JP4381766B2 - 絶縁用シールフィルム、その製造方法、および包装体の製造方法 - Google Patents

絶縁用シールフィルム、その製造方法、および包装体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムを、金属導体と接合するために用いられる絶縁用シールフィルムおよびそれを用いた包装体に関する。
従来、電池、コンデンサー、燃料電池などの電源装置や蓄電器に関し、特に、リチウムイオン電池やポリマー電池等に用いられる筐体(包装容器)は、ラミネートフィルムを利用して、低コストで生産されている。この際、電池等のリード線(タブ)は、ラミネートフィルムの間に挟んで、熱シールにより接合している。しかし、ラミネートフィルムの材料に、水蒸気などの気体を遮断する目的で、アルミ箔等の金属箔が含まれることから、熱シール時の加熱と加圧により、ラミネートフィルムの金属箔を覆うシーラントが流動し、金属箔とリード線とが接触して、ショートするおそれがある。
この問題を解決するため、ポリエチレン系樹脂を電子線照射により架橋化し、シーラントの絶縁性を向上させる方法が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
また、ラミネートフィルムとリード線との間に接着性フィルムを介在させ、該接着性フィルムの中間層として溶融粘度の高い樹脂を用いることにより、加熱加圧によるリード線との接合の際の絶縁性を向上させる提案もある(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−102016号公報 特開2002−216720号公報 特開2003−7268号公報
しかし、特許文献1、2に記載の方法の場合、絶縁性の効果は高いが、電子線照射による架橋化ポリエチレンは、架橋化の度合の制御が難しく、安定した絶縁性が得にくい。また、ポリプロピレンのように電子線照射により劣化するような樹脂には適用することができない。さらに、電子線照射のための設備が高価であり、投資コストおよびランニングコストの点で利用しにくいという問題がある。
特許文献3に記載の接着性フィルムを用いた場合、溶融粘度の高い樹脂を中間層として用いたとしても、リード線のスリットエッジにバリがある場合には、加熱加圧時に絶縁できず、金属箔とリード線とが接触して、ショートすることを避けることができない。これは、リード線とラミネートフィルムを接合する際に、加熱と加圧により接着性フィルムの樹脂の流動性が高くなり、特に、リード線のスリットエッジにバリが発生している場合には、リード線のバリとラミネートフィルムの金属箔との距離が予想以上に短くなって、接着性フィルムを突き破って接触し、ショートに至るものと考えられる。
従って、本発明が解決しようとする課題は、金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体とを接合する際に、金属箔と金属導体とのショートを防止できる絶縁用シールフィルムを提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体との間に介在され、熱シールにより前記ラミネートフィルムと前記金属導体とを接合する絶縁用シールフィルムの製造方法であって、前記絶縁用シールフィルムは、前記金属導体と接合される側の表層に、酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を備えるとともに、前記ラミネートフィルムと接合される側の表層に、該ラミネートフィルムの前記シーラントと熱シール可能な樹脂からなる融着用樹脂層を備え、かつ、前記接着層と前記融着用樹脂層との間に、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる中間層が設けられたものであり、前記製造方法は、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる中間層を用意し、前記中間層の一方の面には酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を、前記中間層の他方の面には前記シーラントと熱シール可能な樹脂からなる融着用樹脂層を、それぞれ、アンカー剤を用いることなく押出ラミネートして、シールフィルムを形成することを特徴とする絶縁用シールフィルムの製造方法を提供する。
この絶縁用シールフィルムの製造方法において、前記超高分子量ポリエチレンの粘度平均分子量が100万以上であることが好ましい
前記融着用樹脂層は、前記ラミネートフィルムのシーラントを構成する樹脂と同種または同一の樹脂からなることが好ましい。前記融着用樹脂層を構成する樹脂としては、例えばポリエチレンまたはポリプロピレンを採用することができる。
前記ラミネートフィルムは、電解液が収納されるものであることが好ましい。
また、本発明は、上記の絶縁用シールフィルムの製造方法によって絶縁用シールフィルムを製造した後、前記絶縁用シールフィルムを介在させて、金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体とを熱シールにより接合することを特徴とする包装体の製造方法を提供する。
また、本発明は、金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体との間に介在され、熱シールにより前記ラミネートフィルムと前記金属導体とを接合する絶縁用シールフィルムであって、前記金属導体と接合される側の表層に、酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を備えるとともに、前記ラミネートフィルムと接合される側の表層に、該ラミネートフィルムの前記シーラントと熱シール可能な樹脂からなる融着用樹脂層を備え、前記接着層と前記融着用樹脂層との間に、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる中間層が設けられ、前記中間層の一方の面には前記接着層が、前記中間層の他方の面には前記融着用樹脂層が、それぞれ、アンカー剤を用いることなく押出ラミネートされていることを特徴とする絶縁用シールフィルムを提供する。
本発明の絶縁用シールフィルムによれば、中間層が超高分子量ポリエチレンからなるので、加熱加圧時の流動性が極めて低く、ラミネートフィルムの金属箔と金属導体との間を確実に絶縁することができる。前記金属導体と接合される接着層が、酸変性ポリオレフィン樹脂からなるので、金属導体との接着性に優れ、絶縁用シールフィルムを金属導体に確実に接着することができる。前記ラミネートフィルムと接合される融着用樹脂層が、ラミネートフィルムのシーラントを構成する樹脂と同種または同一の樹脂からなるので、絶縁用シールフィルムがラミネートフィルムとよく接着する。従って、金属導体を金属箔ラミネートフィルムと確実に接合することができる。
以下、実施の形態に基づいて、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の絶縁用シールフィルムの概略構成を示す断面図である。図2は、図1に示す絶縁用シールフィルム1(以下、「絶縁用シールフィルム」を「シールフィルム」と省略することがある)を、ラミネートフィルム11と金属導体12との間に介在させて接合した状態を示す断面図である。
図1,図2に示すように、本実施形態例のシールフィルム1は、金属導体12と接合される側の表層である接着層2と、中間層3と、ラミネートフィルム11と接合される側の表層である融着用樹脂層4とが、この順序で積層されたものである。
接着層2は、酸変性ポリオレフィン樹脂を主体とする樹脂からなる。酸変性ポリオレフィン樹脂は、ポリオレフィンを酸および/またはその誘導体(エステルや酸無水物、塩など)により変性させた樹脂である。酸変性ポリオレフィン樹脂は、加水分解性がなく、空気中の水分や、電解液の水分(水系電解液の場合)などの水分によって分解しない。
ここでポリオレフィンとは、低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)、あるいは直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、TPX、ポリスチレン(PS)、またはエチレン−プロピレン共重合体やそれらのアロイ品をいう。また、ポリオレフィンの酸変性には、アクリル酸やメタクリル酸などの不飽和カルボン酸、アクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル、無水マレイン酸などの酸無水物などのモノマーを共重合させる方法、また、不飽和カルボン酸と共重合させたポリオレフィン系ポリマーに、金属水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛など)やアルコキシド、低級脂肪酸塩などを添加することにより、大部分の酸基を中和する方法(アイオノマー)などがある。
酸変性ポリオレフィン樹脂として好適な樹脂の具体例としては、金属架橋ポリエチレン(アイオノマー)、エチレン―アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン―メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン―アクリル酸エチル共重合体(EEA)、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレンなどが挙げられる。
中間層3は、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる。超高分子量ポリエチレン(UHMWPE:Ultra high molecular weight polyethylene)は、平均分子量が10万以上のポリエチレンであり、溶融粘度が極端に低く、流動性に乏しい。このため、加熱や加圧によっても流動しにくく、シールフィルム1の絶縁性を維持できる。超高分子量ポリエチレンは、三井化学株式会社や三菱化学株式会社などから入手可能であり、商品名としては、ハイゼックスミリオン(三井化学株式会社の登録商標)やミペロン(三井化学株式会社の登録商標、超高分子量ポリエチレンパウダー)などが例示される。
超高分子量ポリエチレンの粘度平均分子量の範囲は、入手しやすさの観点から、100万以上600万以下が好ましい。
このようなフィルムは、超高分子量ポリエチレンの切削加工により製造可能である。
超高分子量ポリエチレンフィルムは、例えば、作新工業株式会社のスカイブフィルム(商品名「Saxinニューライト」、作新工業株式会社の登録商標;粘度平均分子量は100万以上)として入手可能である。
このほか、中間層3として、超高分子量ポリエチレンのパウダーをポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンと混合して得られる溶融フィルムを用いることができる。この場合、超高分子量ポリエチレンの含有率は40%以上であることが好ましい。超高分子量ポリエチレンの含有率が40%未満であると、熱シール時の加熱加圧によって流動性が高くなり、絶縁を維持できないおそれがある。
中間層3の超高分子量ポリエチレンの含有率は高ければ高いほど好ましく、中間層3として純度100%の超高分子量ポリエチレンのフィルムを用いることができる。また、中間層3の厚みは厚いほど加熱加圧に対して変形や流動を起こしにくく、絶縁を維持する効果が高い。このため、中間層3の厚みは、20μm以上であることが好ましい。但し、厚みが1000μm以上ある場合は、絶縁性能は充分であり、それ以上の向上は期待できず経済的に不利となると共に、熱シール作業が行いにくくなる場合がある。
シールフィルム1の融着用樹脂層4は、ラミネートフィルム11のシーラント11bを構成する樹脂と熱シール可能な樹脂が用いられる。好ましくは、該シーラント11bを構成する樹脂と同種または同一の樹脂を用いることが好ましい。
本発明においては、電解液などの包装袋に収納される内容品との溶解や反応などの相互作用を防ぐために、融着用樹脂層4は、中間層3上に直接積層されていることが好ましい。従って、融着用樹脂層4の樹脂は、超高分子量ポリエチレンと接着性のある樹脂が好ましい。
ここで、超高分子量ポリエチレンがポリエチレンと良好に融着するのは推定できるとしても、通常はポリエチレンとポリプロピレンとは融着せず、イージーピールとなることが常識である。ところが、驚くべきことに、超高分子量ポリエチレンとポリプロピレンとは良好に融着する。したがって、融着用樹脂層4の樹脂として用いうる樹脂としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンから幅広く選択することが可能となる。融着用樹脂層4の樹脂の選定にあたってはラミネートフィルム11のシーラント11bを構成する樹脂と同種または同一の樹脂を選定すると、高い接合強度が得られるので好ましい。ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンは、押出ラミネートによりアンカー剤を用いることなく、超高分子量ポリエチレンフィルム(中間層3)上に積層して、接着強度の高い融着用樹脂層4を形成することができる。
例えば、電解液などの包装袋に収納される内容品との溶解や反応などの相互作用を防ぐために、接着層2及び融着用樹脂層4は、中間層3上に直接積層されていることが好ましい。接着層2と中間層3と融着用樹脂層4を積層する方法としては、例えば、原料樹脂を共押出して、インフレーションあるいはキャストにより多層フィルムとする方法が挙げられる。また、中間層3の超高分子量ポリエチレンの含有量が高い場合には、押出ラミネートによる方法を用いることができる。具体的には、中間層3を基材として一方の面に酸変性ポリオレフィン樹脂(接着層2)を、他方の面に融着用樹脂層4となる樹脂を押出ラミネートして、シールフィルム1を形成することができる。
超高分子量ポリエチレンは溶融時の流動性が小さいので、共押出は作業性が高くない。その点からは、押出ラミネートが作業性に優れると共に、高い接着強度が得られるので、好ましい。
本実施の形態のシールフィルム1を介在させることにより、ラミネートフィルム11と金属導体12とを熱シールして接合することができる。
ラミネートフィルム11は、特に限定されるものではないが、例えば、図2に示すように、金属箔11aの両面にシーラント11b、プラスチックフィルム11cを積層した積層フィルム等が挙げられる。また、シーラント11bとプラスチックフィルム11cのいずれか一方または両方と金属箔11aとの間に他の層が介在されたものでもよい。
ラミネートフィルム11は、絞り成形した筐体や袋状などの各種形態に成形され、電池、コンデンサー、燃料電池などの電源装置や蓄電器等の包装容器として用いられる。金属箔11aとしては、アルミ箔、ステンレス箔、ニッケル箔、金箔、銀箔、銅箔、鉄箔などがある。ラミネートフィルム11のシーラント11bとしては、シールフィルム1の融着用樹脂層4の材質にもよるが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンを用いることができる。プラスチックフィルム11cを構成する樹脂は、特に制限はないが、強度の大きいポリアミド、ポリエステルやポリプロピレン等が好適に用いられる。これらの樹脂は延伸されたフィルムであるとより高い強度が得られる。これらの樹脂は複数層積層されてもよい。
金属導体12は、具体的には、電池のリード線などである。金属導体12の材質としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、金、白金や各種合金など、公知慣用の導体を用いることができる。金属導体12の形状は、特に限定されるものではないが、平角単線や丸型単線などが例示される。
以上、本発明を好適な実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施の形態の絶縁用シールフィルムにおいては、接着層と中間層と融着用樹脂層とを、それぞれ直接接合したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。絶縁性シールフィルムの耐久性や層間の接合強度を確保できる限り、中間層と接着層または融着用樹脂層との間に、任意の層として、他のプラスチック層などを介在させることもできる。また、内容品との相互作用がない場合は接着剤層やアンカー剤層が介在してもよい。
<実施例1のシールフィルムの製造>
超高分子量ポリエチレンフィルムとして、作新工業株式会社製のスカイブフィルム(厚さ75μm)を基材として、その片面に接着層として酸変性ポリエチレン樹脂(日本ポリオレフィン株式会社製、商品名ER507L−5)を20μm、他方の面に融着用樹脂層として低密度ポリエチレン(三井住友ポリオレフィン株式会社製、商品名M−12P)を15μm、アンカー剤を用いることなく押出ラミネートして、厚さ110μmの3層のシールフィルムを得た。
<実施例1のシールフィルムの試験>
得られたシールフィルムを幅6mmにマイクロスリットして、シールフィルムの接着層側に厚さ100μm、幅4mmのリード線を重ね、熱圧着して接合した。リード線はニッケル箔とアルミニウム箔の2種類について行った。次いで、シールフィルムの融着用樹脂層側にアルミラミネートフィルム(ドライラミネートによる二軸延伸ナイロン25μm/アルミ箔40μm/直鎖状低密度ポリエチレン40μmの積層体)を重ね、200℃、2kgf/cm2、5秒間の条件で熱シールし、ラミネートフィルムとリード線とがシールフィルムを介して接合されたサンプルを得た。インストロン型試験機を用い、300mm/分で引張り、得られたサンプルの180度剥離強度を測定したところ、ニッケル箔、アルミニウム箔のいずれについても3kgf/15mm以上の強度であった。
さらに、上記と同様のシールフィルム、リード線およびアルミラミネートフィルムを用いて、下記のそれぞれの条件にて、ラミネートフィルムとリード線との間にシールフィルムを介在させて熱シールした。加熱温度条件として200℃および210℃の温度2点をとり、加圧条件として2kg/cm2および5kg/cm2の圧力2点をとり、接合時間として5秒および10秒の2点の条件をとり、温度、圧力、時間の条件の組み合わせを、合計8通り選択した。それぞれの条件について、20個ずつのサンプルを作製した。得られたサンプルについて、テスターにてラミネートフィルムのアルミ箔とリード線とのショートを検査し、上記8通りの条件のそれぞれについて、20個当たりいくつのサンプルにショートが発生したかを調べた。この結果を表1に示す。表1に示すように、いずれのサンプルにも、ショートは発生しなかった。従って、本発明のシールフィルムの高い絶縁性、耐久性が実証された。
Figure 0004381766
<比較例のシールフィルムの製造>
直鎖状低密度ポリエチレン(出光石油化学株式会社製、商品名1014D、MFR=約2)80μm/酸変性ポリエチレン(日本ポリオレフィン株式会社製、商品名ER507L−5)20μmのフィルムを、多層シート成膜機にて100μmにキャストし、積層フィルムとした。
<比較例のシールフィルムの試験>
得られた積層フィルムをシールフィルムとして用いて、実施例1と同様に、温度、圧力、時間の条件の組み合わせを合計8通り選択して、リード線とアルミラミネートフィルムの熱シールを行い、サンプルを作製した。
得られたサンプルについて、テスターにてラミネートフィルムのアルミ箔とリード線とのショートを検査し、上記8通りの条件のそれぞれについて、20個当たりいくつのサンプルにショートが発生したかを調べた。この結果を表2に示す。表2に示すように、サンプルにショートが発生する場合があり、熱シール条件が、より高温、高圧、長時間になるほど、ショートの割合が高くなる傾向が見られた。
Figure 0004381766
<実施例2のシールフィルムの製造>
実施例1の低密度ポリエチレンに代えてポリプロピレン(日本ポリケム株式会社製、商品名PP樹脂25HA)を20μm、アンカー剤を用いることなく押出ラミネートして、厚さ115μmの3層のシールフィルムを得た。
<実施例2のシールフィルムの試験>
アルミラミネートフィルムの融着用樹脂層をポリプロピレンとした以外は実施例1と同様にして、得られたサンプルの180度剥離強度を測定したところ、ニッケル箔、アルミニウム箔のいずれについても3kgf/15mm以上の強度であった。また、テスターにてラミネートフィルムのアルミ箔とリード線とのショートを検査したが、ショートは発生しなかった。
<実施例3>
実施例2で得られたシールフィルム、実施例1で用いたリード線および実施例2で用いたアルミラミネートフィルムを用いて、電解液としてLiPFが1mol/リットル入ったプロピレンカーボネート/ジメチルカーボネート混合電解液を3cm3充填し、周辺をシールして内寸縦40mm×横60mmの包装体を作製した。アルミ箔のリード線とニッケル箔のリード線を間隔15mm空けて平行に配置し、アルミラミネートフィルム間に挟み、断面視図2の様に接合した。得られた包装体を60℃熱風乾燥機中にて60日間保管したが、漏れは発生しなかった。
本発明の絶縁用シールフィルムの一例を示す断面図である。 図1に示す絶縁用シールフィルムを用いて、ラミネートフィルムと金属導体とを接合した状態を示す断面図である。
符号の説明
1…絶縁用シールフィルム(シールフィルム)、2…接着層、3…中間層、4…融着用樹脂層、11…ラミネートフィルム、11a…金属箔、11b…シーラント、12…金属導体。

Claims (7)

  1. 金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体との間に介在され、熱シールにより前記ラミネートフィルムと前記金属導体とを接合する絶縁用シールフィルムの製造方法であって、
    前記絶縁用シールフィルムは、前記金属導体と接合される側の表層に、酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を備えるとともに、前記ラミネートフィルムと接合される側の表層に、該ラミネートフィルムの前記シーラントと熱シール可能な樹脂からなる融着用樹脂層を備え、かつ、前記接着層と前記融着用樹脂層との間に、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる中間層が設けられたものであり、
    前記製造方法は、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる中間層を用意し、前記中間層の一方の面には酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を、前記中間層の他方の面には前記シーラントと熱シール可能な樹脂からなる融着用樹脂層を、それぞれ、アンカー剤を用いることなく押出ラミネートして、シールフィルムを形成することを特徴とする絶縁用シールフィルムの製造方法
  2. 前記超高分子量ポリエチレンの粘度平均分子量が100万以上であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁用シールフィルムの製造方法
  3. 前記融着用樹脂層が、前記ラミネートフィルムのシーラントを構成する樹脂と同種または同一の樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載の絶縁用シールフィルムの製造方法
  4. 前記融着用樹脂層を構成する樹脂が、ポリエチレンまたはポリプロピレンであることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の絶縁用シールフィルムの製造方法
  5. 前記ラミネートフィルムは、電解液が収納されるものであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の絶縁用シールフィルムの製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の絶縁用シールフィルムの製造方法によって絶縁用シールフィルムを製造した後、前記絶縁用シールフィルムを介在させて、金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体とを熱シールにより接合することを特徴とする包装体の製造方法
  7. 金属箔にシーラントを積層したラミネートフィルムと金属導体との間に介在され、熱シールにより前記ラミネートフィルムと前記金属導体とを接合する絶縁用シールフィルムであって、
    前記金属導体と接合される側の表層に、酸変性ポリオレフィン樹脂からなる接着層を備えるとともに、前記ラミネートフィルムと接合される側の表層に、該ラミネートフィルムの前記シーラントと熱シール可能な樹脂からなる融着用樹脂層を備え、
    前記接着層と前記融着用樹脂層との間に、超高分子量ポリエチレンを主体とする樹脂からなる中間層が設けられ
    前記中間層の一方の面には前記接着層が、前記中間層の他方の面には前記融着用樹脂層が、それぞれ、アンカー剤を用いることなく押出ラミネートされていることを特徴とする絶縁用シールフィルム。
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