JP4368608B2 - 光学素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一定配置の補償板を有するシート偏光子パッケージを含んで成る光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイは、典型的に、シート偏光子を用いる。商業規模生産における大部分のシート偏光子は、サブミクロンサイズのダイクロイック結晶を単一方向配列させることによって作成される。この結晶はポリビニルアルコール(PVA)等のポリマー材料に導入され、次いで延伸することによってダイクロイック結晶の一軸配列を導入する。「O」型シート偏光子は、常光線を透過しながら延伸方向に振動する異常光線を吸収する。シート偏光子の他のタイプでは、「E」型は異常光線を透過し、常光線を吸収する。商業的に現行使用されている大部分のシート偏光子は、「O」型シート偏光子である。Moxtek Inc. (Orem UT )から市販されている米国特許第6,122,103号明細書に記載されているワイヤグリッド偏光子、または米国特許第2,403,731号明細書に記載されているようなプリズム状偏光子等、他に多くの種類の偏光子があるが、Nitto Denko America, Inc. (San Joes, CA)から市販されている高効率偏光子NPF-G1220DU等のシート偏光子のみとして、本願の「偏光子」を理解されたい。
理想的なシート偏光子は吸収軸内に偏光された光を100%吸収し、透過軸内に偏光された光を100%透過する。しかし、実際のシート偏光子は、一般的に、入射する偏光されていない光の50%未満を透過する。通常、シート偏光子は吸収層および2つの保護層を含み、補償子を含むこともある。このため、この用途では、偏光子は偏光子パッケージとも言われる。
【0003】
ツイストネマチック(TN)LCD等の典型的な透過型LCDでは、液晶セルは、お互いに直交する吸収軸(または、同様に透過軸)を有する交差させた偏光子パッケージの間に配置される。LCD様式およびそれらの補償子の絶え間ない開発にもかかわらず、LCDの見た目の品質は、この偏光子パッケージの性能によって制限される場合がある。特に、LCDの見た目の性能は、液晶が2つの交差させた偏光子の間に配置されていないときに、その2つの交差させた偏光子パッケージを通って伝わって漏れる光の量によって大きく左右される。できるだけ光の漏洩が無いことが望ましい。
【0004】
実際、光がシート偏光子の面に対して垂直に入射するとすると、光は2つの交差する偏光子パッケージを通り抜けることがほとんどできない。しかし、当該技術分野で公知であるように、光伝搬方向がこの垂線から偏向すると、有意量の光漏洩が生じ、最大漏洩は、偏光子の透過軸に対して大きな極角度(polar angle)および45度の方位角のところに生じる。これを防止するために、2種類の偏光子、「O」型と「E」型の組み合わせが、Lazarev等によって提案されている("Low-leakage off-angle in E-polarizers", Journal of SID, pp.101-105(2001))。理論的には、この2種類の好適な組合せは、全ての方向にほとんど光を透過しない。しかし、「E」型シート偏光子の具体化はまだ緒に就いたばかりで、その性能は決して満足のいくものではない。従って、実用的には、別の光漏洩を防止する方法が望ましい。以下の説明では、実際に提供されている具体例は「O」型シート偏光子であるが、偏光子は「O」型でも「E」型でもよい。
【0005】
交差させた2つの偏光子パッケージを通る光漏洩を減らすもう一つの方法は、2つの偏光子パッケージの間に補償子を挿入することである。偏光子に用いられる補償子は、名目上はA−プレートとC−プレート、または、2種類の二軸プレートの組合せであり、このことは、Chen等("Optimum film compensation modes for TN and VA LCDs", SID 98 Digest, pp.315-318(1998))並びにIshinabe等("Novel wide viewing angle polarizer with high achromaticity", SID 2000 Digest, pp.1094-1097(2000)および"Wide viewing angle polarizer and quarter-wave plate with a wide wavelength range for extremely high quality LCDs", Asia Display/IDW 2001, pp.485-488(2001))にそれぞれ提案されている。このようにして広視野角偏光子が実現されている。広視野角偏光子は、吸収層(偏光を吸収するもの)およびその補償子の一体化された組合せ含む偏光子パッケージとして理解され、広視野角に由来する光漏洩がほとんど無い2つの交差させた偏光子パッケージを含む透過型光学素子を可能にする。上述したように、2つの交差させた偏光子パッケージによって形成されるこの透過型光学素子は、LCDの品質には不可欠である。
【0006】
従来技術における広視野角偏光子によって作製される透過型光学素子の設計を注意深く検討することによって、本願発明者は、交差させた偏光子パッケージの従来技術での設計は、多くの場合、第一偏光子パッケージおよび第二偏光子パッケージをそれぞれ有する2つの同じパーツに分離できないことを見出した。これを図2Dで説明する。
【0007】
従来技術の透過型光学素子29は2つの交差させた偏光子パッケージ29Aおよび29Bによって形成される。偏光子パッケージ29Aは、吸収層25Aと補償子23Aの一体式組合せ体によって構成され、偏光子29Bは、吸収層25Bと補償子23Bの一体式組合せ体によって構成される。吸収層25A、25Bの面内の矢印はそれらの透過軸を示し、お互いに直交する。補償子23Aおよび23Bは光学素子29を通って漏洩する光7を防止するが、従来技術に従うと、補償子23A、23Bは異なるものである。結果として、得られる偏光子29A、29B(吸収層と補償子との一体式組合せ体)は同じものでない。この特徴は、2つの異なる補償子を用いるために、第一偏光子のパッケージは、第二偏光子のパッケージとは異なることを意味し、この光学素子29はこの用途では、非同一補償子設計装置と呼ばれる。
【0008】
この非同一補償子設計の結果として、従来技術は、吸収層の透過軸に対して補償子を正確に配置することを求めている。それゆえに、複雑で精密な製造プロセスが用いられる。また、そのような設計は2種類の補償子を製造することを要するので、生産に追加の操作を必要とする。さらに、Chen等によって提案されているように、非同一補償子を用いる偏光子パッケージ設計は、透過型光学素子と一緒に用いることができるが、反射型光学素子と一緒に用いることができない。代わりに、Ishinabe等("Wide viewing angle polarizer and quarter-wave plate with a wide wavelength range for extremely high quality LCDs", Asia Display/IDW 2001, pp.485-488(2001))によると、2種類の二軸プレートを、フロントおよびリア偏光子の各偏光子パッケージの補償子として効率良く用いることができる。2つの同じ二軸プレートをフロントおよびリア偏光子と組合せて用いることができるが、前記引用の刊行物の状態の場合、交差させた偏光子パッケージの性能は低下する。
【0009】
Yoshimi等は特開平09-325216号公報において、接着された補償子を伴う偏光子を開示する。この補償子は吸収層の少なくとも一方の面上に置くことができる。フィルムは二軸性であり、面内位相差50〜200nmを有する。面内スロー軸(slow axis)は、偏光子の透過軸に対して平行もしくは直交のいずれかにある。しかし、それらの発明の補償子の主たる機能は、交差させた偏光子を補償することではなく、むしろ色シフトおよびコントラスト逆転を防止するように液晶セルを通る斜め方向の光を補償することである。従って、そのような交差させた偏光子だけによって形成された透過型光学素子は、広視野角のところでの光漏洩を防止することはできない。
【0010】
【非特許文献1】
チェン(Chen)等著「 TNおよび VA LCDに最適なフィルム補償様式」
(Optimum film compensation modes for TN and VA LCDs)、SID
98ダイジェスト(SID 98 Digest)、1998年、p.315-318
【非特許文献2】
イシナベ(Ishinabe)等著「高色消し性を備えた新規広視野角偏光子
」(Novel wide viewing angle polarizer with high achromaticity
)、SID2000ダイジェスト(SID 2000 Digest)、 2000年、p.10
94-1097
【非特許文献3】
イシナベ(Ishinabe)等著「LP−6:高品質反射型LCDのための
広視野角および広波長レンジを有する四分の一波長板の設計」(LP-6:
Design of a Quarter Wave Plate with Wide Viewing Angle and Wi
de Wavelength Range for High Quality Reflective LCDs)、SID
01ダイジェスト(SID 01 Digest)、 2001年、p.906-909
【非特許文献4】
ラザレブ(Lazarev)等著「E−偏光子の低漏洩オフアングル」(Low-l
eakage off-angle in E-polarizers)、SIDジャーナル( Journal o
f SID)、 2001年、p.101-105
【非特許文献5】
イシナベ(Ishinabe)等著「超高品質反射型LCDのための広視野角
偏光子および広波長レンジを有する四分の一波長板」(Wide viewing
angle polarizer and quarter-wave plate with a wide wavelength
range for extremely high quality LCDs)、アジアディスプレイ/I
DW2001( Asia Display/IDW 2001)、 2001年、p.485-488
【非特許文献6】
ウチヤマ(Uchiyama)等著「FPD用光学位相差フィルムにおける最
近の発展」(Recent Progress in Optical Retardation Films for FP
Ds)、アジアディスプレイ/IDW2001( Asia Display/IDW 2001
)、 2001年、p.493-496
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
透過軸に対する補償子の配置に関する敏感性が減らされ、そのために簡単かつより要求が厳しくない方法で製造できる改善された偏光子パッケージを提供することが望ましい。
【0012】
また、透過型光学素子を形成するフロントおよびリア偏光子のために実質的に同じ偏光子パッケージを用いることによって改善された偏光性能を備えた偏光子パッケージを提供することも望ましい。「実質的に同じ偏光子パッケージ」とは、同じ方法で製造される偏光子パッケージを意味する。
【0014】
これらの高性能偏光子パッケージを用いて液晶ディスプレイの視野性能を改善することができる。また、例えば、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)のような自発光ディスプレイ用の反射防止フィルムとして、高視野四分の一波長板と組合せた用途にも適用できる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一組の実質的に同じである交差させたシート偏光子パッケージを含み、各シート偏光子パッケージが吸収層と前記吸収層の少なくとも一方の側に配置された補償子との一体式組合せ体を含む光学素子であって、前記補償子が、2つのA−プレート、またはA−プレートおよびC−プレートを含む組合せを含んでいる光学素子を提供する。この素子は全ての視野角および広い波長領域にわたって減少した光漏洩を示す。
【0016】
【発明の実施の形態】
好ましい配向に対する補償子の広許容配置を有し、そのためより簡単なプロセスで製造することができる高性能偏光子パッケージを提供することが目的である。
もう一つの同じ偏光子パッケージと組合せて用いることができる高性能偏光子パッケージを提供することが目的である。
【0017】
さらに、反射板および四分の一波長板と組合せて用いることができる高性能偏光子パッケージを提供することも目的である。
また、高品質を実現するためにLCDと組合せて用いることができる高性能偏光子パッケージを提供することも目的である。
【0018】
さらにまた、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)等の自発光ディスプレイと組合せて用いることができる高性能偏光子パッケージを提供することも目的である。
【0019】
図面に参照符を付し、本発明の種々の要素に数字を付して、当業者が本発明を実施および使用できるように検討する。
【0020】
図1Aは基本的な従来技術偏光子パッケージ10を図示する。それは、2つの保護層12(典型的に、三酢酸セルロース層)に挟まれた吸収層14(典型的に、PVA層)からなる。保護層12は、その平面内に(約1〜10nm)またはその厚み方向内に(約−40〜−80nm)意図しないまたはランダムの位相差を伴って製造されるが、その位相差はこの偏光子パッケージ10の視野角特性を補償することを意味するものではない。実際、この保護層12の絶対位相差値はできるだけ小さくなるのが好ましい。
【0021】
図1Bは、前記偏光子パッケージ10(吸収層14A、14Bおよび保護層12A、12Bを含む)に従う、2つの交差させた従来技術の偏光子パッケージ10A、10Bによって形成された透過型光学素子15を図示する。2つの偏光子パッケージ10A、10Bは交差(または直交)しているといわれる。なぜなら、それらの吸収層14A、14Bは交差して配置されるからである。具体的には、一方の吸収層(例えば14A)は方位角0度に配置され、他方(例えば14B)は90度で配置される。方位角φは、x軸から測定され、xyz座標系5のxy面内にあり、z軸は吸収層14A、14Bの面に対して垂直である。
【0022】
また、xyz座標系5はz軸から測定される極角度θを規定する。吸収層14A、14Bの面内の矢印はその透過軸を示し、吸収軸に対して垂直である。以後の図面において、吸収層面内の矢印(25A、25B、31A、31B、54または70)は常にその透過軸を示す。偏光子パッケージ10A(または10B)の透過軸(または吸収軸)は、光がz軸に沿う場合、吸収層14A(または14B)の透過軸(または吸収軸)と同じであると言うべきである。従って、この用途では、偏光子パッケージの透過軸(または吸収軸)は、その吸収層の透過軸(または吸収軸)として理解される。また、図1Bは光学素子15に当たる光7のビームも示しており、極角度θと方位角φとによって特定されている。光7がシート偏光子パッケージの面に対して垂直方向に当たると(即ち、極角度θ=0)素子15を通る光はほとんど無い。しかし、それが、大きな極角度θ(例えば60度)かつ方位角φ45度のところに移動すると、光学素子15を通って有意量の光7が漏洩する。この例では、吸収層14Aおよび14Bの透過軸は、それぞれ、方位角0度および90度に配置されていることに留意されたい。
【0023】
図1Cは、2つの交差させた偏光子パッケージ10A、10Bを含む従来技術の透過型光学素子15の視野角特性を示す。同心円は種々の極角度θに対応し、直線(0、45、90、135、180、225、270、315度)は方位角φを示す。2つの偏光子パッケージの透過軸は、垂直(直線90−270度)および水平(直線0−180度)方向に配置されている。0.1%、0.5%および1.0%として指示された等透過率曲線は、それぞれ、従来技術の光学素子15を通る透過率0.1%、0.5%および1.0%に対応する。任意の同心円上で(例えば、60度の円)、斜め方向(直線45−225度および直線135−315度)の光漏洩量は、水平方向(直線0−180度)または垂直方向(直線90−270度)よりも非常に多い。
【0024】
図1Dは、3種類の波長、450nm(□)、550nm(△)および650nm(○)の場合の方位角0度(塞いだ記号)および45度(空の記号)における極角度θの変化に伴う透過率の変化を示す。所与の極角度での透過率は、大体においてこの3種の波長とは無関係である。図1Cおよび1Dは両方とも、極角度60度および方位角45度で、交差された偏光子パッケージを通って1.2%〜1.4%の光が漏洩することを表す(この漏洩は偏光子の厚みと屈折率に依存するが、本発明に開示されている補償原理は他の全ての条件に適用される)。補償子の場合に用いられる基準は、極角度60度またはそれ以下から見た場合、全ての方位角、そしてできれば全ての関心のある波長において、0.1%未満(補償子の無い場合の1.4%と比較して10倍超まで減少させる)に光漏洩を低下させることである。この明細書では、図1C、1D、2C、8A、8B、8C、9Aおよび9Bの場合のような従来技術例および発明例に用いられる例示の偏光子で提供されたデータは全て、Nitto DenkoのNPF-G1220DU高効率偏光子と同じ偏光子に当てはまる。しかし、本発明は他の全てのシート偏光子にも適用される。
【0025】
1組の交差させた偏光子パッケージによって形成された光学素子を通る透過率が、A−プレート、C−プレート、または二軸プレート等の好適な補償子を挿入することによって、全ての視野角において大きく低下した。当業者に周知であるように、A−プレート、C−プレートおよび二軸プレートを呼ばれているものを、図3A〜3Dを引用して規定する。A−プレートおよびC−プレートは、光学的な一軸材料の様式であって、2つの屈折率、ne(異常光屈折率)およびno(常光屈折率)によって特徴付けられる。光軸(光が複屈折を受けない方向)はne方向にある。光軸がプレートの面内にある場合は、図3Aで示されるようにそれはA−プレートであり、光軸が垂直方向にある場合は、図3Bで示されるようにそれはC−プレートである。これに対し、二軸プレート(図3Cで示す)は3つの主屈折率、nx0、ny0およびnz0を有する。この場合、光軸が最大(または最小)屈折率の方向に必ずしも存在する必要はない。一般的に、屈折率の3つの主軸は、図3Dに示すようにプレートの面内には無い。本発明に従う以下に提供する例では、全ての二軸プレートは、プレートの面内にあるnx0およびny0の軸ならびにプレートの面に垂直なnz0の軸を有する図3Cのようなものを引用する。
【0026】
図2Aは、A−プレート24およびC−プレート26から成る従来技術の補償子を備えた交差された吸収層21、22によって形成された改良された透過型光学素子18を示し、A−プレート24の光軸はその隣接する吸収層22の透過軸と平行となるように配置されている。図2Bは、2つの異なる二軸プレート27、28から成る従来技術の補償子を備えた交差された吸収層21、22によって形成されたもう一つの改良された透過型光学素子19を示す。両方の場合とも、保護層は示されていない。理想的には、それらが無視できる位相差を有するのが好ましく、あるいはそれらが無視できない位相差を有する場合は、個々のA−プレート、C−プレートまたは二軸プレートに挿入することができるからである。しかし、従来技術の光学素子は両方とも、図2Aおよび2Bに従って設計されるので、二つの同じ偏光子パッケージに分割されない。
【0027】
図2Aに従う光学素子設計を例として考える。光学素子18を、吸収層22およびA−プレート24からなるものと、吸収層21およびC−プレート26から成るものとの2つの偏光子パッケージに分離することができる。しかし、これらの2つの偏光子パッケージは同じでは無い。また、光学素子18を、吸収層22からなるものと、吸収層21、C−プレート26およびA−プレート24から成るものとの2つの偏光子パッケージに分離することができる。この場合も、これらの2つの偏光子パッケージは同じでは無い。結果として、18および19のような透過型光学素子を作製して、広視野性能を提供するためには、2つの異なる偏光子パッケージ(フロント偏光子パッケージおよびリア偏光子パッケージ)が製造に必要である。結論として製造プロセスはより複雑となる。さらに、これらの偏光子パッケージは、図2Cに示すようにその好ましい配列に対するA−プレートまたは二軸プレートの配置に関して敏感である。このことは方位角45度および極角度60度のところでの透過率が偏差角(A−プレートの光軸とその隣接する層の透過軸とのなす角)に従って変わることを示す。補償子の光軸と偏光子の透過軸との間の2つのミスアラインメントの程度が、完全に位置合わせされた場合よりも5倍(0.02%から0.1%へ)の漏洩を生じることが判る。
【0028】
本発明に従う偏光子パッケージの2つの外略図を図4Aおよび4Bに示す。図4Aでは、透過型光学素子32は、1組の実質的に同じ交差させたシート偏光子パッケージ32Aおよび32Bを含む。偏光子パッケージ32Aおよび32Bは、それらが、同じプロセスを用いて製造されている場合は実質的に同じであるとして考える。2つの偏光子パッケージは、それぞれ、例として32Aを用いると、吸収層31Aおよび補償子30Aの一体式組合せ体を含む。吸収層31Aは一般的に二色結晶を含む延伸されたPVA層であり、光を偏光させる。同様に他方の偏光子パッケージ32Bも吸収層31Bおよび補償子30Bの一体式組合せ体を含む。
【0029】
吸収層31Aと31Bの透過軸が、これらの層の垂直方向から見たときに、お互いに交差されている(直交)ので、偏光子パッケージ32Aおよび32Bは交差されていると言われる。二つの透過軸によって形成される角が80〜100度である場合に、それらが交差されていると考えるべきである。補償子30Aおよび30Bは、それぞれそれらが隣接する吸収層31Aおよび31Bの少なくとも一方の側に配置される。補償子がそれらが隣接している吸収層の一方の側だけに置かれている場合は、それらの補償子は吸収層31Aおよび31Bの間に配置されなければならない。補償子30Bは補償子30Aと同じであり、それは補償子30Aに対してその面の垂線方向のまわりに90度回転される。補償子30Aまたは30Bの面内の矢印37は、各自の補償子の特性方向を示し、補償子がA−プレートまたはC−プレートである場合は光軸であり、あるいはそれが二軸プレートである場合はその層面内にある屈折率(nx0またはny0)の2つの主軸の一方である。このルールは、他の全ての補償子、例えば30A、30B、33A、33B、52、52A、52B、72、74、76、76A、76B、78、78A、78B、80、82、および84等の種々の態様に示されるものに適用される。
【0030】
図4Bでは、透過型光学素子35は1組の交差されたシート偏光子パッケージ35Aおよび35Bを含む。偏光子パッケージ35Aは、吸収層31Aおよび補償子33Aの一体式組合せ体を含む。同様に、偏光子パッケージ35Bは、吸収層31Bおよび補償子33Bの一体式組合せ体を含む。図4Aと同じように、2つの吸収層31Aおよび31Bの透過軸はこれらの層の垂直方向から見たときに、お互いに交差されている。しかし、補償子33Aおよび33Bの特性方向は、補償子30Aおよび30Bの特性方向がお互いに直交しているのとは反対に、お互いに平行である。結果として、偏光子パッケージ35Aおよび35Bは同じではない。前者の光学素子32を同一パッケージ設計と呼び、後者の光学素子35を対称補償子設計と呼ぶ。
【0031】
図5Aは吸収層54および同一パッケージ設計に従うその補償子52を備えた第一例の偏光子パッケージ50の特性を示す。偏光子パッケージ56は偏光子パッケージ50、55と同じである。偏光子パッケージ50をそのz軸のまわりに90度回転させたとき、それを偏光子パッケージ55という。偏光子パッケージ55をそのx軸のまわりに180度裏返しさせたとき、それは偏光子パッケージ56となる。同一設計の偏光子パッケージのいずれも図5Bに示すように50、56のように対なって、光漏洩7を大きく減らした本発明の透過型光学素子51を形成することができる。
【0032】
第二の例(本発明に従う同一パッケージ設計の図5C)では、偏光子パッケージ58Aの場合、吸収層54の両側に同じ補償子52A、52Bを配置する。偏光子パッケージ58Bは、偏光子パッケージ58Aと同じであり、z軸のまわりに偏光子パッケージ58Aを90度回転させることによって得られる。図5Dは、お互いに交差させた、それらの吸収層54内に透過軸を有する2つの同じ偏光子パッケージ58Aおよび58Bによって形成された本発明に従う透過型光学素子57を示す。
【0033】
同一設計のこれらの偏光子パッケージのいずれも、イシナベ(Ishinabe)等著「高品質反射型LCDのための広視野角および広波長レンジを有する四分の一波長板の設計」(Design of a Quarter Wave Plate with Wide Viewing Angle and Wide Wavelength Range for High Quality Reflective LCDs)、SID01ダイジェスト(SID 01 Digest)、 2001年、p.906-909に記載されている広視野角波長板のような四分の一波長板と組合せて用いることができる。同様に、これらの偏光子パッケージを反射層59と一緒に用いて、図5Eに示すような反射型光学素子を形成することができる。光学素子60は、吸収層54と補償子52との一体式組合せ体、四分の一波長板53、および反射層59を有する偏光子パッケージ61を含んで成る、反射様式に用いられる高性能偏光子パッケージである。この偏光子パッケージを液晶ディスプレイに取り付けることができ、また、周囲光排除層としてOLED等の自発光ディスプレイと組合せて用いることもできる。詳細な説明は図10を参照して行う。
【0034】
【実施例】
以下、本発明の例示補償子の詳細な設計を表1から8を参照して提供する。これらの表ではそれぞれ、A−プレートのような補償子の配向を、取り付けた吸収層の透過軸につけた各矢印によって示されるその光軸に関する一つの角度φによって提供する。z軸のまわりのC−プレートの回転対称性のために、その配向は任意に自由なものとなることができる。二軸プレートの配向は、そのnx0軸と吸収層の透過軸との間の角度をいう。これらの表には、特に断らない限り、550nm波長のところでの、各補償子の好ましい位相差値と許容値も示している。
【0035】
表1〜3の例は、それぞれ、偏光子パッケージ設計62(図6A参照)、63(図6B参照)、および64(図6C参照)に用いる補償子設計を示し、それらのいずれも32Aおよび32Bのように対になって、図4Aに示す同一パッケージ設計に従う透過型光学素子32を形成することができる。
【0036】
例1:
偏光子パッケージ62を、図6Aに従って、吸収層70および2つのA−プレート72、74を有する補償子から作製する。
表1はA1で表した、吸収層70に隣接するA−プレート72が、吸収層70の透過軸に対して平行(φ=0度)に配置された光軸を有することを示す。A2で表した次のA−プレート74は、吸収層70の透過軸に対して直角(φ=90度)の光軸を有する。設計1に従うと、A1およびA2は、それぞれ、−44nm±11nm許容値および115nm±21nm許容値の好ましい位相差を有する。設計2に従うと、A1およびA2は、それぞれ、44nm±11nm許容値および−115nm±21nm許容値の好ましい位相差を有する。位相差許容値内に入る同じパッケージ設計のいずれも、設定基準(0.1%未満、即ち、60度以下の極角度から見たとき、補償されていない全ての方位角の交差させた偏光子と比較して10倍以上に減少)に適合する。
【0037】
【表1】
【0038】
例2:
偏光子パッケージ63を、図6Bに従って、吸収層70ならびにA−プレート76およびC−プレート78を有する補償子から作製する。
表2はAで表したA−プレート72が、吸収層70に隣接して配置され、吸収層70の透過軸に対して平行(φ=0度)に配置された光軸を有することを示す。追加のC−プレート78は、A−プレートのもう一方の側に配置されている。前に述べたように、C−プレートの光軸の配向は、z軸のまわりのその回転対称性のために自由となることができる。設計3に従うと、A−プレートおよびC−プレートは、それぞれ、−91nm±12nm許容値および−76nm±12nm許容値の位相差を有する。例設計4では、A−プレートおよびC−プレートは、それぞれ、91nm±12nm許容値および76nm±12nm許容値の位相差を有する。
【0039】
【表2】
【0040】
例3:
偏光子パッケージ64を、図6Cに従って、吸収層70ならびにC−プレート80およびA−プレート82を有する補償子から作製する。
表3はC−プレート80が吸収層70に隣接して配置され、A−プレート82がC−プレートの隣にある設計例を示す。例2とは異なり、A−プレート82は吸収層70の透過軸に対して(平行の替わりに)直角の光軸を有する。A−プレート82の光軸と吸収層70の透過軸との間の角度φは90度に等しい。C−プレート80およびA−プレート82の位相差は、それぞれ、−45nm±11nm許容値および−137nm±21nm許容値(設計5)、またはそれぞれ、45nm±11nm許容値および137nm±21nm許容値(設計6)である。
【0041】
【表3】
【0042】
例4:
偏光子パッケージ65を、図6Dに従って、吸収層70および単一の二軸プレート84から作製する。
例4は、図4Aに示す同一パッケージ設計に従って、透過型光学素子32を形成する32Aおよび32Bのような対と成ることもできる、もう一つの偏光子パッケージ設計65を示す。この例では、所与の同一偏光子パッケージに用いられる補償子は単一の二軸プレート84であり、分散マッチング設計を用いるために向上した性能を有する。表4.1は、単一二軸プレート84が吸収層70に隣接して配置されている、波長550nmの場合の4つの例示設計を示す。この場合では、二軸プレートの配向は、そのnx0軸と吸収層70の透過軸との間の角度をいう。
【0043】
二軸1および二軸2で示した最初の2つの二軸プレートは、吸収層70の透過軸に対して平行(φ=0度)のnx0(ny0>nx0>nx0、例えば、ny0=1.507、nx0=1.502、nx0=1.5)を有し、それぞれ、(ny0−nx0)d=271nm±40nm(271nmが好ましい位相差値であり、±40nmはこの好ましい値の許容値である)および(nz0−nx0)d=68nm±19nm、そして(ny0−nx0)d=−276nm±40nmおよび(nz0−nx0)d=−70nm±19nmである。二軸3および二軸4で表す次の2つの二軸プレートは、吸収層70の透過軸に対して直角(φ=90度)のnx0(ny0>nx0>nx0を有し、それぞれ、(ny0−nx0)d=276nm±40nmおよび(nz0−nx0)d=208nm±35nm、そして(ny0−nx0)d=−271nm±40nmおよび(nz0−nx0)d=−203nm±35nmである。表4.1は、4つの設計(二軸1、二軸2、二軸3および二軸4)の全ての場合の(ny0−nx0)d/λの比および(nz0−nx0)d/λの比も示す。ここでλは波長であって、この例の場合は550nmである。
【0044】
特に、表4.1の(ny0−nx0)dおよび(nz0−nx0)dは、特開平09-325216号公報に記載のもの(面内位相差値(ny0−nx0)dを0〜200nmとする)とは全く異なる。これは、前述したように、視野角が60度までのとき、2つの交差させた同じ偏光子パッケージを通る光漏洩を0.1%未満に低下させるための本発明の異なる設計目的の当然の結果である。同様に、イシナベ(Ishinabe)等著「高色消し性を備えた新規広視野角偏光子」(Novel wide viewing angle polarizer with high achromaticity)、SID2000ダイジェスト(SID 2000 Digest)、 2000年、p.1094-1097;および「超高品質反射型LCDのための広視野角偏光子および広波長レンジを有する四分の一波長板」(Wide viewing angle polarizer and quarter-wave plate with a wide wavelength range for extremely high quality LCDs)、アジアディスプレイ/IDW2001( Asia Display/IDW 2001)、 2001年、p.485-488には、高性能を実現させるために、2つの異なる二軸プレート:プレート1((ny0−nx0)d=275nmおよび(nz0−nx0)d=57nm)ならびにプレート2((ny0−nx0)d=275nmおよび(nz0−nx0)d=205nm)の組合せを必要とする、非同一パッケージケースが開示されている。前述したように、2種類の二軸プレートを作製することはコスト効率が良くない。上記引用の文献には、2つの同じ二軸プレート1および2を独立に対にして(例えば、プレート1およびプレート1、またはプレート2およびプレート2)、同一の偏光子パッケージを形成することが記載されているが、その場合の性能は設計波長以外の波長のところで大きく低下した(同じ引用文献に基づく)。
【0045】
比較すると、本発明の補償された偏光子パッケージは、同一の補償子を用いて構成される偏光子パッケージを提供できるだけでなく、意図している実質的に全ての波長において高性能を維持することもできる。特に、少なくとも20nm幅の波長域にわたって、また同様に400〜700nmの可視領域全体を含めた非常に大きな波長帯にわたって低透過率を提供することができる。このことは、表4.2および4.3から良く理解できるであろう。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
表4.2および4.3は、全ての位相差値((ny0−nx0)dおよび(nz0−nx0)d)ならびに位相差値割る波長の比((ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λ)が、それぞれ、波長450nmおよび650nmのところでの例示の二軸プレート1および二軸プレート2において提供されること以外は、表4.1と同じである。二軸1の場合の(ny0−nx0)d/λの値が、波長450nmのところで0.493±0.082(表4.2)、波長550nmのところで0.493±0.073(表4.1)、そして波長650nmのところで0.495±0.074(表4.3)であることに留意されたい。従って、(ny0−nx0)d/λは、事実上、波長とは独立した定数である。後で説明するように、この波長に対する位相差比の不変性は、波長分散マッチングを提供するように適当に補償子材料を選択することによって得られる。
【0050】
同様に、二軸1の場合の(nz0−nx0)d/λの値が、波長450nmのところで0.124±0.038(表4.2)、波長550nmのところで0.124±0.035(表4.1)、そして波長650nmのところで0.125±0.034(表4.3)である。このように、(ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λは両方とも、以下の目的の波長領域の全てにおいて事実上一定(±20%):(ny0−nx0)d/λは0.5±0.1または−0.5±0.1の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは0.1±0.07または−0.1±0.07の範囲内である。より好ましくは、(ny0−nx0)d/λは0.494±0.090または−0.498±0.080の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは0.124±0.0040または−0.124±0.040の範囲内である。
【0051】
(ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λの両方ともが目的の全ての波長にわたって事実上一定(±20%)であるという結論は、二軸1および二軸2だけでなく、二軸3および二軸4においても本当である。二軸3または二軸4を用いて補償子を構成すると、表4.1に示すように、nx0(ny0>nx0>nx0)の軸は、吸収層70の透過軸に対して直角(φ=90度)であり、550nmの波長の場合、それぞれ、(ny0−nx0)d=276nm±40nmおよび(nz0−nx0)d=208nm±35nm、そして(ny0−nx0)d=−271nm±40nmおよび(nz0−nx0)d=−203nm±35nmである。二軸3の場合は、(ny0−nx0)d/λは0.5±0.1の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは0.38±0.08の範囲内であり、より好ましくは、(ny0−nx0)d/λは0.50±0.05の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは0.37±0.04の範囲内である。二軸4の場合は、(ny0−nx0)d/λは−0.5±0.1の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは−0.38±0.08の範囲内であり、より好ましくは、(ny0−nx0)d/λは−0.50±0.05の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは−0.37±0.04の範囲内である。このひな形は、例示の設計が、約±20%(但し、変動が小さいほど、さらに低い透過率値が達成できる)広い変動の(nz0−nx0)d/λおよび(ny0−nx0)d/λを用いて達成できることを示しており、このことは目的により近い。
【0052】
図7A、7Bおよび7Cは、二軸1の設計に従う2つの交差させた偏光子パッケージ65によって形成された光学素子32が、450nm(領域1)、550nm(領域2)、および650nm(領域3)のところで透過率が0.1%未満である、位相差値(ny0−nx0)dおよび(nz0−nx0)dをプロットしたものである。領域1、領域2および領域3は重なるので、より理解しやすいように違った様式の3種類のグラフをプロットしている。図7Aでは、領域3(650nm)が領域2(550nm)の上に位置し、この領域2は領域1(450nm)の上にある。図7Bは別の様式であり、領域1は領域2および領域3の上にある。図7Cでは、領域2が領域1および領域3の上にある。
【0053】
(ny0−nx0)d=265nm±5nmおよび(nz0−nx0)d=65nm±10nmによって与えられる領域が、3つの主波長の場合最も重なる。明らかに、容認できる位相差値のこれらの領域は方形ではない。さらに、この例は(ny0−nx0)d=265nmおよび(nz0−nx0)d=65nmの位相差を有する単一の二軸プレートが、緑(550nm)では0.1%未満であり、そして青(450nm)および赤(650nm)の両方では目標0.1%透過率を僅かに超えるであろうことを示している。このことは、低透過率のために一定の位相差対波長を有する補償子を設計できることを意味する。しかし、容認できる位相差の許容範囲は非常に小さく、目標の低透過率を提供する波長領域は非常に限定されている。
【0054】
例4の二軸プレート1および二軸プレート2を除いた全ての例で、550nmの波長のところでしか位相差値が与えられていないが、補償子の波長分散を適当に選択することによって、広範囲の波長において偏光子パッケージを使用できることは理解されよう。波長分散マッチングとは、二軸プレートにおける(ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λの値、ならびにA−プレートまたはC−プレートにおける波長に対する位相差の比が、表4.1、4.2および4.3を引用して説明したように、目的の全ての波長にわたって事実上一定であることを意味する。言い換えると、波長分散マッチングとは、選択された材料の複屈折(ny0−nx0)または(nz0−nx0)が、一定の勾配対波長を有することを意味する。モデル設計は、実施材料に関して、これらの条件が、限定された解決空間、例えば、二軸プレートの場合の0.5±0.1に一般的に収束する、位相差対波長の比(ny0−nx0)d/λの値に合致することを示す。
【0055】
図8Aは、45度方位角および60度極角度から見たとき、3種類の組合せ偏光子パッケージを通る透過率の波長依存性を示す。従来技術1(開いた円である曲線a1によって表す)は、二軸プレート補償子を備えた同一偏光子パッケージであり、従来技術2(開いた方形である曲線a2によって表す)は、2つの異なる二軸プレートを備えた非同一偏光子パッケージに相当する。従来技術は両方とも、イシナベ等著「高色消し性を備えた新規広視野角偏光子」(Novel wide viewing angle polarizer with high achromaticity)、SID2000ダイジェスト(SID 2000 Digest)、 2000年、p.1094-1097によって与えられる構成に従う。従来技術パッケージは、短波長端と長波長端のところで漏洩に遭遇する。特に、従来技術1(曲線a1)は、420nmのところで光を0.25%超透過する。一方、本発明に従う波長分散マッチング(開いた△を伴う曲線bによって示される)を伴う同一パッケージは、全ての試験波長において、2つの従来例よりも非常に小さな透過率を提供する。これは、(ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λの値が一定であるような波長分散マッチングを有する材料を選択することによって達成される。
【0056】
ウチヤマ(Uchiyama)等著「FPD用光学位相差フィルムにおける最近の発展」(Recent Progress in Optical Retardation Films for FPDs)、アジアディスプレイ/IDW2001( Asia Display/IDW 2001)、 2001年、p.493-496に記載されるように、広帯域位相差フィルムの製品ラインを形成するために、波長から独立した(ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λを有する材料が用いられている。モデル設計は、従来技術1(曲線a1)および従来技術2(曲線a2)の透過率低下対波長が、一定の(ny0−nx0)d/λおよび(nz0−nx0)d/λ対波長を有しない材料を用いる補償子設計の典型であることを示した。従来技術1(曲線a1)は、同一偏光子パッケージを用いるが、この従来技術の交差させた偏光子パッケージは図8Aに示されるように波長に対して大きく低下する透過率性能を提供する。従来技術2(曲線a2)は、低下された透過率を有するが、それは2種類の二軸プレートを用いなければならない。
【0057】
図8Bおよび8Cは、白色光が交差させた偏光子パッケージを通るときの等輝度プロットに関して、同じ偏光子パッケージにおける、分散マッチングを伴わない場合(図8B)と伴う場合(図8C)の補償子の効果を比較する。両方の図は、0.03%および0.05%の等輝度曲線である。図8Cの輝度曲線は、特に45度方位角のところで外側に向かって拡がり、図8Bではそれらの対抗品よりもより広い領域を包んでいる。従って、分散マッチングを伴うもの(図8C)は、分散マッチングを伴わないもの(図8B)と比較して、どこの部分においても等しいかまたは低い光漏洩を有する。変わった特徴は、分散マッチングを伴うものが、45度の方位角から見た場合に、0度よりもより低い輝度を有することである。比較例では、補償されてない交差させた偏光子パッケージは、45度の方位角から見た場合に、0度よりもより高い輝度を示す。別の比較例では、分散マッチングを伴わない補償子によって補償されている交差させた偏光子パッケージは、45度の方位角から見た場合、0度のところとおおよそ同じ輝度を示す。一般的に、波長λの場合、所望の位相差値(nm)は、上記表(表1、2、3、4.1、4.2および4.3)の550nmのところの位相差をλ/550倍したものである。また、所与の例に全波長位相差を加えるかまたは差し引くかすることによるいずれの設計も当業者にとって自明であることは理解されよう。
【0058】
図5A〜5Dは、吸収層70の一方の側に補償子を備えた偏光子パッケージを示す。2つの交差させた偏光子パッケージによって形成される透過型光学素子51(図5B)を得るためには、図5Aに従う2つの回転をまねなければならない。図6Eに例示するように、全ての偏光子パッケージにおいては、補償子を吸収層の両側に配置することができる。対称様式では、偏光子パッケージ67において、補償子A−プレート76A、76BおよびC−プレート78A、78Bは吸収層70の両側に配置される。透過型光学素子57での交差させた偏光子パッケージの配置は、図5Cおよび5Dに従う。
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【表10】
【0063】
表5〜8は、いずれも、図4Bに示すように対称補償子設計に従う透過型光学素子35を形成するために35Aおよび35Bのように対に成ることができる偏光子パッケージにおける、550nmの波長のところでの追加の例示補償子の位相差値を提供する。一般的に、補償子の特性方向が吸収層の透過軸に対して完全に位置合わせされているときは、表1〜4に従う全ての同一パッケージ設計は、表5〜8の対称補償子設計と同じ性能を有する。しかし、角依存性を考慮すると、表1〜4の同一パッケージ設計が好ましい。対称補償子設計(設計7〜設計18、および二軸5〜二軸8)は全て、取付けられる吸収層の透過軸に対する補償子の特性軸の位置合わせ要件が厳しい。一般的に、設定基準(極角度60度から見た場合、全ての方位角において、0.1%未満に、または補償子の無い場合の交差させた偏光子と比較して10倍超まで減少させる)に適合させるために2つの角度の正確さが要求され、ある場合では、 単一の角度許容値が満たされなければならない。一方、同一パッケージ設計は、非常に大きな角度許容を有する。
【0064】
図9Aおよび9Bでは、本発明に従う2つの交差させた補償された偏光子パッケージによって形成された透過型光学素子を通る透過率曲線対表1〜表8に従う所望の配向設定に対する補償子の特性方向の偏差角を表す。図9Aでは、曲線1は、チェン(Chen)等著「 TNおよび VA LCDに最適なフィルム補償様式」(Optimum film compensation modes for TN and VA LCDs)、SID98ダイジェスト(SID 98 Digest)、1998年、p.315-318に記載されるような従来技術の補償された偏光子に相当する。曲線2および曲線3は、例2の設計3および例3の設計5にそれぞれ相当する。例2および3では、補償子はC−プレートとA−プレートとの組合せである。これらのケースでは、偏差角は、表2および3に記載されている正確な位置と、A−プレートの光軸との角度である。例1の設計1および設計2では、2つのA−プレートが用いられるので、2つの偏差角を考慮する。一方はA2プレート(曲線4)であり、もう一方はA1プレート(曲線5)である。本発明の全ての例示設計は、広許容の偏差角を伴って、0.1%より低い透過度を示す。
【0065】
図9Bは補償子が二軸プレートであるときの透過率の角依存性を示す。このケースでは、偏差角は、表4.1、5、6、7および8に記載されている正確な位置と、二軸プレートのnx0軸との角度である。曲線6は表5、6、7および8の対称補償子設計の典型的な挙動であり、その好ましい配向に対する二軸プレートの主軸の位置合わせのために2度の厳しい要件を示す。偏差角が2度のとき、光漏洩は0.02%(0度偏差)から0.1%に急上昇する。曲線7、8および9は、同一パッケージ設計(表4.1)に従う二軸1プレートに由来する。曲線8は二軸1が表4.1に示した公称値(ny0−nx0)d=271nmおよび(nz0−nx0)d=68nm(位置合わせが完全、即ち、偏差角がゼロの場合の最小透過率を示す)を有する場合に得られる。曲線9および曲線7は、(ny0−nx0)dの容認可能な許容±40nmおよび(nz0−nx0)dの容認可能な許容±19nmの範囲内の別の値を表す。曲線9は(ny0−nx0)d=285nmおよび(nz0−nx0)d=70nmを有する二軸1に由来し、曲線7は(ny0−nx0)d=265nmおよび(nz0−nx0)d=70nm(図7に示すような3つの主波長における領域1、領域2および領域3の重なり合う点)を有する二軸1に相当する。
【0066】
A−プレートおよびC−プレートの二軸度(biaxiality)の許容を検討する。理想的には、A−プレートおよびC−プレートの両方とも一軸材料である(即ち、3つの主屈折率のうち2つはお互いに等しい(nx0=ny0と仮定))。しかし、nx0およびny0の差がA−プレートで0.00005より小さく、C−プレートで0.0008より小さい限りは、小二軸度を有する材料を本発明にしたがって用いることができる。
【0067】
上述の例は全て特に「O」型シート偏光子のために設計されているが、設計方針および同じ補償子が「E」型偏光子においても同様に、本発明が十分機能することを実現しかつ確認した。言い換えれば、上述の全ての例において、「O」型偏光子を「E」型偏光子で置き換えることができる。しかし、「E」型偏光子の透過軸がその光軸(即ち、異常光屈折率の軸)であり、「O」型偏光子の吸収軸はその光軸(即ち、異常光屈折率の軸)であるために、「E」型偏光子の透過軸は「O」型偏光子の吸収軸と同じ方向に配向されるのがよい。
【0068】
上述の二軸プレートは米国特許第5,245,456号(Yoshimi等)明細書に従って製造できる。当該技術分野で周知であるように、C−プレートは、単軸に圧縮されたポリマーまたはキャスティング酢酸セルロースを用いて製造でき、A−プレートは、ポリビニルアルコールまたはポリカーボネート等の延伸ポリマーフィルムで製造できる。
【0069】
高性能偏光子パッケージを含む本発明の上記透過型光学素子51および57並びに反射型光学素子60を、種々の様式の液晶ディスプレイ、特に、ツイストネマチック(TN)液晶様式、垂直配向(VA)液晶様式、光学補償ベンド(OCB)様式、およびイン−プレーンスイッチング(IPS)様式と一緒に用いることができる。本発明に従う偏光子パッケージを含む光学素子を用いることによって、これらのディスプレイの視野特性を改善することができる。
【0070】
透過型光学素子51および57がLCDセルを含む場合、このLCDセルは2つの交差させた偏光子パッケージの間に配置される。図10は、高性能光学素子60(図5Eに示す)をディスプレイ110と組合せて用いる例を示す。この具体例では、ディスプレイ110は液晶ディスプレイである。より具体的には、それはVA反射型液晶セル110およびセル補償子102である。ディスプレイ110は反射層59と四分の一波長板53との間に配置されている。偏光子パッケージ61は吸収層および補償子52の一体式組合せ体を含み、図6A〜6Eに従う偏光子パッケージ62、63、64、65、67のいずれの態様にも成ることができるが、この例に示した補償子52は、図6Bに従うA−プレート76およびC−プレート78を含む。液晶ディスプレイの暗状態では、大きな視野角からは、光7は光学素子60およびディスプレイ110をほとんど通過せず、高品質のディスプレイを生じる。
【0071】
偏光子パッケージ、高性能四分の一波長板、および反射層を含む本発明の光学素子60は、反射型液晶ディスプレイの広視野角偏光子パッケージとしてだけでなく、CRT、OLEDおよび他の自発光様式ディスプレイに適用可能な周囲光排除層としても用いることができる。OLEDの場合、反射層は通常ディスプレイに組み込まれて、明状態の通過光量を増幅させる。しかし、暗状態および明状態の場合において、周囲光もまた反射層からユーザーに強く反射され、好ましい画像を流してしまう。ディスプレイ110がOLEDのような自発光ディスプレイであり、通電時にそれ自体が発光し、周囲光7は広視野角のところであっても偏光子パッケージ61でブロックされるので、高輝度を有する高コントラストOLEDが実現される。
【0072】
本発明の態様は以下の素子を含む:
液晶ディスプレイを含み;
nx0が吸収層の透過軸に対して平行に配置され、(ny0−nx0)d/λは−0.5±0.1の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは−0.1±0.07の範囲内である;
(ny0−nx0)d/λは−0.498±0.080の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは−0.124±0.040の範囲内である;
【0073】
nx0が前記吸収層の透過軸に対して直角に配置され、(ny0−nx0)d/λは0.5±0.1の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは0.38±0.08の範囲内である;
(ny0−nx0)d/λは0.5±0.05の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは0.37±0.04の範囲内である;
【0074】
nx0が前記吸収層の透過軸に対して直角に配置され、(ny0−nx0)d/λは−0.5±0.1の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは−0.38±0.08の範囲内である;
(ny0−nx0)d/λは−0.5±0.05の範囲内であり、(nz0−nx0)d/λは−0.37±0.04の範囲内である;
【0075】
補償子がA−プレートおよびC−プレートを含み、前記A−プレートが吸収層の次に配置され、前記C−プレートが前記A−プレートの次に配置され、A−プレートの光軸が前記吸収層の透過軸と平行である;
【0079】
本明細書で引用した特許明細書および他の文献の内容は引用することによって本明細書の内容とする。
【図面の簡単な説明】
【図1A】図1Aは、従来技術の偏光子パッケージの断面図である。
【図1B】図1Bは、1組の従来技術の偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の透視図である。
【図1C】図1Cは、交差させた従来技術偏光子パッケージの等透過率プロットである。
【図1D】図1Dは、交差させた従来技術の偏光子パッケージと通る透過率対極角度のプロットである。
【図2A】図2Aは、補償子を備えた従来技術の偏光子の断面図である。
【図2B】図2Bは、補償子を備えた従来技術の偏光子の断面図である。
【図2C】図2Cは、従来技術の広視野偏光子パッケージの1つで作製された透過型光学素子の角度性能である。
【図2D】図2Dは、従来技術の偏光子パッケージの1つの構成を示す概略図である。
【図3A】図3Aは、補償子である。
【図3B】図3Bは、補償子である。
【図3C】図3Cは、補償子である。
【図3D】図3Dは、補償子である。
【図4A】図4Aは、本発明による2つの交差させた偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の構成を示す概略図である。
【図4B】図4Bは、本発明による2つの交差させた偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の構成を示す概略図である。
【図5A】図5Aは、本発明による2つの交差させた偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の透視図である。
【図5B】図5Bは、本発明による2つの交差させた偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の透視図である。
【図5C】図5Cは、本発明による2つの交差させた偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の透視図である。
【図5D】図5Dは、本発明による2つの交差させた偏光子パッケージで形成された透過型光学素子の透視図である。
【図5E】図5Eは、参考例による偏光子パッケージを含んで成る反射型光学素子の透視図である。
【図6A】図6Aは、本発明による補償子を備えた偏光子パッケージの態様を示す。
【図6B】図6Bは、本発明による補償子を備えた偏光子パッケージの態様を示す。
【図6C】図6Cは、本発明による補償子を備えた偏光子パッケージの態様を示す。
【図6D】図6Dは、参考例による補償子を備えた偏光子パッケージの態様を示す。
【図6E】図6Eは、本発明による補償子を備えた偏光子パッケージの態様を示す。
【図7A】図7Aは、参考例による二軸プレートの位相差値を提供する図である。
【図7B】図7Bは、参考例による二軸プレートの位相差値を提供する図である。
【図7C】図7Cは、参考例による二軸プレートの位相差値を提供する図である。
【図8A】図8Aは、1組の交差させた偏光子パッケージによって形成された光学素子における透過率の波長依存性を示す。
【図8B】図8Bは、分散度整合無しに、1組の交差させた偏光子パッケージによって形成された光学素子の等輝度プロットを示す。
【図8C】図8Cは、分散度整合無しに、1組の交差させた偏光子パッケージによって形成された光学素子の等輝度プロットを示す。
【図9A】図9Aは、本発明および従来技術による交差させた偏光子パッケージによって形成された光学素子の角許容の比較を示す。
【図9B】図9Bは、参考例および従来技術による交差させた偏光子パッケージによって形成された光学素子の角許容の比較を示す。
【図10】図10は、ディスプレーへの本発明の偏光子パッケージの適用例である。
Claims (4)
- 一組の実質的に同じである交差させたシート偏光子パッケージを含み、各パッケージが吸収層と前記吸収層の少なくとも一方の側に配置された補償子との一体式組合せ体を含む光学素子であって、
前記補償子が、2つのA−プレートの組合せを含み、
第一のA−プレートは前記吸収層の隣に配置され、第二のA−プレートは前記第一のA−プレートの隣に配置されており、
前記第一のA−プレートの光軸は前記吸収層の透過軸と平行であり、前記第二のA−プレートの光軸は前記吸収層の透過軸と直角であり、
前記第一および第二のA−プレートが波長550nmのところで、それぞれ(a)−44±11nmおよび115±21nmの範囲の位相差、またはそれぞれ(b)44±11nmおよび−115±21nmの範囲の位相差を有する光学素子。 - 一組の実質的に同じである交差させたシート偏光子パッケージを含み、各パッケージが吸収層と前記吸収層の少なくとも一方の側に配置された補償子との一体式組合せ体を含む光学素子であって、
前記補償子が、A−プレートおよびC−プレートの組合せを含み、
前記A−プレートは前記吸収層の隣に配置され、前記C−プレートは前記A−プレートの隣に取付けられており、
前記A−プレートの光軸は前記吸収層の透過軸と平行であり、
前記A−プレートおよびC−プレートが波長550nmのところで、それぞれ(a)91±12nmおよび76±12nmの範囲の位相差、またはそれぞれ(b)−91±12nmおよび−76±12nmの範囲の位相差を有する光学素子。 - 一組の実質的に同じである交差させたシート偏光子パッケージを含み、各パッケージが吸収層と前記吸収層の少なくとも一方の側に配置された補償子との一体式組合せ体を含む光学素子であって、
前記補償子が、A−プレートおよびC−プレートの組合せを含み、
前記C−プレートは前記吸収層の隣に配置され、前記A−プレートは前記C−プレートに隣接しており、
前記A−プレートの光軸は前記吸収層の透過軸に直角であり、
前記A−プレートおよびC−プレートが波長550nmのところで、それぞれ(a)45±11nmおよび137±21nmの範囲の位相差、またはそれぞれ(b)−45±11nmおよび−137±21nmの範囲の位相差を有する光学素子。 - 前記補償子の波長に対する位相差の比が、任意の20nm幅の波長範囲にわたって事実上一定(±20%)である請求項1〜3のいずれか一項記載の光学素子。
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