JP4402972B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱部へ電力を供給する蓄電器を有する定着装置システムを備えた画像形成装置に関するものである。
最近の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、電子写真方式で転写紙等の記録媒体上にトナー像を形成した後、定着装置を通過させてトナーを加熱させることにより記録媒体上にトナー像を定着させる方式が一般的である。
また、このような定着装置では、電力供給を受けた加熱体の発熱によりローラや無端ベルトなどを加熱し、そのローラや無端ベルトなどの定着部材を記録媒体と接触させることによってトナーを加熱するようにしている。ここで、加熱体への電力供給は商用交流電源からが一般的であったが、最近では蓄電器と併用して発熱体へ電力供給する定着装置システムも開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、画像形成装置では装置立上げから複写終了までのトータルの複写時間の短縮が求められているが、上記定着装置システムが休止している状態から主電源が入れられるなどして立上げられる場合には、複数の加熱体へそれぞれ商用交流電源と蓄電器とから電力供給されて定着部材が加熱され、リロード温度まで急速に昇温することができ、装置が使用可能となるまでの待ち時間を短縮し、ひいてはトータルの複写時間を短縮することが可能であった。
特開2002−174988号公報
しかしながら、上記画像形成装置でも画像品質を確保することを最優先に制御する構成となっているが、定着不良による画像品質の低下が発生することがあった。
また、上記画像形成装置において、蓄電器の長寿命化と高画像品質の確保とを両立させることが困難であった。
本発明は、以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであり、どのような商用電源の電力供給状況であっても装置立上時間が短く、複写速度の速い画像形成装置を提供することを目的とする。また、蓄電器の長寿命化と良好な画像品質の確保とを両立させることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために提供する本発明は、商用電源から電力供給される加熱部と、前記加熱部により加熱される定着部材と、前記商用電源により充電され、通紙動作時において前記商用電源から前記加熱部に電力が供給されているときに前記加熱部に電力を供給する蓄電器と、を備え、前記定着部材により未定着画像を加熱し、記録媒体上に該未定着画像を定着させる画像形成装置において、前記商用電源の電圧を検出する電圧検出部と、前記蓄電器の電圧が目標電圧以上になるまで、前記商用電源により前記蓄電器を充電させる制御部とを備え、前記制御部は、前記電圧検出部の検出電圧が所定の電圧値よりも低下した場合、前記目標電圧を前記電圧検出部の検出電圧が前記所定の電圧値より低下していない場合よりも高く変更することを特徴とする画像形成装置である。
また、前記課題を解決するために提供する本発明は、商用電源から電力供給される加熱部と、前記加熱部により加熱される定着部材と、前記商用電源により充電目標電圧以上になるまで充電され、通紙動作時において前記商用電源から前記加熱部に電力が供給されているときに前記加熱部に電力を供給する蓄電器と、を備え、前記定着部材により未定着画像を加熱し、記録媒体上に該未定着画像を定着させる画像形成装置において、前記商用電源の電圧を検出する電圧検出部を備え、前記電圧検出部の検出電圧が所定の電圧値よりも低下した場合、前記充電目標電圧を前記電圧検出部が検出した電圧値が前記所定の電圧値より低下していない場合よりも高くすることを特徴とする画像形成装置である。
また、前記課題を解決するために、商用電源により充電される蓄電器と、商用電源及び前記蓄電器から電力供給される加熱部と、前記加熱部により加熱される定着部材とを備え、前記定着部材により未定着画像を加熱し、記録媒体上に該未定着画像を定着させる画像形成装置において、前記蓄電器の電圧が目標電圧以上になるまで、前記商用電源により前記蓄電器を充電させる制御部を備え、前記蓄電器のセル容量が500F以上であり、前記目標電圧がセル定格電圧の80%以上であることを特徴とする画像形成装置としてもよい
これにより、定着不良を防止して良好な画像品質を確保しつつ、蓄電器の長寿命化させることが可能な画像形成装置を提供することができる。
本発明によれば、商用電源の供給電力が低下した場合であっても、加熱部の必要発熱量を維持することができるため、装置の立上時間が短く、複写速度の速いユーザーの使い勝手の良い画像形成装置を提供することができる
以下に、本発明の実施の形態の前提となる構成について説明する。
図14に定着装置の例を示す。図14の定着装置は、定着部材の一態様である定着ローラ91には加圧ローラ92が図示していない加圧手段により一定のニップ圧で押し当てられており、図示していない駆動機構により図中定着ローラ91は時計回り方向に、加圧ローラ92は反時計回りに回転する。また、定着ローラ91は電力の供給を受けて発熱する加熱部の一態様であるヒータ93,94を有しており、ヒータ93,94の加熱により定着ローラ91の表面はトナーの定着が可能な温度となっている。なお、定着ローラ91の表面温度は、定着ローラ91の表面に当接して温度を検出する温度検出手段などの温度検出手段95によりモニターされている。
画像形成装置で画像形成処理が行われる場合、電子写真方式により未定着画像であるトナーTを担持した記録媒体であるシートPは加熱された定着ローラ91と加圧ローラ92とのニップ部を通過する際に、定着ローラ91と加圧ローラ92とにより加熱され、シートPにトナーTが定着される。このとき、トナーTがシートPに定着するためには所定の熱が必要であり、そのために定着ローラ91の表面温度がトナーTの定着可能な温度であるリロード温度となるようにヒータ93,94への電力供給が制御されている。
図15に定着装置システムの回路構成例を示す。図15において、ヒータ93は外部電源(商用電源)86から供給される電力により発熱し、ヒータ94は蓄電部の一態様であるキャパシタ87から供給される電力により発熱する構成となっている。ヒータ94は複数本のヒータがキャパシタ87と並列に接続されたものが好ましく、図示していないスイッチの切替えによりこれらのヒータのいずれか1本あるいはすべてがキャパシタ87と接続されるようにするとよい。例えば、装置立上げ時には全てのヒータがキャパシタ87に接続され、通紙時にはいずれか選択されたヒータが接続されるようにする。
蓄電検知器88により検出されたキャパシタ87の蓄電エネルギー(残電力量)の指標となるキャパシタ電圧、並びに温度検出手段95により検出された定着ローラ91の温度は、それぞれ検知信号として入力回路を経て制御部の一態様であるCPU81に取り込まれる。CPU81は蓄電検知器88、温度センサ95からの検知信号に基づいて定着ローラ91の表面温度が設定温度になるように、トライアック83を介するヒータ93への通電、及びFET85を介するヒータ94への通電をそれぞれコントローラ82、84により制御する。なお、キャパシタ87は、スイッチ89の切替えにより、充電装置8aに接続されて充電可能となる。また、キャパシタ87には蓄電検知器88が接続されている。
上記定着装置システムの動作例を図16に示す。この場合、前提条件はつぎの通りとする。
・CPM(1分間当りのコピー枚数)条件:75CPM
・キャパシタ充電目標電圧:40V(キャパシタ定格電圧:45V)
・コピー命令:100枚連続通紙
・コピー命令時のキャパシタ電圧:40V
(s81)キャパシタ87のキャパシタ電圧(40V)が蓄電検知部88により検出され、その検知信号がCPU81に取りこまれ、キャパシタ電圧(40V)が目標電圧(40V)以上であることが確認される。キャパシタ87は放電待機状態となる。
(s82)コピースタートボタンにより連続コピー指令が出されると、装置の立上動作に入り、商用電源86からヒータ93への電力供給が開始され、定着ローラ91が加熱される。立上げ時間として30sを要する。このとき、キャパシタ87は待機状態である。
(s83)75CPMで通紙が開始され、商用電源86からヒータ93へ、キャパシタ87からヒータ94へ電力が供給される。ヒータ93,94の発熱により定着ローラ91が加熱されながら、トナーTを担持したシートPが定着ローラ91と加圧ローラ92とのニップ部を連続的に通過し、定着が行われる。
このとき、商用電源86及びキャパシタ87からのヒータへの電力供給が行われているにも関わらず、定着不良が発生することがあった。
発明者らは、この問題の発生状況を分析したところ、商用電源86の電圧低下(図16においては92V)に起因して定着不良が発生していることにを把握した。
すなわち、商用電源86からの電力を一定(例えば、100V,15A)として、その電力を定着装置に必要な電力から差し引いた上で、不足する電力をキャパシタ87からの供給電力として設定されているため、商用電源86の電圧低下分が定着ローラの加熱不足となりリロード温度を下回る原因となっていた。
また、近年のオフィスはOA機器だけではなく、パソコンを初めとした様々な電子・電気機器が商用電源86から電力供給を受けており、商用電源86は必ずしも一定電力(100V,15A)を供給できない状況にあることが判明した。さらに、電子・電気機器の影響による電圧降下の度合いは各オフィスにより様々であり、上記画像形成装置では定着不良の防止が困難であった。
発明者らは、商用電源86の電圧をモニターする着想を得て、鋭意検討したところ、キャパシタを効率よく活用することで上記問題を解決する本発明を成すに至った。
以下に、本発明に係る画像形成装置の第1の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であり、これに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る定着装置の構成を示す断面図である。
図1の定着装置は、ヒータ3,4からなる加熱部により加熱される定着ローラ1と、定着ローラ1を一定のニップ圧で押える加圧ローラ2と、定着ローラ1に当接し、その表面温度を検出する温度検出手段5とを備えている。
定着ローラ1は、通常は中空円筒形状のローラであるが、無端ベルトの形態であってもよい。また、定着装置10の立上がり時には静止状態であり、シートが通される通紙時には図中時計回り方向に回転する。
加圧ローラ2は、通常はその表面がシリコーンゴム等の弾性部材で構成された円筒形状のローラであるが、無端ベルトの形態であってもよい。また、加圧ローラ2の定着ローラ1への押し当ては、図示していない加圧手段により一定の圧力で定着ローラ1の方向へ押されることにより行われる。また、加圧ローラ2も定着装置の立上がり時には静止状態であり、シートが通される場合には図中反時計回り方向に回転する。なお、定着ローラ1及び加圧ローラ2の回転駆動は図示していない駆動機構により行われる。
温度検出手段5は、定着ローラ1の中心軸を挟んでニップ部の反対側で、定着ローラ1の外側の部分を温度検出位置として配置されている。また、定着ローラ1の表面温度が検出できる温度計であれば接触式、非接触式を問わず、放射温度計、熱電対などいずれでもよい。
ヒータ3,4は、発熱体の一態様である棒状ヒータであり、図中断面形状が示されている。
ヒータ3は、商用電源などの電力が常時供給可能な外部電源から電力が供給されることで発熱し、その輻射熱により定着ローラ1を加熱する。
ヒータ4は、蓄電器の一態様であるキャパシタから電力が供給されることで発熱し、その輻射熱により定着ローラ1が加熱され、オンオフ制御などの電力制御手段により、適切な定着ローラ温度に維持している。
図2は、本発明に係る定着装置システムの回路図である。
定着装置システム10は、図11に示した本発明の実施の形態の前提となる構成のうち、商用電源16の電圧を検出する電圧検出部1bを有すること及びCPU11が異なり、それ以外は図11の構成と同じであり、ヒータ3に接続される商用電源16、ヒータ4に接続されるキャパシタ17、さらにキャパシタ17に接続される蓄電検知器18、商用電源16の電力供給の制御に関するコントローラ12及びトライアック13、キャパシタ17の電力供給の制御に関するコントローラ14及びFET15、スイッチ19、充電装置1aを備える。
また、キャパシタ17は、電気二重層キャパシタなど静電容量がファラッドオーダ以上の大きな容量を有するキャパシタを用いることが好ましい。
CPU11は、蓄電検知器18により検出されたキャパシタ17の蓄電エネルギー(残電力量)の指標となるキャパシタ電圧、温度検出手段5により検出された定着ローラ1の温度、電圧検出部1bで検出された商用電源16の電圧を、それぞれ検知信号として取り込む。
本発明における商用電源の電圧低下に基づく目標電圧変更に関するブロック図を図3に示す。図3では、CPU11内に情報解析部Ddと、判定部11c、目標電圧設定部11e、充放電制御部11Aとを機能的に構成した制御実行部Caとを備える構成となっている。
情報解析部Ddは、電圧検出部1bが検出した商用電源16の電圧情報や蓄電検知器18が検出したキャパシタ17の蓄電エネルギー情報を取り込む。
判定部11cは、取り込まれた商用電源16の電圧情報から電圧低下の有無、及びキャパシタ17のキャパシタ電圧情報から目標電圧設定部11eで設定された目標電圧に達しているかどうかを判定する機能を有する。ここで、判定部11cは、商用電源16の電圧低下の有無判定のための閾値(商用電源電圧閾値)を持っている。例えば、その閾値が93Vであったとすると、商用電源16の電圧情報が93V以上であれば電圧低下なしと判定し、該電圧情報が93V未満であれば電圧低下ありと判定する。
目標電圧設定部11eは、キャパシタ17が充電されるべき目標電圧を、商用電源16の電圧低下に関する判定部11cの判定結果に基づいて設定する機能を有する。具体的には、判定結果が商用電源16の電圧低下なしであれば目標電圧を基準となる電圧(例えばキャパシタ定格電圧45Vの場合、40V)に、電圧低下ありであれば目標電圧をその基準となる電圧から増加させた電圧(例えば43V)に設定する。
充放電制御部11Aは、キャパシタ17のキャパシタ電圧に関する判定部11cの判定結果に基づいて、スイッチ19の切替えを行い、キャパシタ17の充電を制御する機能を有する。具体的には、キャパシタ17のキャパシタ電圧が目標電圧以上であればスイッチ19をヒータ4側に切替えてキャパシタ17を放電待機状態とし、キャパシタ電圧が目標電圧未満であればスイッチ19を充電装置1a側に切替えてキャパシタ17の充電を行う。
本発明の定着装置システムの動作例を図4に示す。この場合、前提条件はつぎの通りとする。
・CPM条件:75CPM
・キャパシタ充電目標電圧:(キャパシタ定格電圧:45V)
商用電源電圧≧93Vの場合、40V(目標値A)
商用電源電圧<93Vの場合、43V(目標値B)
・コピー命令:100枚連続通紙
・商用電源の電圧低下:100Vから92Vに低下
・商用電源の電圧低下時のキャパシタ電圧:40V
(s11)商用電源16の電圧が低下(100V→92V)し、電圧検出部1bにより検知された商用電源16の電圧検知情報(92V)がCPU11内の情報解析部Ddを経由して判定部11cに取り込まれる。
(s12)電圧検知情報(92V)が商用電源電圧閾値(93V)未満であることから判定部11cにより商用電源16の電圧低下有りと判定される。
(s13)判定部11cの判定結果(電圧低下有り)に基づき、目標電圧設定部11eによりキャパシタ17が充電されるべき目標電圧が40V(目標値A)から43V(目標値B)に変更して設定される。
(s14)蓄電検知器18により検知されたキャパシタ17のキャパシタ電圧検知情報(40V)がCPU11内の情報解析部Ddを経由して判定部11cに取り込まれる。
(s15)判定部11cにより、キャパシタ電圧検知情報(40V)が目標電圧(43V)未満であると判定される。
(s16)判定部11cの判定結果(目標電圧未満)に基づき、充放電制御部11Aによりスイッチ19が充電装置1a側に切替えられ、キャパシタ17の充電が開始される。
(s17)キャパシタ17のキャパシタ電圧が43Vに到達し、蓄電検知器18により検知されたキャパシタ電圧検知情報(43V)がCPU11内の情報解析部Ddを経由して判定部11cに取り込まれる。
(s18)判定部11cにより、キャパシタ電圧検知情報(43V)が目標電圧(43V)以上であると判定される。
(s19)判定部11cの判定結果(目標電圧以上)に基づき、充放電制御部11Aによりスイッチ19がヒータ4側に切替えられ、キャパシタ17が放電待機状態となる。
(s1a)コピースタートボタンにより連続コピー命令が出されると、装置立上げ時、商用電源16から電圧92Vでヒータ3への電力供給が開始されることにより、定着ローラ1が加熱され、立上げ時間として30sを要する。このとき、キャパシタ17は待機状態である。
(s1b)75CPMで通紙が開始され、商用電源16(電圧92V)及びキャパシタ17(放電開始電圧43V)の電力供給により通紙の最後まで定着ローラ1の温度がリロード温度以上に維持され、定着状態の良好なコピーが可能となる。なお、通紙時間として80sを要する。
以上のように、本発明の前提となる構成では商用電源の電圧低下があった場合に画像品質が低下する問題があるのに対して、本発明ではキャパシタを有効に利用することでこのような場合にも良好な画像品質を確保することができる。
次に、本発明の定着装置システム10を画像形成装置に組み込んだ構成例を図5に示す。
図5の画像形成装置100では、像担持体としてもドラム状感光体101と、感光体101を一様に帯電する帯電手段102と、帯電後の感光体101上にレーザ光Lを露光して静電潜像を形成するレーザ光学系140と、感光体101上の静電潜像を現像してトナー像とする現像部107とで電子写真方式の機構が構成されている。また、感光体101上のトナー像は転写手段106により給紙カセット110から供給されるシートPに転写され、トナー像が形成されたシートPは定着装置システム10に搬送され、定着ロール1と加圧ロール2とで加熱されることによりトナーがシートPに定着される構成である。
画像形成装置100において、主電源が入れられると画像形成装置100の各部が起動され、同時に定着装置システム10も立上げ動作に入り、定着装置10のヒータ4にキャパシタ17から電力の供給が開始され、定着ローラ1が加熱され、待機状態となる。ついで、上記で示した本発明の電力供給の制御が行われる。すなわち、商用電源16の電圧低下が発生するとキャパシタ17の充電に関する目標電圧が高くなるように変更され、その目標電圧までキャパシタ17が充電される。ここで、外部入力によりプリント命令情報が入力されると、商用電源16の電圧低下分を補う形でキャパシタ17から通常の場合よりも高いキャパシタ電圧で電力供給され、連続通紙の最後まで良好な画像品質を得ることができる。
以下に、本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態の前提となる構成について説明する。
図17に定着装置の例を示す。図17の定着装置は、図14の定着装置の構成のうち、ヒータ93,94a,94bの計3本のヒータが定着ローラ91の中空円筒の内部に均等に配置されている点が異なり、それ以外は図14の構成と同じである。
ここで、ヒータ93は商用電源から電力供給を受けるメインヒータであり、例えばその定格電力は1200Wである。
ヒータ94a,94bはキャパシタから電力供給を受けるサブヒータである。このうち、ヒータ94aは装置立上げ時に使用され、例えば定格電力は700W(100V時)である。また、ヒータ94bは通紙時に使用され、例えば定格電力500W(100V時)である。
なお、この定着装置を含む定着装置システムの回路構成は、図15の定着装置システムの回路構成のうち、ヒータ94a,94bがキャパシタ87とスイッチにより切替え可能に並列に接続されている点が異なり、それ以外は図15の構成と同じである。また、この場合のキャパシタ87はキャパシタ電圧100Vまで充電される仕様のものである。
上記定着装置システムの動作例を図18に示す。この場合、前提条件はつぎの通りとする。
・CPM条件:75CPM
・キャパシタ充電目標電圧:100V
・商用電源の電圧:100V
・コピー命令時のキャパシタ電圧:100V
・ヒータ定格電力:
ヒータ93:1200W
ヒータ94a:700W(100V時)
ヒータ94b:500W(100V時)
・ヒータ総定格電力:
(i)立上げ時:2400W(3本全てのヒータが点灯、1200W+700W+500W)
(ii)連続通紙時:1020W(ヒータ93(メインヒータ)、ヒータ94b(通紙用サブヒータ)が点灯、ヒータ93への投入電力はDUTY制御により700Wとなり、ヒータ94bへの投入電力は立上げ直後のキャパシタ電圧が80Vとなるため320Wとなる)
(s91)キャパシタ87が目標電圧(100V)まで充電され、放電待機状態となる。
(s92)コピースタートボタンにより連続コピー指令が出されると、装置の立上動作に入り、商用電源86からヒータ93へ、キャパシタ87からヒータ94a,94bへ電力供給が開始され、定着ローラ91がリロード温度以上に加熱される。ここでは、3本全てのヒータが点灯され、2400Wの電力が投入されることにより定着ローラ91は急速に加熱されて10sで立上げられる。
(s93)ついで、75CPMで通紙が開始され、商用電源86からヒータ93へ、キャパシタ87からヒータ94bへ電力が供給される。ヒータ93,94bの発熱により定着ローラ91が加熱されながら、トナーTを担持したシートPが定着ローラ91と加圧ローラ92とのニップ部を連続的に通過し、定着が行われる。ここでは、ヒータ93、94bへの投入電力は合計1020Wとなっている。
上記定着装置システムにおいて、商用電源86の電圧が100Vの場合には定着ローラ91の温度がリロード温度以上に維持され、定着状態の良好なコピーが可能であるが、商用電源86の電圧低下が発生した場合には、通紙時に商用電源86及びキャパシタ87からのヒータ93,94bへの電力供給が行われているにも関わらず、定着不良が発生することがあった。これは、第1の実施の形態の前提となる構成で発生する問題と同じであった。
発明者らは、商用電源86の電圧をモニターする着想を得て、鋭意検討したところ、キャパシタ及びキャパシタ側のヒータを効率よく活用することで上記問題を解決する本発明を成すに至った。
以下に、本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であり、これに限定されるものではない。
図6に定着装置の例を示す。図6の定着装置は、図17の定着装置の構成と同様であり、ヒータ3,4a,4bの計3本のヒータが定着ローラ1の中空円筒の内部に均等に配置されている。また、ヒータ3は商用電源から電力供給を受けるメインヒータであり、例えばその定格電力は1200Wである。ヒータ4a,4bはキャパシタから電力供給を受けるサブヒータであり、ヒータ4aの定格電力は例えば700W(100V時)であり、ヒータ4bの定格電力は例えば500W(100V時)である。
本発明に係る定着装置システムの回路は、図2の定着装置システムの回路構成のうち、複数あるヒータのいずれか一または複数を選択して加熱部としての総定格電力を変更可能となっている部分が異なり、それ以外は図2と同様である。
図2の異なる部分の回路例を図7に示す。
ヒータ4a,4bはスイッチ部1cを介してキャパシタ17と接続され、ヒータ4a,4bのいずれか一または両方を選択して加熱部としての総定格電力を変更できる構成となっている。具体的には、スイッチsw1オン、スイッチsw2オフの場合はヒータ4aのみがキャパシタ17に接続され、スイッチsw1オフ、スイッチsw2オンの場合はヒータ4bのみがキャパシタ17に接続され、スイッチsw1オン、スイッチsw2オンの場合はヒータ4a,4bがキャパシタ17に接続される。
本発明における商用電源の電圧低下に基づく総定格電力変更に関するブロック図を図8に示す。図8では、CPU11内に情報解析部Ddと、判定部11c、総定格電力設定部11f、充放電制御部11Aとを機能的に構成した制御実行部Caとを備える構成となっている。
情報解析部Ddは、電圧検出部1bが検出した商用電源16の電圧情報を取り込む。
判定部11cは、取り込まれた商用電源16の電圧情報から電圧低下の有無を判定する機能を有する。ここで、判定部11cは、商用電源16の電圧低下の有無判定のための閾値(商用電源電圧閾値)を持っている。例えば、その閾値が93Vであったとすると、商用電源16の電圧情報が93V以上であれば電圧低下なしと判定し、該電圧情報が93V未満であれば電圧低下ありと判定する。
総定格電力設定部11fは、加熱部として設定されるべき総定格電力を、商用電源16の電圧低下に関する判定部11cの判定結果に基づいて設定する機能を有する。具体的には、判定結果により通紙時のヒータ3,4a,4bの組み合わせを決定するものであり、商用電源16の電圧低下なしの判定結果の場合、通常のヒータの組み合わせ、すなわちヒータ3(メインヒータ)とヒータ4b(通紙用サブヒータ)との組み合わせとする。また、商用電源16の電圧低下有りの判定結果の場合、商用電源16の電圧低下なしの場合のヒータ組み合わせよりも総定格電力を増加させるようにヒータの組み合わせを選択し、例えばヒータ3(メインヒータ)とヒータ4a(立上げ用サブヒータ)との組み合わせてとする。あるいはヒータ3,4a,4bすべてを点灯する組み合わせでもよい。
充放電制御部11Aは、総定格電力設定部11fの設定結果に基づいて、スイッチ部1cのオンオフ制御を行い、ヒータ4a,4bからキャパシタ17に接続するヒータを選択する機能を有する。
上記定着装置システムの動作はつぎのようになる。この場合、前提条件はつぎの通りとする。
・CPM条件:75CPM
・キャパシタ充電目標電圧:100V
・商用電源の電圧低下:100Vから92Vに低下
・コピー命令時のキャパシタ電圧:100V
・ヒータ定格電力:
ヒータ3:1200W
ヒータ4a:700W(100V時)
ヒータ4b:500W(100V時)
・ヒータ総定格電力:
(i)立上げ時:2400W(3本全てのヒータが点灯、1200W+700W+500W)
(ii)連続通紙時:
商用電源電圧≧93Vの場合、1020W(ヒータ3(メインヒータ)、ヒータ4b(通紙用サブヒータ)が点灯)
商用電源電圧<93Vの場合、1150W(ヒータ3(メインヒータ)、ヒータ4a(立上げ用サブヒータ)が点灯)
(s21)コピースタートボタンにより連続コピー命令が出されると、電圧検出部1bにより検知された商用電源16の電圧検知情報(92V)がCPU11内の情報解析部Ddを経由して判定部11cに取り込まれる。
(s22)電圧検知情報(92V)が商用電源電圧閾値(93V)未満であることから判定部11cにより商用電源16の電圧低下有りと判定される。
(s23)判定部11cの判定結果(電圧低下有り)に基づき、総定格電力設定部11fにより通紙時の総定格電力としてヒータ3(メインヒータ)とヒータ4a(立上げ用サブヒータ)との組み合わせを選択する。
(s24)装置の立上動作に入り、商用電源16からヒータ3へ、キャパシタ17からヒータ4a,4bへ電力供給が開始され、定着ローラ1がリロード温度以上に加熱される。ここでは、3本全てのヒータが点灯され、2400Wの電力が投入されることにより定着ローラ1は急速に加熱されて10sで立上げられる。
(s25)ついで、75CPMで通紙が開始され、商用電源16からヒータ3へ、キャパシタ17からヒータ4aへ電力が供給される。ここでは、ヒータ3、4aへの投入電力は合計1150Wとなっている。これより通紙の最後まで定着ローラ1の温度がリロード温度以上に維持され、定着状態の良好なコピーが可能となる。
以上のように、本発明の前提となる構成では商用電源の電圧低下があった場合に画像品質が低下する問題があるのに対して、本発明ではキャパシタ及びキャパシタ側のヒータを効率よく利用することでこのような場合にも良好な画像品質を確保することができる。
また、上記構成では通紙用の総定格電力がキャパシタ側の2つのヒータのいずれかが選択されるヒータ組み合わせから設定されるものであったが、つぎのように加熱部を構成する複数のヒータのいずれか一または複数のヒータを選択するヒータ組み合わせから設定されるものであってもよい。
(組合せ1)ヒータ4a(立上げ用ヒータ)とヒータ4b(通紙用サブヒータ)との組み合わせ
(組合せ2)ヒータ3(メインヒータ)とヒータ4b(通紙用サブヒータ)との組み合わせ
(組合せ3)ヒータ3(メインヒータ)とヒータ4a(立上げ用サブヒータ)との組み合わせ
(組合せ4)ヒータ3(メインヒータ)とヒータ4a(立上げ用サブヒータ)とヒータ4b(通紙用サブヒータ)との組み合わせ
本実施の形態の定着装置システムを画像形成装置に組み込んだ構成例についても図5に示すものと基本的に同様なものであり、詳しい説明は省略するが、本例の画像形成装置100は外部入力によりプリント命令情報が入力されると検知される商用電源16の電圧により加熱部であるヒータの連続通紙時の総定格電力が設定される。商用電源16の電圧低下が検知されると加熱部の総定格電力が通常よりも高くなるように変更される。これにより、商用電源16の電圧低下分を補う形でキャパシタ17側のヒータの発熱量が増加され、連続通紙の最後まで良好な画像品質を得ることができる。
以下に、本発明に係る画像形成装置の第3の実施の形態について説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であり、これに限定されるものではない。
図9は、本発明に係る定着装置の構成を示す断面図である。
図9の定着装置は、ヒータ3,4からなる加熱部により加熱される定着ローラ1と、定着ローラ1を一定のニップ圧で押える加圧ローラ2と、定着ローラ1に当接し、その表面温度を検出する温度検出手段5とを備えている。
定着ローラ1は、通常は中空円筒形状のローラであるが、無端ベルトの形態であってもよい。また、定着装置10の立上がり時には静止状態であり、シートが通される通紙時には図中時計回り方向に回転する。
加圧ローラ2は、通常はその表面がシリコーンゴム等の弾性部材で構成された円筒形状のローラであるが、無端ベルトの形態であってもよい。また、加圧ローラ2の定着ローラ1への押し当ては、図示していない加圧手段により一定の圧力で定着ローラ1の方向へ押されることにより行われる。また、加圧ローラ2も定着装置の立上がり時には静止状態であり、シートが通される場合には図中反時計回り方向に回転する。なお、定着ローラ1及び加圧ローラ2の回転駆動は図示していない駆動機構により行われる。
温度検出手段5は、定着ローラ1の中心軸を挟んでニップ部の反対側で、定着ローラ1の外側の部分を温度検出位置として配置されている。また、定着ローラ1の表面温度が検出できる温度計であれば接触式、非接触式を問わず、放射温度計、熱電対などいずれでもよい。
ヒータ3,4は、発熱体の一態様である棒状ヒータであり、図中断面形状が示されている。
ヒータ3は、商用電源などの電力が常時供給可能な外部電源から電力が供給されることで発熱し、その輻射熱により定着ローラ1を加熱する。
ヒータ4は、蓄電器の一態様であるキャパシタから電力が供給されることで発熱し、その輻射熱により定着ローラ1が加熱され、オンオフ制御などの電力制御手段により、適切な定着ローラ温度に維持している。
図10は、本発明に係る定着装置システムの回路図である。
定着装置システム30において、ヒータ3は外部電源(商用電源)16から供給される電力により発熱し、ヒータ4は蓄電部の一態様であるキャパシタ37から供給される電力により発熱する構成となっている。ヒータ4は複数本のヒータがキャパシタ37と並列に接続されたものが好ましく、図示していないスイッチの切替えによりこれらのヒータのいずれか1本あるいはすべてがキャパシタ37と接続されるようにするとよい。例えば、装置立上げ時には全てのヒータがキャパシタ37に接続され、通紙時にはいずれか選択されたヒータが接続されるようにする。
定着装置システム30は、キャパシタ37の蓄電エネルギー(残電力量)の指標となるキャパシタ電圧を検出する蓄電検知器18、商用電源16の電圧を検出する電圧検出部1bを有しており、検出されたキャパシタ電圧、商用電源電圧並びに定着ローラ1の温度は、それぞれ検知信号として入力回路を経て制御部の一態様であるCPU31に取り込まれる。また、CPU31は蓄電検知器18、温度センサ15からの検知信号に基づいて定着ローラ1の表面温度が設定温度になるように、トライアック13を介するヒータ3への通電、及びFET15を介するヒータ4への通電をそれぞれコントローラ12、14により制御する。なお、キャパシタ37は、CPU31の制御によるスイッチ19の切替えにより、充電装置1aに接続されて充電可能となる。
また、キャパシタ37は、電気二重層キャパシタなど静電容量がファラッドオーダ以上の大きな容量を有するキャパシタを用いることが好ましく、とくにキャパシタ37のセル容量が500F以上であることが好ましい。
本発明における商用電源の電圧低下に基づく目標電圧変更に関するブロック図を図11に示す。図11では、CPU31内に情報解析部Ddと、判定部31c及び充放電制御部31Aを機能的に構成した制御実行部Caとを備える構成となっている。
情報解析部Ddは、蓄電検知器18が検出したキャパシタ37のキャパシタ電圧情報を取り込む。
判定部31cは、キャパシタ37のキャパシタ電圧情報からキャパシタ37が充電されるべき目標電圧に達しているかどうかを判定する機能を有する。ここで、判定部31cは、その判定のための閾値(目標電圧閾値)を持っている。この閾値はキャパシタ37を構成するセル定格電圧の80%であることが好ましい。
充放電制御部31Aは、キャパシタ37のキャパシタ電圧に関する判定部31cの判定結果に基づいて、スイッチ19の切替えを行い、キャパシタ37の充電を制御する機能を有する。具体的には、キャパシタ37のキャパシタ電圧が目標電圧以上であればスイッチ19をヒータ4側に切替えてキャパシタ37を放電待機状態とし、キャパシタ電圧が目標電圧未満であればスイッチ19を充電装置1a側に切替えてキャパシタ37の充電を行う。
本発明の定着装置システムの動作例を以下に説明する。この場合、前提条件はつぎの通りとする。
・キャパシタ37仕様:電気二重層キャパシタ
・・セル仕様:セル容量500F、セル定格電圧2.5V
・・セル20本バンク構成
・目標電圧閾値:40V
・当初キャパシタ電圧:35V
(s31)蓄電検知器18により検知されたキャパシタ37のキャパシタ電圧検知情報(35V)がCPU31内の情報解析部Ddを経由して判定部31cに取り込まれる。
(s32)判定部31cにより、キャパシタ電圧検知情報(35V)が目標電圧(40V)未満であると判定される。
(s33)判定部31cの判定結果(目標電圧未満)に基づき、充放電制御部31Aによりスイッチ19が充電装置1a側に切替えられ、キャパシタ37の充電が開始される。
(s34)キャパシタ37のキャパシタ電圧が40Vに到達し、蓄電検知器18により検知されたキャパシタ電圧検知情報(40V)がCPU31内の情報解析部Ddを経由して判定部31cに取り込まれる。
(s35)判定部31cにより、キャパシタ電圧検知情報(40V)が目標電圧(40V)以上であると判定される。
(s36)判定部31cの判定結果(目標電圧以上)に基づき、充放電制御部31Aによりスイッチ19がヒータ4側に切替えられ、キャパシタ37が放電待機状態となる。
上記ステップs36のキャパシタ37が放電待機状態となった後、コピースタートボタンにより連続コピー命令が出されると、装置立上げ時及び/または連続通紙時に、商用電源16からヒータ3へ電力供給されるとともに、キャパシタ37からヒータ4へ電力供給されて定着ローラ1がリロード温度以上に加熱され、定着状態の良好なコピーが可能となる。また、キャパシタ37はこの放電の後、キャパシタ電圧が目標電圧を下回るため、装置待機時に上記ステップs31〜s36の充電動作が再び行われる。
次に、本実施の形態の定着装置システム30を画像形成装置に組み込んだ構成例を図12に示す。
図12の画像形成装置100では、像担持体としてもドラム状感光体101と、感光体101を一様に帯電する帯電手段102と、帯電後の感光体101上にレーザ光Lを露光して静電潜像を形成するレーザ光学系140と、感光体101上の静電潜像を現像してトナー像とする現像部107とで電子写真方式の機構が構成されている。また、感光体101上のトナー像は転写手段106により給紙カセット110から供給されるシートPに転写され、トナー像が形成されたシートPは定着装置システム30に搬送され、定着ロール1と加圧ロール2とで加熱されることによりトナーがシートPに定着される構成である。
画像形成装置100において、主電源が入れられると画像形成装置100の各部が起動され、同時に定着装置システム30も立上げ動作に入り、定着装置のヒータ3,4にそれぞれ商用電源16、キャパシタ37から電力の供給が開始され、定着ローラ1が加熱され、待機状態となる。ついで、CPU31の制御により目標電圧までキャパシタ37が充電される。ここで、外部入力によりプリント命令情報が入力されると、商用電源16、キャパシタ37からそれぞれヒータ3,4へ電力供給され、連続通紙の最後まで良好な画像品質を得ることができる。さらに、このような充電、放電を繰り返してもキャパシタ37の長寿命化を図ることができる。
本発明のうち、第3の実施の形態の画像形成装置の実施例を以下に示す。ここでは、キャパシタ37のセル容量を500F以上とし、その目標電圧がセル定格電圧の80%以上であることとする根拠を示す。
図13は、キャパシタを構成するセル容量が300Fのセルと500Fのセルそれぞれの耐久年とセル電圧との関係を示す概念図である。キャパシタを構成するセルには、充電されるセル電圧が高いほど、セルの劣化が速く進みセルの寿命である耐久時間が短くなり、セル電圧が低いほど耐久時間が長くなる傾向がある。
画像形成装置において、キャパシタはある程度以上の耐久性が必要である。その耐久時間をYとすると、図13においてその耐久時間Yを満たすためには300Fのセルではセル電圧を2.0V以下とする必要があり、500Fのセルではセル電圧を2.5V以下とする必要があることが分かる。
一方、画像形成装置において定着ローラ1を加熱するヒータへ投入される電力はできるだけ大きいことが好ましいが、ヒータ4に電力供給するキャパシタ37では供給できる最大電流値は決まって関係上、キャパシタ電圧はできるだけ高いほうが好ましい。
ここで、例えば要求されるキャパシタ電圧が50Vであるとすると、セル電圧が2.5Vであればセル20本でキャパシタを構成できるが、セル電圧が2.0Vではセルが25本必要となり、キャパシタとしてのサイズや重さが大きくなり、さらにコストもかかってしまい不利である。逆に、セル20本で構成されるキャパシタにおいて、セル電圧2.0Vではヒータ4への供給電力が不足することから、定着ローラ1の温度低下が発生し、定着性に問題が発生する。
以上のキャパシタにおけるセル容量及びセル電圧の関係を踏まえて図12に示す画像形成装置を用いて実験を行った結果を表1に示す。なお、実験条件は次の通りとした。
(1)キャパシタ37仕様:電気二重層キャパシタ
・セル20本バンク構成
・セル仕様:セル定格電圧2.5V
セル容量:300,500Fの2水準
(2)目標電圧閾値:セル容量300Fの場合、30V,40V(セル定格電圧の60%、80%)の2水準。
セル容量500Fの場合、40V(セル定格電圧の80%)の1水準。
(3)評価項目
・定着性:画像形成装置により記憶媒体上に画像を形成し、画像の定着状態を評価し、定着良好(記号○)、定着不良(記号×)で判定した。
・寿命:画像形成装置においてキャパシタ37の充放電が行われる画像形成を繰り返して行い、キャパシタ37の劣化状態を評価した。キャパシタ劣化が認められない場合、評価良好(記号○)とし、キャパシタ劣化が認められた場合、評価不良(記号×)とした。
Figure 0004402972
以上のように、キャパシタ37のセル容量を500F以上とし、その目標電圧がセル定格電圧の80%以上とすれば良好な定着性を確保できるとともに、キャパシタの長寿命化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態における定着装置の断面図である。 本発明の第1の実施の形態における定着装置システムの回路図である。 本発明の第1の実施の形態における定着装置システムのブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における定着装置システムの動作例である。 本発明の第1の実施の形態の画像形成装置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態における定着装置の断面図である。 本発明の第2の実施の形態における定着装置システムの回路のうち、その要部を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における定着装置システムのブロック図である。 本発明の第3の実施の形態における定着装置の断面図である。 本発明の第3の実施の形態における定着装置システムの回路図である。 本発明の第3の実施の形態における定着装置システムのブロック図である。 本発明の第3の実施の形態の画像形成装置の断面図である。 キャパシタを構成するセル容量が300Fのセルと500Fのセルそれぞれの耐久年とセル電圧との関係を示す概念図である。 第1の実施の形態の前提となる定着装置の断面図である。 第1の実施の形態の前提となる定着装置システムの回路構成例である。 第1の実施の形態の前提となる定着装置システムの動作例である。 第2の実施の形態の前提となる定着装置の断面図である。 第2の実施の形態の前提となる定着装置システムの動作例である。
符号の説明
1,91 定着ローラ
2,92 加圧ローラ
3,4,4a,4b,93,94,94a,94b ヒータ
5,95 温度検出手段
10,30,90 定着装置システム
11,31 CPU
11c,31c 判定部
11e 目標電圧設定部
11f 総定格電力設定部
11A,31A 充放電制御部
Ca 制御実行部
Dd 情報解析部
12,14,82,84 コントローラ
13,83 トライアック
15,85 FET
16,86 商用電源
17,37,87 キャパシタ
18,88 蓄電検知器
19,89,sw1,sw2 スイッチ
1a,8a 充電装置
1b 画像読み取り部
1c スイッチ部
100 画像形成装置
101 感光体
102 帯電手段
103 クリーニング手段
105 現像スリーブ
106 転写手段
107 現像部
110 給紙カセット
111 中板
112 アーム
113 給紙ローラ
114 分離パッド
115 レジストローラ対
120 排紙ローラ対
121 排紙口
122 排紙トレイ
125 排紙補助トレイ
130 操作パネル
131 外装部
132 給紙トレイ
133 ピン
134 ケース
135 電源回路
136 プリント板
137 コントローラボード
140 レーザ光学系
P シート
T トナー


Claims (2)

  1. 商用電源から電力供給される加熱部と、前記加熱部により加熱される定着部材と、前記商用電源により充電され、通紙動作時において前記商用電源から前記加熱部に電力が供給されているときに前記加熱部に電力を供給する蓄電器と、を備え、前記定着部材により未定着画像を加熱し、記録媒体上に該未定着画像を定着させる画像形成装置において、
    前記商用電源の電圧を検出する電圧検出部と、
    前記蓄電器の電圧が目標電圧以上になるまで、前記商用電源により前記蓄電器を充電させる制御部とを備え、
    前記制御部は、前記電圧検出部の検出電圧が所定の電圧値よりも低下した場合、前記目標電圧を前記電圧検出部の検出電圧が前記所定の電圧値より低下していない場合よりも高く変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 商用電源から電力供給される加熱部と、前記加熱部により加熱される定着部材と、前記商用電源により充電目標電圧以上になるまで充電され、通紙動作時において前記商用電源から前記加熱部に電力が供給されているときに前記加熱部に電力を供給する蓄電器と、を備え、前記定着部材により未定着画像を加熱し、記録媒体上に該未定着画像を定着させる画像形成装置において、
    前記商用電源の電圧を検出する電圧検出部を備え、
    前記電圧検出部の検出電圧が所定の電圧値よりも低下した場合、前記充電目標電圧を前記電圧検出部が検出した電圧値が前記所定の電圧値より低下していない場合よりも高くすることを特徴とする画像形成装置。
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