JP4388178B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半透過膜を設けた半透過型液晶パネルに対しバックライト用ELを配設した液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶表示装置は小型もしくは中型の携帯情報端末やノートパソコンの他に、大型かつ高精細のモニターにまで使用されている。さらに携帯情報端末においては、屋外・屋内の双方に使用できるSTN型の半透過型液晶表示装置が開発されている。
【0003】
この半透過型液晶表示装置によれば、太陽光、蛍光灯などの外部照明によって反射型の装置として用いる場合と、バックライトを内部照明として装着した透過型の装置として用いる場合があり、双方の機能を併せもたせるために、半透過膜を使用する技術が提示されている(特開平8−292413号参照)。
【0004】
この半透過型液晶表示装置において、バックライト用に輝度の低いELをシート状に使用する技術が提案されている(特開平9−15596号参照)。すなわち、液晶パネルとELとの間にプリズムシートを配置し、このプリズムシートの外側に半透過膜を設けることで、半透過型液晶表示装置となしている。この半透過膜はアルミ等の金属粒子を液状のアクリル樹脂等に混入し、そして、このような樹脂を印刷したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成の半透過型液晶表示装置を透過型の装置として用いる場合、ELからの光をプリズムシートでもって集光することで、輝度が向上するが、他方の反射型の装置として用いる場合には、液晶パネルと半透過膜との距離が離れていることで、視差が生じ、これにより、斜め方向からの視認性が著しく低下するという課題があった。
【0006】
したがって本発明は上記事情に鑑みて完成されたものであり、その目的はバックライトにELを用いて反射型に使用する際に、斜め方向からの視認性を高めて画像表示の視野角を大きくし、これによって画像表示の認識領域を広くした半透過型液晶表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の液晶表示装置は、透明電極と配向層とを順次積層してなる2つの透明基板間にネマチック型液晶を介在させてなる液晶パネルの一方の透明基板の外面もしくは内面に半透過膜を形成し、この一方の透明基板の外側に集光性部材とバックライト用ELとを順次配設したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1〜図7により説明する。
図1は本発明の液晶表示装置Aの概略断面図、図2は本発明の他の液晶表示装置Bの概略断面図、図3は液晶表示装置Bの集光性部材の要部拡大断面図、図4は本発明の他の液晶表示装置Cの概略断面図である。また、図5は各液晶表示装置A、B、Cの主要部である液晶パネルの概略断面図であり、図6はその液晶パネルの要部拡大断面図である。さらに図7は液晶表示装置A、Bの主要部である他の液晶パネルの概略断面図である。
【0009】
(例1)
図1に示す液晶表示装置Aにおいて、1は液晶パネル、2はELシートであって、ELシート2は内部に前記バックライト用ELである板状のEL発光体3が配設され、EL発光体3の一方主面に集光性部材4を、他方主面に防湿部材5を設けている。
【0010】
集光性部材4はPET(ポリエチレンテレフタレート)からなるシートであって、そのシート上に対し集光作用をもたせるために、頂角90度、ピッチ50μmの微細な直線状のプリズム構造を形成している。他方の防湿部材5もPETからなるシートであるが、プリズム構造ではない。
【0011】
このような構成のELシート2を作製するには、EL発光体3を集光性部材4と防湿部材5とによって挟み込み、そして、周囲を熱溶着することで、EL発光体3を封止する。これにより、EL発光体3をなす蛍光体が湿度に対し弱く、寿命が短くなるという課題が解消される。集光性部材4と防湿部材5とによってEL発光体3を挟むには、ヒートプレス等を用いる。
【0012】
かくして、このようなプリズム構造の集光性部材4を使用することで、別途、プリズムシートを使用する必要がなくなり、これにより、装置全体の厚みが小さくなり、さらに組立工数が減少し、その結果、小型化かつ低コスト化が達成される。
【0013】
なお、集光性部材4のプリズム構造は、「頂角90度、ピッチ50μm」の微細な直線状のプリズム構造以外には、「頂角90度、ピッチ24μm」、あるいは「頂角100度、ピッチ31μm」の仕様でもよく、さらに梨地状にしてもよい。
【0014】
液晶パネル
図5は液晶パネル1の断面図であり、図6は液晶パネル1の要部拡大断面図である。
【0015】
図5において、液晶パネル1の主体6の一方主面側にポリカーボネイトなどからなる位相差板7とヨウ素系の偏光板8とを順次積み重ね、他方主面側にポリカーボネイトなどからなる位相差板9とヨウ素系の偏光板10とを順次積み重ねる。これらはアクリル系の材料からなる粘着材を用いて貼り付ける。さらに偏光板10の上にELシート2を貼りつける。
【0016】
主体6において、11、12はそれぞれ前記透明基板であるセグメント側のガラス基板およびコモン側のガラス基板であって、ガラス基板11上には多数平行に配列したITOからなる透明電極13と、SiO2 からなる絶縁層14と、一定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜15とを順次形成している。
【0017】
また、ガラス基板12の内面に半透過膜16を形成し、半透過膜16の上にカラーフィルタ17とブラックマトリックス18とを形成している。カラーフィルタ17は画素ごとに配し、各カラーフィルタ17間にクロム金属もしくは感光性レジストのブラックマトリックス18とを形成している。なお、ブラックマトリックス18は設けなくてもよい。
【0018】
半透過膜16は光透過性と光反射性の双方の特性を具備しており、しかも、2枚の偏光板の間に挟んだ時に位相差を生じないようにする。
【0019】
また、半透過膜16は鏡面性であっても、散乱性を有していてもよい。散乱性を具備させるには、樹脂によりガラス基板12の内面に凹凸を形成し、その上に半透過膜16を形成すればよい。あるいは半透過膜16の上に散乱性を有する層を設けてもよい。
【0020】
半透過膜16はたとえば、ガラス基板12の上に高屈折率層Aと低屈折率層Bとを交互に順次積層した積層構造にしている。これによって、入射した光の一部は高屈折率層Aにて反射され、それ他の高屈折率層Aを透過した光は低屈折率層Bにて反射され、そして、これら反射光が干渉され、反射性能が著しく高められ、いわゆる増反射が生じる。
【0021】
高屈折率層Aと低屈折率層Bとはその間にて屈折率差があれば、どのような材料でもって構成してもよいが、たとえば高屈折率層Aの屈折率の範囲は2.0〜2.8がよく、TiO2 、ZrO2 、SnO2 などで構成するとよい。これに対する低屈折率層Bの屈折率の範囲は1.3〜1.6がよく、たとえばSiO2 、AlF3 、CaF2 などで構成するとよい。
【0022】
高屈折率層Aの厚み範囲は25〜2000Å、低屈折率層Bの厚み範囲は25〜2000Åにすることで、前述した増反射がもっとも顕著になる。さらに半透過膜16の厚み範囲を50〜12000Åにすることで、この増反射が顕著になる。
【0023】
また、半透過膜16は高屈折率層Aと低屈折率層Bとを交互に順次積層した構造にしたことで、総層数を2層、4層、6層、8層, 10層あるいはそれ以上の層数にて構成する。さらにまた、このような積層構造にしたことで、積層数を変えることで反射率や透過率を所要とおりに設定することができ、これにより、その設計が容易になる。
【0024】
また、半透過膜16は金属層により形成してもよい。すなわち、Al、Cr、SUS系、Agにより構成し、光透過性と光反射性の双方を満たすために、膜厚を50〜350Åするとよく、さらに光透過性を重視する場合には50〜100Åに、光反射性を重視する場合には100〜350Åにするとよい。金属層でもって形成する方が単一の材料を用いるという点で低コストになり、さらにスパッタリング法により容易に安定して高品質な成膜形成できるという点でよい。
【0025】
上記カラーフィルタ17は顔料分散方式、すなわちあらかじめ顔料により調合された感光性レジストを基板上に塗布し、フォトリソグラフィにより形成している。図中のR、G、Bの各表示はそれぞれ赤、緑、青に着色したカラーフィルタ17である。
【0026】
その上にアクリル系樹脂からなるオーバーコート層19と、ITOからなる透明電極20とを形成している。この透明電極20は上記透明電極13と直交している。しかも、透明電極20上に一定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜21を形成している。
【0027】
上記のように形成した各ガラス基板11、12をたとえば200〜270°の角度でツイストされたカイラルネマチック液晶からなる液晶層22を介してシール部材23により貼り合わせる。さらに両ガラス基板11、12間には液晶層22の厚みを一定にするためにスペーサ24を多数個配している。なお、本例の液晶パネル1では絶縁層14、オーバーコート層19を設けているが、それを設けなくてもよい。
【0028】
上記構成の液晶パネル1およびELシート2を備えた液晶表示装置Aを反射型として用いた場合には、太陽光、蛍光灯などの外部照明による照射光は偏光板8と位相差板7と液晶パネル1とを順次通過し、さらに半透過膜16でもって反射され、その反射光が増反射効果により高められ、そして、位相差板7と偏光板8とを通過し、高い輝度が得られる。
【0029】
また、液晶表示装置Aを透過型として用いた場合には、ELシート2の照射光が偏光板10と位相差板9と半透過膜16とを順次通過し、液晶パネル1を通って位相差板7と偏光板8とを順次通過し、これによって偏光板10を通過した光は位相差板9で偏光状態を変え、すなわち反射型として使用するときに半透過膜16で反射される光の偏光状態とELシート2から照射される光の偏光状態が同じ偏光状態になるように位相差板9を設定し、その結果、反射型にて使用したパネルを、そのままの条件で透過型にも使用することができ、反射型もしくは透過型のいずれの場合でも安定した鮮明な色表示ができた。
【0030】
かくして本発明の液晶表示装置Aによれば、液晶パネル1の内部に半透過膜16を設けたことで、反射型の装置として用いても、従来のようにプリズムシートの外側に半透過膜を設けていないことで、液晶パネル1と半透過膜16との距離間隔が短くなり、これによって視差が生じなくなり、斜め方向からの視認性が向上し、その視認性を高め、その結果、画像表示の視野角を大きくし、画像表示の認識領域を広くすることができた。
【0031】
(例2)
前記液晶表示装置Aにおいては、ELシート2に対しプリズム構造を形成しているが、これに代えて図2に示す液晶表示装置Bにおいては、そのプリズム構造をELシートより離している。
【0032】
すなわち、液晶表示装置Bについては、ELシート2aは内部にEL発光体3が配設され、EL発光体3の一方主面および他方主面ともにPETからなるシート状の防湿部材5、5aを設けている。
【0033】
このような構成のELシート2aを作製するにも、EL発光体3を防湿部材5と防湿部材5aもでもって挟み込み、そして、周囲を熱溶着することで、EL発光体3を封止し、これによってEL発光体3をなす蛍光体が湿度に対し弱く、寿命が短くなるという課題が解消される。
【0034】
そして、液晶パネル1とELシート2aとの間にプリズムシートPを配設している。
【0035】
プリズムシートPは、たとえば図3に示すようにPETフィルム25の上に紫外線硬化樹脂(フォトポリマー)からなるプリズム形状に成形したプリズム体26を設けたものであって、ELシート2aから出射される光の放射特性について、その正面輝度を向上させる。
【0036】
かかる液晶パネル1とELシート2aとの間にプリズムシートPを配設してなる液晶表示装置Bを反射型として用いた場合には、太陽光、蛍光灯などの外部照明による照射光は偏光板8と位相差板7と液晶パネル1とを順次通過し、さらに半透過膜16でもって反射され、その反射光が増反射効果により高められ、高い輝度が得られる。
【0037】
また、透過型として用いた場合には、ELシート2aの照射光が偏光板10と位相差板9と半透過膜16とを順次通過し、液晶パネル1を通って位相差板7と偏光板8とを順次通過し、これによって反射型にて使用したパネルを、そのままの条件で透過型にも使用することができ、反射型もしくは透過型のいずれの場合でも安定した鮮明な色表示ができた。
【0038】
かくして本発明の液晶表示装置Bについても、同様に液晶パネル1の内部に半透過膜16を設けたことで、反射型の装置として用いると、従来のようにプリズムシートの外側に半透過膜を設けていないことで、液晶パネル1と半透過膜16との距離間隔が短くなり、これによって視差が生じなくなり、斜め方向からの視認性が向上し、画像表示の視野角が大きくなった。
【0039】
(例3)
前記液晶表示装置Bにおいては、液晶パネル1とELシート2aとの間にプリズムシートPを配設したが、これに代えて図4に示す液晶表示装置Cにおいては、かかるELシート2aの上に光拡散フィルムである集光性部材Sを被覆してELシート2bとなしている。この集光性部材Sは樹脂層の内部に多くの拡散粒子を含有したものであって、印刷でもって形成し、たとえば(株)ツジデン製の拡散板D120を使用する。
【0040】
このようなELシート2bを配設してなる液晶表示装置Cを反射型として用いた場合には、外部照明による照射光は偏光板8と位相差板7と液晶パネル1とを順次通過し、さらに半透過膜16でもって反射され、その反射光が増反射効果により高められ、高い輝度が得られる。また、透過型として用いた場合には、ELシート2bの照射光が偏光板10と位相差板9と半透過膜16とを順次通過し、液晶パネル1を通って位相差板7と偏光板8とを順次通過し、これによって反射型にて使用したパネルを、そのままの条件で透過型にも使用することができ、反射型もしくは透過型のいずれの場合でも安定した鮮明な色表示ができた。
【0041】
かくして本発明の液晶表示装置Cについても、同様に液晶パネル1の内部に半透過膜16を設けたことで、反射型の装置として用いると、従来のようにバックライト用ELの外側に半透過膜を設けていないことで、液晶パネル1と半透過膜16との距離間隔が短くなり、これによって視差が生じなくなり、斜め方向からの視認性が向上し、画像表示の視野角が大きくなった。
【0042】
他の液晶パネルについて
液晶パネル1は上記のような構成以外に、下記のようにさまざまな構成であってもよい。たとえば、前記液晶パネル1では、ガラス基板12の内側面には半透過膜16を形成したが、これに代えて、ガラス基板12の外側面には半透過膜16を形成してもよい。
【0043】
また、液晶パネル1に対し、さらに主体6のガラス基板11と位相差板7との間の光散乱性の板状体を形成してもよい。この光散乱性の板状体にはたとえば大日本印刷(株)製のIDS(Internal Diffusing Sheet)の光散乱膜があり、樹脂中にビーズ等を含有させたものである。その他に平板の表面に光散乱性の凹凸を設けてもよい。
【0044】
このような光散乱膜を主体6と位相差板7との間に設けることで、反射型として用いた場合、半透過膜16でもって反射された反射光は光散乱膜でもって正反射方向以外の方向にも散乱され、これによって画像表示の視野角が大きくなり、画像表示の認識領域が広くなった。
【0045】
さらにまた、液晶パネル1については、半透過膜16を設けているが、このような半透過膜16に代えて、透明電極13を半透過膜でもって形成した液晶パネル1aでもよく、これによってコストが低減できる。その半透過膜用の電極は金属膜で形成するとよい。ただし、ELシート2、2a、2bの配設部位は上記液晶パネル1と反対側にする。
【0046】
この液晶パネル1aを図7によって下記のとおり説明する。
主体6aにおいて、セグメント側のガラス基板11上には多数平行に配列したITOからなる半透過膜用の電極27と、SiO2 からなる絶縁層14と、一定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜15とを順次形成している。
【0047】
また、コモン側のガラス基板12の上にカラーフィルタ17とブラックマトリックス18とを形成している。
【0048】
電極27についても光透過性と光反射性の双方の特性を具備しており、しかも、2枚の偏光板の間に挟んだ時に位相差を生じないようにする。また、電極27は鏡面性であっても、散乱性を有していてもよい。散乱性を具備させるには、樹脂によりガラス基板の内面に凹凸を形成し、その上に半透過膜(電極27)を形成すればよい。さらにこの半透過膜の上に散乱性を有する層を設けてもよい。
【0049】
上記カラーフィルタ17の上にアクリル系樹脂からなるオーバーコート層19と、ITOからなる透明電極20とを形成している。この透明電極20は上記透明電極13と直交している。しかも、透明電極20上に一定方向にラビングしたポリイミド樹脂からなる配向膜21を形成している。
【0050】
上記のように形成した各ガラス基板11、12を液晶層22を介してシール部材23により貼り合わせる。さらに両ガラス基板11、12間には液晶層22の厚みを一定にするためにスペーサ24を多数個配している。
【0051】
上記構成の液晶パネル1aを備えた各種液晶表示装置A,B,Cを反射型として用いた場合には、太陽光、蛍光灯などの外部照明による照射光は偏光板8と位相差板7と液晶パネル1とを順次通過し、さらに電極27でもって反射され、その反射光が増反射効果により高められ、そして、位相差板7と偏光板8とを通過し、高い輝度が得られる。
【0052】
また、液晶表示装置A,B,Cを透過型として用いた場合には、ELシート2、2a、2bの照射光が偏光板10と位相差板9と半透過膜16とを順次通過し、液晶パネル1を通って位相差板7と偏光板8とを順次通過し、これによって偏光板10を通過した光は位相差板9で偏光状態を変え、すなわち反射型として使用するときに半透過膜16で反射される光の偏光状態とELシート2、2a、2bから照射される光の偏光状態が同じ偏光状態になるように位相差板9を設定し、その結果、反射型にて使用したパネルを、そのままの条件で透過型にも使用することができ、反射型もしくは透過型のいずれの場合でも安定した鮮明な色表示ができた。
【0053】
かくして上記構成の液晶パネル1aを備えた各種液晶表示装置A,B,Cによれば、液晶パネル1aの内部に電極27を設けたことで、反射型の装置として用いても、従来のようにピリズムシートの外側に半透過膜を設けていないことで、液晶パネル1aと電極27との距離間隔が短くなり、これによって視差が生じなくなり、斜め方向からの視認性が向上し、その視認性を高め、その結果、画像表示の視野角を大きくし、画像表示の認識領域を広くすることができた。
【0054】
【実施例】
つぎに(1)液晶パネル1を備えた液晶表示装置Aと、(2)液晶パネル1を備えた液晶表示装置Cと、(3)特開平9−15596号にて提示された従来の半透過型液晶表示装置とに対し、輝度および色度を測定したところ、表1に示すような結果が得られた。
【0055】
EL用インバータにはNEC製INV−NS−210を使用し、入力電圧を5.0Vに、入力電流を0.13Aに設定し、そして、輝度及び色度の測定にはミノルタ製CS−100を使用し、透過型の場合には一定輝度を有する同一のバックライトを使用し、反射型の場合には同一光源(ELシート2)を液晶パネルに対し一定の角度で照射することで、それぞれの輝度を液晶パネルの法線方向で測定した。
【0056】
【表1】
【0057】
表1の結果から明らかなとおり、本発明(1)の液晶表示装置Aと、本発明(2)の液晶表示装置Cにおいては、双方とも透過型においては、高輝度が得られ、さらに反射型においても反射率に優れ、良好な輝度が得られた。しかるに従来例(3)においては、とくに反射率が低いことがわかる。
【0058】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更や改善などは何ら差し支えない。たとえば、上記の実施形態においては、STN型単純マトリックスタイプのカラー液晶表示装置でもって説明しているが、そのほかにモノクロのSTN型単純マトリックスタイプの液晶表示装置であっても、あるいはTN型単純マトリックスタイプの液晶表示装置やTN型アクティブマトリックスタイプなどのツイストネマチック型液晶表示装置、双安定型単純マトリックスタイプのモノクロ、カラー液晶表示装置であっても同様な作用効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の液晶表示装置によれば、液晶パネルの一方の透明基板の外面もしくは内面に半透過膜を形成し、この一方の透明基板の外側に集光性部材とバックライト用ELとを順次配設したことで、とくに反射型の装置として用いる場合には、液晶パネルと半透過膜との距離間隔が短くなり、これにより、斜め方向からの視認性が著しく高め、画像表示の視野角を大きくし、その結果、画像表示の認識領域を広くした半透過型液晶表示装置が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の断面概略図である。
【図2】本発明の他の液晶表示装置の断面概略図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の集光性部材の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の他の液晶表示装置の概略断面図である。
【図5】本発明の液晶表示装置の主要部である液晶パネルの概略断面図である。
【図6】本発明に係る液晶パネルの要部拡大断面図である。
【図7】本発明の液晶表示装置の主要部である他の液晶パネルの概略断面図である。
【符号の説明】
A、B、C 液晶表示装置
1 液晶パネル
2、2a ELシート
3 EL発光体
4 集光性部材
5 防湿部材
6、6a 主体
7、9 位相差板
8、10 偏光板
13 透明電極
15 配向膜
16 半透過膜
17 カラーフィルタ
Claims (1)
- 液晶パネルと、
前記液晶パネルの背面側に配置されており、前記液晶パネルに対して光を照射するためのELシートと、を備えた液晶表示装置であって、
前記ELシートは、プリズム構造の集光性部材と、EL発光体と、防湿部材とを有し、
前記集光性部材、前記EL発光体、および前記防湿部材は、前記液晶パネル側からこの順に配置されており、
前記EL発光体は、前記集光性部材および前記防湿部材と接するようにして封止されている、液晶表示装置。
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