JP4393335B2 - 疲労強度または冷間加工性に優れた高清浄度鋼の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷間加工性や疲労特性に優れた高清浄度鋼を製造する方法に関するものであり、好ましくは高張力鋼線、極細鋼線、高強度ばね(特に弁ばね)などとしたときに極めて有用な高清浄度鋼を製造する方法に関するものである。
冷間加工により0.1〜0.5mmに伸線される極細鋼線や高い疲労強度が要求されるばね用鋼材では、鋼材中に存在する硬質の非金属介在物を極力低減することが必要である。これら非金属介在物は、伸線中の断線原因となり、また疲労強度を低下させる原因となるためである。こうした観点から上記のような用途に使用される鋼材には、非金属介在物を極力低減した高清浄度鋼が用いられる。
近年、排ガス低減や燃費改善を目的として自動車の軽量化や高出力化の要望が高まってきており、エンジンやサスペンション等に用いられる弁ばねや懸架ばねは、高応力設計が志向されている。そのためばね鋼は、高強度化および細径化していく方向にあり、負荷応力が益々増大する。従って、耐疲労特性や耐へたり性においても一段と優れた高性能のばね鋼が求められており、特に弁ばねは最も高い疲労強度が要求されている。
一方、タイヤコードに代表される極細鋼線についても、タイヤの軽量化を目的として高強度化が進んでおり、最近では4000MPa級の強度を有するスチールコードが使用されるに至っている。しかし極細鋼線を高強度化するほど、冷間加工時(伸線時)に断線しやすくなるため、一層の冷間加工性が要求されている。
上述したように、これらばね鋼や極細鋼線は素材が高強度化するにつれて非金属介在物に起因する疲労折損や断線が生じやすくなり、その主たる原因である非金属介在物の低減および小型化の要求は一段と厳しくなっている。
硬質の非金属介在物の低減や小型化については、これまでに多くの技術が提案されており、例えば非特許文献1には、ばね鋼では介在物を融点が1400〜1500℃以下のCaO−Al23−SiO2系に制御すると疲労破壊の起点とならないこと、またタイヤコードではAl23等の非延性介在物を低減すればよいことなどが開示されている。また特許文献1〜2には、介在物の平均組成をSiO2:20〜60%、MnO:10〜80%、CaO:50%以下、MgO:15%以下とすれば(特許文献1の場合)、または介在物の平均組成をSiO2:35〜75%、Al23:30%以下、CaO:50%以下、MgO:25%以下とすれば(特許文献2の場合)、冷間加工時または伸線時に介在物が砕かれ分散するため、無害化できることが記載されている。しかしながら、近年の要求特性の向上を鑑みると、さらなる高性能化が求められる。
なお特許文献3では、Si系脱酸剤とアルカリ金属化合物の混合物を溶鋼中に加えて、アルカリ金属を含む組成に脱酸生成物をコントロールしながら清浄鋼を製造している。これらアルカリ金属はAl23系やSiO2系の硬質の非金属介在物の融点を下げるために使用されており、その結果、該非金属介在物を熱間圧延中に糸のように細長く引き延ばすことができ、伸線性や耐疲労特性に無害な形態にしている。なお前記アルカリ金属としては、例えばNaやLiなどが使用されているが、NaとLiは同効元素であるとされている。またアルカリ金属は溶鋼中にそのまま添加しても歩留まりが悪いため、脱酸剤と共に添加することを推奨しており、例えば転炉から取鍋へ出鋼した後の溶鋼処理(LF)工程初期にLiをLiFの形態で珪酸ナトリウムと共に攪拌用Ar気泡が上昇してくる位置に添加している。
また特許文献4でも、介在物の融点を低下して熱間圧延時に介在物を変形させることを目的に、アルカリ金属を溶鋼中に添加している。該アルカリ金属としては、Li、Na、Kなどが使用されているが、これらは同効元素であるとされている。またアルカリ金属は溶鋼中に溶解しないため、Siで希釈して使用することを推奨しており、具体的にはLiを12%以下の範囲で含むSi合金を脱酸剤として添加している。
特許文献5にも延性のある介在物とするために、SiO2が主体の介在物においてアルカリ金属の酸化物を含有させている。なおこの文献において介在物の延性向上は、上記文献3〜4に記載されているような融点低下ではなく、アルカリ金属による介在物と溶鉄との界面エネルギーの低下によるものであると説明されているが、いずれにせよアルカリ金属であるNa、K、Liは等価であると説明されている。しかもアルカリ金属は、スラグ添加で最大で10%(スラグ中濃度)程度も添加されている。なお実際にはNaだけが使用されている。
特許文献6では、Si脱酸する際に、アルカリ金属酸化物を利用することを提案している。この文献においてアルカリ金属酸化物を利用するのは、取鍋スラグ中のSiO2活量を充分に低い状態にすることができ、その結果、溶鋼中の全酸素濃度を低下させることができるためであるとしている。なおこの文献においても、アルカリ金属酸化物としては、Na2O、K2O、Li2Oなどが挙げられているが、これらは同効元素として記載されている。この文献は前記特許文献5とは異なって実際にLiを添加しているが、具体的にはLi2Oを炭酸塩の状態でスラグに配合しており、Liの場合の濃度(スラグ中)は最大で8%程度まで達している。
社団法人日本鉄鋼協会編集「第126・127回西山記念技術講座」、社団法人日本鉄鋼協会出版、昭和63年11月14日、第145〜165頁 特公平6−74484号公報 特許請求の範囲など 特公平6−74485号公報 特許請求の範囲など 特開平1−319623号公報 特許請求の範囲など 特開平2−15111号公報 特許請求の範囲など 特開2002−167647号公報 特許請求の範囲など 特開2002−194497号公報 特許請求の範囲など
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、冷間加工性や疲労特性がさらに改善された高清浄度鋼の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、Liには、他のアルカリ金属(Na、Kなど)にはない特異な作用効果があることを発見した。すなわちLiは介在物の融点を低下させる点ではNaやKと同様であるが、Liだけが複合酸化物系介在物(例えば、CaO−Al23−SiO2−MnO−MgO系複合酸化物など)を著しく変質させることができること、そして前記Liに特有の効果は、鋼中へのLiの添加方法を工夫することにより顕著となって、冷間加工性や疲労強度が著しく改善されることを見出した。
より具体的には、溶鋼へLiを添加するに当たり、従来とは異なるLi含有物を使用することでLiが効率良く溶鋼中に含有され、また前記複合酸化物系介在物の変質を効果的に進め得ることを見出したものである。
このような本発明に対して、非特許文献1や特許文献1〜2に開示されているような発明(CaO−Al23−SiO2系介在物の融点が1400〜1500℃以下となる領域に介在物組成を制御する発明など)では介在物はある程度小型化されるものの、Liによる結晶化促進効果を利用していないために、小型化は不十分となっている。しかも、これらの技術では、介在物組成を直接制御することを目的としている。介在物組成を直接制御するためには、スラグ精錬中に、無害なトップスラグを巻き込ませ、巻き込まれたスラグと溶鋼中の有害な脱酸生成物(特にSiO2やAl23)を合体、反応させ、無害化することが重要となる。この操作によってTotal−Oはさほど低下しないが、熱力学的に溶存酸素は下がり、その結果、凝固時に生成するSiO2系の有害な脱酸生成物が生成しにくくなる。ところが、このようにして介在物組成を直接制御(すなわちスラグ反応を利用)する場合には、溶鋼やスラグを強攪拌する必要があるため、耐火物由来の介在物が混入しやすくなっている。
また特許文献3〜6ではLiについて言及しているものの、これら特許文献3〜6でも不十分である。例えば特許文献3では、LiをLiFの形態で珪酸ナトリウムと共に添加しているが、LiFは融点が842℃、沸点が1676℃と製鋼温度に近く、歩留が不十分である。そのためこの特許文献3のように、転炉から取鍋に出鋼した後の溶鋼処理(LF)工程初期に、LiFを攪拌用Ar気泡が上昇してくる位置に添加する必要が生じる。しかしこのようにしても未だ鋼中Li量を十分に確保することが難しく、しかもスラグ中のLi濃度が高くなり過ぎてしまう。実際に本件発明者らが確認したところ、スラグ中のLiF濃度は4%もの高濃度になっている。溶鋼処理(LF)初期から高Li濃度のスラグを用いて強攪拌を行うと、耐火物の溶損が激しくなり、耐火物を起源とする外来系介在物が増加しはじめる。さらにはLiが不足して介在物の微細化効果が不十分となる。これらの結果、冷間加工性や疲労特性の向上が不十分となってしまう。
また特許文献4でもスラグ中のLi濃度が高くなっている。すなわち特許文献4で使用されているSi−Li合金はLi濃度が12%以下であるためLiの歩留まりが低く、このようなSi−Li合金で介在物制御を行うためには、スラグ中のLi濃度を高くする必要がある。例えば実施例2では240トンの溶鋼に対してLi濃度2%のLi−Si合金700kg(Li純分14kg相当)を精錬中(スラグ中)に添加しており、実施例3ではLi濃度5%のLi−Si合金(Li純分10kg相当)を精錬中(スラグ中)に添加している。しかしこのようにしても未だ鋼中のLi量を十分に確保することが難しく、しかもスラグ中のLi濃度が高くなってしまう。実際に本件発明者らが確認したところ、スラグ中のLi2O濃度は約1%(実施例2)〜1.5%(実施例3)となっていた。スラグ中のLi濃度が約1%程度であっても、特許文献3と同様、スラグの融点や粘性が低下して耐火物の溶損性が高まり、外来介在物が増加しはじめる。しかもLiが不足するために介在物の微細化効果が不十分となる。これらの結果、冷間加工性や疲労特性の向上が不十分となる。
特許文献5〜6では、スラグ中のLi濃度が最大で8〜10%と極めて高くなっている。スラグ中のLi濃度をこれほどまで高くすると、鋼中のLi量はようやく確保できるようになるものの、逆にスラグの融点や粘性が著しく低下し、耐火物の溶損性が著しく高くなる。このようなスラグを溶鋼処理初期から作り、強攪拌すると、耐火物の損傷が激しくなり、Li量を確保したところで、冷間加工性や疲労特性が却って著しく低下する。
上述のような各技術とは異なり、本発明方法では、溶鋼へ添加するLi含有物を、Li含有量が20〜40%(質量%の意味、以下同じ)のLi−Si合金および/またはLiCO3としているので、溶鋼中のLi濃度を効果的に高め得る。そして、さらに、前記Li含有物の添加方法を、
(a)成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理が終了した段階で溶鋼中に添加処理中の後期に添加する。
或いは
(b)成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理中の後期に溶鋼中に添加することにより、耐火物などに由来する酸化物系介在物を制御しながら、鋼中のLi濃度を所定量以上に高め、上述したようなLiの効果が有効に発揮される。また、Li含有物の他に、Ca,Mg,NaおよびKよりなる群から選択される1種以上の元素を含有する物質をさらに溶鋼へ添加することも、酸化物系介在物の変質に有効である。
すなわち、本発明に係る疲労強度または冷間加工性に優れた高清浄度鋼の製造方法は、
(1)Li含有物として、Li含有量が20〜40%(質量%の意味、以下同じ)のLi−Si合金および/またはLi2CO3を溶鋼に添加する。
(2)さらに、前記Li含有物の他に、Ca,Mg,NaおよびKよりなる群から選ばれる1種以上の元素を含有する物質を溶鋼に添加する。
(3)前記Li含有物を、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理が終了した段階で溶鋼中に添加することにより、鋼中のtotal−Li量が0.020〜20ppm(質量基準)であり、且つ長径20μm以上の酸化物系介在物が鋼50g当たり1.0個以下になるように制御すること、或いは
(4)前記Li含有物を、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理中の後期に添加することにより、鋼中に存在する酸化物系介在物がCaO:15〜55%、SiO2:20〜70%、Al23:35%以下、MgO:20%以下、Li2O:0.5〜20%を含有するように制御すること、
も一層有効な方法である。
一方、前記Li含有物の添加箇所としては、取鍋、連続鋳造用タンディッシュ(TD)および連続鋳造用鋳型(MD)の1箇所以上が挙げられ、添加手段としては(i)前記Li含有物を、鉄製ワイヤー内に充填し、溶鋼を撹拌しながら、溶鋼中に添加する、(ii)前記Li含有物を、不活性ガスをキャリアーガスとして溶鋼中に吹き込むこと、等が挙げられる。
本発明方法によれば、Li含有物の種類や添加手段を適切にすることによって、鋼中のtotal−Li量が適切に制御できるので、冷間加工性または疲労特性に優れた高清浄度鋼を効率的に製造することができる。
本発明の高清浄度鋼の製造方法は、Liが有効利用されるものである。Liは、他のアルカリ金属(Na、Kなど)とは異なり、複合酸化物系介在物(例えば、CaO−Al23−SiO2−MnO−MgO系複合酸化物など)を著しく変質させることが可能である。すなわち製鋼時にLiは複合酸化物に取り込まれて単相の複合酸化物(例えば、CaO−Al23−SiO2−MnO−MgO−Li2O系複合酸化物など)を形成する。この鋼材を熱間温度に加熱すると、該Li含有複合酸化物系介在物は、ガラス質相と結晶質相とに相分離が進行し、ガラス質状の単相の介在物中に平衡相である結晶相が微細に析出した状態となり、この状態で分塊圧延や熱間圧延を行うと、ガラス質の部分は低融点・低粘性のために延伸性に富み、よく伸びる一方、結晶相とガラス相の界面には圧延時の応力が集中し、画期的に分断されやすくなる為、介在物は著しく微細となる。
加えてLiは強脱酸元素であるため、鋼中の溶存酸素を低減する効果をも併せ持ち、酸化物の量自体を低減できる。しかも溶鋼中にLiが存在していると、凝固時に生成する高SiO2系の有害酸化物の生成を抑制できる作用をも併せ持つ。
こうしたLiの機能を有効に発揮させるためには、溶鋼中へLiを効率的に添加しなければならない。そのためには、従来の様な方法ではなく、Li含有物として、Li含有量が20〜40%のLi−Si合金やLi2CO3を使用することが必要である。
Li−Si合金のLi含有量を20〜40%とするのは、Li−Si合金製造時に液相線温度を低くできるため、該Li−Si合金製造時のLiの蒸発を防止できてその歩留まりを高めることができるためであり、しかも前記組成とするとLi−Si系の金属間化合物が存在しているために溶鋼中のLiの歩留まりを高めることができる。また、炭酸Li(Li2CO3)を用いるのは、Liの歩留まりを高めることができるためである。なおLi−Si合金中のLi含有量は25〜35%であることが好ましい。
さらに、前記Li含有物の他に、Ca,Mg,NaおよびKよりなる群から選択される1種以上の元素を含有する物質をさらに溶鋼に添加することも好ましく、こうした物質を添加することによって、介在物中にLiが含まれやすくなるという効果を発揮するものとなる。但し、これらの元素は過剰になると、介在物組成が目標の複合酸化物系でなくなってしまうので、溶鋼に対して50ppmまでとすべきである。これら元素の添加時期は、Li含有物の前または後であっても構わないが、溶鋼処理中の後期にLi含有物を添加する場合には同時、溶鋼処理終了後にLi含有物を添加する場合にはそれ以前に添加することが好ましい。
なお前記Li−Si合金は、プリメルトによって製造できる。Li−Si合金には、必要に応じて、Ca、Mgや他のアルカリ金属(Na、Kなど)も適宜プリメルト或いは混合してもよく、希釈金属(Feなど)をプリメルトさせてもよい。また炭酸Liを用いる場合にも、Ca、Mgや他のアルカリ金属(Na、Kなど)を適宜混合してもよい。但し、Liの機能が他のアルカリ金属に比べて著しく優れているため、他のアルカリ金属を併用(プリメルト、混合など)しなくても、十分に介在物制御でき冷間加工性および疲労強度を十分に改善できる。
本発明方法によって得られる高清浄度鋼において、所望の特性を発揮するには、
(1)鋼中のtotal−Li量が0.020〜20ppm(質量基準)であり、且つ長径20μm以上の酸化物系介在物が鋼50g当たり1.0個以下となるように制御すること、
或いは
(2)鋼中に存在する酸化物系介在物がCaO:15〜55%、SiO2:20〜70%、Al23:35%以下、MgO:20%以下、Li2O:0.5〜20%を含有する様に制御すること、
などが好ましい。このとき上記(1)のように制御するためには、前記Li含有物を、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理が完了した段階で溶鋼中に添加することが必要となる。Liの歩留まりが高められているため、溶鋼処理終了後であっても、鋼中のLi量を所定量以上とすることができ、そして溶鋼処理中(スラグ中)の添加を回避しているため、耐火物由来の介在物が増大するのを防止できるからである。
なお上記(1)のように制御した溶鋼においては、total−Li量とSi量の比[Li/Si比(質量比)]を、1×10-6以上、好ましくは10×10-6以上、さらに好ましくは50×10-6以上とすることが推奨され、例えば100×10-6以上(例えば200×10-6以上)程度であってもよい。
一方、上記(2)の様に制御するためには、前記Li含有物を、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理中の後期に添加することが必要となる。ここで「溶鋼処理中の後期」とは、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理に要する全時間体の後半の時間を指す。例えば、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理に90分間要した場合には、この90分間の後半45分間を指すことになる。特に、全時間の最後の1/3の時間内(前記90分の例によれば、最後の30分)に行うことが推奨される。また、一連の溶鋼処理中で後期に至るまでの時間を「溶鋼処理中の前期」と呼ぶ。
一連の溶鋼処理において、Li含有物の添加をその前期から行うと、Liは鋼中の含有されていくものの、溶鋼の撹拌によって、耐火物由来の介在物が入り易くなり、一部Liによる変質の効果を受けないままの硬質介在物をして残存してしまうからである。
なお本発明はLiによって複合酸化物系介在物(CaO−Al23−SiO2−MnO−MgO系複合酸化物など)を改質するものであり、該介在物を構成するCaやMgは、溶鋼処理の段階でCaやMgはトップスラグの巻き込みによって鋼中に取り込まれることが多い。また必要により、CaやMgを添加してもよい。凝固時に生成する2次脱酸生成物がSiO2−rich、Al23−richとなって問題となる場合があり、これらにはCa、Mg、Liなどの添加が有効になる場合がある。2次脱酸生成物は1次生成介在物を核として、あるいは単独で、生成するものであり、タンディッシュ(TD)など溶鋼中の介在物組成と比較してSiO2−richやAl23−richになり易い場合があるが、Ca、Mg、Liなどを添加しておくと、2次脱酸生成物もSiO2、Al23、CaO、MgO、Li2Oなどを含有する複合酸化物(介在物)となって、高SiO2系や高Al23系の介在物の生成を抑制できる。
鋼中のtotal−Ca(溶存Caおよび介在物中のCaの合計の意。以下、同じ)は、0.1〜40ppm(質量基準)[好ましくは0.2〜25ppm(質量基準)]程度、total−Mg(溶存Mgおよび介在物中のMgの合計の意。以下、同じ):0.1〜15ppm(質量基準)[好ましくは0.2〜10ppm(質量基準)]程度となっている。
本発明の製造方法によれば、冷間加工性や疲労特性に優れている高清浄度鋼が得られるので、高張力鋼線、極細鋼線、高強度ばね(特に弁ばね)などに有利に利用できる。これらの用途に本発明方法で得られた高清浄度鋼を適用する場合、C:1.2%以下(好ましくは0.1〜1.0%、さらに好ましくは0.3〜0.9%)、Si:0.1〜4%(好ましくは0.1〜3%、さらに好ましくは0.2〜2.5%)、Mn:0.1〜2%(好ましくは0.2〜1.5%、さらに好ましくは0.3〜1.2%)、total−Al(溶存Alおよび介在物中のAlの合計の意、以下同じ):0.01%以下(好ましくは0.008%以下、さらに好ましくは0.005%以下)、O:0.005%以下(好ましくは0.004%以下、さらに好ましくは0.003%以下)である鋼が使用できる。なお、好ましいC含有量を1.2%以下としたのは、高強度鋼線(C含量:約1.1%レベル)から極細軟鋼線材(C含量:約0.01%レベル)までの応用を意図したもので、1.2%を超える高炭素鋼になると過度に硬質化すると共に加工性も低下し、実用的でなくなるからである。
また必要により物性向上元素として、さらにCr,Ni,V,Nb,Mo,W,Cu,Tiなどを含有していてもよく、これら元素は単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて含有していてもよい。これらの元素の好ましい含有率は、Cr:3%以下(好ましくは0.01〜1%),Ni:1%以下(好ましくは0.05〜0.5%),V:0.5%以下(好ましくは0.005〜0.2%),Nb:0.1%以下(好ましくは0.005〜0.05%),Mo:1%以下(好ましくは0.01〜0.5%),W:1%以下(好ましくは0.01〜0.5%),Cu:2%以下(好ましくは0.05〜1%),Ti:0.06%以下(好ましくは0.005〜0.03%)程度であってもよい。残部はFeおよび不可避不純物であってもよい。
高強度極細鋼線や高強度弁ばねとして最も適した高清浄度鋼は、上述した各元素のうち、C、SiおよびMnが以下の範囲となっている。例えば高強度極細鋼線用鋼として最適な高清浄度鋼は、C:0.5〜1.2%(好ましくは0.7〜1.1%)、Si:0.1〜0.5%(好ましくは0.15〜0.4%)、Mn:0.2〜1%(好ましくは0.3〜0.8%)となっている。高強度弁ばね用鋼として最適な高清浄度鋼は、C:0.3〜1.0%(好ましくは0.4〜0.8%)、Si:1〜4%(好ましくは1.2〜2.5%)、Mn:0.3〜1.5%(好ましくは0.4〜1.0%)となっている。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
実験例1
実験は、実機(または実験室レベル)で実施した。すなわち、実機では転炉で溶製した溶鋼を取鍋に出鋼し(実験室では、転炉から出鋼される溶鋼を模擬した500kgの溶鋼を溶製し)、各種フラックスを添加して成分調整、電極加熱、およびアルゴンバブリングを実施し、溶鋼処理(スラグ精錬)を実施した。またCa、Mgなどを必要に応じて溶鋼処理中に添加する一方、Liについては、Li2O、炭酸リチウム、Li−Si合金、またはLiFの状態で、溶鋼処理前、溶鋼処理中(但し、溶鋼処理中の前期)、或いは溶鋼処理後に添加した。このとき添加場所[取鍋、連続鋳造用タンディッシュ(TD)または連続鋳造用鋳型(MD)]および添加形態[ワイヤー、インジェクション、投入]を様々変えて行った。次いで該溶鋼を鋳造した(実験室では、実機と同等の冷却速度が得られる鋳型に鋳造した)。得られた鋼塊を鍛造および熱間圧延して直径5.5mmの線材とした。また、鋼成分としては、ばね鋼成分とスチールコード成分について実施した。
評価は、各線材中のLi含有量、および各線材におけるL断面の介在物の顕微鏡観察と組成調査を行うと共に、各線材を酸溶解素して硬質介在物の個数、サイズを調査する一方、ばね用鋼については回転曲げ疲労試験、スチールコードについては伸線試験による評価試験を行った。
[鋼中のLi含有量]
対象となる線材から試料0.5gを採取してビーカーに取り、混酸(H2O+HCl+HNO3)を加えて加熱分解した。放冷後、分解液を分液ロートに移し入れた後、塩酸を加えて9N−塩酸酸性とした。メチルイソブチルケトン(MIBK)を加えて振とうし、鉄分をMIBK相に抽出した。静置後、MIBK相を捨て、再びMIBKを加えて同様の抽出・分液操作を合計で3回繰り返し、鉄分を完全に除去した。9N−塩酸酸性相を希釈して容量100mLとし、アルカリ測定溶液とした。
セイコーインスツルメンツ社製のICP質量分析装置(型式 SPQ8000)を用い、前記アルカリ測定溶液中のLi(質量数7)の濃度を測定し、鋼中のLi含有量を算出した。なおIPC質量分析条件は、以下の通りである。
高周波出力:1.2kW
キャリアーガス流量:0.4L/min
[長径20μm以上の酸化物系介在物個数]
対象となる線材1500gを約100g程度毎に切断し、スケールを除去した後、約90℃の温硝酸溶液に入れて鋼を酸に溶解した。この溶液を篩目10μmのフィルターで濾過し、フィルター上に残った介在物についてその組成をEPMAで分析すると共に長径を測定することにより、最大長径が20μm以上となっている酸化物系介在物(硬質介在物)の個数を計測し、鋼50g当たりの個数を算出した。
[伸線加工試験(破断回数)]
熱間圧延後の線材(直径5.5mm)を直径2.5mmまで1次伸線し、熱処理(空気パテンティング)した後、2次伸線して直径0.8mmとした。引き続いて熱処理(鉛パテンティング)およびブラスめっきを施した後、直径0.15mmまで湿式伸線し、鋼線10トン当りの断線回数に換算して評価した。
[疲労強度試験(破断率)]
各熱延鋼線材(直径5.5mm)について、皮削り(SV)→低温焼鈍(LA)→冷間線引き加工(直径4.0mm)→オイルテンパー[油焼入れと鉛浴(約450℃)焼戻し連続工程]→簡易歪取焼鈍(ブルーイング:約400℃)→ショットピーニング→歪取焼鈍を行った後、試験材として直径4.0mm×650mmのワイヤーを採取し、中村式回転曲げ試験機を用いて、公称応力940MPa、回転数:4000〜5000rpm、中止回数:2×107回で試験を行った。そして、破断したもののうち介在物折損したものについて、下記式により破断率を求めた。
破断率(%)=[介在物折損本数/(介在物折損本数+所定回数に達し中止した本数)]×100
[最大介在物サイズ]
上記伸線加工試験および疲労強度試験において、介在物が原因で破断したものの断面をSEMで観察し、断面に現れた介在物のうち最大のものの(最大介在物)の幅を測定するとともに、該最大介在物の組成をEPMAによって調べた。
その結果を表1、2に示す。なお表1は実験例1によって得られた線材を、スチールコードを模擬して上記伸線加工試験に供した場合の結果であり、表2は実験例1によって得られた線材を、弁ばねを模擬して、上記疲労強度試験に供した場合の結果である。
Figure 0004393335
Figure 0004393335
これら結果より明らかなように、Liを溶鋼処理前または溶鋼処理中の前期(表中、「処理前期」)に添加する方法では、鋼中のLi量を確保できる場合には耐火物由来の介在物が多くなり(A12〜14,A16、B20、B22、B24、B26)、逆に耐火物由来の介在物を少なくしようとすると鋼中のLi量が不足して介在物が粗大化してしまう(A15、A17〜23、B19、B21、B23、B25)。これらに対して、Liを歩留まりのよい形態で溶鋼処理後に添加すると、耐火物由来の介在物を抑制しながら、鋼中のLi量を確保でき、Li/Si比を適切にできる(A1〜11、B1〜18)。その結果、介在物を微細化でき、長径20μm以上の酸化物系介在物の個数や最大介在物サイズを小さくでき、伸線加工性(断線回数)や疲労強度(破断率)が良好となる。
実験例2
実験は、90トンおよび250トン実機(または実験室レベル)で実施した。すなわち、実機では転炉で溶製した溶鋼を取鍋に出鋼し(実験室では、転炉から出鋼される溶鋼を模擬した500kgの溶鋼を溶製し)、各種フラックスを添加して成分調整、電極加熱、およびアルゴンバブリングを実施し、溶鋼処理を実施した。なおスラグ精錬では、溶鋼処理中(処理前期または処理後期)に、Li−70%Si(30%Li−70%Siの意味)、Ca−Siワイヤー、およびLi2CO3,Na2CO3,K2CO3とCaワイヤー、Mgワイヤーなどとの混合体などの添加も行った。精錬終了後、該溶鋼を鋳造した(実験室では、実機と同等の冷却速度が得られる鋳型に鋳造した)。得られた鋼塊を鍛造および熱間圧延して直径5.5mmの線材とした。このとき鋼成分としては、実験例1と同様に、ばね鋼成分とスチールコード成分について実施した。
評価は、各線材におけるL断面の介在物の顕微鏡観察と組成調査を行うと共に、各線材を酸溶解素して硬質介在物の組成、個数、サイズを調査する一方、実験例1と同様にして、ばね用鋼については回転曲げ疲労試験、スチールコードについては伸線試験による評価試験を行った。
[鋼線材中の介在物]
長さ80mmの線材(直径5.5mm)のL断面を研磨し、介在物の厚み、長さ、個数および介在物組成を求めた。
[介在物組成分析]
介在物のLi2O濃度は従来のEPMAでは測定できないため、SIMS(2次イオン質量分析法)によって下記の手順で測定した。
(1)1次標準試料
1)Li2Oを除く介在物組成をカバーする範囲の合成酸化物と、これにLi2Oを加えた合成酸化物を多数作し、これらのLi2O濃度を化学分析によって定量分析し、標準試料を作成する。
2)作製した各合成酸化物のSiに対するLiの相対2次イオン強度を測定する。
3)Siに対するLiの相対2次イオン強度と、上記1)で化学分析したLi2O濃度の検量線を引く。
(2)2次標準試料(測定環境補正用)
1)測定時の環境補正用として、別途Siウエハー上にLiをイオン注入した標準試料を作成し、Siに対するLiの相対2次イオン強度を測定し、上記(1)-2)を実施する際に補正する。
(3)実際の測定
1)まず、鋼中介在物のCaO,MgO,Al23,MnO,SiO2,NaO,K2Oなどの各濃度をDEX、EPMAなどによって分析する。
2)鋼中介在物のSiに対するLiの相対2次イオン強度を測定し、上記(1)-3)で求めた検量線のうち、上記(3)-1)の分析結果に最も近い検量線を選択し、これによりLi2O濃度を求める。
その結果を表3、4に示す。なお表3は実験例2によって得られた線材を、スチールコードを模擬して上記伸線加工試験に供した場合の結果であり、表4は実験例2によって得られた線材を、弁ばねを模擬して、上記疲労強度試験に供した場合の結果である。
Figure 0004393335
Figure 0004393335
表3の結果(スチール用鋼線)から明らかなように、Liを溶鋼処理中の後期(表中、「処理後期」)で添加することによって、20μm以上の粗大な硬質介在物の個数が少なく且つ最大介在物サイズも相対的に小さく、伸線加工時の断線回数は少なくなっていることが分かる(A24〜30)。そしてこの表から判断すると、特に20μm以上の粗大な硬質介在物の個数が鋼材50g当たり0.3個以下であるものは、明らかに断線回数が減少していることが分かる。
これに対し、Liを溶鋼処理中の前期で添加したA31〜39のものでは、介在物組成が本発明で規定する範囲を外れ、断線回数が何れも鋼線10トン当たりに換算して20回を超えており、また20μm以上の粗大な硬質介在物の個数が減少している。
一方、表4はばね用鋼線を対象とする例であり、このうちB27〜38は本発明で規定する要件を満たしているため相対的に破断率が小さく、最大破断介在物サイズも小さい。これに対して、B39〜48のものでは、本発明で規定する要件を外れる比較例であり、相対的に破断率が高く、最大破断介在物サイズも大きい。

Claims (7)

  1. 高清浄度鋼を製造するに当たり、Li含有物として、Li含有量が20〜40%(質量%の意味、以下同じ)のLi−Si合金および/またはLi2CO3を溶鋼に添加することを特徴とする疲労強度または冷間加工性に優れた高清浄度鋼の製造方法。
  2. Ca,Mg,NaおよびKよりなる群から選ばれる1種以上の元素を含有する物質をさらに溶鋼に添加するものである請求項1に記載の高清浄度鋼の製造方法。
  3. 前記Li含有物を、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理が終了した段階で溶鋼中に添加することにより、鋼中のtotal−Li量が0.020〜20ppm(質量基準)であり、且つ長径20μm以上の酸化物系介在物が鋼50g当たり1.0個以下になるように制御するものである請求項1または2に記載の高清浄度鋼の製造方法。
  4. 前記Li含有物を、成分調整、温度調整、スラグ精錬の一連の溶鋼処理中の後期に添加することにより、鋼中に存在する酸化物系介在物がCaO:15〜55%、SiO2:20〜70%、Al23:35%以下、MgO:20%以下、Li2O:0.5〜20%を含有するように制御するものである請求項1または2に記載の高清浄度鋼の製造方法。
  5. 前記Li含有物を、取鍋、連続鋳造用タンディッシュおよび連続鋳造用鋳型の1箇所以上で添加するものである請求項1〜4のいずれかに記載の高清浄度鋼の製造方法。
  6. 前記Li含有物を、鉄製ワイヤー内に充填し、溶鋼を撹拌しながら溶鋼中に添加する請求項1〜5のいずれかに記載の高清浄度鋼の製造方法。
  7. 前記Li含有物を、不活性ガスをキャリアーガスとして溶鋼中に吹き込むものである請求項1〜5のいずれかに記載の高清浄度鋼の製造方法。
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