JP4399405B2 - 進相電流による交流電圧制御装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、単に電解コンデンサを利用するだけの目的であれば、ダイオードと電解コンデンサを並列接続したものを2つ逆直列接続して使用すれば、特許文献1で開示された発明と同じ効果をあげることができる。
さらに、これを交流電源と負荷の間に直列接続して、スナバーエネルギーのみならず、負荷の磁気エネルギーをも回生させることができる。交流電源の半周期毎の電流方向の切り替え位相を、交流電源より90度進ませる制御をすれば電流の力率を自動的に略1に改善することができることも、本発明者によって提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、力率を略1に改善した結果、負荷電圧が電源電圧より上昇することで出力が増加するため、負荷によっては電圧が上昇し過電圧となって負荷を損傷するおそれもあり、入力電圧を下げる変圧器を必要としていた。
特許文献1では、単に小形化のため、電解コンデンサを用いて4つの半導体スイッチを同期して切り替えているのみで、積極的に電流の進相制御や負荷電圧を目標値になるように制御を行うことはできない。
上述のように、直列接続の進相コンデンサや、特許文献2の磁気エネルギー回生電流双方向スイッチなど、進相運転による直列制御では遅れ力率の負荷の改善を行うことにより、負荷電圧が電源電圧よりも上昇する。しかしながら、そのままでは過電圧や過出力になるため、電源電圧を変圧器を用いて降圧するか、負荷の電圧定格を上げる必要があった。
本発明は、上述のような事情に鑑みなされたものであり、系全体としての力率を改善しつつ、各負荷の負荷電圧を制御することを可能とする交流電圧制御装置を提供することを目的とする。
かつ、電流の位相を強制的に進めるように逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、コンデンサに交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、交流負荷に印加される負荷電圧を制御し、さらに、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、力率計の出力をフィードバックして位相制御装置が逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置によって達成される。
さらに、本発明の上記目的は、コンデンサの静電容量を、コンデンサと交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されていることを特徴とする交流電圧制御装置によっても達成される。
また、本発明の上記目的は、コンデンサと逆導通型半導体スイッチとを並列接続したものを2組、逆導通型半導体スイッチを構成するスイッチング素子のカソード側同士を接続(以下、「逆直列接続」という。)して、2コンデンサ横型ハーフブリッジ構成とした、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、それぞれのコンデンサの静電容量は、それぞれのコンデンサの静電容量と交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、さらに、位相制御装置は、逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、それぞれのコンデンサに交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、交流負荷に印加される負荷電圧を制御し、さらに、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、力率計の出力をフィードバックして位相制御装置が逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置によっても達成される。
また、本発明の上記目的は、コンデンサとダイオードとを並列接続したものを2組ダイオードのアノード側同士を接続した回路と、2個の逆導通型半導体スイッチを逆直列接続した回路とを、並列に接続して、2コンデンサ横型ハーフブリッジ構成とした、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、それぞれのコンデンサの静電容量は、それぞれのコンデンサの静電容量と交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、さらに、位相制御装置は、逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、それぞれのコンデンサに交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、交流負荷に印加される負荷電圧を制御し、さらに、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、力率計の出力をフィードバックして位相制御装置が逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置によっても達成される。
また、本発明の上記目的は、コンデンサと、該コンデンサに並列に接続され、2個の逆導通型半導体スイッチを逆直列接続した回路とから構成される1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、コンデンサの静電容量は、コンデンサの静電容量と交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、さらに、位相制御装置は、逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、コンデンサに交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、交流負荷に印加される負荷電圧を制御し、さらに、1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、力率計の出力をフィードバックして位相制御装置が逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置によっても達成される。
また、本発明の上記目的は、各逆導通型半導体スイッチを構成する自己消弧形素子として、パワーMOSFET、IGBT、GTOなど、オフ可能なスイッチング素子を使用したことを特徴とする交流電源圧制御装置によっても達成される。
さらに、進相電流は無効電力調整がされていない他の電力負荷の力率を改善するので、この進相電力調整装置を用いると電圧調整が出来るばかりでなく、進相コンデンサと同じ機能を持つことで入力電流が減少し、配電線での省エネルギーと電源容量を削減することに貢献することができる。
また、以下、逆導通型半導体スイッチをオン/オフにするとは、逆導通型半導体スイッチを構成する自己消弧形素子を導通状態/阻止状態にすることである。自己消弧形素子を阻止状態にしても、逆並列に接続されたダイオードがあるため、自己消弧形素子の逆方向の向きの電流は常に導通できる。
図1は、本発明に係る交流電圧制御装置と、それを利用して系全体の力率を略1にする制御の仕組みを説明するための図である。
図1において、交流電源1には直列に力率計5が接続され、電源電流の力率を計測するとともに、後述の位相制御装置4にフィードバック信号を送る。力率計5は、4個のパワーMOSFET、IGBTなどのオン/オフすることのできる自己消弧形素子と、逆並列接続されたダイオードから成る逆導通型半導体スイッチ21(SW1〜SW4)にて構成されるブリッジ回路と、ブリッジ回路の直流端子DCPとDCN間に接続され、交流負荷3aの磁気エネルギーを蓄積して回生するコンデンサ22とから成る磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2の一方の交流端子AC1に接続されている。
位相制御装置4は、4個の逆導通型半導体スイッチ21のうち、ブリッジ回路の対角線上に位置する2個の逆導通型半導体スイッチ(SW1,SW3)と(SW2,SW4)を、それぞれ一組のペアとし、二組のペアの逆導通型半導体スイッチのうち、一方のペアがオンの時は他方のペアをオフにするように制御し、かつ、交流電源1の半周期の時間毎にペア単位で交互にオン/オフ制御するためのゲート信号を生成するものである。位相制御装置4は交流電源1の電圧の位相を検出し、力率計の出力が1に近づくように位相を進める働きを行う。
より詳しくは、図7(c)は、本発明に係る交流電圧制御装置が、進相のリアクタンス電圧Vcを発生し、電源電圧Vinよりも減少した電圧Vloadを、交流負荷3aに印加することもできる進相電力調整装置になることを示している。
図7(a)は、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2に接続されていない交流負荷3bのフェーザ図を示している。負荷電流Iloadは、遅れ力率cosφとなっている。
図7(b)は、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2に接続された交流負荷3aにおいて、位相制御装置4により交流負荷3aの電流力率が略1になるように制御した場合を示している。
図7(b)から分かるように、交流負荷3aのインダクタンス電圧Vloadが、コンデンサ22のリアクタンス電圧Vcによって完全に補償されている。結果、負荷電圧Vloadは、交流電源1の電圧Vinに等しくなり、負荷電圧Vloadを下げることはできない。
図7(c)は、図7(b)の状態から、さらに電流の位相を進めて、交流負荷3aの電流力率を、進み力率cosφにした場合を示している。図7(c)の状態にすることにより、負荷電圧Vloadを下げるとともに、図7(a)で示した、遅れ力率の電流と合わせて、全体として力率を略1にするとともに、負荷電圧Vloadを下げることを実現可能としている。
f=1/2π√(LC)>f0 ……(1)
図4の回路の態様の磁気エネルギー回生双方向電流スイッチでは、コンデンサが2個になるが、逆導通型半導体スイッチが2個になるのが特徴である。
逆導通型半導体スイッチSW3をオフ(逆導通型半導体スイッチSW3を構成する自己消弧形素子を阻止状態)にすると、電流は、図3で示す矢印のように(交流電源1から交流負荷3aの向き)コンデンサ22に流れ込む電流は、逆導通型半導体スイッチSW2の逆並列接続されたダイオードを通して流れるので、逆導通型半導体スイッチSW2のオン/オフの状態に無関係である。回路にコンデンサ22が直列に挿入され、コンデンサ22の静電容量が小さいと、電流が、交流電源1の4分の1周期以内の時間でコンデンサ22の充電が終わり、さらに、交流電源1の4分の1周期以内の時間で電流の向きが逆転して放電し、コンデンサ22の両端電圧Vcは略ゼロ[V]となる。すなわち、最初、電流は、逆導通型半導体スイッチSW2の逆並列接続されたダイオードを通じて流れ、やがて、電流の向きが逆転すると、その時点で既にオン状態となっている逆導通型半導体スイッチSW2の自己消弧形素子を流れ、コンデンサ22の両端電圧Vcが、略ゼロ[V]になるまで流れる。その間電流の向きは逆転しない。コンデンサ22の電流は断続するが、コンデンサ22の電流は、逆導通型半導体スイッチを構成する自己消弧形素子も、ダイオードもなしで自然に断続するので、逆導通型半導体スイッチSW2を省略して配線に置き換えることができることがわかる。電流の向きが図3と逆(電流が、交流負荷3aから交流電源1の向きであり、交流負荷3aの一端が接続されている交流端子AC2−コンデンサ22の正極側−コンデンサ22の負極側−逆導通型半導体スイッチSW3−交流電源1の一端が接続されている交流端子AC1となる)の場合、反対側(逆導通型半導体スイッチSW1とSW4)で、前述と同じことが行われる。図3で示した場合を、双方向の電流に対処するように拡張すると、図4に示す回路の態様となる。
図4は、図1で示した磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2のコンデンサ22を、2個(コンデンサ22と等しい静電容量)に分けて、コンデンサ23とコンデンサ24を、交流電源1の半周期毎に交互に使う(充放電する)ことで、図1で示した磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2とほぼ同じ機能を果たすことができる。図4は、図1の磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2において、コンデンサ22部分で、横に切った(水平方向に分割した)ハーフブリッジ構成にあたる。しかしながら、図4に示す回路の態様では、逆導通型半導体スイッチのすべてをオフにしても、負荷電流を遮断することができないなど、一部の機能に制約がある。
図5の回路の態様は、コンデンサ22に並列に接続されている2個の逆導通型半導体スイッチを、交流電源1の電源半周期の時間毎に、一方がオンのときは他方をオフとするように、オン/オフを切り替える。前述の制御は、コンデンサ22の機能を制御していることがわかる。
さらに、図5は、サイリスタのオン位相の遅れによってリアクトル電流の位相を制御する無効電力制御装置TCR(Thyristor Controlled Reactor)の双対回路になっており、従来にはなかった回路の態様と制御である。
図6の機能は、図5と同じであるが、それぞれのコンデンサには直流電圧が生じてバイアスされるため、直流コンデンサを使うことができる。ダイオードD1とD2には電流が流れない動作をする。
オン/オフを切り替える信号(以下、「ゲート信号」という。)の位相を進める(交流電源1の電圧位相の変化に対して時間的に前に変化させる)ことで、進相電流を発生させる。
ゲート信号は、交流電源1の電圧位相を検出し、位相制御装置4で生成する。逆導通型半導体スイッチのゲートには、電気的に絶縁して送る。本実施例では、光信号で駆動するフォトリレーを使用している。ゲート信号は、交流電源1に接続された抵抗器とコンデンサで構成される一次遅れ回路により、電源電圧のゼロ交差信号から作られる。部品数は20程度と簡素である。
<図1の回路定数>
交流負荷3a及び交流負荷3bの定格交流入力電圧: 100Vrms、
交流負荷3a及び交流負荷3bの定格入力電流: 0.21Arms、
交流負荷3a及び交流負荷3bの遅れ力率: 約0.7、
交流負荷3a及び交流負荷3bのインダクタンス成分L: 1H、
交流負荷3a及び交流負荷3bの抵抗成分R: 333オーム、
コンデンサ22の静電容量: 2.2マイクロF。
図1で示した実施例では、交流負荷3aの負荷電流Iloadが、進み力率0.7になり、負荷電圧Vloadも、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2が無い場合と同じ電圧で安定に運転することができる。
より詳しくは、図8(a)は、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2を介さずに、交流電源1に並列に接続された交流負荷3bの負荷電流(図8(a)では、「負荷電流(スイッチなし)」と表記している。)、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2を介して接続された交流負荷3aの負荷電流(図8(a)では、「負荷電流」と表記している。)、交流電源1の電源電圧Vacの電圧振幅を、1/5000倍にしたもの(図8(a)では、「電源電圧×0.005」と表記している。)を示している。
負荷電流(スイッチなし)は、遅れ力率0.7の電流である。磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2で、95度、ゲート制御信号の位相を、進み制御(交流電源1の電圧位相の変化に対して時間的に前に変化させる)した結果、図8(a)の「負荷電流」に示すように、交流負荷3aの負荷電流は、進み力率0.7になっている。
交流負荷3aの負荷電流と、交流負荷3bの負荷電流の実効値は同じである。負荷電流波形の歪みは生じるが、進相電流を発生することから、同系統に接続された他の交流負荷の電流力率を改善することができる。さらに、磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ2を介さずに、交流電源1に並列に接続された同種の交流負荷(本実施例では、交流負荷3b)と、入力電流を足し合わせる事により、2台分併せて、送電端から見て、力率が略1が実現できる。
図8(b)乃至図8(d)は、図4で示した回路の計算機シミュレーション波形を示している。
より詳しくは、図8(b)は、交流負荷3cの負荷電圧、コンデンサ23の両端電圧Vc1(図8(b)では、「コンデンサ電圧1」と表記している。)、コンデンサ24の両端電圧Vc2(図88(b)では、「コンデンサ電圧2」と表記している。)を示している。
また、図8(c)は、コンデンサ23を流れる電流Ic1(図8(c)では、「コンデンサ電流1」と表記している。)を示している。
さらに、図8(d)は、逆導通型半導体スイッチSW3を流れる電流Isw3(図8(d)では、「P−MOSFET電流」と表記している。)を示している。
交流負荷3aが、ランプ負荷など無誘導の負荷の実施例として、交流電源1に、単相100Vに、100Wの電球を用い、必要な明るさを減じて70Wにする。本発明に係る交流電圧制御装置を用いて進相力率0.7の制御による電圧減少で行うと、進み電流が、100√(1−0.72)=約70VA分、0.7Aの進相電流が得られる。この負荷電流は、他の電流の遅れ電力負荷と合わせて力率改善となり、送配電のジュール損失の低減になる。また、負荷電圧減少により電球の寿命が伸びる。
2台のファンモータの負荷電圧がそれぞれ同じ電圧になるように、位相制御装置4は、交流負荷3aの電流の位相を進めると、ファンモータ2台の電流の合成で、力率が略1になる。
交流電源1から供給される電流(入力電流)が、本発明に係る交流電圧制御装置を用いた無効電力補償及び負荷電圧の制御により、改善される以前のcosφ倍に減少して送配電線のジュール損失が減少する。
また、実施例では、単相交流での応用を説明したが、三相交流への展開は当然考えられる。三相交流に適用した場合、高調波の内、3次調波を、デルタ結線により自動的に消すことが可能である。
2 磁気エネルギー回生双方向電流スイッチ
3a、3b、3c 交流負荷
4 位相制御装置
5 力率計
21 逆導通型半導体スイッチ
22、23、24 コンデンサ
D1、D2 ダイオード
Claims (15)
- 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
4個の逆導通型半導体スイッチにて構成されるブリッジ回路と、前記ブリッジ回路の直流端子間に接続され、前記交流負荷の磁気エネルギーを回生するコンデンサとから成る磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、
前記交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、
前記位相制御装置は、前記ブリッジ回路の対角線上に位置する2個の前記逆導通型半導体スイッチを一組のペアとなし、二組のペアの前記逆導通型半導体スイッチのうち、一方の前記ペアがオンの時は他方の前記ペアをオフにするように制御し、
かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記コンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御し、
さらに、前記磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに前記交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、前記磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた前記交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、前記力率計の出力をフィードバックして前記位相制御装置が前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 前記コンデンサの静電容量は、前記交流負荷の磁気エネルギーを吸収するだけの容量であることを特徴とする請求項1に記載に交流電圧制御装置。
- 前記コンデンサの静電容量を、前記コンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の交流電圧制御装置。
- 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
コンデンサと逆導通型半導体スイッチとを並列接続したものを2組、前記逆導通型半導体スイッチを構成するスイッチング素子のカソード側同士を接続(以下、「逆直列接続」という。)して、2コンデンサ横型ハーフブリッジ構成とした、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、
前記交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、
それぞれの前記コンデンサの静電容量は、前記それぞれのコンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、
さらに、前記位相制御装置は、前記逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記それぞれのコンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御し、
さらに、前記2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに前記交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、前記2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた前記交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、前記力率計の出力をフィードバックして前記位相制御装置が前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
コンデンサとダイオードとを並列接続したものを2組前記ダイオードのアノード側同士を接続した回路と、2個の逆導通型半導体スイッチを逆直列接続した回路とを、並列に接続して、2コンデンサ横型ハーフブリッジ構成とした、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、
前記交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、
それぞれの前記コンデンサの静電容量は、前記それぞれのコンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、
さらに、前記位相制御装置は、逆直列接続された前記2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記それぞれのコンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御し、
さらに、前記2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに前記交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、前記2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた前記交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、前記力率計の出力をフィードバックして前記位相制御装置が前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
コンデンサと逆導通型半導体スイッチとを並列接続したものを2組逆直列接続して、2コンデンサ横型ハーフブリッジ構成とした、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、を具備し、
それぞれの前記コンデンサの静電容量は、前記それぞれのコンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、
さらに、前記位相制御装置は、前記逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記それぞれのコンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
コンデンサとダイオードとを並列接続したものを2組前記ダイオードのアノード側同士を接続した回路と、2個の逆導通型半導体スイッチを逆直列接続した回路とを、並列に接続して、2コンデンサ横型ハーフブリッジ構成とした、2コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、を具備し、
それぞれの前記コンデンサの静電容量は、前記それぞれのコンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、
さらに、前記位相制御装置は、逆直列接続された前記2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記それぞれのコンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 前記コンデンサが、直流コンデンサであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の交流電圧制御装置。
- 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
コンデンサと、該コンデンサに並列に接続され、2個の逆導通型半導体スイッチを逆直列接続した回路とから構成される1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、
前記交流電源に直列に接続され、電源電流の力率を計測する力率計と、を具備し、
前記コンデンサの静電容量は、前記コンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、
さらに、前記位相制御装置は、前記逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記コンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御し、
さらに、前記1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチを介さずに前記交流電源に並列に接続された他の交流負荷に流れる遅れ力率の電流と、前記1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチによって位相が進められた前記交流負荷に流れる進み力率の電流とをあわせて、全体として電源電流の力率が略1となるように、前記力率計の出力をフィードバックして前記位相制御装置が前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 交流電源と交流負荷との間に挿入され、前記交流負荷にかかる負荷電圧を制御する交流電圧制御装置であって、該交流電圧制御装置は、
コンデンサと、該コンデンサに並列に接続され、2個の逆導通型半導体スイッチを逆直列接続した回路とから構成される1コンデンサ横型ハーフブリッジ磁気エネルギー回生双方向電流スイッチと、
前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御する位相制御装置と、を具備し、
前記コンデンサの静電容量は、前記コンデンサの静電容量と前記交流負荷のインダクタンスとで決まる共振周波数が前記交流電源の電源周波数より高くなるような値に設定されているとともに、
さらに、前記位相制御装置は、前記逆直列接続された2個の逆導通型半導体スイッチのうち、一方がオンの時は他方をオフにするように制御し、かつ、電流の位相を強制的に進めるように前記逆導通型半導体スイッチのオン/オフを制御することにより、前記コンデンサに前記交流負荷のリアクタンス電圧分を補償する電圧を発生させ、前記交流負荷に印加される前記負荷電圧を制御することを特徴とする交流電圧制御装置。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載の交流電圧制御装置と、
前記交流負荷として無誘導負荷を用い、
前記負荷電圧を減少させるとともに、進相電流を発生させることを特徴とする無誘導負荷の交流電圧制御装置。 - 前記無誘導負荷が、ランプ負荷であることを特徴とする請求項11に記載の無誘導負荷の交流電圧制御装置。
- 前記位相制御装置が、パルス幅変調(PWM)を行うことで、前記交流電源に含まれる高調波を低減させることを特徴とする請求項1に記載の交流電圧制御装置。
- 前記交流電源として三相交流を用い、前記交流電源に含まれる高調波のうち、3次高調波をデルタ結線により自動的に消滅させることを特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の交流電圧制御装置。
- 各前記逆導通型半導体スイッチを構成する自己消弧形素子として、パワーMOSFET、IGBT、GTOなど、オフ可能なスイッチング素子を使用したことを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の交流電源圧制御装置。
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