JP4383944B2 - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 Download PDF

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Description

本発明はインクジェット記録装置に関し、特に光沢度の高い記録媒体における記録部の光沢を制御する方法に関するものである。
インクジェット記録方法は、記録液(インク)の小滴を記録素子より吐出させ、これを紙などの記録媒体に付着させて記録を行うものである。インク滴を吐出させるためのエネルギ手段としては、様々なものが挙げられるが、特に、記録素子内部に電気熱変換体を用いた構成は、高密度なマルチオリフィス化が比較的容易に実現でき、高速かつ高密度な記録を実現できることから、近年広く有用されている(特許文献1、特許文献2および特許文献3参照。)。
従来、インクジェット記録に用いられるインクにおいては、水を主成分し、色材として、主成分である水に溶解しやすい染料を適用する場合が多かった。このような染料インクでは、色材が水分とともに記録媒体の内部まで浸透しやすいものが多い。よって、表面の平滑性が高く光沢のある媒体に記録した場合にも、媒体の表面の平滑性は維持され、十分に高い光沢を有する記録物を得ることが可能であった。従って、画像に対して光沢性を付与するための技術課題に対しては、記録媒体の改良を施すことで対応が図られていた。
ところで近年では、記録物の耐光性や耐水性を、更に向上させることへの要求が高まっており、これに答えるために、顔料を色材としたインクの開発が進められて来ている。一般に顔料インクにおいては、色材が水分とともに記録媒体の内部まで浸透しにくい場合が多い。よって、記録媒体における定着性あるいは光沢性において、対応すべき問題が提起されている。定着性については、例えばマルチパス記録を採用することによってある程度解決することが出来る。
図1は、マルチパス記録を説明するための模式図である。マルチパス記録とは、一般にシリアル型のインクジェット記録装置で適用され、記録媒体の同一画像領域に対し、複数回の記録走査に分けて画像が段階的に形成されていく方法である。
図において、図1(a)は、1回目の記録走査が行われた後の記録媒体の様子を示している。ここでは、1回目の記録走査で着弾されたドットを1と示し、互いに重ならない状態で記録されている例を示している。図1(b)は、2回目の記録走査が行われた後の記録媒体の様子を示している。2回目の記録走査で記録されたドットは2と示している。図1(c)は、3回目の記録走査が行われた後の、図1(d)は、4回目の記録走査が行われた後の記録媒体の様子をそれぞれ示しており、それぞれの記録走査で着弾されたドットは3および4として示している。以上4回の記録走査で同一画像領域への記録が完成している。それぞれの記録走査でどの位置への記録を可能とするかは、記録データと、マスクパターンと呼ばれる2値データとのAND処理をかけること等によって決定されている。
マルチパス記録においては、各記録走査の間に記録媒体の搬送を行うので、記録媒体においては、所定の時間差をおいてインク滴が付与される。よって、普通紙など顔料インクの吸収速度が遅い記録媒体においても、付与されたインク滴を少しずつ乾燥させながら記録を進めて行くことが出来るので、定着の問題に対して良好な結果が得られるのである。
また、各記録走査の間には、記録媒体の搬送が行われているので、同一画像領域に記録する記録素子は各記録走査で異なっている。よって、記録素子毎の吐出ばらつきが生じた場合にも、これを分散させ、画像上目立たなくさせることが出来る。また、記録走査と記録走査の間に生じるつなぎ部では、搬送量のばらつきによって白スジや黒スジが生じてしまう場合があるが、これに対しても、マルチパス記録を行うことによって画像上目立たなくすることが出来る。上記記録素子単位の吐出ばらつきや搬送量のばらつきは、製造工程や精度の状態からどうしても生じてしまう画像劣化の要因である。よって、上述したマルチパス記録は、シリアル型のインクジェット記録装置において、画像品位を保持する上で重要な記録技術であり、極一般的に採用されている。
特公昭61−59911号公報 特公昭61−59912号公報 特公昭61−59914号公報 特開2001―200183号公報 特開2001―323192号公報 特開平9−208870号公報 米国特許第4,723,129号明細書 米国特許第4,740,796号明細書 米国特許第4,463,359号明細書 米国特許第4,345,262号明細書 米国特許第4,313,124号明細書 米国特許第4,558,333号明細書 米国特許第4,459,600号明細書 特開昭59−123670号公報 特開昭59−138461号公報
しかしながら、光沢紙のように表面に特殊な加工が施された記録媒体に対してマルチパス記録を行うと、記録部における光沢を損なう場合があるという新たな課題を、本発明者は見出した。
一般に、光沢紙のような記録媒体においては、インク溶剤の吸収や色材の定着を向上させるための微細な孔が表面に設けられており、染料インクでは染料が水分とともに孔を介して吸収される。しかし、顔料インクの場合、顔料分子は水に溶解しにくいので、微粒子となって水分中に分散しており、その微粒子の大きさが上記孔の大きさよりも大きいために、色材が水分とともに記録媒体の内部まで浸透し難い。すなわち、顔料の微粒子は、記録媒体の表面に堆積した状態で定着してしまうので、記録媒体の表面における平滑性が損なわれ、これにより光沢が失われると考えられている。
このように記録媒体に吸収されにくい顔料インクであっても、記録後の領域において所定の平滑性が保たれていれば、ある程度の光沢は得られる。しかしながら、本発明者らが鋭意検討を行ったところ、マルチパス記録を採用することにより、記録面における光沢は更に失われていくことが確認された。
色材が水分とともに記録媒体の内部まで浸透し難い顔料インクでは、各記録走査で付与されたドットが記録媒体上で順々に乾燥し、重ねられながら定着する。よって、例えば図1で説明した4回のマルチパス記録の場合には、インクの層が4段階に重ねられる。これに対し、マルチパス記録を採用せずに1回の記録走査で全画像を完成された場合には、1段階のインク層が存在するのみである。よって、マルチパス記録を採用した場合のほうが、採用しなかった場合に比べ、記録媒体の表面における凹凸が激しく、光沢性が失われやすいのである。
上記問題に対し、既にいくつかの解決案が提案されている。例えば、特許文献4によれば、インクを記録媒体に付与した後に、加熱ローラを用いて定着させることにより光沢度を向上させる方法が開示されている。
また、特許文献5においては、顔料インク中に光硬化性モノマーやオリゴマーを含有させ、インクを記録媒体に付与した後に、紫外線等を照射してインクを硬化させる方法が開示されている。同文献によれば、紫外線等を照射することによりインク表面に樹脂皮膜が形成され、これにより表面の平滑性および光沢度が向上するという内容が記載されている。
一方、光沢性を向上させるためのインクの条件として、平均粒径が200nm以下の顔料微粒子と、平均粒径が200nm以下の樹脂エマルジョンを少なくとも含む顔料インクも提案されている(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら上記特許文献4および特許文献5に記載されているような方法は、記録物を過熱するための加熱ローラや、紫外線などを照射するための光照射手段などを必要とするため、記録装置が大掛かりになり、画像形成プロセスも複雑になる。近年のインクジェット記録装置においては、高品位な画像やスピーディな記録速度のみならず、ユーザに対し低価格に提供可能であることも重要な課題である。よって、上記特許文献のように、光沢性を回復するための大掛かりな構成を新たに具備することは、あまり現実的な方法とは言えない。
また、特許文献6に開示されたインクのように、成分中に樹脂エマルジョンを含むようなものは、使用頻度が増すにつれて記録素子からの吐出安定性が不十分となり、固着したインクによって吐出口が塞がれて吐出不良を招く恐れがある。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、成分中に樹脂エマルジョンを含まない顔料インクを用いながらも、また、加熱ローラによる定着や紫外線照射による硬化などの後処理を必要とせずとも、顔料インクを用いて記録を行うシリアル型のインクジェット記録装置において、光沢を有する記録媒体に対しても、記録部分の光沢性を極力損なわず、良好な光沢感が維持可能な記録方法を提供することである。
そのために本発明は、顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を実行するための手段を備え、前記第1の記録媒体は光沢紙であり、前記第2の記録媒体はマット紙であり、前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とする。
また、本発明は、顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を実行するための手段を備え、前記第1の記録媒体は光沢系記録媒体であり、前記第2の記録媒体は光沢系記録媒体ではない所定の記録媒体であり、前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とする。
また、本発明は、顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を含む複数の記録モードの中から選択される1つの記録モードを実行する工程を備え、前記第1の記録媒体は光沢紙であり、前記第2の記録媒体はマット紙であり、前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とする。
また、本発明は、顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を含む複数の記録モードの中から選択される1つの記録モードを実行する工程を備え、前記第1の記録媒体は光沢系記録媒体であり、前記第2の記録媒体は光沢系記録媒体ではない所定の記録媒体であり、前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とする。
本発明によれば、光沢系記録媒体(光沢紙)に対するNパス記録の際には、同じ記録走査での隣接画素への記録を許容する第1のマスクパターンを使用するため、記録部の平滑性を高めることができ、これにより、記録部と非記録部との光沢差を軽減することができる。また、光沢系媒体以外の所定の記録媒体(例えば、マット紙)に対するNパス記録の際には、同じ記録走査での隣接画素への記録を許容しない第2のマスクパターンを使用するため、第1のマスクパターンを用いる場合に比べて、隣接画素へ付与されるインク同士の滲みを軽減することができる。
以下に本発明の実施形態を詳細に説明する。
図2は、本実施形態に適用するインクジェット記録装置の要部を示す概略斜視図である。図において、インクジェット記録装置は、ケーシング1008内に長手方向に沿って設けられ、記録媒体としての用紙1028を矢印Pで示す方向に間欠的に搬送する搬送装置1030と、用紙1028の搬送方向Pに略直交する矢印S方向に略平行に、ガイド軸1014に沿って往復運動する記録部1010と、記録部1010を往復運動させる駆動手段としての移動駆動部1006とを含んで構成されている。 移動駆動部1006は、所定の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ1026aおよび1026b、プーリ1026に巻きかけられたベルト1016、ローラユニット1022aおよび1022b、ローラユニット1022に略平行に配置され記録部1010のキャリッジ部材1010aに連結されるベルト1016を順方向及び逆方向に駆動させるモータ1018と、を含んで構成されている。
モータ1018が作動状態とされてベルト1016が矢印R方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは、矢印S方向に所定の移動量だけ移動される。また、モータ1018が作動状態とされて、ベルト1016が矢印R方向とは逆方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは、矢印S方向とは反対の方向に所定の移動量だけ移動される。更に、移動駆動部1006の一端部には、キャリッジ部材1010aのホームポジションとなる位置に、記録部1010の吐出回復処理を行うための回復ユニット1024が、記録部1010のインク吐出口配列に対向して設けられている。
記録部1010は、4色のインクをそれぞれ記録するためのインクジェットカートリッジ(以下、単にカートリッジと記述する場合がある)1012Y、1012M、1012C及び1012Bによって構成されている。それぞれのカートリッジには、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの顔料を含有した顔料インクが収容されており、キャリッジ部材1010aに対して着脱自在に備えられている。各カートリッジに収納されたインクは、それぞれ不図示の記録ヘッドに供給され、各記録ヘッドからは画像データに従ったインクの吐出が行われる。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置における制御系の構成を説明するためのブロック図である。図において、400は、本実施形態のインクジェット記録装置であり、ホストコンピュータ2000と外部接続されている。402はCPUであり、インクジェット記録装置400内部の各種機能の制御を行っている。ホストコンピュータ2000から入力される記録すべき文字や画像のデータは、受信バッファ401を介して入力される。一方、正しくデータが受信されたか否かを通知するための信号や、記録装置400の動作状態を知らせるための信号も、受信バッファ401を介してホストコンピュータに送信される。受信バッファ401で授受されるデータは、CPU402の管理下においてメモリ部403に転送され、メモリ部403のRAMに一時的に記憶される。なお、このメモリ部403には、インクジェット記録装置で行われる記録動作や回復動作等を制御するための制御プログラムや、マルチパスの際に使用されるマスクパターンのデータが格納されている。
機械コントロール部404は、CPU402からの指令により、キャリッジモータやラインフィードモータ等の機械部405の駆動制御を行う。センサ/SWコントロール部406は、各種センサやSW(スイッチ)からなるセンサ/SW部407からの信号を、CPU402に転送する。表示素子コントロール部408は、CPU402からの指令により、表示パネル群のLEDや液晶表示素子等からなる表示部409の制御を行う。記録ヘッドコントロール部410は、CPU402からの指令により、記録ヘッド104の制御を行う。また、記録ヘッドコントロール部410は、記録ヘッド104の状態を示す温度情報等を検出して、それらをCPU402に通知する。
図4は、本実施形態の1色分のインクジェット記録ヘッド104を示した概略斜視図である。本実施形態で適用する記録ヘッド104においては、ガラス、セラミックス、プラスチック或いは金属等からなる基板934が用いられている。このような基板の材質は、本発明の本質ではなく、流路構成部材の一部として機能し、インク吐出エネルギ発生素子、及び後述する液流路、吐出口を形成する材料層の支持体として、機能し得るものであれば特に限定されるものではない。ここでは、Si基板(ウエハ)を用いた構成で説明する。基板934上には、インク吐出口が形成されている。形成方法としては、レーザー光による形成方法の他、例えば、オリフィスプレート(吐出口プレート)935として感光性樹脂とを適用し、MPA(Mirror Projection Aliner)等の露光装置により形成する方法も挙げられる。
図において、基板934には、電気熱変換素子(以下、ヒータと記述する場合がある)931、及び、共通液室部としての長溝状の貫通口からなるインク供給口933が配備されている。ヒータ931は、インク供給口933の長手方向の両側に、それぞれ1列ずつ互いにずれた位置に配列されており、1列中では、600dpi(ドット/インチ;参考値)のピッチで各ヒータ931が配置されている。
基板934には、インク流路を形成するためのインク流路壁936が設けられており、インク流路壁936には、更に各ヒータと対向した位置に配備された複数の吐出口832を備える吐出口プレート935が設けられている。
図においては、インク流路壁936と吐出口プレート935とは、別部材として示されているが、このインク流路壁936を、例えば、スピンコート等の手法によって基板934上に形成することにより、インク流路壁936と吐出口プレート935とを同一部材として同時に形成することも可能である。なお、吐出口面(上面)935a側は撥水処理が施されている。
図中示した矢印SおよびPは、図2と同様の方向を示しており、各吐出口より吐出を行いながら、矢印S方向へ記録ヘッドが移動走査する記録主走査と、記録媒体を矢印S方向へ搬送する副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体である用紙1028には、1200dpiの記録密度で画像が形成される構成となっている。
以下に、本実施形態で適用可能な顔料インクについて説明する。ここ挙げる例は、本実施形態に適用可能な例を列挙するものであって、本発明を限定するものはない。無論、背景技術の項で挙げた文献などで開示されている公知技術を利用することもできる。
本実施形態で適用する顔料インクの顔料は、顔料インクの全重量に対して、重量比で1〜20重量%、好ましくは2〜12重量%の範囲で用いる。以下に適用可能な顔料の種類を色ごとに提示する。
黒色の顔料としてはカーボンブラックが挙げられ、例えば、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックであって、一次粒子径が15〜40mμ(nm)、BET法による比表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量が40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH値が2〜9等の特性を有するものが好ましい。この様な特性を有する市販品としては、例えば、No.2300、No.900、MCF88、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、No.2200B(以上、三菱化成製)、RAVEN1255(以上、コロンビア製)、REGAL400R、REGAL330R、REGAL660R、MOGUL L(以上キャボット製)、Color Black FWl、COLOR Black FW18、Color Black S170、Color Black S150、Printex 35、Printex U(以上、デグッサ製)等が挙げられる。
イエローの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Yellow 1、C.I.Pigment Yellow 2、C.I.Pigment Yellow 3、C.I.Pigment Yellow 13、C.I.Pigment Yellow 16、C.I.Pigment Yellow 83等が挙げられる。
マゼンタの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Red 5、C.I.Pigment Red 7、C.I.Pigment Red 12、C.I.Pigment Red 48(Ca)、C.I.Pigment Red 48(Mn)、C.I.Pigment Red 57(Ca)、C.I.Pigment Red 112、C.I.Pigment Red 122等が挙げられる。
シアンの顔料としては、例えば、C.I.Pigment Blue 1、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigment Blue 3、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 16、C.I.Pigment Blue 22、C.I.Vat Blue 4、C.I.Vat Blue 6等が挙げられる。
なお、以上の他、自己分散型顔料など新たに製造された顔料も、使用することが可能である。
顔料の分散剤としては、水溶性樹脂であればどの様なものでもよいが、重量平均分子量が1,000〜30,000の範囲のものが好ましく、更に好ましくは、3,000〜15,000の範囲のものが適当である。この様な分散剤として、具体的には、例えば、スチレン、スチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の脂肪族アルコールエステル等、アクリル酸、アクリル酸誘導体、マレイン酸、マレイン酸誘導体、イタコン酸、イタコン酸誘導体、フマール酸、フマール酸誘導体、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルアミド、及びその誘導体等から選ばれた少なくとも2つ以上の単量体(このうち少なくとも1つは親水性の重合性単量体)からなるブロック共重合体、或いは、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又はこれらの塩等が挙げられる。或いは、ロジン、シェラック、デンプン等の天然樹脂も好ましく使用することができる。これらの樹脂は、塩基を溶解させた水溶液に可溶であり、アルカリ可溶型樹脂である。尚、これらの顔料分散剤として用いられる水溶性樹脂は、顔料インクの全重量に対して0.1〜5重量%の範囲で含有させるのが好ましいが、本発明の効果は、顔料インクの全重量に対してより少ない範囲で顕著に確認される。
特に、上記した様な顔料が含有されている顔料インクの場合には、顔料インクの全体が中性又はアルカリ性に調整されていることが好ましい。この様なものとすれば、顔料分散剤として使用される水溶性樹脂の溶解性を向上させ、長期保存性に一層優れた着色インクとすることができるのである。但し、この場合、インクジェット記録装置に使われている種々の部材の腐食の原因となる恐れがあるので、好ましくは、7〜10のpH範囲とするのがよい。この際に使用されるpH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の各種有機アミン、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物等の無機アルカリ剤、有機酸や鉱酸等が挙げられる。上記に列挙した様な顔料及び分散剤である水溶性樹脂は、水性液媒体中に分散又は溶解される。
本発明で使用される顔料が含有された顔料インクにおいて好適な水性液媒体は、水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒であり、水としては種々のイオンを含有する一般の水ではなく、イオン交換水(脱イオン水)を使用するのが好ましい。
水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレングリコール等の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエーテルが好ましい。
上記した様な水溶性有機溶剤の顔料インク中の含有量は、一般的には、顔料インクの全重量の3〜50重量%の範囲、より好ましくは3〜40重量%の範囲で使用する。又、使用される水の含有量としては、顔料インクの全重量の10〜90重量%、好ましくは30〜80重量%の範囲とする。
又、本発明および本実施形態に適用可能な顔料インクとしては、上記の成分の他に、必要に応じて所望の物性値を持つ着色インクとする為に、界面活性剤、消泡剤、防腐剤等を適宜に添加することができる。特に浸透促進剤として機能する界面活性剤は、記録媒体に顔料インクの液体成分を速やかに浸透させる役割を担うための適量を添加する必要がある。添加量の例としては、0.05〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%が好適である。アニオン性界面活性剤の例としては、カルボン酸塩型、硫酸エステル型、スルホン酸塩型、燐酸エステル型等、一般に使用されているものを何れも好ましく使用することができる。
上記した顔料インクの作製方法を説明する。始めに、分散剤としての水溶性樹脂と、水とが少なくとも含有された水性媒体に顔料を添加し、混合撹拌した後、後述の分散手段を用いて分散を行い、必要に応じて遠心分離処理を行って所望の分散液を得る。次に、この分散液にサイズ剤、及び、上記で挙げた様な適宜に選択された添加剤成分を加え撹拌して顔料インクとする。
なお、分散剤として前記した様なアルカリ可溶型樹脂を使用する場合には、樹脂を溶解させる為に塩基を添加することが必要であるが、この際の塩基類としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミンメチルプロパノール、アンモニア等の有機アミン、或いは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基が好ましく使用される。
また、顔料インクの作製方法においては、顔料を含む水性媒体を攪拌し、分散処理する前に、プレミキシングを30分間以上行うのが効果的である。即ち、この様なプレミキシング操作は、顔料表面の濡れ性を改善し、顔料表面への分散剤の吸着を促進することができる為、好ましい。
上記した顔料の分散処理の際に使用される分散機は、一般に使用される分散機なら、如何なるものでもよいが、例えば、ボールミル、ロールミル及びサンドミル等が挙げられる。その中でも、高速型のサンドミルが好ましく使用される。この様なものとしては、例えば、スーパーミル、サンドグラインダー、ビーズミル、アジテータミル、グレンミル、ダイノーミル、パールミル及びコボルミル(何れも商品名)等が挙げられる。
また、顔料インクをインクジェット記録方法では、記録素子での目詰りを防止するために、最適な粒度分布を有する顔料を用いるが、所望の粒度分布を有する顔料を得る方法としては、分散機の粉砕メディアのサイズを小さくすること、粉砕メディアの充填率を大きくすること、処理時間を長くすること、吐出速度を遅くすること、粉砕後フィルタや遠心分離機等で分級すること、及びこれらの手法の組合せ等の手法が挙げられる。
以下に、本実施形態のインクジェット記録装置における記録方法を説明する。本実施形態のインクジェット記録装置は、普通紙のほか、上質紙として表面に光沢を有する光沢紙、光沢を有さないマット紙などへの記録が可能となっている。どの記録媒体に対しても上述したマルチパス記録を適用するが、記録媒体の種類によってマルチパス数および適用するマスクの形態を異ならせている。図3で示したメモリ403には、各記録媒体に対応するマスクパターンが予め複数格納されているものとする。
図5は、本実施形態のCPU402が行う、記録時の判断処理および記録処理を説明するためのフローチャートである。記録が開始されると、ステップS51にて、CPU402は、まずホストコンピュータ2000より画像データを受信する。画像データには、実際の画像データのほか、記録媒体の種類などの情報が含まれている。
ステップS52では、受信した画像データの情報を解析し、これから記録する記録媒体の種類が普通紙であるか、光沢紙であるか、マット紙であるかを判断する。普通紙と判断された場合ステップS53に進み、2パスのマルチパス記録によって画像が形成される。光沢紙と判断された場合、S54へ進み、4パスのマルチパス記録によって画像が形成される。また、マット紙である場合には、ステップS55へ進み、やはり4パスのマルチパス記録によって画像が形成される。
図6(a)〜(c)は、ステップS53〜S55のそれぞれで適用されるマスクパターンを示した図である。各格子は1つのインクドットが記録される領域(1画素)を示しており、ここでは、16画素×16画素の領域におけるマスクパターンを示している。実際の記録の際には、ここに示す16画素×16画素のマスクパターンが、縦横ともに繰り返されて適用されるものと考えてよい。
図6(a)は、ステップS53において、普通紙に適用される2パスのマスクパターンを示している。記録媒体においては、まず第1の記録走査にて、1パス目のマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録される。続く第2の記録走査では2パス目のマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録される。1パス目と2パス目のマスクパターンは、互いに補完の関係にあるため、記録媒体の同一画像領域においては、以上2回の記録走査で画像データの全てが記録される。
図6(b)は、ステップS54において、光沢紙に適用される4パスのマスクパターンを示している。記録媒体においては、普通紙と同様に、まず第1の記録走査にて、1パス目のマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録され、続く第2、第3、および第4の記録走査で、それぞれのマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録される。1パス目〜4パス目のマスクパターンは、互いに補完の関係にあるため、記録媒体の同一画像領域においては、4回の記録走査で画像データの全てが記録される。
図6(c)は、ステップS55において、マット紙に適用される4パスのマスクパターンを示している。記録媒体においては、光沢紙と同様に、まず第1の記録走査にて、1パス目のマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録され、続く第2、第3、および第4の記録走査で、それぞれのマスクパターンに従って間引かれた記録データが記録される。1パス目〜4パス目のマスクパターンは、互いに補完の関係にあるため、記録媒体の同一画像領域においては、4回の記録走査で画像データの全てが記録される。
ステップS54およびステップS55では、ともに4パスのマルチパス記録が行われるが、それぞれ適用されるマスクパターンが異なっている。図6(b)では、4画素×4画素が同じ走査で記録される単位領域を形成しており、この領域を単位として各記録走査でインクが付与されている。これに対して、図6(c)では、隣接した画素は同じ記録走査では記録されない構成となっており、記録媒体においては単独ドットが分散されて付与される形態となっている。
図7は、上記図6(b)のマスクを用いて記録媒体にインクを付与した場合の、ドットの記録状態を示した図である。ここに示される16ドットは、図1(d)と同様に広がって記録されているが、全て1回目の記録走査で記録されたドット1となっており、記録媒体上での堆積状態は一様となっている。
図8は、上記図6(b)および(c)のマスクを用いて記録媒体にインクを付与した場合の、記録媒体上でインクが堆積する状態を示した模式的断面図である。図8(a)は、図6(b)のマスクに従って4パスのマルチパス記録を行った場合のインクの堆積状態、図8(b)は、図6(c)のマスクに従って、4パスのマルチパス記録を行った場合のインクの堆積状態をそれぞれ示している。1パス目の記録走査で記録されたドット〜4パス目の記録走査で記録されたドットは、図1と同様に1〜4として示している。先行する記録走査で付与されたインクは記録媒体上で堆積しながらも、より下層に定着している。図からも判るように、適用するマスクパターンによって、記録媒体表面の平滑性に差が現れていることが分かる。
マット紙の場合、特に記録部の光沢感に関する問題は提起されないので、平滑性を保つための記録方法を特別駆使する必要はない。よって、本実施形態においては従来と同様に分散性に富んだマスクパターンを適用している。一方、光沢紙の場合、顔料インクを適用した場合には、記録部と非記録部の光沢感の差異が問題となる。よって、本実施形態においては、図6(b)に示したようなマスクパターンを適用することによって、記録媒体表面での平滑性を極力維持することに努めている。
なお、ここでは、4画素×4画素を単位領域としたマスクパターンを用いて説明してきたが、本実施形態の効果を得るための形態は、これに限ったものではない。記録媒体表面の凹凸は、異なる記録走査で記録される2つのドットの重なり部において発生するものである。本実施形態のように4画素×4画素を1度に記録することは、上記重なり部自体をなるべく発生させないという作用があり、これによって凹凸が減り平滑性が保たれているのである。よって、4画素×4画素でなくとも、n×m画素の単位、あるいは矩形でなくとも複数の画素が集中して記録される構成とすれば、本実施形態の効果は得られるのである。但し、単位領域内ではマルチパス記録の効果は得られないので、あまり大きな領域に設定すると、画像弊害が確認される恐れもある。単位領域の大きさや形状は、光沢の度合いと、マルチパス記録の効果とのバランスを保ちながら、状況に応じて好適に設定されればよい。
無論、マルチパス数も4パスに限ったものではない。より少ないパス数でも、またより多いパス数であっても、複数の画素が集中して構成される画素群を単位としたマルチパス記録であれば、本実施形態の効果を得ることは出来る。
この様に、複数の画素が集中して構成される画素群を単位として記録・非記録を決定した形態のマスクパターン自体は、既に従来から様々な目的で適用されている。しかし、以上説明した本実施形態のように、光沢感を重視する記録媒体が選択された場合に、その表面の平滑性を維持することを目的として、上述したようなマスクパターンが複数の中から適用されるような構成は、未だ存在していなかった。
以上説明したように、本実施形態によれば、光沢紙が記録される場合には、複数の画素が集中して構成される画素群を単位としたマスクパターンを適用することにより、記録部の光沢感を非記録部に対して極力損なわずに画像を形成することが可能となった。
(第2の実施形態)
以下に本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態においても第1の実施形態と同様に、図2および図3で説明したインクジェット記録装置を適用するものとする。但し、本実施形態においては、光沢紙に記録を行う際には、マルチパス記録を行わずに、1パス記録を実施する構成とする。
すでに説明したように、マルチパス記録には、様々なノイズを分散させる効果や、吸収速度が遅いインクや記録媒体の場合にも良好な画像を得られるという効果がある。しかしながら、記録速度を遅くしてしまうと言う欠点もある。
一方、光沢紙のような特殊な記録媒体においては、吸収速度を速めるための工夫や改善が施されてきており、近年では、顔料インクを適用した場合でも、定着時間に関する問題は殆ど解決されている。また、記録素子の製造ばらつきや、記録媒体の搬送ばらつきについても、明確な改善効果が現れており、マルチパス記録が発揮する効果も、従来に比べて少なくなって来ている。
このような状況において、マルチパスを採用した際の光沢感の劣化は顕著に目立ち、マルチパス記録を採用された場合の効果よりも、弊害のほうが大きく認識される場合も少なくない。
よって、本実施形態においては、光沢紙が選択された場合には、マルチパスを採用せずに、1パス記録を行うものとする。1パス記録であれば、上述したマスクパターンを適用せずとも、全ての画像データが同じ走査で記録されるので、記録媒体に付与されたインクも一様に堆積し、記録表面での平滑性を保つことが出来る。
以下に、本実施形態の効果を確認するために、実際に発明者らが行った検討内容およびその結果を報告する。尚、以下の記載において、部、%とあるものは特に断わらない限り重量基準である。
まず下記に述べる様にして、夫々顔料とアニオン性化合物とを含むブラックの顔料インクを得た。
(顔料インクK1)
−顔料分散液の作製
スチレン-アクリル酸-アクリル酸エチル共重合体 (酸価240、重量平均分子量=5000) 1.5部
モノエタノールアミン 1.0部
ジエチレングリコール 5.0部
イオン交換水 81.5部
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させる。この溶液に新たに試作されたカーボンブラック(MCF88、三菱化成製)10部、イソプロピルアルコール1部を加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
分散機:サンドグラインダー(五十嵐機械製)
粉砕メディア:ジルコニウムビーズ、1mm径
粉砕メディアの充填率:50%(体積比)
粉砕時間:3時間
更に、遠心分離処理(12,000rpm.、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液とした。
−顔料インクK1の作製
上記の分散液を使用し、下記の組成比を有する成分を混合し、顔料を含有するインクを作製して顔料インクとした。
上記顔料分散液 30.0部
グリセリン 10.0部
エチレングリコール 5.0部
N−メチルピロリドン 5.0部
エチルアルコール 2.0部
アセチレノールEH(川研ファインケミカル製) 1.0部
イオン交換水 47.0部
次にインクジェット記録装置(PIXUS−850i/キヤノン製)で適用されているカラー用のインクタンクに顔料インクK1を充填し、上記インクジェット記録装置PIXUS−850iで適用する記録ヘッドに装着した。
記録媒体は、光沢を有しつつも、高画質な画像を実現可能なものとして、プロフェッショナルフォトペーパー(PR−101/キヤノン製)を適用した。記録する画像は、全画素に1ドットずつブラックのインク滴が付与される、いわゆるブラックのベタ画像とし、縦2cm、横2cmのパッチとした。
記録方法は以下の4種類の記録方法にて行った。1つ目はマルチパス記録を採用しない1パス記録、2つ目は図6(a)で示したマスクを採用した2パス記録、3つ目は図6(c)で示したマスクを採用した4パス記録、4つ目は図6(c)のそれぞれを更に分割して得られる8種類のマスクを用いて行った8パス記録である。
それぞれの方法で記録されたパッチに対し、光沢度を測定した。光沢度計は、IG−330(堀場製作所製)を用い、20度モードで測定を行った。結果、1パス記録における光沢度は138、2パス記録における光沢度は97、4パス記録における光沢度は63、8パス記録における光沢度は50となった。すなわち、このように適用するマスクパターンやマルチパスの回数を調整することによって、記録媒体表面の平滑度よび光沢性を制御することが出来るのである。
上記結果からも、本実施形態のように、光沢紙に記録を行う際にはマルチパス記録を行わずに、1パス記録を実施する構成とすることにより、記録部の光沢感を非記録部に対して極力損なわずに画像を形成することが可能となった。
(第3の実施形態)
以下に本発明の第3の実施形態を説明する。上記第2の実施形態では、光沢紙に対して常に1パス記録を行う構成としたが、全ての光沢紙において、1パス記録で得られる平滑性が適切であるとは限らない。別の記録方法のほうが光沢に関してより違和感がない場合もある。本実施形態では、以上の状況を踏まえ、記録媒体の種類に応じた記録方法を記録装置が自動で判断および制御する構成とする。
本実施形態でも上記実施形態と同様のインクジェット記録装置を適用するものとする。ただし、本実施形態においては、記録媒体を給紙するための給紙部に、光沢センサとして光沢度計測回路(フォトリフレクタKR640(新光電子製))を給紙部に取り付けた。図3のブロック図においては、センサ/SW部407にこの光沢センサが含まれる構成となる。光沢センサは、給紙動作が行われるたびに、記録媒体の光沢度を計測し、その情報をCPU402に転送する。CPU402は、得られた情報から適切な記録方法およびマスクパターンを選択し、記録を実行する。
例えば、上述した第2の実施形態での検討でも、プロフェッショナルフォトペーパー(PR−101)においては、2パスのマルチパス記録を行った場合の光沢が、最も適切であったとする。この場合、プロフェッショナルフォトペーパー(PR−101)が給紙された時点で、上記センサがこの光沢度を感知し、CPU402に結果を転送する。CPU402は、得られた結果より、2パス用のマスクをメモリ403から読み出し、2パスのマルチパス記録により記録を実行する。これにより、プロフェッショナルフォトペーパーにおいて、記録部と非記録部とで光沢感に殆ど差異がなくなり、違和感のない出力物を得ることが出来る。他の記録媒体についても、同様の工程に従って記録方法が選択され、適切な光沢が得られる方法で画像が形成される。
以上説明したように、本実施形態によれば、記録媒体の非記録部における光沢度を予め測定する手段を設け、測定結果より適切なマスクパターンとマルチパス数を選択可能な構成とすることにより、互いに異なる光沢度を有する複数の記録媒体に対しても、光沢感において、違和感のない出力物を安定して得ることが出来る。
なお、本実施形態においては、光沢センサとしてフォトリフレクタKR640(新光電子製)を採用したが、これは特に規定されるものではない。一般的な光学的手法を用いたものであれば、どの様なものを使用することができる。フォトリフレクタKR640のほか、例えば、KR641、KR650、KR651(いずれも新光電子製)などを用いることもできる。また、個々に発光ダイオードとフォトダイオードなどを組み合わせることもできる。
なお、記録部と非記録部における光沢感については、センサによる測定値と実際に目視で判断した場合とで異なる場合もある。このような場合には、予めインクジェット記録装置に測定結果に対して補正手段を有しても構わない。
以上3つの実施形態では、記録部と非記録部とで極力同様の光沢感が得られるように記録方法を制御したが、あえて記録部の光沢感を非記録部と異ならせるように制御することも出来る。光沢感に対する要求が、ユーザの好みや使用目的に応じて様々である場合には、ユーザが状況に応じて、光沢度のレベルを設定可能な構成としても良い。いずれにせよ、記録媒体の表面における光沢度を記録方法によって制御可能な構成とすれば、本発明は有効なのである。
以上の実施形態で採用する記録ヘッドにおいては、図4で説明したように、熱エネルギを利用して飛翔的液滴を形成し、記録を行う構成を採用した。この代表的な構成や原理については、例えば、特許文献7及び特許文献8に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。
この方式は、いわゆるオンデマンド型及びコンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて膜沸騰を超える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的に、この駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長及び収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの液滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。
この際のパルス形状の駆動信号としては、特許文献9及び特許文献10に記載されているようなものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇率についての発明に関する特許文献11に記載されている条件を採用すると、更に、優れた記録を行なうことができる。
本発明に適用可能な記録ヘッドの構成としては、上記に挙げた各明細書に開示されているような吐出口、液路及び電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する特許文献12及び特許文献13を用いた構成のものを使用することも好ましい。
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特許文献14や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特許文献15に基づいた構成としても有効である。
更に、熱エネルギを利用するものではなく、圧電素子を利用した記録ヘッドを利用することも可能である。
(a)〜(d)は、マルチパス記録を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施形態に適用するインクジェット記録装置の要部を示す概略斜視図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置における制御系の構成を説明するためのブロック図である。 本発明の実施形態に適用する1色分のインクジェット記録ヘッドを示した概略斜視図である。 本発明の実施形態に適用する記録時の判断処理および記録処理を説明するためのフローチャートである。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態で適用されるマスクパターンを示した図である。 ドットの記録状態を示した図である。 (a)および(b)は、記録媒体上でインクが堆積する状態を示した断面図である。
符号の説明
1〜5 インクドット
104 記録ヘッド
400 インクジェット記録装置
401 受信バッファ
402 CPU
403 メモリ
404 機械コントロール部
405 機械部
406 センサ/SWコントロール部
407 センサ/SW部
408 表示素子コントロール部
409 表示素子部
410 記録ヘッドコントロール部
832 吐出口
931 電気熱変換素子
933 インク供給口
934 基板
935 吐出口プレート
936 インク流路壁
1008 ケーシング
1010 記録部
1012 インクジェットカートリッジ
1014 ガイド軸
1016 移動駆動部
1018 モータ
1024 回復ユニット
1026 プーリ
1028 用紙(記録媒体)
1030 搬送装置

Claims (6)

  1. 顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を実行するための手段を備え、
    前記第1の記録媒体は光沢紙であり、前記第2の記録媒体はマット紙であり、
    前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、
    前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とするインクジェット記録装置
  2. 顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置であって、
    第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を実行するための手段を備え、
    前記第1の記録媒体は光沢系記録媒体であり、前記第2の記録媒体は光沢系記録媒体ではない所定の記録媒体であり、
    前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、
    前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とするインクジェット記録装置
  3. 前記画像の記録に使用される記録媒体の種類を示す情報を取得する取得手段を更に備え、
    前記第1の記録モードは、前記取得手段により取得された情報が前記第1の記録媒体を示す場合に実行可能であり、
    前記第2の記録モードは、前記取得手段により取得された情報が前記第2の記録媒体を示す場合に実行可能であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置
  4. 顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を含む複数の記録モードの中から選択される1つの記録モードを実行する工程を備え、
    前記第1の記録媒体は光沢紙であり、前記第2の記録媒体はマット紙であり、
    前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、
    前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とするインクジェット記録方法
  5. 顔料インクを吐出するための記録ヘッドを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    第1の記録媒体の同一領域に対する前記記録ヘッドのN(Nは2以上の整数)回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第1のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第1の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第1の記録モードと、前記第1の記録媒体とは種類の異なる第2の記録媒体の同一領域に対するN回の記録走査それぞれで記録可能な画素の配置を定めるための第2のマスクパターンを用いて、前記同一領域に記録すべき画像を表す画像データを前記N回の記録走査夫々で記録すべき画像データに分割し、分割された画像データに従って前記N回の記録走査によって前記第2の記録媒体の前記同一領域に画像を記録するための第2の記録モードと、を含む複数の記録モードの中から選択される1つの記録モードを実行する工程を備え、
    前記第1の記録媒体は光沢系記録媒体であり、前記第2の記録媒体は光沢系記録媒体ではない所定の記録媒体であり、
    前記第1のマスクパターンは、隣接する複数の画素からなる画素群が同じ記録走査で記録可能なように前記配置を定めるものであり、
    前記第2のマスクパターンは、隣接する画素が同じ記録走査で記録されないように前記配置を定めるものであることを特徴とするインクジェット記録方法
  6. 前記画像の記録に使用される記録媒体の種類を示す情報を取得する取得工程を更に備え、
    前記第1の記録モードは、前記取得工程において取得された情報が前記第1の記録媒体を示す場合に実行可能であり、
    前記第2の記録モードは、前記取得工程において取得された情報が前記第2の記録媒体を示す場合に実行可能であることを特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット記録方法
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