JP4400651B2 - 音叉型振動片の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は圧電材料を用いた音叉型振動片および音叉型振動子に関する。
音叉型振動片は、フォトリソグラフィ技術を利用し圧電基板から音叉型の形状およびその表面に電極を形成して製造されている。特に近年、薄型・小型化された音叉型振動片の性能向上・生産性向上を目的として、電極の形成方法、音叉型振動片の支持方法などの検討がなされている。
特許文献1には、音叉の又部に対する露光精度を向上させるために、マスクを音叉型振動片の電極形成面に形成したレジストに接触させ、振動腕間に形成される又部の傾斜面に対する照射光が垂直に照射される方向に近づくように所定の角度で光源を傾斜させて露光を行うことが記載されている。また、支持腕をベースに接合支持するマウント構造が開示されている。
特許文献2には、圧電素子片の各側端面は、上面あるいは下面に対して垂直な方向に対して5〜20度の傾斜を有する傾斜面が上面および下面から厚さ方向の中央部において互いに交差するように外側に凸になるように形成されることが開示されている。また、このために電極を形成するためのレジストを形成する際に、紫外光を真上あるいは0〜30度の角度傾けて照射することによって、側端面のレジストをも確実に感光させることが可能になることが開示されている。このため電極を側端面において、とくに又部においても正確に形成でき、電極間のショートの発生がなくなり、不良品とならなくなることが開示されている。また、ノズルの噴射口から固気2層噴射流を噴射することで、水晶の研磨量を制御して、圧電素子片の各側端面を傾斜面にすることが開示されている。
特許文献3には、音叉の又部におけるエッチング残りの大きさが、振動腕の間隔と厚さに関係することが記載されている。
特許文献4には、2本の支持用アームはそれぞれ導電性接着剤を用いて基板の電極部に2箇所で接合されることが開示されている。
特開2006−339729号公報 特開2001−156584号公報 特開昭54−151391号公報 特開2006−311088号公報
特許文献1では、図9に示すように音叉型振動片に2本の振動腕11を挟む位置に2本の支持腕91を設け、各支持腕91は導電性接着剤92を介してベースにマウントされる構造になっている。このような構成では、電極間のリークパスになり易い箇所は、振動腕の又部である。したがって、特許文献3に開示されているように振動腕の間隔と厚さによって振動腕の又部のエッチング残りを形成することで、基板に対して垂直に露光しても、又部のレジストを感光させ、電極間のショートを防ぐことが可能である。あるいは、エッチング液濃度やエッチング時間などの条件によって振動腕の又部のエッチング残りを形成することで又部の電極間ショートを防ぐこともできる。
しかし、特許文献1の構造では図10の側面図ように、外部からの衝撃が加わった場合に、マウント部が支点になり、振動腕11先端や基部先端が上下に大きく変位する。そのため、振動片とパッケージ間のクリアランスや、振動片と蓋間のクリアランスを広くとる必要が生じる。また、特許文献4のように各支持用アームに2箇所ずつ導電性接着剤を用いて振動片を固定する構成にしたとしても、振動片とパッケージ間のクリアランスや、振動片と蓋間のクリアランスを確保するために、厚さ0.4mm以下が要求されるカード用音叉振動子を提供することは困難である。
また、特許文献1で開示された斜め露光や、特許文献2で開示された固気2層噴射流を噴射する方法を用いると、スループットが悪くなり生産性および製造コストが上昇する。
本発明は上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る圧電振動片の製造方法は、基部と、前記基部から第1の方向に延びる第1および第2の振動腕と、前記第1および第2の振動腕を挟み、かつ、前記基部に接続された支持枠と、を有し、第1の励振電極および第2の励振電極が形成された音叉型振動片の製造方法であって、ウェハをエッチングして前記音叉型振動片の外形を形成する外形形成工程と、前記ウェハの表面に金属膜を形成する金属膜形成工程と、前記金属膜の表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、前記レジストを前記第1の励振電極および前記第2の励振電極のパターンにより露光する露光工程と、前記金属膜の一部をエッチングして前記第1の励振電極および前記第2の励振電極を形成する電極形成工程と、
を有し、前記外形形成工程は、前記支持枠の外側に切込み部を形成する工程を含み、
前記切込み部は、前記支持枠の一方面と連続して形成され、前記一方面に対して傾斜している第1の斜面と、前記支持枠の他方面と連続して形成され、前記他方面に対して傾斜している第2の斜面と、を備え、前記露光工程は、前記第1の斜面上の前記金属膜上に形成された前記レジストを前記ウェハの一方面側から露光する工程と、前記第2の斜面上の前記金属膜上に形成された前記レジストを前記ウェハの他方面側から露光する工程と、を含み、前記電極形成工程は、前記第1の斜面上の前記金属膜と前記第2の斜面上の前記金属膜とをエッチングし、前記切込み部上における第1の励振電極と第2の励振電極との間の接続を切断する工程を含むことを特徴とする。
このような構成によれば、基部の切込み部によって、支持枠や基部の側面に残る電極膜が第1の励振電極と、第2の励振電極とがショートすることを防止することができる。また、支持枠の切込み部の形成は、音叉型振動片の外形を形成する工程で形成できるため、工程数を増やすことなく、支持枠や基部の側面に残る電極膜が第1の励振電極と第2の励振電極とのショートを防止することができる。
[適用例2]上記適用例にかかる音叉型圧電振動片の製造方法において、前記ウェハは、X軸、Y軸、Z軸の結晶軸を有する水晶から形成され、前記第1の方向は、前記結晶軸のうち、Y軸方向に最も近い方向であり、前記幅方向は、前記結晶軸のうち、±X軸方向に最も近い方向であり、前記切込み部は、少なくとも前記支持枠の+X軸側の前記外側に形成されていることを特徴とする。
以下、実施形態について図面に従って説明する。
<実施形態>
図1は、本実施形態にかかる音叉型振動片を示す上面図である。図2は、本実施形態にかかる音叉型振動片を示す下面図である。ここで、下面図は、上面から透過して下面を示しており、実際に下から見た場合は左右反転している。また、音叉型振動片が収納されるパッケージの蓋体側を上面(表面)とし、パッケージのベース側を下面(裏面)としている。なお、図1および図2では、音叉振動片10は、Z軸を法線として切り出した水晶基板から形成される例を挙げたが、結晶方位を有する圧電材料であれば良く、たとえば、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等を用いることができる。
(音叉型振動片の構成)
音叉型振動片10は、基部18と、基部18からY軸方向に延びる第1および第2の振動腕11と、基部18から−Y軸方向にて接続された支持枠28とを備え、同一の水晶の単結晶板から外形をエッチングされて形成されている。
(振動腕の構成)
振動腕11の先端部には、質量を調整することで周波数を調整する金属膜で形成された錘部12が設けられている。振動腕11には表面から側面にかけて側面電極19が設けられ、上面および下面には溝14、15と、それを覆うように形成された電極膜、すなわち、溝電極13が設けられる。振動腕11は一方が+X軸方向に振れるときに、もう一方が−X軸方向に振れるように励振される。下面の錘部12の一部が周波数調整時にレーザ照射によってとれて、ベースに付着する。このベースに付着した錘と振動腕11とが接触して振動腕11の屈曲振動を阻害することがある。そのため、ベースに付着した錘と振動腕11との間のクリアランスを余分に設ける必要がある。そこで、錘部12を上面だけに設け、下面には設けない構成にして、パッケージをさらに薄くすることもできる。
また、その励振効率を高めるために振動腕11の上面および下面には溝14、15が設けられ、それを覆うように電極膜、すなわち、溝電極13が設けられる。しかし、音叉型振動片10の外形や溝を抜くエッチング工程の異方性や、音叉型振動片10の上面と下面のパターンずれに起因して、水晶振動片基板に垂直な振動成分(以下、振動の垂直成分)が大きくなる。この傾向は、音叉型振動子を小型化していくに伴い、振動腕11の幅を狭めると、より顕著になり、音叉型振動片10の製造バラツキの原因になる。この製造バラツキを抑制するために、振動腕11の溝14,15の間にタイバー16が設けられる。また、この製造バラツキ対策として、さらに、溝15に縮幅部17が設けられる。
(基部の構成)
基部18は、振動腕11と接続部との合計の幅よりも長い幅を有するが、縮幅部21、22を有する。この縮幅部21、22は、振動腕11の振動エネルギーを支持枠28に伝え難くする、いわゆる、エネルギーの閉じ込め効果を有し、CI値を低減する効果を有する。また、縮幅部21、22は、外部からの衝撃を振動腕11に伝え難くする効果を有する。また、基部18は、支持枠28と接続されるが、その接続部または基部18自体に第1の切込み部23、24を有する。
基部18の上面および下面には、後述する第1の励振電極31を振動腕11まで延長する電極膜35が形成されている。
ここで、基部18の上面と下面の電極膜35は基部18の側面で接続されている。図8のC−C’のステップS19は、電極AuCrエッチング後における図1の断面C−C’を示したものだが、第1の電極膜(Cr膜、以下同じ)83、第2の電極膜(Au膜、以下同じ)84はエッチングされずに残り、上面と下面とを接続している。
一方、基部18の第1の切込み部23、24においては、電極膜35は側面で抜かれるパターンになっており、基部18の上面と下面の電極膜35は切断される。図8のB−B’のステップS19は、電極AuCrエッチング後における図1の断面B−B’を示したものだが、第1の電極膜83および第2の電極膜84は、側面で切断され、上面と下面とは分離されている。また、基部18の第1の切込み部23、24の幅は、振動腕11間の間隔よりも狭く形成されている。
(支持枠の構成)
基部18の−Y軸側の接続部において、支持枠28と基部18とは接続される。この接続部に近い領域、支持短辺部30に第1の励振電極31が形成され、導電性接着剤50を介してベース55に設けられたマウント電極51に電気的機械的に接続される。ここで、導電性接着剤50は、第1の励振電極31の2箇所または支持短辺部30に沿うようにマウント電極51に塗布すると、音叉型振動片10をベース55に平行に支持しやすい。
また、支持枠28は、振動腕11を挟む2箇所の領域、または、振動腕11の先端よりもY軸方向の位置に、第2の励振電極29が形成され、導電性接着剤50を介してベース55に設けられたマウント電極51に電気的機械的に接続される。ここで、導電性接着剤50は、第2の励振電極29の2箇所、または、振動腕11の外側からY軸方向に延びた2つの支持枠28が先端において環状に接続する環状接続部37に沿うように、マウント電極51に塗布すると、音叉型振動片10をベース55に平行に支持しやすい。また、支持枠28には、第2の切込み部25、26が形成されている。
また、支持枠28の第2の切込み部25、26の幅は、振動腕11間の間隔よりも狭く形成されている。
図8のD−D’のステップS19は、電極AuCrエッチング後における図1の断面D−D’を示したものだが、第1の電極膜83および第2の電極膜84は、接続電極38を形成するように上面が残され、側面および下面においてエッチングで除去される。また、下面には電極膜を設けない。
同様に、図8のE−E’のステップS19は、電極AuCrエッチング後における図1の断面E−E’を示したものだが、第1の電極膜83および第2の電極膜84は、上面、下面、+X側の側面においてエッチングで除去される。−X側の側面には第1の電極膜83および第2の電極膜84が残る。
なお、パッケージをさらに薄型化する場合、支持枠28をマウントするベース55を薄くし、ベース55の剛性をカバーするため支持枠28に高い剛性を求める。その場合、切込み部25、26を支持短辺部30に近づけるか、接続電極38をY軸方向に延長し、接続電極38の+Y側の先端に近い領域に切込み部25、26を設ける。さらに、ショート不良対策をより有効にするため、第2の切込み部25、26を支持短辺部30に近い箇所と、接続電極38の+Y側の先端に近い箇所の2箇所に設けてもよい。
(交番電圧)
図3は、図1および図2に示す音叉型振動片10の振動腕11の溝14または15が形成された領域の断面図である。振動腕11は、相互に反対を向く上下面(表裏面)71と、上下面71を両側で接続する第1および第2の側面72、73とを有する。音叉型振動片10を水晶から構成する場合、結晶方向について、表裏面71がZ軸方向を向き、第1の側面72が+X軸方向を向き、第2の側面73が−X軸方向を向くように構成する。
一方(図1および図2において左側)の振動腕11の第1の側面72と、他方(図1および図2において右側)の振動腕11の第2の側面73が対向するように並列している。第1の側面72は、上下面71の間隔によって定義される振動腕11の厚みの中央方向に高くなる山型となるように形成されている。
振動腕11には、励振電極膜が形成されている。励振電極膜は、10nm以上30nm以下の厚みを有する下地のCr膜と、Cr膜上に形成された20nm以上50nm以下の厚みを有する下地のAu膜と、を含む多層構造であっても良い。Cr膜は水晶との密着性が高く、Au膜は電気抵抗が低く酸化し難い。励振電極膜は、第1および第2の側面72、73にそれぞれ形成された第1および第2の側面電極膜77、79と、第1および第2の内面75、76にそれぞれ形成された第1および第2の内面電極膜80、81と、を含む。励振電極膜によって、溝電極13と、側面電極19が形成される。
一方(図1および図2において左側)の振動腕11の溝電極13ともう一方(図1および図2において右側)の振動腕11の側面電極19が同じ電位(図3の例では、+電位)となり、もう一方の振動腕11の側面電極19ともう一方の振動腕11の溝電極13が同じ電位(図3の例では、−電位)となるように、クロス配線によって交流電源に接続され駆動電圧としての交番電圧が印加されるようになっている。印加電圧によって、図3に矢印で示すように電解が発生し、これにより、振動腕11は、互いに逆相振動となうように(振動腕11の先端が互いに接近・離間するように)励振されて屈曲振動する。また、基本波モードで振動するように交番電圧が調整されている。
(第1の励振電極と第2の励振電極との分離)
図2のように支持枠28の第1の励振電極31は、音叉型振動片10の下面で導電性接着剤50を介して、ベース55に形成されたマウント電極51に電気的機械的に接続される。
また、支持枠28は、上面と下面ともに、角部32の側面と−Y軸側の側面のレジストが残るようなマスクパターンを使って電極膜が形成されている。その結果、支持枠28の側面の電極膜を介して、図1における上面の第1の励振電極31と図2における下面の第1の励振電極31とが接続され、マウント電極51に加えられる電圧と、上下面の第1の励振電極31が同電位になる。さらに、上面の第1の励振電極31は、上面の第1の電極膜35を介して、一方の(図1の左側の)振動腕11の溝電極13に接続され、もう一方の(図1の右側の)振動腕11の側面電極19に接続される。
一方、図2のように支持枠28の第2の励振電極29は、音叉型振動片10の下面で導電性接着剤50を介して、ベース55に形成されたマウント電極51に、電気的機械的に接続される。
また、支持枠28は、上面と下面ともに、角部32の側面と±X軸側の側面と、+Y軸側の側面のレジストとが残るようなマスクパターンを使って電極膜が形成されている。その結果、支持枠28の側面の電極膜を介して、図1における上面の第2の励振電極29と図2における下面の第2の励振電極29とが電気的に接続され、マウント電極51に加えられる電圧と、上下面の第2の励振電極29とが同電位になる。
さらに、上面の第2の励振電極29は支持枠28の側面の電極膜を介して接続電極38に接続され、さらに基部18の第2の電極膜に接続され、一方の(図1の左側の)振動腕11の側面電極19と、もう一方の(図1の右側の)振動腕11の溝電極に接続される。
また、角部32の輪郭を所定の辺や曲線を有するマスクパターンを使って外形を形成する。このようにすれば、水晶材料を異方性エッチングした場合における側面の角度によって断面のテーパを制御できる。その結果、上下面の断線不良が少ない冗長構造を実現することができる。
さらに、角部32だけでなく、支持枠28の内外側面や基部18の側面の電極膜を介して上下面を、適宜接続して、上下面の断線不良が少ない冗長構造を実現している。
ここで、第1の切込み部24がない構成の場合、基部18の第1の電極膜35と支持枠28の第2の励振電極29とが基部18および支持枠28の内側側面でショートすることがあった。これは、水晶の断面テーパ−が垂直に近いと、露光するプロセスにおいて十分にレジストが感光しないため、側面電極が残っていることが原因であった。
そこで、本実施形態は、第1の切込み部24を設けた。第1の切込み部24はエッチング液の循環が悪いため、水晶の外形エッチングにおいて、垂直方向のエッチングレートを低くすることができる。その結果、エッチング残りが多い、すなわちヒレが長い断面を形成することができる。断面のヒレが長いとヒレに形成されるレジストを確実に露光でき、側面電極膜残りによるショート不良を抑制することができる。
また、第2の切込み部26がない構成の場合、基部18の第1の励振電極31と支持枠28の第2の励振電極29とが支持枠28の+X軸側の外側側面でショートすることがあった。これも、水晶の断面テーパ−が垂直に近く、十分にレジストが感光しないため、側面電極が残っていることが原因であった。
そこで、本実施形態は、第2の切込み部26を設けた。第2の切込み部26は第1の切込み部24と同様にヒレが長い断面を形成することができ、その結果、側面電極膜残りによるショート不良を抑制することができる。
また、同様に第2の切込み部25は、第1の励振電極31と第2の励振電極29とが支持枠28の−X軸側の外側側面でショートすることを抑制する。
第1の切込み部23は、第1の切込み部24、第2の切込み部25、26と同様に励振電極間のショート不良抑制に用いることもできるが、図1および図2のハッチングで示したとおり、第1の切込み部23の周囲は第2の励振電極と同電位である。すなわち、ショート不良抑制の必要がない。本実施形態では、第1の切込み部23は、第1の切込み部24との左右バランスをとるためのバランサ−として働いている。
また、左右のパターンを入れ替え、第1の切込み部23をショート不良抑制に用い、第1の切込み部24をバランサ−とすることもできるが、ショート不良抑制の効果が小さい。図8のステップS19におけるB−B’断面図は図1のB−B’断面を示しているが、左側(−X軸側)の断面のほうが右側(+X軸側)の断面よりも垂直に近くヒレが短い。その結果、レジストが十分に露光されず膜残りを生じる場合がある。
(パッケージ構造)
図4は、実施形態にかかる音叉型振動片10が格納された音叉型振動子60を示す上面図であり、図5はその音叉型振動子60を示す側面図であり、図6はその音叉型振動子60を示す正面図である。
セラミックスからなるベース55の上面に、マウント電極51が形成される。マウント電極51には、導電性接着剤50が塗布され、音叉型振動片10の第1の励振電極31と、第2の励振電極29が導電性接着剤50に電気的機械的に接続される。
マウント電極51は、ベース55の側面を介してベース下面に露出され、図示しない発振回路に接続される。ベース55には、さらに、封止孔56が形成される。
また、ベース55には、封止孔の内径には図示しないメタライズ加工が施され、後述する封止材57との密着性を高めている。
ベース55には、封止孔56の一部を塞ぐように音叉型振動片10を収納するパッケージフレーム52が積層される。
さらに、パッケージフレーム52の上面開口を塞ぐように蓋体58が封止される。蓋体の封止は金属ロウ材で封止でもよく、シーム封止でも良い。また、封止性を確保するため、パッケージフレーム52と蓋体58との間に中間層を設けても良い。
蓋体58とパッケージフレーム52とが封止された後、音叉型振動子60の上下を逆さにして、封止材57(例えば、AuGe合金からなる金属ボール)を封止孔56に入れて真空で加熱することで封止孔56が封止され、音叉型振動片10は真空収納される。
なお、封止孔56を使わずに、蓋封止工程を真空で行った場合に比べると、CI値が低い振動子を提供することが分かっている。これは、蓋封止工程においてガスが発生し、パッケージ内部の真空度が低下するからであると考えられている。
(音叉型振動片の製造プロセス)
図7は、実施形態にかかる音叉型振動片10の工程フローを示す図である。Z軸を法線として切断されたウェハを洗浄し(ステップS1)、Cr、Auの順でスパッタする(ステップS2)。次にレジストを塗布し(ステップS3)、外形パターンで露光(ステップS4)・現像(ステップS5)を行い、ステップS2で膜形成したAuとCrをエッチングする(ステップS6)。次にステップS3で塗布したレジストを剥離し(ステップS7)、再度、レジストを塗布する(ステップS8)。ステップS8で塗布されたレジストで溝をエッチングするパターンで露光(ステップS9)・現像(ステップS10)を行う。次に、ステップS6でエッチングされたAu、Crをマスクとして水晶の外形をエッチング(ステップS11)する。次にステップS9の溝露光で形成されたレジストパターンでAuCrをエッチングし(ステップS12)、続いて、水晶の溝形状をエッチングし(ステップS13)、洗浄を行う(ステップS14)。次に、電極となるAuとCuをスパッタし(ステップS15)、レジストを塗布する(ステップS16)。次にレジストを塗布(ステップS16)した後、電極を形成するパターンで露光(ステップS17)・現像(ステップS18)を行い、AuCrをエッチングして電極形状にする(ステップS19)。次にステップS16で塗布したレジストを剥離し(ステップS20)、錘付け(ステップS21)・周波数調整(ステップS22)を行って所望の周波数に調整する。
図8は、図7が示した工程において、音叉振動片がどのような断面形状に形成されるかを模式的に示した断面図である。ここで、82は水晶、83はCr、84はAu、85はレジスト、86はマスクパターンを示している。図8のステップS14〜ステップS19は、図7のステップS14〜ステップS19の工程後に対応する。図8のA−A’は、図1における音叉振動片10の振動腕11の又部27をY軸方向に切ったときのA−A’断面に対応する。図8のB−B’は、図1の第1の切込み部23、24間のB−B’断面に対応する。図8のC−C’は、図1の基部18のC−C’断面に対応する。
図8のD−D’、E−E’は、それぞれ、図1の支持腕のD−D’断面、E−E’断面に対応する。基部18の切込みが無い領域のC−C’断面は、左側(−X軸側)の断面が垂直に近い。また、側面近傍はマスクされており、側面に形成された電極が、第1の励振電極31の上下面間と、第2の励振電極29の上下面間を接続している。
一方、図8のB−B’断面は、右側(+X軸側)の側面に長いヒレが形成されている。また、このヒレは露光されるマスクパターンを用いる。この結果、このヒレに塗布されたレジストを確実に感光させることができるため、第1の電極膜35と第2の励振電極29との上下面のショートを抑制することができる。D−D’断面およびE−E’断面もヒレを利用して第1の電極膜35(第1の励振電極31)と第2の電極膜36(第2の励振電極29)間のショートを抑制している。
なお、B−B’断面、C−C’断面、D−D’断面、E−E’断面の各左側(−X軸側)の側面は右側(+X軸側)の側面や振動腕11の又部27よりも断面が垂直に近いことが分かる。したがって、−X軸側においてショート不良を抑制する場合は、振動腕11同士の間隔よりも切込み幅を狭めることが望ましい。
以上、本実施形態の音叉型振動片10によれば、基部18の第1の切込み部23、24によって、支持枠28や基部18の側面に残る電極膜が第1の励振電極31と、第2の励振電極29とがショートすることを防止することができる。また、第1の切込み部23、24の形成は、音叉型振動片10の外形を形成する工程で形成できるため、工程数を増やすことなく、支持枠28や基部18の側面に残る電極膜が第1の励振電極31と第2の励振電極29とのショートを防止することができる。
実施形態にかかる音叉型振動片を示す上面図。 実施形態にかかる音叉型振動片を示す下面図。 実施形態にかかる音叉型振動片の振動腕の溝が形成された領域の断面図。 実施形態にかかる音叉型振動片が格納された音叉型振動子を示す上面図。 実施形態にかかる音叉型振動片が格納された音叉型振動子を示す側面図。 実施形態にかかる音叉型振動片が格納された音叉型振動子を示す正面図。 実施形態にかかる音叉型振動片の工程フローを示す図。 実施形態にかかる音叉型振動片の各工程における音叉振動片の断面形状を模式的に示した説明図。 従来の音叉型振動子を示す上面図。 従来の音叉型振動子を示す側面図。
符号の説明
10…音叉型振動片、11…振動腕、12…錘部、13…溝電極、14,15…溝、16…タイバー、17…溝の縮幅部、18…基部、21,22…基部の縮幅部、23,24…第1の切込み部、25,26…第2の切込み部、28…支持枠、27…又部、29…第2の励振電極、30…支持短辺部、31…第1の励振電極、32…角部、35…電極膜、37…環状接続部、38…接続電極、50…導電性接着剤、51…マウント電極、52…パッケージフレーム、55…ベース、56…封止孔、57…封止材、58…蓋体、60…音叉型振動子、71…上下面、72…第1の側面、73…第2の側面、75…第1の内面、76…第2の内面、77…第1の側面電極膜、79…第2の側面電極膜、80…第1の内面電極膜、81…第2の内面電極膜、83…第1の電極膜、84…第2の電極膜。

Claims (2)

  1. 基部と、前記基部から第1の方向に延びる第1および第2の振動腕と、前記第1および第2の振動腕を挟み、かつ、前記基部に接続された支持枠と、を有し、第1の励振電極および第2の励振電極が形成された音叉型振動片の製造方法であって、
    ウェハをエッチングして前記音叉型振動片の外形を形成する外形形成工程と、
    前記ウェハの表面に金属膜を形成する金属膜形成工程と、
    前記金属膜の表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、
    前記レジストを前記第1の励振電極および前記第2の励振電極のパターンにより露光する露光工程と、
    前記金属膜の一部をエッチングして前記第1の励振電極および前記第2の励振電極を形成する電極形成工程と、
    を有し、
    前記外形形成工程は、前記支持枠の外側に切込み部を形成する工程を含み、
    前記切込み部は、
    前記支持枠の一方面と連続して形成され、前記一方面に対して傾斜している第1の斜面と、
    前記支持枠の他方面と連続して形成され、前記他方面に対して傾斜している第2の斜面と、
    を備え、
    前記露光工程は、
    前記第1の斜面上の前記金属膜上に形成された前記レジストを前記ウェハの一方面側から露光する工程と、
    前記第2の斜面上の前記金属膜上に形成された前記レジストを前記ウェハの他方面側から露光する工程と、
    を含み、
    前記電極形成工程は、前記第1の斜面上の前記金属膜と前記第2の斜面上の前記金属膜とをエッチングし、前記切込み部上における第1の励振電極と第2の励振電極との間の接続を切断する工程を含む
    ことを特徴とする音叉型振動片の製造方法。
  2. 請求項1に記載の音叉型振動片の製造方法であって、
    前記ウェハは、X軸、Y軸、Z軸の結晶軸を有する水晶から形成され、
    前記第1の方向は、前記結晶軸のうち、Y軸方向に最も近い方向であり、
    前記幅方向は、前記結晶軸のうち、±X軸方向に最も近い方向であり、
    前記切込み部は、少なくとも前記支持枠の+X軸側の前記外側に形成されていることを特徴とする音叉型振動片の製造方法
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