JP4395499B2 - 移動局、基地局、通信システム及び通信方法 - Google Patents

移動局、基地局、通信システム及び通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、移動局、基地局、移動局と基地局とが通信を行う通信システム、その通信システムを用いた通信方法に関する。
従来、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)方式では、移動局が、下りリンク、上りリンクにおいて同一周波数帯域であって、拡散符号の異なる複数のセクタ又はセルにおいて、信号を受信、送信するソフトハンドオーバを行うことにより、瞬断のない連続した通信であって、高品質の通信を行っている。しかし、下りリンクにおけるソフトハンドオーバでは、複数の基地局が同一情報の個別物理チャネルを送信するため、干渉が増大する。そのため、下りリンクにおけるソフトハンドオーバでは、上りリンクに比べて、ソフトハンドオーバを行うことにより得られるサイトダイバーシチの効果が少ない。そこで、ソフトハンドオーバを行っている基地局の中で、最も受信信号電力対干渉電力比や受信信号電力の大きな1つの基地局(以下「最適基地局」という)のみがデータの送信を行うようにし、この最適基地局を高速に切り替えていくSSDT(Site Selection Diversity Transmission Power Control)法が提案されている(SSDT―Site Selection Diversity Transmission Power Control for CDMA Forward Link(H.Furukawa,K.Hamabe,and A.Ushirokawa:IEEE Journal on selected areas in communications,vol.18,no.8,pp.1546―1554,August 2000)。
一方、近年のインターネットの急速な普及、情報の多元化、情報の大容量化、次世インターネットの発展等を考慮すると、移動通信システムにおいて、2Mbpsを超える情報伝送速度を実現する無線アクセス方式の開発は急務となっている。特に、下り方向の無線リンクにおいては、データベースやウェブサイトからの画像、ファイル、ビデオ等の動画のダウンロード等、高速、大容量が要求されるトラヒックが増加すると考えられる。そのため、そのような高速、大容量のトラヒックに適した高速のパケット伝送技術が必要不可欠である。
以上のような背景から、IS―95の無線インターフェースを基にして最大情報伝送速度2.4Mbpsの高速パケット伝送を実現する方式が提案されている「CDMA/HDR:A Bandwidth―Efficient High―Speed Wireless Data Services for Nomadic Users(P.Bender,P.Black,M.Grob,R.Padovani,N.Shindhushyana,and A.Viterbi:IEEE Communication Magazine,Vol.38,no.7,pp.70―77,July 2000)」。又、3GPP(3rd Generation Partnership Project)においても、W−CDMA無線インターフェースを拡張した最大情報伝送速度10Mbps程度の高速パケット伝送の実現について検討が行われている。
このような高速パケット伝送には、「Symbol Rate and Modulation Level―Controlled Adaptive Modulation/TDMA/TDD system for High―Bit―Rate Wireless Data Transmission(T.Ue,S.Sampei,and N.Morinaga:IEEE Transaction.VT,pp.1134―1147,Vol.47,no.4,Nov.1988)」等に提案されているチャネル符号化等の適応無線リンク制御(リンクアダプテーション)に基づく適応変復調・誤り訂正といった技術の適用が検討されている。適応無線リンク制御に基づく適応変復調・誤り訂正とは、高速データ伝送を効率的に行うために、各ユーザの伝搬環境に応じてデータ変調多値数、拡散率(SF:Spreading factor)、マルチコード多重数、誤り訂正の符号化率を切り替える方式である。例えば、データ変調については、伝搬環境が良好になるに従って、現在のW−CDMAで用いられるQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調から、より高い効率の多値変調、8PSK変調、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)変調、64QAM変調に切り替えることで、通信システムの最大スループット(伝送速度)を増大させることができる。又、高速パケット伝送には、「Automatic―Repeat―Request Error Control Schemes(S.Lin,D.Costello,Jr.,and M.Miller:IEEE Communication.Magazine.Vol.12,no.12,pp.5―17,Dec.1984)」等に提案されている自動再送要求(ARQ:Automatic Repeat reQuest)等の技術の適用も検討されている。
このような高速パケット伝送で、パケットを高速で伝送するために使用される高速パケットチャネルは、複数の移動局で使用する共有チャネルであるため、その送信電力は、音声伝送等に使用されるユーザ毎に個別の個別物理チャネルに比較して非常に大きくなる。そのため、上記した常に一つの最適基地局のみがデータの送信を行うSSDT法は、複数の基地局が同時にデータの送信を行うソフトハンドオーバに比べて、他のセルやセクタへの干渉を低減させるためには、非常に有効な技術である。従って、高速パケット伝送では、セルやセクタ等の通信領域の端における移動局が行う通信のスループットの向上や、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できるセルやセクタ等の通信領域の拡大、いわゆるセルカバレッジの拡大のために、高速に最適基地局を切り替えていくSSDT法の適用が検討されている。
しかしながら、複数の移動局が共有チャネルである高速パケットチャネルを用いてパケット伝送を行う高速パケット伝送においては、各基地局が複数の移動局に対する高速パケットチャネルの割り当てを行う。そのため、瞬時において高速パケットチャネルを用いたデータの受信、送信の機会、即ち、通信の機会が与えられている移動局は、基本的には1ユーザか少数ユーザである。
よって、上記したSSDT法を用いて、受信信号電力や受信信号電力対干渉電力比に基づいて、最適基地局、即ち、その基地局がカバーするセルやセクタ等の最適な通信領域を選択したとしても、移動局が、その通信領域において、基地局に高速パケットチャネルを割り当ててもらい、パケットの受信や送信、即ち、通信を行う機会を与えてもらい、通信を必ず行うことができるとは限らない。その結果、特に、セルやセクタ等の通信領域の端に存在する移動局が行う通信のスループットは低下し、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できるセルやセクタ等の通信領域の拡大、いわゆるセルカバレッジの拡大を図ることができない。
特に、選択したセルやセクタ等の通信領域におけるトラヒック量が多い場合、その通信領域において通信を行おうとする移動局に与えられる通信の機会は、大きく制限されてしまう。即ち、基地局が移動局に対して通信の機会(サービス)を与える頻度が低下し、通信の機会が与えられなかった移動局のスループットが低下してしまう。更に、複数の基地局が、移動局における受信信号電力や受信信号電力対干渉電力比等に基づいて、複数の移動局について通信領域を選択する場合、基地局における制御負荷が大きくなってしまう。そのため、基地局が移動局と通信を行うために行っている制御の効率も低下してしまう。その結果、通信領域の端における移動局が行う通信のスループットは低下し、セルカバレッジの拡大を図ることができない。
そこで、本発明は、基地局が移動局に対して与える通信の機会を増加させ、通信領域の端における移動局が行う通信のスループットを増大し、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できる通信領域を拡大することを目的とする。
本発明に係る移動局は、基地局と通信を行う移動局であって、基地局から送信される信号を受信する受信手段と、受信手段が信号を受信可能な複数の通信領域におけるトラヒック量に基づいて、複数の通信領域の中から通信を行う通信領域を選択する選択手段と、選択手段が選択した通信を行う通信領域を基地局に通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
ここで、通信領域とは、移動局が基地局から送信される信号を受信可能であり、基地局と通信を行うことが可能な領域、即ち、基地局がカバーする無線エリアをいう。
通信領域の単位には、一つの基地局がカバーする無線エリアであるセルや、そのセルを更に分割したセクタ等がある。又、通信領域におけるトラヒック量とは、通信領域で行われている通信の量をいう。
トラヒック量としては、例えば、その通信領域において基地局と通信を行っている移動局の数や、基地局、移動局間で送受信されているデータ量、即ち、基地局、移動局間で設定されているデータの送受信を行うチャネルの利用割合や、基地局が保持している移動局に送信する全データ量や、基地局が保持しているデータの送信先となる移動局の数等の指標を用いて表すことができる。
このような本発明に係る移動局によれば、受信手段が基地局から送信される信号を受信することにより、移動局は信号を受信可能な通信領域を把握することができる。
又、選択手段が、その複数の通信領域におけるトラヒック量に基づいて、通信領域の中から、通信を行う通信領域を選択する。そのため、移動局は、通信領域におけるトラヒック量を考慮して、通信の機会を与えてもらい易い通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。
又、通知手段が、選択手段が選択した通信を行う通信領域を基地局に通知する。そのため、基地局は、通知された通信領域を用いて、移動局との通信を制御することができる。即ち、基地局が、複数の移動局について移動局が通信を行う通信領域を選択する制御を行う必要がなく、基地局における制御負荷を移動局に分散させることができる。
よって、基地局が移動局と通信を行うために行っている制御の効率を向上させることができる。
その結果、基地局が移動局に対して与える通信の機会を増加させることができ、即ち、基地局のサービススループットを増加させることができ、移動局が、その通信領域において、通信を行う機会が増加する。又、基地局の制御効率も向上する。
そのため、通信領域の端に存在する移動局が行う通信のスループットを増大でき、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できる通信領域の拡大、いわゆるセルカバレッジの拡大を図ることができる。
受信手段は、基地局から制御チャネルを用いて送信される複数の通信領域におけるトラヒック量を含む制御信号を受信し、選択手段は、その受信手段が受信した制御信号に含まれるトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。
これによれば、移動局は、基地局から制御チャネルを用いて送信されるトラヒック量を利用でき、移動局自らがトラヒック量を求める必要がないため、移動局における制御負荷を、少しだけ基地局に分散させることができる。
そのため、基地局の制御効率を向上させつつ、移動局における通信領域の選択等の制御効率も向上させることができ、移動局が行う通信のスループットの増大に寄与することができる。
又、移動局は、受信手段が受信した信号の受信電力に基づいて、複数の通信領域におけるトラヒック量を推定する推定手段を備え、選択手段は、推定手段が推定したトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択するようにしてもよい。
これによれば、推定手段は、基地局から送信される信号の受信電力に基づいてトラヒック量を推定し、選択手段は、その推定手段が推定したトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。
そのため、移動局側で、トラヒック量の推定、通信領域の選択を全て行うことができ、基地局の制御負荷を更に低減させることができる。
又、選択手段が、複数の通信領域におけるトラヒック量を把握するための制御信号等を別途用いる必要がなく、制御のために無線リソースを消費しないため、無線リソースをデータの送信に利用することができる。その結果、移動局が行う通信のスループットを更に増大させることができる。
更に、選択手段は、受信手段が受信した信号の受信品質及び複数の通信領域におけるトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択することが好ましい。
これによれば、選択手段は、通信領域におけるトラヒック量だけでなく受信品質をも考慮して、通信を行う通信領域を選択することができる。そのため、移動局は、受信品質が良好な通信領域において通信を行うことができ、データの送受信に成功する確率を向上できる。よって、移動局が行う通信のスループットを更に向上させることができる。
又、本発明に係る基地局は、移動局と通信を行う基地局であって、通信領域におけるトラヒック量を含む制御信号を、制御チャネルを用いて移動局に送信する送信手段と、送信手段が送信した制御信号に含まれるトラヒック量に基づいて、移動局が複数の通信領域の中から選択した通信を行う通信領域において、移動局が通信を行うように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
このような基地局によれば、送信手段が移動局に通信領域におけるトラヒック量を含む制御信号を送信するため、移動局は、その制御信号に含まれるトラヒック量を利用して、通信を行う通信領域を選択することができる。
そのため、移動局は、通信領域におけるトラヒック量を考慮して、通信の機会を与えてもらい易い通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。
又、移動局自らがトラヒック量を求める必要がないため、移動局における制御負荷を、少しだけ基地局に分散させることができる。
更に、制御手段が、移動局がトラヒック量に基づいて選択した通信を行う通信領域において、移動局が通信を行うよう制御するため、基地局が、複数の移動局について移動局が通信を行う通信領域を選択する制御を行う必要がなく、基地局における制御負荷を移動局に分散させることができる。
よって、基地局が移動局と通信を行うために行っている制御の効率を向上させることができる。
その結果、基地局が移動局に対して与える通信の機会を増加させ、いわゆる基地局のサービススループットを増加させることができ、移動局が、その通信領域において、通信を行う機会が増加する。又、基地局、移動局の制御効率も向上する。
そのため、通信領域の端に存在する移動局が行う通信のスループットを増大でき、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できる通信領域の拡大、いわゆるセルカバレッジの拡大を図ることができる。
又、本発明に係る他の移動局は、基地局と通信を行う移動局であって、基地局から送信される信号を受信する受信手段と、その受信手段が受信した信号の受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を算出する算出手段と、算出手段が算出した短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、複数の通信領域の中から通信を行う通信領域を選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
又、本発明に係る他の基地局は、移動局と通信を行う基地局であって、移動局が基地局から送信される信号を受信した信号の受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を算出する算出手段と、算出手段が算出した短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、複数の通信領域の中から、移動局が通信を行う通信領域を選択する選択手段とを備えることを特徴とする。
このような移動局や基地局によれば、算出手段が、基地局から送信される信号を移動局が受信した信号の受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を算出し、選択手段がその比を用いて、通信領域を選択する。基地局は、どの移動局にデータを送信するか、どの移動局からのデータを受信するかを選択し、その選択した移動局にチャネルを割り当てる。基地局は、チャネルを割り当てる移動局を、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を基準として選択する。
そのため、選択手段が、チャネル割り当ての基準と同様の基準を用いて、通信を行う通信領域を選択することにより、チャネルを割り当ててもらい易い通信領域、即ち、通信の機会を与えてもらい易い通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。
その結果、基地局が移動局に対して与える通信の機会を増加させることができ、即ち、基地局のサービススループットを増加させることができ、移動局が、その通信領域において、通信を行う機会が増加する。
そのため、通信領域の端に存在する移動局が行う通信のスループットを増大でき、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できる通信領域の拡大、いわゆるセルカバレッジの拡大を図ることができる。
尚、移動局が、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比の算出し、通信を行う通信領域の選択を行う場合には、基地局の制御負荷を分散し、基地局の制御効率を向上させることができるため、更に、移動局が行う通信のスループットを増大させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、基地局が移動局に対して与える通信の機会を増加させ、通信領域の端における移動局が行う通信のスループットを増大し、移動局が行う通信のスループットの目標値を達成できる通信領域を拡大することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る通信システム1の構成を示す説明図である。図1に示すように、通信システム1は、複数の基地局2a,2b,2cと、複数の移動局3とから構成される。基地局2a〜2cと、移動局3とは、データの送受信を行い、通信を行う。移動局3は、基地局2a〜2cがカバーするセルやセクタ等の無線エリア、即ち、移動局3が基地局2a〜2cから送信される信号を受信可能な通信領域において、基地局2a〜2cとデータの送受信を行って、通信を行う。
図2は、本発明の実施の形態に係る基地局2a〜2cの構成を示すブロック図である。図2に示すように、基地局2a〜2cは、アンテナ21と、無線部22と、ベースバンド処理部23と、バッファ24と、ネットワークインタフェース部25と、制御部26とから構成される。基地局2は、高速でパケットの送信を行うことにより、移動局3と通信を行う。アンテナ21は、無線部22から伝送されたパケットや制御信号を移動局3に送信したり、移動局3から受信したパケットや制御信号を、無線部22に伝送したりする。無線部22は、ベースバンド処理部23から伝送されたパケットや制御信号をアンテナ21を介して、移動局3に送信したり、アンテナ21を介して、移動局3から送信されたパケットや制御信号を受信し、ベースバンド処理部23に伝送したりする。
無線部22は、基地局2a〜2cがカバーする通信領域におけるトラヒック量を含む制御信号を、制御チャネルを用いて移動局3に送信する送信手段としても機能する。ここで、無線部22は、基地局2a〜2cから移動局3に向けて、様々な制御情報を含む制御信号を送信する下り方向の制御チャネルを用いて、移動局3に制御情報を送信している。下り方向の制御チャネルには、下り共通制御チャネル、下り共有制御チャネル、共通パイロットチャネル等がある。又、無線部22は、基地局2a〜2cから移動局3に向けて、データを含むパケットを送信する下り方向の高速パケットチャネルを用いて、移動局3にデータを送信している。
下り共通制御チャネルは、各移動局3に対して、共通の制御情報の制御信号を送信するチャネルである。そのため、下り共通制御チャネルは、全ての移動局3に対して同一であり、移動局3毎に変化しない通信領域におけるトラヒック量を送信するために有効である。よって、無線部22は、下り共通制御チャネルを用いて、各基地局2a〜2cが自分がカバーする通信領域におけるトラヒック量を送信することが好ましい。
又、下り共有制御チャネルは、複数の移動局3が共有して使用する制御信号を送信するチャネルである。そのため、各移動局3が、下り共有制御チャネルで送信される制御情報を、取得することができる。よって、下り共有制御チャネルは、全ての移動局3が必要とする通信領域におけるトラヒック量を送信するために有効である。従って、無線部22は、下り共有制御チャネルを用いて、各基地局2a〜2cが自分がカバーする通信領域におけるトラヒック量を送信することが好ましい。尚、無線部22は、制御部26の制御に従って、通信領域におけるトラヒック量を、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネル等の制御チャネルを用いて、移動局3に送信する。
又、共通パイロットチャネルは、各移動局3に対して、共通のパイロット信号を送信するための専用のチャネルである。パイロット信号は、移動局3がチャネル推定を行うために必要な移動局3において既知の信号である。又、高速パケットチャネルは、基地局2a〜2cから移動局3に向けて、データを含むパケットを送信するための各移動局3が共有して使用する下り共有チャネルである。尚、無線部22は、制御部26のチャネル割り当てに従って、データを含むパケットを、高速パケットチャネルを用いて移動局3に送信する。
尚、無線部22が、高速パケットチャネルを用いてデータを含むパケットを送信する際に、所定の方向に向けてパケットを送信する指向性ビーム送信を行う場合がある。その場合には、共通パイロットチャネルとして、第1共通パイロットチャネルと、第2共通パイロットチャネルの2種類の共通パイロットチャネルが用いられる。第1共通パイロットチャネルは、パイロット信号を送信するために用いられるが、無指向性ビームで送信される。第2共通パイロットチャネルは、パイロット信号を送信するために用いられるが、指向性ビームで送信される。
無線部22は、上りチャネルを介して、移動局3から送信される制御信号を受信する受信手段としても機能する。移動局3から送信される制御信号には、移動局3が選択した移動局3が通信を行う通信領域を示すデータが含まれる。通信領域を示すデータとしては、通信領域をカバーしている基地局2a〜2cのアドレスや基地局ID等の基地局2a〜2cを識別可能な基地局2a〜2cに固有の識別データや、セルIDやセクタID等、通信領域を識別可能な通信領域であるセルやセクタに固有の識別データ等がある。
ここで、無線部22は、移動局3から基地局2a〜2cに向けて、制御情報を含む制御信号やデータを含むパケットが送信される上り方向の上りチャネルを用いて、移動局3から制御情報やデータを含むパケットを受信する。上りチャネルには、移動局3毎に個別の個別チャネルや、複数の移動局3で共有して使用する共有チャネルがある。更に、個別チャネルには、個別物理データチャネルや、個別物理制御チャネル等がある。共有チャネルや個別物理データチャネルは、制御信号やデータを含むパケットの送信に用いられ、個別物理制御チャネルは、制御信号の送信に用いられる。
ベースバンド処理部23は、移動局3に送信するパケットや制御信号に対して信号処理を行って、無線部22に伝送する。ベースバンド処理部23は、例えば、送信するパケットや制御信号に対して、誤り訂正符号化、データ変調、拡散変調等の信号処理を行う。ベースバンド処理部23は、送信するパケットをバッファ24から取得する。ベースバンド処理部23は、送信する制御信号を制御部26から伝送される。
又、ベースバンド処理部23は、無線部22が移動局3から受信したパケットや制御信号に対して信号処理を行う。ベースバンド処理部23は、例えば、受信したデータパケットや制御信号に対して、誤り訂正復号、データ復調、逆拡散等の信号処理を行う。ベースバンド処理部23は、受信したパケットをバッファ24に格納する。又、ベースバンド処理部23は、受信した制御信号を制御部26に伝送する。
バッファ24は、移動局3に送信するパケットや移動局3から送信されたパケットを保持する。ネットワークインタフェース部25は、バッファ24から移動局3が送信したパケットを取得し、ネットワーク4を介して伝送する。又、ネットワークインタフェース部25は、ネットワーク4を介して取得した移動局3に送信するパケットを、バッファ24に格納する。
制御部26は、無線部22やベースバンド処理部23、ネットワークインタフェース部25の制御を行う。制御部26は、無線部22を制御して、無線部22に、通信領域におけるトラヒック量を、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネル等の制御チャネルを用いて送信させる。具体的には、制御部26は、トラヒック量を含む制御信号を生成し、ベースバンド処理部23に伝送する。無線部22は、ベースバンド処理部23を介して、制御部26が生成した制御信号を取得し、その制御信号を、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネル等の制御チャネルを用いて送信する。
制御部26は、トラヒック量として、例えば、その通信領域において基地局2a〜2cと通信を行っている移動局3の数や、基地局2a〜2cと移動局3間で送受信されているデータ量、即ち、高速パケットチャネルの利用割合や、基地局2a〜2cがバッファ24に保持している移動局3に送信する全パケット数や、基地局2a〜2cがバッファ24に保持しているパケットの送信先となる移動局3の数等を含む制御信号を生成する。
トラヒック量として、通信領域において基地局2a〜2cと通信を行っている移動局3の数や、高速パケットチャネルの利用割合を用いる場合、通信を行っている移動局3の数は、無線部22が接続している移動局3の数であり、高速パケットチャネルの利用割合は、無線部22が送信する高速パケットチャネルの利用割合等であるため、無線部22において既知である。そのため、無線部22は、制御部26に、無線部22が接続している移動局3の数や、無線部22が送信する高速パケットチャネルの利用割合を、伝送する。そして、制御部26が、無線部22から伝送された移動局3の数や、高速パケットチャネルの利用割合を含む制御信号を生成し、ベースバンド処理部23に伝送する。
又、トラヒック量として、基地局2a〜2cがバッファ24に保持している移動局3に送信する全パケット数や、基地局2a〜2cがバッファ24に保持しているパケットの送信先となる移動局3の数を用いる場合は、制御部26が、バッファ24を参照して、全パケット数や、パケットの送信先となる移動局3の数を取得する。そして、制御部26が、取得した全パケット数や、パケットの送信先となる移動局3の数を含む制御信号を生成し、ベースバンド処理部23に伝送する。
又、制御部26は、移動局3が選択した通信領域において、その移動局3がデータの送受信を行って、通信を行うように制御する制御手段としても機能する。
制御部26は、ベースバンド処理部23から制御信号を伝送されることにより、ベースバンド処理部23を介して、無線部22が移動局3から受信した制御信号を取得する。制御部26は、制御信号から、その制御信号に含まれる移動局3が選択した通信を行う通信領域を示すデータを取得する。制御部26は、通信領域を示すデータが、その基地局2a〜2cがカバーする通信領域を示している場合には、即ち、通信領域を示すデータが、その通信領域をカバーしている基地局2a〜2cのアドレスや基地局ID、セルIDやセクタIDであった場合には、その移動局3に対して、高速パケットチャネルを介して移動局3に対するパケットを送信するように、ベースバンド処理部23と、無線部22とを制御する。
具体的には、制御部26は、その移動局3に対するパケットの送信に、高速パケットチャネルを割り当てる。制御部26は、その高速パケットチャネルの割り当て結果を無線部22に伝送し、無線部22にそのチャネル割り当てに従ってパケットを送信するよう指示する。又、制御部26は、ベースバンド処理部23に、その移動局3に対するパケットを、バッファ24から取得し、信号処理を行って無線部22に伝送するよう指示する。これにより、ベースバンド処理部23が、その移動局3に対するパケットを信号処理して、無線部21に伝送し、無線部22が制御部26から指示されたチャネル割り当てに従って、高速パケットチャネルを用いてパケットを移動局に送信する。又、制御部26は、移動局3から基地局2a〜2cに対するパケットの送信についても、上りチャネルの割り当てを行う。
一方、制御部26は、通信領域を示すデータが、その基地局2a〜2cがカバーする通信領域を示していない場合には、その移動局3に対してパケットを送信しないことを決定し、ベースバンド処理部23や無線部22に対しては、特に何も行わない。
図3は、本発明の実施の形態に係る移動局3の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、移動局3は、アンテナ31と、無線部32と、ベースバンド処理部33と、入力部34と、出力部35と、カードインタフェース部36と、バッファ37と、制御部38とから構成される。移動局3は、基地局2a〜2cと、パケットの送受信を行って通信を行う。
アンテナ31は、無線部32から伝送されたパケットや制御信号を基地局2a〜2cに送信したり、基地局2a〜2cから受信したパケットや制御信号を、無線部32に伝送したりする。無線部32は、ベースバンド処理部33から伝送されたパケットや制御信号をアンテナ31を介して、基地局2a〜2cに送信する。
無線部32は、移動局3が選択した通信を行う通信領域を基地局2a〜2cに通知する通知手段として機能する。具体的には、無線部32は、上記した個別チャネルや共有チャネル等の上りチャネルを用いて、移動局3が選択した通信を行う通信領域を示すデータ、例えば、基地局2a〜2cのアドレスや基地局ID、セルIDやセクタID等を含む制御信号を、基地局2a〜2cに送信して通知する。無線部32は、通信領域を示すデータを含む制御信号を、他の制御信号やデータを含むパケットと、上りチャネルにおいて多重して送信する。制御信号の多重方法としては、時間多重や符号多重等を用いることができる。無線部32は、制御部38の制御に従って、選択した通信領域を示すデータを含む制御信号を、上りチャネルを用いて、基地局2a〜2cに通知する。又、無線部32は、共有チャネルや個別物理データチャネルを用いて、データを含むパケットを、基地局2a〜2cに送信する。
又、無線部32は、アンテナ31を介して、基地局2a〜2cから送信されたパケットを含む信号や制御信号等の信号を受信する受信手段であり、受信したパケットを含む信号や制御信号を、ベースバンド処理部33に伝送する。無線部22は、上記した下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを介して、トラヒック量を含む制御信号を受信する。又、無線部32は、基地局2a〜2cから共通パイロットチャネルを用いて送信されたパイロット信号や、高速パケットチャネルを用いて送信されたデータを含むパケットを受信する。又、無線部32は、基地局2a〜2cから送信される制御チャネルや高速パケットチャネル等のチャネルを受信した受信電力を測定し、制御部38に伝送する。
ベースバンド処理部33は、基地局2a〜2cに送信するデータを、入力部34やカードインタフェース部36から取得し、そのデータを含むパケットを生成する。又、ベースバンド処理部33は、生成したパケットや制御信号に対して信号処理を行って、無線部32に伝送する。ベースバンド処理部33は、例えば、送信するパケットや制御信号に対して、誤り訂正符号化、データ変調、拡散変調等の信号処理を行う。ベースバンド処理部33は、生成したパケットをバッファ37に格納し、そのパケットを送信する際にバッファ37から取得する。ベースバンド処理部33は、送信する制御信号を制御部38から伝送される。
又、ベースバンド処理部33は、無線部32が基地局2a〜2cから受信したパケットや制御信号に対して信号処理を行う。ベースバンド処理部33は、例えば、受信したデータパケットや制御信号に対して、誤り訂正復号、データ復調、逆拡散等の信号処理を行う。ベースバンド処理部33は、受信したパケットに含まれるデータを出力部35に出力する。又、ベースバンド処理部33は、受信したパケットに含まれるデータをカードインタフェース部36に伝送する。又、ベースバンド処理部33は、受信した制御信号を制御部38に伝送する。
入力部34は、移動局3が送信するデータを、ベースバンド処理部33に入力する。出力部35は、移動局が受信したデータを、ベースバンド処理部33から出力される。カードインタフェース部36は、例えば、パーソナルコンピュータ等の外部装置から、PCカード等のデータ伝送専用のカードを介して、移動局が送信するデータを取得する。カードインタフェース部36は、取得したデータをベースバンド処理部33に伝送する。又、カードインタフェース部36は、移動局が受信したデータを、ベースバンド処理部33から伝送される。カードインタフェース部36は、パーソナルコンピュータ等の外部装置に、データ伝送専用のカードを介して、移動局が受信したデータを伝送する。バッファ37は、基地局2a〜2cに送信するパケットを保持する。
制御部38は、無線部32やベースバンド処理部33の制御を行う。制御部38は、移動局3が通信を行う通信領域を選択する選択手段として機能する。制御部38は、複数の通信領域におけるトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。例えば、制御部38は、最もトラヒック量の小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択する。
制御部38は、例えば、以下に示す方法により、各通信領域におけるトラヒック量を把握することができる。制御部38は、ベースバンド処理部33から制御信号を伝送されることにより、ベースバンド処理部33を介して、無線部32が基地局2a〜2cから、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを介して受信した制御信号を取得する。制御部38は、その制御信号から、その制御信号に含まれる各通信領域におけるトラヒック量を取得することにより、トラヒック量を把握できる。制御部38は、例えば、各通信領域において基地局2a〜2cと通信を行っている移動局3の数や、高速パケットチャネルの利用割合や、基地局2a〜2cがバッファ24に保持している移動局3に送信する全パケット数や、基地局2a〜2cがバッファ24に保持しているパケットの送信先となる移動局3の数等を、その通信領域におけるトラヒック量として取得する。
又、制御部38は、無線部32が基地局2a〜2cから送信された信号を受信した受信電力に基づいて、通信領域におけるトラヒック量を推定する推定手段としても機能する。図4は、本発明の実施の形態に係る移動局3が受信した信号の受信電力を示すグラフ図である。上記したように、基地局2a〜2cからは、データを含むパケットを送信する高速パケットチャネルと、制御情報を含む制御信号を送信する複数の制御チャネルが送信される。ここでは、基地局2a,2bを例にとって説明する。図4(a)は、無線部32が、基地局2aから送信されたチャネルを受信した受信電力を示し、(b)は、無線部32が、基地局2bから送信されたチャネルを受信した受信電力を示している。図4において、縦軸は移動局2が受信した受信電力を表し、横軸は時間を表している。
基地局2a,2bの無線部22は、高速パケットチャネルを、非常に大きな送信電力で送信する。無線部22は、制御チャネルを、小さい送信電力で送信する。そのため、あるタイミングの時に、基地局2a,2bにおいて送信すべきパケットがない場合、即ち、その基地局2a,2bがカバーする通信領域におけるトラヒック量が小さい場合には、無線部22から高速パケットチャネルが送信されない。そのため、移動局3の無線部32は、小さい送信電力で送信された制御チャネルのみを受信するため、移動局3が受信したチャネルの受信電力は、制御チャネルを受信した受信電力10のみとなり、小さくなる。
一方、あるタイミングの時に、基地局2a,2bにおいて送信すべきパケットがある場合、即ち、その基地局2a,2bがカバーする通信領域におけるトラヒック量が大きい場合には、無線部22から高速パケットチャネルが送信される。
そのため、移動局3の無線部32は、小さい送信電力で送信された制御チャネルと、大きい送信電力で送信された高速パケットチャネルを受信するため、移動局3が受信したチャネルの受信電力は、制御チャネルを受信した受信電力10と、高速パケットチャネルを受信した受信電力9とを合計したものとなり、非常に大きくなる。
そのため、制御部38は、無線部32からチャネルを受信した受信電力を取得し、その受信電力を用いて通信領域におけるパケット量を推定することができる。具体的には、制御部38は、受信電力が小さい場合には、高速パケットチャネルが送信されていないため、その通信領域のトラヒック量は小さいと推定する。
一方、制御部38は、受信電力が大きい場合には、高速パケットチャネルが送信されているため、その通信領域のトラヒック量は大きいと推定する。
或いは、制御部38は、制御チャネルを受信した受信電力10に含まれる共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、その他のチャネルを受信した受信電力との比を算出する。高速パケットチャネルを受信した大きな受信電力9と、パイロットチャネルを受信した小さな受信電力との比は大きくなるはずである。そのため、制御部38は、共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、その他のチャネルを受信した受信電力との比が小さい場合には、パイロットチャネル以外のその他のチャネルの中に、高速パケットチャネルが含まれておらず、その通信領域のトラヒック量は小さいと推定することができる。一方、制御部38は、共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、その他のチャネルを受信した受信電力との比が大きい場合には、パイロットチャネル以外のその他のチャネルの中に、高速パケットチャネルが含まれており、その通信領域のトラヒック量は大きいと推定することができる。
図4の場合、タイミング5,7においては、移動局3が基地局2aからのチャネルを受信した受信電力は、制御チャネルを受信した受信電力10と、高速パケットチャネルを受信した受信電力9とを合計したものとなり、非常に大きくなる。又、制御チャネルを受信した受信電力10に含まれる共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、高速パケットチャネルを受信した受信電力9を含むその他のチャネルを受信した受信電力との比も大きくなる。よって、制御部38は、基地局2aがカバーする通信領域のトラヒック量は大きいと推定できる。一方、タイミング5,7においては、移動局3が基地局2bからのチャネルを受信した受信電力は、制御チャネルを受信した受信電力10のみとなり、小さくなる。又、制御チャネルを受信した受信電力10に含まれる共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、制御チャネル受信した受信電力10に含まれるその他のチャネルを受信した受信電力との比も小さくなる。よって、制御部38は、基地局2bがカバーする通信領域のトラヒック量は小さいと推定できる。従って、タイミング5,7においては、制御部38は、推定したトラヒック量の小さい基地局2bの通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。
同様にして、タイミング6,8の時には、反対に、制御部38は、基地局2aがカバーする通信領域のトラヒック量が小さいと推定でき、制御部38は、推定したトラヒック量の小さい基地局2aの通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。
又、制御部38は、通信領域におけるトラヒック量に加えて、無線部32が受信した信号の受信品質を考慮して、通信を行う通信領域を選択することができる。例えば、制御部38は、無線部32が受信した共通パイロットチャネルの受信品質を求める。具体的には、制御部38は、無線部32から共通パイロットチャネルを受信した受信電力を取得し、その受信電力に基づいて、パイロット信号の受信信号電力や、パイロット信号の受信信号電力と、干渉波電力との比である受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める。尚、求める受信品質は、瞬時の受信信号電力や受信信号電力対干渉波電力比であってもよく、平均的な受信信号電力や受信信号電力対干渉波電力比であってもよい。
制御部38は、予め定められた、最も良好な受信品質からの受信品質の範囲のしきい値を保持しておく。制御部38は、求めた受信品質が最も良好な通信領域から、予め定められたしきい値以内の受信品質を持つ通信領域を、通信を行う通信領域の候補として選択する。制御部38は、選択した通信領域の候補の中から、通信領域におけるトラヒック量が最も小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択する。
或いは、制御部38は、予め定められた、最も小さいトラヒック量からのトラヒック量の範囲のしきい値を保持しておいてもよい。この場合、制御部38は、トラヒック量が最も小さい通信領域から、予め定められたしきい値以内のトラヒック量を持つ通信領域を、通信を行う通信領域の候補として選択する。制御部38は、選択した通信領域の候補の中から、通信領域における受信品質が最も良好な通信領域を、通信を行う通信領域として選択する。
尚、上記したように、基地局2a〜2cの無線部22が、高速パケットチャネルを用いてデータを含むパケットを送信する際に、指向性ビーム送信を行う場合には、共通パイロットチャネルとして、第1共通パイロットチャネルと、第2共通パイロットチャネルの2種類の共通パイロットチャネルが用いられる。第1共通パイロットチャネルは、上記したように無指向性ビーム送信される。そのため、第1共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質は、指向性ビーム送信を行う高速パケットチャネルの受信品質と一致しない。よって、第1共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質は、通信を行う通信領域を選択するために用いる受信品質としては、好ましくない。
一方、指向性ビームで送信される第2共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質は、指向性ビーム送信を行う高速パケットチャネルの受信品質と一致する。そのため、制御部38は、第2共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質を用いて、通信を行う通信領域を選択することが好ましい。これによれば、高速パケットチャネルが指向性ビーム送信されることを考慮した受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。
基地局2a〜2cの制御部26は、上記したように、基地局2a〜2cから移動局3に対するパケットの送信や、移動局3から基地局2a〜2cに対するパケットの送信について、チャネル割り当てを行う。このチャネル割り当ての方法として、短い周期における移動局3の受信品質の平均値と、長い周期における移動局3の受信品質の平均値との比が最も大きい移動局3を選択するというチャネル割り当てのアルゴリズムを用いてチャネル割り当てを行う方法がある。このチャネル割り当ての方法を、Proportional Fairnessスケジューリングという「Data Throughput of CDMA―HDR a High Efficiency―High Data Rate Personal Communication Wireless System(A.Jalali,R.Padovani,R.Pankaj:Proc.of IEEE VTC2000―Spring,pp.1854―1858,May 2000)」。
基地局2a〜2cの制御部26が、チャネル割り当ての方法として、上記チャネル割り当てのアルゴリズムを用いるProportional Fairnessスケジューリングを行う場合、制御部38は、無線部32が受信した信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、通信を行う通信領域を選択してもよい。この場合、制御部38は、無線部32が受信した信号の受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比を算出する算出手段としても機能する。
制御部38は、例えば、無線部32が受信した共通パイロットチャネルの受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比を算出する。具体的には、制御部38は、無線部32から共通パイロットチャネルを受信した受信電力を取得し、その受信電力に基づいて、パイロット信号の受信信号電力や、パイロット信号の受信信号電力と、干渉波電力との比である受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める。制御部38は、求めた受信品質を基に、短い周期(短周期)における受信品質の平均値と、長い周期(長周期)における受信品質の平均値とを算出し、両者の比を算出する。そして、制御部38は、算出した短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比が最も大きい通信領域を、通信を行う通信領域として選択する。
尚、上記したように、基地局2a〜2cの無線部22が、高速パケットチャネルを用いてデータを含むパケットを送信する際に、指向性ビーム送信を行う場合には、高速パケットチャネルと同様の方向に向けてパケットを送信する指向性ビーム送信される第2共通パイロットチャネルを用いて、短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値とを算出し、両者の比を算出するようにする。これによれば、高速パケットチャネルが指向性ビーム送信されることを考慮した受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。
又、制御部38は、無線部32が受信した信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合にも、通信領域におけるトラヒック量を考慮して、通信を行う通信領域を選択することができる。例えば、制御部38は、信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比の値が最も大きい値からの比の値の範囲のしきい値を保持しておく。制御部38は、求めた比の値が最も大きい通信領域から、予め定められたしきい値以内の比の値を持つ通信領域を、通信を行う通信領域の候補として選択する。制御部38は、選択した通信領域の候補の中から、通信領域におけるトラヒック量が最も小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択する。
或いは、制御部38は、予め定められた、最も小さいトラヒック量からのトラヒック量の範囲のしきい値を保持しておいてもよい。この場合、制御部38は、トラヒック量が最も小さい通信領域から、予め定められたしきい値以内のトラヒック量を持つ通信領域を、通信を行う通信領域の候補として選択する。制御部38は、選択した通信領域の候補の中から、信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比が最も大きい通信領域を、通信を行う通信領域として選択する。
制御部38は、選択した通信を行う通信領域を示すデータを含む制御信号を生成する。制御部38は、無線部32を制御して、無線部32に、選択した通信を行う通信領域を示すデータを含む制御信号を、共通チャネルや個別チャネル等の上りチャネルを用いて送信させる。具体的には、制御部38は、選択した通信領域を示すデータを含む制御信号を生成し、ベースバンド処理部33に伝送する。
無線部32は、ベースバンド処理部33を介して、制御部38が生成した制御信号を取得し、その制御信号を、共通チャネルや個別チャネル等の上りチャネルにおいて多重して、基地局2a〜2cに送信する。
次に、このような通信システム1を用いて行う通信方法について説明する。以下、図5〜図11においては、基地局2cの図示を省略しているが、基地局2cは、基地局2a,2bと同様の動作を行う。又、図5〜図11においては、通信領域の単位がセルの場合を例にとって説明する。図5は、移動局3が、基地局2a〜2cから制御チャネルを用いて送信される制御信号に含まれる通信領域におけるトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部22は、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを用いて、各基地局2a〜2cがカバーするセルのトラヒック量を含む制御信号を移動局3に送信する(S101)。
移動局3の無線部32は、各基地局2a〜2cから下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを用いて送信されたトラヒック量を含む制御信号を受信する(S102)。移動局3の制御部38は、ベースバンド処理部33を介して、無線部32が受信した制御信号を取得し、その制御信号から各セルにおけるトラヒック量を取得する。そして、制御部38は、最もトラヒック量の小さいセルを、通信を行うセルとして選択する。ここでは、通信領域の単位がセルであるため、選択したセルをカバーする基地局2a〜2cを選択することになる(S103)。移動局3の制御部38が、選択した基地局2a〜2cの識別データを含む制御信号を生成し、無線部32が、その制御信号を上りチャネルにおいて多重して、各基地局2a〜2cに送信する(S104)。
各基地局2a〜2cでは、移動局3から上りチャネルを用いて送信された移動局3が選択した基地局2a〜2cの識別データを含む制御信号を、無線部22が受信し、ベースバンド処理部23がデータ復調処理を行う(S105)。各基地局2a〜2cの制御部26は、制御信号に含まれる基地局2a〜2cの識別データが、基地局自身(自基地局)を示しているかを判断する。即ち、その基地局2a〜2cがカバーするセルを示しているかを判断する(S106)。
ステップ(S106)において、各基地局2a〜2cの制御部26は、制御信号に含まれる基地局2a〜2cの識別データが自基地局を示している場合には、パケットを送信すると決定し、移動局3に対するパケットの送信に高速パケットチャネルを割り当てて、無線部22がパケットを送信する(S107)。一方、ステップ(S106)において、各基地局2a〜2cの制御部26は、制御信号に含まれる基地局2a〜2cの識別データが自基地局を示してない場合には、パケットを送信しないと決定する(S108)。このようにして、移動局3から選択されたセルをカバーする基地局2a〜2cからのみ、パケットを送信する。
図6は、移動局3が、基地局2a〜2cから送信された信号を受信した受信電力に基づいて、通信領域におけるトラヒック量を推定して、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部22は、下り方向の制御チャネルや高速パケットチャネル等のチャネルを移動局3に送信する(S201)。
移動局3の無線部32は、各基地局2a〜2cからのチャネルを受信した受信電力を測定し、制御部38に伝送する。或いは、制御部38が、無線部32から伝送された受信電力から、共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、その他のチャネルを受信した受信電力との比を算出する(S202)。制御部38は、受信電力の小さいセルや、共通パイロットチャネルを受信した受信電力と、その他のチャネルを受信した受信電力との比が小さいセルを、そのセルのトラヒック量は小さいと推定して、通信を行うセルとして選択する。ここでは、通信領域の単位がセルであるため、選択したセルをカバーする基地局2a〜2cを選択することになる(S203)。以下、ステップ(S204)〜ステップ(S208)は、ステップ(S104)〜ステップ(S108)と実質的に同様である。そのため、ここでは説明を省略する。
図7は、移動局3が、通信領域におけるトラヒック量及び信号の受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部22は、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを用いて、各基地局2a〜2cがカバーするセルのトラヒック量を含む制御信号を移動局3に送信する(S301)。又、基地局2a〜2cの無線部22は、共通パイロットチャネルを用いて、パイロット信号を移動局3に送信する(S302)。
移動局3の無線部32は、各基地局2a〜2cからの共通パイロットチャネルを受信し、受信した共通パイロットチャネルの受信電力を測定して、制御部38に伝送する。制御部38は、各基地局2a〜2cがカバーするセルにおけるパイロット信号の受信信号電力や、受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める(S303)。制御部38は、求めた受信品質が最も良好なセルをカバーする基地局2a〜2cから、予め定められたしきい値以内の受信品質を持つセルをカバーする基地局2a〜2cを、通信を行うセルをカバーする基地局2a〜2cの候補として選択する(S304)。制御部38は、選択した基地局2a〜2cの候補の中から、ステップ(S301)で送信された制御信号に含まれるトラヒック量が最も小さいセルを、通信を行うセルとして選択する。ここでは、通信領域の単位がセルであるため、選択したセルをカバーする基地局2a〜2cを選択することになる(S305)。以下、ステップ(S306)〜ステップ(S310)は、ステップ(S104)〜ステップ(S108)と実質的に同様である。そのため、ここでは説明を省略する。
図8は、基地局2a〜2cが、指向性ビームで送信する場合に、移動局3が通信領域におけるトラヒック量及び信号の受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部22は、セルのトラヒック量を含む制御信号を移動局3に送信する(S401)。又、基地局2a〜2cの無線部22は、第1共通パイロットチャネル、第2共通パイロットチャネルを用いて、パイロット信号を移動局3に送信する(S402)。
移動局3の無線部32は、各基地局2a〜2cからの第1共通パイロットチャネル、第2共通パイロットチャネルを受信する。無線部32は、指向性ビームで送信される第2共通パイロットチャネルの受信電力を測定して、制御部38に伝送する。制御部38は、各基地局2a〜2cがカバーするセルにおける第2共通パイロットチャネルで送信されたパイロット信号の受信信号電力や、受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める(S403)。制御部38は、第2共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質が最も良好なセルをカバーする基地局2a〜2cから、予め定められたしきい値以内の受信品質を持つセルをカバーする基地局2a〜2cを、通信を行うセルをカバーする基地局2a〜2cの候補として選択する(S404)。以下、ステップ(S405)〜ステップ(410)は、ステップ(S305)〜ステップ(S310)と実質的に同様である。そのため、ここでは説明を省略する。
図9は、基地局2a〜2cが、所定のチャネル割り当てのアルゴリズムを用いるProportional Fairnessスケジューリングを行う場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部は、共通パイロットチャネルを用いて、パイロット信号を移動局3に送信する(S501)。移動局3の無線部32は、各基地局2a〜2cからの共通パイロットチャネルを受信し、受信した共通パイロットチャネルの受信電力を測定して、制御部38に伝送する。制御部38は、各基地局2a〜2cがカバーするセルにおけるパイロット信号の受信信号電力や、受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める(S502)。
制御部38は、求めた受信品質に基づいて、短い周期(短周期)における受信品質の平均値を求め(S503)、長い周期(長周期)における受信品質の平均値を求める(S504)。制御部38は、ステップ(S503),(S504)において求めた短い周期(短周期)における受信品質の平均値と、長い周期(長周期)における受信品質の平均値との比を算出し、その比が最も大きいセルを通信を行う通信領域として選択する。ここでは、通信領域の単位がセルであるため、選択したセルをカバーする基地局2a〜2cを選択することになる(S505)。以下、ステップ(S506)〜ステップ(S510)は、ステップ(S104)〜ステップ(S108)と実質的に同様である。そのため、ここでは説明を省略する。
図10は、基地局2a〜2cが、高速パケットチャネルを指向性ビーム送信し、かつ、所定のチャネル割り当てのアルゴリズムを用いるProportional Fairnessスケジューリングを行う場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部は、第1共通パイロットチャネル、第2共通パイロットチャネルを用いて、パイロット信号を移動局3に送信する(S601)。移動局3の無線部32は、各基地局2a〜2cからの第1共通パイロットチャネル、第2共通パイロットチャネルを受信する。無線部32は、高速パケットチャネルと同様に指向性ビーム送信される第2共通パイロットチャネルの受信電力を測定して、制御部38に伝送する。制御部38は、各基地局2a〜2cがカバーするセルにおける第2共通パイロットチャネルで送信されたパイロット信号の受信信号電力や、受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める(S602)。
制御部38は、第2共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質に基づいて、短い周期(短周期)における受信品質の平均値を求め(S603)、長い周期(長周期)における受信品質の平均値を求める(S604)。制御部38は、ステップ(S603),(S604)において求めた第2共通パイロットチャネルの短い周期(短周期)における受信品質の平均値と、長い周期(長周期)における受信品質の平均値との比を算出し、その比が最も大きいセルを通信を行う通信領域として選択する。ここでは、通信領域の単位がセルであるため、選択したセルをカバーする基地局2a〜2cを選択することになる(S605)。以下、ステップ(S606)〜ステップ(S610)は、ステップ(S104)〜ステップ(S108)と実質的に同様である。そのため、ここでは説明を省略する。
図11は、基地局2a〜2cが、所定のチャネル割り当てのアルゴリズムを用いるProportional Fairnessスケジューリングを行う場合に、移動局3が、通信領域におけるトラヒック量を考慮して、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。まず、基地局2a〜2cの無線部22は、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを用いて、各基地局2a〜2cがカバーするセルのトラヒック量を含む制御信号を移動局3に送信する(S701)。又、基地局2a〜2cの無線部22は、共通パイロットチャネルを用いて、パイロット信号を移動局3に送信する(S702)。
移動局3の無線部32は、トラヒック量を含む制御信号を受信し、制御部38は、その制御信号から各セルにおけるトラヒック量を取得する。そして、制御部38は、最もトラヒック量の小さいセルから、予め定められたしきい値以内のトラヒック量を持つセルをカバーする基地局2a〜2cを、通信を行うセルをカバーする基地局2a〜2cの候補として選択する(S703)。制御部38が選択した候補の基地局2a〜2cについて、無線部32が、各基地局2a〜2cから受信した共通パイロットチャネルの受信電力を測定して、制御部38に伝送する。制御部38は、各候補の基地局2a〜2cがカバーするセルにおけるパイロット信号の受信信号電力や、受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める(S704)。
制御部38は、求めた各候補の基地局2a〜2cがカバーするセルにおける受信品質に基づいて、短い周期(短周期)における受信品質の平均値を求め(S705)、長い周期(長周期)における受信品質の平均値を求める(S706)。
制御部38は、ステップ(S705),(S706)において求めた各候補の基地局2a〜2cがカバーするセルにおける短い周期(短周期)における受信品質の平均値と、長い周期(長周期)における受信品質の平均値との比を算出し、その比が最も大きいセルを通信を行う通信領域として選択する。ここでは、通信領域の単位がセルであるため、選択したセルをカバーする基地局2a〜2cを選択することになる(S707)。以下、ステップ(S708)〜ステップ(S712)は、ステップ(S104)〜ステップ(S108)と実質的に同様である。そのため、ここでは説明を省略する。
このような本発明の実施の形態に係る通信システム1、基地局2a〜2c、移動局3及び通信方法によれば、移動局3の無線部32が基地局2a〜2cの無線部22から送信される信号を受信することにより、移動局3は信号を受信可能な通信領域を把握することができる。又、制御部38が、その複数の通信領域におけるトラヒック量に基づいて、通信領域の中から、通信を行う通信領域を選択する。そのため、移動局3は、通信領域におけるトラヒック量を考慮して、通信の機会を与えてもらい易い通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。又、無線部32が、制御部38が選択した通信を行う通信領域を含む制御信号を、上りチャネルにおいて多重して基地局2a〜2cに送信し、通知する。そのため、基地局2a〜2cの制御部26は、通知された通信領域を用いて、移動局3との通信を制御することができる。即ち、基地局2a〜2cが、複数の移動局3について移動局3が通信を行う通信領域を選択する制御を行う必要がなく、基地局2a〜2cにおける制御負荷を移動局3に分散させることができる。
よって、基地局2a〜2cが移動局3と通信を行うために行っている制御の効率を向上させることができる。
その結果、基地局2a〜2cが移動局3に対して与える通信の機会を増加させることができ、即ち、基地局2a〜2cのサービススループットを増加させることができ、移動局3が、その通信領域において、通信を行う機会が増加する。又、基地局2a〜2cの制御効率も向上する。そのため、通信領域の端に存在する移動局3が行う通信のスループットを増大でき、移動局3が行う通信のスループットの目標値を達成できる通信領域の拡大、いわゆるセルカバレッジの拡大を図ることができる。
又、移動局3の制御部38は、トラヒック量の小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択し、基地局2a〜2cの制御部26がその選択された通信領域において移動局3が通信を行うよう制御する。そのため、各通信領域にトラヒック量を分散させることができ、複数の通信領域全てにおいてトラヒック量が小さい場合や、各通信領域のトラヒック量に偏りがある場合に、各基地局2a〜2cがそれぞれ移動局3に対して与える通信の機会を増加させることができ、即ち、基地局2a〜2cのサービススループットを増加させることができる。
又、無線部32は、基地局2a〜2cから下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルを用いて送信される複数の通信領域におけるトラヒック量を含む制御信号を受信し、制御部26は、その制御信号に含まれるトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。そのため、移動局3は、基地局2a〜2cから送信されるトラヒック量を利用でき、移動局3自らがトラヒック量を求める必要がないため、移動局3における制御負荷を、少しだけ基地局2a〜2cに分散させることができる。そのため、基地局2a〜2cの制御効率を向上させつつ、移動局3における通信領域の選択等の制御効率も向上させることができ、移動局3が行う通信のスループットの増大に寄与することができる。
又、移動局3の制御部38は、無線部32が受信した信号の受信電力に基づいて、複数の通信領域におけるトラヒック量を推定し、その推定したトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択できる。そのため、移動局3側で、トラヒック量の推定、通信領域の選択を全て行うことができ、基地局2a〜2cの制御負荷を更に低減させることができる。又、制御部38が、複数の通信領域におけるトラヒック量を把握して、通信領域を選択するための制御信号等を別途用いることなく、トラヒック量に基づいた通信領域の選択を行うことができる。更に、制御信号のために無線リソースを消費しないため、無線リソースをデータの送信に利用することができる。その結果、移動局3が行う通信のスループットを更に増大させることができる。
更に、制御部38は、通信領域におけるトラヒック量だけでなく受信品質をも考慮して、通信を行う通信領域を選択することができる。例えば、制御部38は、ある程度の受信品質を持つ通信領域の中から、トラヒック量の小さい通信領域を選択したり、ある程度トラヒック量の小さい通信領域の中から、受信品質の良好な通信領域を選択したりできる。そのため、移動局3は、通信領域におけるトラヒック量が小さく通信の機会を与えてもらい易い通信領域であって、かつ、受信品質が良好な通信領域を選択することができる。よって、基地局2a〜2cが移動局3に対して与える通信の機会を増加させることができ、即ち、基地局2a〜2cのサービススループットを増加させることができ、かつ、移動局3が、データの送受信に成功する確率を向上できる。よって、移動局3が行う通信のスループットを更に向上させることができる。
又、基地局2a〜2cの無線部22が、高速パケットチャネルを用いてデータを含むパケットを送信する際に、指向性ビーム送信を行う場合には、制御部38は、高速パケットチャネルと同様の方向に向けてパケットを送信する指向性ビーム送信される第2共通パイロットチャネルを用いて、受信品質を求める。これによれば、求めた受信品質は、指向性ビーム送信を行う高速パケットチャネルの受信品質と一致する。そのため、制御部38は、第2共通パイロットチャネルを用いて求めた受信品質を用いて、通信を行う通信領域を選択することにより、高速パケットチャネルが指向性ビーム送信されることを考慮した受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。
又、基地局2a〜2cの制御部26が、短い周期における移動局3の受信品質の平均値と、長い周期における移動局3の受信品質の平均値との比が最も大きい移動局3を選択するというチャネル割り当てのアルゴリズムを用いてチャネル割り当てを行うProportional Fairnessスケジューリングを行う場合、制御部38は、無線部32が受信した信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、通信を行う通信領域を選択することができる。即ち、制御部38は、チャネル割り当ての基準と同様の基準を用いて、通信を行う通信領域を選択することができる。
よって、制御部38は、チャネルを割り当ててもらい易い通信領域、即ち、通信の機会を与えてもらい易い通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。その結果、基地局2a〜2cが、移動局3に対するパケットの送信に、高速パケットチャネルを割り当てる機会を増大することができ、基地局2a〜2cが移動局3に対して与える通信の機会を増加させることができる。そのため、通信領域の端に存在する受信品質のあまり良好でない移動局が行う通信のスループットを増大でき、いわゆるセルカバレッジの拡大を図ることができる。更に、移動局3が、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比の算出し、通信を行う通信領域の選択を行うため、基地局2a〜2cの制御負荷を分散し、基地局の2a〜2c制御効率を向上させることができるため、更に、移動局3が行う通信のスループットを増大させることができる。
(変更例)
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。上記実施の形態では、通信領域の単位としてセルを用いて説明したが、通信領域の単位としてセクタを用い、通信を行う通信領域としてセクタを選択する場合について説明する。図12は、本発明の変更例に係る基地局202の構成を示すブロック図である。基地局202は、アンテナ21と、無線部222と、ベースバンド処理部23と、バッファ24と、ネットワークインタフェース部25と、制御部226とから構成される。アンテナ21と、ベースバンド処理部23と、バッファ24と、ネットワークインタフェース部25は、上記実施の形態と同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
無線部222は、セクタ単位でデータや制御信号の送受信を行うために、各セクタに存在する移動局3にデータや制御信号の送信を行う送信手段として機能し、各セクタに存在する移動局3からのデータや制御信号の受信を行う受信手段として機能する複数の送信セクタ222a,222bを備えている。即ち、各送信セクタ222a,222bは、各セクタをカバーする。図12では、送信セクタ222a,222bは、2つしか図示されていないが、基地局202がカバーするセルを分割したセクタの個数だけ設けられる。送信セクタ222a,222bは、制御部226から移動局3に対してパケットを送信するよう指示を受けると、即ち、パケットの送信機能をONするように指示を受けると、パケットの送信を行う。一方、送信セクタ222a,222bは、制御部226から移動局3に対してパケットを送信しないよう指示を受けると、即ち、パケットの送信機能をOFFするように指示を受けると、パケットの送信を行わない。
送信セクタ222a,222bは、セクタ単位で下り方向の制御チャネルや高速パケットチャネルの送信等を行う以外は、上記実施の形態に係る無線部22と実質的に同様の機能を果たす。制御部226は、セクタ単位で通信領域におけるトラヒック量を含む制御信号の生成を行ったり、セクタ単位で、移動局3が選択した通信領域において、移動局3が通信を行うように制御したりする以外は、上記実施の形態に係る制御部26と実質的に同様である。
具体的には、制御部226は、移動局3から送信される制御信号に含まれる移動局3が選択した通信領域を示すデータに該当するセクタをカバーする送信セクタ222a,222bに対して、移動局3にパケットを送信するよう指示をする。即ち、制御部226は、送信セクタ222a,222bに対してパケットの送信機能をONするように指示をする。一方、制御部226は、移動局3から送信される制御信号に含まれる移動局3が選択した通信領域を示すデータに該当しないセクタをカバーする送信セクタ222a,222bに対しては、移動局3にパケットを送信しないよう指示をする。即ち、制御部226は、送信セクタ222a,222bに対してパケットの送信機能をOFFするように指示をする。このようにして、制御部226は、セクタ単位で、移動局3が選択した通信領域において、移動局3が通信を行うように制御する。
図13は、本発明の変更例に係る通信方法の手順を示すフロー図である。図13においては、基地局202の制御部226やベースバンド処理部23等、送信セクタ222a,222b以外の構成が行う手順は、まとめて基地局202の手順として図示し、特に、送信セクタ222a,222bが行う手順は、分けて図示する。まず、各送信セクタ222a,222bは、下り共通制御チャネルや下り共有制御チャネルをそれぞれ用いて、送信セクタ222a,222bがカバーするセクタのトラヒック量を含む制御信号を移動局3に送信する(S801)。
又、各送信セクタ222a,222bは、共通パイロットチャネルを用いて、パイロット信号をそれぞれ移動局3に送信する(S802)。
移動局3の無線部32は、各送信セクタ222a,222bからの共通パイロットチャネルを受信し、受信した共通パイロットチャネルの受信電力を測定して、制御部38に伝送する。制御部38は、各送信セクタ222a,222bがカバーするセクタにおけるパイロット信号の受信信号電力や、受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質を求める(S803)。制御部38は、求めた受信品質が最も良好なセクタをカバーする送信セクタ222a,222bから、予め定められたしきい値以内の受信品質を持つセクタをカバーする送信セクタ222a,222bを、通信を行うセクタをカバーする送信セクタ222a,222bの候補として選択する(S804)。制御部38は、選択した送信セクタ222a,222bの候補の中から、ステップ(S801)で送信された制御信号に含まれるトラヒック量が最も小さいセクタを、通信を行うセクタとして選択する。ここでは、通信領域の単位がセクタであるため、選択したセクタをカバーする送信セクタ222a,222bを選択することになる(S805)。
移動局3の制御部38が、選択した送信セクタ222a,222bがカバーするセクタのセクタIDを含む制御信号を生成し、無線部32が、その制御信号を上りチャネルにおいて多重して、各基地局202に送信する(S806)。各基地局202では、移動局3から上りチャネルを用いて送信された移動局3が選択したセクタIDを含む制御信号を、無線部222が受信し、ベースバンド処理部23がデータ復調処理を行う(S807)。各基地局202の制御部226は、制御信号に含まれるセクタIDに該当するセクタをカバーする送信セクタ222a,222bに対して、パケットの送信機能をONするように指示し、制御信号に含まれるセクタIDに該当しないセクタをカバーする送信セクタ222a,222bに対しては、パケットの送信機能をOFFするように指示をする(S808)。
各送信セクタ222a,222bは、基地局202の制御部226から移動局3に対してパケットを送信するよう指示を受けたか否かを判断する(S809)。各送信セクタ222a,222bは、ステップ(S809)において、パケットを送信するよう指示を受けた場合には、パケットの送信を行う(S810)。
一方、各送信セクタ222a,222bは、ステップ(S809)において、パケットを送信しないよう指示を受けた場合には、パケットの送信を行わない(S810)。このように、通信領域の単位がセクタの場合にも、同様に、移動局3は、通信の機会を与えてもらい易い通信領域を、通信を行う通信領域として選択することができる。よって、基地局202のサービススループットを増加させることができ、移動局3が、その通信領域において、通信を行う機会が増加する。
そのため、通信領域の端に存在する移動局3が行う通信のスループットを増大できる。
尚、本変更例に係る通信方法では、制御信号に含まれるセクタにおけるトラヒック量や、セクタにおける受信品質に基づいて、セクタを選択したが、上記実施の形態に係る通信方法と同様に、セクタにおけるトラヒック量を推定してセクタを選択したり、短周期の受信品質の平均値と長周期の受信品質の平均値との比を基準にしてセクタを選択したりできる。
又、基地局2a〜2cの制御部26が、チャネル割り当ての方法として、上記チャネル割り当てのアルゴリズムを用いるProportional Fairnessスケジューリングを行う場合に、上記実施の形態では、移動局3が通信を行う通信領域を選択したが、基地局2a〜2cが、通信を行う通信領域を選択してもよい。この場合、移動局3の制御部38は、求めたパイロット信号の受信信号電力や、パイロット信号の受信信号電力と、干渉波電力との比である受信信号電力対干渉波電力比等の受信品質に関する受信品質情報を含む制御信号を生成し、無線部32に基地局2a〜2cに送信させる。そして、移動局3の無線部32が、基地局2a〜2cに受信品質情報を含む制御信号を送信する。基地局2a〜2cの無線部22は、受信品質情報を含む制御信号を受信し、ベースバンド処理部23を介して、制御部26に伝送する。
制御部26は、制御信号に含まれる受信品質情報を取得し、その受信品質情報を用いて、移動局3が受信した信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値とを算出し、両者の比を算出する算出手段として機能する。制御部26は、その算出した移動局3が受信した信号の短い周期における受信品質の平均値と、長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、その比が最も大きい通信領域を、その移動局3が通信を行う通信領域として選択する選択手段としても機能する。基地局2a〜2cの制御部26は、選択した通信領域をカバーする基地局2a〜2cが自基地局であった場合には、その移動局3に対するパケットを送信するために、高速パケットチャネルに割り当てを行って、無線部22がパケットの送信を行う。一方、基地局2a〜2cの制御部26は、選択した通信領域をカバーする基地局2a〜2cが自基地局ではない場合には、何もしない。
又、上記実施の形態において、図6に示した移動局3が、基地局2a〜2cから送信された信号を受信した受信電力に基づいて、通信領域におけるトラヒック量を推定して、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法においても、移動局3が受信した信号の受信品質を考慮して、受信品質がある程度良好な通信領域の中から、推定したトラヒック量の小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択したり、推定したトラヒック量がある程度小さい通信領域の中から、受信品質が良好な通信領域を、通信を行う通信領域として選択したりすることができる。
又、図7、図8、図12に示した通信方法では、移動局3が受信した信号の受信品質を先に考慮して、通信を行う通信領域の候補を選択し、その候補の中からトラヒック量の小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択したが、先にトラヒック量を考慮して、通信を行う通信領域の候補を選択し、その候補の中から受信品質の良好な通信領域を、通信を行う通信領域として選択してもよい。同様に、図11に示した通信方法では、先にトラヒック量を考慮して、通信を行う通信領域の候補を選択し、その候補の中から短周期における受信品質の平均値と長周期の受信品質の平均値との比が大きい通信領域を、通信を行う通信領域として選択したが、先に短周期における受信品質の平均値と長周期の受信品質の平均値との比が大きい通信領域の候補を選択し、その候補の中からトラヒック量の小さい通信領域を、通信を行う通信領域として選択してもよい。
本発明の実施の形態に係る通信システムの構成を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る基地局の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る移動局の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る移動局が受信した信号の受信電力を示すグラフ図である。 本発明の実施の形態に係る制御信号に含まれる通信領域におけるトラヒック量に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る通信領域におけるトラヒック量を推定して、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る通信領域におけるトラヒック量及び信号の受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る高速パケットチャネルを指向性ビーム送信する場合に、通信領域におけるトラヒック量及び信号の受信品質に基づいて、通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る所定のチャネル割り当てのアルゴリズムを用いるスケジューリングを行う場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る高速パケットチャネルを指向性ビーム送信し、所定のチャネル割り当てのアルゴリズムを用いるスケジューリングを行う場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の実施の形態に係る所定のチャネル割り当てのアルゴリズムを用いるスケジューリングを行う場合に、通信領域におけるトラヒック量を考慮して通信を行う通信領域を選択する場合の通信方法の手順を示すフロー図である。 本発明の変更例に係る基地局の構成を示すブロック図である。 本発明の変更例に係る通信方法の手順を示すフロー図である。
符号の説明
1 通信システム
2a,2b,2c,202 基地局
3 移動局
4 ネットワーク
21 アンテナ
22,222 無線部
23 ベースバンド処理部
24 バッファ
25 ネットワークインタフェース部
26,226 制御部
31 アンテナ
32 無線部
33 ベースバンド処理部
34 入力部
35 出力部
36 カードインタフェース部
37 バッファ
38 制御部
222a,222b 送信セクタ

Claims (4)

  1. 短い周期における移動局の受信品質の平均値と長い周期における移動局の受信品質の平均値との比に基づいてスケジューリングを行うように構成された複数の基地局と通信を行う移動局であって、
    前記複数の基地局のそれぞれから送信される信号を受信する受信手段と、
    該受信手段により受信された信号の受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を前記複数の基地局毎に算出する算出手段と、
    該算出手段により算出された前記短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比、及び、前記受信手段が前記信号を受信可能な複数の通信領域のトラフィック量に基づいて、前記複数の通信領域の中から通信を行う通信領域を選択する選択手段とを備え、
    前記複数の通信領域のそれぞれは、前記複数の基地局のそれぞれに対応することを特徴とする移動局。
  2. 短い周期における移動局の受信品質の平均値と長い周期における移動局の受信品質の平均値との比に基づいてスケジューリングを行うように構成されており、移動局と通信を行う基地局であって、
    複数の基地局のそれぞれから前記移動局に対して送信された信号の該移動局における受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を前記複数の基地局毎に算出する算出手段と、
    該算出手段により算出された前記短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比、及び、前記受信手段が前記信号を受信可能な複数の通信領域のトラフィック量に基づいて、前記複数の通信領域の中から、前記移動局が通信を行う通信領域を選択する選択手段とを備え、
    前記複数の通信領域のそれぞれは、前記複数の基地局のそれぞれに対応することを特徴とする基地局。
  3. 短い周期における移動局の受信品質の平均値と長い周期における移動局の受信品質の平均値との比に基づいてスケジューリングを行うように構成された複数の基地局と、該複数の基地局と通信を行う移動局とを備える通信システムであって、
    前記複数の基地局のそれぞれから前記移動局に対して送信された信号の該移動局における受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を前記複数の基地局毎に算出する算出手段と、
    該算出手段により算出された前記短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比、及び、前記受信手段が前記信号を受信可能な複数の通信領域のトラフィック量に基づいて、前記複数の通信領域の中から、前記移動局が通信を行う通信領域を選択する選択手段とを備え、
    前記複数の通信領域のそれぞれは、前記複数の基地局のそれぞれに対応することを特徴とする通信システム。
  4. 短い周期における移動局の受信品質の平均値と長い周期における移動局の受信品質の平均値との比に基づいてスケジューリングを行うように構成された複数の基地局と、該複数の基地局と通信を行う移動局とを備える通信システムを用いた通信方法であって、
    前記複数の基地局のそれぞれから前記移動局に対して送信された信号の該移動局における受信品質として、短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比を前記複数の基地局毎に算出し、
    該算出した前記短い周期における受信品質の平均値と長い周期における受信品質の平均値との比に基づいて、前記移動局が前記信号を受信可能な複数の通信領域の中から、前記移動局が通信を行う通信領域を選択し、
    前記複数の通信領域のそれぞれは、前記複数の基地局のそれぞれに対応することを特徴とする通信方法。
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