JP4394555B2 - フッ素化合物含有ガスの処理方法及び処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フッ素化合物と珪素化合物を含むガスを処理するための処理方法と処理装置に関する。
半導体或いは液晶の製造プロセスでは、エッチング或いはクリーニングを行うにあたり、通常、フッ素化合物ガス、特にCF,C等のパーフルオロコンパウンド(Perfluorocompound、以下PFCという)を用いる。PFCは二酸化炭素(CO)の数千倍から数万倍の地球温暖化ガスであり、世界温暖化会議(COP3)で排出削減が決定している。このため、エッチング或いはクリーニングに使用され、使用済みになった排ガスは、PFCを除去或いは分解してから排気することが必要になる。
PFCを含むガスを処理する方法として、触媒を用いてPFCを分解する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。触媒による処理方法を半導体或いは液晶製造プロセスで使用されたPFC含有ガスに対して適用する場合、ガス中にはPFC以外にガス状或いは固形物の珪素化合物が含まれており、これらにより触媒が被毒されることから、この対策も必要になる。特許文献1には、触媒反応器の前に水スクラバを設けて珪素化合物を除去することが記載されている。
特許第3269456号公報(段落番号0036)
本発明の目的は、水スクラバのように湿式の処理装置を設けて珪素化合物を事前に除去するようにしたフッ素化合物含有ガス処理方法或いは処理装置において、フッ素化合物の分解率を更に高めることにある。
本発明は、フッ素化合物と珪素化合物を含むガスを湿式処理して珪素化合物を固形化して除去する湿式処理工程と、その後、フッ素化合物分解触媒と接触させてフッ素化合物を分解するフッ素化合物分解工程とを有するフッ素化合物含有ガスの処理方法において、前記湿式処理工程での処理を終えたガスに同伴して排出される珪素化合物をガス中から除去する珪素化合物除去工程を含み、前記珪素化合物除去工程での処理を終えたガスを前記フッ素化合物分解工程にて処理するようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法にある。
また、珪素化合物とフッ素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を固形物にして除去する湿式処理装置と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備え、前記湿式処理装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置で処理されるようにしたフッ素化合物含有ガス処理装置において、前記湿式処理装置での処理を終えたガスに同伴する珪素化合物を除去するための珪素化合物除去装置を備え、前記珪素化合物除去装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置で処理されるようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガス処理装置にある。
更に、珪素化合物とフッ素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を固形物にして除去する湿式処理装置と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備え、前記湿式処理装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置にて処理されるようにしたフッ素化合物含有ガス処理装置において、前記触媒式反応装置の内部に珪素化合物の捕捉材を備え、前記捕捉材を通過したガスが前記触媒に接触するようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置にある。
本発明によれば、珪素化合物の除去効果が高められるので、フッ素化合物分解触媒が被毒されにくくなり、フッ素化合物の分解率を高めることができる。
本発明の効果が得られる理由は主に以下によるものと推定される。半導体或いは液晶製造プロセスで使用されたPFC排ガスには、通常、珪素化合物としてSiFが含まれている。SiFは湿式処理工程で水または水溶液と反応して大部分が固形のSiOになり沈降分離される。しかし、一部のSiFはSiOに変換されずにSi(OH)或いはHSiF等の形でPFC含有ガスに同伴して排出される。また、一部の微粒状のSiOもミストに同伴してPFC含有ガスとともに排出される。湿式処理工程の後段に珪素化合物除去工程を設けることにより、PFC含有ガスに同伴して排出された珪素化合物が除去されるようになり、触媒の被毒が抑制され、PFCの分解率が高められる。
珪素化合物除去工程では、捕捉材を用いて珪素化合物を除去することが望ましい。また、加熱下で処理して、Si(OH)或いはHSiF等の珪素化合物をSiOにして除去することが望ましい。珪素化合物を捕捉可能な材料としてはセラミックスがある。特にSiOとの複合化反応の標準ギブスエネルギが負になる金属酸化物が望ましい。このような金属酸化物としては、アルミナ,ジルコニア,酸化コバルト,酸化鉄,酸化マンガン,酸化ニッケル,酸化亜鉛、酸化ストロンチウム,酸化カルシウム,酸化マグネシウムなどがある。これらのうち、酸化ストロンチウム,酸化カルシウム,酸化マグネシウムなどのアルカリ系酸化物は、被処理ガス中の酸性ガス量が少ない場合に適する。シリカ、コージェライトも極めて好適な捕捉材である。コージェライトの場合、その代表的なものは2MgO・2Al・5SiOであるが、これに限らず使用できる。
捕捉材の形状は、粒状、押出成型した棒状、ペレット状、ハニカム状などのように種々の形状でよい。しかし、湿式処理後のガスには微粒状の珪素化合物が含まれており、粒状の捕捉材を用いた場合には、捕捉材充填層が目詰まりしやすいという問題がある。したがって、ハニカム状のものが最も好適である。ハニカム構造にした場合には、表面にさらに捕捉材を塗布等により担持して比表面積を高めることが望ましい。ハニカム表面に捕捉材を塗布して使用する場合は、ハニカム自身には珪素化合物捕捉能がないもの、たとえばメタルハニカムを使用することもできるが、できればアルミナ、コージェライトのように珪素化合物捕捉能を有するものを使用する方がよい。なお、メタルハニカムでは、インコネル、ハステロイ等のように耐食性の優れたものを使用するのがよい。本発明では、アルミナまたはコージェライトよりなるハニカムに、シリカ,アルミナおよびジルコニアから選ばれた少なくとも1種を塗布などにより担持したものを捕捉材として推奨する。
珪素化合物除去処理を加熱下で実施する場合の加熱温度としては、次工程のPFC分解工程が、通常500〜850℃の反応温度で実施されることから、その温度範囲にすることが望ましい。
本発明の処理方法および処理装置は、PFCの処理に限らず、広くフッ素化合物含有ガスの処理に適用できる。
本発明では、触媒式反応装置の内部に珪素化合物捕捉材を備えることで、触媒式反応装置自身に珪素化合物除去装置としての機能をもたせることができる。また、触媒式反応装置において水分の存在下でフッ素化合物を分解する場合には、反応装置内に珪素化合物捕捉材を備えることで、湿式処理装置を省略することもできる。すなわち、触媒式反応装置内でフッ素化合物含有ガス中のSiFを水と反応させSiOにして捕捉材に捕捉させ、除去することができる。
図1は、本発明の処理方法の一例を示したシステムフロー図である。本システムは湿式処理工程50、珪素化合物除去工程60、フッ素化合物分解工程70および排ガス洗浄工程80から構成されている。PFC等のフッ素化合物を含むフッ素化合物含有排ガス100は、まず湿式処理工程50にて、排ガスに含まれる固体状およびガス状の珪素化合物の大部分がSiOに転換され、除去される。フッ素化合物含有排ガス100には、SiF等の珪素化合物以外にTiO或いはCuO等の固体、BCl,SCl,SCl,WF,CuSO等の酸性ガスが含まれているが、これらも湿式処理工程50で除去される。湿式処理工程50での処理を終えたガスには、一部の珪素化合物が同伴する。この珪素化合物は主にSi(OH)、HSiFであり、後述の排ガス洗浄工程80で回収されたフッ化水素を含む水溶液が湿式処理工程50での水溶液として使用された場合には、その水溶液とSiFとが反応して生成したHSiFも排出される。
湿式処理工程50での処理を終えたガスは、次いで珪素化合物除去工程60に導入され、前述の珪素化合物が除去される。その後、フッ素化合物分解工程70にて加水分解あるいは酸化分解によりフッ素化合物が分解される。加水分解の場合には、反応剤として水蒸気2が添加される。また、加水分解反応により生成する一酸化炭素を酸化するために、酸化剤として空気3または酸素が供給される。分解後のガスにはフッ化水素等の酸性ガスが大量に含まれるので、次に排ガス洗浄工程80で酸成分を除去する処理を行う。この排ガス洗浄工程80では水或いはアルカリ水溶液を使用してフッ化水素をガス中から除去する。洗浄処理後のガスは、エジェクタまたはブロア等の排気装置90を用いて、半導体工場内の排気ダクト等に排気する。
図2に本発明の処理装置の一例を示す。本例では湿式処理装置としてスプレ塔51を用いている。また、触媒式反応装置として反応塔71を用い、反応塔の内部に珪素化合物を捕捉可能な捕捉材62を充填して、反応塔自身を珪素化合物除去装置としても使用している。反応塔内に捕捉材を設けた場合には、スプレ塔51と反応塔71の間に珪素化合物除去装置を設置する場合に比べて、捕捉材を通過するガスの線速度が小さくなり、反応が進みやすくなるというメリットもある。スプレ塔51では、フッ素化合物含有排ガス100に対して洗浄水52が噴霧される。洗浄水は水のほか、アルカリ水溶液、アルカリスラリ等でもよい。
反応塔71は、排ガス流入側に予熱部72を備え、分解ガスの出口側に冷却室74を備えている。また、反応塔の周囲にヒータ73を備えている。さらに捕捉材62の下部側に触媒75の充填層を備えている。スプレ塔51での処理を終えたガスは反応塔71に入り、予熱部72で加熱された後、捕捉材62によって珪素化合物が捕捉除去される。ガスは次いで触媒75の充填層に入り、フッ素化合物が分解される。フッ素化合物分解ガスを含む排ガスは冷却室74で所定温度まで下げられた後、排ガス洗浄槽81へと送られ、フッ化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物等の酸成分が除去される。冷却室74では、ノズル76により例えば水を噴霧してガス温度を所定温度に下げる。水冷方式あるいはガス冷却方式の一般的な熱交換器を使用してもよい。また分解ガス中に冷却ガスを導入して所定温度に制御してもよい。
排ガス洗浄槽81には一般的な湿式及び乾式の洗浄槽を使用することができる。湿式では、ベンチュリ式、棚段式、スプレ式等を使用することができる。スプレ式では水またはアルカリ水溶液を使用してノズル82により噴霧し洗浄する方式のものがよく、高いフッ化水素除去性能を示す。水またはアルカリ水溶液中に分解生成ガスをバブリングする方法あるいは充填塔を用いて洗浄する方法でもよい。乾式では、アルカリ性の固体を用いた固定床、移動床、流動床、バグフィルタ式を使用することができる。乾式の場合には、珪素化合物以外の固体および酸性ガスも除去される。フッ化水素が溶解した排水は排水ポンプ95を用いて半導体既設のアルカリスクラバー、イオン交換塔等に送られ処理される。
図3は、本発明による処理装置の別の例を示したものである。本例では、スプレ塔51と反応塔71との間に加熱ヒータ63を有する珪素化合物除去装置61を備えている。また、排ガス洗浄槽としてバグフィルタを使用している。さらに反応塔71と排ガス洗浄槽81との間に薬剤投入装置40が備えている。薬剤投入装置40では、Ca,K,Na,Mgなどのアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、酸化物等よりなる薬剤、一例としてCa(OH)を使用して、反応塔71で生成したフッ化水素を中和する。中和された生成物は生成物貯槽へ送られる。
フッ素化合物の分解に使用される触媒は、加水分解用あるいは酸化分解用の触媒であり、例えば、Alと、Zn,Ni,Ti,Fe,Sn,Co,Zr,Ce,Si,W,Pt,Pdから選ばれた少なくとも1種とを含む触媒である。 触媒成分は酸化物、金属、複合酸化物などの形で含まれる。特にAlと、Ni,Zn,Ti,Wから選ばれた少なくとも1種との触媒が高いPFC分解性能を持つので好ましい。NiとAlを酸化物の形で含む触媒あるいは、これにさらにWOを金属として1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%添加した触媒は、フッ素化合物分解触媒として極めて好ましい。NiとAlを含む触媒にはNiO、NiAlが含まれる。触媒のX線回折分析を行うとAlの一部には明確な回折パターンが見られないが、これは結晶性の悪いアモルファス状として含まれるためと思われる。
フッ素化合物の加水分解に際して反応塔に添加される水蒸気の量は、加水分解反応に必要とされる理論水蒸気必要量の2〜50倍、通常は3〜30倍が好ましい。これにより、フッ素化合物中のFはHFになり、分解生成物中のFが後処理しやすいフッ化水素の形態になる。
PFCは、ハロゲンとしてフッ素のみを含有する化合物であり、一例を示すと、CF,CHF,CH,CHF,C,CHF,C,C,C,CF,C,CHOCFCF,C,C,SF,SO,NF等がある。
PFCの加水分解反応における代表的な反応式を以下に示す。
CF+2HO→CO+4HF …(式1)
+3HO→CO+CO+6HF …(式2)
CHF+HO→CO+3HF …(式3)
SF+3HO→SO+6HF …(式4)
(式2)および(式3)の反応ではCOが生成するが、反応ガス中に酸素が存在すればCOをCOにすることができる。また、CO酸化触媒をPFC分解触媒の後流に設置すれば、反応塔内でCOをCOに酸化できる。
フッ素化合物加水分解の反応温度は500〜850℃が好ましい。PFC濃度が高い場合には反応温度を高めにし、PFC濃度が1%以下の場合には反応温度を低めにするのがよい。反応温度が850℃よりも高くなると触媒が劣化しやすくなり、反応塔材料も腐食しやすくなる。反対に反応温度が500℃よりも低くなるとPFCの分解率が低下する。
本実施例では、SiFガスをPFCガスと共存させてフッ素化合物分解触媒を充填した反応管に流入させ、PFCの分解率を測定した。試験装置の構成を図4に示す。
PFCボンベ11に貯蔵された、不純物としてSiFガスを含むCFガスにNを添加して希釈した。この希釈ガスに、さらに空気と水蒸気を添加した。空気はNガスの約10vol%となるように添加した。水蒸気は純水を反応管20の上部へマイクロチューブポンプを用いて供給しガス化させた。反応ガス中のCF濃度はドライベースで約0.53vol%であり、SiF濃度はドライベースで0.62vol%であった。水蒸気量はCF加水分解反応当量比の13倍となるように流量を調節した。この反応ガスをフッ素化合物分解触媒25と空間速度1300毎時で接触させた。反応管20は電気炉21により所定温度に加温した。反応管20は内径32mmのインコネル製であり、フッ素化合物分解触媒25の上部に珪素化合物捕捉材26を備えている。フッ素化合物分解触媒25の上部と下部にアルミナウール27の層を設けた。珪素化合物捕捉材26には、縦横の寸法が各32mm、高さ25mmの400セルタイプのコージェライトハニカムを用いた。反応管20には、外径3mmのインコネル製の熱電対保護管29を介して熱電対28を挿入し温度を測定した。フッ素化合物分解触媒により分解されたガスは、一部をガス採取口30にて採取し、CFの分解率を測定した。残りのガスは排ガス処理槽31で水吸収液中にバブリングさせてから排気した。CFの分解率はTCDガスクロマトグラフにより次式で求めた。
分解率(%)=(1−(出口のフッ素化合物量/供給したフッ素化合物量))×100
フッ素化合物分解触媒25には、NiとAlを触媒成分とする触媒を用いた。触媒の調製方法は次の通りである。まず市販のベーマイト粉末を120℃で1時間乾燥した。この乾燥粉末200gに、硝酸ニッケル6水和物を210.82g溶かした水溶液を添加して混練した。混練後、250〜300℃で約2時間乾燥し、750℃で2時間焼成した。焼成物を粉砕、篩い分けして0.5〜1mmの粒径とし調製を終えた。調製後の触媒の組成はモル比でNi:Al=20:80であった。また、NiOとAlのほかにNiとAlの複合酸化物を含んでいた。反応ガスを反応管に5時間連続通気した後のCF分解率は98.79%であり、連続試験でも極めて高い分解率を維持した。
比較例として、珪素化合物捕捉材26を設置しなかった場合のCF分解率を測定した。このときの反応ガス中のCF濃度はドライベースで約0.49vol%であり、SiF濃度はドライベースで0.79vol%であった。水蒸気量はCF加水分解反応当量比の17倍である。5時間連続試験後のCF分解率は92.11%であり、珪素化合物捕捉材を設けた場合に比べて分解率が低下した。なお、SiFを流通させないで、比較例条件でCFを分解した場合の5時間連続試験後のCF分解率は99.9%以上であった。
本実施例では、コージェライトハニカムにSiOをコートした珪素化合物捕捉材を用いた。捕捉材は、SiOゾルをコージェライトハニカムに浸漬したのち乾燥と焼成を行い、この一連の工程をSiO量が所定の量になるまで繰り返すことによって行った。SiOゾルには住友化学製のものを2倍に希釈して用い、コージェライトハニカムは600セルのものを用いた。また、コージェライトハニカムは、SiOゾルに浸漬する前に、予め120℃で乾燥し、次いで純水に浸し、余剰の純水をエアーで除去する処理を施した。コージェライトハニカムにSiOゾルを浸漬後の乾燥は120℃で10分間とし、焼成は750℃で30分間とした。SiOの塗布量は2gとした。その他の条件は実施例1と同じにした。5時間連続試験後のCF分解率は99.38%であり、きわめて高い分解率を示した。
本実施例では、図2に示す構成の処理装置を用いて連続試験を行った。CFを0.5vol%、SIFを0.3vol%を含み、残部がNの反応ガス200L/minをスプレ塔に導入した。スプレ塔では水をフルコーン型ノズル3つとホロコーン型ノズル1つから約20L/minで噴霧した。スプレ塔を通過したガスは反応塔に流入させ、20L/minの空気と20ml/minの純水を添加して予熱部で750℃に加熱して触媒層に導入した。触媒には実施例1で使用したものと同じ組成のものを用いた。20時間ガスを流通させたが、試験中、排ガス洗浄槽を通過したガス中のCF分解率は99.25%であり、連続試験によるPFC分解性能の低下は認められなかった。
本発明により、半導体あるいは液晶製造プロセスのエッチング工程或いはクリーニング工程で使用された排ガスに含まれるフッ素化合物を高い分解率で処理することが可能になった。
本発明の処理方法の一例を示すシステムフロー図である。 本発明の処理装置の一例を示すシステム構成図である。 本発明による処理装置の他の例を示すシステム構成図である。 実験に使用した装置の概略図である。
符号の説明
2…水蒸気、3…空気、50…湿式処理工程、51…スプレ塔、60…珪素化合物除去工程、61…珪素化合物除去装置、62…珪素化合物捕捉材、70…フッ素化合物分解工程、75…フッ素化合物分解触媒、80…排ガス洗浄工程、81…排ガス洗浄槽、100…フッ素化合物含有排ガス。

Claims (6)

  1. フッ素化合物と珪素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を固形化して除去する湿式処理工程と、その後、フッ素化合物分解触媒と接触させてフッ素化合物を分解するフッ素化合物分解工程とを有するフッ素化合物含有ガスの処理方法において、前記湿式処理工程での処理を終えたガスに同伴して排出される珪素化合物を500〜850℃で加水分解し、金属酸化物を用いて珪素化合物を捕捉して、ガス中から除去する珪素化合物除去工程を含み、前記珪素化合物除去工程での処理を終えたガスを前記フッ素化合物分解触媒と接触し、前記フッ素化合物分解工程にて処理するようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  2. 請求項1において、前記金属酸化物が、SiO との複合化反応の標準ギブスエネルギが負になることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  3. 請求項1において、前記フッ素化合物としてPFCを含むことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理方法。
  4. 珪素化合物とフッ素化合物を含むガスを水または水溶液と接触させて珪素化合物を固形物にして除去する湿式処理装置と、フッ素化合物を触媒と接触させて分解する触媒式反応装置とを備え、前記湿式処理装置で処理されたガスが前記触媒式反応装置にて処理されるようにしたフッ素化合物含有ガス処理装置において、前記湿式処理装置での処理を終えたガスに同伴する珪素化合物を500〜850℃で加水分解し、金属酸化物を用いて捕捉して、ガス中から珪素化合物を除去する珪素化合物除去装置を備え、前記珪素化合物除去装置で処理されたガスを前記フッ素化合物分解触媒と接触させ、前記触媒式反応装置に導入されるようにしたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  5. 請求項において、前記触媒式反応装置でフッ素化合物が分解することによって生成されたフッ化水素をガス中から除去する排ガス洗浄装置を備えたことを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
  6. 請求項4において、前記金属酸化物が、SiO との複合化反応の標準ギブスエネルギが負になるものであることを特徴とするフッ素化合物含有ガスの処理装置。
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