本発明の一実施例のパチンコ遊技機について説明する。
図1は、パチンコ遊技機1の遊技盤面10を示す正面図である。遊技盤面10のほぼ中央には、遊技に必要な図柄を表示する表示手段として液晶表示装置3が配置されている。この液晶表示装置3は、画像で表現される複数の図柄を変動表示することで、スロットマシンの3列の回転リールを擬似的に表示する。この変動表示する図柄を「特別図柄」という。特別図柄は、その変動表示が停止した時の表示が所定の図柄態様(例えば“7−7−7”、これを「大当り」の停止態様という)となると、遊技者にとって有利な特別遊技状態へ移行するように定められたものである。なお、この特別遊技状態へ移行するか否かは後述の主制御回路30が決定する。また、この液晶表示装置3では、上記特別図柄のほか、様々な図柄により構成される演出表示が行われる。なお、表示手段としては、本実施例のような液晶表示装置のほか、多数のLEDを配列して構成した表示器やCRT、プラズマディスプレイ、エレクトロルミネッセンス等のその他の電気的表示器も使用できる。
液晶表示装置3の下方には、遊技球が入ると液晶表示装置3の図柄変動を開始させるように定められた始動入賞口(いわゆるスタート孔)4が設けられている。つまり、この始動入賞口4への入賞により、特別図柄の変動表示を開始する指令が出されることになる。始動入賞口4は、当該始動入賞口4に遊技球が入賞し難い第1状態と遊技球が入賞しやすい第2状態とに変換可能な可変入賞装置からなり、これに遊技球が入賞すると所定個数(例えば5個)の賞球を払い出されるように定められている。なお、始動入賞口4は、上記第1状態であっても、遊技球が1個程度入賞可能な入賞空間を保持しているので、遊技球の入賞は発生し得る。
液晶表示装置3の上方には、図柄変動記憶ランプ15が4個設けられている。これは、液晶表示装置3で図柄の変動表示がされている最中に始動入賞口4に入賞した回数を4回を上限として記憶させ、その時点での液晶表示装置3の変動表示可能な回数を遊技者に知らせるものである。始動入賞口4への入賞記憶回数が4回に達した後の入賞、すなわち5回目以降の入賞は、液晶表示装置3での変動表示の開始条件としては無効となる。
始動入賞口4の下方には、遊技者にとって不利な閉状態と遊技者にとって有利な開状態とに変換可能な大入賞口(いわゆるアタッカ)5が設けられている。大入賞口5は、液晶表示装置3での図柄変動が停止して「大当り」となる特定の図柄の組合せを表示したときに、所定時間遊技者にとって有利な開状態に変換される扉開閉式の可変入賞装置からなり、これに遊技球が入賞すると所定個数(例えば15個)の賞球が払い出されるように定められている。前述の特別遊技状態とは、この大入賞口5が開状態となる遊技状態をいう。
なお、大入賞口5内には、図示しないV入賞口が設けられている。本実施例においては、大当りとなった後、16回大入賞口5が開状態となる。大入賞口5は、30秒間又は球が10個入賞するまでの間、開状態を維持する。大入賞口5が開状態であるとき、V入賞口に球が入賞すると特別遊技状態の継続が確定する。例えば、特別遊技状態において、大入賞口5の3回目の開状態時にV入賞口に球が入賞すると、次の、すなわち4回目の開状態が確定する。
遊技盤面10の下部には、7セグメントのLED表示装置2が設けられている。これは、液晶表示装置3の下側左右に設けられたLED作動用ゲート6a,6bを遊技球が通過すると、当該LED表示装置2での変動表示を開始するように設定されている。LED表示装置2の表示が予め定められた特定態様で停止すると、始動入賞口4が遊技者にとって有利な上記第2状態に変換される。
LED表示装置2の周辺には、LED作動記憶ランプ16が4個設けられている。このLED作動記憶ランプ16は、遊技球がLED作動用ゲート6a,6bを遊技球が通過する度に4回を限度として記憶させ、その時点でのLED表示装置2の変動可能な回数を遊技者に知らせるものである。5回目以降のLED作動用ゲート6a,6bへの遊技球の通過はカウントされず、無効となる。
更に、遊技盤面10上には、発光部を備えたランプ付き風車11a,11b及び、通常の風車である12a,12b、入賞球がある毎に15個の賞球を遊技者に払い出す一般入賞口13a,13b,13c,13d,13f,13g、盤面サイドランプ14a,14b等が設けられている。
上記のLED表示装置2、始動入賞口4及び大入賞口5は、可変入賞球装置9として前記一般入賞口13f,13gと共に一体のユニットとして構成され、遊技盤面10に設置されている。
図2は、後述の表示制御回路40(図3,図5)により通信エラーが発生したと判別されたとき、遊技者に通信エラーの発生を知らせるために液晶表示装置3に表示される画像を示す。この画像により遊技者は、単に液晶表示装置3の表示に異常が発生しただけで遊技の進行には影響がないことを認識し、安心して遊技を進めることができる。
図3は、図1のパチンコ遊技機1に設けられる電気回路部を示すブロック図である。
この図に示すように、実施例のパチンコ遊技機1は、前述のLED作動用ゲート6a,6bを通過する遊技球を検出するLED作動用センサ20と、前述の大入賞口5に入賞した遊技球を検出する大入賞球センサ21と、前述の始動入賞口4に入賞した遊技球を検出する始動入賞球センサ22と、図示しない球発射装置から発射された遊技球を検出する発射球センサ23と、発射されたが遊技盤面上に到達しないで戻ってきた遊技球を検出する戻り球センサ24とを備える。
パチンコ遊技機1の動作は、主制御手段としての主制御回路30によって制御される。主制御回路30は、基板上に配置して構成された第1の中央処理装置(CPU)31と、上記センサ等との間のインタフェースとなる第1の入出力ポート(I/Oポート)32,33と、読み出し専用の記憶手段として遊技に必要なシーケンスプログラムを格納した第1のROM34と、読み書き可能な記憶手段としての第1のRAM35とを有している。この第1のRAM35としては、ダイナミック型メモリ(DRAM)が用いられる。
上記LED作動用センサ20、大入賞球センサ21、始動入賞球センサ22、発射球センサ23、戻り球センサ24からの各検知信号は、第1のI/Oポート32を介して第1のCPU31に入力される。第1のCPU31は、各センサからの入力信号に応じて、第1のI/Oポート33を介して液晶表示装置3を制御する表示制御手段としての表示制御回路40、スピーカ48を制御する音声制御回路46、遊技球を払出すための賞球装置49を制御する賞球制御回路47、LED表示装置2、始動入賞口4、及び大入賞口5にそれぞれ所定の信号を送る。なお、賞球装置49は、払出し球センサ(図示せず)を備えており、この払出し球センサからの検知信号が賞球制御回路47に送られる。
遊技時には、LED作動用センサ20が、LED作動用ゲート6a,6bを通過する遊技球を検知し、検知信号を出力すると、主制御回路30は、この検知信号に応じて入賞判定を行い、その判定結果を表示制御回路40に送信する。
表示制御回路40は、基板上に配置して構成された第2のCPU41と、主制御回路30及び液晶表示装置3との間のインタフェースとなる第2の入出力ポート(I/Oポート)42,43と、読み出し専用の記憶手段としてのROM44と、読み書き可能な記憶手段としてのRAM45とを有している。このRAM45としては、ダイナミック型メモリ(DRAM)が用いられる。
なお、音声制御回路46及び賞球制御回路47は、表示制御回路40と同様にCPU,ROM,RAM、及び入出力ポートを備えるが、図3においては省略している。
次に、主制御回路30が表示制御回路40へ送信する命令(以下、コマンドという)について、図4を参照して説明する。
主制御回路30は、次のようなコマンドを表示制御回路40に送信する。
特別図柄の変動パターンを指定するための「変動パターン指定」コマンド、左側の特別図柄の停止図柄を指定するための「左停止図柄指定」コマンド、右側の特別図柄の停止図柄を指定するための「右停止図柄指定」コマンド、中央の特別図柄の停止図柄を指定するための「中停止図柄指定」コマンド、全特別図柄の停止を確定するための「全図柄停止」コマンド、特別図柄が停止したときの図柄態様が「大当り」の停止態様となった後、大入賞口5が開状態となるまでの間に表示する大当りファンファーレ画面の液晶表示装置3への表示要求である「大当りファンファーレ画面表示」コマンド、大入賞口5が開状態となった後、大入賞口5内のV入賞口に球が入るまでの間に表示する大当りラウンドV前表示の表示要求である「大当りラウンドV前表示」コマンド、大入賞口5内のV入賞口に球が入った後、大入賞口5が閉状態となるまでの間に表示する大当りラウンドV後表示の表示要求である「大当りラウンドV後表示」コマンド、大入賞口5が閉状態となった後、大入賞口5が開状態となるまでの間に表示する大当りインターバル表示の表示要求である「大当りインターバル表示」コマンド、大入賞口5の16回目の開状態の後、閉状態となったときに大当りが終了することを遊技者に報知するための大当りエンディング表示の表示要求である「大当りエンディング表示」コマンド、パチンコ遊技機1に電源を投入したとき、或いは一定時間以上、始動入賞口4に球が入らなかったときに液晶表示装置3に表示すべき画像の表示要求である「その他」コマンド、及び主制御回路30が何らかの重大な異常(例えば、大当り中に大入賞口5が開放されているにも拘わらず、一定時間、球が入賞しない異常)が発生したと判別したときに表示すべき画像の表示要求である「エラー関連」コマンド。
なお、「変動パターン指定」コマンド、「左停止図柄指定」コマンド、「右停止図柄指定」コマンド、「中停止図柄指定」コマンド、及び「全図柄停止」コマンドは、液晶表示装置3において、特別図柄の変動表示を開始してから全図柄を停止表示するまでに必要なコマンドである。主制御回路30は、「全図柄停止」コマンドを表示制御回路40へ送信することにより、液晶表示装置3が変動表示していた特別図柄の停止が確定したものと取り扱う。
上記の各コマンドは、図4に示すように先行データ及び後続データで構成される。
各先行データは、上記の各コマンドを識別する役割を有するデータであって、先行データの範囲は、16進数の80〜8Bである。なお、図4に示した(H)は、16進数を示すものである。
一方、後続データにおいては、各先行データに対応して複数種類の後続データが、主制御回路30に格納されている。例えば、「変動パターン指定」コマンドの先行データは、常に“80”であり、「変動パターン指定」コマンドの後続データが複数種類設けられている。なお、後述のように「その他」コマンドの後続その他コマンドには、「電源投入時画面表示」コマンド、「通常画面表示」コマンド及び「デモ画面表示」コマンドがある。
また、各先行データに対応した後続データの最大値は、予め定められており、後述の後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57に格納される。
次に、本実施例の表示制御回路40が受信したコマンドに対して行う処理の内容について説明する。
表示制御回路40が行う処理には、先行データが予め定めた範囲内にあるか否か、すなわち前述のように80〜8Bの範囲内であるか否かを判別する“先行データ範囲チェック”と、後続データを受信したとき、当該後続データを受信する前に対応する先行データを受信したか否かを判別する“先後の受信順序チェック”と、「変動パターン指定」コマンド、「左停止図柄指定」コマンド、「右停止図柄指定」コマンド、「中停止図柄指定」コマンド、「全図柄停止」コマンドの順序で受信したか否かを判別する“コマンドの受信順序チェック”と、「変動パターン指定」コマンドを受信してから1秒以内に「中停止図柄指定」コマンドを受信したか否かを判別する“受信時間チェック”とがある。
図5は、受信したコマンドに基づいて“先行データ範囲チェック”、“先後の受信順序チェック”、“コマンドの受信順序チェック”及び“受信時間チェック”の処理を行う表示制御回路40の機能実現手段を示すブロック図である。
図5には、表示制御回路40へコマンドを送信する主制御回路30が示され、表示制御回路40により動作が制御される被制御要素として液晶表示装置3が示されている。
表示制御回路40は、次のような各手段(動作部)を備えている。
主制御回路30から送られたコマンドを受信し、受信したコマンドの先行データ及び後続データを格納する受信用先行・後続データ格納部52を備えた受信部51、受信用先行・後続データ格納部52からデータを読み出し、当該データを処理するデータ受信処理部54、データ受信処理部54により内部処理用に変換された先行データを格納する内部処理用先行データ格納部55、データ受信処理部54により内部処理用に変換された後続データを格納する内部処理用後続データ格納部56、データ受信処理部54が先行データに応じた後続データの最大値及び後述の後続データチェックフラグを格納する後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57、前述の“コマンドの受信順序チェック”に必要なデータ及び後述の「通信エラー発生」を示すデータを格納する変動コマンド受信チェックフラグ格納部58、“受信時間チェック”のためのタイマである通信チェックタイマ59、通信チェックタイマ59のチェックが必要か否か、及び図3に示した遊技者に通信エラーを知らせる画面を表示中であることを示すデータを格納するための通信チェックフラグ格納部60、内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納されたデータの解析を要求するためのコマンド解析要求フラグを格納するためのコマンド解析要求フラグ格納部61、後述する通信エラーチェック処理部62に処理命令を行い、通信チェックタイマ59のタイマ値を更新し、コマンド解析要求フラグ格納部61に格納されたコマンド解析要求フラグに応じて内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納されたデータに基づいて後述する画像駆動処理部64を制御する通信メイン処理部63、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されたデータの内容の判別と、通信チェックタイマ59の時間の判別と、通信チェックフラグ格納部60へのデータの格納、及びデータの内容の判別と、通信エラーが発生したときにコマンド解析要求フラグ格納部61にコマンド解析要求フラグを格納し、内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56にデータを格納する通信エラーチェック処理部62、液晶表示装置3を駆動するための画像駆動処理部64。
次に、表示制御回路40が備えた第2のCPU41(図3)の処理動作について、図6〜図13のフローチャートを参照して説明すると共に、図5に示した表示制御回路40が備えた各手段の動作について併せて説明する。
初めに、図6〜図11のフローチャートを参照してデータの受信処理について説明する。
第2のCPU41は、受信したデータを3回読込み、全ての読込み値が一致したか否かを判別する(ST1)。この判別が“NO”であれば、ST1を3回実行したか否かを判別し(ST2)、この判別が“YES”との判別であれば、変動コマンド受信チェックフラグを「通信エラー発生」とし(ST3)、“NO”との判別であれば、ST1の処理に戻る。
上述のST1〜ST3の処理において、受信部51は、受信しているデータを3回読込み、それらの読込み値が全て一致しているか否かを判別し、一致していれば、受信部51の受信用先行・後続データ格納部52に受信したデータを格納する。一方、読込み値が一致していなければ、この判別を繰り返して実行する。そして、3回繰り返し実行しても一致しないときは、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータを格納する。なお、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されるデータの内容を図14に示す。各データの内容は、順次説明する。
変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納される「通信エラー発生」を内容とするデータは、通信エラーが発生したことを示すものであり、このデータが変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されると、後述のように、図2に示す画像が液晶表示装置3に表示される。
続いて、ST1の処理が“YES”との判別であれば、第2のCPU41は、受信したデータが先行データか否かを判別する(ST4)。具体的には、受信したデータの範囲が80〜FF(H)の範囲内か否かを判別する。この判別が“YES”であれば、先行データは正常範囲内の値か、すなわち前述のように80〜8B(H)の範囲内の値か否かを判別し(ST5)、この判別が“YES”との判別であれば、先行データに応じた後続データ最大値及び後続データチェックフラグをセットし(ST6)、“NO”との判別であれば先行データを消去し(ST7)、ST3の処理に移る。
上述のST4〜ST7の処理において、データ受信処理部54は、受信用先行・後続データ格納部52に格納されたデータが先行データか否かを判別し、先行データであるとの判別をした場合、この先行データが正常範囲内であれば、先行データに応じた後続データ最大値及び後続データチェックフラグを後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57に格納する。
後述のように、後続データ最大値は、“後続データの範囲チェック”のために利用され、後続データチェックフラグは、後述のST11の処理で参照される。先行データに応じた後続データ最大値は、前述のように各先行データ毎に予め定められ、データ受信処理部54がこれらのデータを備えている。
先行データに応じて後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57に格納されるデータの内容を図15に示す。図示のように、先行データが80〜85、8A及び8Bである場合には、「チェック必要」を示すデータが格納され、先行データが86〜89である場合には、「チェック不要」を示すデータが格納される。なお、上述の後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57に格納される「チェック必要」又は「チェック不要」を示すデータは、後述のST11の処理で参照される。
データ受信処理部54は、先行データが正常値範囲内にないと判別した場合には、受信用先行・後続データ格納部52に格納された先行データを消去し、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータを格納する。なお、先行データが消去されているときに後続データを受信しても、後述のように(ST8)、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58には、「通信エラー発生」を示すデータが格納された状態が継続する。
次に、ST4の処理で“NO”との判別がされた場合、すなわち後続データを受信した場合は、図7のST8の処理に移る。
ST8の処理は、“先後の受信順序チェック”を行う処理である。ST8の処理において、第2のCPU41は、先行データが消去されているか否かを判別し、この判別が“YES”との判別であればST3の処理に移り、“NO”との判別であれば、後続データは、前述のST6の処理でセットされた後続データ最大値以内の値か否かを判別する(ST9)。この判別が“NO”との判別であれば、先行データを消去し(ST10)、ST11の処理に移る。ST11の処理において、後続データチェックフラグが「チェック必要」か否かを判別し(ST11)、この判別が“YES”との判別であればST3の処理に移り、“NO”との判別であれば、ST1の処理に戻る。
上述のST8〜ST11の処理において、データ受信処理部54は、受信した後続データが、後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57に格納した後続データ最大値以内か否かを判別し、後続データ最大値以内でなければ、通信エラーが発生しているため、受信用先行・後続データ格納部52に格納した先行データを消去し、「チェック必要」を示すデータが格納されている場合には、「通信エラー発生」を示すデータを変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納する。
なお、後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部57に「チェック必要」を示すデータが格納されている場合とは、前述した図15に示すように、先行データが80〜85、8A及び8Bである場合である。先行データが86〜89である場合、すなわち図4に示すように「大当りファンファーレ表示」コマンド、「大当りラウンドV前表示」コマンド、「大当りラウンドV後表示」コマンド、「大当りインターバル表示」コマンド、及び「大当りエンディング表示」コマンドの後続データが最大値以内でない場合であっても、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58には、「通信エラー発生」を示すデータは格納されない。
次に、ST9の処理において、“YES”との判別がされた場合、第2のCPU41は、先行データに応じたコマンド受信処理を選択し(ST12)、先行データ及び後続データを内部処理用のデータに変換して内部処理用格納部に格納し(ST13)、変換前の先行データ及び後続データを消去する(ST14)。
上述のST12〜ST14の処理において、後続データが後続データ最大値以内である場合、すなわち一のコマンドを構成する先行データ及び後続データを受信した場合、データ受信処理部54は、各コマンドに応じた処理を行うために、各コマンドに応じた、すなわち先行データに応じたコマンド受信処理を選択する。例えば、先行データが80であれば、変動パターン指定コマンド受信処理を選択する。
続いて、データ受信処理部54は、受信用先行・後続データ格納部52に格納された先行データ及び後続データを内部処理用のデータに変換し、それぞれ内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納し、受信用先行・後続データ格納部52に格納された先行データ及び後続データを消去する。なお、後述のように、内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納されたデータは、通信メイン処理部63によって読み出され、液晶表示装置3の制御のために使用される。
次に、第2のCPU41は、図8のST15の処理において、前述のST12の処理で変動パターン指定コマンド受信処理を選択したか否かを判別する。この判別が“YES”であれば、変動コマンド受信チェックフラグを消去後、「変動パターン指定」コマンド受信済みとし(ST16)、通信チェックタイマ値を1秒にセットし(ST17)、通信チェックフラグを消去後、「時間エラーチェック必要」とし(ST18)、コマンド解析要求フラグをセットする(ST19)。
上述のST15〜ST19の処理において、データ受信処理部54は、「変動パターン指定」コマンド受信処理である場合、すなわち「変動パターン指定」コマンドを受信した場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されたデータを消去する。消去されるデータには、前述の「通信エラー発生」を示すデータがある。このため、図2に示す画像を液晶表示装置3に表示しているとき、「通信エラー発生」を示すデータが消去されると、後述のように液晶表示装置3に表示された図2の画像に代えて、受信したコマンドに応じた画像が表示される。
データ受信処理部54は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されたデータを消去後、「変動パターン指定」コマンド受信済みを示すデータを格納する。この「変動パターン指定」コマンド受信済みを示すデータは、後述のST21の処理において“コマンドの受信順序チェック”のために参照される。
続いて、データ受信処理部54は、通信チェックタイマ59を1秒にセットする。このタイマは、後述のST68の処理において“受信時間チェック”のために参照される。
次に、通信チェックフラグ格納部60に格納されたデータを消去し、「時間エラーチェック必要」を示すデータを格納する。通信チェックフラグ格納部60に格納されたデータは、通信チェックタイマ59のタイマ値をチェックする必要があるか否かを判別(後述のST67)するために参照される。なお、通信チェックフラグ格納部60に格納されるデータの内容を図16に示す。
次に、データ受信処理部54は、コマンド解析要求フラグをコマンド解析要求フラグ格納部61にセットする。このコマンド解析要求フラグがセットされると、後述のように(図12)、通信メイン処理部63は、内部処理用先行データ格納部55に格納された内部処理用先行データ及び内部処理用後続データ格納部56に格納された内部処理用後続データを読出し、これらのデータに基づいて液晶表示装置3を制御する。
再びST15の処理において“NO”との判別であれば、第2のCPU41は、前述のST12の処理で「左停止図柄指定」コマンド受信処理を選択したか否かを判別し(ST20)、この判別が“YES”であれば、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグが「変動パターン指定」コマンド受信済みのみか否かを判別する(ST21)。この判別が“YES”との判別であればST22の処理に移り、“NO”との判別であればST3の処理に移る。
ST22の処理において、変動コマンド受信チェックフラグの内容を消去し、その内容を「左停止図柄指定」コマンド受信済みとする。続いて、コマンド解析要求フラグをセットする(ST23)。
上述のST20〜ST23の処理において、データ受信処理部54は、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されているデータが「変動パターン指定」コマンド受信済みを示すデータのみか否かを判別し、この判別が“YES”の場合、すなわちコマンドの受信順序が正しい場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されていたデータを消去後、「左停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータを格納する。この「左停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータは、後述のST25の処理において“コマンドの受信順序チェック”のために参照される。一方、コマンドの受信順序が誤りの場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータを格納する。
再びST20の処理において“NO”との判別であれば、第2のCPU41は、図9のST24の処理を行う。ST24の処理において、前述のST12の処理で「右停止図柄指定」コマンド受信処理を選択したか否かを判別し、この判別が“YES”との判別であれば、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグの内容が「左停止図柄指定」コマンド受信済みのみか否かを判別する(ST25)。この判別が“YES”との判別であればST26の処理に移り、“NO”との判別であればST3の処理に移る。
続いて、変動コマンド受信チェックフラグの内容を消去し(ST26)、その内容を「右停止図柄指定」コマンド受信済みとする。続いて、コマンド解析要求フラグをセットする(ST27)。
上述のST24〜ST27の処理において、データ受信処理部54は、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されているデータが「左停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータのみか否かを判別し、この判別が“YES”の場合、すなわちコマンドの受信順序が正しい場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されていたデータを消去後、「右停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータを格納する。この「右停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータは、後述のST29の処理において“コマンドの受信順序チェック”のために参照される。一方、データの受信順序が誤りの場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータを格納する。
再びST24の処理において“NO”との判別であれば、第2のCPU41は、前述のST12の処理で「中停止図柄指定」コマンド受信処理を選択したか否かを判別し(ST28)、この判別が“YES”との判別であれば、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグの内容が「右停止図柄指定」コマンド受信済みのみか否かを判別する(ST29)。この判別が“YES”との判別であればST30の処理に移り、“NO”との判別であればST3の処理に移る。
続いて、変動コマンド受信チェックフラグの内容を消去し(ST30)、その内容を「中停止図柄指定」コマンド受信済みとする。続いて、コマンド解析要求フラグをセットする(ST31)。
上述のST28〜ST31の処理において、データ受信処理部54は、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されているデータが「右停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータのみか否かを判別し、この判別が“YES”の場合、すなわちコマンドの受信順序が正しい場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されていたデータを消去後、「中停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータを格納する。この「中停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータは、後述のST33の処理において“コマンドの受信順序チェック”のために参照される。一方、コマンドの受信順序が誤りの場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータを格納する。
再びST28の処理において“NO”との判別であれば、第2のCPU41は、図10のST32の処理を行う。ST32の処理において、前述のST12の処理で「全図柄停止」コマンド受信処理を選択したか否かを判別し、この判別が“YES”との判別であれば、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグの内容が「中停止図柄指定」コマンド受信済みのみか否かを判別する(ST33)。この判別が“YES”との判別であればST34の処理に移り、“NO”との判別であればST3の処理に移る。
ST34の処理において、第2のCPU41は、変動コマンド受信チェックフラグの内容を消去し、その内容を「中停止図柄指定」及び「全図柄停止」コマンド受信済みとする。続いて、コマンド解析要求フラグをセットする(ST35)。
上述のST32〜ST35の処理において、データ受信処理部54は、“コマンドの受信順序チェック”のために変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されているデータが「中停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータのみか否かを判別し、この判別が“YES”の場合、すなわちコマンドの受信順序が正しい場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されていたデータを消去後、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「中停止図柄指定」及び「全図柄停止」コマンド受信済みを示すデータを格納する。一方、データの受信順序が誤りの場合は、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータを格納する。
なお、「全図柄停止」コマンド受信処理において、「全図柄停止」コマンド受信済みを示すデータだけでなく、「中停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータを変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納するのは、後述のST70の処理における“受信時間チェック”のための不都合を解消するためである。
再びST32の処理において“NO”との判別であれば、第2のCPU41は、前述のST12の処理で大当りファンファーレ表示コマンド受信処理を選択したか否かを判別し(ST36)、この判別が“YES”との判別であれば、変動コマンド受信チェックフラグの内容を消去し(ST37)、通信チェックフラグの内容を消去し(ST38)、コマンド解析要求フラグをセットする(ST39)。
上述のST36〜ST39の処理において、データ受信処理部54は、「大当りファンファーレ表示」コマンド受信処理であると判別した場合には、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58及び通信チェックフラグ格納部60に格納されたデータを消去する。
図2に示す通信エラーが発生したことを報知する画像が液晶表示装置3に表示されているとき、後述のように、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58及び通信チェックフラグ格納部60には、それぞれ「通信エラー発生」及び「通信エラー画面表示中」を示すデータが格納されている。このとき、上述のように、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58及び通信チェックフラグ格納部60に格納されたデータが消去されると、後述の図13に示すST62及びST64〜ST66の処理が行われず、液晶表示装置3に表示された通信エラーを示す画像に代えて、大当りファンファーレを示す画像が表示されることとなる。
再びST36の処理において“NO”との判別であれば、第2のCPU41は、図11のST40の処理を行う。ST40の処理において、前述のST12の処理で「その他」コマンド受信処理を選択したか否かを判別し、この判別が“YES”との判別であれば、後続データが「電源投入時画面表示」コマンドを示すデータか否かを判別する(ST41)。
なお、「その他」コマンドの先行データは前述のように8A(H)であるが、前述のように後続データには、「電源投入時画面表示」コマンド及び「デモ画面表示」コマンドを示すデータがある。「電源投入時画面表示」コマンド又は「デモ画面表示」コマンドを示すデータのいずれかによってなすべき処理が異なるためにST41の処理が行われる。
ST41の判別が“YES”との判別であれば、変動コマンド受信チェックフラグを消去し(ST42)、通信チェックフラグを消去し(ST43)、コマンド解析要求フラグをセットする(ST44)。一方、ST41の判別が“NO”であれば、すなわち後続データが「デモ画面表示」コマンドを示すデータであれば、ST42及びST43の処理を行わずに、コマンド解析要求フラグをセットする(ST44)。
上述のST40〜ST44の処理において、データ受信処理部54は、後続データが「電源投入時画面表示」コマンドを示すデータであれば、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に格納されたデータを消去し、通信チェックフラグ格納部60に格納されたデータを消去する。続いて、コマンド解析要求フラグをコマンド解析要求フラグ格納部61にセットする。なお、後続データが「デモ画面表示」コマンドを示すデータであれば、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58及び通信チェックフラグ格納部60に格納されたデータの消去は行わずにコマンド解析要求フラグをセットする。
再びST40の処理において、“NO”との判別である場合、すなわち「エラー関連」コマンド受信処理である場合とは、主制御回路30と表示制御回路40との間の通信以外の部分において異常が発生した場合である。
以上が表示制御回路40が受信したコマンドを処理する第2のCPU41及びデータ受信処理部54の動作である。
なお、上述の図6〜図11のフローチャートにおいて、「大当りラウンドV前表示」コマンド、「大当りラウンドV後表示」コマンド、「大当りインターバル表示」コマンド、及び「大当りエンディング表示」コマンドの受信処理について省略したが、これらのコマンドの受信処理である場合には、ST37〜ST39の処理を行う。
次に、図12に示すフローチャートを参照して、前述の図6〜図13の処理の結果に基づく第2のCPU41(図3)の処理動作について説明すると共に、図5に示した通信メイン処理部63の処理動作について併せて説明する。
初めに、第2のCPU41は、後述の図13に示す通信エラーチェック処理を行う(ST51)。続いて、コマンド解析要求フラグがセットされているか否かを判別し(ST52)、この判別が“YES”との判別であればコマンド解析要求フラグを消去し(ST53)、液晶表示装置3の駆動処理を行い、通信チェックタイマ値を減算し、ST51の処理に戻る。ST52の処理における判別が“NO”であれば、通信チェックタイマ値を減算し(ST55)、ST51の処理に戻る。なお、本実施例においては、ST51〜ST55に示す処理は1/30秒間隔で行われる。ST55の処理において、通信チェックタイマの値は、1/30秒減算される。
上述のST51〜ST55の処理において、通信メイン処理部63は、通信エラーチェック処理部62へ通信エラーチェック処理の動作命令を行う。なお、通信エラーチェック処理部62の動作については、後述の図13に示すフローチャートの説明と併せて説明する。
続いて、通信メイン処理部63は、コマンド解析要求フラグ格納部61にコマンド解析要求フラグがセットされているか否かを判別する。コマンド解析要求フラグがセットされている場合は、コマンド解析要求フラグを消去し、内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納されたデータを読出し、これらのデータに基づいて画像駆動処理部64を制御する。画像駆動処理部64は、通信メイン処理部63の指令に基づいて液晶表示装置3を駆動する。続いて、通信チェックタイマ59のタイマの値を減算する。
以上が通信メイン処理部63の動作である。
次に、図13に示すフローチャートを参照して、通信エラーチェック処理についての第2のCPU41の処理動作について説明すると共に、図5に示した通信エラーチェック処理部62の処理動作について併せて説明する。
初めに第2のCPU41は、通信チェックフラグが「通信エラー画面表示中」か否かを判別し(ST61)、この判別が“YES”との判別であればコマンド解析要求フラグを消去する(ST62)。このST62の処理で消去されるフラグは、前述のST23、ST27、ST31、ST35及びST44(ST41の判別が“NO”の場合)の処理でセットされたフラグである。一方、ST19、ST39及びST44(ST41の判別が“YES”の場合)でセットされたコマンド解析要求フラグは、このコマンド解析要求フラグをセットする前の処理において、例えば、ST19においてはST18の処理において通信チェックフラグが消去されるので、ST62の処理が行われないのでコマンド解析要求フラグは消去されない。すなわち、ST61の処理において“YES”との判別がされることはない。
なお、後述のように、通信チェックフラグが「通信エラー画面表示中」である場合には、液晶表示装置3には、図2に示す画像が表示されている状態にあるが、上述のように、通信チェックフラグが消去されれば、「通信エラー画面表示中」も消去されることとなり、液晶表示装置3の図2に示す画像に代えて、受信したコマンドに応じた画像が表示される。
続いて、ST61の判別が“NO”であれば、変動コマンド受信チェックフラグは「通信エラー発生」か否かを判別する(ST63)。この判別が“YES”の場合には、通信チェックフラグを「通信エラー画面表示中」とする(ST64)。なお、ST63の処理で“YES”との判別がなされるのは、前述のST3の処理がなされた場合である。すなわち、前述のST2の判別が“YES”である場合、ST5の判別が“NO”である場合、ST8の判別が“YES”である場合、ST11の判別が“YES”である場合、前述のST21、ST25、ST29及びST33の判別が“NO”である場合(コマンドの受信順序が異なる場合)である。
続いて、通信エラー画面表示用の各種データの設定を行い(ST65)、コマンド解析要求フラグをセットする(ST66)。
上述のST61〜ST66の処理において、通信エラーチェック処理部62は、通信チェックフラグ格納部60に「通信エラー画面表示中」を示すデータが格納されているか否かを判別する。「通信エラー画面表示中」を示すデータが格納されていれば、コマンド解析要求フラグ格納部61に格納されたデータを消去する。一方、通信チェックフラグ格納部60に「通信エラー画面表示中」を示すデータが格納されていなければ、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「通信エラー発生」を示すデータが格納されているか否かを判別し、この判別が“YES”であれば通信チェックフラグ格納部60に「通信エラー画面表示中」を示すデータを格納し、図2に示す画像を表示するために必要な内部処理用の先行データ及び後続データを内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納する。なお、図2に示す画像を表示するために必要な内部処理用の先行データ及び後続データは、通信エラーチェック処理部62が備えている。
続いて、コマンド解析要求フラグをコマンド解析要求フラグ格納部61にセットする。コマンド解析要求フラグがセットされると、通信メイン処理部63は、前述のように後続データを内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納されたデータを読み出して、これらのデータに基づいて画像駆動処理部64を制御する。画像駆動処理部64は、通信メイン処理部63の指令に基づいて、図2に示す画像を表示するように液晶表示装置3を駆動する。
次に、ST63の判別が“NO”であれば、第2のCPU41は、通信チェックフラグが「時間エラーチェック必要」か否かを判別する(ST67)。この判別が“YES”とされるのは、前述のST18の処理で「時間エラーチェック必要」とされてから、ST38の処理で通信チェックフラグが消去されるまでの間である。なお、ST43の処理においても通信チェックフラグが消去される。
すなわち、ST67の処理では、「変動パターン指定」コマンドを受信してから1秒以内に「中停止図柄指定」コマンドを受信したか否かを判別する“受信時間チェック”を行うか否かの判別をする。
ST67の判別が“YES”であれば、“受信時間チェック”のための通信チェックタイマは1秒経過したか否かを判別し(ST68)、この判別が“YES”であれば、通信チェックフラグを「時間エラーチェック不要」とする。
続いて、変動コマンド受信チェックフラグが「中停止図柄指定」コマンド受信済みか否かを判別する(ST70)。変動コマンド受信チェックフラグが「中停止図柄指定」コマンド受信済みであるのは、前述の「中停止図柄指定」コマンド受信処理においてST30の処理が行われた場合、又は「全図柄停止」コマンド受信処理においてST34の処理が行われた場合である。
なお、ST34の処理において、変動コマンド受信チェックフラグを「全図柄停止」コマンド受信済みだけでなく「中停止図柄指定」コマンド受信済みとするのは、「変動パターン指定」コマンドを受信してから1秒以内に「中停止図柄指定」コマンドを受信し、更に「全図柄停止」コマンドを受信した場合に通信エラーとしないためである。
ST70の判別が“NO”であれば、前述のST64の処理に移る。
上述のST67〜ST70の処理において、通信エラーチェック処理部62は、通信チェックフラグ格納部60に「時間エラーチェック必要」を示すデータが格納されているか否かを判別する。このデータが格納されていれば、通信チェックタイマ59の値が1秒経過したか否かを判別する。1秒経過している場合には、通信チェックフラグ格納部60に「時間エラーチェック不要」を示すデータを格納し、変動コマンド受信チェックフラグ格納部58に「中停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータが格納されているか否かを判別する。「中停止図柄指定」コマンド受信済みを示すデータが格納されていなければ、前述のように通信チェックフラグ格納部60に「通信エラー画面表示中」を示すデータを格納し、図2に示す画像を表示するために必要な内部処理用の先行データ及び後続データを内部処理用先行データ格納部55及び内部処理用後続データ格納部56に格納する。続いて、コマンド解析要求フラグをコマンド解析要求フラグ格納部61にセットする。
以上が、本実施例の表示制御回路40の第2のCPU41の処理動作である。
次に、図17を参照して表示制御回路40が各コマンドを受信したとき、後続データが後続データ最大値以内でない場合の対処、及び液晶表示装置3に表示された図2に示す画像に代えて、受信したコマンドに応じた画像を表示するか否かについて説明する。
初めに、後続データ最大値以内でない場合の対処について説明する。
後続データ最大値以内であるか否かの判別は、前述のST9(図7)の処理で行われる。後続データ最大値以内でない場合、後続データチェックフラグは「チェック必要」か否かの判別(ST11)が“YES”であれば、液晶表示装置3に図2に示す画像が表示され、一方、この判別が“NO”であれば図2に示す画像は表示されない。すなわち、後続データが後続データ最大値以内でなくとも、後続データチェックフラグが「チェック必要」でなければ(「チェック不要」であれば)、液晶表示装置3には、図2に示す画像は表示されない。
後続データチェックフラグが「チェック必要」とされるか否かは、ST6の処理の内容によるが、先行データに応じて格納されるデータの内容は、前述の図15に示す通りである。従って、各コマンドの後続データが後続データ最大値以内でない場合の液晶表示装置3の表示は図17に示すようになる。例えば、「変動パターン指定」コマンドの後続データが後続データ最大値以内でない場合は、図2に示す画像が液晶表示装置3に表示される。また、「大当りファンファーレ表示」コマンドの後続データが後続データ最大値以内でない場合は、図2に示す画像を液晶表示装置3に表示するといった対処は行わず、現在の液晶表示装置3の表示を維持する。
次に、各コマンドを表示制御回路40が受信したとき、液晶表示装置3に表示された図2に示す画像を代えて、コマンドに応じた画像を表示するか否かについて図17を参照して説明する。
前述のように、通信チェックフラグが「通信エラー画面表示中」である場合、すなわち図13のST64の処理が行われた後、ST61の処理で“YES”との判別がされている間は、液晶表示装置3には、図2に示す画像が表示される。すなわち、通信チェックフラグが「通信エラー画面表示中」でなければ、液晶表示装置3には図2に示す画像が表示されないこととなる。
通信チェックフラグの内容が消去されるのは、前述のST18(図8)、ST38(図10)及びST43(図11)の処理がされた場合である。すなわち、「変動パターン指定」コマンドを受信したとき、「大当りファンファーレ表示」コマンドを受信したとき、及び「その他」コマンドの「電源投入時画面表示」コマンドを受信したときに通信チェックフラグの内容が消去され、液晶表示装置3にコマンドに応じた画像が表示される。なお、前述のように、「大当りファンファーレ表示」コマンドを受信したときと同様の処理がされる「大当りラウンドV前表示」コマンド、「大当りラウンドV後表示」コマンド、「大当りインターバル表示」コマンド、及び「大当りエンディング表示」コマンドを受信した場合も通信チェックフラグの内容が消去され、液晶表示装置3には、コマンドに応じた画像が表示される。また、例えば、通信チェックフラグが「通信エラー画面表示中」である場合に「中停止図柄指定」コマンドを受信しても、液晶表示装置3の通信エラー画面に代えて、「中停止図柄指定」コマンドに応じた画像が表示されることはない。
以上、本実施例について説明したが、通信エラーが発生したことを遊技者に報知する画像は、図2に示す画像に限られず、例えば「画面に異常がありますがゲームの進行には支障がありません」とのお詫びの文面を表示する画像を液晶表示装置3に表示するようにしてもよい。この表示により、図2に示す「通信エラー」と表示するのと比較して、遊技者の心理により安心感を与えることができる。また、文面を表示する画像に代えて、図18に示すように、通常の遊技において液晶表示装置3に表示される演出内容とは別の、或いはこれと関連した静止画像を表示したり、動画を表示したりすることもできる。
また、実施例では本発明をパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが例えば、液晶、CRT等の表示装置を備えたスロットマシンに適用するようにしてもよい。
1…パチンコ遊技機、2…LED表示装置、3…液晶表示装置、4…始動入賞口、5…大入賞口、6a,6b…LED作動用ゲート、10…遊技盤面、11a,11b…ランプ付き風車、12a,12b…風車、13a,13b,13c,13d,13f,13g…一般入賞口、14a,14b…盤面サイドランプ、15…図柄変動記憶ランプ、16…LED作動記憶ランプ、20…LED作動用センサ、21…大入賞球センサ、22…始動入賞球センサ、23…発射球センサ、24…戻り球センサ、30…主制御回路、31…第1のCPU、32,33…I/Oポート、34…第1のROM、35…第1のRAM、40…表示制御回路、41…第2のCPU、42,43…I/Oポート、44…第2のROM、45…第2のRAM、46…音声制御回路、47…賞球制御回路、48…スピーカ、49…賞球装置、51…受信部、52…受信用先行・後続データ格納部、54…データ受信処理部、55…内部処理用先行データ格納部、56…内部処理用後続データ格納部、57…後続データ最大値及び後続データチェックフラグ格納部、58…変動コマンド受信チェックフラグ格納部、59…通信チェックタイマ、60…通信チェックフラグ格納部、61…コマンド解析要求フラグ格納部、62…通信エラーチェック処理部、63…通信メイン処理部、64…画像駆動処理部。