JP4373187B2 - 通信システム - Google Patents
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Description
インタネットを用いてネットワーク接続を実現する技術は、通常PPP(Point to Point Protocol)およびSLIP(Serial Line Internet Protocol)というシリアル回線上でデータを送受信するためのプロトコルを用い、このプロトコル上でIPパケットを伝送することでインタネット接続を実現する。
また、企業向けのサービスとしては、接続先(相手先)がインタネットではなく、企業のネットワークに接続するサービスも提供されている。
一般に、このようなサービスでは、サービスの利用者は通信装置(クライアント)に装備されたモデム等を使い、プロバイダの提供するアクセスポイントと呼ばれる接続先に公衆回線(又は専用回線でもよい)を用いて発呼を行う。通信装置とアクセスポイントとの間では認証を行った後、PPP/SLIP等のプロトコルによってネットワーク接続が開設される。
通常のインタネット接続サービスの場合には、アクセスポイント(プロバイダ)は更にインタネットに接続され、そのアクセスポイントがインタネットと利用者側の通信装置との間のデータの転送を行う。
企業向けのダイヤルアップアクセスサービスの場合には、データは専用回線もしくは商用のネットワーク回線を介して契約先の企業のネットワークシステムに転送される。アクセスポイントと企業のネットワークとの接続にはVPN(Virtual Private Network)等の手法が使われる。
あるいは、被管理装置が通信機能を備えていない場合や、通信機能を備えていてもその機能が管理装置と通信するための機能を持っていない場合には、その被管理装置に管理装置と通信可能な通信機能を有する遠隔管理仲介装置(以下単に「仲介装置」ともいう)を接続し、管理装置が公衆回線および仲介装置経由で被管理装置を遠隔管理する遠隔管理システムも提案されている。
なお、仲介装置も、管理装置によって管理されるため、被管理装置(クライアント)の一つである。
ところで、このような遠隔管理システムでは、一般にサービスセンタ側の管理装置および機器利用者(ユーザ)側の被管理装置(又は仲介装置)の双方から回線の接続(ネットワーク接続)を可能にするため、その双方に発呼機能と着呼機能を持たせ、双方向での発着呼を実現するようになっている。
そこで、被管理装置側からの発呼先を管理装置ではなく、プロバイダが提供するアクセスポイント(ここに中継装置としてのダイヤルアップサーバが設置されている)にすることによって管理装置側の設備コストを低減できると共に、最寄のアクセスポイントを選択することにより、被管理装置から管理装置へ直接電話回線接続を行う場合に比べ、被管理装置からの発信コストを軽減することが可能になる。
そこで、管理装置から被管理装置へのデータ送信を行うためにコールバックという手法を利用することも考えられる。コールバックについては、例えば特許文献2に記載されている。
管理装置は、被管理装置へデータを送信する場合、その被管理装置に対して発呼する(通信要求を行う)。
被管理装置は、発呼信号(通信要求信号)を受信すると、コールバック制御(通信状態制御)を行う。つまり、管理装置との間を通信可能状態にし(管理装置との回線を通信可能に接続し)、その状態を一旦解除(管理装置との回線を遮断)した後、自己からのコールバック要求により管理装置に対して発呼することにより、その管理装置との間を再び通信可能状態にする。
管理装置は、被管理装置との間が再び通信可能状態になった後、その被管理装置と通信し、その被管理装置へデータを送信する。
そこで、上述したインタネットを用いてネットワーク接続を実現する技術に加え、特許文献2に記載されているコールバックを利用することも考えられる。
請求項3の発明による通信システムは、請求項1又は2の通信システムにおいて、上記第1の通信回線を従量制課金用の通信回線、上記第2の通信回線を従量制課金用又は定額制課金用の通信回線、上記第3の通信回線を定額制課金用の通信回線としたものである。
まず、この発明による電子装置を被管理装置とする遠隔管理システム(通信システム)の構成例について説明する。
図1は、その遠隔管理システムの構成の一例を示す概念図である。なお、ここでは、通信機能を持ち、管理装置によって管理される通信装置(電子装置)を説明の便宜上「被管理装置」と云う。
公衆回線103(又は専用回線)としては、アナログ回線,ADSL回線,デジタル回線(ISDN回線),光ファイバー利用回線等の固定電話回線や、携帯電話回線,PHS回線等の移動電話回線を利用すればよい。
なお、仲介装置101と被管理装置10との接続は、ネットワークに限らず、RS−485規格等に準拠したシリアル接続や、SCSI(Small Computer System Interface)規格等に準拠したパラレル接続等によって行ってもよい。例えば、RS−485規格の場合には、仲介装置101に直列に複数台の被管理装置10を接続することができる。
例えば、図1に示す設置環境Aでは、管理装置102とHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)による直接的なコネクションを確立できる仲介装置101aが被管理装置10aおよび10bを従える単純な階層構造になっているが、同図に示す設置環境Bでは、4台の被管理装置10を設置するため、1台の仲介装置101を設置しただけでは負荷が大きくなる。そのため、管理装置102とHTTPによる直接的なコネクションを確立できる仲介装置101bが、被管理装置10cおよび10dだけでなく、他の仲介装置101cを従え、この仲介装置101cが被管理装置10eおよび10fを更に従えるという階層構造を形成している。この場合、被管理装置10eおよび10fを遠隔管理するために管理装置102から発せられた情報は、仲介装置101bとその下位のノードである仲介装置101cとを経由して、被管理装置10e又は10fに到達することになる。
図示はしていないが、仲介機能付被管理装置11の下位に更に被管理装置10と同等の被管理装置を接続することもできる。
なお、各設置環境A,B,Cには、セキュリティ面を考慮し、ファイアウォール104(104a,104b,104c)を設置する。このファイアウォール104は、プロキシサーバによって構成する。
また、各被管理装置10,11に、ネットワーク経由でパーソナルコンピュータ等の端末装置や他の電子装置(外部装置)を接続することもできる。
管理装置102は、各仲介装置101の制御管理、更にはこの仲介装置101を介した被管理装置10の制御管理を行うためのアプリケーションプログラムを実装している。そして、被管理装置10も含め、この遠隔管理システムにおけるこれら各ノードは、RPC(remote procedure call)により、相互の実装するアプリケーションプログラムのメソッドに対する処理の依頼である「要求」を送信し、この依頼された処理の結果である「応答」を取得することができるようになっている。
なお、RPCを実現するために、SOAP(Simple Object Access Protocol),HTTP,FTP(File Transfer Protocol),COM(Component Object Model),CORBA(Common Object Request Broker Architecture)等の既知のプロトコル(通信規格),技術,仕様などを利用することができる。
(A)は、被管理装置10で管理装置102に対する要求が発生したケースである。このケースでは、被管理装置10が被管理装置側要求aを生成し、これを仲介装置101を経由して受け取った管理装置102がこの要求に対する応答aを返すというモデルになる。同図に示す仲介装置101は複数であるケースも想定できる(上記図1に示す設置環境B)。なお、(A)では、応答aだけでなく応答遅延通知a′を返信するケースが表記されている。これは、管理装置102を、仲介装置101を経由して被管理装置側要求を受け取って、当該要求に対する応答を即座に返せないと判断したときには、応答遅延通知を通知して一旦接続状態を切断し(通信可能状態を解除し)、次回の接続の際に上記要求に対する応答を改めて引き渡す構成としているためである。
(B)は、管理装置102で被管理装置10に対する要求が発生したケースである。このケースでは、管理装置102が管理装置側要求bを生成し、これを仲介装置101を経由して受け取った被管理装置10が、当該要求に対する応答bを返すというモデルになっている。なお、(B)のケースでも、応答を即座に返せないときに応答遅延通知b′を返すことは(A)のケースと同様である。
さらに、図1に示す仲介装置101の物理的構成について簡単に説明すると、当該仲介装置101は、CPU,ROM,RAM,不揮発性メモリ,ネットワークインタフェースカード(以下「NIC」と略称する)等によって構成されている。その構成についても、追って詳細に説明する。
画像形成装置100は、コピー,ファクシミリ,スキャナ等の機能および外部装置と通信を行う機能を備えたデジタル複合機であり、それらの機能に係るサービスを提供するためのアプリケーションプログラムを実装しているものである。また、仲介機能付画像形成装置110は、画像形成装置100に仲介装置101の機能を併せ持たせたものである。
図4は、画像形成装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
この画像形成装置100は、CPU201,ASIC(Application Specific Integrated Circuit)202,SDRAM203,フラッシュメモリ(不揮発性メモリ)204,NRS用メモリ205,PHY(物理メディアインタフェース)206,操作部207,HDD(ハードディスクドライブ)208,モデム211,PI(パーソナルインタフェース)212,FCU(ファックスコントロールユニット)213,USB(Universal Serial Bus)インタフェース214,IEEE1394インタフェース215,プロッタ/スキャナエンジン216,および周辺機217を備えている。これらのユニットは、それぞれがこの画像形成装置100におけるハードウェア資源である。なお、エンジンユニットであるプロッタ/スキャナエンジン216はそれぞれ、内部に異常等の事象を検出するためのセンサを備えている。
ASIC202は、CPUインタフェース,SDRAMインタフェース,ローカルバスインタフェース,PCIインタフェース,MAC(Media Access Controller)、HDDインタフェースなどからなる多機能デバイスボードであり、CPU201の制御対象となるデバイスの共有化を図り、アーキテクチャの面からアプリ(アプリケーションソフト)等の開発の高効率化を支援するものである。
SDRAM203は、OS(オペレーティングシステム)を含む各種プログラムを記憶するプログラムメモリや、CPU201がデータ処理を行う際に使用するワークメモリ等として使用するメインメモリである。なお、このSDRAM203の代わりに、DRAMやSRAMを使用してもよい。
PHY206は、ネットワークを介して外部装置と通信を行うためのインタフェースである。
操作部207は、各エンジンユニットに対する操作命令(コマンド)等の情報(データ)を入力するための各種の操作キー(操作スイッチ又は操作ボタンともいう)およびLCD又はCRTの文字表示器を有する操作手段である。
HDD208は、電源のオン・オフに関係なくデータを記憶保存する不揮発性記憶手段(記録媒体)である。このHDD208に、上述したフラッシュメモリ204内のプログラムやそれ以外のデータを記憶しておくこともできる。また、このHDD208を、上述したサービスメモリやファームメモリとして使用することもできる。
PI212は、RS485規格に準拠したインタフェースを備え、図示しないラインアダプタを介して公衆回線103に接続している。
FCU213は、FAX装置又はモデム機能(FAX通信機能)を有するデジタル複写機やデジタル複合機等の画像形成装置および管理装置102等の外部装置との通信を公衆回線103経由で制御する。
プロッタ/スキャナエンジン216は、原稿の画像を読み取るスキャナエンジンと、そのスキャナエンジンによって読み取られた画像データあるいは外部装置から受信したデータに基づいて用紙上に画像形成を行うプロッタエンジンとからなる。
周辺機217は、原稿をスキャナエンジンの画像読取位置へ自動給送する自動原稿給送装置や、プロッタエンジンで画像形成された用紙を仕分けするなどの後処理を行う後処理装置装置(例えばフィニッシャ)などに相当する。
図5は、画像形成装置100のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
この画像形成装置100のソフトウェア構成は、アプリケーションモジュール層,サービスモジュール層,汎用OS層からなる。そして、これらのソフトウェアを構成するプログラムはフラッシュメモリ204やNRS用メモリ205に記憶され、CPU201によって必要に応じて読み出されてSDRAM203に展開される。そしてそのCPU201は、これらのプログラムを必要に応じて実行し、装置の制御を行うことにより、各種機能を実現することができる。
OCS300は、操作部207を制御するモジュールである。
ECS301は、ハードウェアリソース等のエンジンユニットを制御するモジュールである。
MCS302は、メモリ制御をするモジュールであり、例えば、画像メモリの取得および開放、HDD208の利用等を行う。
NCS303は、ネットワークとアプリケーションモジュール層の各アプリケーションプログラムとの仲介処理を行わせるモジュールである。
FCS304は、ファクシミリ送受信、ファクシミリ読み取り、ファクシミリ受信印刷等を行うモジュールである。
SRM307は、システムの制御およびリソースの管理を行うモジュールである。
IMH308は、一時的に画像データを入れておくメモリを管理するモジュールである。
DCS316は、HDD208やSDRAM203に記憶している(する)画像ファイル等をSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)を用いて送受信するモジュールである。
UCS317は、機器利用者(ユーザ)が登録した宛先情報や宛名情報等のユーザ情報を管理するモジュールである。
コピーアプリ309は、コピーサービスを実現するためのアプリケーションプログラムである。
ファクスアプリ310は、ファクスサービスを実現するためのアプリケーションプログラムである。
プリンタアプリ311は、プリンタサービスを実現するためのアプリケーションプログラムである。
スキャナアプリ312は、スキャナサービスを実現するためのアプリケーションプログラムである。
ウェブアプリ314は、ウェブサービスを実現するためのアプリケーションプログラムである。
汎用OS320は、UNIX(登録商標),Linux(登録商標),Windows(登録商標)等のオペレーティングシステム(オペレーションシステム)を使用することができる。オペレーティングシステムは、サービスモジュール層やアプリケーションモジュール層のプログラムなどを実行させる処理を司る。ここで、UNIXやLinuxを用いれば、オープンソースゆえの安全性が担保され、ソースコード入手の容易性などの利点がある。
図6は、NRS305の構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように、NRS305は、SCS306とNCS303との間で処理を行っている。ウェブサーバ機能部500は、外部から受信した要求に関する応答処理を行う。ここでの要求は、例えば、構造化言語であるXML(Extensible Markup Language)形式で記載された、SOAP(Simple Object Access Protocol)によるSOAPリクエストであることが考えられる。ウェブクライアント機能部501は、外部への要求を発行する処理を行う。libsoap502は、SOAPを処理するライブラリであり、libxml503は、XML形式で記載されたデータを処理するライブラリである。また、libgwww504は、HTTPを処理するライブラリであり、libgw_ncs505は、NCS303との間の処理をするライブラリである。
図7は、仲介装置101内の物理的構成例を示すブロック図である。
この仲介装置101は、CPU31,DRAM32,フラッシュROM33,カードメモリコントローラ34,カードメモリ35,画像形成装置I/F36,リアルタイムクロック回路(RTC)37,モデム38,NCU(網制御装置)39,NIC40,41,および電源回路42によって構成されている。
フラッシュROM33は、ブートローダを記憶するプログラムメモリや、管理装置102および各画像形成装置100の一方から他方への送信データ、各画像形成装置100の中から1台を特定するそれぞれの機番情報(識別情報)、管理装置102等の通信先のIPアドレス、ダイヤルアップサーバ111(アクセスポイント)の電話番号であるコールバック先電話番号(発呼先識別情報)、回線接続が成功しなかった場合の再発呼時間(リトライ時間),再発呼間隔(リトライ間隔)、および管理装置102との連続通信を制限する通信制限時間などを記憶するデータベース(DB)として使用する不揮発性メモリであり、電源がオフになっても記憶内容を保持するようになっている。なお、このフラッシュROM33の代わりに、EEPROM等の他の不揮発性メモリを使用してもよい。また、再発呼時間の代わりに、再発呼回数(リトライ回数)を記憶してもよい。
カードメモリ35は、SDメモリ等の記録媒体であり、OS,ドライバ,アプリケーション等の各種プログラムを記録している。
画像形成装置I/F36は、遠隔管理対象となる図示しない画像形成装置を接続する画像形成装置接続手段である。
リアルタイムクロック回路37は、年月日時分秒等の時刻情報を発生するものであり、CPU31がそれを読み込むことによって現在の時刻を知ることができる。
モデム38は、変復調手段であり、管理装置102へ公衆回線103経由でデータを送信する場合、そのデータを公衆回線103に流せる形に変調する。また、管理装置102から送られてくる変調されたデータを受信した場合、そのデータを復調する。
NIC40,41は、LAN等のネットワーク上の遠隔管理対象となる各画像形成装置100,ファイアウォール104,又は図示しないパーソナルコンピュータ等を用いた管理用端末を含む他の電子装置との通信を制御したり、ファイアウォール104およびインタネット112を介して管理装置102を含む各種の外部装置と通信を制御するものである。よって、画像形成装置接続手段としての機能を実現できる。
電源回路42は、ACアダプタ43からのAC電源(商用電源)をDC電源に変換して仲介装置101内の上述した各部に供給するものである。
図8は、仲介装置101の機能構成例を示すブロック図である。
この仲介装置101は、制御部50,通信部60,およびコールバック先データベース(以下「データベース」を「DB」と略称する)70を備えている。
制御部50は、着信検知部51,コマンド受信部52,ダイヤルアップクライアント53,仲介制御部54,機器コマンド送信部55,および機器通信部56の機能を備えている。これらの機能は、図7のCPU31がDRAM32内の各種プログラムに従って動作することによって実現できる。
通信部60は、LAN接続部61およびモデム部62の機能を備えている。LAN接続部61は図7のNIC40,41に相当する。よって、この例では、画像形成装置100等との通信をLAN経由で行うことになる。また、モデム部62はモデム38,NCU39によって実現できる。
コールバック先DB70は、コールバック先電話番号を記憶するものであり、図7のフラッシュROM33上の所定の記憶領域に相当する。
コマンド受信部52は、着信検知部51から検知通知(着信通知)を受けると、コールバック先DB70からコールバック先電話番号を取得し、それをコールバック要求に付加してダイヤルアップクライアント53へ引き渡したり、モデム部62からのコマンドを仲介制御部54へ引き渡す。
ダイヤルアップクライアント53は、コマンド受信部52からコールバック要求を受けると、それに付加されているコールバック先電話番号に基づいて通信部60のモデム部62によってコールバック先である予め指定されたダイヤルアップサーバ111に対してコールバック(発呼)させる。
機器コマンド送信部55は、仲介制御部54からのコマンドを機器通信部56へ引き渡す。
機器通信部56は、機器コマンド送信部55からのコマンドを通信部60のLAN接続部61によってLAN上の画像形成装置100へ送信させる。
図9は、管理装置102の物理的構成例を示すブロック図である。
この管理装置102は、モデム601,通信端末602,プロキシ(Proxy)サーバ603,操作者端末604,ファイルサーバ605,および制御装置606等からなる。
モデム601は、公衆回線103を介して機器利用者側(例えば画像形成装置を利用しているユーザ先)の仲介装置101又は画像形成装置110との通信を司るものであり、送受信するデータを変復調する。このモデム601と後述する通信端末602とにより、通信手段としての機能を果たす。
通信端末602は、モデム601による通信を制御するものである。
操作者端末604は、サービスセンタの管理者であるセンタオペレータが操作する端末装置(パーソナルコンピュータ等)であり、各種データの入力をセンタオペレータによるキーボードやポインティングデバイス(マウス等)等の入力部上の操作により受け付けたり、センタオペレータに通知すべき情報をLCD又はCRT等の表示部に表示したりする。入力されるデータとしては、例えば、各ユーザ側の仲介装置101又は画像形成装置110と通信する際に使用するIPアドレスや発呼先電話番号等の顧客情報の他に、各ユーザ側の仲介装置101又は画像形成装置110へ送信すべきパラメータ(例えば前述したリトライ時間,リトライ間隔,通信制限時間)やコマンドなどがある。
制御装置606は、図示しないCPU,ROM,RAM等からなるマイクロコンピュータを備えており、管理装置102全体を統括的に制御する。そのCPUが、上記プログラムに従って動作する(上記プログラムを必要に応じて実行する)と共に、モデム601,通信端末602,プロキシサーバ603,操作者端末604,又はファイルサーバ605を利用することにより、この発明による機能(通信状態制御手段,データ送信開始手段としての機能)を実現することができる。
図10は、管理装置102の機能構成例を示すブロック図である。
この管理装置102は、制御部700,通信部710,および記憶部720を備えている。
制御部700は、装置制御部701,発呼制御部702,およびコマンド応答部703を備えている。これらの機能は、図9の制御装置606が実現する。
通信部710は、WAN(Wide Area Network)接続部711およびモデム部712の機能を備えている。WAN接続部711は図9の制御装置606およびプロキシサーバ603によって実現できる。また、モデム部712はモデム601および通信端末602によって実現できる。
記憶部720は、図9のファイルサーバ605に相当するものであり、仲介装置情報DB721および送信コマンドキュー722を備えている。
発呼制御部702は、装置制御部701からの発呼要求に基づいて記憶部720の仲介装置情報DB721から仲介装置101又は画像形成装置110の電話番号である発呼先電話番号を取得し、その仲介装置101又は画像形成装置110に対して通信部710のモデム部712によって発呼させる。
コマンド応答部703は、WAN接続部711からコマンド要求の通知を受けると、そのコマンド要求に付加されている仲介装置識別子に基づいて送信コマンドキュー722からコールバック要求元の仲介装置101又は画像形成装置110へ送信すべきコマンドを取得し、それをWAN接続部711によってインタネット112およびダイヤルアップサーバ111経由でコールバック要求元へ送信させる。
図11は、仲介装置情報DB721内の仲介装置情報の一例を示す説明図である。
図11を見て分かるように、仲介装置101毎に、その電話番号(発呼先電話番号)と設置先とが関連(対応)付けられている。例えば、仲介装置101の識別情報である仲介装置識別子(仲介装置ID)「SRV6756」に対応する電話番号は「045345XX」であり、設置先は「田中商会」である。
なお、上記の関連付けられる情報としては、電話番号と設置先に限らず、図示は省略するが、前述したリトライ時間(コールバック期限),リトライ間隔,通信制限時間もある。また、仲介装置101に関連する他の情報、例えば仲介装置101に接続されている画像形成装置100の画像形成装置ID等の情報であっても構わない。
図12は、送信コマンドキュー722内のコマンドの一例を示す説明図である。
図12を見て分かるように、仲介装置101毎にコマンドが関連付けられている。例えば、仲介装置ID「SRV2345」には、2個のコマンドが関連付けられている。
図13は、図3に示した管理装置102,仲介装置101,および画像形成装置100間で行われるデータ送受信の際の通信シーケンスの一例を示す図である。
NRS305は、仲介装置101から受信したSOAPメッセージに記述されている課金カウンタ取得要求をSCS306へ通知する(S604)。
SCS306は、NRS305から課金カウンタ取得要求の通知を受けると、フラッシュメモリ204(又はHDD208)に格納されている課金カウンタのデータを読み取る(S605)。そして、その読み取った課金カウンタのデータ(応答データ)をNRS305へ引き渡す(S606)。
仲介装置101は、NRS305から課金カウンタのデータのSOAPメッセージを受信すると、そのSOAPメッセージに基づいてそれを含むHTTPメッセージを生成し、それをインタネット112経由で管理装置102へ送信する(S608)。
このように、上記通信シーケンスにより、データの送受信が行われる。
図14は、画像形成装置100から管理装置102へデータを送信する場合の通信シーケンスの一例を示す図である。
この例においては、まず、OCS300は、操作部207上の図示しないユーザコールキーが押下された旨をSCS306へ通知する(S701)。
SCS306は、OCS300からユーザコールキーが押下された旨の通知を受けると、ユーザコール要求をNRS305へ通知する(S702)。
仲介装置101は、NRS305からユーザコール情報のSOAPメッセージを受信すると、そのSOAPメッセージに自己の識別情報である識別子を付加し、更にそのSOAPメッセージに基づいてそれを含むHTTPメッセージを生成し、インタネット112経由で管理装置102に対してユーザコールを行う。つまり、自己の識別子を付加したユーザコール情報のSOAPメッセージを含むHTTPメッセージをインタネット112経由で管理装置102へ通報する(S704)。この場合には、ファイアウォール104の内側から外側に向けての送信であるので、仲介装置101が自ら管理装置102に向けてセッションを張ってデータを送信することができる。
ここで、ステップS704の処理後のパターンを以下の(A)から(C)に分けて説明する。
仲介装置101は、管理装置102からコール結果を示す情報のSOAPメッセージを含むHTTPメッセージを受信すると、そのHTTPメッセージに基づいてそのパケット上のコール結果を示す情報のSOAPメッセージを生成し、それをネットワーク経由でユーザコールキーが押下された画像形成装置100のNRS305へ送信する(S706)。
SCS306は、コール結果を受け取ると、それをOCS300へ引き渡す。
OCS300は、SCS306からコール結果を受け取ると、その内容つまりユーザコールが成功したか失敗したかを示すメッセージを操作部207上の文字表示器に表示する(S708)。
NRS305は、失敗した旨のコール結果を示す情報のSOAPメッセージを受信すると、そのSOAPメッセージに記述されている失敗した旨のコール結果を解釈し、それをSCS306へ通知する(S710)。
SCS306は、NRS305からコール結果を受け取ると、それをOCS300へ引き渡す。
次に(C)において、NRS305は、規定時間が経っても仲介装置101から応答がないと判断した場合には、ユーザコールが失敗した旨のコール結果をSCS306へ通知する(S712)。
SCS306は、NRS305からコール結果を受け取ると、それをOCS300へ引き渡す。
OCS300は、SCS306からコール結果を受け取ると、その内容つまりユーザコールが失敗した旨を示すメッセージを操作部207上の文字表示器に表示する(S713)。
図16は、管理装置102と仲介装置101との通信シーケンスの第2例を示す説明図である。
図17は、管理装置102と仲介装置101との通信シーケンスの第3例を示す説明図である。
機器通信部1000は、図4によって説明した画像形成装置100内のCPU201がSDRAM203内のプログラムを実行することによって実現することができる。この機器通信部1000は、実際にはPHY206によって仲介装置101と通信することができる。
操作者端末604は、その操作により、図15に示すように、該当する機器利用者側の仲介装置101(データ要求先の画像形成装置100を接続している仲介装置101)に対して通信要求であるコマンド送信要求(データ要求)が発行されると、そのコマンド送信要求を示すコマンドに該当する機器利用者側の仲介装置101を識別する識別情報である仲介装置識別子を付加して制御部700の装置制御部701へ通知する(S800)。なお、コマンドと仲介装置識別子(仲介装置ID)との関連付けについては図12によって説明した通りである。
すなわち、まず装置制御部701が、操作者端末604から受け取ったコマンドを送信コマンドキュー722に転送して保存させた後(S801)、発呼要求に上記仲介装置識別子を付加して発呼制御部702へ通知する(S802)。
発呼制御部702は、発呼要求の通知を受けると、その発呼要求に付加されている仲介装置識別子に基づいて該当する仲介装置101の電話番号である発呼先電話番号を記憶部720の仲介装置情報DB721から検索して読み込み(S803,S804)、モデム部712により第1の通信回線経由で該当する仲介装置101に対して発呼させることにより、その仲介装置101との回線を通信可能に接続する(第1の通信回線経由で管理装置102との間を通信可能状態にする)(S805)。
制御部50は、モデム部62から呼び出し信号を着信した旨の通知を受けると、管理装置102との回線を通信可能に接続するための制御を行う。
すなわち、まず制御部50の着信検知部51が、モデム部62から呼び出し信号の着信通知およびIDトーン信号等の検出通知を受けると、そのIDトーン信号により通信相手を識別し、通信相手が管理装置102であることを認識する認証処理を行う。
コマンド受信部52は、着信検知部51から着信信号を受けると、回線切断要求を着信検知部51へ通知する(S808)と共に、その着信信号に付加されているリトライ時間,リトライ間隔,通信制限時間をフラッシュROM33に記憶する。
着信検知部51は、コマンド受信部52から回線切断要求の通知を受けると、その回線切断要求をモデム部62へ通知する(S809)。
モデム部62は、着信検知部51から回線切断要求の通知を受けると、管理装置102との回線を一旦切断(管理装置102との間の通信可能状態を一旦解除)する(S810)。
発呼先の仲介装置101の制御部50は、管理装置102との回線が一旦切断されると、管理装置102との回線を再び通信可能に接続するための制御を行う。
すなわち、まず制御部50のコマンド受信部52が、回線切断要求を着信検知部51へ通知した後、コールバック先電話番号(ダイヤルアップサーバ111の電話番号である発呼先電話番号)をコールバック先DB70から検索して読み込み(S812,S813)、そのコールバック先電話番号をコールバック要求に付加してダイヤルアップクライアント53へ通知する(S814)。
コールバック要求元の仲介装置101のモデム部62は、ダイヤルアップクライアント53からの接続OKの通知を受けると、それをダイヤルアップクライアント53へ通知する(S818)。
ダイヤルアップクライアント53は、モデム部62から接続OKの通知を受けると、管理装置102との回線接続が成功したと判定し、接続OKをコマンド受信部52へ通知する(S819)。
認証が成功すると、第2の通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および第3の通信回線経由でコールバック元の仲介装置101と管理装置102との回線が通信可能に接続された(管理装置102との間が再び通信可能状態になった)ことになる。
ダイヤルアップクライアント53は、コマンド受信部52からコマンド要求の通知を受けると、そのコマンド要求信号(前述したポーリング信号と同等)をモデム部62により第2の通信回線経由でダイヤルアップサーバ111へ送信させる(S821,S822)。
管理装置102のWAN接続部711は、コールバック要求元の仲介装置101から送信されたコマンド要求信号が第2の通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および第3の通信回線経由で送られてくると、そのコマンド要求信号を受信し、コマンド応答部703へ通知する(S824)。
WAN接続部711は、コマンド応答部703からコマンドを受け取ると、そのコマンドを応答データとして第3の通信回線経由でダイヤルアップサーバ111へ送信する(S828)。
コールバック要求元の仲介装置101のモデム部62は、管理装置102のWAN接続部711から送信されたコマンドが第3の通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および第2の通信回線経由で送られてくると、そのコマンドを受信してダイヤルアップクライアント53へ通知する(S830)。
ダイヤルアップクライアント53は、モデム部62からコマンドを受け取ると、そのコマンドをコマンド受信部52へ通知する(S831)。
機器コマンド送信部55は、コマンド受信部52からコマンドを受け取ると、そのコマンドを機器通信部56へ通知する(S833)。
機器通信部56は、コマンド受信部52からコマンドを受信すると、そのコマンドを該当する(コールバック要求元の仲介装置101に接続されている)画像形成装置100の機器通信部1000へ送信する(S834)。
その仲介装置101の機器通信部56は、該当する画像形成装置100の機器通信部1000からコマンド結果を受信すると、そのコマンド結果を機器コマンド送信部55へ通知する(S836)。
コマンド受信部52は、機器コマンド送信部55からコマンド結果を受け取ると、コマンド結果をダイヤルアップクライアント53へ通知する(S838)。
ダイヤルアップクライアント53は、コマンド受信部52からコマンド要求の通知を受けると、そのコマンド結果をモデム部62へ通知する(S839)。
ダイヤルアップサーバ111は、コールバック要求元の仲介装置101からコマンド結果を受信すると、そのコマンド結果を第3の通信回線経由で管理装置102のWAN接続部711へ送信する(S841)。
装置制御部701は、WAN接続部711からコマンド結果を受け取ると、そのコマンド結果を操作者端末604へ送信した後(S843)、所定時間内にWAN接続部711からコマンドを受信しなかった場合に、回線切断要求をWAN接続部711へ通知する(S844)。
WAN接続部711は、装置制御部701から回線切断要求の通知を受けると、その回線切断要求信号をダイヤルアップサーバ111に送信する(S845)。
ダイヤルアップサーバ111は、管理装置102のWAN接続部711から回線切断要求信号を受信すると、コールバック要求元の仲介装置101との回線を切断(仲介装置101との間の通信可能状態を解除)する(S846)。つまり、管理装置102と仲介装置101との間の通信可能状態が解除されることになる。
すなわち、装置制御部701が、図16に示すように、まずコマンド結果を受け取った旨の応答をWAN接続部711へ通知する(S1000)。
WAN接続部711は、コマンド応答部703から応答を受け取ると、その応答信号を第3の通信回線経由でダイヤルアップサーバ111へ送信する(S1001)。
コールバック要求元の仲介装置101のモデム部62は、管理装置102のWAN接続部711から送信された応答信号が第3の通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および第2の通信回線経由で送られてくると、その応答信号を受信してダイヤルアップクライアント53へ通知する(S1003)。
コマンド受信部52は、ダイヤルアップクライアント53から応答信号を受け取ると、回線切断要求をダイヤルアップクライアント53へ通知する(S1005)。
ダイヤルアップクライアント53は、コマンド受信部52から回線切断要求を受けると、その回線切断要求をモデム部62へ通知する(S850)。
モデム部62は、ダイヤルアップクライアント53から回線切断要求の通知を受けると、ダイヤルアップサーバ111との回線を切断(ダイヤルアップサーバ111との間の通信可能状態を解除)する(S851)。つまり、管理装置102と仲介装置101との間の通信可能状態が解除されることになる。
すなわち、機器コマンド送信部55が、まずそのコマンドをコマンド受信部52へ通知する。
コマンド受信部52は、機器コマンド送信部55からコマンドを受け取ると、そのコマンドをダイヤルアップクライアント53へ通知する。
モデム部62は、ダイヤルアップクライアント53からコマンドを受け取ると、そのコマンドを第2の通信回線経由でダイヤルアップサーバ111へ送信する。
ダイヤルアップサーバ111は、コールバック要求元の仲介装置101からコマンドを受信すると、そのコマンドを第3の通信回線経由で管理装置102のWAN接続部711へ送信する。
装置制御部701は、上述したようにWAN接続部711からコマンド結果を受け取り、そのコマンド結果を操作者端末604へ送信した後、所定時間内にWAN接続部711からコマンドを受け取った場合には、そのコマンドを解析して処理する(例えばそのコマンドによって要求されたデータを取得する)。そして、その処理結果であるコマンド結果をWAN接続部711へ通知する。
ダイヤルアップサーバ111は、管理装置102のWAN接続部711からコマンド結果を受信すると、そのコマンド結果を第2の通信回線経由でコールバック要求元の仲介装置101のモデム部62へ送信する。
コールバック要求元の仲介装置101のモデム部62は、管理装置102のWAN接続部711から送信されたコマンド結果が第3の通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および第2の通信回線経由で送られてくると、そのコマンド結果をダイヤルアップクライアント53へ通知する。
コマンド受信部52は、ダイヤルアップクライアント53からコマンド結果を受け取った後、回線切断要求をダイヤルアップクライアント53へ通知する。
ダイヤルアップクライアント53は、コマンド受信部52から回線切断要求を受けると、その回線切断要求をモデム部62へ通知する。
モデム部62は、ダイヤルアップクライアント53から回線切断要求の通知を受けると、ダイヤルアップサーバ111との回線を切断する。つまり、管理装置102と仲介装置101との間の通信可能状態が解除されることになる。
すなわち、ダイヤルアップクライアント53が、ダイヤルアップサーバ111から応答がなかった場合には、そのダイヤルアップサーバ111との回線接続が失敗したと判定し、図17に示すように、接続NGをコマンド受信部52へ通知する(S900)。なお、ダイヤルアップサーバ111から認証失敗の通知を受けた場合には、認証NGをコマンド受信部52へ通知する。
すなわち、装置制御部701が、コールバック要求元の仲介装置101との回線が遮断された後、コールバック期限が経過してもコマンド要求信号を受信しなかった場合に、コールバック要求元の仲介装置101とダイヤルアップサーバ111との回線接続又は認証が失敗したと判定し、エラー処理として送信コマンドキュー722に保存しておいたコールバック要求元の仲介装置101へ送信すべきコマンドを削除する(S905)。
装置制御部701は、発呼制御部702から接続NGの通知を受けると、指定時間(再発呼間隔)待って発呼要求を再び発呼制御部702へ通知することにより、オフフックさせ、同じ仲介装置101に対して発呼させてIDトーン信号を送出させるが、このリトライ制御を指定回数行っても接続NGの通知を受けた場合にはエラー処理として発呼要求の通知を停止する。また、コマンド要求を送信できなかった旨を操作者端末604の表示部に表示させることもできる。
また、発呼先の仲介装置101側では、コールバックによって管理装置102と通信可能に接続された(管理装置102との間が通信可能状態になった)後、フラッシュROM33に記憶された通信制限時間限内という条件付で管理装置102との通信を行うことができる(通信可能状態を通信制限時間限内で許可する)。
仲介装置101の制御部50は、電源ONにより、ステップS1で通信部60の着信機能を初期化し、ステップS2で管理装置102からの着信を待ち、ステップS3でモデム部62による呼び出し信号の着信によって前述した認証処理を行う。
次に、ステップS4でその認証結果をチェックし、認証に失敗したと判定した場合(IDトーン信号が検出されず通信相手が管理装置102でないことを認識した場合)には、ステップS17でモデム部62により管理装置102との回線を切断させる。
その後、ステップS6でコールバック先電話番号をコールバック先DB70から取得し、ステップS7でそのコールバック先電話番号に基づいてモデム部62によりダイヤルアップサーバ111に対してコールバックさせることにより前述したような管理装置102との回線を再び通信可能に接続するための制御を行う。
(1)管理装置102は、仲介装置101へ第1の通信回線を介して通信要求信号を送信することにより、その仲介装置101との間を通信可能状態する。仲介装置101は、管理装置102から第1の通信回線を介して通信要求信号を受信した場合に、その通信回線を介して管理装置102との間を通信可能状態にし、その状態を一旦解除した後、自己からの要求により管理装置102とのデータ通信を可能にする第2の通信回線を介して予め指定された中継装置であるダイヤルアップサーバ111に対してコールバック(発呼)することにより、その通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および第3の通信回線を介して管理装置102との間を再び通信可能状態にする。
したがって、仲介装置101と管理装置102とが任意のタイミングで通信でき、且つ仲介装置101が、コールバック制御(通信状態制御)を用いて管理装置102との間で通信を行う場合の設備コストおよび通信コストを効率良く軽減することができる。
したがって、セキュリティー向上につながる。
(3)仲介装置101は、ダイヤルアップサーバ111に対してコールバックする際に、予め設定(記憶)された固定の発呼先電話番号(発呼先識別情報)を用いる。
したがって、管理装置102からコールバック先の電話番号を取得する必要がない分だけ、セキュリティ向上につながる。
したがって、無駄にコールバックを行わずに済む分だけ、処理効率が向上する。
したがって、無駄なデータ通信を行わずに済む分だけ、処理効率が向上する。
(4)管理装置102は、予め設定されたコールバック期限内に仲介装置101からコマンド要求信号を受信しなかった場合に、その仲介装置101とダイヤルアップサーバ111との回線接続又は認証が失敗したと判定し、送信コマンドキュー722に記憶(保存)しておいた仲介装置101へ送信すべきコマンドを削除する。
したがって、長期にわたる送信待ちの状態を回避することができる。
仲介装置101側では、管理装置102と通信するための第2又は第3の通信回線として少なくともそのいずれかで定額制課金用の通信回線を利用する。例えば、自己からの要求で従量制課金用又は定額制課金用の通信回線経由でダイヤルアップサーバ111に対してコールバックすることにより、その通信回線,ダイヤルアップサーバ111,および定額制課金用の通信回線経由で管理装置102との間を再び通信可能状態にするので、通信料金の負担を軽減することができる。
このようなプログラムは、はじめからコンピュータに備えるROMあるいはHDD等の記憶手段に格納しておいてもよいが、記録媒体であるCD−ROMあるいはフレキシブルディスク,SRAM,EEPROM,メモリカード等の不揮発性記録媒体(メモリ)に記録して提供することもできる。そのメモリに記録されたプログラムをコンピュータにインストールしてCPUに実行させるか、CPUにそのメモリからこのプログラムを読み出して実行させることにより、上述した各手順を実行させることができる。図7は、カードメモリ35にこの発明による各機能を実現させるためのプログラムを格納した例である。
さらに、ネットワークに接続され、プログラムを記録した記録媒体を備える外部機器あるいはプログラムを記憶手段に記憶した外部機器からダウンロードして実行させることも可能である。
Claims (3)
- サーバとクライアントとが通信回線を用いて通信を行う通信システムであって、
前記サーバに、自己又は前記クライアントの双方からの要求により相手先とのデータ通信を可能にする双方向通信回線として用いる第1の通信回線を介して前記クライアントへ通信要求信号を送信することにより、該通信回線を介して該クライアントとの間を通信可能状態にする通信状態制御手段を設け、
前記クライアントに、前記サーバから前記第1の通信回線を介して通信要求信号を受信した場合に、該通信回線を介して該サーバとの間を通信可能状態にし、該状態を一旦解除した後、自己からの要求により前記サーバとのデータ通信を可能にする片方向通信回線として用いる第2の通信回線を介して予め指定された中継装置に対して通信要求を行うことにより、該通信回線,中継装置,および前記片方向通信回線として用いる第3の通信回線を介して前記サーバとの間を再び通信可能状態にする通信状態制御手段と、該通信状態制御手段によって前記第2の通信回線,中継装置,および第3の通信回線を介して前記サーバとの間が再び通信可能状態になった後、該サーバに対してデータ要求信号を送信するデータ要求信号送信手段とを設け、
前記サーバに、前記クライアントへ送信すべきデータを保存するデータ保存手段と、前記クライアントから前記第2の通信回線,中継装置,および第3の通信回線経由で前記データ要求信号を受信した場合に、該第3の通信回線,中継装置,および第2の通信回線を介して前記クライアントへの前記データ保存手段内のデータの送信を開始するデータ送信開始手段とを設け、
前記サーバの通信状態制御手段は、前記クライアントへ前記第1の通信回線を介して通信要求信号を送信する際に、予め設定されたリトライ時間も送信する手段と、前記通信要求信号の送信時から前記リトライ時間が経過しても前記データ要求信号を受信しなかった場合に、前記データ保存手段内のデータを削除する手段とを有し、
前記クライアントの通信状態制御手段は、前記第2の通信回線を介して前記中継装置に対して通信要求を行う際に、予め設定された通信要求先識別情報を用いる手段であり、前記サーバから前記リトライ時間を受信した場合に、該リトライ時間を設定する手段と、前記通信要求によって前記第2の通信回線,中継装置,および第3の通信回線を介して前記サーバとの間が通信可能状態にならなかった場合に、前記通信要求を再度行う手段と、該手段による再通信要求を前記リトライ時間内で許可する手段とを有することを特徴とする通信システム。 - 請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記サーバの通信状態制御手段は、前記クライアントへ前記第1の通信回線を介して通信要求信号を送信する際に、予め設定された通信制限時間も送信する手段を有し、
前記クライアントの通信状態制御手段は、前記サーバから前記通信制限時間を受信した場合に、該通信制限時間を設定する手段と、前記第2の通信回線,中継装置,および第3の通信回線を介しての前記サーバとの間の通信可能状態を前記通信制限時間内で許可する手段とを有することを特徴とする通信システム。 - 請求項1又は2に記載の通信システムにおいて、
前記第1の通信回線は従量制課金用の通信回線、前記第2の通信回線は従量制課金用又は定額制課金用の通信回線、前記第3の通信回線は定額制課金用の通信回線であることを特徴とする通信システム。
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