JP4374107B2 - Ts多重化送信装置および受信装置並びに伝送システム - Google Patents
Ts多重化送信装置および受信装置並びに伝送システム Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、TS多重化送信装置および受信装置並びに伝送システムに関し、より特定的には、デジタル衛星放送やデジタルCATV放送等に用いられる、複数の放送事業者が提供するトランスポートストリーム(TS)を多重化して送信する送信装置、および多重化されたトランスポートストリームを受信して任意の放送事業者のトランスポートストリームを選択出力する受信装置、並びに当該送信装置および受信装置で構成される伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル衛星放送やデジタルCATV放送等の分野では、通信資源を有効に活用するため、複数の放送事業者が提供する各番組を多重化して1つのチャンネルで放送することが行われている。
以下、このような複数の番組を多重化して送受信するデジタル放送システムで用いられる従来の送受信装置を、図13〜図15を参照して簡単に説明する。なお、図13は、符号化方式としてMPEG(Moving Picture Experts Group)方式を用いたデジタル放送システムの構成の一例を示すブロック図であり、3つの放送事業者A〜Cを有している。図14は、図13の送信装置100が行う多重化の一例を示す図である。図15は、図13の受信装置200が行うトランスポートストリーム選択の一例を示す図である。
【0003】
まず、放送事業者A〜Cは、MPEG2規格に従って、提供する番組のトランスポートストリームTS−A〜TS−Cをそれぞれ生成し(図14(a)〜(c))、送信装置100の複数TS多重化部101へ出力する。図14の例では、放送事業者Aは1フレーム周期で3つのTSパケット(A1〜A3)を送信するように、放送事業者Bは1フレーム周期で4つのTSパケット(B1〜B4)を送信するように、放送事業者Cは1フレーム周期で5つのTSパケット(C1〜C5)を送信するように、トランスポートストリームを生成している。
送信装置100において、複数TS多重化部101は、放送事業者A〜Cからそれぞれ入力するトランスポートストリームTS−A〜TS−Cについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、1フレームのスロット数N(Nは、2以上の整数)の多重化トランスポートストリームを生成する(図14(d))。図14の例では、複数TS多重化部101は、1フレームを12スロットとして多重している。また、複数TS多重化部101は、受信装置200において選択するトランスポートストリームを抽出するために、各トランスポートストリームが使用しているスロットの情報を伝送制御信号として付加する。この伝送制御信号は、例えば、BSデジタル放送(の複数TS伝送フォーマット)ではTMCC(Transmission Multiplexing Configuration Control) と呼ばれ、パケット同期信号に重畳されて伝送される。変調部102は、多重化トランスポートストリームに対して予め定めた変調を施した後、伝送路103を介して受信装置200側へ送信する。
【0004】
一方、受信装置200において、復調部201は、伝送路103を介して送信されてくる多重化トランスポートストリームを受信して復調する。フレーム同期/制御情報分離部202は、多重化トランスポートストリームのフレーム同期や伝送制御信号の分離/解析等を行うと共に、別途与えられる放送事業者A〜C(すなわち、トランスポートストリームTS−A〜TS−C)の選択指示に従って、スロット選択/書き込み部203およびPLL(Phase locked loop) 回路204を制御する。スロット選択/書き込み部203は、フレーム同期/制御情報分離部202の制御に従って、復調後の多重化トランスポートストリーム(図15(a))の中から1つのトランスポートストリームを選択し、バッファメモリ205に書き込む。PLL回路204は、受信装置200のシステムクロックと送信装置100のシステムクロックとを一致させた場合に符号化処理で不具合が生じないように、フレーム同期/制御情報分離部202の制御に従って、バッファメモリ205に書き込まれた選択トランスポートストリームの速度変換を行うための読み出しクロックを生成する。読み出し回路206は、PLL回路204が生成した読み出しクロックに従って、選択トランスポートストリームをバッファメモリ205から読み出す(図15(b))。システムクロック再生部207は、選択トランスポートストリーム内に付加されているプログラムクロック基準参照値 (PCR;Program Clock Reference)に基づいて、受信装置200のシステムクロックと送信装置100のシステムクロックとが一致するようにクロックを再生する。MPEGデコーダ208は、再生されたシステムクロックに従って、速度変換後の選択トランスポートストリームをデコードし、映像/音声として出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の受信装置200は、選択トランスポートストリームを元の(送信装置100時点での)トランスポートストリームに再生するので、ストリームの各TSパケットを速度変換するためのPLL回路204およびバッファメモリ205が必要不可欠となる。
このため、上記のような従来の受信装置200の構成では、受信装置が複雑かつ高価になるという問題があった。
【0006】
それ故、本発明の目的は、複数の番組を多重化して送受信するデジタル放送システムにおいて、受信装置側の構成としてPLL回路および速度変換処理用バッファメモリ(以後単にバッファメモリという)を不必要とするTS多重化送信装置および受信装置並びに伝送システムを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、複数のトランスポートストリームについて、各々予め定めたスロット数が割り当てられて多重化された多重化トランスポートストリームを、受信する受信装置であって、
受信する多重化トランスポートストリームから、選択するトランスポートストリームのスロット位置にあるTSパケットを抽出すると共に、選択しないトランスポートストリームのスロット位置をNULLパケットに置き換えたトランスポートストリームを生成するスロット選択/NULL置換手段と、
前記多重化トランスポートストリームの1フレーム周期がT、フレーム長のスロット数がNであり、選択するトランスポートストリームの割り当てスロット数がn(n<N)であり、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置がPiであるとした場合、
ΔSTCi={(i−1)/n−(Pi−1)/N}×T
に従って、補正値ΔSTCiをそれぞれ算出する補正STC算出手段をさらに備え、
スロット選択/NULL置換手段が出力するトランスポートストリームに付加されているPCR(プログラムクロック基準参照値)から補正値ΔSTCiを減算した値に基づいて、デコードするタイミングを与えるシステムクロックを再生するシステムクロック再生手段とを備える。
【0008】
上記のように、第1の発明によれば、速度変換を行わずに選択トランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケットに置き換える。
これにより、受信装置側においてPLL回路およびバッファメモリを構成する必要がなくなるので、構成が容易かつ安価な受信装置を実現することが可能となる。
また、速度変換を行わないことで生じる時間的なずれをシステムクロックの制御によって修正する。
これにより、選択するトランスポートストリームの正確なデコードが可能となる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
複数のトランスポートストリームのいずれか1つによって、すべてのトランスポートストリーム選局に関連する番組配列情報が伝送されている場合、
スロット選択/NULL置換手段は、番組配列情報を与える特定のPID(パケット識別子)が格納されたTSパケットをさらに抽出することを特徴とする。
【0012】
上記のように、第2の発明によれば、第1の発明において、番組配列情報を与える特定のPIDが格納されたTSパケットをさらに抽出する。
これにより、第1の発明の効果に加え、送信装置側はすべてのトランスポートストリームにおいて番組配列情報を伝送する必要がなくなるので、伝送帯域資源を有効に活用(節約)することができる。
【0013】
第3の発明は、複数のトランスポートストリームについて、各々予め定めたスロット数を割り当てて多重化した多重化トランスポートストリームを生成し、送信するTS多重化送信装置であって、
複数のトランスポートストリームについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、多重化トランスポートストリームを生成する複数TS多重化手段と、
多重化トランスポートストリームの1フレーム周期がT、フレーム長のスロット数がNであり、対象となるトランスポートストリームの割り当てスロット数がn(n<N)、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置がPiである場合、
ΔPCRi={(Pi−1)/N−(i−1)/n}×T
に従って、補正値ΔPCRiをそれぞれ算出して現在のPCRに加算するPCR補正手段とを備える。
【0014】
上記のように、第3の発明によれば、送信装置側で速度変換を行わないことで生じる時間的なずれ分を、送信するPCRに予め加算しておく。
これにより、受信装置側で速度変換を行わずに選択するトランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケットに置き換える処理を行うことで、PLL回路およびバッファメモリを構成する必要がなくなるため、構成が容易かつ安価な受信装置を実現することが可能となる。また、送信装置側で予めPCRの補正を行うので、受信装置側のシステムクロック再生手段としては、従来から用いられている構成をそのまま用いることができる。
【0015】
第4の発明は、第3の発明に従属する発明であって、
複数TS多重化手段は、複数のトランスポートストリーム毎に、トランスポートストリームを構成するTSパケットが、すべて連続しないように分散させてスロット割り当てを行うことを特徴とする。
【0016】
上記のように、第4の発明によれば、第3の発明において、同一トランスポートストリームのTSパケットが、すべて連続しないように分散させてスロット割り当てによって多重化を行う。
これにより、第3の発明の効果に加え、さらに受信装置側におけるオーバーフロー/アンダーフローの発生を防ぐことができる。
【0017】
第5の発明は、第4の発明に従属する発明であって、
複数TS多重化手段は、割り当てスロット数が多いトランスポートストリームからTSパケットの割り当て処理を行うことを特徴とする。
【0018】
上記のように、第5の発明によれば、第4の発明において、割り当てスロット数が多いトランスポートストリームからTSパケットの割り当て処理を行う。
これにより、伝送速度が速いトランスポートストリームを優先してスロット割り当て処理を行うことができるので、特にトランスポートストリームが一定レートで再生されるMPEG映像・音声の信号であるような場合に、受信装置側におけるオーバーフロー/アンダーフローの発生をより効果的に防ぐことができる。
【0019】
第6の発明は、複数のトランスポートストリームについて、各々予め定めたスロット数を割り当てて多重化した多重化トランスポートストリームを用いて、送受信を行う伝送システムであって、
複数のトランスポートストリームについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、多重化トランスポートストリームを生成する複数TS多重化手段と、
多重化トランスポートストリームの1フレーム周期がT、フレーム長のスロット数がNであり、対象となるトランスポートストリームの割り当てスロット数がn(n<N)、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置がPiである場合、
ΔPCRi={(Pi−1)/N−(i−1)/n}×T
に従って、補正値ΔPCRiをそれぞれ算出して現在のPCRに加算するPCR補正手段とを備える、送信装置と、
受信する多重化トランスポートストリームから、選択するトランスポートストリームのスロット位置にあるTSパケットを抽出すると共に、選択しないトランスポートストリームのスロット位置をNULLパケットに置き換えたトランスポートストリームを生成するスロット選択/NULL置換手段と、
スロット選択/NULL置換手段が出力するトランスポートストリームに付加されているPCRに基づいて、デコードするタイミングを与えるシステムクロックを再生するシステムクロック再生手段とを備える、受信装置とで構成される。
【0020】
上記のように、第6の発明によれば、受信装置側で行う速度変換を行わずに選択トランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケットに置き換える処理に対応して、送信装置側で速度変換を行わないことで生じる時間的なずれ分を、送信するPCRに予め加算しておく。
これにより、受信装置側においてPLL回路およびバッファメモリを構成する必要がなくなるので、構成が容易かつ安価な受信装置を実現することが可能となる。また、送信装置側で予めPCRの補正を行うので、受信装置側のシステムクロック再生部としては、従来から用いられている構成をそのまま用いることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。図1において、第1の実施形態に係る受信装置2は、復調部21と、フレーム同期/制御情報分離部22と、スロット選択/NULL置換部23と、補正STC算出部24と、システムクロック再生部27と、MPEGデコーダ28とを備える。
【0022】
本発明の第1の実施形態に係る受信装置2は、上述したような一般的な送信装置100が出力する多重化トランスポートストリームを受信する装置である。
以下、図12に示した1フレームが12スロットの多重化トランスポートストリームが送信されてくる場合を一例に挙げて、図2〜図4をさらに参照して第1の実施形態に係る受信装置2の動作を説明する。図2は、図1のスロット選択/NULL置換部23が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。図3は、図1の補正STC算出部24で算出する補正値ΔSTCiの一例を説明する図である。図4は、図1のシステムクロック再生部27の詳細な構成を示すブロック図である。
【0023】
受信装置2において、復調部21は、伝送路13を介して送信されてくる多重化トランスポートストリームを受信して復調する。フレーム同期/制御情報分離部22は、多重化トランスポートストリームのフレーム同期や伝送制御信号の分離/解析等を行うと共に、別途(典型的にはCPUから)与えられる放送事業者A〜C(すなわち、トランスポートストリームTS−A〜TS−C)の選択指示に従って、スロット選択/NULL置換部23および補正STC算出部24を制御する。
【0024】
スロット選択/NULL置換部23は、フレーム同期/制御情報分離部22の制御に従って、復調後の多重化トランスポートストリーム(図2(a))の中から1つのトランスポートストリームを選択する。ここで、スロット選択/NULL置換部23は、選択トランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケット(図中、網掛け部分)に置き換えて単一のトランスポートストリームを抽出する(図2(b))。これにより、速度変換処理を行うことなく選択された単一のトランスポートストリームを抽出することができる。
このNULLパケットへの置換が行われた選択トランスポートストリームは、MPEGデコーダ28へ出力される。
【0025】
補正STC算出部24は、後述するシステムクロック再生部27において再生するシステムクロックを補正する補正値ΔSTCを算出する。これは、スロット選択/NULL置換部23において構成した選択トランスポートストリームをMPEGデコーダ28で復号化する際、選択トランスポートストリーム内に付加されているPCRに基づいてシステムクロック再生部27で再生するシステムクロックが、実際の復号化に必要なクロックに対してずれを生じるからである。
そこで、補正STC算出部24は、選択トランスポートストリームのパケットの位置(図3(a))と、選択トランスポートストリームを速度変換した(元のトランスポートストリームに再生した)場合におけるTSパケットの位置(図3(b))との時間差を、TSパケット毎にそれぞれ求め、補正値ΔSTCi(iは、1フレーム内でのパケット番号)としてシステムクロック再生部27へ出力する。なお、フレーム内における各TSパケットのスロット位置は、すべてのフレームにおいて同一であるので、いずれか1つのフレームに対して補正値ΔSTCiの算出を行えばよい。この補正値ΔSTCiは、具体的には、フレーム長のスロット数をN、フレーム周期(時間)をT、選択トランスポートストリームのパケット割り当てスロット数をn(n<N)、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置をPiとした場合、次式(1)に従って求まる。
ΔSTCi={(i−1)/n−(Pi−1)/N}×T …(1)
なお、図3の例では、放送事業者Cのトランスポートストリームが選択された場合における補正値ΔSTC1〜ΔSTC5を示している。
【0026】
次に、図4を参照して、システムクロック再生部27は、加減算回路51と、ローパスフィルタ(LPF)52と、電圧制御発振器(VCO)53と、カウンタ54とを備える。
加減算回路51は、MPEGデコーダ28から選択トランスポートストリーム内に付加されているPCRを、補正STC算出部24から算出された各々の補正値ΔSTCiを、カウンタ54からフィードバックされるSTC(システムクロックカウント値)をそれぞれ入力し、次式(2)に従って各TSパケット毎に誤差信号を算出する。
誤差信号=STC+ΔSTCi−PCR …(2)
この誤差信号は、LPF52を介してVCO53に入力される。VCO53は、誤差信号に基づいて、発生させるシステムクロックの周波数を制御してカウンタ54に出力する。カウンタ54は、VCO53が出力するシステムクロックをカウントし、加減算回路51へフィードバック出力する。
これにより、選択トランスポートストリームの各TSパケットに対応したシステムクロックを再生することができる。
【0027】
そして、MPEGデコーダ28は、システムクロック再生部27において再生されたシステムクロックに従って、入力する選択トランスポートストリームをデコードし、映像/音声として出力する。
【0028】
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る受信装置によれば、速度変換を行わずに選択トランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケットに置き換える。そして、速度変換を行わないことで生じる時間的なずれをシステムクロックの制御によって修正する。
これにより、受信装置側においてPLL回路およびバッファメモリを構成する必要がなくなるので、構成が容易かつ安価な受信装置を実現することが可能となる。
【0029】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、速度変換を行わないことで生じる時間的なずれを受信装置2側のシステムクロックの制御によって修正する場合を説明した。
次に、本発明の第2の実施形態では、送信装置側において時間のずれ分を予めPCRに加算してやることで、構成が容易かつ安価な受信装置を実現する伝送システム(TS多重化送信装置および受信装置)を提供する。
【0030】
図5は、本発明の第2の実施形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。図5において、本発明の第2の実施形態に係る伝送システムは、TS多重化送信装置1と受信装置3とが伝送路13で接続されて構成される。TS多重化送信装置1は、複数TS多重化部11と、変調部12とを備える。また、受信装置3は、復調部21と、フレーム同期/制御情報分離部22と、スロット選択/NULL置換部23と、システムクロック再生部37と、MPEGデコーダ28とを備える。
なお、第2の実施形態の受信装置3において、上記第1の実施形態に係る受信装置2と同一の構成部分については、同一の参照番号を付している。
【0031】
まず、TS多重化送信装置1の動作を説明する。
上述したように、各放送事業者A〜Cは、MPEG2規格に従って、提供する番組のトランスポートストリームTS−A〜TS−Cをそれぞれ生成し(図14(a)〜(c)を参照)、TS多重化送信装置1の複数TS多重化部11へ出力する。
複数TS多重化部11は、放送事業者A〜Cからそれぞれ入力するトランスポートストリームTS−A〜TS−Cについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、1フレームのスロット数Nの多重化トランスポートストリームを生成する(図14(d)を参照)。ここで、複数TS多重化部11は、速度変換および多重化したことで変動する時間差を、各TSパケット毎に補正値ΔPCRi(iは、1フレーム内でのパケット番号)としてそれぞれ求め、現在のPCRにΔPCRiを加算した値に各々書き換える。この補正値ΔPCRiは、具体的には、フレーム長のスロット数をN、フレーム周期(時間)をT、対象となるトランスポートストリームのパケット割り当てスロット数をn(n<N)、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置をPiとした場合、次式(3)に従って求まる。
ΔPCRi={(Pi−1)/N−(i−1)/n}×T …(3)
【0032】
変調部12は、複数TS多重化部11が出力するPCR書き換え後の多重化トランスポートストリームに対して予め定めた変調を施した後、伝送路13を介して受信装置3へ送信する。
【0033】
次に、受信装置3の動作を説明する。
復調部21は、伝送路13を介して送信されてくる多重化トランスポートストリームを受信して復調する。フレーム同期/制御情報分離部22は、多重化トランスポートストリームのフレーム同期や伝送制御信号の分離/解析等を行うと共に、別途(典型的にはCPUから)与えられる放送事業者A〜C(すなわち、トランスポートストリームTS−A〜TS−C)の選択指示に従って、スロット選択/NULL置換部23を制御する。
【0034】
スロット選択/NULL置換部23は、フレーム同期/制御情報分離部22の制御に従って、復調後の多重化トランスポートストリーム(図2(a)を参照)の中から1つのトランスポートストリームを選択する。ここで、スロット選択/NULL置換部23は、選択トランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケットに置き換えて単一のトランスポートストリームを抽出する(図2(b)を参照)。これにより、速度変換処理を行うことなく選択された単一のトランスポートストリームを抽出することができる。このNULLパケットへの置換が行われた選択トランスポートストリームは、MPEGデコーダ28へ出力される。
【0035】
システムクロック再生部37は、従来から用いられている構成であり、図6に示すように、減算回路61と、ローパスフィルタ(LPF)52と、電圧制御発振器(VCO)53と、カウンタ54とを備える。減算回路61は、MPEGデコーダ28から選択トランスポートストリーム内に付加されているPCRと、カウンタ54からフィードバックされるSTCとをそれぞれ入力し、次式(4)に従って各TSパケット毎に誤差信号を算出する。
誤差信号=STC−PCR …(4)
この誤差信号は、LPF52を介してVCO53に入力される。VCO53は、誤差信号に基づいて、発生させるシステムクロックの周波数を制御してカウンタ54に出力する。カウンタ54は、VCO53が出力するシステムクロックをカウントし、減算回路61へフィードバック出力する。
これにより、選択トランスポートストリームの各TSパケットに対応したシステムクロックを再生することができる。
【0036】
そして、MPEGデコーダ28は、システムクロック再生部37において再生されたシステムクロックに従って、入力する選択トランスポートストリームをデコードし、映像/音声として出力する。
【0037】
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る伝送システムによれば、受信装置側で行う速度変換を行わずに選択トランスポートストリームの各TSパケット以外のパケットをNULLパケットに置き換える処理に対応して、送信装置側で速度変換を行わないことで生じる時間的なずれ分を、送信するPCRに予め加算しておく。
これにより、受信装置側においてPLL回路およびバッファメモリを構成する必要がなくなるので、構成が容易かつ安価な受信装置を実現することが可能となる。また、送信装置側で予めPCRの補正を行うので、受信装置側のシステムクロック再生部としては、従来から用いられている構成をそのまま用いることができる。
【0038】
(第3の実施形態)
上記第1および第2の実施形態の送信装置では、図2(a)に示すように、放送事業者A〜Cが提供する各トランスポートストリームTS−A〜TS−Cを、同一のトランスポートストリームのTSパケットが連続するスロット割り当てによって多重化を行っていた。このため、受信装置側において、TSパケットの遅延時間が一定とならず、選択トランスポートストリームの再生処理速度が追いつかなかったり、再生すべき時間に間に合わなかったりして、オーバーフロー/アンダーフローを発生するおそれがある。
そこで、本発明の第3の実施形態では、連続しないスロット割り当てによって各TSパケットを多重化することで、受信装置側におけるオーバーフロー/アンダーフローの発生を防ぐTS多重化送信装置を提供する。
【0039】
図7は、本発明の第3の実施形態に係るTS多重化送信装置の構成を示すブロック図である。図7において、本発明の第3の実施形態に係るTS多重化送信装置4は、複数TS多重化部41と、変調部12とを備える。
なお、第3の実施形態のTS多重化送信装置4において、上記第2の実施形態に係るTS多重化送信装置1と同一の構成部分については、同一の参照番号を付している。また、第3の実施形態に係るTS多重化送信装置4に対応する受信装置としては、上記第1または第2の実施形態で述べた受信装置2,3のいずれかを用いることが可能である。
図8および図10は、それぞれ図7の複数TS多重化部41が行う多重化の一例を示す図である。図9および図11は、それぞれ本発明の第3の実施形態に係るTS多重化送信装置4が図8および図10に示す多重化に従って出力する多重化トランスポートストリームに対し、受信装置2,3のスロット選択/NULL置換部23が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。
【0040】
上述したように放送事業者A〜Cは、MPEG2規格に従って、提供する番組のトランスポートストリームTS−A〜TS−Cをそれぞれ生成し(図8(a)〜(c),図10(a)〜(c))、TS多重化送信装置4の複数TS多重化部41へ出力する。
複数TS多重化部41は、放送事業者A〜Cからそれぞれ入力するトランスポートストリームTS−A〜TS−Cについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、1フレームのスロット数Nの多重化トランスポートストリームを生成する。ここで、複数TS多重化部41は、各トランスポートストリームTS−A〜TS−CのそれぞれのTSパケットがすべて連続しないように分散させてスロット割り当てを行う。
このTSパケットを分散させてスロット割り当てを行う方法としては、いくつかの手法が考えられるが、以下に代表的な2通りの手法を一例に挙げて具体的に説明する。
【0041】
まず、図8および図9を参照して、第1の手法を説明する。
第1の手法は、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置をPiとした場合、以下の条件に従うことを前提として、次式(5)に従ってスロット割り当てを行うものである。なお、floor(x)は、値xの小数点以下を切り捨てる関数である。
Pi=floor{N×(i−1)/n}+1 …(5)
[条件]
・割り当てスロット数が多いトランスポートストリームから処理を行う。
・求めたPiが割り当て済みの場合、P(i+1)へ割り当てる。
【0042】
上記式(5)に従って、図8(a)〜(c)に示す各TSパケットのスロット割り当てを行うと、図8(d)に示すフレームが構成される。
具体的に示すと、割り当てスロット数が多いトランスポートストリームTS−Cから処理を始め、各TSパケットのスロット位置は、以下のようになる。
C1:floor[12*(1-1)/5]+1=1
C2:floor[12*(2-1)/5]+1=3
C3:floor[12*(3-1)/5]+1=5
C4:floor[12*(4-1)/5]+1=8
C5:floor[12*(5-1)/5]+1=10
B1:floor[12*(1-1)/4]+1=1(割当済み)→2
B2:floor[12*(2-1)/4]+1=4
B3:floor[12*(3-1)/4]+1=7
B4:floor[12*(4-1)/4]+1=10(割当済み)→11
A1:floor[12*(1-1)/3]+1=1(割当済み)→6
A2:floor[12*(2-1)/3]+1=5(割当済み)→9
A3:floor[12*(3-1)/3]+1=9(割当済み)→12
【0043】
次に、図10および図11を参照して、第2の手法を説明する。
第2の手法は、処理するトランスポートストリームの総数をSと、トランスポートストリームを処理する順番をr(r=1,2,…)と、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当て仮スロット位置をPiとした場合、以下の条件に従うことを前提として、次式(6)に従ってスロット割り当てを行うものである。なお、floor(x)は、値xの小数点以下を切り捨てる関数である。
Pi=floor{N×(i−1)/n}
+floor{(r−1)×N/S}+1 …(6)
[条件]
・割り当てスロット数が多いトランスポートストリームから処理を行う。
・求めたPiが1フレームのスロット数Nを越える場合、Pi←(N−Pi)として割り当てる。
・求めたPiが割り当て済みの場合、P(i+1)へ割り当てる。
・各トランスポートストリームについて、各スロットに割り当てられたTSパケットを時間順に並び替える。
【0044】
上記式(6)に従って、図10(a)〜(c)に示す各TSパケットのスロット割り当てを行うと、図10(d)に示すフレームが構成される。
具体的に示すと、割り当てスロット数が多いトランスポートストリームTS−Cから処理を始め、各TSパケットの仮スロット位置は、以下のようになる。
C1:floor[12*(1-1)/5]+floor[(1-1)*12/3]+1=1
C2:floor[12*(2-1)/5]+floor[(1-1)*12/3]+1=3
C3:floor[12*(3-1)/5]+floor[(1-1)*12/3]+1=5
C4:floor[12*(4-1)/5]+floor[(1-1)*12/3]+1=8
C5:floor[12*(5-1)/5]+floor[(1-1)*12/3]+1=10
B1:floor[12*(1-1)/4]+floor[(2-1)*12/3]+1=5(割当済み)→6
B2:floor[12*(2-1)/4]+floor[(2-1)*12/3]+1=8(割当済み)→9
B3:floor[12*(3-1)/4]+floor[(2-1)*12/3]+1=11
B4:floor[12*(4-1)/4]+floor[(2-1)*12/3]+1=2
A1:floor[12*(1-1)/3]+floor[(3-1)*12/3]+1=9(割当済み)→12
A2:floor[12*(2-1)/3]+floor[(3-1)*12/3]+1=1(割当済み)→4
A3:floor[12*(3-1)/3]+floor[(3-1)*12/3]+1=5(割当済み)→7
そして、トランスポートストリームTS−BおよびTS−Aに関しては、各々のスロット位置のTSパケットを時間順に並び替える。
【0045】
このように、第1の手法では、すべてのトランスポートストリームのTSパケットについて1番目のスロットから割り当てる処理を行うので、後から処理するトランスポートストリームほど(例えば、TS−A)、TSパケットの割り当て位置がフレームの後方に偏る、すなわち遅延時間(ジッタ)が大きくなる傾向があるが、TSパケットの位置を時間順に並び替える必要はないという利点がある。一方、第2の手法では、スロット位置を割り当てた後でTSパケットの位置を時間順に並び替える必要があるが、後から処理するトランスポートストリームについてもある程度フレーム全体に分散させてスロットを割り当てることが可能である(平均的な遅延時間が小さくなる)という利点がある。
また、上記第1および第2の手法共に、各トランスポートストリームの割り当てスロット数が変化しなければ、スロットの割り当ては変わらない。このため、送信装置から送信される伝送制御信号(各トランスポートストリームが使用しているスロットの情報)に伝送誤りが発生した場合でも、受信装置は直前の伝送制御信号を用いてトランスポートストリームの選択処理を正確に継続することができるという利点がある。
【0046】
なお、上記第1および第2の手法では、条件として割り当てスロット数が多いトランスポートストリームから処理を行う場合を説明したが、割り当てスロット数が少ないトランスポートストリームから処理を行っても、スロット位置を分散させて割り当てることができる。しかし、受信装置側において構成するオーバーフロー/アンダーフロー防止用バッファメモリ(速度変換処理用とは別個のものである)の容量として(遅延時間量×伝送速度)分が必要となること、および上述したように後からスロット割り当て処理を行うトランスポートストリームほど遅延時間が大きくなることを考慮すると、同じ遅延時間量であれば割り当てスロット数が少ない(伝送速度が遅い)トランスポートストリームの方が、処理に必要なバッファメモリ容量が少なくて済むことになる。
従って、トランスポートストリームが一定レートで再生されるMPEG映像・音声の信号であるような場合、受信装置側におけるオーバーフロー/アンダーフローの発生を防ぐためには、割り当てスロット数が多い(伝送速度が速い)トランスポートストリームから順に、スロット割り当て処理を行うことが好ましいのである。
【0047】
ここで、次世代の伝送方式として、1フレームのスロット数を「53」とし、フレーム先頭の1スロットを伝送制御情報(フレーム同期信号,TSパケットの配置情報等)を格納するフレームヘッダで構成するようにした、現在規格化されつつあるデジタルCATVの複数TS伝送方式が存在する。このような、伝送方式において、本発明が提供するスロット割り当て方法を適用する場合には、次のような処理を行えばよい。
各トランスポートストリームの割り当てスロット数の合計を「52」以内とし、まず上述したスロット割り当て処理を行う。次に、この処理においてTSパケットが割り当てられなかったスロットの位置を抽出し、当該位置に従ってフレームの先頭スロットがフレームヘッダとなるように、すべてのスロット位置のTSパケットをローテーション、または一部のスロット位置のTSパケットをスライドして並べ替える。例えば、ローテーションの手法としては、10番目のスロット位置が抽出された場合、11番目のスロット位置のTSパケットを2番目のスロット位置に、12番目のスロット位置のTSパケットを3番目のスロット位置に…、そして9番目のスロット位置のTSパケットを53番目のスロット位置に並べ替える。また、スライドの手法としては、10番目のスロット位置が抽出された場合、1番目のスロット位置のTSパケットを2番目のスロット位置に、2番目のスロット位置のTSパケットを3番目のスロット位置に…、そして9番目のスロット位置のTSパケットを10番目のスロット位置に並べ替える(この場合、11番目〜53番目のスロット位置のTSパケットは、並べ替えられない)。
なお、このスロット割り当て処理に基づくそれぞれのスロット位置とTSパケットとの対応関係は、フレームヘッダ内にTSパケットの配置情報として格納される。
【0048】
さて、受信装置が上記第2の実施形態で述べた受信装置3である場合、複数TS多重化部41は、スロットの割り当て処理が完了すると、次に上記第2の実施形態の複数TS多重化部11と同様に、速度変換および多重化したことで変動する時間差を、各TSパケット毎に補正値ΔPCRiとしてそれぞれ求め、現在のPCRにΔPCRiを加算した値に各々書き換える。
一方、受信装置が上記第1の実施形態で述べた受信装置2である場合、複数TS多重化部41は、PCRの書き換えを行わない。
【0049】
変調部12は、複数TS多重化部41が出力する分散スロット割り当て(およびPCR書き換え)処理後の多重化トランスポートストリームに対して予め定めた変調を施した後、伝送路13を介して受信装置2,3へ送信する。
そして、受信装置2,3のスロット選択/NULL置換部23は、上記第1および第2の実施形態で述べた処理を行うことで、受信する多重化トランスポートストリーム(図9(a)または図11(a))に基づいて、図9(b)または図11(b)に示すような各フレームを構成する。
【0050】
以上のように、本発明の第3の実施形態に係るTS多重化送信装置によれば、上記第1および第2の実施形態の処理に加え、同一トランスポートストリームのTSパケットが、すべて連続しないように分散させてスロット割り当てによって多重化を行う。
これにより、上記第1および第2の実施形態の効果に加え、さらに受信装置側におけるオーバーフロー/アンダーフローの発生を防ぐことができる。
【0051】
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、受信装置側で選択トランスポートストリームのTSパケットの速度変換を行わない。
そこで、このことを利用して、送信装置において複数の放送事業者が提供する各トランスポートストリームのいずれか1つだけに、すべてのトランスポートストリーム選局に関連する番組配列情報(例えば、BSデジタル放送で規定されている「全局SI(Service Information )」等)を伝送するようにし、受信装置において選択トランスポートストリームと共に、この番組配列情報を与える特定のPID(パケット識別子)が格納されたTSパケット(トランスポートストリームの選択/非選択に関係なく)をも抽出して、単一のトランスポートストリームを抽出するようにすることも可能である。図12に、特定のPIDがTSパケット「A2」に格納されている場合であって、スロット選択/NULL置換部23でトランスポートストリームTS−Bを選択処理した一例を示す。
これにより、送信装置側はすべてのトランスポートストリームにおいて番組配列情報を伝送する必要がなくなるので、伝送帯域資源を有効に活用(節約)することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る受信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のスロット選択/NULL置換部23が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。
【図3】図1の補正STC算出部24で算出するΔSTCの一例を説明する図である。
【図4】図1のシステムクロック再生部27の詳細な構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図6】図5のシステムクロック再生部37の詳細な構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係るTS多重化送信装置の構成を示すブロック図である。
【図8】図7の複数TS多重化部41が行う多重化の一例を示す図である。
【図9】図8に示す多重化に従って出力する多重化トランスポートストリームに対し、図1および図5のスロット選択/NULL置換部23が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。
【図10】図7の複数TS多重化部41が行う多重化の一例を示す図である。
【図11】図10に示す多重化に従って出力する多重化トランスポートストリームに対し、図1および図5のスロット選択/NULL置換部23が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。
【図12】図1および図5のスロット選択/NULL置換部23が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。
【図13】従来のデジタル放送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図14】図13の送信装置100が行う多重化の一例を示す図である。
【図15】図13の受信装置200が行うトランスポートストリーム選択処理の一例を示す図である。
【符号の説明】
1,4,100…TS多重化送信装置
2,3,200…受信装置
11,41,101…複数TS多重化部
12,102…変調部
13,103…伝送路
21,201…復調部
22,202…フレーム同期/制御情報分離部
23…スロット選択/NULL置換部
24…補正STC算出部
27,37,207…システムクロック再生部
28,208…MPEGデコーダ
51…加減算回路
52…ローパスフィルタ(LPF)
53…電圧制御発振器(VCO)
54…カウンタ
61…減算回路
203…スロット選択/書き込み部
204…PLL回路
205…バッファメモリ
206…読み出し回路
Claims (6)
- 複数のトランスポートストリームについて、各々予め定めたスロット数が割り当てられて多重化された多重化トランスポートストリームを、受信する受信装置であって、
受信する前記多重化トランスポートストリームから、選択するトランスポートストリームのスロット位置にあるTSパケットを抽出すると共に、選択しないトランスポートストリームのスロット位置をNULLパケットに置き換えたトランスポートストリームを生成するスロット選択/NULL置換手段と、
前記多重化トランスポートストリームの1フレーム周期がT、フレーム長のスロット数がNであり、選択するトランスポートストリームの割り当てスロット数がn(n<N)であり、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置がPiであるとした場合、
ΔSTCi={(i−1)/n−(Pi−1)/N}×T
に従って、補正値ΔSTCiをそれぞれ算出する補正STC算出手段を備え、
前記スロット選択/NULL置換手段が出力するトランスポートストリームに付加されているPCR(プログラムクロック基準参照値)から前記補正値ΔSTCiを減算した値に基づいて、デコードするタイミングを与えるシステムクロックを再生するシステムクロック再生手段とを備える、受信装置。 - 前記複数のトランスポートストリームのいずれか1つによって、すべてのトランスポートストリーム選局に関連する番組配列情報が伝送されている場合、
前記スロット選択/NULL置換手段は、前記番組配列情報を与える特定のPID(パケット識別子)が格納されたTSパケットをさらに抽出することを特徴とする、請求項1に記載の受信装置。 - 複数のトランスポートストリームについて、各々予め定めたスロット数を割り当てて多重化した多重化トランスポートストリームを生成し、送信するTS多重化送信装置であって、
前記複数のトランスポートストリームについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、多重化トランスポートストリームを生成する複数TS多重化手段と、
前記多重化トランスポートストリームの1フレーム周期がT、フレーム長のスロット数がNであり、対象となるトランスポートストリームの割り当てスロット数がn(n<N)、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置がPiである場合、
ΔPCRi={(Pi−1)/N−(i−1)/n}×T
に従って、補正値ΔPCRiをそれぞれ算出して現在のPCRに加算するPCR補正手段とを備える、TS多重化送信装置。 - 前記複数TS多重化手段は、前記複数のトランスポートストリーム毎に、トランスポートストリームを構成するTSパケットが、すべて連続しないように分散させてスロット割り当てを行うことを特徴とする、請求項3に記載のTS多重化送信装置。
- 前記複数TS多重化手段は、割り当てスロット数が多いトランスポートストリームからTSパケットの割り当て処理を行うことを特徴とする、請求項4に記載のTS多重化送信装置。
- 複数のトランスポートストリームについて、各々予め定めたスロット数を割り当てて多重化した多重化トランスポートストリームを用いて、送受信を行う伝送システムであって、
前記複数のトランスポートストリームについて、ストリームを構成するTSパケット単位でそれぞれ速度変換および多重化し、多重化トランスポートストリームを生成する複数TS多重化手段と、
前記多重化トランスポートストリームの1フレーム周期がT、フレーム長のスロット数がNであり、対象となるトランスポートストリームの割り当てスロット数がn(n<N)、フレーム内でi番目(i=1〜n)の割り当てスロット位置がPiである場合、
ΔPCRi={(Pi−1)/N−(i−1)/n}×T
に従って、補正値ΔPCRiをそれぞれ算出して現在のPCRに加算するPCR補正手段とを備える、送信装置と、
受信する前記多重化トランスポートストリームから、選択するトランスポートストリームのスロット位置にあるTSパケットを抽出すると共に、選択しないトランスポートストリームのスロット位置をNULLパケットに置き換えたトランスポートストリームを生成するスロット選択/NULL置換手段と、
前記スロット選択/NULL置換手段が出力するトランスポートストリームに付加されているPCRに基づいて、デコードするタイミングを与えるシステムクロックを再生するシステムクロック再生手段とを備える、受信装置とで構成される、伝送システム。
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