤82あるいは直状枠材20に断熱パネルPの寸法(仮組パネルP0の高さ寸法)に応じた情報を記憶した記号例えばバーコードを設け、発泡断熱材40を注入する前に、温度センサによってパネル温度を検出すると共に、上記バーコードの情報を読み取り、その検出信号をCPUに伝達に伝達し、CPUにおいて、この検出信号と予め記憶された情報とを比較して、その制御信号を発泡機(図示せず)に送り、発泡断熱材供給ノズル70から所定量の発泡断熱材40を空間30内に注入する。
上述のようにして仮組パネルP0の空間30内に発泡断熱材40を注入し、発泡・充填した後、約2〜5分間待機させる(ステップ12−6)。この待機中において、パネル内への発泡断熱材40の発泡・充填後に生じるシクロペンタンのパネル外への漏出が、注入工程が行われる場所のみに存在することになる。そのため、注入工程が行われる場所に、図示しない排気設備,静電気除去設備及び可燃性気体検出設備等の各種安全設備を備えることで、パネル製造設備全体の高い安全性を保つことができる。そして、発泡・充填した後、約2〜5分間待機させて安全を確認した後、作製された断熱パネルPを所定の場所に搬出する。
この発明における断熱パネルの一例を示す斜視図である。 図1のI−I線に沿う拡大断面図である。 仮組パネルの空間内にノズルを挿入する状態を示す拡大断面図(a)及び(a)のII矢視図(b)である。 ガスの注入状態を示す概略断面図である。 この発明におけるNガス注入ノズルの第1実施形態を示す要部斜視図(a)及び(a)のIII−III線に沿う断面図(b)である。 発泡断熱材の注入状態を示す概略平面断面図である。 この発明におけるNガス注入ノズルの第2実施形態を示す要部斜視図(a)及び(a)のIV−IV線に沿う断面図(b)である。 第2実施形態のNガス注入ノズルを用いたNガスの注入状態を示す概略断面図である。 この発明におけるNガス注入ノズルの第3実施形態を示す要部斜視図(a)及び(a)のV−V線に沿う断面図(b)である。 この発明に係る断熱パネルの製造方法における断熱パネルの平積み状態の一例を示す概略断面図である。 図10の要部拡大断面図である。 断熱パネルの製造工程を示すフローチャートである。
符号の説明
P 断熱パネル
P0 仮組パネル
10 表面板
20 直状枠材
21 コーナー枠材
25 注入用孔
30 空間
40 発泡断熱材
60 Nガス注入ノズル(不活性ガス注入ノズル)
61 ノズルヘッド
62 主注入口
63,65,66 副注入口
64 連通路
70 発泡断熱材注入ノズル
100 処理室

Claims (3)

  1. 一対の表面板と、上記両表面板の辺部間に装着される枠材と、上記両表面板と枠材とで形成される空間内に注入・充填される炭素数5の飽和炭化水素を発泡剤とする発泡断熱材とからなる断熱パネルの製造方法であって、
    上記発泡断熱材を発泡させる処理温度雰囲気内に上記表面板と枠材を組み立てて設置保持した状態で、上記空間内に不活性ガスを注入して空間内を不活性ガスで置換する工程と、
    上記不活性ガスで置換する工程の後、上記空間内に上記発泡断熱材を注入する工程とを有し、
    上記不活性ガス置換工程の際、上記枠材の中央部に設けられた注入用孔に挿入されたノズルの先端から、上記不活性ガスを、ノズルの中心軸に沿って上記空間内に直状に注入すると同時に、上記ノズルの中心軸に対して対称な角度を有する少なくとも2箇所から側方に注入する、ことを特徴とする断熱パネルの製造方法。
  2. 一対の表面板と、上記両表面板の辺部間に装着される枠材と、上記両表面板と枠材とで形成される空間内に注入・充填される炭素数5の飽和炭化水素を発泡剤とする発泡断熱材とからなる断熱パネルの製造装置であって、
    上記空間内に上記発泡断熱材を注入する前に、上記枠材の中央部に設けられた注入用孔に挿入されて上記空間内に不活性ガスを注入するノズルと、
    上記表面板と枠材を組み立てて設置保持した状態に収容し、上記発泡断熱材を発泡させる処理温度雰囲気に設定される処理室と、を具備してなり、
    上記ノズルは、先端に開口する主注入口と、該主注入口に連通する連通路に連通すると共に、上記ノズルの中心軸に対して対称な角度、大きさ及び形状を有する少なくとも2個以上の副注入口と、を具備し、
    上記処理室は、上記ノズルから上記空間内に上記不活性ガスを注入する際に、上記発泡断熱材を発泡させる処理温度雰囲気に設定される、ことを特徴とする断熱パネルの製造装置。
  3. 請求項2記載の断熱パネルの製造装置において、
    上記ノズルは、先端に向かって狭小テーパ状の截頭円錐状に形成されるノズルヘッドを具備すると共に、このノズルヘッド内に形成される連通路を先端に向かって狭小テーパ状に形成し、かつ、連通路に副注入口を連通してなることを特徴とする断熱パネルの製造装置。
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