JP4396851B2 - 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法 - Google Patents

冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4396851B2
JP4396851B2 JP2005104406A JP2005104406A JP4396851B2 JP 4396851 B2 JP4396851 B2 JP 4396851B2 JP 2005104406 A JP2005104406 A JP 2005104406A JP 2005104406 A JP2005104406 A JP 2005104406A JP 4396851 B2 JP4396851 B2 JP 4396851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
less
steel
tensile steel
strength
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005104406A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006283117A (ja
Inventor
友弥 川畑
和茂 有持
秀治 岡口
正道 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2005104406A priority Critical patent/JP4396851B2/ja
Publication of JP2006283117A publication Critical patent/JP2006283117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4396851B2 publication Critical patent/JP4396851B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

Landscapes

  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Description

本発明は、使用中に地震荷重などの塑性変形が生じることを考慮しなければならない鋼構造物用の高張力鋼およびその製造方法に関する。この高張力鋼は、強度クラスとしては780MPa級以上で、溶接構造用鋼材として使用されるものである。
近年、溶接構造物の大型化の傾向は顕著になってきており、それに対応してこれら構造物に使用される鋼板への高強度化の要求が高まっている。例えば、揚水型発電所の水圧鉄管や、海洋構造物のジャッキアップ型掘削リグのラック材等に、厚肉の780MPa級の高張力鋼板が使用されるに至っている。厚鋼板の高強度化は、単に構造物の重量低減にとどまらず、溶接施工費用の大幅な低減をもたらすので、高強度化の要求には根強いものがある。
構造部材として用いられる鋼材の塑性変形能は、特に建築鉄骨分野などの設計で部材の塑性化を許容する領域において重要な性能であるが、それ以外の分野においても最終破壊に対する担保的観点から重要である。
一般に、鋼材の塑性変形能は応力歪曲線を用いて評価される。そして、降伏応力と引張強さの比である降伏比が低いほど、部材の吸収できるエネルギーが大きいという考えから、降伏比が塑性変形能のパラメータとして主に用いられている。また、素材が持っている塑性変形能は、地震荷重を受けたり、成形時の冷間加工を経たりすると低下することが知られており、このような使用条件を前提とすると、なおさら素材での降伏比を小さくすることが望ましい。
一般に、鋼の降伏比は引張強さが大きくなるにつれて増大する。引張強さ490MPa級までは、軟らかいフェライト相が生成するので、降伏比は十分低い。しかし、ベイナイトやマルテンサイト単相組織になって引張強さが590〜780MPa、あるいはそれ以上に高強度化した場合、降伏比は高くなってしまう。
非特許文献1には、水圧鉄管用950MPa級高張力鋼では、降伏比が98%、780MPa級高張力鋼でも95%と高い降伏比を持っている例が示されている。
降伏比の低減は、フェライト分率の増大により達成できるとの観点より、高強度材を低降伏比化するための技術として、軟らかいフェライト相と硬いベイナイト相あるいはマルテンサイト相とを組み合わせた2相組織化が試みられている。
590MPa級の場合、例えば、非特許文献2によれば、直接焼入れ−焼戻しの標準的な製造方法では降伏比が高いままであるが、DL(Direct Lamellarizing)−T(Tempering)、あるいはDQ(Direct Quench)−L−T処理などにより、フェライト相の面積率をコントロールすることにより、低降伏比を実現した例が示されている。また、本発明の目標とする780MPa級以上の高強度鋼においても、同じく大橋らの研究によりDQ−L−T法を用いて、フェライトとマルテンサイトの二相化により低降伏比化を果たした例も紹介されている。
西脇「東京大学学位論文」2001,02 大橋ら「製鉄研究」334(1989)、p.17 しかしながら、上記のような多段熱処理を用いる方法では、製造に要するコストが増加するとともに、製造リ−ドタイムも増大し、商業的な観点からは望ましい解決方法とは言えない。
本発明は、引張強さが780MPa級以上の溶接用構造用鋼材を対象とし、使用中に地震荷重などにより塑性変形を受けることを考慮する必要のある鋼構造物に用いられる鋼材の提供を目的とする。具体的には、下記の諸性能を有する高強度鋼の提供、および商業的観点から十分に実現可能な上記の高張力鋼の製造方法の提供を目的とする。
(1)引張強さ:780MPa以上、(2)降伏比(YR):90%以下、(3)0℃での衝撃エネルギー:100J以上、(4)「D(管径)/t(板厚)」が12の製管加工を実施した場合の管軸方向の引張試験におけるYR:95%以下。
なお、冷間加工後の引張試験を実施する際には、管軸方向については丸棒試験片を用いる。また、降伏比を算出する場合、明瞭な降伏現象を伴う場合には下降伏点を降伏応力とし、それを伴わない場合には0.2%耐力をもって降伏応力とする。
本発明者らは、780MPa以上の引張強さを有する鋼材に、商業性を損なわずに低降伏比を持たせるためには、下記の事項が重要であることを知見した。
(1)ミクロ組織は、従来法のような「フェライトとベイナイト」、または「フェライトとマルテンサイト」の二相とすることを前提とすれば、多段熱処理などが必要となり、製造コストが嵩んで商業性がない。
(2)低炭素鋼を焼入れしたときに生成するマルテンサイトでは、その後の焼戻し温度を低下させることにより、セメンタイト(Fe3C)の析出が抑制され、また可動転位の濃度が高くなると推定される。この場合、鋼材の降伏比を低く抑えることができる。
そこで、そのキーポイントとなるセメンタイトの量を定量化するため、抽出残さ法を用いて調査を行った。抽出残さ法とは、鋼中の析出物および介在物をマトリックスとともに溶融して分離し、さらにその残さに対し発光分光分析により組成分析を実施する方法である。この方法では、セメンタイトを定量化するためには残さ中のFeの比率を求めればよいことになる。正確には、残さ中のFeの定量は、セメンタイト以外にも他の元素を含む析出物(Fe23(C、B)6など)もカウントしていることになるが、この場合には、ほぼ全量がセメンタイトであると考えても差し支えがない。そのうえ、他の析出物もセメンタイトと同様に後に詳述する引張載荷時の転位運動の障害物となることから、降伏点を上昇させる働きを有すると考えられる。これらの理由から降伏比を制御するパラメータとしてマルテンサイト中の析出物に占めるFe量を採り上げた。
上記の調査の結果、下記のことが明らかになった。
(3)マルテンサイト組織中に析出物粒子が少ない方が、効率的に降伏比を低くすることができる。この場合、代表的な析出物としてNbやTiの炭窒化物を挙げることができるので、NbやTiを低減することが望ましい。
以下、これらの諸因子がどのように降伏比の低下に繋がるかを詳述する。
(a)マルテンサイト組織中の析出物の働きについて
セメンタイトにせよ、NbやTiの炭窒化物にせよ、いずれもマルテンサイトの相内に析出する。マルテンサイト組織では、変態機構から多数の転位が絡まった状態になっており、その転位密度は、焼き鈍したフェライトの104〜107倍にもなるとの報告がある。このことが、マルテンサイト組織の高強度の原因となっているのであるが、その中に転位よりもはるかに大きなサイズの析出物粒子が生成すると転位の運動は妨げられ、マクロな塑性変形がもたらされる時の応力、即ち、降伏点は上昇する。したがって、降伏点を低くするためには、析出物粒子、即ち、セメンタイトや、NbやTiの炭窒化物、をできるだけ生成させないようにすることが肝要である。
(b)マルテンサイト組織の可動転位密度について
低炭素マルテンサイト組織に対して焼戻しを施すと、焼戻し温度に応じて組織には変化がもたらされる。特に500℃を超える温度で焼戻し処理を施すと、セメンタイトの析出が顕著になり、炭素濃度の低いフェライトに変化していく現象が発生する。それと同時に、導入されていた転位の整理が起こり、低荷重での変形をもたらす可動転位が減少すると考えられる。低降伏比を実現するための重要なポイントは、高い可動転位密度であるから、フェライトへの分解が起こってしまうとおのずと降伏比は上昇してしまうと考えられる。この可動転位密度の減少は、まさにCをセメンタイトとして排出することによる変化であるので、降伏比低減のための必要条件は、マルテンサイト組織を確保すると共に、連動するセメンタイト量を少なくすることであると考えられる。
以上より、本発明者は、多段熱処理などの高コストの製造法を採らずに、マルテンサイト組織の中のセメンタイトなど析出物量を抑制することにより、可動転位密度を間接的に規定することを通して低降伏比を実現することに成功した。
本発明は、下記の高張力鋼およびその製造方法を要旨とする。
(1)質量%で、C:0.02〜0.2%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.4〜2.5%、Cr:0.1〜1%、Mo:0.1〜1%、Ti:0.01〜0.035%、B:0.0003〜0.005%、Al:0.001〜0.1%で、残部がFeおよび不純物からなり、不純物のうちのPは0.05%以下、Sは0.008%以下、Nは0.01%以下であり、かつ下記の(a)式で示される値が85以下、マルテンサイト比率が面積率で80%以上であり、引張強さが780MPa以上であることを特徴とする高張力鋼。
44.6+1086×Nb(%)+773×Ti(%)+2.44×(RFe/C(%))・・・・(a)
ただし、(a)式中の元素記号はその元素の含有量(質量%)、RFeは抽出残さ法で測定した析出物として存在するFe量(質量%)である。
(2)Feの一部に代えてさらに、質量%で、Nb:0.1%以下、Cu:2%以下、Ni:3%以下およびV:0.1%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする上記(1)の高張力鋼。
(3)Feの一部に代えてさらに、質量%で、Ca:0.004%以下、Mg:0.002%以下、REM:0.002%以下およびZr:0.02%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)の高張力鋼。
(4)上記(1)から(3)までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼片を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延した後、空冷し、焼入れ温度を950℃以下として水焼入れを行い、その水冷停止温度を300℃以下、復熱時の最高温度を500℃以下とすることを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の高張力鋼の製造方法。
(5)上記(1)から(3)までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼片を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延した後、引き続きAr点以上の温度から水冷する焼入れを行い、その水冷停止温度を300℃以下、復熱時の最高温度を500℃以下とすることを特徴とする上記(1)から(3)までのいずれかに記載の高張力鋼の製造方法。
(6)焼入れの後、500℃以下で焼戻しを行う上記(4)または(5)の高張力鋼の製造方法。
1.本発明の高張力鋼について
まず、本発明の高張力鋼の化学組成を前記のように定めた理由について述べる。なお、以下の記述において、成分含有量に関する%は「質量%」を意味する。
C:0.02〜0.2%
Cは、鋼の強度を確保するために添加される。含有率が0.02%未満では焼入性不足となり、引張強さ780MPaを確保することが難しく、また靭性も十分ではない。一方、0.2%を超えると母材の靭性および脆性亀裂伝播停止性能が低下するだけでなく、HAZ(溶接熱影響部)の硬さが上昇し、溶接低温割れ感受性が高くなって実際の使用に適さない。
Si:0.01〜0.5%
Siは、その脱酸作用のために最終脱酸におけるAlの歩留まり向上を目的として添加される。本発明鋼において「鋼中に含まれるSi」というのは、脱酸に働いた量を超えて鋼中に残存したSiを指す。その量が0.01%未満では必要とする強度を確保することができない。鋼中に残存したSiは強度上昇に有効であるが、0.5%を超えると、母材およびHAZの靭性低下をもたらすので、意図的に残存させる場合でも0.5%以下とする。
Mn:0.4〜2.5%
Mnは鋼の焼入性を向上させ、強度を高めるために添加する。その含有量が0.4%未満では、強度を確保することが困難である。一方、2.5%を超えると、母材およびHAZともに靭性が低下する。
Cr:0.1〜1%
Crは、焼入性を向上させ、焼戻しの際の析出硬化によって強度と靭性を向上させる。0.1%未満ではその効果は十分ではない。一方1%を超えると強度を過度に高め、母材とHAZの靭性を損なう。より望ましい上限は0.5%である。
Mo:0.1〜1%
Moは、同じ量で比較してCrよりも焼入性向上効果および析出硬化が大きく、とくにBと共存した場合、焼入性向上効果が顕著に現れる。0.1%未満では厚肉鋼板の中心部まで“焼き”を入れ、かつ780MPa以上の引張強さを得るには不十分であり、一方、1%を超えると表層部で“焼き”が入りすぎ表層部の靭性が劣化する。
Ti:0.01〜0.035%
Tiは、主に脱酸元素として利用するが、AlおよびMnとともに酸化物相を形成する。この酸化物相を鋼中に形成させるためには、鋼中のTiは0.01%以上必要である。より好ましいTi含有量は、0.012%を超える量、さらに好ましいのは0.015%を超える量である。一方、Ti含有量が0.1%を超えると、形成される酸化物がTi酸化物、あるいはTi−Al酸化物となって分散密度が低下し、特に小入熱溶接部の熱影響部における組織を微細化する能力が失われる。Tiは、酸化物だけではなく炭窒化物の生成能も顕著な元素であり、生成された炭窒化物は降伏比上昇の原因となる。このため、Ti含有量は0.035%以下でなくてはならない。
B:0.0003〜0.005%
Bは溶接性と高強度化を両立するために重要な元素である。Bは焼入れ性を向上させて強度を高める作用がある。この効果を確実に得るには、Bの含有量は0.0003%以上とすることが好ましい。その含有量が0.005%を超えると、強度を高める効果が飽和するし、母材、HAZともに靱性劣化の傾向が著しくなる。したがって、Bの含有量の上限を0.005%以下とした。
Al:0.001〜0.1%
Alは、脱酸剤として添加され、鋼中に0.001%以上残存する。残存したAlは、凝固後にNと結合してAlNを形成するか、または固溶Alとなる。Alの含有量が0.1%を超えると、特にHAZにおいて靱性が劣化しやすくなる。これは、粗大なクラスター状のアルミナ系介在物粒子が形成されやすくなるためと考えられる。このため、Alの含有量は0.1%以下に抑えることとした。
本発明の高張力鋼の一つは、上記の成分のほか、残部がFeおよび不純物からなるものである。不純物のうち、P、SおよびNは、下記のとおりその含有量を規制する必要がある。
P:0.05%以下
Pは、不純物として鋼中に不可避的に存在する。その量が0.05%を超えると、粒界に偏析して靭性を低下させるのみならず、溶接時に高温割れを招くため0.05%以下とする必要がある。
S:0.008%以下
Sは、不純物として鋼中に不可避的に存在する。多すぎると中心偏析を助長したり、延伸したMnSが多量に生成したりするため、母材およびHAZの機械的性質が劣化する。従って、その上限を0.008%とする。Sは少ないほど好ましい。
N:0.01%以下
Nは、不可避的不純物であり、その含有量は少ないほどよい。0.01%を超える場合には母材およびHAZの靭性低下が著しくなるため0.01%以下とする。
本発明の高張力鋼の他の一つは、下記の第1群および第2群の少なくとも1群から選んだ少なくとも1種の成分を含有する鋼である。
第1群:0.1%以下のNb、2%以下のCu、3%以下のNiおよび0.1%以下のV
第2群:0.004%以下のCa、0.002%以下のMg、0.002%以下のREMおよび0.02%以下のZr
以下、これらの成分の作用効果と含有量の限定理由を述べる。
Nb:0.1%以下
Nbは特に添加しなくてもよいが、微量添加すると、オーステナイトの低温域で微細なNb炭窒化物を形成することにより、オーステナイト粒を微細化し、微細なマルテンサイト組織を厚肉鋼板の表層部から中心部にわたって形成させるので、高張力鋼の靭性、および脆性破壊伝播停止特性を向上させる。したがって、特に表層部のこれら性能を向上させる場合には添加してもよい。所望の効果を得るには0.01%以上の含有が望ましい。しかし、Nbの含有量が0.1%を超えると、溶接時に溶接金属に横割れを発生させるだけでなく、本発明での主眼である冷間塑性加工性を阻害する要因となる炭窒化物の生成が顕著になる。したがって、添加する場合でもその含有量は0.1%以下とする。望ましいのは0.02%以下である。
Cu:2%以下
Cuも特に添加しなくてもよい。しかし、Cuには焼入性を向上させる効果があるので、この効果を得たい場合には添加する。その場合、0.1%以上の含有量とするのが望ましい。しかし、2%を超えると、母材およびHAZの靭性を損なうだけでなく、熱間延性も大きく低下させるので、2%以下とする。
Ni:3%以下
Niも特に添加しなくてもよい。しかし、Niは、高強度厚肉鋼の低温靭性、脆性破壊伝播停止性能および溶接性を改善するので、この効果を得たい場合には添加する。その場合、含有量は0.1%以上とするのが望ましい。一方、3%を超えるとコスト上昇の割に効果の向上が小さくなる。
V:0.1%以下
Vも特に添加しなくてもよい。しかし、Vは焼入れ性を上昇させ、高強度化に寄与する元素である。従って、この効果を得たい場合には添加してもよい。その場合、0.01%以上の含有量とするのが望ましい。ただし、0.1%を超えるとスラブ冷却時に析出物を生成し、靭性や降伏比を損ねる。
Ca:0.004%以下
Caは、鋼中のSと反応して溶鋼中で酸・硫化物(オキシサルファイド)を形成する。この酸・硫化物は、MnSなどと異なって圧延加工で圧延方向に伸びることがなく圧延後も球状である。従って、延伸した介在物の先端などを割れの起点とする溶接割れや水素誘起割れが防止される。このような効果を得たい場合には、Caを添加する。その場合、0.0002%以上の含有量とするのが望ましい。ただし、その含有量が0.004%を超えると靱性の劣化を招くことがある。
Mg:0.002%以下
Mgは、酸化物を生成し、特に溶接熱影響部金属組織の微細化に有効である。この効果を得たい場合には添加する。添加する場合はその含有量を0.0002%以上とするのが望ましい。一方、0.002%を超えると、酸化物が多くなりすぎて延性低下をもたらす。
REM:0.002%以下
REMは、溶接熱影響部の組織の微細化や、Sの固定に寄与する。この効果を得たい場合には添加する。その場合、0.0002%以上の含有量とするのが望ましい。しかし、過剰なREMは介在物となって清浄度を低下させる。REMの添加によって形成される介在物は、比較的靱性劣化への影響が小さいため、0.002%以下であれば含有させても母材の靱性の低下は許容できる。なお、REMとはLaからLuまでの15元素にYとScを加えた17元素の総称である。これらの中の1種または2種以上を複合して添加する。
Zr:0.02%以下
Zrは、鋼中で窒化物を微細分散析出し、強度を向上させる効果がある。この効果を得たい場合には添加する。その場合は含有量を0.001%以上とするのが望ましい。ただし、0.02%を超えると粗大析出物を形成し、靭性を劣化させる。
次に、下記の(a)式で示される指数について説明する。
44.6+1086×Nb(%)+773×Ti(%)+2.44×(RFe/C(%))・・・・(a)
この(a)式で示される指数は85以下でなければならない。その理由は下記のとおりである。
前記のように(a)式のRFeは、抽出残さ法で測定した析出物(介在物と呼ばれるものを含む)として鋼中に存在するFe量(質量%)である。(a)式は、素材の冷間加工性つまり降伏比を表す指数であり、その値が大きくなれば降伏比も上昇してしまう。つまり、NbやTiの炭窒化物形成元素の量が多ければ、組織中には降伏比上昇の原因となる炭窒化物粒子を多量に含んでしまうこととなる。また、含有C量に対する析出Fe量の比率が多ければ、同様に降伏比を上昇させる粒子を多量に含んでしまうこととなる。
したがって、降伏比を確実に低減するためには、各々の元素の上限値を規定するだけでは不十分であり、NbとTiとRFe/C(%)で構成される指数についても上限を定めているのである。この指数が85を超えると、降伏比が上昇し、冷間加工後の塑性変形能が確保できない。したがって、85以下と規定した。
さらに、マルテンサイト比率を面積率で80%以上とすることは、高強度を確保するためには必須である。マルテンサイト比率が面積率で80%未満であれば、本発明の目的とする780MPa以上の強度を確保できない。したがってマルテンサイト比率は面積率で80%以上と規定した。
2.本発明の製造方法について
本発明の製造方法は、前記のとおり圧延および熱処理の条件に特徴がある。それらの限定理由を以下に説明する。
(1) 圧延および熱処理条件加熱温度:
上述した化学組成を有する鋼片(スラブ)を加熱して熱間圧延する。鋼片の加熱温度が1000℃未満ではオ−ステナイト化が不十分なため、後に圧延および熱処理の条件を変化させても十分な特性改善が達成できない。一方、加熱温度が1200℃を超えるとオ−ステナイト粒が細粒化せず、鋼材の母材靭性は著しく低下する。したがって、圧延前のスラブ加熱温度は、1000〜1200℃とする。
(2)圧延後の熱処理
熱間圧延により所望の板厚まで減厚した後は、空冷して再加熱焼入れ処理を実施してもよいし、圧延終了温度からそのまま直接焼入れを実施してもよい。
空冷してから再加熱焼入れ処理を行う場合には、再加熱焼入温度は十分に全体をオーステナイト化させる温度である必要があるが、950℃よりも高い温度になるとオーステナイトの粗大化が著しく、製品での靭性を損なう原因となるため、焼入れ温度は950℃以下とした。なお、圧延終了後に一旦空冷するのは、例えば脱水素処理を行うためや、圧延能率の低下する直接焼入れ法を避けるためである。
直接焼入れを実施する場合には、オーステナイト一相の状態から焼きを入れる必要がある。即ち、焼入れ開始温度はAr3点以上である必要がある。したがって、圧延終了温度をAr3点以上とする。
上記のいずれの方法でも、焼入れ温度からの冷却は、水冷とする。そして、焼入れ時の冷却停止後にオートテンパーと呼ばれる現象で析出物が生成するのを抑えるため、析出温度域を大きな冷却速度で冷却する必要がある。このことから、水冷停止温度は300℃以下とした。
また、セメンタイトなどの析出物粒子の生成を抑制するために、焼入れ後の復熱は極力抑制する必要がある。このため、冷却後の復熱時の最高温度は500℃とする必要がある。望ましいのは400℃以下である。
さらに、場合により焼戻しをしてもよい。ただし、500℃を超える温度での焼戻しは、顕著な析出物の生成と可動転位密度の減少を伴うため、焼戻し温度は500℃以下と規定した。望ましいのは400℃以下である。なお、焼戻しは、強度・靱性のバランスを調整する必要があるときに実施する。
表1および表2は、本発明の実施および比較に用いた鋼の化学組成を表す一覧表である。これらの鋼を70トン転炉にて溶製し、Ar雰囲気中で鋳込み、600mm厚さ×1000mm幅×2500mm高さの鋼塊とした。
表3および表4の「製造条件」の欄は、これら鋼塊に施した圧延および熱処理の条件を示すものである。この表に示す圧延および熱処理により厚さ25mmの厚鋼板を作製し、各鋼板から試験片を切り出し、機械的性質の評価を行った。
引張特性は、試験片(JISZ2201−4号試験片)を圧延方向に採取し、JISZ2241に従って実施し評価した。前述のように、降伏点については、明瞭な降伏現象が見られる場合には、下降伏点を採用し、明瞭な降伏現象が見られない場合には0.2%耐力を降伏応力とした。
靭性はシャルピー衝撃試験(JISZ2242:試験片JISZ2202−Vノッチ試験片)における0℃での吸収エネルギーにより評価した。
母材の引張試験およびシャルピー衝撃試験は、(1/4)t部(板厚の1/4の位置)にて評価した。組織は光学顕微鏡と薄膜法を用いた加速電圧が100〜200kVの透過電子顕微鏡を用いて観察した。マルテンサイトの面積率の測定を、表層、(1/4)t、および(1/2)tの各位置において薄膜を作製して透過電子顕微鏡による組織観察で実施し、それらの測定値の平均値をマルテンサイト比率とした。
さらに、抽出残さ法を用いて析出物・介在物として鋼中に含まれるFe量の評価を行ったが、詳細は下記のとおりである。
(1)鋼材の(1/4)tの位置から圧延方向に15mmφ×70mmLの丸棒試験片を採取する。その際には試験片表面のスケールを落としておく。
(2)石油ベンジンによる試験片の洗浄。
(3)試験片秤量(電解前の重量、これをV1とする)。
(4)電解。電解液はテトラメチルアンモニウムクロライド(TMAC)1%−アセチルアセトン10%−メタノール溶液。試験片の表面積1cm2当たり20mAの電流を流す。
(5)濾過により残さを得る。フィルターの目の粗さは0.2μm。
(6)試験片秤量(電解後の重量、これをV2とする)。
(7)残さの酸分解。用いる酸は、硝酸10mlと、過塩素酸5mlと、混酸(水5ml+硫酸5ml+リン酸5ml)15mlとの混合液である。
(8)白煙処理。加熱して、有機物を除く。
(9)酒石酸(20%)10mlを添加。Nbなどの析出を防ぐ。
(10)イットリウム溶液(1mg/ml)5mlを添加。ICP分析時の時間変動要素補正用。
(11)残さ溶液全量を100mlにする。
(12)高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP)法により、残さ溶液に含まれるFe元素の量(Xn)を測定。
(13)Fe量を「Xn/(V1−V2)」で求める。
以上に示した供試材を用いて外径D=300mmの鋼管に冷間成形を行った。成形はプレスベンド法により、シーム溶接としてX開先の入熱45kJ/cmにてサブマージアーク溶接(SAW)を行った。
上記の管の母材部から管軸方向に引張試験片(JISZ2201−4号試験片)を外表面側の(1/4)t部より採取するとともに、周方向にも平滑丸棒試験片(平行部4mmφ−平行部長さ30mm−つかみ部径8mm)を採取し、引張特性の評価を行った。なお、周方向引張試験片は全体が管から採取できない場合がある。その場合には、適宜つかみ部を電子ビーム溶接で継ぎ足すことにより対応した。
供試材番号1〜41は本発明の範囲内のものであり、素材のYRが目標である90%以下を満足しており、冷間加工後のYRも、厳しい周方向での評価においても95%以下を満足している。
一方、供試材料番号101は、Cが規定上限値を上回っているものである。降伏比については目標を満足しているが、シャルピー衝撃特性が劣る。供試材番号102はSiが規定上限値を上回っているものであり、これもシャルピー衝撃特性がよくない。供試材料番号103はSiが規定上限値を上回っているものであり、シャルピー衝撃特性がよくない。供試材番号104はCrが規定上限値を上回っているものであり、やはりシャルピー衝撃特性が不良である。供試材番号105はMoが規定上限値を上回っているものであり、シャルピー衝撃特性が不良である。
供試材番号106はNbが規定上限値を上回っているものであり、降伏比が素材、製管後ともに目標範囲を逸脱している。供試材番号107はTiが規定上限値を上回っているものであり、シャルピー衝撃特性が不良であるとともに、降伏比が素材でも製管後でもともに目標範囲を逸脱している。
供試材番号108は、Nが規定上限値を上回っているものであり、シャルピー衝撃特性が劣る。供試材番号109は、化学成分は規定範囲内であるが、冷却後復熱時の最高温度が規定範囲を逸脱しており、RFeが大きくなると共に、降伏比が素材、製管後ともに目標範囲を逸脱している。供試材番号110も、化学成分は規定範囲内であるが、焼戻し温度が規定範囲を逸脱しており、RFeが大きくなると共に、降伏比が素材、製管後ともに目標範囲を逸脱している。供試材番号111は化学成分も製造方法もともに規定範囲内であるが、(a)式で定める指数の値が規定範囲を逸脱しているものである。降伏比が素材、製管後ともに目標範囲を逸脱している。供試材番号112は、焼入れ性が乏しく焼入れ後のマルテンサイト比率が60%のものである。この例では強度が目標である780MPaに達していない。
Figure 0004396851
Figure 0004396851
Figure 0004396851
Figure 0004396851
本発明法によれば、引張強さ780MPa以上、素材の降伏比が90%以下、0℃での衝撃エネルギーが100J以上であり、D/tが12の管成形を経たあとでも、降伏比が95%以下に抑えられる鋼材が得られる。この鋼材は、本発明の製造方法により安価に製造することができる。その結果、信頼性の高い高強度鋼構造物の製作が可能となる。

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.02〜0.2%、Si:0.01〜0.5%、Mn:0.4〜2.5%、Cr:0.1〜1%、Mo:0.1〜1%、Ti:0.01〜0.035%、B:0.0003〜0.005%、Al:0.001〜0.1%で、残部がFeおよび不純物からなり、不純物のうちのPが0.05%以下、Sが0.008%以下、Nが0.01%以下で、かつ下記の(a)式で示される値が85以下、マルテンサイト比率が面積率で80%以上であり、引張強さが780MPa以上であることを特徴とする高張力鋼。
    44.6+1086×Nb(%)+773×Ti(%)+2.44×(RFe/C(%))・・・・(a)
    ただし、(a)式中の元素記号はその元素の含有量(質量%)、RFeは抽出残さ法で測定した析出物として存在するFe量(質量%)である。
  2. Feの一部に代えてさらに、質量%で、Nb:0.1%以下、Cu:2%以下、Ni:3%以下およびV:0.1%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高張力鋼。
  3. Feの一部に代えてさらに、質量%で、Ca:0.004%以下、Mg:0.002%以下、REM:0.002%以下およびZr:0.02%以下のうちの1種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の高張力鋼。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼片を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延した後、空冷し、焼入れ温度を950℃以下として水焼入れを行い、その水冷停止温度を300℃以下、復熱時の最高温度を500℃以下とすることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の高張力鋼の製造方法。
  5. 請求項1から3までのいずれかに記載の化学組成を有する鋼片を1000〜1200℃に加熱して熱間圧延した後、引き続きAr点以上の温度から水冷する焼入れを行い、その水冷停止温度を300℃以下、復熱時の最高温度を500℃以下とすることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の高張力鋼の製造方法。
  6. 焼入れの後、500℃以下で焼戻しを行う請求項4または5に記載の高張力鋼の製造方法。
JP2005104406A 2005-03-31 2005-03-31 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法 Active JP4396851B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005104406A JP4396851B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005104406A JP4396851B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006283117A JP2006283117A (ja) 2006-10-19
JP4396851B2 true JP4396851B2 (ja) 2010-01-13

Family

ID=37405326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005104406A Active JP4396851B2 (ja) 2005-03-31 2005-03-31 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4396851B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4959402B2 (ja) * 2007-03-29 2012-06-20 新日本製鐵株式会社 耐表面割れ特性に優れた高強度溶接構造用鋼とその製造方法
KR20100113605A (ko) * 2008-10-23 2010-10-21 신닛뽄세이테쯔 카부시키카이샤 용접성이 우수한 인장 강도 780㎫ 이상의 고장력 후강판 및 그 제조 방법
JP4691210B2 (ja) * 2009-03-12 2011-06-01 新日本製鐵株式会社 耐震鉄骨構造およびその設計方法
UA106139C2 (uk) * 2010-06-08 2014-07-25 Ніппон Стіл Енд Сумітомо Метал Корпорейшн Трубна сталь зі стійкістю до сульфідного розтріскування під напруженням (варіанти)
CN103060715B (zh) * 2013-01-22 2015-08-26 宝山钢铁股份有限公司 一种具有低屈服比的超高强韧钢板及其制造方法
CN109563587B (zh) * 2016-08-01 2021-03-12 新日铁住金株式会社 无缝钢管及其制造方法
CN113025890A (zh) * 2021-02-07 2021-06-25 首钢集团有限公司 一种模具用钢、模具及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006283117A (ja) 2006-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6418358B1 (ja) 高Mn鋼板およびその製造方法
JP4538094B2 (ja) 高強度厚鋼板およびその製造方法
CA2599868C (en) Steel for oil well pipe having excellent sulfide stress cracking resistance and method for manufacturing seamless steel pipe for oil well
US10604817B2 (en) High-strength steel plate for pressure vessel having excellent toughness after post weld heat treatment and manufacturing method thereof
JP4542624B2 (ja) 高強度厚鋼板およびその製造方法
JP5186809B2 (ja) 加工性に優れた耐磨耗鋼板およびその製造方法
JP5439973B2 (ja) 優れた生産性と溶接性を兼ね備えた、pwht後の落重特性に優れた高強度厚鋼板およびその製造方法
JP2010111936A (ja) 鋼材及びその製造方法
KR20070095373A (ko) 내지연파괴특성이 우수한 고장력 강재 및 그 제조방법
JP5659758B2 (ja) 優れた生産性と溶接性を兼ね備えた、PWHT後の落重特性に優れたTMCP−Temper型高強度厚鋼板の製造方法
JP6809524B2 (ja) 超低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法
JP4396851B2 (ja) 冷間加工後の塑性変形能に優れた高張力鋼およびその製造方法
JP6426621B2 (ja) 高強度鋼板及びその製造方法
JP6988836B2 (ja) 超低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法
JP2016033236A (ja) 強度−均一伸びバランスに優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法
JP5477089B2 (ja) 高強度高靭性鋼の製造方法
JP2015190019A (ja) 高靭性高延性高強度熱延鋼板及びその製造方法
JP2019199649A (ja) 非調質低降伏比高張力厚鋼板およびその製造方法
JP2010121191A (ja) 耐遅れ破壊特性および溶接性に優れる高強度厚鋼板およびその製造方法
JP2019151920A (ja) 高Mn鋼およびその製造方法
JP6277679B2 (ja) 耐ガス切断割れ性および大入熱溶接部靭性が優れた高張力鋼板
JP4259145B2 (ja) 低温靭性に優れた耐磨耗鋼板およびその製造方法
JP2005015859A (ja) 溶接性に優れた高強度鋼板とその製造方法及び溶接鋼構造物
JPWO2019050010A1 (ja) 鋼板およびその製造方法
JPWO2019180957A1 (ja) 圧延h形鋼及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090603

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121030

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4396851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091013

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131030

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350