JP4379680B2 - 導圧管閉塞検出装置 - Google Patents

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Description

【発明の属する技術分野】
この発明は、圧力伝送器や差圧伝送器等に使用される導圧管の詰まりを検出する装置に関し、特に過渡的な圧力変動の影響を受け難い導圧管閉塞装置に関するものである。
【0001】
【従来の技術】
圧力伝送器や差圧伝送器では、圧力を伝送器本体に導く導圧管が詰まっていると、正確な圧力や差圧を検出することができない。特許文献1および特許文献2にはこのような導圧管の閉塞を検出する装置の発明が記載されている。以下、特許文献2に記載された発明の概要を説明する。
【0002】
図5に管路閉塞装置の構成を示す。管路81にはオリフィス82が設置され、流体が矢印の方向に流れている。オリフィス82の上流側圧力PH、下流側圧力PLはそれぞれ導圧管83a、83bで取り出され、差圧伝送器84に入力され、差圧および静圧が検出される。
【0003】
差圧および静圧信号は管路閉塞検出装置9に入力され、導圧管83a、83bが詰まっているかどうかが診断される。そのために、差圧、静圧信号は分散演算部91内にある揺動演算部911に入力され、下記(3)、(4)式に基づいて揺動が演算される。
差圧揺動FiΔP=ΔP−ΔPi−1 ・・・・ (3)
静圧揺動FiP=P−Pi−1 ・・・・・・・ (4)
ここにおいて、ΔP、ΔPi−1はそれぞれ今回と前回の差圧、P、Pi−1は今回と前回の静圧である。
【0004】
この揺動は2乗和演算部912に入力され、下記(5)、(6)式に基づいて差圧揺動の2乗和σΔP、静圧揺動の2乗和σが演算される。これらの2乗和はデータのばらつきの程度を表す値であり、分散と同等のものである。
差圧揺動の2乗和σΔP=Σ(FiΔP*FiΔP)/n ・・・ (5)
静圧揺動の2乗和σ=Σ(FiP*FiP)/n ・・・・ (6)
なお、nは積算するデータの数である。
【0005】
これらの2乗和は判定部93に入力され、導圧管が詰まっているかどうかが判定される。そのため、差圧揺動の2乗和と静圧揺動の2乗和の比率を比率演算部92で演算し、この比率の大きさにより、詰まりを判定する。このようにすると、高圧側、低圧側の導圧管のうち、どの導圧管あるいは両方の導圧管が詰まっているかどうかを判定することができる。
【0006】
また、相関演算部によって差圧揺動と静圧揺動の相互相関および静圧揺動の自己相関を下記(7)、(8)式によって演算し、これらの相関係数の比率からどの導圧管が詰まっているかを判断することも行われる。
差圧揺動と静圧揺動の相互相関C1=Σ(FiΔP*FiP) ・・・ (7)
静圧揺動の自己相関C2=Σ(FiP*FiP) ・・・・・・・・・ (8)
【特許文献1】
特許3129121号明細書
【特許文献2】
特願2002−297174号明細書
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような管路閉塞検出装置には次のような課題があった。
【0008】
前記(3)式、(4)式から明らかなように、今回の測定値と前回の測定値の差を揺動値として、分散や相関を計算していた。しかしながら、差圧や静圧が過渡的に一方向に変動している途中においては、この変動している成分のために揺動値が変化してしまい、正確な揺動を計算することができず、正確な詰まり判定を行うことができないという課題があった。
【0009】
従って本発明の目的は、差圧あるいは静圧が一方向に変動している場合でも、正確な詰まり判定ができる導圧管閉塞検出装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、2本の導圧管の間の差圧信号および前記導圧管のどちらかの静圧信号が入力され、これらの信号の揺動を演算する揺動演算部と、この揺動演算部の出力が入力され、前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和を演算する分散演算部と、この分散演算部の出力が入力され、前記導圧管の詰まりを検出する判定部とを有し、この判定部は前記差圧揺動の2乗和および前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和の2乗和比から前記導圧管の詰まりを検出すると共に、前記揺動演算部は、下記(9)式に基づいて揺動を演算するようにし、前記判定部は、前記差圧揺動の2乗和を所定の基準値と比較して、かつ前記2乗和比のばらつきが大きいときに、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにしたものである。圧力の過渡的な変化に影響されない。
揺動値Fi=P(i)−2×P(i−1)+P(i−2) ・・・・・(9)
但し、P(i)、P(i−1)、P(i−2)はそれぞれ時刻i、i−1、i−2の差圧または静圧信号である。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記判定部は、前記2乗和比が1に近い値であるときに前記静圧信号を得た導圧管でない側の導圧管が詰まっていると判断し、前記2乗和比のばらつきが大きいときに前記静圧信号を得た側の導圧管が詰まっていると判断するようにしたものである。どちらかの導圧管が詰まっている場合に、検出できる。
【0014】
請求項3記載の発明は、2本の導圧管の間の差圧信号および前記導圧管のどちらかの静圧信号が入力され、これらの信号の揺動を演算する揺動演算部と、この揺動演算部の出力が入力され、前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和を演算する分散演算部と、前記揺動演算部の出力が入力され、入力された前記差圧信号の揺動と前記静圧信号の揺動の積の和である相関値を演算する相関演算部と、前記分散演算部が演算した前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和および前記相関演算部が演算した前記相関値が入力され、前記導圧管の詰まりを検出する判定部とを有し、この判定部は前記差圧揺動の2乗和および前記相関値と前記静圧揺動の2乗和の比から前記導圧管の詰まりを検出すると共に、前記揺動演算部は、下記(10)式に基づいて揺動を演算するようにしたものである。圧力の過渡的な変化に影響されずに詰まりを検出できる。
揺動値Fi=P(i)−2×P(i−1)+P(i−2) ・・・・・(10)
但し、P(i)、P(i−1)、P(i−2)はそれぞれ時刻i、i−1、i−2の差圧または静圧信号である。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項記載の発明において、前記判定部は、前記が1に近い値のときに前記静圧信号を得た導圧管でない側の導圧管が詰まっていると判断し、前記のばらつきが大きいときに前記静圧信号を得た側の導圧管が詰まっていると判断するようにしたものである。どちらかの導圧管が詰まっていることを検出できる。
【0017】
請求項5記載の発明は、請求項3または請求項4記載の発明において、前記判定部は、前記差圧揺動の2乗和を所定の基準値と比較して、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにしたものである。両方の導圧管の詰まりを検出できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、図に基づいて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に係る導圧管閉塞検出装置の一実施例を示す構成図である。図1において、1は揺動演算部であり差圧信号と静圧信号が入力され静圧揺動FiPH、差圧揺動FiΔPを演算して出力する。静圧信号は高圧側の圧力を用いる。
【0019】
21は分散演算部であり、静圧揺動FiPH、差圧揺動FiΔPが入力され、差圧分散値D1,静圧分散値D2を演算して出力する。22は相関演算部であり、静圧揺動FiPH、差圧揺動FiΔPが入力され、それらの相関係数D3を演算して出力する。3は判定部であり、差圧分散値D1,静圧分散値D2および相関係数D3が入力され、それらの値から導圧管の詰まりを判定する。
【0020】
次に差圧測定について説明する。図2は差圧測定の原理図である。配管41内には矢印の方向に流体が流れている。この配管41の途中にはオリフィス42が設置されており、その上下流の圧力は導圧管51,52を介して差圧伝送器6に導かれる。導圧管51,52は圧力の変化に対して時定数TH、TLの1次遅れ要素となり、導圧管が詰まるとこの時定数TH、TLが大きくなると考えることができる。
【0021】
差圧伝送器6には圧力検出部と電気回路が内蔵されており、これらは時定数Ttransの1次遅れ要素61となる。また、細かな変動があると制御に支障を来す場合があるので、62のように平均化されて差圧信号および高圧側または低圧側の静圧信号が出力される。
【0022】
次に、図1の実施例を詳細に説明する。揺動演算部1は下記(11)、(12)式に基づいて静圧揺動FiPH、差圧揺動FiΔPを演算する。添え字のiは時刻iの値であることを表す。
時刻iの静圧揺動FiPH=PH(i)−2×PH(i-1)+PH(i-2)・・・(11)
時刻iの差圧揺動FiΔP=ΔP(i)―2×ΔP(i-1)+ΔP(i-2)・・・(12)
ここにおいて、PH(i)は時刻iの静圧信号、ΔP(i)は同差圧信号である。すなわち、現在の静圧(差圧)と2つ前の静圧(差圧)を加算し、それから1つ前の静圧(差圧)の2倍を減算する。
【0023】
単純に今回の値から前回の値を減算して揺動を計算すると、圧力が増加しているときは正になる傾向があり、減少しているときは負になる傾向がある。本来揺動はランダムであると仮定して判定を行うので、このような傾向があると導圧管の詰まりによる揺動の変化と運転状態の変化が区別できず、誤判定の原因になる。前記(11)、(12)式では運転状態の変化が揺動計算に表れないので、正しい判定が可能になる。
【0024】
このことを図3を用いて説明する。図3は圧力測定値の変化の一例を示したものであり、横軸は時間、縦軸は圧力値である。また、曲線7は測定圧力のグラフであり、細かく変動しながら増加している。●は測定点である。従来例のように揺動を今回の測定値と前回の測定値の差で計算すると、揺動値に増加成分が含まれてしまう。それに対して、前記(11)式は下記(13)式に分解することができるので、増加成分はうち消されて揺動FiPHには表れない。そのため、揺動成分のみを抽出することができる。差圧についても同様である。
iPH={PH(i)−PH(i-1)}−{PH(i-1)―PH(i-2)}・・・・(13)
【0025】
分散演算部21は下記(14)、(15)式に基づいて差圧揺動と静圧揺動の分散D1,D2を演算する。
差圧揺動の分散D1=Σ(FiΔP×FiΔP) ・・・・・ (14)
静圧揺動の分散D2=Σ(FiPH×FiPH) ・・・・・ (15)
iPH、FiΔPはそれぞれ前記(11)、(12)式で求めた静圧と差圧の揺動である。また、加算は連続するn個のデータについて行う。
【0026】
相関演算部22は下記(16)式に基づいて静圧揺動と差圧揺動の相関係数D3を演算する。
相関係数D3=Σ(FiPH×FiΔP) ・・・・・・・・・ (16)
ここにおいて、FiPH、FiΔPはそれぞれ前記(11)、(12)式で求めた静圧揺動、差圧揺動である。また、添え字のiは時間的に同等な値を用いることを表している。
【0027】
判定部3は入力された値に基づいて導圧管の詰まりを判定する。そのために、下記(17)式によって分散比率D4を、下記(18)によって相関係数D5を演算する。
分散比率D4=D1/D2 ・・・・・・・・ (17)
相関係数D5=D3/D2 ・・・・・・・・ (18)
ここにおいて、D1は前記(14)式で求めた差圧揺動の分散、D2は前記(15)式で求めた静圧揺動の分散、D3は前記(16)式で求めた相関係数である。この分散比率D4,相関係数D5および差圧揺動の分散D1を正常時における基準値R4,R5,R1と比較して詰まりの判定を行う。
【0028】
分散比率D4は低圧側導圧管のみ、あるいは高圧側導圧管のみの詰まりを検出することができる。低圧側導圧管が詰まると低圧側の静圧揺動がゼロに近くなるので、差圧揺動D1は高圧側の静圧揺動D2に近くなる。そのため、分散比率D4は1に近づく。高圧側導圧管が詰まると高圧側の静圧揺動の分散D2が小さくなるので、分散比率D4のばらつきが大きくなる。
【0029】
相関係数D5によっても低圧側導圧管のみ、または高圧側導圧管のみの詰まりを検出できる。低圧側導圧管が詰まると低圧側の静圧揺動がゼロに近くなるので差圧揺動は高圧側の静圧揺動に近くなり、相関係数D5は1に近づく。高圧側導圧管が詰まると差圧揺動は低圧側の静圧揺動に近くなり、高圧側の静圧揺動と関連がなくなる。そのため、相関係数D3はゼロに近づく。しかし、静圧揺動も小さくなるので、分母の静圧揺動の分散D2は2乗の早さでゼロに近づく。従って、相関係数D5のばらつきが大きくなる。
【0030】
高圧側導圧管と低圧側導圧管の両方の詰まりに対しては、差圧揺動の分散D1と事前に計算した正常値における値を比較して判定する。両方の導圧管が詰まると差圧の揺動は一般に小さくなる。しかし、高圧側の導圧管が詰まっても差圧揺動の分散が正常値であることもあるので、分散比率D4による判定か、相関係数D5による判定と組み合わせる必要がある。
【0031】
図4は前述した判定基準をまとめた表である。両方の導圧管の詰まりに対しては差圧揺動の分散(差圧分散)D1はゼロに収束するが詰まり直前で大きくなることもある。分散比率D4,相関係数D5共にばらつきが大きくなる。高圧側(H側)導圧管の詰まりに対しては、差圧分散D1は低圧側(L側)の揺動に収束するが詰まり直前で大きくなることもある。分散比率、相関係数共にばらつきが大きくなる。
【0032】
低圧側(L側)導圧管の詰まりに対しては、差圧分散D1は高圧側(H側)揺動に収束するが、詰まり直前で大きくなることもある。分散比率D4、相関係数共に1に収束する。正常な状態では分散比率D4,相関係数D5共に0〜1の値を取るが、高圧側と低圧側(H/L)の揺動が類似すると1に近くなる。
【0033】
これらのことから、差圧分散D1と分散比率D4、あるいは差圧分散D1と相関係数D5のいずれかの組み合わせを用いることにより、高圧側導圧管か低圧側導圧管のいずれかが詰まった場合および両方の導圧管が詰まった場合を区別することができる。
【0034】
なお、この実施例では静圧として高圧側の圧力を用いたが、低圧側の圧力を用いることもできる。低圧側の圧力を用いた場合は、前述の説明で高圧側導圧管の詰まりと低圧側導圧管の詰まりを逆にすればよい。
【0035】
すなわち、分散比率D4については、高圧側導圧管が詰まると高圧側の揺動が小さくなるので差圧揺動は低圧側の静圧揺動に近くなり、分散比率は1に近づく。低圧側導圧管が詰まると低圧側の静圧揺動がゼロ近くになり、分散比率のばらつきが大きくなる。
【0036】
また、相関係数D5については、高圧側導圧管が詰まると差圧揺動と静圧揺動が同程度になり相関係数D5は1に近づく。低圧側導圧管が詰まると差圧揺動と静圧揺動の間に相関がなくなり相関値はゼロに近づくが、分母が2乗でゼロに近づくのでばらつきが大きくなる。
【発明の効果】
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次の効果が期待できる。
請求項1記載の発明によれば、2本の導圧管の間の差圧信号および前記導圧管のどちらかの静圧信号が入力され、これらの信号の揺動を演算する揺動演算部と、この揺動演算部の出力が入力され、前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和を演算する分散演算部と、この分散演算部の出力が入力され、前記導圧管の詰まりを検出する判定部とを有し、この判定部は前記差圧揺動の2乗和および前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和の2乗和比から前記導圧管の詰まりを検出すると共に、前記揺動演算部は、下記(19)式に基づいて揺動を演算するようにし、前記判定部は、前記差圧揺動の2乗和を所定の基準値と比較して、かつ前記2乗和比のばらつきが大きいときに、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにした。
揺動値Fi=P(i)−2×P(i−1)+P(i−2) ・・・・・(19)
但し、P(i)、P(i−1)、P(i−2)はそれぞれ時刻i、i−1、i−2の差圧または静圧信号である。
【0037】
プラントが過渡的な状態にあって、圧力や差圧が上昇中や下降中である場合でもこれらの圧力の変化が揺動に表れないので、導圧管の詰まりを正確に判断することができるという効果がある。また、一様な温度変化などで差圧や圧力の値が変化しても、これらの変化が揺動に表れないので、正確な詰まり検出ができるという効果もある。また、時間的に引き続いた3つの値を用い、中間の値の2倍を差し引くことにより圧力の変動を除去でき、純粋に揺動部分のみを取り出すことができる。そのため、正確に導圧管の詰まりを検出することができるという効果がある。また、前記判定部は、前記差圧信号の2乗和を所定の基準値と比較して、かつ前記2乗和比のばらつきが大きいときに、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにした。プラントの状態に影響されることなく、両方の導圧管の詰まりを正確に検出することができるという効果がある。
【0040】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記判定部は、前記2乗和比が1に近い値であるときに前記静圧信号を得た導圧管でない側の導圧管が詰まっていると判断し、前記2乗和比のばらつきが大きいときに前記静圧信号を得た側の導圧管が詰まっていると判断するようにした。プラントの状態に影響されることなく、どちらかの導圧管が詰まっていることを正確に、検出することができるという効果がある。また、事前に正常なときの値を調べておく必要がないという効果もある。
【0042】
請求項3記載の発明によれば、2本の導圧管の間の差圧信号および前記導圧管のどちらかの静圧信号が入力され、これらの信号の揺動を演算する揺動演算部と、この揺動演算部の出力が入力され、前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和を演算する分散演算部と、前記揺動演算部の出力が入力され、入力された前記差圧信号の揺動と前記静圧信号の揺動の積の和である相関値を演算する相関演算部と、前記分散演算部が演算した前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和および前記相関演算部が演算した前記相関値が入力され、前記導圧管の詰まりを検出する判定部とを有し、この判定部は前記差圧揺動の2乗和および前記相関値と前記静圧揺動の2乗和の比から前記導圧管の詰まりを検出すると共に、前記揺動演算部は、下記(20)式に基づいて揺動を演算するようにした。
揺動値Fi=P(i)−2×P(i−1)+P(i−2) ・・・・・(20)
但し、P(i)、P(i−1)、P(i−2)はそれぞれ時刻i、i−1、i−2の差圧または静圧信号である。
【0043】
プラントが過渡的な状態にあって、圧力や差圧が上昇中や下降中である場合でもこれらの圧力の変化が揺動に表れないので、導圧管の詰まりを正確に判断することができるという効果がある。また、一様な温度変化などで差圧や圧力の値が変化しても、これらの変化が揺動に表れないので、正確な詰まり検出ができるという効果もある。また、時間的に引き続いた3つの値を用い、中間の値の2倍を差し引くことにより圧力の変動を除去でき、純粋に揺動部分のみを取り出すことができる。そのため、正確に導圧管の詰まりを検出することができるという効果がある。
【0046】
請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明において、前記判定部は、前記が1に近い値のときに前記静圧信号を得た導圧管でない側の導圧管が詰まっていると判断し、前記のばらつきが大きいときに前記静圧信号を得た側の導圧管が詰まっていると判断するようにした。プラントの状態に影響されることなく、どちらかの導圧管が詰まっていることを正確に、検出することができるという効果がある。また、事前に正常なときの値を調べておく必要がないという効果もある。
【0047】
請求項5記載の発明によれば、請求項3または請求項4記載の発明において、前記判定部は、前記差圧揺動の2乗和を所定の基準値と比較して、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにした。プラントの状態に影響されることなく、両方の導圧管の詰まりを正確に検出することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】差圧測定の状態を示した構成図である。
【図3】本発明の効果を示す特性図である。
【図4】詰まり検出の判定基準を示した表である。
【図5】従来の導圧管閉塞検出装置の構成図である。
【符号の説明】
1 揺動演算部
21 分散演算部
22 相関演算部
3 判定部
51,52 導圧管

Claims (5)

  1. 2本の導圧管の間の差圧信号および前記導圧管のどちらかの静圧信号が入力され、これらの信号の揺動を演算する揺動演算部と、この揺動演算部の出力が入力され、前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和を演算する分散演算部と、この分散演算部が演算した前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和が入力され、前記導圧管の詰まりを検出する判定部とを有し、この判定部は前記差圧揺動の2乗和および前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和の2乗和比から前記導圧管の詰まりを検出すると共に、前記揺動演算部は、下記(1)式に基づいて揺動を演算するようにし、
    前記判定部は、前記差圧揺動の2乗和を所定の基準値と比較して、かつ前記2乗和比のばらつきが大きいときに、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにしたことを特徴とする導圧管閉塞検出装置。
    揺動値Fi=P(i)−2×P(i−1)+P(i−2) ・・・・・(1)
    但し、P(i)、P(i−1)、P(i−2)はそれぞれ時刻i、i−1、i−2の差圧または静圧信号である。
  2. 前記判定部は、前記2乗和比が1に近い値であるときに前記静圧信号を得た導圧管でない側の導圧管が詰まっていると判断し、前記2乗和比のばらつきが大きいときに前記静圧信号を得た側の導圧管が詰まっていると判断するようにしたことを特徴とする請求項1記載の導圧管閉塞検出装置。
  3. 2本の導圧管の間の差圧信号および前記導圧管のどちらかの静圧信号が入力され、これらの信号の揺動を演算する揺動演算部と、この揺動演算部の出力が入力され、前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和を演算する分散演算部と、前記揺動演算部が演算した前記差圧信号の揺動と前記静圧信号の揺動が入力され、前記差圧信号の揺動と前記静圧信号の揺動の積の和である相関値を演算する相関演算部と、前記分散演算部が演算した前記差圧揺動の2乗和と前記静圧揺動の2乗和および前記相関演算部が演算した前記相関値が入力され、前記導圧管の詰まりを検出する判定部とを有し、この判定部は前記差圧揺動の2乗和および前記相関値と前記静圧揺動の2乗和の比から前記導圧管の詰まりを検出すると共に、前記揺動演算部は、下記(2)式に基づいて揺動を演算するようにしたことを特徴とする導圧管閉塞検出装置。
    揺動値Fi=P(i)−2×P(i−1)+P(i−2) ・・・・・(2)
    但し、P(i)、P(i−1)、P(i−2)はそれぞれ時刻i、i−1、i−2の差圧または静圧信号である。
  4. 前記判定部は、前記比が1に近い値のときに前記静圧信号を得た導圧管でない側の導圧管が詰まっていると判断し、前記比のばらつきが大きいときに前記静圧信号を得た側の導圧管が詰まっていると判断するようにしたことを特徴とする請求項3記載の導圧管閉塞検出装置。
  5. 前記判定部は、前記差圧揺動の2乗和を所定の基準値と比較して、前記2本の導圧管の両方が詰まっていると判断するようにしたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の導圧管閉塞検出装置。
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