JP4391465B2 - 交流電源装置およびその装置におけるアーク抑制方法 - Google Patents

交流電源装置およびその装置におけるアーク抑制方法 Download PDF

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Description

本発明は、交流電源装置に関するものであり、特に、スパッタなどのプロセスを用いて半導体や液晶基板などを製造する製造装置分野において、プロセスの過程で発生するアークを抑制し、発生したアークエネルギーを最小限に抑えるのに適した交流電源装置およびその装置におけるアーク抑制方法に関するものである。
一般に、スパッタ装置では、製造装置内においてプラズマ放電を起こすことにより、スパッタリングプロセスを実現している。このプロセスを実現するためには、高電圧の直流(DC)電源 や交流(AC)電源を使用して、製造装置内の電極に印加する必要があり、これにより、プラズマ放電を起こしている。
しかしながら、この高電圧の電源をプラズマが浮遊している電極間に印加すると、電極間で耐圧破壊が起こり、短絡現象が発生し、過大電流が流れることがある。この短絡現象が所謂、アークと呼ばれる現象である。このアークが発生すると、異物が製造物に飛散し、商品価値を損なうという問題が発生する。このため、アーク現象を捕らえて給電を高速遮断することにより、製造物への影響を抑えることが不可欠になっていた。従来、多くの場合直流電源が使用されていたが、交流電源も使用されており、このアーク現象を捕らえる方式として、供給する直流電流や交流電流の変化を捕らえて給電を遮断する方式が、一般に用いられている。
また、アーク現象を捕らえて高速遮断する装置として、特許文献1に記載のものがある。この装置は、図8のように、直流制御部1で得られ平滑回路2を介して取り出された直流電圧が、インバータスイッチング部3で交流(矩形波)に変換された後、昇圧トランス4、整流部5、放電電圧検出回路6およびカレントトランス7を介して処理装置本体12に供給される。整流部5と処理装置本体12との間に配置された放電電圧検出回路6から得られた放電電圧検出信号が、微分回路を含む放電電圧立ち下げ検出回路8へ送られる。放電電圧立ち下げ検出回路8には、インバータ制御部11からのインバータ制御信号が供給されている。インバータ制御部11は、放電電圧立ち下げ検出回路8の出力として得られるアーク検出信号に基づき、インバータ制御信号をゲートドライブ10に出力し、インバータスイッチング部3の動作を停止させ、処理装置本体12への給電を遮断させる。
特開平7−233472号公報
上述したように、従来は、供給する直流電流や交流電流の変化を捕らえて給電を遮断する方式を採用していた。このため、アークを検出してから給電を遮断するまでの期間が長いという問題があり、特に、アークを検出するまでの時間が長いという問題が生じる虞がある。また、特許文献1では、放電電圧立ち下がり検出回路8が、放電電圧に基づき微分回路によりアークの検出を判定し、アーク検出信号を出力する。そして、インバータ制御部11が、当該アーク検出信号に基づき、インバータスイッチング部3の動作を停止させ、処理装置本体12への給電を遮断させる。このため、放電電圧立ち上がり検出回路8における微分回路の信号処理による遅れやインバータのスイッチングノイズにより、アーク検出信号の品質が劣化するという問題が生じる虞れがある。
そこで、本発明は、高周波電源装置、特にスパッタなどのプロセスを用いて半導体や液晶基板などを製造する製造装置分野において、プロセスの過程で発生するアークを抑制し、発生したアークエネルギーを最小限に抑えるのに適した交流型の電源装置およびその装置におけるアーク抑制方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、商用交流電力から変換した高周波交流電力を負荷装置内の電極へ供給する電源であって、前記電極間に発生するアークを抑制する交流電源装置において、前記商用交流電力から直流電力を生成するAC−DC整流器と、前記直流電力を負荷に見合う直流電力に変換するDC−DC電力変換器と、前記変換された直流電力を高周波交流電力に変換する高周波電力変換器と、前記高周波交流電力を商用交流電源と絶縁する高周波トランスと、前記絶縁された高周波交流電力から得られる電流の変化率を抑制する電流変化率抑制手段と、前記絶縁された高周波交流電力における負荷装置への出力電圧を検知する電圧検出器と、前記高周波電力変換器のパワー素子を駆動するためのパルス指令波形と前記出力電圧の波形とを比較し、両波形が異なるときにアークの発生を検出し、高周波交流電力の負荷装置への供給を遮断させ、アークエネルギーを抑制するアーク抑制手段と、を備えることを特徴とする。
また、好適には、前記電流変化率抑制手段は、リアクタであることを特徴とする。また、好適には、前記電圧検出器は、高周波トランスと負荷装置との間に設けられたリアクタの出力電圧を検出し、前記アーク抑制手段は、前記アークの発生を検出したときに、高周波電力変換器のパワー素子のゲートをオフすることを特徴とする。さらに、好適には、前記アーク抑制手段は、前記パルス指令波形と出力電圧の波形とのレベル値を比較し、両レベル値が異なるときにアークの発生を検出することを特徴とする。
また、本発明は、商用交流電力から変換した高周波交流電力を負荷装置内の電極へ供給する交流電源装置により、前記電極間に発生するアーク抑制する方法において、前記商用交流電力から直流電力を生成するAC−DC整流工程と、前記直流電力を負荷に見合う直流電力に変換するDC−DC電力変換工程と、前記変換された直流電力を高周波交流電力に変換する高周波電力変換工程と、前記高周波交流電力を前記交流電源と絶縁する電力絶縁工程と、前記絶縁された高周波交流電力から得られる電流の変化率を抑制する電流変化率抑制工程と、前記絶縁された高周波交流電力における負荷装置への出力電圧を検知する電圧検出工程と、前記高周波電力変換工程に用いるパワー素子を駆動するためのパルス指令波形と前記出力電圧の波形とを比較し、両波形が異なるときにアークの発生を検出し、高周波交流電力の負荷装置への供給を遮断させ、アークエネルギーを抑制するアーク抑制工程と、を備えることを特徴とする。
また、好適には、前記電流変化率抑制工程は、リアクタにより、前記変換された直流電力を高周波交流電力に変換することを特徴とする。また、好適には、前記電力絶縁工程は、高周波トランスにより、前記高周波交流電力を前記交流電源と絶縁し、前記電圧検出工程は、高周波トランスと負荷装置との間に設けられたリアクタの出力電圧を検出し、前記アーク抑制工程は、前記アークの発生を検出したときに、高周波電力変換工程に用いるパワー素子のゲートをオフすることを特徴とする。さらに、好適には、前記アーク抑制工程は、前記パルス指令波形と出力電圧の波形とのレベル値を比較し、両レベル値が異なるときにアークの発生を検出することを特徴とする
以上説明したように、本発明によれば、前記交流電源装置は、成膜用基板製造装置などの交流電源装置として、アーク現象を高速に捕らえることができ、高周波電力変換器から出力されるエネルギーを高速に遮断することができる。したがって、製造物に障害となるアークエネルギーを最小限に抑えることができる。また、本発明によれば、アーク現象を捕らえるための微分回路を備える必要がない。したがって、微分回路の信号処理による遅れを生じることがなく、高周波交流電力の生成時に発生するスイッチングノイズの影響を受けることがないから、アーク現象を高速かつ確実に捕らえることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
〔構成〕
先ず、本発明に係る交流電源装置の構成について説明する。図1は、本発明に係る交流電源装置を成膜用基板製造装置に適用した場合の制御ブロック図である。図2は、本発明に係る交流電源装置における電力制御手段を示す制御ブロック図である。図3は、本発明に係る交流電源装置における発振制御手段を示す制御ブロック図である。成膜用基板製造装置21は、図1に示すように、商用交流電源22、交流電源装置23および負荷装置24例えば、スパッタ装置を備える。
交流電源装置23は、図1に示すように、AC−DC整流器25、第1の平滑用コンデンサ26、DC―DC電力変換器27、第2の平滑用コンデンサ28、第1の電流検出器29、高周波電力変換器30、高周波トランス31、リアクタ33、電圧検出器34、直流制御用電源37、電力制御手段35および発振制御手段36を備える。交流電源装置23は、入力する商用交流電力を一旦直流電力に変換し、さらに直流電力から交流電力に変換し、交流電力を負荷装置24に出力する。
AC−DC整流器25は、整流素子例えば、ダイオードを用いた3相全波整流回路であり、3相交流電力を入力し、3相交流電力を整流し、直流電力を第1の平滑用コンデンサ26に出力する。AC−DC整流器25は、出力正極端子が第1の平滑用コンデンサ26の一端に接続され、出力負極端子が第1の平滑用コンデンサの他端に接続される。第1の平滑用コンデンサ26は、AC−DC整流器25から直流電力を入力し、直流電圧を平滑にし、得られる第1の直流電力をDC−DC電力変換器27に出力する。第1の平滑用コンデンサ26は、一端がDC−DC電力変換器27の入力正極端子に接続され、他端がDC−DC変換器27の入力負極端子に接続される。
DC−DC電力変換器27は、半導体スイッチング素子例えば、IGBT(Insulated Gate Bipola Transistor)(以下、第1のスイッチング素子という。)と直流リアクタとを備えるスイッチング回路であり、第1のスイッチング素子のゲートに入力される制御信号(以下、ゲート制御信号という。)Aにより、コレクターエミッタ間の導通/遮断を制御する。第1のスイッチング素子のコレクタおよびエミッタは、第1の平滑用コンデンサ26および第2の平滑用コンデンサ28の負極端子にそれぞれ接続される。直流リアクタは、その一端が第1の平滑用コンデンサ26の正極端子に接続され、他端が第2の平滑用コンデンサ28の正極端子に接続される。すなわち、DC−DC電力変換器27は、第1の直流電力を入力し、内在する第1のスイッチング素子のゲートをゲート制御信号Aによりオン/オフ動作させ、第2の直流電力を第2の平滑用コンデンサ28に出力する。
第2の平滑用コンデンサ28は、第2の直流電力を入力し、第2の直流電圧を平滑にし、高周波電力変換器30に出力する。第2の平滑用コンデンサ28は、その一端が高周波電力変換器30の入力正極端子に接続され、他端が高周波電力変換器30の入力負極端子に接続される。第1の電流検出器29は、例えば、磁電変換素子であるホール素子を利用して、被測定電流を非接触で検出するセンサであり、DC−DC電力変換器27の出力側の実際直流電流値〔c〕(以下、〔〕は信号レベルをいう。例えば、信号Cの信号レベルは〔c〕を示す。)や過電流を検出する。
高周波電力変換器30は、インバータ回路であり、相対向する2対の半導体スイッチング素子例えば、IGBT(Q1およびQ4スイッチ)およびIGBT(Q2およびQ3スイッチ)の対(以下、第2のスイッチング素子という。)が、第2のスイッチング素子のゲートに入力される制御信号(以下、スイッチング制御信号という。)Dにより、コレクターエミッタ間の導通/遮断を制御する。すなわち、高周波電力変換器30は、第2のスイッチング素子が、交互にオン/オフ動作を繰り返し、第2の平滑用コンデンサ28により平滑された波形の電圧を有する第2の直流電力を、略矩形波交流波形の電圧を有する第1の交流電力に変換する回路である。すなわち、高周波電力変換器30は、第2の直流電力を入力し、内在する第2のスイッチング素子のゲートをスイッチング制御信号Dによりオン/オフ動作させ、第2の直流電力を第1の交流電力に変換し、前記交流電力を高周波トランス31に出力する。
高周波トランス31は、相互に電磁結合された1次巻線31pおよび2次巻線31sからなる変圧器であり、1次巻線31pに交流電圧を入力し、相互電磁誘導作用により、1次巻線31pと2次巻線31sとの巻数比に比例した交流電圧を2次巻線31sに発生させる。高周波トランス31の1次巻線31pは、巻き始めが第2のスイッチング素子Q1のエミッタおよびQ3のコレクタに接続され、巻き終りが第2のスイッチング素子Q2のエミッタおよびQ4のコレクタに接続される。高周波トランス31の2次巻線31sは、負荷装置24に接続される。すなわち、高周波トランス31は、第1の交流電力を入力し、第1の交流電力と電気的に絶縁させた第2の交流電力に変換し、負荷装置24に出力する。このように、高周波トランス31は、入力の商用電源と交流電力とを絶縁する。
リアクタ33は、高周波トランス31の2次側における出力電流の電流変化率を抑制するためのインダクタンス機器である。電圧検出器34は、高周波トランス31と負荷装置24との間の出力電圧を検出するための検出器である。直流制御用電源37は、電力制御手段35および発振制御手段36における直流回路に直流定電圧を供給するための制御用定電圧電源である。本実施の形態において、直流制御用電源37は、商用交流電源22から2相商用電源を入力し、直流定電圧を出力するようにしたが、商用交流電源22とは別系統の電源を用いることにより、全く独立した直流制御用電源として直流定電圧を出力するようにしてもよい。
電力制御手段35は、図2に示すように、基本電力指令値設定器38、帰還電力演算器39、減算器40、PID制御器41およびGATE制御器42を備える。基本電力指令値設定器38は、負荷装置24に見合う例えば、装置の大きさ、生産効率などのパラメータにより定められる直流入力電力の基本電力指令値〔s〕を設定する設定器である。帰還電力演算器39は、実際直流電圧値〔b〕および実際直流電流値〔c〕を入力し、実際直流電圧値〔b〕と実際直流電流値〔c〕とを乗算し、演算の結果により、得られる帰還電力値を減算器40に出力する。
減算器40は、基本電力指令値設定器38による基本電力指令値〔s〕と帰還電力演算器39による帰還電力値とを入力し、基本電力指令値〔s〕から帰還電力値を減算し、演算の結果により、得られる電力偏差値をPID制御器41に出力する。PID制御器41は、電力偏差値を入力し、電力偏差値をPID制御して、操作量をGATE制御器42に出力する。GATE制御器42は、電力偏差値に応じてPID制御するPID制御器41による操作量に基づいて、ゲート制御信号AをDC−DC電力変換器27における第1のスイッチング素子のゲートに出力する。すなわち、電力制御手段35は、負荷装置24に見合う基本電力指令値〔s〕から帰還電力値を減算し、演算の結果により、得られる電力偏差値に基づいて、ゲート制御信号AをDC―DC電力変換器27に出力し、そのゲート制御信号Aによって、第2の直流電力を制御させる。
発振制御手段36は、図3に示すように、アーク検出手段43およびパルス指令演算手段44を備える。アーク検出手段43は、パルストランス45、差動増幅器46、絶対値変換器47、基準電圧設定器48、電圧判定器49、比較器50、ラッチおよび遮断信号発生器51および再起動信号演算器52を備える。
パルストランス45は、ディジタル信号用広帯域トランスであり、電圧検出器34による出力電圧帰還信号Eを入力し、電気的に絶縁される出力電圧帰還信号Eを差動増幅器46に出力する。パルストランス45は、電圧検出器34と差動増幅器46との間に配置され、パルストランス45の2次側巻線45sと1次側巻線45pの巻線比を例えば1:1とする。これにより、パルストランス45の1次側巻線45pの信号と2次側巻線45sの信号とを絶縁することができ、パルストランス45を有しない発振制御手段に比べて、信号の入出力の絶縁性が優れている。さらに、パルストランス45の代わりにフォトカプラを使用する場合に比べて、信号の伝達遅れをさらに低減させることができる。
差動増幅器46は、電圧検出器34による出力電圧帰還信号Eをパルストランス45を介して入力し、出力電圧帰還信号Eを増幅し、得られる帰還電圧信号FAを絶対値変換器47に出力する。絶対値変換器47は、帰還電圧信号FAを入力し、帰還電圧信号FAの絶対値を演算し、演算の結果により、得られる片極性の帰還電圧信号Gを電圧判定器49に出力する。基準電圧設定器48は、電気的なノイズによる処理回路の誤動作を防止するために、一定の基準電圧値〔n〕を設定する設定器である。
電圧判定器49は、基準電圧値〔n〕と片極性の帰還電圧信号レベル〔g〕とを入力し、基準電圧値〔n〕と帰還電圧信号レベル〔g〕とを比較し、帰還電圧信号レベル〔g〕が基準電圧値〔n〕に等しいまたは大きいときに帰還パルス信号Hを、小さいときにゼロをそれぞれ比較器50に出力する。比較器50は、パルス指令演算手段44による片極性のパルス指令信号Jと、出力電圧帰還信号Eから編集された片極性の帰還パルス信号Hとを入力し、パルス指令信号Jと帰還パルス信号Hとを比較し、パルス指令信号Jの電圧に対し帰還パルス信号Hの電圧が異なるときのみ、アーク検出信号Kをラッチおよび遮断信号発生器51に出力する。この場合、比較器50は、パルス指令信号Jと帰還パルス信号Hとの間の電圧差が所定の範囲内にない場合に、電圧が異なるものと判定し、アーク検出信号Kを出力する。
ラッチおよび遮断信号発生器51は、アーク検出信号Kを入力し、アーク検出信号Kを記憶することによって、遮断信号Lを出力遮断切換器57および再起動信号演算器52に出力する。これにより、高周波電力変換器30は、スイッチング指令信号Iを遮断し、それによって第2のスイッチング素子を遮断することにより、高周波電力変換器30の出力電力を高速遮断することができる。再起動信号演算器52は、遮断信号Lを入力し、一定時間後に再起動信号Mをラッチおよび遮断信号発生器51に出力する。これにより、ラッチおよび遮断信号発生器51により出力される遮断信号Lが、次のアーク検出信号Kを検出するために、一定時間後にリセットされる。
パルス指令演算手段44は、スイッチング周波数設定器53、デッドバンド設定器54、スイッチング信号生成器55、絶対値変換器56、出力遮断切替器57、P側素子ドライブ回路58およびN側素子ドライブ回路59を備える。スイッチング周波数設定器53は、第2のスイッチング素子のゲートをオン/オフ動作させるためのスイッチング指令信号Iのスイッチング周波数指令値〔p〕を設定する設定器である。デッドバンド設定器54は、スイッチング指令信号IのP側とN側のパルス信号の切換えのときに、第2のスイッチング素子が確実にオフするためのデッドバンド期間〔q〕を設定する設定器である。
スイッチング信号生成器55は、スイッチング周波数指令値〔p〕とデッドバンド期間〔q〕とを入力し、スイッチング周波数指令値〔p〕とデッドバンド期間〔q〕とからスイッチング指令信号Iを生成し、スイッチング指令信号Iを絶対値変換器56および出力遮断切替器57に出力する。絶対値変換器56は、スイッチング指令信号Iを入力し、スイッチング指令信号Iの絶対値を演算し、演算の結果により、得られる片極性のパルス指令信号Jをアーク検出手段43の比較器50に出力する。
出力遮断切替器57は、スイッチング指令信号Iを入力し、ラッチおよび遮断信号発生器51による遮断信号Lによって、スイッチング指令信号Iを遮断し、P側素子のドライブ回路58およびN側素子のドライブ回路59へ出力する制御信号Rを遮断する。P側素子ドライブ回路58は、制御信号Rを入力し、制御信号RによってP側の第2のスイッチング素子を駆動させるためのスイッチング制御信号D(P)を高周波電力変換器30に出力する。N側素子ドライブ回路59は、制御信号Rを入力し、制御信号RによってN側の第2のスイッチング素子を駆動させるためのスイッチング制御信号D(N)を高周波電力変換器30に出力する。
〔アーク抑制方法〕
次に、本発明に係る交流電源装置におけるアークの抑制方法について説明する。図4は、本発明に係る交流電源装置におけるアーク抑制方法の処理手順を示すフローチャート図である。交流電源装置23におけるアーク抑制方法は、商用の交流電源から直流電力を生成する(S−1)。前記直流電力を負荷装置に見合う直流電力に変換する(S−2)。前記変換した直流電力を高周波交流電力に変換する(S−3)。前記高周波交流電力を前記交流電源と絶縁する(S−4)。前記高周波交流電力から得られる出力電流の変化率を抑制する(S−5)。前記負荷装置24への出力電圧を検知する(S−6)。前記アークの発生を前記出力電圧から高速に検出し、前記高周波交流電力を高速遮断する(S−7)。これにより、アーク現象を高速に捕らえ、高周波電力変換器30から出力されるエネルギーを高速に遮断することができる。したがって、製造物に障害となるアークエネルギーを最小限に抑えることができる。
〔動作〕
次に、本発明に係る交流電源装置23の動作について説明する。先ず、交流電源装置23の全体的な動作について説明する。AC−DC整流器25によって、商用交流電源22の交流電力を整流し、直流電力を出力する。第1の平滑用コンデンサ26によって、直流電力に基づく直流電圧を平滑にし、第1の直流電力を出力する。DC−DC電力変換器27によって、第1の直流電力を第2の直流電力に変換する。すなわち、DC−DC電力変換器27は、第1の直流電力を入力し、DC−DC電力変換器27に内在する第1のスイッチング素子のゲートを、電力制御手段35によるゲート制御信号Aによってオン/オフ制御し、一定の直流電圧、電流、電力(以下、総称して電力という。)を制御し、第2の直流電力を出力する。
第2の平滑用コンデンサ28によって、第2の直流電力に基づく第2の直流電圧を平滑にし、平滑した第2の直流電力を出力する。高周波電力変換器30によって、平滑された第2の直流電力を高周波交流電力に変換する。すなわち、高周波電力変換器30は、平滑された第2の直流電圧を入力し、高周波電力変換器30に内在する第2のスイッチング素子のゲートを、発振制御手段36によるスイッチング制御信号Dによって高速でスイッチングし、高周波交流電力を出力する。高周波トランス31によって、出力された高周波交流電力と入力の商用電源とを電気的に絶縁する。高周波トランス31は、必要に応じて設置され、絶縁した高周波交流電力を負荷装置24に供給する。
次に、電力制御手段35の動作について説明する。電力制御手段35は、図1および図2に示すように、実際直流電圧値〔b〕と第1の電流検出器29による実際直流電流値〔c〕とを入力し、基本電力指令値設定器38による基本電力指令値〔s〕により、第1のスイッチング素子を動作させるためのゲート制御信号AをDC−DC電力変換器27に出力する。
実際直流電圧値〔b〕と実際直流電流値〔c〕とが帰還電力演算器39に入力すると、帰還電力演算器39によって、実際直流電圧値〔b〕と実際直流電流値〔c〕を乗算し、得られる実際帰還電力値を減算器40に出力する。減算器40によって、基本電力指令値〔s〕から実際帰還電力値を減算し、得られる電力偏差値をPID制御器41に出力する。PID制御器41によって、電力偏差値に比例動作させるとともに、前記電力偏差値の積分に比例して入力値を変化させる積分動作、および前記電力偏差値の微分に比例して入力値を変化させる微分動作を組み合わせた制御を行って、操作量をGATE制御器42に出力する。この場合、PID動作の代わりにPI動作のみの制御を行うようにしてもよい。
GATE制御器42によって、PID制御器39による操作量に基づいて、ゲート制御信号Aを第1のスイッチング素子のゲートに出力する。すなわち、電力偏差値が増加すれば、ゲート制御信号Aのオン動作時間が長くなるように制御し、電力偏差値が減少すれば、ゲート制御信号Aのオン動作時間が短くなるように制御する。これにより、電力制御手段35は、入力する直流電力を一定の直流電力に制御することができる。
次に、発振制御手段36の動作について説明する。図5は、本発明に係る交流電源装置における各制御ブロックの信号波形と経過時間との関係を示す図である。図5(E)は、出力電圧帰還信号と経過時間との関係を示す図であり、横軸は経過時間、縦軸は出力電圧帰還信号をそれぞれ示す。図5(G)は、帰還電圧信号の絶対値と経過時間との関係を示す図であり、横軸は経過時間、縦軸は帰還電圧信号の絶対値をそれぞれ示す。図5(H')は、帰還パルス予備信号と経過時間との関係を示す図であり、横軸は経過時間、縦軸は帰還パルス予備信号をそれぞれ示す。図5(H)は、帰還パルス信号と経過時間との関係を示す図である。横軸は経過時間、縦軸は帰還パルス信号をそれぞれ示す。ここで、帰還パルス信号Hは、基準指令(パルス指令信号J)と比較するために、帰還パルス予備信号H'の波形の波高値を基準指令の波高値と同レベルになるように補正した信号である。図5(I)は、スイッチング指令信号と経過時間との関係を示す図であり、横軸は経過時間、縦軸はスイッチング指令信号をそれぞれ示す。図5(J)は、スイッチング指令信号の絶対値と経過時間との関係を示す図である。横軸は経過時間、縦軸はスイッチング指令信号の絶対値をそれぞれ示す。図5(K)は、アーク検出信号と経過時間との関係を示す図である。横軸は経過時間、縦軸はアーク検出信号をそれぞれ示す。この波形は、帰還パルス信号Hとパルス指令信号Jとを比較した波形である。図5(L/M)は、遮断信号および再起動信号と経過時間との関係を示す図である。横軸は経過時間、縦軸は遮断信号および再起動信号をそれぞれ示す。
図6は、本発明に係る交流電源装置における信号波形の拡大図と経過時間との関係を示す図である。図6(J)は、パルス指令信号と経過時間との関係を示す図である。T1は、パルス指令信号の周期であり、例えば20マイクロ秒を示し、T2は、デッドバンド期間であり、例えば6マイクロ秒を示す。T3は、主として第2のスイッチング素子を含む高周波電力変換器30による信号処理時間の遅れであり、例えば4マイクロ秒を示す。T4は、比較器50がアークを検出しない不感帯区間であり、例えば前記時間遅れに余裕時間(例えば2マイクロ秒)を加味した6マイクロ秒を示す。図6(H)は、帰還パルス信号と経過時間との関係を示す図である。点Tは、パルス指令信号Jに対し、帰還パルス信号Hのレベルが急変し始める時刻であり、例えば、あるレベルV1からゼロに変化し始める時刻を示す。図6(K)は、アーク検出信号と経過時間との関係を示す図である。点Uは、パルス状のアーク検出信号が検出され始める時刻を示す。図6(L/M)は、遮断信号および再起動信号と経過時間との関係を示す図である。点Vは、アーク検出信号に基づいて、遮断信号が出力し始める時刻を示す。点Wは、再起動信号が出力し始める時刻を示す。
電圧検出器34による出力電圧帰還信号Eが、アーク検出手段43のパルストランス45に入力すると、パルストランス45によって、電気的に絶縁される出力電圧帰還信号Eを差動増幅器46に出力する。電気的に絶縁される出力電圧帰還信号Eが差動増幅器46に入力すると、差動増幅器46によって、出力電圧帰還信号Eを増幅し、帰還電圧信号FAを絶対値演算器47に出力する。差動増幅器46による帰還電圧信号FAが、絶対値演算器47に入力すると、絶対値演算器47によって、帰還電圧信号FAが片極性の帰還電圧信号Gを電圧判定器49に出力する。これにより、配線経路のグランドに対し高圧側の電圧に電気的なノイズが重畳するときに、コモンモードノイズを低減することができる。
片極性の帰還電圧信号Gおよび基準電圧設定器54による所定の基準電圧信号Nが、電圧判定器49に入力すると、電圧判定器49によって、片極性の帰還電圧信号Gと基準電圧信号Nとを比較し、片極性の帰還電圧信号Gの電圧値が基準電圧信号Nの電圧値を越えるときに、帰還パルス信号Hを比較器50に出力する。ただし、実際のところ、電圧判定器49による帰還パルス信号Hは、出力電圧がパルス指令信号Jと比較できるように、電圧レベルが予め増幅されるものとする。これにより、帰還電圧信号Gが、一定の基準電圧値と比較され、一定値を超えた信号のみが次工程に送られるので、電気的なノイズによる処理回路の誤動作を防止することができる。
電圧判定器49による帰還パルス信号Hおよびパルス指令演算手段44によるパルス指令信号Jが、比較器50に入力すると、比較器50によって、帰還パルス信号Hのレベル値がパルス指令信号Jのレベル値と異なるときのみ、アーク検出信号Kをラッチおよび遮断信号発生器51に出力する。この場合、比較器50は、不感帯区間T4において、例えば、帰還パルス信号Hとパルス指令信号Jとの比較の演算を行わないように設定される。すなわち、比較器50は、帰還パルス信号Hが変化したときに、変化後の帰還パルス信号Hと、不感帯区間T4経過後のパルス指令信号Jとの比較の演算を行う。何故ならば、図6において、不感帯区間T4は、パルス指令信号Jの信号レベルが存在する区間であって、かつ帰還パルス信号Hの立上り部において第2のスイッチング素子に起因する時間遅れが発生する区間(余裕区間を含めて)であるから、この区間T4で、パルス指令信号Jと帰還パルス信号Hとの大小比較の演算を行った場合には、アークを誤って検出してしまうからである。これにより、負荷装置24へ供給される交流電力について1/2周期(ただし、不感帯区間T4を除く)毎に、アークを検出することができる。すなわち、出力電圧帰還信号Eの信号周波数を例えば20KHzとすると、25ミクロン秒毎にアークの検出が可能となる。
以上の説明において、パルス指令信号Jと帰還パルス信号Hとは、それぞれ絶対値変換器56および絶対値変換器47を介した後、比較器50に送られ比較されるが、スイッチング信号生成器55によるスイッチング指令信号Iと帰還電圧信号FAとを、直接プラスマイナスの波形のまま比較するようにしてもよい。また、比較器50は、ディジタル回路、高速演算素子またはソフトウエアを用いて比較演算するようにしてもよい。
比較器50によるアーク検出信号Kが、ラッチおよび遮断信号発生器51に入力すると、ラッチおよび遮断信号発生器51による信号処理時間が遅延して、アーク検出信号Kに対し、出力時間が僅か遅延する遮断信号Lを再起動信号演算器52および出力遮断切替器57に出力する。ラッチおよび遮断信号発生器51による遮断信号Lが、再起動信号演算器52に入力すると、再起動信号演算器52によって、再起動信号演算器52に内蔵するタイマを作動させ、図6に示すように、所定時間T5だけ経過した後タイマがオフとなり、再起動信号Mをラッチおよび遮断信号発生器51に出力する。これにより、ラッチおよび遮断信号発生器51は、再度アーク検出信号を検出するために、一定時間後に遮断信号Lを解除してリセットする。
さらに、遮断信号Lが、パルス指令演算手段44の出力遮断切替器57に入力すると、出力遮断切替器57によって、オンからオフに切替え、スイッチング指令信号Iを遮断し、制御信号Rであるオフ信号をP側素子ドライブ回路58およびN側素子ドライブ回路59に出力する。出力遮断切替器57によるオフ信号が、第2のスイッチング素子を駆動するP側素子ドライブ回路50およびN側素子ドライブ回路51に入力すると、P側素子ドライブ回路50およびN側素子ドライブ回路51によって、第2のスイッチング素子のゲートをオン/オフするスイッチング制御信号をオン状態からオフ状態に変化させ、負荷装置24への交流電力を遮断させる。
以上により、本発明によれば、交流電源装置23の発振制御手段36が、負荷装置24へ供給される交流電力について、当該交流電力の出力電圧帰還信号Eに基づいて帰還パルス信号Hを生成し、また、高周波電力変換器30へ出力されるスイッチング制御信号Dについて、当該スイッチング制御信号Dの元となるスイッチング指令信号Iに基づいてパルス指令信号Jを生成し、前記帰還パルス信号Hとパルス指令信号Jとを比較し、これらの信号のレベル値が異なるときに、アークを検出したとして遮断信号Lを生成するようにした。この場合、アークが発生していないときは、帰還パルス信号Hとパルス指令信号Jとのレベル値が同等になるから遮断信号Lは生成されない。一方、アークが発生したときは、出力電圧帰還信号Eの電圧は低下し、帰還パルス信号Hとパルス指令信号Jとのレベル値が異なるから遮断信号Lは生成される。つまり、この遮断信号Lは、交流電力における出力電圧帰還信号Eの1/2周期毎に判断され生成されるから、アークの発生は、負荷装置24へ供給される交流電力の1/2周期毎に検出することができる。これにより、交流電源装置23は、成膜用基板製造装置21の交流電源装置として、アーク現象を高速に捉えることができ、高周波電力変換器30から出力されるエネルギーを高速に遮断することができる。したがって、製造物に障害となるアークエネルギーを最小限に抑えることができる。
また、本発明によれば、高周波トランス31と負荷装置24との間にリアクタ33を挿入し、電圧検出器34は、図1に示したように、高周波トランス31から負荷装置24をみた場合にリアクタ33の後の電圧を検出するようにした。これにより、高周波トランス31の出力電圧の波形の振動を抑制することができる。図7は、リアクタ33を高周波トランス31と負荷装置24との間に挿入した場合の、リアクタ33前後の電圧波形を示す図である。図7(1)に示すリアクタ33前の電圧波形と、(2)に示すリアクタ33後の電圧波形とを比較すると、リアクタ33後の電圧波形(2)の方が電圧の振動が抑制されていることがわかる。このように、電圧検出器34は、振動の少ない出力電圧を検出することができるから、交流電源装置23は、アーク現象を高速かつ確実に捉えることができる。尚、高周波トランスと負荷装置24との間にリアクタ33を挿入することにより、高周波トランス31の出力電流の変化率を抑制することができると共に、電圧検出器34は、高周波トランス31と負荷装置24との間の差電圧を検出することができ、アーク現象を検出することが可能となる。
本発明に係る交流電源装置を成膜用基板製造装置に適用した場合の制御ブロック図である。 本発明に係る交流電源装置における電力制御手段を示す制御ブロック図である。 本発明に係る交流電源装置における発振制御手段を示す制御ブロック図である。 本発明に係る交流電源装置におけるアーク抑制方法の処理手順を示すフローチャート図である。 本発明に係る交流電源装置における各制御ブロックの信号波形と経過時間との関係を示す図である。 本発明に係る交流電源装置における信号波形の拡大図と経過時間との関係を示す図である。 リアクタ前後の電圧波形を示す図である。 従来技術における装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 直流制御部
2 平滑回路
3 インバータスイッチング部
4 昇圧トランス
5 整流部
6 放電電圧検出回路
7 カレントトランス
8 放電電圧立ち下げ検出回路
9 アーク判定比較回路
10 ゲートドライブ
11 インバータ制御部
12 処理装置本体
13 サイリスタ制御部
21 成膜用基板製造装置
22 商用交流電源
23 交流電源装置
24 負荷装置
25 AC−DC整流器
26 第1の平滑用コンデンサ
27 DC−DC電力変換器
28 第2の平滑用コンデンサ
29 第1の電流検出器
30 高周波電力変換器
31 高周波トランス
33 リアクタ
34 電圧検出器
35 電力制御手段
36 発振制御手段
37 直流制御用電源
38 基本電力指令値設定器
39 帰還電力演算器
40 減算器
41 PID制御器
42 GATE制御器
43 アーク検出手段
44 パルス指令演算手段
45 パルストランス
46 差動増幅器
47 絶対値変換器
48 基準電圧設定器
49 電圧判定器
50 比較器
51 ラッチおよび遮断信号発生器
52 再起動信号演算器
53 スイッチング周波数設定器
54 デッドバンド設定器
55 スイッチング信号生成器
56 絶対値変換器
57 出力遮断切替器
58 P側素子ドライブ回路
59 N側素子ドライブ回路
A ゲート制御信号
B 実際直流電圧信号
C 実際直流電流信号
D スイッチング制御信号
E 出力電圧帰還信号
FA 帰還電圧信号
G 片極性の帰還電圧信号
H 帰還パルス信号
I スイッチング指令信号
J パルス指令信号
K アーク検出信号
L 遮断信号
M 再起動信号
N 基準電圧信号
P スイッチング周波数指令値信号
Q デッドバンド期間信号

Claims (8)

  1. 商用交流電力から変換した高周波交流電力を負荷装置内の電極へ供給する電源であって、前記電極間に発生するアークを抑制する交流電源装置において、
    前記商用交流電力から直流電力を生成するAC−DC整流器と、
    前記直流電力を負荷に見合う直流電力に変換するDC−DC電力変換器と、
    前記変換された直流電力を高周波交流電力に変換する高周波電力変換器と、
    前記高周波交流電力を商用交流電源と絶縁する高周波トランスと、
    前記絶縁された高周波交流電力から得られる電流の変化率を抑制する電流変化率抑制手段と、
    前記絶縁された高周波交流電力における負荷装置への出力電圧を検知する電圧検出器と、
    前記高周波電力変換器のパワー素子を駆動するためのパルス指令波形と前記出力電圧の波形とを比較し、両波形が異なるときにアークの発生を検出し、高周波交流電力の負荷装置への供給を遮断させ、アークエネルギーを抑制するアーク抑制手段と、
    を備えることを特徴とする交流電源装置。
  2. 前記電流変化率抑制手段は、リアクタであることを特徴とする請求項1に記載の交流電源装置。
  3. 前記電圧検出器は、高周波トランスと負荷装置との間に設けられたリアクタの出力電圧を検出し、
    前記アーク抑制手段は、前記アークの発生を検出したときに、高周波電力変換器のパワー素子のゲートをオフすることを特徴とする請求項2に記載の交流電源装置。
  4. 前記アーク抑制手段は、前記パルス指令波形と出力電圧の波形とのレベル値を比較し、両レベル値が異なるときにアークの発生を検出することを特徴とする請求項1に記載の交流電源装置。
  5. 商用交流電力から変換した高周波交流電力を負荷装置内の電極へ供給する交流電源装置により、前記電極間に発生するアーク抑制する方法において、
    前記商用交流電力から直流電力を生成するAC−DC整流工程と、
    前記直流電力を負荷に見合う直流電力に変換するDC−DC電力変換工程と、
    前記変換された直流電力を高周波交流電力に変換する高周波電力変換工程と、
    前記高周波交流電力を前記交流電源と絶縁する電力絶縁工程と、
    前記絶縁された高周波交流電力から得られる電流の変化率を抑制する電流変化率抑制工程と、
    前記絶縁された高周波交流電力における負荷装置への出力電圧を検知する電圧検出工程と、
    前記高周波電力変換工程に用いるパワー素子を駆動するためのパルス指令波形と前記出力電圧の波形とを比較し、両波形が異なるときにアークの発生を検出し、高周波交流電力の負荷装置への供給を遮断させ、アークエネルギーを抑制するアーク抑制工程と、
    を備えることを特徴とするアーク抑制方法。
  6. 前記電流変化率抑制工程は、リアクタにより、前記変換された直流電力を高周波交流電力に変換することを特徴とする請求項5に記載のアーク抑制方法。
  7. 前記電力絶縁工程は、高周波トランスにより、前記高周波交流電力を前記交流電源と絶縁し、
    前記電圧検出工程は、高周波トランスと負荷装置との間に設けられたリアクタの出力電圧を検出し、
    前記アーク抑制工程は、前記アークの発生を検出したときに、高周波電力変換工程に用いるパワー素子のゲートをオフすることを特徴とする請求項6に記載のアーク抑制方法。
  8. 前記アーク抑制工程は、前記パルス指令波形と出力電圧の波形とのレベル値を比較し、両レベル値が異なるときにアークの発生を検出することを特徴とする請求項5に記載のアーク抑制方法。
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