JP4392670B2 - 高純度シリコンの製造方法 - Google Patents
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以下詳細に説明する。
1. 石英ガラスを反応炉あるいは反応塔とした場合、その壁温度が1000℃以上になると石英ガラス表面にはシリコンが生成しない。
2. 石英ガラスは1000℃以上で亜鉛や塩化亜鉛とも反応しなくなるので常に清浄に保持されると共に壁材質が生成シリコンに悪影響を及ぼすことが無くなる。
3. 四塩化珪素と塩化亜鉛の反応は一方的にしかも極めて早い反応速度で進行して、シリコンを生成する。
4. 高濃度の四塩化珪素と高濃度の亜鉛を反応させると気相中にシリコン結晶が生成し、それが種結晶になるためかガスの流れに乗った繊維状の単結晶シリコンが生成する。
5. この反応系はSiCl4+2Zn→2ZnCl2であり、不均化反応であって、反応による圧力変動が大きい。特に原料SiCl4(四塩化珪素)のガス分圧の影響が大きくなりがちである。
6. 一度結晶になって析出したシリコンはその融点以上に温度を上昇させてもすぐには融体化しにくい。つまり現象として融体化はするが時間がかかる、またその温度は1500℃程度まで上昇させる必要がある。
などであり、これらから派生する結果をすべて満足させると共に、更に、より高純度のシリコンを得、また該生成シリコンをより完全に併存するガスから分離、融体化するプロセスを見出して本発明に至った。
図1に示すような構成の試験装置を組んだ。図1の1の反応塔は石英ガラス製で直径30mm長さが150mmを有しほぼ水平に位置している。その右側の出口には同じく石英ガラス製、縦型ロート状のサイクロン型の固気分離器2が取り付けられており、反応塔からのガスはこのサイクロンの管壁に沿って回転しながら流れる。この時ガスに含まれる固体シリコン7は下方に移動し融体シリコン保持槽3に入って融体化され融体シリコン10として取り出される。反応ガスは回転しながら上部に移動して固形物を完全に除いた後、排ガス管から排ガス6として取り出させる。なお反応塔のサイクロンとの反対側には亜鉛4を石英ガラス製、直径80mmの亜鉛蒸発器8に送って気化させ、更に石英ガラス製の直径20mm長さ200mmの加温管9で加温して反応塔に送る。また四塩化ケイ素は直径8mmの供給管5から液滴または低温高密度ガスとして反応塔内に送る。このような小型の装置を用いてシリコンの生成試験を行った。ここでは亜鉛は融体亜鉛を定量的に亜鉛蒸発器に四塩化ケイ素供給量に対応させて理論値に対してほぼ1.2倍となるように供給した。亜鉛の蒸発器の温度は蒸発が瞬間的に起こるように1150℃とし、更に生成した亜鉛ガスは加温器で1200℃として反応塔に送った。なお反応塔の壁温度は1100℃に保持した。また固気分離を行うサイクロン部分の温度は1050−1100℃の間に保持した。四塩化珪素の供給は四塩化珪素を上部から点滴の要領で圧力を加えながら加温瓶に入れ適正温度にして反応塔に加えるようにした。最初は生成シリコンの状態を見るためにシリコン保持槽を用いないで生成したシリコンの状態の観察を行った。その結果を表1に示した。ここに示すように、温度が100℃以下であればほぼ100%繊維状の比較的大きな形のシリコンが生成したが、温度が高くなるに従って繊維が短くなり粉末化していくのがわかった。200℃以上では微粉末となり、一部が反応ガス中に含まれてしまい、このような簡易型のサイクロンでは十分に分離できなくなってしまった。四塩化珪素温度を50℃としたときのシリコンをシリコンの溶融温度に保持したシリコン融体内に入れたところほぼ瞬間的にとけ込んでしまい、容易に融体化の出来ることがわかった。これを繊維状シリコンで単独に加熱した場合は1450℃でも融体化しなかった。
実施例1に用いた反応装置を改造してサイクロンの反応ガス供給部分の所にノズルを設けてそこに四塩化ケイ素液を滴下するようにした。また亜鉛ガスは実施例1と同様に亜鉛蒸発装置から実施例1の反応塔部分を通じてサイクロンに供給するようにした。この時、亜鉛の供給を最適化ししかもガス流速を2倍程度に加速するために亜鉛ガスと同体積となるようにアルゴンガスを供給した。なお亜鉛ガスの温度は1100℃であった。またサイクロン壁の温度は1050℃になるようにした。しかしながら亜鉛ガス温度が1100℃であるので実際の温度は1050℃より若干高くなった。四塩化ケイ素供給口からは亜鉛ガスの理論反応量に対して80%となる様に調整しながら四塩化珪素を供給した。つまり四塩化ケイ素の供給は点滴の要領で四塩化ケイ素タンクをつるし、タンクと反応塔を塩化ビニールチューブで接続しその中間にストッパーを入れておき、その調整によって供給量の調整を行った。四塩化ケイ素の供給を200g/時としてそれに合わせて亜鉛ガスを供給し、シリコンの溶解槽を設けないで反応を行ったところ下方に繊維状のシリコン単結晶が落下してきた。この生成量を計測したところ、収率は90%以上であることがわかった。またこのサイクロンの下側に誘導加熱により加温するようにした水冷タンタル坩堝を置きあらかじめ内部に高純度シリコンを入れて溶解し保持しておいたところ、生成シリコンは坩堝に入ってこの溶解シリコンと接触してすぐに溶解した。坩堝の重量増加から収率を測定したところほぼ85から90%であることがわかった。残量は排ガス中に含まれていることが考えられた。
2 固気分離器
3 シリコン保持槽
4 原料亜鉛
5 原料四塩化ケイ素
6 反応ガス
7 生成固体シリコン
8 亜鉛蒸発器
9 亜鉛ガス加温管
10製品融体シリコン
Claims (7)
- 亜鉛の常圧に於ける沸騰温度より高く1250℃以下の高温亜鉛ガス雰囲気中に液状の四塩化ケイ素を導入し反応させて気相中に固体シリコンを生成させ、該生成した固体シリコンを気相から分離し、雰囲気内で液状シリコン中に導入することによって溶解し、液状シリコンとして生成させることを特徴とする高純度シリコンの製造方法。
- 高温亜鉛ガス雰囲気温度が1000℃以上であることを特徴とする請求項1の高純度シリコンの製造方法。
- 反応を壁温度1000℃以上に保持された石英ガラス製の反応塔内で行うことを特徴とする請求項1又は2いずれかの高純度シリコンの製造方法。
- 高温亜鉛ガスが亜鉛と塩化亜鉛の混合ガスであることを特徴とする請求項1から3のいずれかの高純度シリコンの製造方法。
- 高温亜鉛ガスの濃度調整用のアルゴンガスを含有することを特徴とする請求項1から4のいずれかの高純度シリコンの製造方法。
- 液状シリコンがサイクロン型分離器の下方のシリコン保持槽に保持され、分離した固体シリコンがそのままシリコン保持槽に落下するようにしたことを特徴とする請求項1から5のいずれかの高純度シリコンの製造方法。
- 生成した液状シリコンを連続的に系外に取り出すようにしたことを特徴とする請求項1から6のいずれかの高純度シリコンの製造方法。
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