JP4374433B2 - 放電プラズマ焼結体とその製造方法 - Google Patents

放電プラズマ焼結体とその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、正の抵抗温度特性を有するサーミスタ(PTCサーミスタ)として好適に使用される、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体と、その製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
チタン酸バリウム(BaTiO3)を基本成分とし、微量の希土類元素などを添加して半導体化したチタン酸バリウム系半導体セラミックスは、温度上昇にともなって抵抗値が大きくなる正の抵抗温度特性を有し、PTCサーミスタとして機能するため、たとえば自動車の各種小型モータなどにおいて、過電流による電気部品の破損を防ぐための回路保護素子として、あるいは定温発熱ヒータなどとして、広範な分野への応用が期待されている。
【0003】
かかるチタン酸バリウム系半導体セラミックスをこれまでよりもさらに高精度化し、より広範に実用可能な状態とするには、高密度に焼結させる必要があり、そのような高密度のセラミックスの製造方法として従来は、たとえば添加剤を用いた常圧焼結法や、あるいは焼結材料である酸化物を、HIP法(熱間静水圧プレス法)、CIP法(冷間静水圧プレス法)などによって超高圧で高密度に成形したのち焼結する方法、一度焼結した焼結体を溶融再加熱する方法などが一般的であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来法で製造されたチタン酸バリウム系半導体セラミックスの焼結体を、前述した各種の用途、とくに自動車用などの、過酷な使用条件下での用途に使用した際には、自動車本体の寿命に比べて著しく短期間でPTC特性が劣化したり、あるいは全く機能しなくなったりするという問題があった。
【0005】
本発明の主たる目的は、良好なPTC特性を有する上、耐久性に優れ、過酷な使用条件下で使用しても短期間で特性が劣化したり機能しなくなったりするおそれがない、PTCサーミスタとして各種の用途に広範に応用することができる新規なチタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体と、その製造方法とを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、発明者らは、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの焼結体の物性について検討を行った。
その結果、従来法で製造された焼結体はいずれも、耐摩耗性や強度などの機械的特性が未だ十分でなく、それ自体が、使用条件下での熱応力などによって亀裂などを生じやすいものである上、耐電圧特性が不十分で絶縁破壊によって熱暴走しやすいものでもあり、かかる熱暴走が発生すると局部的に過大な電流が流れて、焼結体内に大きな温度差(熱応力)が発生しやすいため、これらのことが相乗して、耐久性が低く、寿命が短くなることが判明した。
【0007】
そこで、後述するようにチタン酸バリウム系半導体セラミックスの焼結体を放電プラズマ焼結法にて製造することとし、機械的特性や耐電圧特性に優れたPTCサーミスタを得るためには、製造される放電プラズマ焼結体がどのような物性を有している必要があるかを検討した結果、
(a) 製造された焼結体を実測して得られる密度の実測値(実測密度)と、当該焼結体を構成するセラミックスの結晶格子寸法をもとに計算によって導き出される密度の理論値(理論密度)とから、式(1):
【0008】
【数3】
Figure 0004374433
【0009】
によって求められる焼結度(%)が高いほど、放電プラズマ焼結体は高密度で、耐摩耗性や強度などの機械的特性に優れたものとなること、
(b) 上記焼結体の室温(23℃)での比抵抗(Ωcm)と、当該焼結体の単位厚みあたりの絶縁破壊電圧(V/mm)とから、式(2):
【0010】
【数4】
Figure 0004374433
【0011】
によって求められる指標値が高いほど、放電プラズマ焼結体の耐電圧特性が向上すること、
を見出した。
そこで、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体をPTCサーミスタとして良好に使用するために必要な上記焼結度、および指標値の範囲についてさらに検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち本発明の放電プラズマ焼結体は、チタン酸バリウム系の半導体セラミックスからなるものであって、密度の実測値(実測密度)と理論値(理論密度)とから、上記式(1)によって求められる焼結度が94%以上で、かつ室温での比抵抗(Ωcm)と、単位厚みあたりの絶縁破壊電圧(V/mm)とから、上記式(2)によって求められる指標値が0.5〜3.0であることを特徴とするものである。
【0013】
かかる本発明の放電プラズマ焼結体において、焼結度が94%以上に限定されるのは、焼結度がこの値未満では、前述したように焼結体の密度が低下して、PTCサーミスタとして使用する際に必要な耐摩耗性や強度などが得られないからである。
なお、前記式(1)の規定から明らかなように焼結体の実測密度が理論密度を超えることはありえず、焼結度の上限は100%である。
【0014】
また本発明の放電プラズマ焼結体において、式(2)によって求められる指標値が0.5〜3.0に限定されるのは、以下の理由による。
すなわち指標値が0.5未満のものは耐電圧特性が不十分で、前述したように絶縁破壊による熱暴走を生じやすいために、PTCサーミスタとしての耐久性が不十分になる。
【0015】
一方、指標値が3.0を超えるものは、放電プラズマ焼結法にて製造するのが容易でなく、あえて製造しようとしても焼結条件の点から、比抵抗と絶縁破壊電圧とのバランスを保ちにくいため現実的でない。
上記の特性を有する焼結体は、前述した従来法では製造することが困難である。
【0016】
すなわち、前述した各種の従来法では、いずれの場合にも高温でかつ1時間を超える長時間の焼成工程を必要とし、かかる焼成工程において粒子の成長がランダムに進行するために、その粒径およびドメインサイズを任意に制御することができない。
このため製造された焼結体は、原料である酸化物粉末の平均粒径のおよそ5倍以上といった巨大な粒子を含み、密度(実測密度)が低下して、前記式(1)で規定される焼結度の範囲を達成できず、機械的特性が不十分になるおそれがある。
【0017】
また粒子の粒径は、前記式(2)の規定のうち、焼結体の比抵抗とも密接にかかわっており、粒径が大きいほど焼結体の比抵抗が大きくなるため、式(2)で求められる指標値が小さくなり、耐電圧特性が低下して、絶縁破壊による熱暴走などを発生しやすくなる。
さらに、従来法における粒子の成長は上記のようにランダムに進行するため、焼結体中には、PTC特性を発現し得ない微小サイズの粒子も多数、含まれることになり、使用した原料の量に見合う十分なPTC特性が得られないという問題も生じる。
【0018】
そこで発明者らは、発明者のうち竹内および蔭山が先に、他の研究者とともに研究開発し、特許出願をした、原料である酸化物微粒子を加圧下で、放電プラズマ焼結によってごく短時間の間、急速に高温に加熱することで、ほとんど粒子を成長させずに、原料粒子と近い粒径を維持しつつ焼結する方法(特開平10−251070号公報)を、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの焼結体の製造に応用することを検討し、とくにPTCサーミスタとして良好な特性を有する放電プラズマ焼結体を製造するために必要な条件、および工程について種々、検討した結果、本発明を完成するに至った。
【0019】
すなわち本発明の放電プラズマ焼結体の製造方法は、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの原料としての、粒径0.5〜3μmの酸化物粉末を、加圧下で、1000〜1400℃で1〜60分間、放電プラズマ焼結したのち、500〜1500℃で0.5〜6時間、酸化処理することを特徴とするものである。
かかる本発明の製造方法において、原料としての酸化物粉末の粒径が0.5〜3μmに限定されるのは、以下の理由による。
【0020】
すなわち原料粉末の粒径が0.5μm未満では、製造される焼結体中の粒子が小さすぎて、焼結体に十分なPTC特性を発現させることができない。
一方、粒径が3μmを超えた場合には、製造される焼結体中の粒子が大きくなりすぎて、前述したように機械的特性が低下したり、耐電圧特性が低下して、絶縁破壊による熱暴走などを発生しやすくなったりする。
【0021】
また本発明の製造方法において、放電プラズマ焼結の条件が、前記のように1000〜1400℃、1〜60分間に限定されるのは、以下の理由による。
すなわち焼結温度が1000℃未満では焼結が不十分で、十分な強度を持った高密度の焼結体を製造することができない。また、焼結時間は焼結温度によっても異なるが、1分未満では、焼結の疎密の組織的バランスを保ちにくく、とくに焼結体の耐電圧特性が劣化してしまう。
【0022】
一方、焼結温度が1400℃を超えるか、または焼結時間が60分を超えた場合には、このいずれにおいても、粒子の過大な成長により、製造される焼結体中の粒子が大きくなりすぎて機械的特性が低下したり、あるいは焼結体がかえってもろくなって耐電圧特性が低下し、絶縁破壊による熱暴走などを発生しやすくなったりする。
【0023】
焼結体中の粒子の粒径は、微細でしかも均質に制御されていることが望ましく、これによって熱応力が発生する焼結体の熱分布を均一に保持することが可能となる。言いかえると、焼結体の機械的強度を高め、耐電圧特性に優れた焼結体を提供できるため、特性劣化による寿命の短さを改善して長寿命化を図ることができる上、特性の信頼性をも向上させることが可能となる。
【0024】
さらに本発明の製造方法においては、上記のように放電プラズマ焼結した焼結体を、たとえば大気中で、高温に加熱して酸化処理する必要がある。
酸化処理は、先の焼結工程で成形のための治具などに使用され、焼結体の表面に付着したグラファイトなどの不純物を除去するとともに、上記焼結工程で焼結体中から失われた酸素を補い、かつ粒子の粒界に酸素を付加させて焼結体に半導性を付与し、それによってPTC特性を発現させるために実施される。
【0025】
かかる酸化処理の条件が、前記のように500〜1500℃、0.5〜6時間に限定されるのは、以下の理由による。
すなわち処理温度が500℃未満であるか、または処理時間が0.5時間未満である場合には、このいずれにおいても酸化処理が不十分で、グラファイトなどの不純物を十分に除去できないために、とくにグラファイトの場合は焼結体が導電性となってPTC特性を発揮できない。また、焼結体に十分な量の酸素を補給できないために、焼結体自体に十分なPTC特性を付与することもできない。
【0026】
一方、処理温度が1500℃を超えるか、または処理時間が6時間を超えた場合には、このいずれにおいても、焼結体中で粒子の成長が再び進行し、粒子が大きくなりすぎて、機械的特性が低下したり、あるいは耐電圧特性が低下して、絶縁破壊による熱暴走などを発生しやすくなったりする。また、焼結体の半導性の度合いが低くなって、再び絶縁体化してしまうこともある。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を説明する。
▲1▼ 酸化物粉末(出発原料)
出発原料である酸化物粉末は、基本成分であるチタン酸バリウム(BaTiO3)を構成するバリウム(Ba)およびチタン(Ti)に加えて、調整成分であるストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、微量成分であるマンガン(Mn)、ディスプロシウム(Dy)、ケイ素(Si)その他、各種金属の高純度の酸化物を原料として、通常の窯業手法により製造される。
【0028】
その配合処方は、チタン酸バリウム系で半導体になる組成を形成しうる処方であればとくに限定されず、広く応用することができる。
チタン酸バリウム系半導体セラミックスの焼結体は、上記の配合処方を調整することにより、スイッチング温度(キュリー点)を−50〜350℃の範囲で変化させることができ、それぞれの温度で自己温度制御機能を有する。
【0029】
すなわち所定の配合処方の酸化物粉末を成形、焼成して作製された焼結体は、設定されたスイッチング温度付近で強誘電体と常誘電体の結晶相転移を起こし、この相転移により、焼結体自身の抵抗値が、スイッチング温度以下で低抵抗であったものが、スイッチング温度以上で高抵抗化して絶縁体へ移行する機能を有するものとなる。
【0030】
このため、かかる焼結体を定温発熱ヒータとして使用した場合には、通電により発熱してヒータ自体の温度が上昇すると、それに伴なって徐々に電流が絞られて行き、スイッチング温度に達すると電流が流れなくなってヒータの温度上昇が停止する。そして、この状態から少しでも温度が低下すると再び電流が流れ、ヒータが再加熱されて再び温度が上昇することが繰り返され、それによってヒータは、スイッチング温度付近で一定の電流が流されて、一定の発熱量を維持するものとなる。
【0031】
チタン酸バリウム系半導体セラミックスの組成の好適な例としては、これに限定されないがたとえば、
(Ba0.73Sr0.12Ca0.15)Ti1.008+0.0015Dy23+0.0013MnCO3+0.02SiO2
などがあげられる。
【0032】
出発原料である酸化物粉末の具体的な製造工程は、まず各金属の酸化物を所定の比率で配合し、イオン交換水とともにボールミルなどで一定時間、混合したのち乾燥、粉砕し、ついで1000〜1200℃で2時間程度、仮焼したものを、イオン交換水とともにボールミルなどで一定時間、混合して湿式粉砕する。
そして得られたスラリーに、水溶性高分子などの有機のバインダーや消泡剤などを添加したのち、スプレードライヤーなどを用いて乾燥、造粒し、さらに必要に応じて分級して、粒径20μm以上の造粒粒子(粒径0.5〜3μmの粒径の揃った酸化物粉末の集合体)を製造する。
【0033】
そしてこの造粒粒子を、放電プラズマ焼成に先立って、電気炉などで300〜600℃で1〜6時間程度、好ましくは400〜500℃で2〜5時間程度、脱脂処理をして、前記水溶性高分子や消泡剤などの有機物を完全に除去することで、所定の組成を有する酸化物粉末が得られる。
酸化物粉末の粒径は、前記のように0.5〜3μmである必要がある。その理由は前述したとおりである。なお酸化物粉末の粒径は、焼結体の特性などを考慮すると、上記の範囲内でもとくに1〜3μm程度であるのが好ましい。
【0034】
なお、後述する治具内への充てんのしやすさなどを考慮すると、酸化物粉末は、有機物が除去されたこと以外は脱脂処理前の造粒状態を維持した顆粒状として使用するのが好ましい。
▲2▼ 放電プラズマ焼結
上記酸化物粉末を、放電プラズマ焼結装置を用いて、加圧下で放電プラズマ焼結すると、前述したように粒子の不規則な成長を抑制しつつ、酸化物粉末を焼結することができ、高密度の焼結体を製造することができる。
【0035】
すなわちまず加圧下で、放電プラズマ焼結、放電焼結あるいは通電焼結などのON−OFFパルス通電による焼結法を用いて酸化物粉末を圧縮して圧粉体とし、ついでこの圧粉体に、再びON−OFFパルス通電によるパルス状電流を通電するとともに、そのピーク電流とパルス幅とを制御して材料温度を制御しつつ圧縮焼結することにより、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体が製造される。
【0036】
この際、圧粉体中の酸化物粉末の粒子間隙に生ずる電解拡散効果や、ジュール熱による熱拡散効果、加圧による塑性変形力などが駆動力となって焼結が促進される。
放電プラズマ焼結装置としては、酸化物粉末の加熱・冷却および加圧が可能で、かつ放電を起こすだけの電圧を印加できるものが、いずれも使用可能である。すなわち酸化物粉末を収容し、所定の形状に成形する治具と、加熱・冷却手段、加圧手段、放電手段などとを備えた放電プラズマ焼結装置が好適に使用される。
【0037】
図1に、放電プラズマ焼結装置の一例の概略構成を示す。
かかる放電プラズマ焼結装置1は、酸化物粉末2を収容し、成形するための治具として、ダイ3と、上下一対のパンチ4、5とを備えている。これらの治具は、製造する焼結体の形状に応じた所定の形状に形成することができるが、ここでは、円柱ペレット状の焼結体を製造するために、ダイ3が円筒状、パンチ4、5が、上記ダイ3の円筒内に挿入可能な円柱状に形成されている。
【0038】
上記ダイ3およびパンチ4、5はいずれも、酸化物粉末2にパルス電流を供給するために導電性の材料にて形成される。
導電性材料としては、成形加工が容易でかつ安価なグラファイトが好適に使用されるが、導電性、耐熱性および加圧に耐えうる強度を持つものであれば他の材料、たとえば導電性セラミックスや高融点の金属などでダイ3およびパンチ4、5を形成しても良い。
【0039】
また、焼結後の焼結体がダイ3およびパンチ4、5から離型しやすいようにするためと、とくにダイ3やパンチ4、5が金属製である場合に、当該金属が酸化物と反応して焼結体の組成が変化するのを防止するために、上記ダイ3やパンチ4、5と、充てんされる酸化物粉末2との間には、焼成に際して、あらかじめグラファイトフィルムなどを介在させておくのが好ましい。
【0040】
上記パンチ4、5は、加圧手段13によって駆動されて、図中黒矢印で示すように酸化物粉末2を上下から加圧するための、上下一対のパンチ電極6、7の先端に取り付けられ、当該パンチ電極6、7内に設けられた図示しない給電端子を介して、焼結用電源11に電気的に接続される。そして焼結用電源11で発生させたパルス電流が、上記パンチ電極6、7、パンチ4、5およびダイ3を介して、酸化物粉末2に供給される。
【0041】
またパンチ電極6、7内には冷却水路9、9′が内蔵されており、冷却手段16によって冷却系10が駆動されることで、当該冷却水路9、9′内に冷却水が流される。
上記の各部は水冷真空チャンバー8内に収容されており、チャンバー内部は雰囲気制御手段15によって所定の真空度を維持するか、またはアルゴンガス等の不活性ガス雰囲気、大気雰囲気などの所定の雰囲気とされる。
【0042】
また、図示しない熱電対や放射温度計などを用いて、温度計測手段17によって、治具内の温度が計測される。
これらの各部は、制御手段12によって総括的に制御される。
すなわち制御手段12は、まず前記加圧手段13を駆動させて、パンチ4、5によって、酸化物粉末2を所定の圧力で圧縮するとともに、雰囲気制御手段15を駆動させて、水冷真空チャンバー8内を一定の雰囲気とする。
【0043】
次に制御手段12は、上記の状態を維持し、かつ熱電対や放射温度計などを用いて、温度計測手段17によって治具内の温度を計測しつつ、所定の制御プログラムに基づいて、焼結用電源11を駆動してパルス電流を発生させて、酸化物粉末2を加熱する。
この際、制御装置12は、温度計測手段17によって計測された治具内の温度が、あらかじめ設定された昇温曲線と一致するように、焼結用電源11から酸化物粉末2に印加される電流と電圧とを調節するとともに、冷却系10から冷却水路9、9′内に供給される冷却水の流量を制御する。
【0044】
そして前述したように治具内で、まず酸化物粉末2が圧縮されて圧粉体とされたのち、かかる圧粉体が、1000〜1400℃で1〜60分間、放電プラズマ焼結されて、焼結工程が完了する。
放電プラズマ焼結の温度および時間が上記の範囲に限定される理由は、前述したとおりである。
【0045】
なお、製造される焼結体の特性などを考慮すると、放電プラズマ焼結の温度は、上記の範囲内でもとくに1100〜1300℃程度であるのが好ましい。また時間は、同様の理由で5〜30分間程度であるのが好ましい。
また焼結時の圧力についてはとくに限定されないが、やはり製造される焼結体の特性などを考慮すると、およそ200〜800kgf/cm2程度であるのが好ましく、400〜700kgf/cm2程度であるのがさらに好ましい。
【0046】
パルス電流の周波数は300Hz〜30kHzとすることができるが、電源価格などの点から直流ないし低周波電源が推奨される。
このようなパルス通電法を用いた放電プラズマ焼結法は、圧粉体自体の自己発熱となるジュール熱を直接に利用しているため、誘導加熱あるいは輻射加熱を用いた従来の焼結法に比べて高い熱効率を有している。またパルス状の電圧・電流を印加することによって、酸化物粉末の粒子間の空隙で放電を生じさせ、それに伴なう局所的な加熱によって粒子間のネック形成を促進させるとともに、粒子の成長を抑制することができる。
【0047】
このため高効率かつ短時間で、粒子の不規則な成長のない均質な焼結体を製造できるという利点がある。
なお、上記放電プラズマ焼結法によって焼結された焼結体は、焼結後に急冷して直ちに治具から取り出してもよいが、徐冷あるいはアニール処理をしたのち、治具から取り出すようにしてもよい。
▲3▼ 酸化処理
プラズマ焼結された焼結体は、前記のように酸化処理されることで、その表面に付着したグラファイトなどの不純物が除去されるとともに、半導性が付与されて、PTCサーミスタとして使用可能な状態とされる。
【0048】
酸化処理は、たとえば大気中、あるいは酸素を含む制御された雰囲気ガス中などの酸化性雰囲気中で、焼結体を、500〜1500℃で0.5〜6時間、加熱して行われる。
加熱の温度および時間が上記の範囲に限定される理由は前述したとおりである。なお焼結体を良好に、かつ効率よく酸化処理するために、その温度は、上記の範囲内でもとくに800〜1300℃程度であるのが好ましい。また時間は、同様の理由で1〜4時間程度であるのが好ましい。
【0049】
酸化処理をより具体的に説明すると、プラズマ焼結された焼結体を、それと反応しない材料、たとえばアルミナなどで形成されたルツボ中に入れ、前記酸化性雰囲気中で、たとえば5〜15℃/分程度の昇温速度で昇温して、前記の温度および時間の範囲内で酸化処理したのち、同程度の降温速度で室温まで冷却すると、酸化処理が完了してPTC特性が付与されたチタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体が得られる。
▲4▼ 放電プラズマ焼結体
上記の工程を経て製造されたチタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体は、前述したように、密度の実測値(実測密度)と理論値(理論密度)とから、式(1):
【0050】
【数5】
Figure 0004374433
【0051】
によって求められる焼結度が94%以上で、かつ室温での比抵抗(Ωcm)と、単位厚みあたりの絶縁破壊電圧(V/mm)とから、式(2):
【0052】
【数6】
Figure 0004374433
【0053】
によって求められる指標値が0.5〜3.0である必要がある。
なおPTCサーミスタとしての、前述した耐久性などの諸特性を考慮すると、焼結度は、上限である100%までの範囲内でできるだけ高いことが望ましく、96%以上、とくに98%以上であるのが好ましい。また同じ理由で、指標値は1.0〜3.0程度であるのが好ましい。
【0054】
【実施例】
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて説明する。
<酸化物粉末の調製>
バリウム(Ba)、ストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、チタン(Ti)、マンガン(Mn)、ディスプロシウム(Dy)、およびケイ素(Si)の各金属の酸化物を下記組成:
(Ba0.73Sr0.12Ca0.15)Ti1.008+0.0015Dy23+0.0013MnCO3+0.02SiO2
のチタン酸バリウム系半導体セラミックスを製造するために必要な比率で配合し、イオン交換水とともに、ボールミルを用いて18時間、混合した。
【0055】
次にこの混合物を乾燥し、粉砕して1000〜1200℃で2時間、仮焼きしたのち、再びイオン交換水とともに、ボールミルを用いて16時間、湿式粉砕した。
次に、湿式粉砕後のスラリーに、バインダーとしてのポリビニルアルコールの2重量%水溶液と、消泡剤とを配合し、スプレードライヤーにて噴霧乾燥したのち分級して、平均粒径45μmの造粒粒子を製造した。
【0056】
そしてこの造粒粒子を、放電プラズマ焼成の直前に、電気炉を用いて、500℃で3時間、脱脂処理したのち分級して、粒径およそ40μm程度の顆粒状粉末を調製し、これをそのまま焼結工程に使用することとした。
<放電プラズマ焼結体の製造>
実施例1〜4
治具として、それぞれグラファイト製で、かつ内径15.4mmの円筒状のダイと、外径15mmの一対のパンチとを用意し、この治具のダイの円筒内にグラファイトフィルムを巻きつけるとともに、上記ダイの円筒に下側のパンチを挿入して、その上端面に同じグラファイトフィルムを敷いた状態で、ダイの円筒内に、前記酸化物粉末の調製で得た顆粒状の酸化物粉末、およそ2gを均一に充てんした。
【0057】
そして充てんされた酸化物粉末の上に同じグラファイトフィルムを挟んだ状態で、ダイの円筒に上側のパンチを挿入して治具を組み立てたのち、この治具を、図1に示した構造を有する放電プラズマ焼結装置〔住友石炭工業(株)製のSPS−515S〕の、一対のパンチ電極間にセットし、水冷真空チャンバーを閉じて、酸化物粉末を500kgf/cm2の圧力で加圧しつつ、パルス電流を流して、まず酸化物粉末を圧粉体化した。
【0058】
次にこの圧粉体を500kgf/cm2の圧力で加圧しつつ、再びパルス電流(1000〜1250A)を流して、圧粉体の周辺を表1に示す温度に加熱し、この状態を、表1に示す時間、保持したのち電流の印加を止め、室温まで冷却して、それぞれ直径15mm、厚み2mmの、焼結された円盤状の焼結体を得た。これらの焼結体はいずれも、図2のX線回折チャートの上段に代表させて示した実施例1の結果にみるように、不純物として治具のグラファイト(図中△を付したピーク)を含んでおり、電気伝導性を有するものであった。
【0059】
そこで次に、各実施例の焼結体をアルミナ製のルツボに入れ、それぞれ大気中で1200℃、2時間の酸化処理を行ったのち、再びX線回折測定したところ、いずれのものも、図2の下段に代表させて示した実施例1の結果にみるようにグラファイトのピークが消えており、グラファイトが除去されて、BaTiO3系固溶体のみとなっていることが確認された。
<従来法による焼結体の製造>
比較例1
前記酸化物粉末の調製で得た顆粒状の酸化物粉末、およそ2gを、内径15mmの円筒形の金型に充填し、1ton/cm2の圧力で15〜30秒間、加圧成形したのち金型から取り出して、大気中の電気炉内に設置した。
【0060】
そして180℃/時間の昇温速度でまず500℃まで昇温して2時間の脱脂工程を経たのち、同じ昇温速度で1350℃まで昇温して2時間、焼成し、ついで1000℃までは100℃/時間の降温速度で、また500℃までは180℃/時間の降温速度で冷却して、前記と同寸法の円盤状の焼結体を得た。
<評価>
焼結度
上記実施例1〜4、比較例1の各焼結体の密度を実測したところ、表1に示すように比較例1のものは5.2g/cm3、実施例1〜4のものは5.3〜5.6g/cm3であった。
【0061】
そこでこの実測密度と、前記セラミックスの組成から予測される結晶格子寸法をもとに計算によって得られた理論密度(=5.6457g/cm3)とから、前記式(1)によって焼結度を計算したところ、表1に示すように実施例1〜4のものはいずれも94〜99%という高い値を示し、焼結度が92%であった比較例1に比べて高密度であることが確認された。
【0062】
指標値
上記実施例1〜4、比較例1で得た各焼結体の円盤の、それぞれ上面および下面を研磨し、洗浄したのち、この両面にオーミック製の銀ペーストおよびカバー用銀ペーストを順次に塗布、乾燥し、560℃で焼き付けて一対の電極を形成した。
【0063】
そして各焼結体の比抵抗(Ωcm)と、単位厚みあたりの絶縁破壊電圧(V/mm)とを測定するとともに、前記式(2)によって指標値を計算したところ、表1に示すように実施例1〜4のものは0.69〜2.04という高い値を示し、指標値が0.35であった比較例1に比べて耐電圧特性に優れることが確認された。
【0064】
【表1】
Figure 0004374433
【0065】
抵抗−温度特性
両面に一対の電極を形成した、上記実施例1〜4の各焼結体の抵抗−温度特性を測定したところ、図3(a)(b)に示すようにいずれも、200℃までの測定で2桁以上の抵抗変化が認められた。そしてこのことから実施例1〜4のものは、いずれもPTC特性を有していることが確認された。
【0066】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、良好なPTC特性を有する上、耐久性に優れ、過酷な使用条件下で使用しても短期間で特性が劣化したり機能しなくなったりするおそれがない、PTCサーミスタとして各種の用途に広範に応用することができる新規なチタン酸バリウム系半導体セラミックスの放電プラズマ焼結体を提供することが可能となる。また本発明の製造方法によれば、かかる放電プラズマ焼結体を、効率的に製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電プラズマ焼結体の製造方法を実施するために好適に使用される、放電プラズマ焼結装置の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施例1で製造された放電プラズマ焼結体の、酸化処理の前後におけるX線回折チャートを示すグラフである。
【図3】同図(a)(b)は、本発明の実施例1〜4で製造された放電プラズマ焼結体の、抵抗−温度特性を示すグラフである。

Claims (2)

  1. チタン酸バリウム系の半導体セラミックスからなる放電プラズマ焼結体であって、密度の実測値(実測密度)と理論値(理論密度)とから、式(1):
    Figure 0004374433
    によって求められる焼結度が94%以上で、かつ室温での比抵抗(Ωcm)と、単位厚みあたりの絶縁破壊電圧(V/mm)とから、式(2):
    Figure 0004374433
    によって求められる指標値が0.5〜3.0であ
    該チタン酸バリウム系の半導体セラミックスの原料が、チタン酸バリウム(BaTiO )を構成するバリウム(Ba)およびチタン(Ti)を含み、かつストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)、ディスプロシウム(Dy)およびケイ素(Si)からなる群より選択される少なくとも1種を含有するものであることを特徴とする放電プラズマ焼結体。
  2. 請求項1記載の放電プラズマ焼結体を製造する方法であって、チタン酸バリウム系半導体セラミックスの原料としての、粒径0.5〜3μmの酸化物粉末を、加圧下で、1000〜1400℃で1〜60分間、放電プラズマ焼結したのち、500〜1500℃で0.5〜6時間、酸化処理することを特徴とする放電プラズマ焼結体の製造方法。
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