JP4392769B2 - 光電変換素子、太陽電池および太陽電池モジュール - Google Patents

光電変換素子、太陽電池および太陽電池モジュール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は色素で増感された半導体微粒子を用いた光電変換素子およびこれを用いた太陽電池、ならびに太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光発電は単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、テルル化カドミウムやセレン化インジウム銅等の化合物太陽電池が実用化もしくは主な研究開発の対象となっているが、普及させる上で製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイムが長い等の問題点を克服する必要がある。一方、大面積化や低価格化を指向した有機材料を用いた太陽電池もこれまでにも多く提案されているが、変換効率が低く、耐久性も悪いという問題があった。
【0003】
こうした状況の中で、Nature(第353巻、第737〜740頁、1991年)および米国特許4927721号等に、色素によって増感された半導体微粒子を用いた光電変換素子および太陽電池、ならびにこれを作成するための材料および製造技術が開示された。提案された電池は、ルテニウム錯体によって分光増感された二酸化チタン多孔質薄膜を作用電極とする湿式太陽電池である。この方式の第一の利点は二酸化チタン等の安価な酸化物半導体を高純度に精製することなく用いることができるため、安価な光電変換素子を提供できる点であり、第二の利点は用いられる色素の吸収がブロードなため、可視光線のほぼ全波長領域の光を電気に変換できることである。しかし、この素子は、対向電極との電気的接続を電解質溶液によって行う湿式太陽電池であるため、長期にわたって使用すると電解液の枯渇により光電変換効率が著しく低下したり、素子として機能しなくなることが懸念されている。
【0004】
湿式太陽電池における経時での電解液の枯渇を防ぐため、Chem. Lett., 5, 471-472, 1997や Synthetic Metals, 89, 215-220(1997)およびNature,Vol.395, 8 October 1998, p583-585には有機正孔輸送材料を用いて固体化した光電変換素子が提案されている。しかしながら、これらの有機正孔輸送材料を用いた光電変換素子は検討の結果、湿式太陽電池と比べ光電変換特性が大幅に劣っており、耐久性も不十分なことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、湿式太陽電池と比べたときの光電変換特性の低下が少なく、また耐久性に優れる色素増感光電変換素子を提供することである。さらには、これを用いた太陽電池と太陽電池モジュールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、下記の本発明を特定する事項によって達成される。
(1) 導電性支持体、この導電性支持体上に塗設された色素を吸着した半導体微粒子含有層、正孔輸送層および対向電極を有する色素増感された光電変換素子において、前記正孔輸送層が含窒素複素環の共役した環状化合物を含有することを特徴とする光電変換素子。
(2) 上記(1)に記載の含窒素複素環の共役した環状化合物が以下の式(I)で表される化合物である光電変換素子。
【0007】
【化3】
Figure 0004392769
【0008】
[式(I)において、R1,R2,R4,R5,R7,R8,R10およびR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から48までのアルキル基、炭素原子数6から48までのアリール基、炭素原子数7から48までのアラルキル基、ハロゲン原子、-OR13基、-SR14基、-SeR15基または-TeR16基を表し、それぞれ同じであっても異なっていても構わない。R3,R6,R9,R12,R13,R14,R15およびR16はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1から24までの有機基を表す。M1はそれぞれ独立な2個の水素原子または1個の金属イオンを表す。]
(3) 上記(1)に記載の含窒素複素環の共役した環状化合物が以下の式(II)で表される含窒素複素環の共役した環状化合物である光電変換素子。
【0009】
【化4】
Figure 0004392769
【0010】
[式(II)において、R17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39およびR40はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から48までのアルキル基、炭素原子数6から48までのアリール基、炭素原子数7から48までのアラルキル基、ハロゲン原子、-OR27基、-SR28基、-SeR29基または-TeR30基を表し、それぞれ同じであっても異なっていても構わない。R19,R24,R33,R38,R27,R28,R29およびR30はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1から24までの有機基を表す。M2およびM3は各々、それぞれ独立な2個の水素原子または1個の金属イオンを表す。L1は2価の連結基を表す。pは0以上30以下の整数を表し、qは1以上30以下の整数を表す。Z1およびZ2はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1から24までの有機基を表す。]
(4) 上記(2)に記載の式(I)中のM1がそれぞれ独立な2個の水素原子、Zn2+、Fe2+、Mg2+、Ru2+およびCu2+の中から選択される光電変換素子。
(5) 上記(3)に記載の式(II)中のM2およびM3が各々、それぞれ独立な2個の水素原子、Zn2+、Fe2+、Mg2+、Ru2+およびCu2+の中から選択される光電変換素子。
(6) 上記(2)または(4)に記載の式(I)中のR1,R2,R4,R5,R7,R8,R10,R11,R3,R6,R9およびR12の少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を含む一価の基を含有する光電変換素子。
(7) 上記(3)または(5)に記載の式(II)中のR17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39,R40,R19,R24,R33およびR38の少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を含む一価の基を含有する光電変換素子。
(8) 上記(2)または(4)に記載の式(I)中のR3,R6,R9およびR12の少なくとも1つがチオフェンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
(9) 上記(3)または(5)に記載の式(II)中のR19,R24,R33およびR38の少なくとも1つがチオフェンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
(10)上記(2)または(4)に記載の式(I)中のR3,R6,R9およびR12の少なくとも1つが芳香族アミンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
(11)上記(3)または(5)に記載の式(II)中のR19,R24,R33およびR38の少なくとも1つが芳香族アミンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
(12)上記(2)または(4)に記載の式(I)中のR1,R2,R4,R5,R7,R8,R10およびR11が水素原子である光電変換素子。
(13)上記(3)または(5)に記載の式(II)中のR17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39およびR40が水素原子である光電変換素子。
(14) 導電性支持体上に酸化物半導体を含有する下塗り層が設けられている上記(1)〜(13)のいずれかに記載の光電変換素子。
(15) 色素がルテニウム錯体色素またはポリメチン色素である上記(1)〜(14)のいずれかに記載の光電変換素子。
(16) 半導体微粒子含有層が二酸化チタン微粒子を含有する上記(1)〜(15)のいずれかに記載の光電変換素子。
(17) 上記(1)〜(16)のいずれかに記載の光電変換素子を用いる太陽電池。
(18) 上記(17)に記載の太陽電池を有する太陽電池モジュール。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の態様について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の光電変換素子は、導電性支持体、導電性支持体上に設置される色素により増感した半導体膜(感光層)、正孔輸送層および対極からなる。半導体膜を設置した導電性支持体は光電変換素子において作用電極として機能する。この光電変換素子を外部回路で仕事をさせる電池用途に使用できるようにしたものが太陽電池である。感光層は目的に応じて設計され、単層構成でも多層構成でもよい。感光層に入射した光は色素を励起する。励起色素はエネルギーの高い電子を有しており、この電子が色素から半導体微粒子の伝導帯に渡され、さらに拡散によって導電性支持体に到達する。この時色素分子は酸化体となっている。太陽電池においては導電性支持体上の電子が外部回路で仕事をしながら対極および正孔輸送層を経て色素酸化体に戻り、色素が再生する。半導体膜はこの電池の負極として働く。なお、本発明ではそれぞれの層の境界において(例えば、導電性支持体の導電層と感光層の境界、感光層と正孔輸送層の境界、正孔輸送層と対極の境界など)、これらの成分が相互に拡散して混合していてもよい。
【0012】
本発明において、半導体はいわゆる感光体であり、光を吸収して電荷分離を行い電子と正孔を生ずる役割を担う。色素増感された半導体では、光吸収およびこれによる電子および正孔の発生は主として色素において起こり、半導体はこの電子を受け取り、伝達する役割を担う。
【0013】
半導体としてはシリコン、ゲルマニウムのような単体半導体の他に、金属のカルコゲニド(例えば酸化物、硫化物、セレン化物等)に代表されるいわゆる化合物半導体またはペロブスカイト構造を有する化合物等を使用することができる。金属のカルコゲニドとして好ましくはチタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブ、もしくはタンタルの酸化物、カドミウム、亜鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマスの硫化物、カドミウム、鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げられる。他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、インジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウムヒ素、銅−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物等が挙げられる。
【0014】
また、ペロブスカイト構造を有する化合物として好ましくはチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニオブ酸カリウムが挙げられる。
【0015】
本発明に用いられる半導体としてより好ましくは、具体的にはSi、TiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、ZnO、Nb2O5、CdS、ZnS、PbS、Bi2S3、CdSe、CdTe、GaP、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2が挙げられる。さらに好ましくはTiO2、ZnO、SnO2、Fe2O3、WO3、Nb2O5、CdS、PbS、CdSe、InP、GaAs、CuInS2、CuInSe2であり、最も好ましくはTiO2である。
【0016】
本発明に用いられる半導体は、単結晶でも、多結晶でもよい。変換効率としては単結晶が好ましいが、製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバックタイム等の点では多結晶が好ましく、特にナノメートルからマイクロメートルサイズの微粒子半導体が好ましい。
【0017】
これらの半導体微粒子の粒径は、投影面積を円に換算したときの直径を用いた平均粒径で一次粒子として5〜200nmであることが好ましく、特に8〜100nmであることが好ましい。また、分散物中の半導体微粒子(二次粒子)の平均粒径としては0.01〜100μmであることが好ましい。
【0018】
また、2種類以上の粒子サイズ分布の異なる微粒子を混合して用いてもよく、この場合、小さい粒子の平均サイズは5nm以下であってもよい。また、入射光を散乱させて光捕獲率を向上させる目的で、粒子サイズの大きな、例えば300nm程度の半導体粒子を混合してもよい。
【0019】
半導体微粒子の作製法は、作花済夫の「ゾルーゲル法の科学」アグネ承風社(1988年)、技術情報協会の「ゾルーゲル法による薄膜コーティング技術」(1995)等に記載のゾルーゲル法、杉本忠夫の「新合成法ゲルーゾル法による単分散粒子の合成とサイズ形態制御」 、第35巻、第9号 1012頁から1018頁(1996)記載のゲルーゾル法が好ましい。
【0020】
またDegussa社が開発した塩化物を酸水素炎中で高温加水分解により酸化物を作製する方法も好ましい。
【0021】
また酸化チタンの場合は上記のゾルーゲル法、ゲルーゾル法、塩化物を酸水素炎中で高温加水分解法がいずれも好ましいが、さらに清野学の「酸化チタン 物性と応用技術」技報堂出版(1997)に記載の硫酸法、塩素法を用いることもできる。
【0022】
酸化チタンの場合は上記のゾルーゲル法のうち、特にバーブ等の「ジャーナル・オブ・アメリカン・セラミック・ソサエティー 第80巻、第12号、3157ページから3171ページ(1997)」記載のものと、バーンサイド等の「ケミカル・マテリアルズ 第10巻 第9号、2419ページから2425ページ」記載の方法が好ましい。
【0023】
導電性支持体は、金属のように支持体そのものに導電性があるものか、または表面に導電剤層を有するガラスもしくはプラスチックの支持体を使用することができる。後者の場合好ましい導電剤としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、もしくは導電性の金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの等)が挙げられる。上記導電剤層の厚さは、0.02〜10μm程度であることが好ましい。
【0024】
導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好ましい表面抵抗の範囲としては100Ω/cm2以下であり、さらに好ましくは40Ω/cm2以下である。この下限には特に制限はないが、通常0.1Ω/cm2程度である。
【0025】
導電性支持体は実質的に透明であることが好ましい。実質的に透明であるとは光の透過率が10%以上であることを意味し、50%以上であることが好ましく、70%以上が特に好ましい。透明導電性支持体としてはガラスもしくはプラスチックに導電性の金属酸化物を塗設したものが好ましい。この中でもフッ素をドーピングした二酸化スズからなる導電層を低コストのソーダ石灰フロートガラスでできた透明基板上に堆積した導電性ガラスが特に好ましい。また、低コストでフレキシブルな光電変換素子または太陽電池には、透明ポリマーフィルムに上記導電層を設けたものを用いるのがよい。透明ポリマーフィルムには、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオクタチックポリステレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアクレート(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等がある。透明導電性支持体を用いる場合、光はその支持体側から入射させることが好ましい。この場合、導電性金属酸化物の塗布量はガラスもしくはプラスチックの支持体1m2当たり0.01〜100gが好ましい。
【0026】
透明導電性基板の抵抗を下げる目的で金属リードを用いてもよい。金属リードの材質はアルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が好ましく、特にアルミニウム、銀が好ましい。金属リードは透明基板に蒸着、スッパタリング等で設置し、その上にフッ素をドープした酸化スズ、またはITO膜からなる透明導電層を設けることが好ましい。また上記の透明導電層を透明基板に設けたあと、透明導電層上に金属リードを設置することも好ましい。金属リード設置による入射光量の低下は1〜10%、より好ましくは1〜5%である。
【0027】
本発明では対向電極と導電性支持体の短絡を防止するため、予め導電性支持体の上に緻密な半導体の薄膜層を下塗り層として塗設しておくことが好ましい。下塗り層として好ましいのはTiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、ZnO、Nb2O5の層であり、さらに好ましくはTiO2の層である。下塗り層はElectrochimi. Acta 40, 643-652(1995)に記載されているスプレーパイロリシス法により塗設することができる。下塗り層の好ましい膜厚は5nm以上1000nm以下であり、10nm以上500nm以下がさらに好ましい。
【0028】
半導体微粒子を導電性支持体上に塗設する方法としては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を導電性支持体上に塗布する方法、前述のゾル−ゲル法などが挙げられる。光電変換素子の量産化、液物性や支持体の融通性を考えた場合、湿式の膜付与方式が比較的有利である。湿式の膜付与方式としては、塗布法、印刷法が代表的である。
【0029】
半導体微粒子の分散液を作成する方法としては前述のゾル-ゲル法の他、乳鉢ですり潰す方法、ミルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそのまま使用する方法等が挙げられる。分散媒としては水または各種の有機溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ジクロロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル等)が挙げられる。分散の際、必要に応じてポリマー、界面活性剤、酸、もしくはキレート剤などを分散助剤として用いてもよい。
【0030】
塗布方法としては、アプリケーション系としてローラ法、ディップ法、メータリング系としてエアーナイフ法、ブレード法等、またアプリケーションとメータリングを同一部分でできるものとして、特公昭58−4589号公報に開示されているワイヤーバー法、米国特許2681294号、同2761419号、同2761791号等に記載のスライドホッパ法、エクストルージョン法、カーテン法等が好ましい。また汎用機としてスピン法やスプレー法も好ましく用いられる。
【0031】
湿式印刷方法としては、従来から凸版、オフセット、グラビアの3大印刷法をはじめ、凹版、ゴム版、スクリーン印刷等が好ましい。
【0032】
前記方法の中から、液粘度やウェット厚みにより好ましい膜付与方式を選択する。
【0033】
液粘度は半導体微粒子の種類や分散性、使用溶媒種、界面活性剤やバインダー等の添加剤により大きく左右される。高粘度液(例えば0.01〜500Poise)ではエクストルージョン法やキャスト法が好ましく、低粘度液(例えば0.1Poise以下)ではスライドホッパー法もしくはワイヤーバー法もしくはスピン法が好ましく、均一な膜にすることが可能である。
【0034】
なお、エクストルージョン法による低粘度液の塗布の場合でも塗布量がある程度の量あれば塗布は可能である。
【0035】
また半導体微粒子の高粘度ペーストの塗設にはしばしばスクリーン印刷が用いられており、この手法を使うこともできる。
【0036】
このように塗布液の液粘度、塗布量、支持体、塗布速度等のパラメータに対応して、適宜ウェット膜の付与方式を選択すればよい。
【0037】
さらに、半導体微粒子層は単層と限定する必要はない。微粒子の粒径の違った分散液を多層塗布することも可能であり、また半導体の種類が異なる、あるいはバインダー、添加剤の組成が異なる塗布層を多層塗布することもでき、また一度の塗布で膜厚が不足の場合にも多層塗布は有効である。多層塗布には、エクストルージョン法またはスライドホッパー法が適している。また多層塗布をする場合は同時に多層を塗布しても良く、数回から十数回順次重ね塗りしてもよい。さらに順次重ね塗りであればスクリーン印刷法も好ましく使用できる。
【0038】
一般に、半導体微粒子含有層の厚みが増大するほど単位投影面積当たりの担持色素量が増えるため光の捕獲率が高くなるが、生成した電子の拡散距離が増すため電荷再結合によるロスも大きくなる。したがって、半導体微粒子層には好ましい厚さが存在するが、典型的には0.1〜100μmである。太陽電池として用いる場合は1〜30μmであることが好ましく、2〜25μmであることがより好ましい。半導体微粒子の支持体1m2当たりの塗布量は0.5〜400g、さらには5〜100gが好ましい。
【0039】
半導体微粒子は導電性支持体に塗布した後に粒子同士を電子的にコンタクトさせるため、および塗膜強度の向上や支持体との密着性を向上させるために加熱処理することが好ましい。好ましい加熱処理温度の範囲は40℃以上700℃未満であり、より好ましくは100℃以上600℃以下である。また加熱処理時間は10分〜10時間程度である。ポリマーフィルムなど融点や軟化点の低い支持体を用いる場合は、高温処理は支持体の劣化を招くため、好ましくない。また、コストの観点からもできる限り低温であることが好ましい。低温化は、先に述べた5nm以下の小さい半導体微粒子の併用や鉱酸の存在下での加熱処理等により可能である。
【0040】
また、加熱処理後、半導体粒子の表面積を増大させたり、半導体粒子近傍の純度を高め、色素から半導体粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四塩化チタン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
【0041】
半導体微粒子は多くの色素を吸着することができるように表面積の大きいものが好ましい。このため半導体微粒子層を支持体上に塗設した状態での表面積は、投影面積に対して10倍以上であることが好ましく、さらに100倍以上であることが好ましい。この上限には特に制限はないが、通常1000倍程度である。
【0042】
本発明に使用する色素は金属錯体色素またはポリメチン色素が好ましい。使用する色素は1種類でもよいし、2種以上混合して用いてもよい。光電変換の波長域をできるだけ広くしたり、目的とする光源の波長域に合わせるように混合する色素を選ぶことができる。こうした色素は半導体微粒子の表面に対する適当な結合基(interlocking group)を有していることが好ましい。好ましい結合基としては、COOH基、SO3H基、シアノ基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2基、または、オキシム、ジオキシム、ヒドロキシキノリン、サリチレートおよびα−ケトエノレートのようなπ伝導性を有するキレート化基が挙げられる。この中でもCOOH基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(OH)2基が特に好ましい。これらの基はアルカリ金属等と塩を形成していてもよく、また分子内塩を形成していてもよい。
【0043】
本発明に使用する色素が金属錯体色素の場合、ルテニウム錯体色素が好ましく、さらに下記式(III)で表される色素が好ましい。
式(III) (Y1)pRuBabc
式中、pは0〜2であり、好ましくは2である。Ruはルテニウムを表す。Y1はCl、SCN、H2O、Br、I、CN、NCO、およびSeCNから選択される配位子である。Ba、Bb、Bcはそれぞれ独立に以下のB-1〜B-8から選択される有機配位子である。
【0044】
【化5】
Figure 0004392769
【0045】
【化6】
Figure 0004392769
【0046】
ここで、Raは水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数(以下C数という)1〜12個で置換もしくは無置換のアルキル基、C数7〜12個で置換もしくは無置換のアラルキル基、またはC数6〜12個で置換もしくは無置換のアリール基を表す。上記のアルキル基、アラルキル基のアルキル部分は直鎖状であっても分岐状であってもよく、アリール基、アラルキル基のアリール部分は単環であっても多環(縮合環、環集合)であってもよい。
【0047】
本発明に用いられるルテニウム錯体色素としては、例えば、米国特許4927721 号、同4684537号、同5084365号、同5350644号、同5463057号、同5525440号および特開平7-249790号明細書に記載の錯体色素が挙げられる。
【0048】
以下に本発明に使用する金属錯体色素の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0049】
【化7】
Figure 0004392769
【0050】
【化8】
Figure 0004392769
【0051】
【化9】
Figure 0004392769
【0052】
本発明に使用する色素がポリメチン色素である場合、下記式(IV)または式(V)で表される色素が好ましい。
【0053】
【化10】
Figure 0004392769
【0054】
式中、RbおよびRfは各々水素原子、アルキル基、アリール基、または複素環基を表し、Rc〜Reは各々水素原子または置換基を表す。Rb〜Rfは互いに結合して環を形成してもよい。X11およびX12は各々窒素、酸素、硫黄、セレン、テルルを表す。n11およびn13は各々0〜2の整数を表し、n12は1〜6の整数を表す。式(IV)で表される化合物は分子全体の電荷に応じて対イオンを有してもよい。
【0055】
上記におけるアルキル基、アリール基、複素環基は、置換基を有していてもよい。アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、アリール基、複素環基は、単環でも、多環(縮合環、環集合)であってもよい。またRb〜Rfによって形成される環は、置換基を有していてもよく、単環であっても縮合環であってもよい。
【0056】
【化11】
Figure 0004392769
【0057】
式中、Zaは含窒素複素環を形成するに必要な非金属原子群を表す。Rgはアルキル基またはアリール基である。Qは式(V)で表される化合物がメチン色素を形成するのに必要なメチン基またはポリメチン基を表す。X13は電荷均衡対イオンを表し、n14は分子の電荷を中和するのに必要な0以上10以下の数を表す。
【0058】
上記のZaで形成される含窒素複素環は置換基を有していてもよく、単環であっても縮合環であってもよい。また、アルキル基、アリール基は置換基を有していてもよく、アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、アリール基は単環であっても多環(縮合環、環集合)であってもよい。
【0059】
式(V)で表される色素は、下記式(V−a)〜(V−d)で表される色素であることが好ましい。
【0060】
【化12】
Figure 0004392769
【0061】
式(V−a)〜(V−d)中、R11〜R15、R21〜R24、R31〜R33、およびR41〜R43はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、または複素環基を表し、Y11、Y12、Y21、Y22、Y31〜Y35およびY41〜Y46はそれぞれ独立に酸素、硫黄、セレン、テルル、−CR1617−、または−NR18−を表す。R16〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、または複素環基を表す。Y23はO、S、Se、Te、または−NR18を表す。V11、V12、V21、V22、V31およびV41はそれぞれ独立に置換基を表し、n15、n31およびn41はそれぞれ独立に1〜6の整数を表す。
【0062】
上記におけるアルキル基、アリール基、複素環基は置換基を有していてもよく、アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、アリール基、複素環基は単環であっても多環(縮合環、環集合)であってもよい。
【0063】
以上のようなポリメチン色素の具体例はM.Okawara,T.Kitao,T.Hirasima, M.Matuoka著Organic Colorants(Elsevier)等に詳しく記載されている。
【0064】
以下に式(IV)および(V)で表されるポリメチン色素の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0065】
【化13】
Figure 0004392769
【0066】
【化14】
Figure 0004392769
【0067】
【化15】
Figure 0004392769
【0068】
【化16】
Figure 0004392769
【0069】
【化17】
Figure 0004392769
【0070】
【化18】
Figure 0004392769
【0071】
【化19】
Figure 0004392769
【0072】
【化20】
Figure 0004392769
【0073】
【化21】
Figure 0004392769
【0074】
式(IV)および式(V)で表される化合物は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リレィティド・コンパウンズ(Heterocyclic Compounds-Cyanine Dyes and Related Compounds)」、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1964年刊、デー・エム・スターマー(D.M.Sturmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズースペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special topics in heterocyclic chemistry)」、第18章、第14節、第482から515項、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、ロンドン、1977年刊、「ロッズ・ケミストリー・オブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds)」2nd.Ed.vol.IV,partB,1977刊、第15章、第369から422項、エルセビア・サイエンス・パブリック・カンパニー・インク(Elsevier Science Publishing Company Inc.)社刊、ニューヨーク、英国特許第1,077,611号などに記載の方法に基づいて合成することができる。
【0075】
半導体微粒子に色素を吸着させる方法は色素溶液中によく乾燥した半導体微粒子を含有する作用電極を浸漬するか、もしくは色素溶液を半導体微粒子層に塗布して吸着させる方法を用いることができる。前者の場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法などが使える。後者の塗布方法としては、ワイヤーバー法、スライドホッパ法、エクストルージョン法、カーテン法、スピン法、スプレー法があり、印刷方法としては、凸版、オフセット、グラビア、スクリーン印刷等がある。
【0076】
液粘度も半導体微粒子層の形成時と同様に、高粘度液(例えば0.01〜500Poise)ではエクストルージョン法の他、各種印刷法が、低粘度液(例えば0.1Poise以下)ではスライドホッパー法もしくはワイヤーバー法もしくはスピン法が適していて、均一な膜にすることが可能である。
【0077】
このように色素塗布液の液粘度、塗布量、支持体、塗布速度等のパラメータに対応して、適宜付与方式を選択すればよい。塗布後の色素吸着に要する時間は、量産化を考えた場合、なるべく短い方がよい。
【0078】
未吸着の色素の存在は素子性能の外乱になるため、吸着後速やかに洗浄によって除去することが好ましい。湿式洗浄槽を使い、アセトニトリル等の極性溶剤、アルコール系溶剤のような有機溶媒で洗浄を行うのがよい。また、吸着色素量を増大させるため、加熱処理を吸着前に行うことが好ましい。加熱処理後、半導体微粒子表面に水が吸着するのを避けるため、常温に戻さず40〜80℃の間で素早く色素を吸着させることも好ましい。
【0079】
色素の使用量は、全体で、支持体1m2当たり0.01〜100ミリモルが好ましい。また、色素の半導体微粒子に対する吸着量は半導体微粒子1gに対して0.01〜1ミリモルが好ましい。
【0080】
このような色素量とすることによって、半導体における増感効果が十分に得られる。これに対し、色素量が少ないと増感効果が不十分となり、色素量が多すぎると、半導体に付着していない色素が浮遊し増感効果を低減させる原因となる。
【0081】
また、会合など色素同士の相互作用を低減する目的で無色の化合物を共吸着させてもよい。共吸着させる疎水性化合物としてはカルボキシル基を有するステロイド化合物(例えばコール酸)等が挙げられる。
【0082】
また、余分な色素の除去を促進する目的で、色素を吸着した後にアミン類を用いて半導体微粒子の表面を処理してもよい。好ましいアミン類としてはピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げられる。これらが液体の場合はそのまま用いてもよいし有機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0083】
次に正孔輸送層について詳しく説明する。
本発明における正孔輸送層は色素の酸化体を迅速に還元し、色素との界面で注入された正孔を対向電極に輸送する機能を担う層である。本発明の正孔輸送層は、含窒素複素環の共役した環状化合物を主成分として構成されている。本発明で用いる含窒素複素環化合物としてはピロール類から誘導される化合物が好ましい。さらに本発明の含窒素複素環の共役した環状化合物は以下の式(I)および/または式(II)で表される化合物であることが好ましい。
【0084】
【化22】
Figure 0004392769
【0085】
式(I)において、R1,R2,R4,R5,R7,R8,R10,R11はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から48までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6〜48までの置換基を有していてもよいアリール基、炭素原子数7〜48までの置換基を有していてもよいアラルキル基、ハロゲン原子、-OR13基、-SR14基、-SeR15基、-TeR16基を表し、同じであっても異なっていても構わない。本発明で好ましく用いられる置換基としては、アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、オクチル、ドデシル、シクロヘキシル等)、アリール基(例えばフェニル、ナフチルなど)、アラルキル基(例えばベンジル等)、アシル基(例えばアセチル、ピバロイル、ベンゾイル等)、エチレン性不飽和結合を含有する基(例えばエテニル(ビニル)、アリル、スチリル、アクリロイル、メタクリロイル、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシ)、オキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル等)、スルホニル基(例えばメチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル等)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ヘキシルオキシ、ベンジルオキシなど)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ等)、アミノ基(例えばジメチルアミノ、ジフェニルアミノ、N−メチルアニリノなど)、フッ素、メルカプト基(例えばメチルチオ、フェニルチオなど)、シアノ基、アミド基(例えばN−メチルアセトアミド等)、カルバモイル基(例えばN,N−ジメチルカルバモイル等)、アシルオキシ基(例えばアセトキシ、ベンジルオキシ等)、スルホンアミド基(例えばN−メチルスルホンアミド等)、スルファモイル基(例えばN,N−ジメチルスルファモイル等)、ウレタン基(例えばN−メチルメトキシカルボニルアミノ等)、ウレイド基(例えばN,N,N’−トリメチルウレイド等)が挙げられる。この中でもアルキル基、アリール基、アルコキシ基、エチレン性不飽和結合を含む1価の基、芳香族アミノ基が置換基として好ましい。また、これらの置換基は、さらに置換基を有していてもよい。また、置換基同士が結合して環を形成していてもよい。本発明で用いられるR1,R2,R4,R5,R7,R8,R10,R11は水素原子、炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有してもよいアリール基、-OR13基の中から選択されることが好ましい。R3,R6,R9,R12,R13,R14,R15,R16は水素原子、炭素原子数1から24までの置換基を有してもよい有機基を表す。R3,R6,R9,R12としては水素原子、炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有していてもよいアリール基、炭素原子数4から24までの置換基を有していてもよいチエニル基が好ましい。R13,R14,R15,R16としては炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。この場合の置換も前記と同様のものが挙げられ、好ましいものも同様である。置換基としてはこのほかヘテロ環基(例えばチエニル基等)が挙げられる。
【0086】
1〜R12としては少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を含む一価の基を有する場合が好ましい。また、R3、R6、R9、R12としては少なくとも1つがチエニル基である場合、あるいは芳香族アミンから誘導される一価の基である場合が好ましい。
【0087】
M1はそれぞれ独立な2個の水素原子もしくは1個の金属イオンを表す。M1は独立な2個の水素原子およびZn2+、Fe2+、Mg2+、Ru2+、Cu2+の中から選択されることが好ましい。
【0088】
【化23】
Figure 0004392769
【0089】
式(II)において、R17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39,R40はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から48までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から48までの置換基を有していてもよいアリール基、炭素原子数7から48までの置換基を有していてもよいアラルキル基、ハロゲン原子、-OR27基、-SR28基、-SeR29基、-TeR30基を表し、同じであっても異なっていても構わない。式(II)における好ましい置換基は式(I)における好ましい置換基と同じである。R17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39,R40は水素原子、炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有していてもよいアリール基、-OR27基の中から選択されることが好ましい。R19,R24,R33,R38,R27,R28,R29,R30は水素原子、炭素原子数1から24までの置換基を有してもよい有機基を表す。R19,R24,R33,R38としては炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有していてもよいアリール基、炭素原子数4から24までの置換基を有していてもよいチエニル基が好ましい。R27,R28,R29,R30としては炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有していてもよいアリール基が好ましい。この場合の置換基も式(I)における好ましい置換基と同じである。
【0090】
R17〜R40としては少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を含む一価の基を有する場合が好ましい。またR19,R24,R33,R38としては少なくとも1つがチエニル基である場合、あるいは芳香族アミンから誘導される一価の基である場合が好ましい。
【0091】
M2およびM3はそれぞれ独立な2個の水素原子もしくは1個の金属イオンを表す。M2およびM3は独立な2個の水素原子およびZn2+、Fe2+、Mg2+、Ru2+、Cu2+の中から選択されること好ましい。M2とM3は同一でもよく、異なっていてもよい。L1は2価の連結基を表す。好ましいL1を以下に列挙する。
【0092】
【化24】
Figure 0004392769
【0093】
pは0以上30以下の整数を表し、0以上10以下が好ましい。qは1以上30以下の整数を表し、1以上10以下が好ましい。Z1およびZ2はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から24までの有機基を表す。Z1およびZ2は水素原子、炭素原子数1から24までの置換基を有してもよいアルキル基、炭素原子数6から24までの置換基を有してもよいアリール基、炭素原子数7から24までの置換基を有してもよいアラルキル基、ハロゲン原子の中から選択されることが好ましい。Z1およびZ2における好ましい置換基は式(I)における好ましい置換基と同じである。
【0094】
式(I)で表される本発明の含窒素複素環の共役した環状化合物はJ. Org. Chem. 1987, 52, 827-836に記載されているように10-2M程度の希薄系でピロール類とアルデヒドを縮合、酸化して合成することができる。また、式(II)で表される本発明の含窒素複素環の共役した環状化合物のオリゴマーはJACS, 117, 8090-8099に記載されているような連結基を介して結合する方法によって合成してもよいし、また、Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1997, 36,No.1/2, p135-137やAngew. Chem. Int. Ed. Engl.. 1998, 37, No.21 , p3023-3027に記載されているように希薄系でAgPF6のような酸化剤を用いて直接カップリングさせて合成することもできる。
【0095】
本発明に好ましく使用できる含窒素複素環の共役した環状化合物を以下に示すが本発明はこれに限定されるものではない。
【0096】
【化25】
Figure 0004392769
【0097】
【化26】
Figure 0004392769
【0098】
【化27】
Figure 0004392769
【0099】
【化28】
Figure 0004392769
【0100】
【化29】
Figure 0004392769
【0101】
本発明の含窒素複素環の共役した環状化合物を含有する正孔輸送層には導電率を向上するためトリス(4−ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネート、NOPF6、SbCl5,I2、Br2、HClO4、(n-C4H9)4ClO4、トリフルオロ酢酸、4−ドデシルベンゼンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、FeCl3、AuCl3、NOSbF6、AsF5、NOBF4、LiBF4、H3[PMo12O40]、7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、などのアクセプタードーピング剤を添加することも好ましく行われる。こうしたドーピング剤の好ましい添加量は上記化合物に対し0以上30モル%以下であり、さらに好ましくは0以上15モル%以下である。また、半導体微粒子含有層のフラットバンド電位をポジティブシフトさせ色素からの半導体微粒子への電子注入の円滑化したり、正孔輸送層内の正電荷による空間電荷層を補償するためにLi[(CF3SO2)2N], Li[(C2F5SO2)2N] , LiClO4等の塩を添加することも好ましい。塩添加する場合の好ましい添加量は上記化合物に対し0以上100モル%以下であり、さらに好ましくは0以上50モル%以下である。
【0102】
本発明の含窒素複素環の共役した環状化合物がエチレン性不飽和結合を側鎖に有する場合、膜強度や経時安定性を向上させるため、本発明の正孔輸送層を重合により硬化させることができる。重合は、加熱および/またはUV光を用いたラジカル重合によって行うことが好ましい。
【0103】
本発明の化合物は、真空蒸着法,キャスト法,塗布法,スピンコート法、浸漬法などにより色素を吸着した半導体微粒子含有層の上に導入することができる。
【0104】
真空蒸着法により正孔輸送層を形成する場合、増感色素を担持した無機酸化物電極基板上に、一般にボート加熱温度50〜400℃、真空度10-6〜10-3Pa、蒸着速度0.01〜50nm/sec、基板温度-50〜+300℃、膜厚5nm〜20μmの範囲で蒸着条件を適宜選択し、蒸着することができる。
【0105】
塗布法によって正孔輸送層を形成する場合、正孔をトラップしにくいバインダー樹脂や、レベリング剤等の塗布性改良剤などの添加剤を添加し溶解した塗布溶液を調製し、スピンコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、或いは、米国特許第2681294号記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法、または米国特許第2761418号、同3508947号、同2761791号記載の多層同時塗布方法等の方法により塗布、乾煤して正孔輸送層を形成することができる。バインダー樹脂としては、チオフェン化合物を含有する高分子、ポリスチレン、ポリシラン類、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル等が挙げられる。バインダー樹脂は添加量が多いと正孔移動度を低下させることが多いので50重量%以下が好ましい。塗布膜の厚さ(乾燥膜厚)は5nm〜20μm の範囲である。
【0106】
このような場合、色素を吸着した半導体微粒子含有層は、正孔輸送材料である本発明の化合物がこの層中に侵入して正孔輸送剤が粒子間空隙部分に含有されたヘテロ接合層となってもよい。
【0107】
対向電極は、光電変換素子を太陽電池としたとき、太陽電池の正極として働くものである。対極は通常前述の導電性支持体と同様に導電性層を有する支持体を用いることもできるが、強度や密封性が十分に保たれるような構成では支持体は必ずしも必要でない。その場合の対向電極層は正孔輸送層上に蒸着、スパッタリング、塗布、スクリーン印刷等の方法によって形成することが好ましい。具体的に対極に用いる導電性の材料としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、または導電性の金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープしたもの等)が挙げられる。この中でも白金、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウムを対向電極層として好ましく使用することができる。対向電極層の厚さは、特に制限はないが、3nm以上10μm以下であることが好ましい。金属材料である場合は、その膜厚は好ましくは5μm以下であり、さらに好ましくは5nm以上3μm以下の範囲である。対向電極層の表面抵抗は低い程よい。好ましい表面抵抗の範囲としては80Ω/cm2 以下であり、さらに好ましくは20Ω/cm2 以下である。
【0108】
感光層に光が到達するためには、前述の導電性支持体と対極の少なくとも一方は実質的に透明でなければならない。本発明の太陽電池においては、導電性支持体が透明であって太陽光を支持体側から入射させるのが好ましい。この場合対極は光を反射する性質を有することがさらに好ましい。本発明において対極としては金属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまたはプラスチック、あるいは金属薄膜を使用できる。
【0109】
さらに、作用電極の導電性支持体または対極に保護層、反射防止膜など、必要な他の機能の層を設けることも可能である。このような層を多層にて機能分離させる場合、同時多層塗布や逐次で塗布することが可能であるが、生産性を優先させると同時多層塗布がより好ましい。同時多層塗布では、生産性および膜付与均一性を考えた場合、スライドホッパー法やエクストルージョン法が適している。また、これらの機能層はその材料により、蒸着や貼り付けなどの手法を用いて設けることもできる。
【0110】
本発明の太陽電池では構成物の劣化や内容物の揮散を防止するために電池の側面をポリマーや接着剤等で密封するのが好ましい。
【0111】
次に本発明の光電変換素子をいわゆる太陽電池に適用する場合のセル構造およびモジュール構造について説明する。
【0112】
色素増感型太陽電池のセル内部の構造は、基本的には図1に示されるような構造である(後述)が、図2または図3に示すように目的に合わせ様々な形態が可能である。大きく二つに分ければ、両面から光の入射が可能な構造[図2(a)、(d)、図3(g)]と、片面からのみ可能なタイプ[図2(b)、(c)、図3(e)、(f)]である。
【0113】
図2(a)は、透明導電層12間に、下塗り層14と、色素吸着半導体微粒子含有層である色素吸着TiO2層10と、正孔輸送層11とを介在させた構造である。図2(b)は、透明基板13上に一部金属リード9を設け、さらに透明導電層12を設け、下塗り層14、色素吸着TiO2層10、正孔輸送層11および金属層8をこの順で設け、さらに支持基板15を配置した構造である。図2(c)は、支持基板15上にさらに金属層8を有し、下塗り層14を介して色素吸着TiO2層10を設け、さらに正孔輸送層11と透明導電層12とを設け、一部に金属リード9を設けた透明基板13を、金属リード9側を内側にして配置した構造である。図2(d)は、透明基板13上に一部金属リード9を設け、さらに透明導電層12を設けたものの間に下塗り層14と色素吸着TiO2層10と正孔輸送層11とを介在させた構造である。図3(e)は、透明基板13上に透明導電層12を有し、下塗り層14を介して色素吸着TiO2層10を設け、さらに正孔輸送層11および金属層8を設け、この上に支持基板15を配置した構造である。図3(f)は、支持基板15上に金属層8を有し、下塗り層14を介して色素吸着TiO2層10を設け、さらに正孔輸送層11および透明導電層12を設け、この上に透明基板13を配置した構造である。図3(g)は、透明導電層12を有する透明基板13間に、透明導電性層12を内側にして、下塗り層14、色素吸着TiO2層10および正孔輸送層11を介在させた構造である。
【0114】
本発明の色素増感型太陽電池のモジュール構造は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様の構造をとりうる。一般的には、金属・セラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造とすることができるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込むことも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造あるいはアモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型などのモジュール構造が可能である。これらのモジュール構造は使用目的や使用場所(環境)により適宜選択できる。本発明の素子を基板一体型でモジュール化した例を図4に示す。
【0115】
図4の構造は、透明基板13の一方の面上に透明導電層12を有し、この上にさらに、下塗り層14、色素吸着TiO2層10、正孔輸送層16および金属層8を設けたセルをモジュール化したものであり、透明基板13の他方の面には反射防止層17が設けられている。この場合、入射光の利用効率を高めるために、感光部である色素吸着TiO2層10の面積比率(光の入射面である透明基板13側から見たときの面積比率)を大きくした方が好ましい。
【0116】
スーパーストレートタイプやサブストレートタイプの代表的な構造は、片側または両側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に、一定間隔にセルが配置され、隣り合うセル間が金属リードまたはフレキシブル配線等によって接続されており、外縁部に集電電極を配置して、発生した電力を外部に取り出す構造になっている。基板とセルの間には、セルの保護や集電効率アップのため、目的に応じ、エチレンビニルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフイルムまたは充填樹脂の形で用いることができる。また、外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必要のない場所に使う場合には、表面保護層を透明プラスチックフイルムで構成したり、または、上記充填・封止材料を硬化させることによって保護機能を付与し、片側の支持基板をなくすことも可能である。支持基板の周囲は、内部の密封、およびモジュールの剛性確保のため、金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームの間は封止材で密封シールする。
【0117】
また、セルそのものや支持基板、充填材および封止部材に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成することもできる。このように、使用目的や使用環境に合わせて様々な形状・機能を持つ太陽電池を製作することができる。
【0118】
スーパーストレートタイプの太陽電池モジュールは、例えば、基板供給装置から送り出されたフロント基板をベルトコンベヤ等で搬送しながら、その上にセルを封止材・セル間接続用リード線・背面封止材等と共に順次積層した後、背面基板または背面カバーを乗せ、外縁部にフレームをセットして作ることができる。
【0119】
一方、サブストレートタイプの場合、基板供給装置から送り出された支持基板をベルトコンベヤ等で搬送しながら、その上にセルをセル間接続用リード線・封止材等と共に順次積層した後、フロントカバーを乗せ、周縁部にフレームをセットして作製することができる。
【0120】
図4に示した構造のモジュールは、支持基板上に透明電極・感光層・正孔輸送層・裏面電極等が立体的かつ一定間隔で配列されるように、選択メッキ・選択エッチング・CVD・PVDといった半導体プロセス技術、あるいはパターン塗布または広幅で塗布した後にレーザースクライビングやプラズマCVM(Solar Energy Materials and Solar Cells, 48, p373-381等に記載)または研削等の機械的手法などの方法でパターニングすることができ、これらにより所望のモジュール構造を得ることができる。
【0121】
以下にその他の部材や工程について詳述する。
封止材料としては、液状のEVA(エチレンビニルアセテート)やフッ化ビニリデン共重合体とアクリル樹脂混合物フイルム状のEVA等、耐候性付与・電気絶縁性付与・集光効率向上・セル保護性(耐衝撃性)向上等の目的に応じ様々な素材が使用可能である。
【0122】
これらを、セル上に固定する方法としては、封止材の物性に合わせ、フイルム状の素材ではロール加圧後加熱密着や真空加圧後加熱密着、液またはペースト状の材料ではロールコート、バーコート、スプレーコート、スクリーン印刷等の様々な方法がある。
【0123】
また、透明フィラーを封止材に混入して強度を上げたり、光透過率を上げることができる。
【0124】
モジュール外縁と周縁を囲むフレームとの間は、耐候性・防湿性が高い樹脂を使って封止するとよい。
【0125】
支持基板としてPET・PEN等の可撓性素材を用いる場合は、ロール状の支持体を繰り出してその上にセルを構成した後、上記の方法で連続して封止層を積層することができ、生産性の高い工程を造ることができる。
【0126】
発電効率を上げるため、モジュールの光取り込み側の基板(一般的には強化ガラス)の表面には反射防止処理が施される。これには、反射防止膜をラミネートする方法、反射防止層をコーティングする方法がある。
【0127】
また、セルの表面をグルービングまたはテクスチャリング等の方法で処理することによって入射した光の利用効率を高めることが可能である。
【0128】
発電効率を上げるためには、光を損失なくモジュール内に取り込むことが最重要だが、光電変換層を透過してその内側まで到達した光を反射させて光電変換層側に効率良く戻すことも重要である。このためには、支持基板面を鏡面研磨した後、AgやAl等を蒸着またはメッキする方法、セルの最下層にAl-MgまたはAl-Tiなどの合金層を反射層として設ける方法、あるいは、アニール処理によって最下層にテクスチャー構造を作り反射率を高める方法等がある。
【0129】
発電効率を上げるためには、セル間接続抵抗を小さくすることが、内部電圧降下を抑える意味で重要である。
【0130】
ワイヤーボンディングや導電性のフレキシブルシートで接続するのが一般的だが、導電性粘着テープや導電性接着剤を使ってセルの固定機能と電気的な接続機能を兼ねる方法、導電性ホットメルトを所望の位置にパターン塗布する方法等がある。
【0131】
ポリマーフィルムなどのフレキシブル支持体を使った太陽電池では、ロール状の支持体を送り出しながら半導体の塗設の説明で示した方法によって、順次、セルを形成・所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールして、電池本体を作製できる。また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48, p383-391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。
【0132】
フレキシブル支持体の太陽電池では、更にこれを曲面ガラス等に接着固定して使用することもできる。
【0133】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
実施例1
1.二酸化チタン分散液の調製
内側をテフロンコーティングした内容積200mlのステンレス製ベッセルに二酸化チタン(日本アエロジル社 Degussa P−25)15g、水45g、分散剤(アルドリッチ社製、Triton X−100)1g、直径0.5mmのジルコニアビーズ(ニッカトー社製)30gを入れ、サンドグラインダーミル(アイメックス社製)を用いて1500rpmにて2時間分散した。分散物からジルコニアビーズをろ過して除いた。この場合の二酸化チタンの平均粒径は2.5μmであった。このときの粒径はMALVERN社製マスターサイザーにて測定したものである。
【0134】
2.色素を吸着したTiO 2 電極(電極A)の作成
素子構造が図1の態様となるようフッ素をドープした酸化スズをコーティングした導電性ガラス(旭硝子製TCOガラス-Uを20mm×20mmの大きさに切断加工したもの)の導電面側の一部を亜鉛/塩酸によりエッチング除去した後、Electrochimi. Acta 40, 643-652(1995)に記載されているスプレーパイロリシス法により二酸化チタンの膜厚60nmの薄膜を形成した。この上にガラス棒を用いて上記の分散液を塗布した。この際、導電面側の一部(端から3mm)に粘着テープを張ってスペーサーとし、粘着テープが両端に来るようにガラスを並べて一度に8枚ずつ塗布した。塗布後、粘着テープを剥離し、室温で1日間風乾した。次に、このガラスを電気炉(ヤマト科学製マッフル炉FP−32型)に入れ、450℃にて30分間焼成した。ガラスを取り出し冷却した後、表1に示す色素のエタノール溶液(3×10-4モル/リットル)に12時間浸漬した。色素の染着したガラスを4−tert−ブチルピリジンに15分間浸漬した後、エタノールで洗浄し自然乾燥させた。このようにして得られる感光層の厚さは10μmであり、半導体微粒子の塗布量は20g/m2とした。色素の吸着量は、色素の種類に応じ、適宜0.1〜10mモル/m2の範囲から選択した。なお、導電性ガラスの表面抵抗は約30Ω/cm2であった。
【0135】
【表1】
Figure 0004392769
【0136】
3.正孔輸送層を含有する光電変換素子の作製
3−1.正孔輸送材料(PP-2)の合成
撹拌装置、温度計、還流冷却管を装着した1000mlのガラス製三口フラスコに、塩化メチレン500ml、エタノール3.75ml、ピロール0.503g(7.5mmol)、4−(ヘキシルオキシ)−ベンズアルデヒド1.54g(7.5mmol)をそれぞれ添加し、窒素気流下室温で撹拌する。フラスコをアルミホイルで覆って遮光した後、BF3ジエチルエーテル錯体70.95mgを塩化メチレン0.5mlに溶解したものを反応系に添加した。60分後、クロラニル1.385g(5.63mmol)を添加してそのまま1時間攪拌を継続して反応を行った。反応液をエバポレーターで濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(移動相;塩化メチレン)により精製し、紫色結晶のPP2を0.59g(収率約31%)を得た。他の式(I)の例示化合物もこれに準じて合成した。また式(II)の例示化合物は前記文献記載の方法で合成した。
3−2.正孔輸送層および対向電極の形成
以下の方法のいずれかを用いて、表1記載の式(I)及び式(II)で表される化合物から正孔輸送層、対向電極層を形成し、光電変換素子を作製した。
【0137】
(塗布法)
表1記載の式(I)及び式(II)で表される環状化合物のクロロベンゼン溶液(濃度10wt%)を調製し、色素を吸着したTiO2電極(電極A)上にスピンコートした(3000rpm,60sec)。この後、金もしくは白金を蒸着し、対向電極層を形成し、光電変換素子を得た。正孔輸送層の厚さは700nm、対向電極層の厚さは100nmであった。
【0138】
(蒸着法)
色素を吸着したTiO2電極(電極A)(2cm×2cm)を真空蒸着装置〔日本真空技術(株)製〕の基板ホルダーに固定し、モリブデン製の抵抗加熱ボートに表1記載の式(I)及び式(II)で表される環状化合物600mgを入れた。真空チャンバー内を1×10-4Paまで減圧したのち、前記ボートを加熱して0.1〜0.3nm/秒の速度で前記環状化合物堆積させ、膜厚700nmの正孔輸送層を製膜した。この後、金もしくは白金を蒸着し、対向電極層(100nm厚)を形成し、本発明例(サンプルNo.6,9,16〜19)及び参考例(サンプルNo.1〜5,7,8,10〜15,20〜22)の光電変換素子を得た。
【0139】
本実施例により、図1に示したとおり、導電性ガラス1(ガラス上に導電剤層2が設層されたもの)、TiO2下塗り層3、色素増感されたTiO2層4、正孔輸送層5、白金もしくは金からなる対向電極層6が順に積層された太陽電池が作成された。
【0140】
4.光電変換効率の測定
500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光を分光フィルター(Oriel社製AM1.5)およびシャープカットフィルター(KenkoL−42)を通すことにより紫外線を含まない模擬太陽光を発生させた。この光の強度は86mW/cm2であった。
【0141】
前述の太陽電池の導電性ガラスと対向電極層にそれぞれ、ワニ口クリップを接続し、模擬太陽光を照射し、発生した電気を電流電圧測定装置(ケースレーSMU238型)にて測定した。これにより求められた太陽電池の開放電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、形状因子(FF)、および変換効率(η)と24時間連続照射後の短絡電流密度および短絡電流密度の低下率を一括して表2に記載した。
【0142】
[比較例1]比較用太陽電池A
前述の実施例で作製した色増感されたTiO2電極基板(電極A;2cm×2cm)をこれと同じ大きさの白金蒸着ガラスと重ねあわせた(図1参照)。次に、両ガラスの隙間に毛細管現象を利用して電解液(アセトニトリルと3−メチル−2−オキサゾリジノンの体積比90対10の混合物を溶媒とした沃素0.05モル/l、沃化リチウム0.5モル/lの溶液)を染み込ませて比較用太陽電池Aを作製した。
【0143】
[比較例2]比較用太陽電池B (Nature,Vol.395, 8 October 1998, p583-585との比較)
前述の実施例と同様に色増感されたTiO2電極基板(電極A;2cm×2cm)上に、2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ-p-メトキシフェニルアミン)9,9’−スピロフルオレン0.17M、トリス(4−ブロモフェニル)アミニウムヘキサクロロアンチモネート0.33mM、Li[(CF3SO2)2N] 15mMのクロロベンゼン/アセニトリル=100/5溶液を30μlに加え、スピンコート(1000rpm、60秒)した。この後、室温で減圧乾燥し、さらに金蒸着し比較用太陽電池Bを得た。
【0144】
[比較例3]比較用太陽電池 C Synthetic Metals, 89, 215-220(1997)との比較)
前述の実施例と同様に色増感されたTiO2電極基板(電極A;2cm×2cm) をN,N’-ジフエニル-N、N’-ビス(4-メトキシフェニル)-(1,1’-ビフェニル)-4,4’-ジアミンを100nmの膜厚となるよう蒸着し、さらに金を20nmの膜厚となるよう蒸着し比較用太陽電池Cを得た。
【0145】
[比較例4]比較用太陽電池 D (Chem. Lett., 5, 471-472, 1997との比較)
前述の実施例と同様に色増感されたTiO2電極基板(電極A;2cm×2cm)、白金線対向電極およびAg/AgCl参照電極をピロール50mM、過塩素酸リチウム0.1Mのアセトニトリル溶液20mlの入った光電気化学セルに浸積した。TiO2電極基板、対向電極、参照電極をPOTENTIOSTAT/GALVANOSATAT HA-505(HOKUTO DENKO Ltd.製)に接続し、重合量が100mC/cm2となるまで500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光を分光フィルター(Oriel社製AM1.5)およびシャープカットフィルター(KenkoL−42)を通すことにより生成させた紫外線を含まない模擬太陽光を照射した(22mW/cm2)。重合後の電極は過塩素酸リチウム0.1Mのアセトニトリル溶液に浸積し、−300mVで脱ドーピングした。この後、電極を乾燥し、金を蒸着して対向電極層を形成し、比較用太陽電池Dを得た。
【0146】
【表2】
Figure 0004392769
【0147】
比較用太陽電池Aと比べ本発明例及び参考例の太陽電池は経時劣化が少なく、また比較用太陽電池B,CおよびDと比べ本発明例及び参考例の太陽電池は、湿式太陽電池(比較用太陽電池A)と比べたときの光電変換特性の劣化の程度が小さく、また経時劣化も少ないことが明らかである。
【0148】
【発明の効果】
本発明により光電変換特性に優れ、経時での特性劣化が少ない光電変換素子が得られた。これにより太陽電池および太陽電池モジュールを構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作成した太陽電池の構成を示す断面図である。
【図2】太陽電池の基本的な構成例を示す断面図である。
【図3】太陽電池の基本的な構成例を示す断面図である。
【図4】基板一体型のモジュール構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電性ガラス
2 導電剤層
3 下塗り層
4 色素増感されたTiO2
5 正孔輸送層
6 電極層
8 金属層
9 金属リード
10 色素吸着TiO2
11 正孔輸送層
12 透明導電層
13 透明基板
14 下塗り層
15 支持基板
16 正孔輸送層
17 反射防止層

Claims (16)

  1. 導電性支持体、この導電性支持体上に塗設された色素を吸着した半導体微粒子含有層、正孔輸送層および対向電極を有する色素増感された光電変換素子において、前記正孔輸送層が以下の式(I)で表される含窒素複素環の共役した環状化合物を含有することを特徴とする光電変換素子。
    Figure 0004392769
    [式(I)において、R1,R2,R4,R5,R7,R8,R10およびR11はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から48までのアルキル基、炭素原子数6から48までのアリール基、炭素原子数7から48までのアラルキル基、ハロゲン原子、-OR13基、-SR14基、-SeR15基または-TeR16基を表し、それぞれ同じであっても異なっていても構わない。R3,R6,R9,R12,R13,R14,R15およびR16はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1から24までの有機基を表す。R 1 〜R 12 の少なくとも1つはエチレン性不飽和結合を含む。M1はそれぞれ独立な2個の水素原子または1個の金属イオンを表す。]
  2. 導電性支持体、この導電性支持体上に塗設された色素を吸着した半導体微粒子含有層、正孔輸送層および対向電極を有する色素増感された光電変換素子において、前記正孔輸送層が以下の式(II)で表される含窒素複素環の共役した環状化合物を含有することを特徴とする光電変換素子。
    Figure 0004392769
    [式(II)において、R17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39およびR40はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1から48までのアルキル基、炭素原子数6から48までのアリール基、炭素原子数7から48までのアラルキル基、ハロゲン原子、-OR27基、-SR28基、-SeR29基または-TeR30基を表し、それぞれ同じであっても異なっていても構わない。R19,R24,R33,R38,R27,R28,R29およびR30はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1から24までの有機基を表す。M2およびM3は各々、それぞれ独立な2個の水素原子または1個の金属イオンを表す。L1は2価の連結基を表す。pは0以上30以下の整数を表し、qは1以上30以下の整数を表す。Z1およびZ2はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1から24までの有機基を表す。]
  3. 請求項1に記載の式(I)中のM1がそれぞれ独立な2個の水素原子、Zn2+、Fe2+、Mg2+、Ru2+およびCu2+の中から選択される光電変換素子。
  4. 請求項2に記載の式(II)中のM2およびM3が各々、それぞれ独立な2個の水素原子、Zn2+、Fe2+、Mg2+、Ru2+およびCu2+の中から選択される光電変換素子。
  5. 請求項2または4に記載の式(II)中のR17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39,R40,R19,R24,R33およびR38の少なくとも1つがエチレン性不飽和結合を含む一価の基を含有する光電変換素子。
  6. 請求項1または3に記載の式(I)中のR3,R6,R9およびR12の少なくとも1つがチオフェンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
  7. 請求項2または4に記載の式(II)中のR19,R24,R33およびR38の少なくとも1つがチオフェンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
  8. 請求項1または3に記載の式(I)中のR3,R6,R9およびR12の少なくとも1つが芳香族アミンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
  9. 請求項2または4に記載の式(II)中のR19,R24,R33およびR38の少なくとも1つが芳香族アミンから誘導される一価の基を含有する光電変換素子。
  10. 請求項1または3に記載の式(I)中のR1,R2,R4,R5,R7,R8,R10およびR11が水素原子である光電変換素子。
  11. 請求項2または4に記載の式(II)中のR17,R18,R20,R21,R22,R23,R25,R26,R31,R32,R34,R35,R36,R37,R39およびR40が水素原子である光電変換素子。
  12. 導電性支持体上に酸化物半導体を含有する下塗り層が設けられている請求項1〜11のいずれかに記載の光電変換素子。
  13. 色素がルテニウム錯体色素またはポリメチン色素である請求項1〜12のいずれかに記載の光電変換素子。
  14. 半導体微粒子含有層が二酸化チタン微粒子を含有する請求項1〜13のいずれかに記載の光電変換素子。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載の光電変換素子を用いる太陽電池。
  16. 請求項15に記載の太陽電池を有する太陽電池モジュール。
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