JP4374518B2 - 内燃機関の排出ガス浄化制御装置 - Google Patents

内燃機関の排出ガス浄化制御装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気通路に複数の触媒又は複数の触媒群を直列に配置した内燃機関の排出ガス浄化制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、エンジンの排出ガスの浄化能力を高めるために、エンジンの排気管の途中に、排出ガス浄化用の触媒を2個直列に設置したものがある。このものは、上流側触媒の上流側と下流側触媒の下流側にそれぞれ空燃比センサ(又は酸素センサ)を設置し、上流側触媒に流入する排出ガスの空燃比を上流側のセンサで検出して、これを目標空燃比に一致させるように空燃比フィードバック制御(メインフィードバック制御)を行うと共に、下流側触媒を通過した排出ガスの空燃比を下流側のセンサで検出して、これを下流側の目標空燃比に一致させるように上流側の目標空燃比を補正するサブフィードバック制御を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の空燃比フィードバックシステムでは、上流側触媒から流出する排出ガスの空燃比(下流側触媒に流入する排出ガスの空燃比)を検出することができないため、上流側触媒と下流側触媒の状態を個別に評価した空燃比フィードバック制御を行うことができない。このため、2つの触媒を効率良く利用した排出ガスの浄化を行うことができず、2つの触媒を用いる割りには排出ガス浄化率向上の効果が小さいものとなっていた。
【0004】
そこで、上流側触媒と下流側触媒との間にも空燃比センサ(又は酸素センサ)を設置して、上流側触媒から流出する排出ガスの空燃比(下流側触媒に流入する排出ガスの空燃比)を検出し、その検出結果をサブフィードバック制御(上流側の目標空燃比)に反映させるようにすることが考えられている。
【0005】
本発明者らは、このシステムを実用化に向けて開発しているが、その過程で、次のような新たな技術的課題が判明した。現在、本発明者らが開発しているシステムは、上流側触媒の下流側の空燃比センサの出力と下流側触媒の下流側の空燃比センサの出力とに基づいてサブフィードバック制御により上流側触媒の上流側の目標空燃比を補正するものであるが、このサブフィードバック制御による目標空燃比の制御範囲(リッチ側ガード値とリーン側ガード値)は、図6に破線(比較例)で示すように一定値に固定され、この制御範囲内で目標空燃比が補正されるようになっている。一般に、上流側の目標空燃比の制御範囲は、上流側触媒を考慮して設定されているため、この制御範囲内で目標空燃比を補正すれば、上流側触媒の排出ガス浄化率は良好に維持されるが、エンジン運転状態や上流側触媒の状態によって下流側触媒に流入する排出ガスの空燃比が比較的大きく変動するため、目標空燃比の制御範囲が一定値に固定されていると、下流側触媒に流入する排出ガスの空燃比が適正範囲から外れることがあり、更に、適正範囲から外れた空燃比が適正範囲に復帰するまでに時間がかかる傾向がある。そのため、エンジン運転状態等によっては、下流側触媒の排出ガス浄化率が低下して、排気エミッションが増加する可能性がある。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、排気通路に直列に配置した複数の触媒(又は触媒群)を効率良く使用して排出ガスを効率良く浄化することができ、排出ガス浄化率を高めることができる内燃機関の排出ガス浄化制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の排出ガス浄化制御装置は、上流側触媒に流入する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第1センサと、上流側触媒から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第2センサと、下流側触媒から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第3センサとを設け、空燃比フィードバック制御手段によって第2センサの出力及び/又は第3センサの出力に基づいて目標空燃比を設定し、この目標空燃比の制御範囲を、第2センサの出力と第3センサの出力とに基づいて切り換える。このようにすれば、上流側触媒と下流側触媒の両方の浄化状態を検出しながら、システム全体としての排出ガス浄化率が高くなるように目標空燃比の制御範囲を切り換えることができ、上流側触媒と下流側触媒の両方を効率良く使用して排出ガスを効率良く浄化することができる。
【0008】
一般に、触媒の排出ガス浄化率は、触媒のリーン/リッチ成分の吸着状態によって変化し、触媒の吸着状態がストイキ付近のときに排出ガス中のリッチ成分(HC、CO等)とリーン成分(NOx等)の両方を最も効率良く浄化でき、最も高い排出ガス浄化率を得ることができる。
【0009】
そこで、請求項2のように、第2センサと第3センサの出力が両方ともリッチのときに、目標空燃比の制御範囲の少なくともリッチ側ガード値をリッチ度合の小さいガード値に切り換え、第2センサと第3センサの出力が両方ともリーンのときに、制御範囲の少なくともリーン側ガード値をリーン度合の小さいガード値に切り換えるようにすると良い。
【0010】
つまり、第2センサと第3センサの出力が両方ともリッチになる場合は、上流側触媒と下流側触媒の吸着状態が両方ともリッチとなって、各触媒から流出する排出ガス中のリッチ成分が相対的に多くなる傾向がある。この場合は、目標空燃比の制御範囲の少なくともリッチ側ガード値をリッチ度合の小さいガード値に切り換える。これにより、目標空燃比の制御範囲が通常よりもリーン側にシフトされて、排出ガスの空燃比のリッチ度合が抑えられるため、上流側触媒と下流側触媒がリッチ成分で飽和吸着状態になることが防止され、排出ガスのリッチ成分の浄化能力が確保される。
【0011】
一方、第2センサと第3センサの出力が両方ともリーンになる場合は、上流側触媒と下流側触媒の吸着状態が両方ともリーンになって、各触媒から流出する排出ガス中のリーン成分が相対的に多くなる傾向がある。この場合は、目標空燃比の制御範囲の少なくともリーン側ガード値をリーン度合の小さいガード値に切り換える。これにより、目標空燃比の制御範囲が通常よりもリッチ側にシフトされて、排出ガスの空燃比のリーン度合が抑えられるため、上流側触媒と下流側触媒がリーン成分で飽和吸着状態になることが防止され、排出ガスのリーン成分の浄化能力が確保される。
【0012】
この場合、請求項3のように、目標空燃比の制御範囲を切り換える際に、その切換値を第2センサ及び/又は第3センサの出力に応じてを設定するようにしても良い。このようにすれば、目標空燃比の制御範囲の切り換えによる目標空燃比の補正量を、上流側触媒や下流側触媒の状態(リッチ/リーン度合)に応じた適正量にすることができ、制御精度を向上できる。
【0013】
また、請求項4,5のように、目標空燃比を設定するサブフィードバック制御の制御ゲインを、第2センサの出力と第3センサの出力とに基づいて切り換えるようにしても良い。このようにすれば、上流側触媒の状態と下流側触媒の状態に応じてサブフィードバック制御の制御ゲインを切り換えて目標空燃比を応答良く変化させることができ、上流側触媒と下流側触媒の両方を効率良く使用して排出ガスを効率良く浄化することができる。
【0014】
この場合、請求項6のように、制御ゲインを切り換える際に、その切換値を第2センサ及び/又は第3センサの出力に応じて設定するようにしても良い。このようにすれば、制御ゲインを、上流側触媒や下流側触媒の状態(リッチ/リーン度合)に応じた適正なゲインに設定することができ、制御精度を向上できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側には、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、スロットルバルブ15とスロットル開度を検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。
【0016】
更に、スロットルバルブ15の下流側には、サージタンク17が設けられ、このサージタンク17に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ18が設けられている。また、サージタンク17には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が設けられ、各気筒の吸気マニホールド19の吸気ポート近傍に、燃料を噴射する燃料噴射弁20が取り付けられている。
【0017】
一方、エンジン11の排気管21(排気通路)の途中には、排出ガス中のCO,HC,NOx等を低減させる三元触媒等の上流側触媒22と下流側触媒23が直列に設置されている。更に、上流側触媒22の上流側及び下流側と、下流側触媒23の下流側には、それぞれ第1センサ24、第2センサ25、第3センサ26が設置されている。この場合、第1センサ24は、上流側触媒22に流入する排出ガスの空燃比に応じたリニアな空燃比信号を出力する空燃比センサ(リニアA/Fセンサ)が用いられ、第2センサ25と第3センサ26は、各触媒22,23から流出する排出ガスのリッチ/リーンに応じて出力電圧が反転する酸素センサが用いられている。尚、第2センサ25及び/又は第3センサ26は、第1センサ24と同じく、空燃比センサ(リニアA/Fセンサ)を用いても良く、勿論、第1センサ24として酸素センサを用いても良い。
【0018】
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ27や、エンジン回転速度を検出するクランク角センサ28が取り付けられている。
【0019】
これら各種のセンサ出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)29に入力される。このECU29は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された図2乃至図5の各プログラムを実行することで、空燃比をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段としての役割を果たす。以下、各プログラムの処理内容を説明する。
【0020】
[燃料噴射量算出]
図2の燃料噴射量算出プログラムは、空燃比のフィードバック制御を通じて要求燃料噴射量TAUを設定するプログラムであり、所定クランク角毎に実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、現在の吸気管圧力、エンジン回転速度等の運転状態パラメータに基づいてマップ等から基本燃料噴射量TPを算出し、次のステップ102で、空燃比フィードバック条件が成立しているか否かを判定する。ここで、空燃比フィードバック条件は、エンジン冷却水温が所定温度以上であること、エンジン運転状態が高回転・高負荷領域ではないこと等であり、これらの条件を全て満たしたときに空燃比フィードバック条件が成立する。
【0021】
上記ステップ102で、空燃比フィードバック条件が不成立と判定された場合にはステップ106に進み、空燃比補正係数FAFを「1.0」に設定して、ステップ105に進む。この場合は、空燃比のフィードバック補正は行われない。
【0022】
一方、上記ステップ102で、空燃比フィードバック条件が成立していると判定された場合は、ステップ103に進み、後述する図3の目標空燃比設定プログラムを実行して上流側触媒22上流側の目標空燃比λTGを設定し、次のステップ104で、上流側触媒22の上流側の第1センサ24の出力(排出ガスの空燃比)と目標空燃比λTGとの偏差に応じて空燃比補正係数FAFを算出する。
【0023】
この後、ステップ105で、基本燃料噴射量TP、空燃比補正係数FAF及び他の補正係数FALLを用いて、次式により燃料噴射量TAUを算出して、本プログラムを終了する。
TAU=TP×FAF×FALL
【0024】
[目標空燃比設定]
次に、図2のステップ103で実行される図3の目標空燃比設定プログラムの処理内容を説明する。本プログラムは、第2センサ25の出力と第3センサ26の出力に基づいて目標空燃比λTGを設定するサブフィードバック制御を実行するプログラムである。
【0025】
本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、図4の目標電圧設定プログラムを実行し、第3センサ26の出力電圧(下流側触媒23下流側の空燃比)に応じてマップにより第2センサ25の目標電圧Vtgを設定する。この目標電圧Vtgのマップ特性は、第3センサ26の出力電圧が所定範囲内(A<出力電圧<B)の領域では、第3センサ26の出力電圧が高くなるほど、第2センサ25の目標電圧Vtgが低くなり、第3センサ26の出力電圧が所定値A以下の領域では、第2センサ25の目標電圧Vtgが上限値で一定となり、第3センサ26の出力電圧が所定値B以上の領域では、第2センサ25の目標電圧Vtgが下限値で一定となる。
【0026】
目標電圧Vtgの設定後、図3のステップ202に進み、上流側触媒22下流側に配置された第2センサ25の出力電圧VOX2が目標電圧Vtgより高いか低いかによって、上流側触媒22の状態がリッチかリーンかを判定し、リーンのときには、ステップ203に進み、前回もリーンであったか否かを判定する。前回も今回もリーンである場合には、ステップ204に進み、リッチ積分量λIRを、現在の吸入空気量に応じてマップ等から算出する。リッチ積分量λIRの算出後、ステップ205に進み、目標空燃比λTGをλIRだけリッチ側に補正した後、ステップ213に進む。
【0027】
また、前回がリッチで今回リーンに反転した場合には、ステップ206に進み、リッチ側へのスキップ量λSKR を、第3センサ26の出力(下流側触媒23の吸着状態)に応じてマップ等から算出する。リッチスキップ量λSKR の算出後、ステップ207進み、目標空燃比λTGをλIR+λSKR だけリッチ側に補正した後、ステップ213に進む。
【0028】
一方、前記スキップ202で、第2センサ25の出力電圧VOX2が目標電圧Vtgよりも高い(上流側触媒22の状態がリッチ)と判定された場合には、ステップ208に進み、前回もリッチであったか否かを判定する。前回も今回もリッチである場合には、ステップ209に進み、リーン積分量λILを現在の吸入空気量に応じてマップ等から算出する。リーン積分量λILの算出後、ステップ210に進み、目標空燃比λTGをλILだけリーン側に補正した後、ステップ213に進む。
【0029】
また、前回がリーンで今回リッチに反転した場合には、ステップ211に進み、リーン側へのスキップ量λSKL を、第3センサ26の出力(下流側触媒23の吸着状態)に応じてマップ等から算出する。リーンスキップ量λSKL の算出後、ステップ212に進み、目標空燃比λTGをλIL+λSKL だけリーン側に補正した後、ステップ213に進む。
【0030】
このステップ213で、後述する図5の目標空燃比ガード処理プログラムを実行して上流側触媒22上流側の目標空燃比λTGを所定の制御範囲に制限した後、ステップ214に進み、そのときの上流側触媒22のリッチ/リーンを記憶して本プログラムを終了する。
【0031】
[目標空燃比ガード処理]
次に、図3のステップ213で実行される図5の目標空燃比ガード処理プログラムの処理内容を説明する。本プログラムは、特許請求の範囲でいう目標空燃比ガード手段に相当する役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ301で、第2センサ25の出力(上流側触媒22の状態)のリッチ/リーンと第3センサ26の出力(下流側触媒23の状態)のリッチ/リーンとの組み合わせに応じて、目標空燃比λTGのリッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanをテーブルにより設定する。この際、第2センサ25の出力と第3センサ26の出力の組み合わせは次の4種類▲1▼〜▲4▼に分類される。
【0032】
▲1▼第2センサ25と第3センサ26の出力が両方ともリッチの場合には、リッチ側ガード値Grichを通常よりリッチ度合の小さいガード値Rmin に切り換えると共に、リーン側ガード値Gleanを通常よりリーン度合の大きいガード値Lmax に切り換える。尚、リーン側ガード値Gleanは、通常値Lavに設定しても良い。
【0033】
▲2▼第2センサ25の出力がリーン、且つ、第3センサ26の出力がリッチの場合には、リッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanを、それぞれ通常値Rav,Lavに切り換える。
【0034】
▲3▼第2センサ25と第3センサ26の出力が両方ともリーンの場合には、リーン側ガード値Gleanを通常よりリーン度合の小さいガード値Lmin に切り換えると共に、リッチ側ガード値Grichを通常よりリッチ度合の大きいガード値Rmax に切り換える。尚、リッチ側ガード値Grichは、通常値Ravに設定しても良い。
【0035】
▲4▼第2センサ25の出力がリッチ、且つ、第3センサ26の出力がリーンの場合には、リッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanを、それぞれ通常値Rav,Lavに切り換える。尚、Ravは、Rmax とRmin との中間値に設定され、Lavは、Lmax とLmin との中間値に設定されている。
【0036】
以上のようにして、リッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanを設定した後、ステップ302に進み、前記図3の目標空燃比設定プログラムのステップ205,207,210,212のいずれかで更新された目標空燃比λTGをリッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanでガード処理する。つまり、ガード処理前の目標空燃比λTGが両ガード値Grich,Gleanの範囲内に収まっていれば、ガード処理前の目標空燃比λTGがそのまま最終的な目標空燃比λTGとして用いられるが、ガード処理前の目標空燃比λTGがリッチ側ガード値Grichよりもリッチ側にずれていれば、最終的な目標空燃比λTGがリッチ側ガード値Grichに置き換えられる。また、ガード処理前の目標空燃比λTGがリーン側ガード値Gleanよりもリーン側にずれていれば、最終的な目標空燃比λTGがリーン側ガード値Gleanに置き換えられる。これにより、目標空燃比λTGがリッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanとの間に制限される。
【0037】
以上説明した本実施形態の空燃比フィードバック制御の実行例を図6のタイムチャートを用いて説明する。図6のタイムチャートには、比較例の挙動が破線で示されている。
【0038】
比較例では、リッチ側/リーン側ガード値Grich,Gleanが一定値に固定されている。エンジン運転状態や上流側触媒22の状態によって下流側触媒23に流入する排出ガスの空燃比が比較的大きく変動するため、目標空燃比λTGのリッチ側/リーン側ガード値Grich,Gleanが一定値に固定されていると、下流側触媒23に流入する排出ガスの空燃比が適正範囲から外れることがあり、更に、適正範囲から外れた空燃比が適正範囲に復帰するまでに時間がかかる傾向がある。そのため、エンジン運転状態等によっては、下流側触媒23の排出ガス浄化率が低下して、排気エミッションが増加する可能性がある。
【0039】
これに対し、本実施形態では、第2センサ25の出力(上流側触媒22の状態)のリッチ/リーンと第3センサ26の出力(下流側触媒23の状態)のリッチ/リーンとの組み合わせに応じて、リッチ側/リーン側ガード値Grich,Gleanが切り換えられる。
【0040】
例えば、図6の▲1▼の期間中は、第2センサ25と第3センサ26の出力が両方ともリッチとなる。この状態では、上流側触媒22と下流側触媒23の吸着状態が両方ともリッチとなって、各触媒22,23から流出する排出ガス中のリッチ成分が相対的に多くなる傾向がある。
【0041】
そこで、第2センサ25と第3センサ26の出力が両方ともリッチとなる場合は、リッチ側ガード値Grichを通常よりリッチ度合の小さいガード値Rmin に切り換える。これにより、目標空燃比λTGの制御範囲が通常よりもリーン側にシフトされて、排出ガスの空燃比のリッチ度合が抑えられるため、上流側触媒22と下流側触媒23がリッチ成分で飽和吸着状態になることが防止され、排出ガスのリッチ成分の浄化能力が確保される。
【0042】
また、図6の▲3▼の期間中は、第2センサ25と第3センサ26の出力が両方ともリーンとなる。この状態では、上流側触媒22と下流側触媒23の吸着状態が両方ともリーンとなって、各触媒22,23から流出する排出ガス中のリーン成分が相対的に多くなる傾向がある。
【0043】
そこで、第2センサ25と第3センサ26の出力が両方ともリーンとなる場合は、リーン側ガード値Gleanを通常よりリーン度合の小さいガード値Lmin に切り換える。これにより、目標空燃比λTGの制御範囲が通常よりもリッチ側にシフトされて、排出ガスの空燃比のリーン度合が抑えられるため、上流側触媒22と下流側触媒23がリーン成分で飽和吸着状態になることが防止され、排出ガスのリーン成分の浄化能力が確保される。
【0044】
また、図6の▲2▼と▲4▼の期間中は、第2センサ25と第3センサ26の一方の出力がリーン、他方の出力がリッチとなる。この状態では、上流側触媒22と下流側触媒23の吸着状態のリッチ/リーンが互いに反対になるため、上流側触媒22と下流側触媒23とをバランス良く使用して排出ガスのリッチ成分とリーン成分を効率良く浄化することができる。
【0045】
従って、第2センサ25と第3センサ26の一方の出力がリーン、他方の出力がリッチとなる場合は、リッチ側ガード値Grichとリーン側ガード値Gleanを、それぞれ通常値Rav,Lavに切り換える。これにより、目標空燃比λTGの制御範囲をストイキを中心とするように設定して、排出ガスの空燃比をストイキを中心とするように制御することで、上流側触媒22と下流側触媒23とをバランス良く使用して排出ガスのリッチ成分とリーン成分を効率良く浄化する。
【0046】
尚、本実施形態では、リッチ側ガード値GRichの切換値Rmin ,Rav,Rmax とリーン側ガード値Gleanの切換値Lmin ,Lav,Lmax を固定値としたが、これらの切換値を、それぞれ第2センサ25の出力及び/又は第3センサ26の出力に応じてマップ又は数式等により設定するようにしても良い。このようにすれば、ガード値の切り換えによる目標空燃比λTGの補正量を、上流側触媒22や下流側触媒23の状態(リッチ/リーン度合)に応じた適正量にすることができ、制御精度を向上できる。
【0047】
また、本実施形態では、第2センサ25の出力のリッチ/リーンと第3センサ26の出力のリッチ/リーンとの組み合わせに応じて目標空燃比λTGのガード値を切り換えるようにしたが、その代わりに、第2センサ25の出力のリッチ/リーンと第3センサ26の出力のリッチ/リーンとの組み合わせに応じて、サブフィードバックの制御ゲイン(例えば目標空燃比λTGのスキップ量λSKR,λSKL 及び/又は積分量λIR, λIL)を切り換えるようにしても良い。
【0048】
このようにすれば、上流側触媒22の状態と下流側触媒23の状態に応じて制御ゲインを切り換えて目標空燃比λTGを応答良く変化させることができるので、上流側触媒22と下流側触媒23の両方を効率良く使用して排出ガスを効率良く浄化することができる。この場合、制御ゲインの切換値は、固定値としても良いが、第2センサ25の出力や第3センサ26の出力に応じてマップ又は数式等により設定するようにしても良い。
【0049】
更に、第2センサ25の出力のリッチ/リーンと第3センサ26の出力のリッチ/リーンとの組み合わせに応じて、目標空燃比λTGの制御範囲とサブフィードバック制御の制御ゲインの両方を切り換えるようにしても良い。
【0050】
また、本実施形態では、図3の目標空燃比設定プログラムによって第3センサ26の出力電圧(下流側触媒23下流側の空燃比)に応じて第2センサ25の目標電圧Vtgを設定し、第2センサ25の出力電圧VOX2が目標電圧Vtgより高いか低いかによって、上流側触媒22の状態がリッチかリーンかを判定して目標空燃比λTGを設定するようにしたが、目標空燃比λTGの設定方法は種々変更しても良く、例えば、エンジン運転状態や各触媒22,23の状態等に応じて第2センサ25と第3センサ26とのいずれか一方を選択して、そのセンサの出力に基づいて目標空燃比λTGを設定するようにしても良い。
【0051】
尚、図1のシステム構成は、排気管21に2個の触媒22,23を直列に配置した実施形態であるが、3個以上の触媒を配置して、それを2つの触媒群に区分し、各触媒群を1個の触媒と見なして本発明を適用しても良い。
【0052】
その他、本発明の適用範囲は、三元触媒のみを用いた排気浄化システムに限定されず、本発明を、三元触媒と他の触媒(NOx触媒等)を組み合わせた排気浄化システムや三元触媒以外の触媒のみを用いた排気浄化システムに適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】燃料噴射量算出プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図3】目標空燃比設定プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図4】目標電圧設定プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図5】目標空燃比ガード処理プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【図6】第2センサ出力、第3センサ出力、目標空燃比及び目標空燃比ガード値の挙動を示すタイムチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、20…燃料噴射弁、21…排気管(排気通路)、22…上流側触媒、23…下流側触媒、24…第1センサ、25…第2センサ、26…第3センサ、29…ECU(空燃比フィードバック制御手段,目標空燃比ガード手段)。

Claims (6)

  1. 排気通路に複数の触媒又は複数の触媒群を直列に配置した内燃機関において、
    上流側に配置された触媒又は触媒群(以下「上流側触媒」という)に流入する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第1センサと、
    前記上流側触媒から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第2センサと、
    下流側に配置された触媒又は触媒群(以下「下流側触媒」という)から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第3センサと、
    前記第2センサの出力及び/又は前記第3センサの出力に基づいて目標空燃比を設定し、該目標空燃比と前記第1センサの出力との偏差に基づいて空燃比をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段と、
    前記目標空燃比を所定の制御範囲に制限する目標空燃比ガード手段とを備え、
    前記目標空燃比ガード手段は、前記第2センサの出力と前記第3センサの出力とに基づいて前記制御範囲を切り換えることを特徴とする内燃機関の排出ガス浄化制御装置。
  2. 前記目標空燃比ガード手段は、前記第2センサと前記第3センサの出力が両方ともリッチのときに前記制御範囲の少なくともリッチ側ガード値をリッチ度合の小さいガード値に切り換え、前記第2センサと前記第3センサの出力が両方ともリーンのときに前記制御範囲の少なくともリーン側ガード値をリーン度合の小さいガード値に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排出ガス浄化制御装置。
  3. 前記目標空燃比ガード手段は、前記制御範囲を切り換える際に、その切換値を前記第2センサ及び/又は第3センサの出力に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の排出ガス浄化制御装置。
  4. 前記目標空燃比を設定するサブフィードバック制御の制御ゲインを、前記第2センサの出力と前記第3センサの出力とに基づいて切り換える制御ゲイン切換手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の排出ガス浄化制御装置。
  5. 排気通路に複数の触媒又は複数の触媒群を直列に配置した内燃機関において、
    上流側に配置された触媒又は触媒群(以下「上流側触媒」という)に流入する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第1センサと、
    前記上流側触媒から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第2センサと、
    下流側に配置された触媒又は触媒群(以下「下流側触媒」という)から流出する排出ガスの空燃比又はリッチ/リーンを検出する第3センサと、
    前記第2センサの出力及び/又は前記第3センサの出力に基づいて目標空燃比を設定し、該目標空燃比と前記第1センサの出力との偏差に基づいて空燃比をフィードバック制御する空燃比フィードバック制御手段と、
    前記目標空燃比を設定するサブフィードバック制御の制御ゲインを、前記第2センサの出力と前記第3センサの出力とに基づいて切り換える制御ゲイン切換手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の排出ガス浄化制御装置。
  6. 前記制御ゲイン変更手段は、前記制御ゲインを切り換える際に、その切換値を前記第2センサ及び/又は第3センサの出力に応じて設定することを特徴とする請求項4又は5に記載の内燃機関の排出ガス浄化制御装置。
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