JP4373684B2 - フィルタ目詰まり状況監視装置およびベッドサイドシステム - Google Patents

フィルタ目詰まり状況監視装置およびベッドサイドシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフィルタ目詰まり状況監視装置及びベッドサイドシステムに関し、より詳細には、血液浄化システムにおいて使用されるフィルタの目詰まり状況基づいてフィルタの目詰まり状況を監視する装置及びそのようなフィルタの目詰まり状況を監視する装置を備えたベッドサイドシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
血液浄化法は、2つのタイプに大別される。1つのタイプは、フィルタ中空糸内を血液が通過する際に、廃液中への移動(拡散、濾過)または膜への吸着により、血中物質の除去を行うタイプであり、血液透析、血液濾過、血液濾過透析、血漿交換、二重濾過血漿交換、血漿分離などが挙げられる。もう1つのタイプは、吸着材(布、ビーズなど)の間を血液が通過する際に、フィルタ内の吸着材への吸着により、血中物質の除去を行うタイプであり、血液吸着などが挙げられる。
【0003】
前者の血液浄化法においては、血液を透析あるいは濾過処理するフィルタが必要であり、このフィルタの目詰まりに対して、医療現場では抗凝固剤を用いたり、あるいは流速を調整して目詰まりを防止することなどが行われている。
【0004】
フィルタ圧力情報によってフィルタ流量を最適化する試みとして、例えば特許文献1には、膜間圧力(TMP)を利用した制御システムが開示されている。また特許文献2には、圧情報、特に透析液経路内の圧脈拍情報を監視することによって、血液の出入り口である注射針のはずれを監視する設備を備えた透析治療装置が開示されている。
【0005】
また、非特許文献1には、透水性の高い膜による濾過透析における濾過効率をモニタリングするために、圧力を高速フーリエ変換で周波数分析した結果を利用し、内部濾過流量を算出する方法が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5-508584号公報
【0007】
【特許文献2】
特開平11-104233号公報
【0008】
【非特許文献1】
日本透析医学会雑誌、第35巻、日本透析医学会、616頁「WS14−6」、2002年6月20日発行
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、抗凝固剤を過剰に投与してフィルタの目詰まりを防止しようとすると、重篤な出血性合併症(脳出血など)をきたす危険性が生じる場合もあり得るという問題がある。
【0010】
また、抗凝固剤は高価であるため、経済性の点からも問題がある。
【0011】
したがって、フィルタの目詰まりを早期に発見し、抗凝固剤の投与量を適切に調整したり、流速を調整したりすることにより、目詰まりの進展を防ぐことが望ましい。
【0012】
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは正確かつ詳細に把握されるフィルタの目詰まり状況基づいて、フィルタの目詰まり状況を監視する装置、及びフィルタの目詰まり状況を監視する装置を備えたベッドサイドシステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、フィルタの目詰まり状況を正確にかつ詳細に把握するために、フィルタ圧力情報を用いることによりフィルタの目詰まり状況を正確に把握できると考え発明をなし、その発明を特許出願した(特願2002−187949)。
【0014】
図1(a)は送液手段の一例としてのローラポンプの動作を概念的に示す図である。血液浄化装置は、図1(a)に示すようにロータ402によって回路のチューブ404をしごくローラポンプにより血液や濾過液などの液体を流しているため、図1(b)に示すようにA点の回路内圧は脈波形を呈する。このロータ402の回転数を設定することにより、一定時間で一定量の液体を流すことができ、ロータ402のしごく回数によって回路内圧波の周波数が決定される。フィルタが目詰まりを起こした状態とは、フィルタの中空糸の内面や中空糸の側孔にタンパク質や血球成分などの血中物質が付着し、血液や濾過液などの液体の流路の狭窄を生じて、液体が流れにくくなった状態である。
【0015】
図2は、流路の狭窄の程度による圧波形の変化を示す図で、(a)は狭窄のない状態、(b)は狭窄が軽度〜中等度、(c)は狭窄が強度の場合における圧波形をそれぞれ示す。本発明者らは、ローラポンプで液体の流路(フィルタや回路)202に狭窄が生じると、図2(a)〜(c)に示すように狭窄の程度によって回路内圧の平均値の上昇を認めるのみでなく、回路内圧の圧波の形(振幅など)の変化が生じ得ることに着目し、回路内圧の脈波の波形成分の1箇所の測定部での変化を計測することによって、フィルタの目詰まりの程度を評価できないかと考え検討した。
【0016】
さらに、図3(a)に示す液体の流路202内のA地点及びB地点の圧波形が図3(b)に示すように異なることからもわかるように、圧波が伝わる際に流路の状態によって波の振幅の減少や位相のずれが生じ得ることに着目し、2箇所の測定部での振幅の変化や位相差を計測して圧波の伝わり易さを調べることによって、フィルタの目詰まりに関する有効な情報を見つけることができないかと考え検討した。その結果、本発明者らは回路内の圧波の形を解析することにより、フィルタの目詰まりの状況を把握できることを見出し、本発明をするに至った。
【0017】
即ち、本発明の骨子は、血液流入部の圧力、血液流出部の圧力、濾過液流入部の圧力、及び濾過液流出部の圧力のうち少なくとも1つの圧力を経時的に測定し、この経時的変化(圧波形)を解析し、その解析結果を用いることにより、フィルタの目詰まりを検出することである。それによって、フィルタの目詰まりを早期に発見し、過剰になることなく抗凝固剤の投与量を適切に調整し、血液の流速の設定を変更して、フィルタの目詰まりの進展を防ぐことが可能となる。
【0025】
本発明の第の側面によれば、本発明に係るフィルタ目詰まり状況監視装置は、血液の流入部、血液の流出部、濾過液の流入部、及び濾過液の流出部を備えた中空糸膜で構成されており、血液を通過させることにより前記血液をフィルタリングするフィルタの目詰まり状況を監視するフィルタ目詰まり状況監視装置であって、1)前記血液の流入部の圧力、前記血液の流出部の圧力、前記濾過液の流入部の圧力、及び前記濾過液の流出部の圧力からなる群より選ばれた少なくとも1つの圧力を経時的に測定する測定手段と、2)前記測定手段において測定された圧力の経時変化を高速フーリエ解析して変換値の算出を行う解析手段と、3)前記フーリエ解析により算出された変換値のうち、前記血液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも一方を含み、前記血液の流入部、前記血液の流出部、前記濾過液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも2箇所における脈動周波数に対応する変換値の振幅及び/またはパワーの比を利用して前記フィルタの目詰まり状況を検出する検出手段と、4)前記検出手段の検出結果に基づいて、前記フィルタの目詰まり状況を表示する表示手段と、5)前記検出手段の検出結果に基づいて前記フィルタの目詰まり状況を監視する監視手段とを具備する。
本発明の第2の側面によれば、本発明に係るフィルタの目詰まり状況監視装置は、血液の流入部、血液の流出部、濾過液の流入部、及び濾過液の流出部を備えた中空糸膜で構成されており、血液を通過させることにより前記血液をフィルタリングするフィルタの目詰まり状況を監視するフィルタ目詰まり状況監視装置であって、1)前記血液の流入部の圧力、前記血液の流出部の圧力、前記濾過液の流入部の圧力、及び前記濾過液の流出部の圧力からなる群より選ばれた少なくとも1つの圧力を経時的に測定する測定手段と、2)前記測定手段において測定された圧力の経時変化を高速フーリエ解析して変換値の算出を行う解析手段と、3)前記フーリエ解析により算出された変換値のうち、前記血液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも一方を含み、前記血液の流入部、前記血液の流出部、前記濾過液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも2箇所における、脈動周波数に対応する変換値の位相の差tan -1 b/aを利用して前記フィルタの目詰まり状況を検出する検出手段と、4)前記検出手段の検出結果に基づいて、前記フィルタの目詰まり状況を表示する表示手段と、5)前記検出手段の検出結果に基づいて前記フィルタの目詰まり状況を監視する監視手段とを具備する。
ここで、aは前記脈動周波数の高速フーリエ変換から求まる信号の実軸成分であり、bは前記脈動周波数の高速フーリエ変換から求まる信号の虚軸成分である。
【0026】
本発明の第3の側面によれば、本発明に係るベッドサイドシステムは、上記のフィルタ目詰まり状況監視装置を備える。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
まず、フィルタの目詰まりの態様について図4を用いて説明する。血液浄化に用いるフィルタ1は、図4(a)に示すように、筐体10内部に配設された数千から1万数千本の中空糸11により構成され、各中空糸11の有効長は約150〜250mmであり、湿潤時の内腔径は約200μmである。このフィルタ1には、血液などの体液を循環する循環路2が接続されている。また、図4(b)に示すように、中空糸11の側面には、直径数十オングストロームの多数の細孔12が形成されている。このような中空糸の血液浄化における目詰まりは、中空糸内腔の目詰まりによる血液流れ方向の目詰まり(血液の流れ易さの低下を示す縦方向の目詰まり)と、中空糸膜の細孔の目詰まりによる血液から濾過液(あるいは透析液)方向の目詰まり(濾過による廃液中への除去能の低下を示す横方向の目詰まり)という2つのタイプに大別することができる。
【0029】
中空糸の膜表面に物質が付着すると、図5に示すように、中空糸11の中空糸膜111の細孔112の目詰まり(横方向の目詰まり)Aを起こすだけでなく、中空糸内腔113の狭窄による中空糸内腔113の目詰まり(縦方向の目詰まり)Bを同時に起こす。中空糸内腔113の目詰まり(縦方向の目詰まり)Bは、中空糸膜111表面への物質(例えば、蛋白質、フィブリン、血小板、血球成分、薬剤など)114の付着のみにより生じる。これに対し、中空糸膜111の細孔112の目詰まり(横方向の目詰まり)Aは、中空糸膜111表面だけでなく、中空糸膜111の細孔112内部への物質114の付着によっても生じる。なお、中空糸外側には、廃液(濾液、透析液)が存在する。
【0030】
中空糸内腔の目詰まり(縦方向の目詰まり)Bが生じると、血流速度の低下を招き、拡散による物質除去能の低下を招く。また、血流速度の低下は、膜への物質の付着を容易とし、より目詰まりを起こし易くする。完全な内腔の閉塞は、閉塞部から出口側の中空糸の物質除去が不可能となるだけでなく、血液浄化終了時にフィルタ内に血液の残存(残血)を生ずることになり、患者の失血につながる可能性がある。
【0031】
中空糸膜の細孔の目詰まり(横方向の目詰まり)Aは、物質除去能(クリアランス)の低下を招き、さらには大きさが細孔の径よりも大きくて細孔を通過しない血球成分を強い陰圧により吸着し、血球の破壊(溶血など)を引き起こす危険性がある。濾過や透析による廃液中への除去能とは、基準となる分子量の物質をフィルタに通過させたときのその物質の廃液側へのとおり易さをいい、フィルタ目詰まり状況が悪化すると低下する。
【0032】
これらの膜の目詰まりの部位及びその程度は、1)フィルタの種類、流速設定、抗凝固剤の種類・投与量、置換液・透析液の種類などの血液浄化の施行条件、2)患者の病態、3)輸血、薬剤、処置などの治療条件などによって決まる。ここで、中空糸膜表面への物質の付着は、縦方向の目詰まり及び横方向の目詰まりに関与し、中空糸膜の細孔内部への物質の付着は、横方向の目詰まりに関与する。
【0033】
本発明のフィルタの目詰まり状況を検出する方法においては、フィルタ回路内の圧力を経時的に測定し、その圧情報を得ることが必要である。即ち、本実施の形態においては、血液流入部圧として、例えば、血液ローラポンプとフィルタとの間に位置する血液流入部ドリップチャンバで測定された圧(血液流入部圧(動脈圧:Pa))、血液流出部圧として、例えば、フィルタ後段に位置する血液流出部ドリップチャンバで測定された圧(血液流出部圧(静脈圧:Pv))、濾過液(あるいは透析液)流出部圧として、例えば、フィルタの血液流入部側の中空糸の外側部で測定された圧(濾過液流出部圧:Pf1)、及び濾過液(あるいは透析液)流入部圧として、例えば血液流出部側の中空糸の外側部で測定された圧(濾過液流入部圧:Pf2)のいずれか1つ以上を経時的に測定し、圧情報の経時変化を得る。
【0034】
次に、Pa、Pv、Pf1、及びPf2の測定部位について説明する。Pa、Pv、Pf1及びPf2は、図6に示す部位において測定される。図6において、血液の流れる循環路30には、ローラポンプ31が接続されている。このローラポンプ31は血液(体液)を体外の循環路30で循環させる。また、循環路30には、血液を濾過するフィルタ32が配設されている。このフィルタ32には、血液流入部32a及び血液流出部32bが設けられており、透析液及び廃液の出入り口となる血液流入部のカプラ32c及び血液流出部のカプラ32dが設けられている。カプラ32c、32dには、それぞれチューブ(図示せず)が接続されており、そのチューブ内の圧がそれぞれ血液流入部の濾過圧(Pf1)、血液流出部の濾過圧(Pf2)となる。
【0035】
さらに、循環路30におけるフィルタ32の前段には、血液流入部ドリップチャンバ33が配設されている。また、循環路30におけるフィルタ32の後段には、血液流出部ドリップチャンバ34が配設されている。本実施の形態においては、フィルタ32の血液流入部32a及び血液流出部32bのそれぞれの圧力Pa、Pvは、血液流入部ドリップチャンバ33及び血液流出部ドリップチャンバ34において測定するが、フィルタ32の血液流入部32a及び血液流出部32bのそれぞれの圧力が測定できれば、血液流入部ドリップチャンバ33及び血液流出部ドリップチャンバ34以外の部位において測定してもよい。
【0036】
このような構成において、血液流入部ドリップチャンバ33において血液流入部圧(動脈圧:Pa)を測定し、血液流入部カプラ32cに接続したチューブで血液流入部の濾過圧(Pf1)を測定し、血液流出部のカプラ32dに接続したチューブで血液流出部の濾過圧(Pf2)を測定する。
【0037】
なお、それぞれの部位における圧の測定の方法については、通常のフィルタ目詰まり検出における圧の測定の方法と同じである。また、これらの圧情報は必要に応じて、血液の浸透圧情報(血液の膠質浸透圧)等を考慮して、適宜補正して用いてもよい。
【0038】
本発明のフィルタの目詰まり状況を検出する方法においては、上記のように測定した圧力の経時変化、即ち圧波形を解析することが必要である。圧波形とは、1秒間に100回などの極短時間間隔での圧力値を経時的に測定して得られたデータである。
【0039】
このようにして得られた圧波形の解析方法としては、圧波形のスペクトル分析として、高速フーリエ解析(FFP: Fast Fourier Transform)を用いて周波数/振幅に変換する方法がある。例えば圧の時系列信号(サンプリング周波数100Hz)を4096点(約41秒、分解能:0.025Hz)で高速フーリエ解析する。その結果を、図7に示す。
【0040】
図7は、Qb=100ml/min.、Qf=15ml/min.で濾過した際の血液流入部圧(Pa)を高速フーリエ解析し、その結果を示したもので、横軸に周波数、縦軸に後述するパワーを示す。
【0041】
次に、上記高速フーリエ解析による変換値を用いて、目詰まり状況を検出する方法について詳細に説明する。
【0042】
まず、フーリエ変換された変換値のうち、血液をフィルタに送り込むためにポンプ装置(血液ポンプ)の脈動に対応する周波数(図7における血液ポンプの基本周波数C)、濾過液(あるいは透析液)の送り出しにポンプ装置(濾過ポンプ)の脈動に対応する周波数(図7における濾過ポンプの基本周波数D)、これらのいずれかに対応する変換値を利用する。
【0043】
血液ポンプの基本周波数と流量Qfとの関係、濾過ポンプの基本周波数と流量Qbとの関係を図8(a)及び(b)にそれぞれ示す。
【0044】
次いで、これら基本周波数における振幅スペクトルやパワースペクトルを算出する。パワーとは、振幅スペクトルを二乗した値であって、高速フーリエ変換から求まる信号の実軸成分(real part)aと虚軸成分(imaginary part)bの値を使用し、以下の式で算出する。
パワー=a+b (1)
【0045】
別の方法として、これら各ポンプ装置に対応する周波数/振幅の傾き、即ち位相を算出することができる。この場合、位相は、上記実軸成分(real part)aと虚軸成分(imaginary part)bの値を使い、以下の式で算出することができる。
位相差=tan−1b/a (2)
【0046】
本実施形態においては、ある圧測定部位における振幅、パワーあるいは位相を指標とすることによって目詰まり状況を検出する。さらに、ある地点からある地点への振幅/パワーの伝わり易さ(振幅/パワーの比)、あるいはある地点とある地点の位相の差(位相差)を用いて目詰まり状況を検出する。
【0047】
さらに、膜間圧差であるTMP(Trans-membrane pressure)に相当する振幅/パワーの比や位相差を採用してもよい。TMPについては、例えば以下の式(3)から式(5)を使用することができる。TMP1、TMP2及びTMP3のうち、どのTMPを採用するかは、その目的により適宜決定することができる。
TMP1=Pa−Pf1 (3)
TMP2=Pv−Pf2 (4)
TMP3=(Pa+Pv)/2−(Pf1+Pf2)/2 (5)
【0048】
上記各TMPに相当するパワーの比G(ω)TMP1、G(ω)TMP2、G(ω)TMP3は以下の式で求められる。
【0049】
【数1】
Figure 0004373684
【0050】
同様に各TMPに相当する位相差∠G(ω)TMP1、∠G(ω)TMP2、∠G(ω)TMP3は以下の式で求められる。
∠G(ω)TMP1=∠Pf1(ω)−∠Pa(ω) (9)
∠G(ω)TMP2=∠Pf2(ω)−∠Pv(ω) (10)
【0051】
【数2】
Figure 0004373684
【0052】
例えば、血液ポンプの基本周波数に対応する振幅/パワー、位相、あるいは振幅/パワーの比、位相差を血液流れ方向(縦方向)の目詰まり状況の検出に、濾過ポンプの基本周波数に対応する振幅/パワー、位相、あるいは振幅/パワーの比、位相差を血液から濾過液方向(横方向)の目詰まり状況検出に利用することができる。
【0053】
【実施例】
次に、臨床モデルと目詰まりモデルにおける目詰まり状況検出の実施例について説明する。
【0054】
臨床モデル及び目詰まりモデルには、以下に示すようにフィルタとして各種の持続緩徐式血液濾過器(旭メディカル株式会社製)を、持続緩徐式血液浄化装置としてACH−10(旭メディカル株式会社製)を用いた。
1)臨床モデル
フィルタ:APF-06S(膜面積0.6m2
濾過速度:Qb=100ml/min., Qf=15ml/min
2)混合目詰まりモデルフィルタ(縦方向と横方向の目詰まり)
フィルタ:
APF-10S(膜面積1.0m2):縦方向と横方向の目詰まりのないもの
APF-06S(膜面積0.6m2):縦方向と横方向の目詰まりの程度が軽度〜中等度のもの
APF-03S(膜面積0.3m2):縦方向と横方向の目詰まりの程度が強度のもの
回路と圧測定部位:Vチャンバ前返しモデル
血液及び濾過液:水
濾過速度:Qb=100ml/min., Qf=15ml/min
3)横方向(中空糸細孔の目詰まり)目詰まりフィルタモデル
フィルタ:
APF-03S(膜面積0.3m2:プロラクチン(分子量22000)のふるい係数0.43):横方向の目詰まりのないもの
PAN-03D(膜面積0.3m2:プロラクチン(分子量22000)のふるい係数0.16):横方向の目詰まりの程度が軽度〜中等度のもの
回路及び圧測定部位:タンク返しモデル
血液及び濾過液:水
濾過速度:Qb=100ml/min., Qf=15ml/min
【0055】
血液及び血液用回路としては、血液回路(CHF−400N:旭メディカル株式会社製)を使用し、目詰まりモデルでは図9に示すVチャンバ前返しモデルとタンク返しモデルの配置をとった。Vチャンバ前返しモデルは図9(a)に示すように、濾過廃液チューブ704aがフィルタの血液流出部706aからの血液流出チューブ(循環路)708に接続している。これに対し、タンク返しモデルでは図9(b)に示すように、濾過廃液チューブ704bを血液タンク702に戻している。臨床モデルでは、タンク返しモデルの回路配置図に準じたものを使用したが、血液回路は人体に接続され、濾過液回路は濾過液用タンクに接続され、濾過廃液は系外に排出される。また、臨床モデルでは、図9(B)のタンク返しモデルの血液流出部ドリップチャンバ710前の血液流出チューブ708に、補液ポンプを介して補液注入チューブが接続されている。
【0056】
圧測定はそれぞれ図9に示した位置で、圧センサによって測定した。圧センサは図9に示したとおり、Pa、Pv、Pf1及びPf2をそれぞれ測定するための所定の位置から、径5mm、長さ69cmのガラス管713、715、717、719、及び径2mm、長さ180cmの耐圧チューブ712、714、716、718を介して配置されている。
【0057】
得られた圧情報は既述の方法で解析し、各周波数に対するパワーと位相、及びパワーの比、位相差を算出した。血液ポンプの基本周波数は1.17Hz、濾過液ポンプの基本周波数は0.36Hzであった。
【0058】
各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPaのパワーの計算結果を図10に示す。同図において、図10(a)は臨床モデル、図10(b)は混合目詰まりモデル、図10(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。
【0059】
また、Pvのパワーの計算結果を、図11に示す。同図において、図11(a)は臨床モデル、図11(b)は混合目詰まりモデル、図11(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。
【0060】
さらに、PaとPvのパワーの比G(ω)v/aの計算結果を、図12に示す。同図において、図12(a)は臨床モデル、図12(b)は混合目詰まりモデル、図12(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。
【0061】
横方向の目詰まりモデルにおけるPaのパワーの変化はないことから、Paのパワーは縦方向の目詰まりを表現している可能性がある。一方、Pvのパワーは縦、横両方の目詰まりを表現している。Paのパワー値、Pvのパワー値ともに、圧実測値やその計算値(TMP)等に比較して感度よく表している。またいずれの目詰まりモデルでも、図12に示すとおり、PaとPvのパワー比が目詰まり度に応じて増加していることがわかる。
【0062】
図13に、臨床モデルの圧実測値から算出した圧計算値Pa−Pv及びPf1−Pf2の計算結果を示す。
【0063】
図10、図11及び図12から、臨床モデルにおけるPa、Pvのパワーあるいはその比G(ω)v/aは経時的に増加し、その後減少しているが、そのピーク値(2.1時間後)は、図13に示されたPa−Pvの圧計算値が上昇する前に出現していることがわかる。これは、例えば、膜内部のゲル層が増加し、凝血などの影響も加わり、縦方向の目詰まりが一定以上になると、波形のなまりのようなものが出現している可能性があることを示している。したがって、本実施例により、圧実測値あるいは計算値では検出できない目詰まり状況を検出できている可能性がある。
【0064】
各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPf1、Pf2のパワーの計算結果を図14に示す。同図において、図14(a)は臨床モデル、図14(b)は混合目詰まりモデル、図14(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。また、TMP1、TMP2及びTMP3に相当するパワーの比G(ω)TMP1、G(ω)TMP2、G(ω)TMP3の計算結果を、図15に示す。同図において、図15(a)は臨床モデル、図15(b)は混合目詰まりモデル、図15(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。
【0065】
全てのモデルで、膜(細孔)を通過するとパワーが減少することがわかる。縦方向の目詰まりがある一定以上となったときにみられた波形のなまり減少が極端になった状態を検出している可能性がある。横方向の目詰まりモデルでは、Pf1、Pf2のパワー、TMP1、TMP2及びTMP3に相当するパワーの比は正常モデルに比べ減少している。臨床モデルでは、Pf1、Pf2のパワー、TMP1、TMP2及びTMP3に相当するパワーの比は経時的に減少している。
【0066】
各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPa、Pvの位相差∠G(ω)v/aの計算結果を、同様に図16に示す。同図において、図16(a)は臨床モデル、図16(b)は混合目詰まりモデル、図16(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。
【0067】
目詰まりモデル系では縦方向の位相差はない。一方、臨床モデルでは、縦方向の位相差∠G(ω)v/aは経時的に増加し、中空糸内部のゲル層が増加し、凝血などの影響も加わり、液体時に比べ振動の伝わり易さに影響が出ている可能性があり、圧実測値等では検出できない目詰まり状況を検出できる可能性がある。
【0068】
各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するTMP1、TMP2、TMP3に相当する位相差∠G(ω)TMP1、∠G(ω)TMP2、∠G(ω)TMP3の計算結果を、図17に示す。同図において、図17(a)は臨床モデル、図17(b)は混合目詰まりモデル、図17(c)は横方向目詰まりモデルにおける計算結果をそれぞれ示している。
【0069】
目詰まりモデルでは、横方向の目詰まりが起きていると∠G(ω)TMP1が増加することがわかる。また臨床モデルでは、横方向の位相差を表す∠G(ω)TMP1、∠G(ω)TMP2、∠G(ω)TMP3は経時的に増加することがわかる。
【0070】
以上の計算結果より、血液流れ方向においては、目詰まりの増加に応じて、パワーが増加から減少に変化し、位相差は増加することがわかる。一方、膜を通過することにより、パワーは減少し、位相差は増加することがわかる。これらを利用することによって、圧情報に比して、操作等の影響を受けにくく、また感度がよく、目詰まり状況の検出が可能となるとともに、圧情報からでは検出できないような詳細な目詰まり状況の検出が可能となる。
【0071】
本発明によれば、上記方法以外にも、圧波形の解析方法として、例えば圧波形の微分曲線を求め、圧の変化率を検討し、圧波形における圧の変化率の最大増加率、最大減少率、変化率が0の時点から最大増加率を示すまでの時間、変化率が0の時点から最大減少率を示すまでの時間を算出する方法もある。さらにまた、圧波形における圧の最小値から最大値を示すまでの時間、最大値から最小値を示すまでの時間、立ち上がり時間(圧が最小値に振幅の10%を加えた値を示してから、最小値に振幅の90%を加えた値を示すまでの時間)、立ち下がり時間(圧が最大値から振幅の10%を引いた値を示してから、最大値から振幅の90%を引いた値を示すまでの時間)、特定圧の時間幅を算出してもよい。また、2点間で想定したこれら指標の比(または差)や圧の最小値(または最大値)を示す時間の差を利用してもよい。
【0072】
また、上記実施例では、30分間隔で圧波形の解析を行っているが、数十秒ごとに解析し、その結果の差や比を計算すれば、フィルタの変化をより詳細かつ容易に把握することが可能となる。
【0073】
また、上記実施例では、血液ポンプの基本周波数についての検討結果を示したが、濾過ポンプ、透析ポンプ、除水ポンプなど、他のポンプの基本周波数について検討することも可能である。
【0074】
また、上記実施例では、高速フーリエ解析して求められた変換値における、血液ポンプの基本周波数についての検討結果を示したが、全ての周波数成分のパワーの総和(Total power)を算出し、その変化をみることによってフィルタの変化をより詳細に検出できる可能性がある。さらには、基本周波数の整数倍(例えば5倍程度まで)の周波数成分のパワーの和(Total power)を算出したり、基本周波数及びその整数倍の周波数成分以外の雑音成分について、高周波数成分のパワー(HF power)、低周波数成分のパワー(LF power)、LF powerとHF powerの比、HF powerとTotal powerの比、LF powerとTotal powerの比などを算出し、その変化をみることによってフィルタの変化をより詳細に検出できる可能性がある。
【0075】
次に、本発明の方法を実現するベッドサイドシステムについて説明する。図18に示すベッドサイドシステム6は、フィルタ目詰まり状況監視装置61からの情報に基づいて血液の流速や薬剤の投与量を調整するように構成されている。
【0076】
このベッドサイドシステム6は、血液浄化のためのフィルタ621の目詰まり状況を表示する表示装置を有するフィルタ目詰まり状況監視装置61と、フィルタ目詰まり状況監視装置61からの情報に基づいて血液浄化処理を行うとともに、患者に投与する薬剤の量を調整し、血液の流速を調整する血液浄化装置62とから主に構成されている。
【0077】
フィルタ目詰まり状況監視装置61は、フィルタ621における圧を測定する圧測定部612と、圧測定部612からの圧情報、及び場合によってはその他の情報(血液のヘマトクリット値、血液粘度情報、蛋白濃度情報、膠質浸透圧情報)も考慮して算出された圧力差から得られた圧波形を解析し、フィルタの目詰まり状況を検出する演算部611と、フィルタの目詰まり解析に用いた種々の情報を格納するメモリ613と、フィルタの目詰まり状況や演算に用いた種々の情報を表示する表示部615と、演算部611で算出されたフィルタ目詰まり状況に基づいて血液浄化装置の流速制御部や薬剤投与量制御部623とから主に構成されている。
【0078】
血液浄化装置62は、フィルタ621と、フィルタ621の前段に設けられた血液流入部ドリップチャンバ626と、フィルタ621の後段に設けられた血液流出部ドリップチャンバ627と、血液流入部ドリップチャンバ626の前段における血液の循環路632に設けられたロータリーポンプ625と、フィルタ621のカプラに取り付けられたチューブ628,631に配設された廃液の流速を調整するロータリーポンプ630,629及び循環路632に配設されたロータリーポンプ625の血液の流速をフィルタ目詰まり状況監視装置61の情報に基づいて制御する流速制御部622と、循環路632に抗凝固剤などの薬剤を投与する薬剤投与部624と、フィルタ目詰まり状況監視装置61の情報に基づいて循環路632に投与する薬剤投与量を制御する薬剤投与量制御部623とから主に構成されている。
【0079】
上記構成を有するベッドサイドシステムの動作について説明する。
【0080】
血液は、患者63から循環路632により、血液浄化装置62に装着されたフィルタ621を介して患者63に帰還する。血液浄化装置62においては、血液流入部ドリップチャンバ626における圧力Pa、血液流出部ドリップチャンバ627における圧力Pv、フィルタ621の血液流入部側のカプラにおける圧力Pf1、及びフィルタ621の血液流出部側のカプラにおける圧力Pf2が、フィルタ目詰まり状況監視装置61の圧測定部612で測定される。ここでは、血液流入部ドリップチャンバ626における圧力Paはフィルタの血液流入部の圧力に相当し、血液流出部ドリップチャンバ627における圧力Pvはフィルタの血液流出部の圧力に相当し、フィルタ621の血液流入部側のカプラにおける圧力Pf1はフィルタの濾過液流出部の圧力に相当し、フィルタ621の血液流出部側のカプラにおける圧力Pf2はフィルタの濾過液流入部の圧力に相当する。
【0081】
これらの圧力は、圧測定部612から演算部611に出力される。演算部611では、圧測定部612からの圧情報に対して、必要に応じて連続ヘマトクリットモニタ64からの情報、外部からの粘度情報、蛋白濃度情報、膠質浸透圧情報、血液浄化装置62からの流速情報等も勘案して、圧力差を算出した上、圧波形の解析が行われ、解析結果に基づくフィルタ目詰まり状況が検出される。
【0082】
演算部611で求められたフィルタ目詰まり状況は、制御部614に出力される。制御部614は、血液浄化装置62の流速制御部622及び薬剤投与量制御部623を制御する。流速制御部622においては、フィルタ目詰まり状況に基づいて循環路632内を循環する血液の流速を制御する。例えば、フィルタ目詰まり状況と血液の流速とを対応付けたテーブルに基づいて最適な血液の流速を設定し、その流速情報をロータリーポンプ625に出力する。ロータリーポンプ625は、流速制御部622からの流速情報に基づいて血液の流速を調整する。
【0083】
また、流速制御部622は、フィルタ目詰まり状況に基づいてフィルタ621のチューブ628,631を通る廃液の流速を制御する。例えば、フィルタ目詰まり状況と廃液の流速とを対応付けたテーブルに基づいて最適な廃液の流速を設定し、その流速情報をロータリーポンプ630,629にそれぞれ出力する。ロータリーポンプ630,629は、流速制御部622からの流速情報に基づいて廃液の流速を調整する。このとき、流速制御部622は、ロータリーポンプ630,629を同等に制御してもよく、フィルタ621の目詰まり状況に応じて個々に制御してもよい。
【0084】
薬剤投与量制御部623では、フィルタ目詰まり状況に基づいて循環路632に投与する薬剤投与量を制御する。例えば、フィルタ目詰まり情報と薬剤投与量とを対応付けたテーブルに基づいて最適な薬剤投与量を設定し、その薬剤投与量情報を薬剤投与部624に出力する。薬剤投与部624は、薬剤投与量制御部623からの薬剤投与量情報に基づいて薬剤投与量を調整し、調整後の薬剤投与量で循環路632に薬剤を投与する。
【0085】
具体的には、フィルタの縦方向の目詰まり状況が悪化したときには、薬剤投与量制御部623において、抗凝固剤の投与量を増加するように設定し、この投与量で抗凝固剤を循環路632に投与するように薬剤投与部624を制御する。また、流速制御部622において、血液の流速を上げるように設定し、この流速で血液を循環させるようにロータリーポンプ625を制御する。これにより、フィルタの目詰まりの進展を防ぎ、フィルタが詰まるまでの時間を延ばすことができる。さらに、血液浄化を終了するために回路内の血液を患者へ戻し終わったときのフィルタ内の血液の残存(残血)が生じることや、急激な目詰まりによって回路内の血液を患者へ戻すことができなくなること(血液の回収不能)による失血を防止することができる。
【0086】
フィルタの横方向の目詰まり状況が悪化したときには、薬剤投与量制御部623において、抗凝固剤の投与量を増加するように設定し、この投与量で抗凝固剤を循環路632に投与するように薬剤投与部624を制御する。また、流速制御部622において、廃液の流速を下げるように設定し、この流速で廃液を濾過するようにロータリーポンプ630,629を制御する。これにより、単位時間当たりの濾過能力を低下させてフィルタが詰まるまでの時間を延ばすことができる。なお、ここでは、廃液の流速を下げる制御を行う場合について説明しているが、状況に応じて廃液の流速を上げる制御をしてもよい。
【0087】
このように、本実施の形態におけるベッドサイドシステムは、本実施の形態におけるフィルタ目詰まり状況の検出、表示やフィルタ目詰まり状況の監視などをリアルタイムにベットサイドで行うことができる。また、このベッドサイドシステムにおいては、ベッドサイドで収集・分析した情報を蓄積し、血液・廃液の流速や薬剤投与量の調整などに利用することができる。
【0088】
なお、ベッドサイドシステムやフィルタ目詰まり状況監視装置の構成については、図18に示した構成に限定されない。即ち、収集した圧情報に基づき圧波形解析を行い、フィルタ目詰まり状況を求めることができ、その情報に基づいて血液浄化に関する制御を行うことができる範囲内において装置構成を種々変更して実施することができる。
【0089】
このように、本実施の形態に係る方法によれば、フィルタの目詰まり状況をより正確に把握することが可能となるので、目詰まりを早期に発見し、これにより過剰になることなく抗凝固剤の投与量を適切に調整し、血液の流速の設定を変更して、フィルタの目詰まりの進展を防ぐことなどが可能となる。また、血液浄化の施行可能時間(終了時期)を予測することも可能となり、医療スタッフによる血液浄化終了の準備をゆとりをもって行うことが可能となる。さらに、血液浄化終了時のフィルタ内における血液の残存(残血)による患者の失血を予防することが可能となる。また、血球成分を強い陰圧により吸着し、血球の破壊(溶血など)を引き起こす危険性も減る。さらに、フィルタの目詰まりによる物質除去能(クリアランス)の低下を考慮した、より有効な施行条件の設定が可能となる。
【0090】
さらに、各フィルタの目詰まりの起こり方の評価が可能となり、この評価結果を、より目詰まりの起こりにくいフィルタの開発に利用することができる。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、フィルタの血液流入部の圧力、血液流出部の圧力、血液流入部の濾過圧、及び血液流出部の濾過圧からなる群より選ばれた少なくと1つの圧力を経時的に測定し、その経時変化を解析することにより、フィルタの目詰まり状況が検出され、フィルタの目詰まり状況をより正確に把握し、例えば、目詰まりを早期に発見し、過剰になることなく抗凝固剤の投与量を適切に調整し、血液の流速の設定を変更して、フィルタの目詰まりの進展を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はローラポンプの動作を概念的に示す図、(b)は(a)のA点における圧波形を示す図である。
【図2】流路の狭窄の程度による圧波形の変化を示す図である。
【図3】圧波の伝播による圧波形の変化を示す図で、(a)は圧波形の測定個所を概念的に示す図、(b)は(a)のA地点及びB地点における圧波形を示す図である。
【図4】(a)は、血液浄化に使用されるフィルタの概略を示す図である。(b)は、フィルタの中空糸の概略を示す図である。
【図5】フィルタの縦方向の目詰まりと横方向の目詰まりとを説明するための図である。
【図6】本発明の方法において使用する圧の測定部位を説明するための図である。
【図7】基本周波数の同定について説明するための図である。
【図8】流量−基本周波数特性を示す図である。
【図9】本発明の実施例で用いた回路配置の構成を示す図である。
【図10】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPaのパワーの計算結果を示す図である。
【図11】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPvのパワーの計算結果を示す図である。
【図12】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPaからPvへのパワーの比G(ω)v/aの計算結果を示す図である。
【図13】臨床モデルの圧実測値から算出したPa−Pv及びPf1−Pf2の計算結果を示す図である。
【図14】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPf1、Pf2のパワーの計算結果を示す図である。
【図15】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するTMP1、TMP2、TMP3に相当するパワーの比G(ω)TMP1、G(ω)TMP2、G(ω)TMP3の計算結果を示す図である。
【図16】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するPa、Pvの位相差∠G(ω)v/aの計算結果を示す図である。
【図17】各モデルにおける血液ポンプ周波数に対応するTMP1、TMP2、TMP3に相当する位相差∠G(ω)TMP1、∠G(ω)TMP2、∠G(ω)TMP3の計算結果を示す図である。
【図18】本発明の方法を実現するためのベッドサイドシステムの概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルタ
2 循環路
10 筐体
11 中空糸
12 細孔
30 循環路
31 ローラポンプ
32 フィルタ
32a 血液流入部
32b 血液流出部
32c 血液流入部のカプラ
32d 血液流出部のカプラ
33 血液流入部ドリップチャンバ
34 血液流出部ドリップチャンバ
61 フィルタ目詰まり状況監視装置
62 血液浄化装置
63 患者
64 連続ヘマトクリットモニタ
101 光合分波器
111 中空糸膜
112 細孔
113 中空糸内腔
114 物質
202 流路
402 ロータ
404 チューブ
611 演算部
612 圧測定部
613 メモリ
614 制御部
615 表示部
621 フィルタ
622 流速制御部
623 薬剤投与量制御部
624 薬剤投与部
625 ロータリーポンプ
626 血液流入部ドリップチャンバ
627 血液流出部ドリップチャンバ
632 循環路
628,631 チューブ
630,629 ロータリーポンプ
702 血液タンク
704a,704b 濾過廃液チューブ
706a 血液流出部
708 血液流出チューブ(循環路)
710 血液流出部ドリップチャンバ
713,715,717,719 ガラス管
712,714,716,718 耐圧チューブ

Claims (3)

  1. 血液の流入部、血液の流出部、濾過液の流入部、及び濾過液の流出部を備えた中空糸膜で構成されており、血液を通過させることにより前記血液をフィルタリングするフィルタの目詰まり状況を監視するフィルタ目詰まり状況監視装置であって、
    1)前記血液の流入部の圧力、前記血液の流出部の圧力、前記濾過液の流入部の圧力、及び前記濾過液の流出部の圧力からなる群より選ばれた少なくとも1つの圧力を経時的に測定する測定手段と、
    2)前記測定手段において測定された圧力の経時変化を高速フーリエ解析して変換値の算出を行う解析手段と、
    3)前記フーリエ解析により算出された変換値のうち、前記血液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも一方を含み、前記血液の流入部、前記血液の流出部、前記濾過液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも2箇所における脈動周波数に対応する変換値の振幅及び/またはパワーの比を利用して前記フィルタの目詰まり状況を検出する検出手段と、
    4)前記検出手段の検出結果に基づいて、前記フィルタの目詰まり状況を表示する表示手段と、
    5)前記検出手段の検出結果に基づいて前記フィルタの目詰まり状況を監視する監視手段と
    を具備することを特徴とするフィルタ目詰まり状況監視装置。
  2. 血液の流入部、血液の流出部、濾過液の流入部、及び濾過液の流出部を備えた中空糸膜で構成されており、血液を通過させることにより前記血液をフィルタリングするフィルタの目詰まり状況を監視するフィルタ目詰まり状況監視装置であって、
    1)前記血液の流入部の圧力、前記血液の流出部の圧力、前記濾過液の流入部の圧力、及び前記濾過液の流出部の圧力からなる群より選ばれた少なくとも1つの圧力を経時的に測定する測定手段と、
    2)前記測定手段において測定された圧力の経時変化を高速フーリエ解析して変換値の算出を行う解析手段と、
    3)前記フーリエ解析により算出された変換値のうち、前記血液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも一方を含み、前記血液の流入部、前記血液の流出部、前記濾過液の流入部、及び前記濾過液の流出部の少なくとも2箇所における、脈動周波数に対応する変換値の位相の差tan -1 b/aを利用して前記フィルタの目詰まり状況を検出する検出手段と、
    4)前記検出手段の検出結果に基づいて、前記フィルタの目詰まり状況を表示する表示手段と、
    5)前記検出手段の検出結果に基づいて前記フィルタの目詰まり状況を監視する監視手段と
    を具備することを特徴とするフィルタ目詰まり状況監視装置。
    ここで、aは前記脈動周波数の高速フーリエ変換から求まる信号の実軸成分であり、bは前記脈動周波数の高速フーリエ変換から求まる信号の虚軸成分である。
  3. 請求項1または2に記載のフィルタ目詰まり状況監視装置を備えたことを特徴とするベッドサイドシステム。
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