JP4362863B2 - メッキ方法及びメッキ前処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メッキ方法及びメッキ前処理方法に関し、より詳しくは、樹脂基材の表面に金属膜を形成するメッキ方法、並びにそのための前処理方法に関する。
樹脂等の炭素原子含有材料からなる基材の表面に金属膜を形成するメッキ方法としては、いわゆる蒸着法、無電解メッキ法等が知られているが、一般に樹脂材料は金属材料との密着性に劣るため、予め基材表面を改質(メッキ前処理)した後でなければ基材の表面に金属膜を形成することができないという問題があった。そのため、従来から様々なメッキ前処理方法が検討されており、蒸着法によるメッキ方法に関するメッキ前処理方法としては、コロナ放電処理、プラズマ照射処理といった方法が行われてきた。また、無電解メッキ法によるメッキ方法に関するメッキ前処理方法としては、エッチャントを用いたエッチング処理、レーザー照射処理、プラズマ照射処理、オゾン照射処理、紫外線照射処理といった方法が行われており、以下の特許文献1〜4にはメッキ前処理方法として紫外線照射処理を用いた無電解メッキ方法が記載されている。
しかしながら、上記従来のいずれのメッキ前処理方法を用いても種々の樹脂基材と金属膜との間の密着性の向上には限界があり、さらにコロナ放電処理やプラズマ照射処理や紫外線照射においては、活性化された表面が比較的早期に失活してしまうため、メッキ前処理後すぐにメッキ工程に移行しなければならず工程上の制約が大きいという問題があった。また、エッチング処理やレーザー照射処理やオゾン照射処理はいずれも、原理的に樹脂基材表面を粗面化してアンカー(投錨)形状とすることによって金属膜との間の密着性を高める方法であるが、下地である樹脂基材の表面粗さを反映して金属膜の表面が荒れてしまい、その被覆性、慴動性、形状精度、電気特性、機械強度等が低下するという問題もあった。
特開平8−253869号公報 特開平6−87964号公報 特開平10−310873号公報 特開2003−27250号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、樹脂基材の表面に従来のような別個のメッキ前処理を施すことなく密着性が高くかつ表面平滑性に優れた金属膜を直接的に形成することが可能なメッキ方法、並びに、メッキ前処理により活性化された基材表面の活性状態が長時間保持され、しかも基材表面を粗面化することなく密着性が高くかつ表面平滑性に優れた金属膜を形成することを可能とするメッキ前処理方法及びその工程を含むメッキ方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、メッキ方法或いはメッキ前処理方法として、樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させることにより上記目的が達成可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1のメッキ方法は、樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させて前記基材上に金属膜を形成せしめることを特徴とするメッキ方法である。
また、本発明の第2のメッキ方法は、
樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させて前記基材上に金属膜を形成せしめるメッキ前処理工程と、
前記基材の表面に形成された前記金属膜の上に無電解メッキ法及び/又は電気メッキ法により更なる金属膜を形成せしめるメッキ工程と、
を含むことを特徴とするメッキ方法である。
さらに、本発明のメッキ前処理方法は、樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させて前記基材上に金属膜を形成せしめることを特徴とするメッキ前処理方法である。
前記本発明の第1のメッキ方法、第2のメッキ方法並びにメッキ前処理方法においては、前記真空紫外光及び前記飛散粒子が、金属からなるターゲットにパルス幅が10ピコ秒〜100ナノ秒でかつ照射強度が10W/cm〜1012W/cmであるパルスレーザー光を照射して発生せしめたものであることが好ましい。
なお、上記本発明の方法によって樹脂基材上に密着強度が高くかつ表面平滑性に優れた金属膜が形成されるようになる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、金属材料からなるターゲットにパルス幅10ピコ秒〜100ナノ秒でかつ照射強度が10W/cm〜1012W/cmであるパルスレーザー光が照射されると、ターゲット表面に高温のプラズマが形成され、そのプラズマから波長50nm〜100nmの真空紫外光が発生する。このような真空紫外光は樹脂(炭素原子)に対する吸収率が高いので、樹脂基材にこの真空紫外光が照射されると、基材表面では炭素原子の外殻電子であるp電子が励起もしくは電離することにより炭素原子とその炭素原子に結合する原子との間の結合が破壊され、樹脂基材の表面が粗面化されることなく活性化されて活性末端が形成される。一方、上記レーザー光が照射されたターゲット表面からはターゲットを構成する材料に応じて金属を含む原子又はクラスタが高いエネルギーをもって飛散するほか、上記プラズマ内部もしくはプラズマにより加熱されたターゲット表面では、ターゲットを構成する材料が蒸発することにより形成された中性原子、イオン、並びに前記の中性原子およびイオンのうちのいくつかが結合して形成されたクラスタが高いエネルギーをもって飛散する。そして、このような飛散粒子が前記真空紫外光により活性化された樹脂基材上に到達すると、飛散粒子は高いエネルギーをもっているため基材上に強固に付着・堆積し、活性末端が飛散粒子により固定化されて基材表面が活性な状態に維持されると共に基材表面上に十分な密着強度をもって金属膜が形成される。そのため、本発明の第1のメッキ方法によれば、従来のような別個のメッキ前処理を施すことなく、樹脂基材の表面に密着強度が高くかつ表面平滑性に優れた金属膜が直接的に形成されるようになると本発明者らは推察する。また、本発明の第2のメッキ方法並びに本発明のメッキ前処理方法によれば、基材表面が粗面化されることなく活性な状態に長時間にわたって維持されるようになり、しかもこのように活性化されている基材表面上に強固に密着して形成された金属膜が続いての無電解メッキ法における触媒又は電気メッキ法における電極として作用するため、密着強度が高くかつ表面平滑性に優れた厚膜化された金属膜が形成されるようになると本発明者らは推察する。
ここでいう波長50nm〜100nmの真空紫外光とは、50nm〜100nmの波長領域における少なくとも一部の波長を有する真空紫外光のことをいうが、以下の条件のうちの少なくとも一つの条件を満たしていることが好ましい。
(i)50nm〜100nmの波長領域に少なくとも一つの光強度のピークを有すること、
(ii)50nm〜100nmの波長領域の光の全エネルギーが100nm〜150nmの波長領域の光の全エネルギーより高いこと、
(iii)50nm〜100nmの波長領域の光の全エネルギーが50nm以下の波長領域の光の全エネルギーより高いこと
(iv)50nm〜100nmの波長領域の光のエネルギー密度が基材上で0.1μJ/cm〜10mJ/cm(より好ましくは1μJ/cm〜100μJ/cm)であること。なお、基材上における前記エネルギー密度が0.1μJ/cmより低くなると処理に要する時間が過度に長くなってしまう傾向にあり、他方、10mJ/cmより高くなると基材が分解されてしまう傾向にある。
また、前記本発明の第1のメッキ方法、第2のメッキ方法並びにメッキ前処理方法においては、所望のパターンに対応して形成された開口部を有するマスクを前記基材の表面上に形成するマスキング工程が更に含まれていてもよく、その場合は前記基材の表面のうち前記開口部に対応する部分に前記真空紫外光が照射されつつ前記飛散粒子が堆積して金属膜が形成されることとなる。したがって、本発明の第1のメッキ方法においてこのように基材表面を予めマスキングしておくと、樹脂基材の表面に密着性が高くかつ所望のパターンに形成された金属膜が直接的に形成される。また、本発明の第2のメッキ方法並びにメッキ前処理方法においてこのように基材表面を予めマスキングしておくと、メッキ前処理工程において樹脂基材の表面に密着性が高くかつ所望のパターンに形成された金属膜が形成される。そして、このように形成された金属膜が続いての無電解メッキ法における触媒又は電気メッキ法における電極として作用するため、かかる金属膜が存在する部分にのみ更なる金属膜が形成され、密着性が高くかつ所望のパターンに形成された厚膜化された金属膜が得られる。
さらに、前記本発明の第1のメッキ方法、第2のメッキ方法並びにメッキ前処理方法においては、容器内での減圧状態下、及び/又は、容器内若しくは容器外のいずれかでの水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びアルゴンガスからなる群から選択される少なくとも一種のガスを含有するシールドガス雰囲気下において前記基材の表面に前記飛散粒子を堆積せしめることが好ましい。このように内部が減圧状態となっている容器を用いると、真空紫外光が空気中の酸素等の真空紫外光吸収物質に吸収されることなく樹脂基材表面に照射され、樹脂基材表面がより効率良く活性化される傾向にある。また、シールドガス雰囲気下で処理をすると、減圧状態とせずとも真空紫外光が真空紫外光吸収物質に吸収されることなく樹脂基材表面に照射され、樹脂基材表面がより効率良く活性化される傾向にある。さらに、後者の場合、前者の場合に比べて真空ポンプや耐圧容器を用いる必要がなくなるため、装置の簡便性および低コストという点でより好ましい傾向にある。
本発明の第1のメッキ方法によれば、樹脂基材の表面に、従来のような別個のメッキ前処理を施すことなく、密着性が高くかつ表面平滑性に優れた金属膜を直接的に形成することが可能となる。
また、本発明のメッキ前処理方法によれば、樹脂基材の表面を粗面化することなく活性化し、その活性状態を長時間にわたって維持させることが可能となり、さらにこのように活性化された基材表面上に強固に密着して形成される金属膜を無電解メッキ法における触媒や電気メッキ法における電極として作用させることが可能となる。したがって、本発明の第2のメッキ方法によれば、樹脂基材の表面に密着性が高くかつ表面平滑性に優れた厚膜化された金属膜を形成することが可能となり、更にメッキ前処理工程とメッキ工程とを別個独立に実施することが可能となる。
以下、本発明の第1のメッキ方法、第2のメッキ方法並びにメッキ前処理方法をそれらの好適な実施形態に即して詳細に説明する。先ず、本発明の第1のメッキ方法の好適な実施形態、並びに本発明の第2のメッキ方法に好適な本発明のメッキ前処理方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は本発明の第1のメッキ方法を実施するのに好適なメッキ装置の一実施形態の基本構成を示す模式図である。また、図1に示すメッキ装置はそのまま本発明のメッキ前処理方法を実施するのに好適なメッキ前処理装置としても用いられ、すなわち図1は本発明のメッキ前処理方法を実施するのに好適なメッキ前処理装置の一実施形態の基本構成を示す模式図でもある。図1に示す装置はいわゆるレーザーアブレーション装置1として構成されており、レーザー光源2と、レーザー光源2から発せられたレーザー光Lが導入される処理容器3とを備えており、処理容器3の内部にはレーザー光Lが照射されるターゲット4と、表面に金属膜5が形成されるべき基材6とが配置されている。
レーザー光源2は、パルス幅が10ピコ秒〜100ナノ秒(好ましくは100ピコ秒〜100ナノ秒)のパルスレーザー光を照射することができるレーザー光発生装置であればよく、特に制限されないが、例えばYAGレーザー装置、エキシマレーザー装置によって構成され、中でもYAGレーザー装置によって構成されることが好ましい。そして、レーザー光源2は、処理容器3の内部に配置されているターゲット4に向かってレーザー光Lを照射する位置に配置されている。また、図示はしていないが、レーザー光Lをターゲット4に照射した際にターゲット4の表面から金属の飛散粒子aおよび真空紫外光Lが効率的に発生するように、レーザー光Lの光路の途中にレンズ、鏡等を適宜配置してレーザー光のエネルギー密度や照射角度を調整してもよい。特に、集光レンズ(図示せず)を処理容器3の内部または外部に配置して、ターゲット4に照射されるパルスレーザー光Lの照射強度が10W/cm〜1012W/cmとなるようにすることが好ましく、10W/cm〜1011W/cmとなるようにすることが特に好ましい。
処理容器3は、少なくともターゲット4と基材6とを内部に収容するための容器(例えばステンレス鋼製の容器)であり、レーザー光Lを容器3内に配置されたターゲット4の表面に導入するための窓7(例えば石英製の窓)を備えている。また、処理容器3には真空ポンプ(図示せず)が接続されており、容器3の内部を所定圧力の減圧状態に維持することが可能となっている。このように内部が減圧状態となる容器3を用いると、真空紫外光Lが空気中の酸素等の真空紫外光吸収物質に吸収されることなく基材6の表面に照射され、基材6の表面がより効率良く活性化される。なお、容器3の内部を減圧状態に維持する際の圧力としては、1Torr以下の圧力が好ましく、1×10−3Torr以下の圧力がより好ましい。また、酸素分圧及び/又は窒素分圧が1Torr以下の圧力となるようにすることが好ましい。
ターゲット4は、前述のレーザー光Lの照射により金属の飛散粒子を発生する材料からなるものであればよく、各種の金属からなるものが好ましく用いられる。このような金属材料としては、各種の遷移元素金属、典型元素金属、半金属(メタロイド)、又はそれらの合金を用いることができ、例えば、Cu、Al、Ti、Si、Cr、Pt、Au、Ag、Zr、Mg、Ni、Fe、Co、Zn、Sn、W、Be、Ge、Mn、Mo、Nb、Ta、Hf、Pd、Rh、それらを主成分とする合金等が挙げられ、複数の金属材料を組み合わせたものであってもよい。そして、第1のメッキ方法に用いるターゲット4としては、メッキ膜の使用目的の観点から、上記金属材料の中から適宜選択することができる。また、メッキ前処理方法に用いるターゲット4としては、後述する無電解メッキ工程において触媒としてより効果的に作用するという観点から、上記金属材料の中でもPd、Au、Ag、Pt、Sn、Ni、Co、Fe、Cu、Rhが好適に使用可能であり、特にPd、Au、Pt、Agが好ましい。また、電気メッキ工程においては電極として使用する全ての金属が使用可能であり、特にコストの点からAl、Cuが好ましい。なお、ターゲット4の形状等は特に制限されず、板状、ロッド状等に成形された前記ターゲット材料からなるバルク材や、前記ターゲット材料をテープ上に塗布、蒸着等によって形成したテープ状ターゲット等を用いることができる。
基材6は、その表面に金属膜5が形成されるべき樹脂からなる基材であり、具体的には得られる製品の用途等によって適宜決定される。このような樹脂からなる基材としては、少なくともその表面近傍に炭素原子を含有しているものであればよく、慣用の樹脂基材を用いることができ。このような樹脂基材としては、オレフィン系樹脂{ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−ブテン−ジエン共重合体、ポリメチルペンテン等}、ブチルゴム、ポリエステル、ポリカーボーネート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルケトン、ポリフタルアミド、ポリエーテルニトリル、ポリベンズイミダゾール、ポリカルボジイミド、アクリル樹脂{ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリルアミド等}、アクリルゴム、フッ素樹脂{ポリ4フッ素化エチレン等}、フッ素ゴム、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、ポリシラン、シリコーン樹脂(ポリシロキサン等)、シリコーンゴム、ウレタン樹脂、スチレン樹脂{ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−水添ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等}、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等の重合体(単独重合体又は共重合体)、並びにそれらの積層体からなる基材が挙げられる。また、このような樹脂基材は、必要に応じて染料、顔料、繊維状補強物(ガラス繊維等)、粒子状補強物(タルク、カーボンブラック等)、可塑剤、難燃剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、耐候性付与剤、帯電防止剤、透明性改良剤、紫外線吸収剤等の添加剤を適量含有していてもよい。なお、このような樹脂からなる基材6の形状や厚さは特に制限されず、得られる製品の用途等によってフィルム状、板状、各種形状の成形体等が適宜選択される。
上述の基材6とターゲット4との位置的関係は特に限定されず、基材6の表面にターゲット4の表面から発生した真空紫外光Lが確実に照射されかつ飛散粒子aが効率良く堆積するようにターゲット4に対して基材6が適宜配置され、図1においてはターゲット4の法線に対する角度Θが45°となる位置に基材6が配置されている。また、ターゲット4にはターゲット駆動装置(例えばターゲット回転台、図示せず)を接続することができ、その場合はレーザー光Lの照射位置にターゲットの新鮮な面(レーザー光未照射面)が順次繰り出されるようにできる。さらに、基材6にも基材駆動装置(例えば基材回転台、図示せず)が接続され、基材6の表面がより均一に活性化されるようになっていてもよい。
以上、本発明の第1のメッキ方法を実施するのに好適なメッキ装置の一実施形態並びに本発明のメッキ前処理方法を実施するのに好適なメッキ前処理装置の一実施形態について説明したが、本発明に好適な装置は上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、例えば、上記実施形態では処理容器3が真空ポンプ(図示せず)に接続されているが、水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガスおよびアルゴンガスからなる群から選択される少なくとも一種のシールドガスを導入するためのガスボンベ(図示せず)に接続されていてもよく、その場合は容器3の内部を所定のシールドガス雰囲気に維持することが可能となる。このように内部がシールドガス雰囲気となっている容器3を用いると、容器3内を減圧状態とせずとも真空紫外光Lが真空紫外光吸収物質に吸収されることなく基材6の表面に照射され、基材6の表面がより効率良く活性化される。また、処理容器3に真空ポンプ(図示せず)およびガスボンベ(図示せず)の双方を接続し、容器3の内部を所定のシールドガス雰囲気にすると共に所定の圧力条件に維持することが好適である。このような条件としては、例えばヘリウムガス雰囲気で大気圧以下の圧力が好ましく、500Torr以下の圧力がより好ましい。また、酸素分圧及び/又は窒素分圧が1Torr以下の圧力となるようにすることが好ましい。
また、上記実施形態ではレーザー光源2が処理容器3の外部に配置されているが、処理容器3の内部に配置されていてもよく、その場合はレーザー光Lを容器3内に導入するための窓7は不要となる。
更に、上記実施形態ではターゲット4の法線に対する角度Θが45°となる位置に基材6が配置されているが、このような位置関係に特に限定されるものではなく、ターゲット4の法線に対する角度Θが0°〜80°程度の範囲となる位置に基材6が配置されていてもよい。また、例えば樹脂からなる基材6としてレーザー光Lを透過可能なものを用い、基材6をレーザー光源2とターゲット4との間にターゲット4に対して対向配置せしめ、基材6を透過したレーザー光Lがターゲット4に照射されるようにしてもよい。
また、ターゲット4としてレーザー光Lを透過可能な透明フィルム上に薄い金属膜を付着させたものを用い、ターゲット4をレーザー光源2と基材6との間に透明フィルム上の金属膜が基材6の側を向くように配置せしめ、ターゲット4の裏面(透明フィルム側)から金属膜表面(ターゲット材料側)に透過したレーザー光Lによってターゲット4の金属膜表面(ターゲット材料側)から真空紫外光Lおよび飛散粒子aが発生し、それらが基材6の表面に供給されるようにしてもよい。このような構成にすると、比較的大型の基材に対するメッキ処理並びにメッキ前処理がより容易になる傾向にある。また、このような構成に用いるターゲットとしては、レーザー光に対して透明なフィルム(例えばPETフィルム)上に前述のターゲット材料を蒸着、貼着等により積層したテープ状ターゲットが好ましい。
次に、本発明の第1のメッキ方法の好適な一実施形態、並びに本発明の第2のメッキ方法に好適な本発明のメッキ前処理方法の好適な一実施形態について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の第1のメッキ方法並びに本発明のメッキ前処理方法においては、前述のターゲット4にパルス幅10ピコ秒〜100ナノ秒(好ましくは100ピコ秒〜100ナノ秒)のパルスレーザー光Lがレーザー光源2から照射される。すると、ターゲット4の表面に高温のプラズマPが形成され、そのプラズマPから波長50nm〜100nmの真空紫外光Lが発生する。また、それと同時に、レーザー光Lが照射されたターゲット4の表面からはターゲットを構成する材料に応じて金属を含む原子又はクラスタが高いエネルギーをもって飛散するほか、プラズマP内部もしくはプラズマPにより加熱されたターゲット4の表面からは、ターゲットを構成する材料が蒸発することにより形成された中性原子、イオン、並びに前記の中性原子およびイオンのうちのいくつかが結合して形成されたクラスタが高いエネルギーをもって飛散する。なお、パルスレーザー光Lのパルス幅が10ピコ秒未満では短時間にレーザーのエネルギーが集中してターゲットに照射されるため波長50nm未満の光が発生するようになり、他方、100ナノ秒を超えるとレーザーのエネルギーが時間的に十分集中して照射されないため発生する光の波長が100nmを超えてしまう。また、発生する光Lの波長が50nm未満の場合並びに100nm超の場合はいずれも、樹脂(炭素原子)に対する光Lの吸収率が低くなり、樹脂基材6の表面が十分に活性化されず、形成される金属膜5と樹脂基材6との密着強度が不十分となる。さらに、ターゲット4に照射されるパルスレーザー光Lの照射強度が10W/cm〜1012W/cmであることが好ましい。パルスレーザー光Lの照射強度が10W/cm未満では波長50nm〜100nmの真空紫外光Lが十分に発生しない傾向にあり、他方、1012W/cmを超えるとターゲットに照射されたときに発生する電磁波の主たる波長域が50nm以下の波長域になるため、波長50nm〜100nmの真空紫外光Lの光量が減少してしまう傾向にある。
そして、このようにパルスレーザー光Lの照射によりターゲット4の表面から発生した各種飛散粒子(アブレータ)aは、真空紫外光Lと共に樹脂基材6の表面に供給される。このようにして基材6の表面に照射された真空紫外光L樹脂(炭素原子)に対する吸収率が高いので、真空紫外光Lが照射された樹脂基材6の表面は十分に活性化される。そこに、飛散粒子aが高いエネルギーをもって到達するため、飛散粒子aは基材6上に強固に付着・堆積し、基材6の表面が活性な状態に長時間にわたって維持されるようになると共に基材6の表面上に十分な密着強度をもって金属膜5が形成される。
そのため、本発明の第1のメッキ方法によれば、従来のような別個のメッキ前処理を施すことなく、樹脂基材6の表面に密着性の高い金属膜(メッキ膜)5が直接的に形成される。そして、本発明の第1のメッキ方法によれば、従来のような別個のメッキ前処理により基材表面が粗面化されないため、樹脂基材6の表面に形成される金属膜5は表面平滑性に優れたものとなる。なお、本発明の第1のメッキ方法において基材6の表面に形成される金属膜(メッキ膜)5の厚さは特に制限されず、得られるメッキ製品の用途等に応じて適宜決定されるが、一般的には0.1μm〜100μm程度が好ましく、0.5μm〜30μm程度がより好ましい。また、本発明の第1のメッキ方法において基材6の表面に金属膜(メッキ膜)5を形成させるのに要する時間(レーザー光照射時間)も特に制限されず、金属膜の厚さが所望のメッキ厚となるように適宜決定されるが、一般的には1秒〜1時間程度が好ましく、30秒〜30分程度がより好ましい。
また、本発明のメッキ前処理方法によれば、樹脂基材6の表面が粗面化されることなく活性な状態に長時間にわたって維持されるようになり、しかもこのように活性化されている基材表面上に強固に密着して形成された金属膜(触媒層又は電極層)5が続いての無電解メッキ法における触媒又は電気メッキ法における電極として作用するようになる。そのため、本発明のメッキ前処理の後に後述する無電解メッキ及び/又は電気メッキを実施することにより、樹脂基材6の表面に形成された金属膜(触媒層又は電極層)5の上に、金属膜5を介して基板6と強固に密着した更なる金属膜(メッキ膜)が形成される。そして、本発明のメッキ前処理方法によれば、前述の通り基材表面が粗面化されないため、樹脂基材6の表面に形成される金属膜(触媒層又は電極層、並びにメッキ膜)は表面平滑性に優れたものとなる。なお、本発明のメッキ前処理方法において基材6の表面に形成される金属膜(触媒層又は電極層)5の厚さは特に制限されず、後述する無電解メッキ及び/又は電気メッキにおいて十分な触媒又は電極作用が奏されるように適宜決定されるが、触媒としては1nm〜100nm程度が好ましく、電極としては300nm〜1μm程度が好ましい。また、本発明のメッキ前処理方法において基材6の表面に金属膜(触媒層又は電極層)5を形成させるのに要する時間(レーザー光照射時間)も特に制限されず、金属膜の厚さが所望の厚さとなるように適宜決定されるが、一般的には1秒〜1時間程度が好ましく、30秒〜30分程度がより好ましい。
なお、上述の本発明の第1のメッキ方法並びに本発明のメッキ前処理方法においては、基材6の表面を活性化させる際に基材を高温に加熱する必要はなく、基材温度は特に制限されないが、一般的には室温程度であればよい。
また、本発明の第1のメッキ方法、並びに、本発明の第2のメッキ方法に好適な本発明のメッキ前処理方法においては、所望のパターンに対応して形成された開口部を有するマスク(図示せず)を前記基材6の表面上に予め形成しておき(マスキング工程)、その後に前述の本発明の第1のメッキ方法或いは本発明のメッキ前処理方法を実施してもよい。このようなマスキング方法は特に制限されず、基材6の表面上において真空紫外光の照射及び飛散粒子の堆積を妨げるべき場所と真空紫外光の照射及び飛散粒子の堆積が可能となるべき場所とを区別して創出できるものであればよく、例えば、(i)所望のマスクパターンに形成されたメタルマスクを基材上に密着させる方法、(ii)基材上に予め成膜したフォトレジストにフォトリソグラフィー法により所望のマスクパターンを形成する方法、(iii)表面に所望のマスクパターンを形成したシールを基材に密着させてそのマスクパターンを基材上に転写する方法、等を利用することができる。
このようにマスキング処理を施した基材に対して前述の本発明の第1のメッキ方法或いは本発明のメッキ前処理方法を施すと、前記基材の表面のうち前記開口部に対応する部分に前記真空紫外光が照射されつつ前記飛散粒子が堆積して金属膜が形成されることとなる。したがって、本発明の第1のメッキ方法においてこのように基材表面を予めマスキングしておくと、樹脂基材の表面に密着性が高くかつ所望のパターンに形成された金属膜(メッキ膜)が直接的に形成される。また、本発明のメッキ前処理方法においてこのように基材表面を予めマスキングしておくと、メッキ前処理工程において樹脂基材の表面に密着性が高くかつ所望のパターンに形成された金属膜(触媒層又は電極層)が形成される。そして、このように形成された金属膜(触媒層又は電極層)が、後述する本発明の第2のメッキ方法における無電解メッキ法における触媒又は電気メッキ法における電極として作用するため、かかる金属膜が存在する部分にのみ更なる金属膜が形成され、密着性が高くかつ所望のパターンに形成された厚膜化された金属膜が得られる。
また、本発明の第1のメッキ方法、並びに、本発明の第2のメッキ方法に好適な本発明のメッキ前処理方法においては、基材上に金属膜を形成せしめる前又は後に基材表面を酸溶液、アルカリ溶液又は有機溶媒に接触せしめてもよい。具体的には、金属膜を形成せしめる前に有機溶媒で基材表面を処理する方法、金属膜を形成せしめた後に有機溶媒、酸溶液又はアルカリ溶液により複数回金属膜表面を処理する方法、金属膜を形成せしめる前後に有機溶媒と酸溶液又はアルカリ溶液とでそれぞれ基材表面を処理する方法が好ましく採用される。このようにすると、基材表面に対して脱脂処理、金属膜表面に対して表面酸化膜除去処理を施すことが可能となる。ここで用いられる有機溶媒としては、基材表面の脱脂を目的とする場合には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン等が好ましい。また、酸溶液としては塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等の水溶液が好ましく、アルカリ溶液としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等の水溶液が好ましい。なお、このような処理における溶液の濃度及び温度、処理時間、接触方法等は特に制限されず、用いる溶液等に応じて適宜調節される。また、酸溶液やアルカリ溶液により処理した場合には、それらの溶液を中和する工程を適宜付加してもよい。
次に、本発明の第2のメッキ方法の好適な一実施形態について説明する。本発明の第2のメッキ方法は、前述のメッキ前処理工程と、その工程において樹脂基材の表面に形成された前記金属膜(触媒層又は電極層)の上に無電解メッキ法及び/又は電気メッキ法により更なる金属膜を形成せしめるメッキ工程とを含むものである。
本発明にかかる無電解メッキ法の具体的な方法は特に制限されず、公知の無電解メッキの方法を適宜採用することが可能であり、例えば、金属塩、錯化剤及び還元剤を主成分として含有する酸性メッキ溶液、中性メッキ溶液、アルカリ性メッキ溶液(例えば、水酸化アルカリ浴、アンモニア浴等)等のメッキ浴中に基材を浸漬する方法や、このようなメッキ溶液をスプレー法等によって基材表面に供給する方法等が好適に採用される。ここで使用される金属塩は、無電解メッキにより金属膜を形成しようとする金属の塩であればよく、特に制限されない。このような金属塩としては、各種金属のハロゲン化物、酸塩、シアン化物等が挙げられ、中でも、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、次亜リン酸ニッケル、硫酸コバルト、塩化コバルト、硫酸銅、シアン化金カリウム等が好ましい。また、還元剤としては、次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、ホウ水素化ナトリウム、ホルムアルデヒド等が挙げられる。さらに、錯化剤としては、クエン酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム等が挙げられる。なお、このような無電解メッキ処理における溶液の組成、温度及びpH、処理時間、接触方法等は特に制限されず、用いる方法、金属塩等に応じて適宜調節されるが、例えば浸漬法で無電解銅メッキを行う場合の条件としては金属塩濃度が1.5g/l〜4g/l程度、溶液温度が20〜40℃程度、溶液pHが8〜10程度、処理時間が3〜30分間程度が用いられる。また、このような無電解メッキによって形成される金属膜(無電解メッキ膜)の厚さは特に制限されず、得られるメッキ製品の用途等に応じて適宜決定されるが、一般的には0.1〜5μm程度が好ましい。
また、本発明にかかる電気メッキ法の具体的な方法も特に制限されず、公知の電気メッキの方法を適宜採用することが可能であり、例えば、電気メッキにより金属膜を形成しようとする金属のイオンを含む電解液中に基材を浸漬し、基材(通常は陰極)と対極(通常は陽極であり、金属膜を形成しようとする金属又は不溶性電極)との間に適当な電位差を付与する方法等が好適に採用される。ここで使用される金属は、用途により適宜選択することができ、前記ターゲット材料と同一であっても別のものであってもよい。なお、このような電気メッキ処理における電解液の組成、温度及びpH、処理時間、電位差等は特に制限されず、用いる方法、金属等に応じて適宜調節される。また、このような電気メッキによって形成される金属膜(電気メッキ膜)の厚さは特に制限されず、得られるメッキ製品の用途等に応じて適宜決定されるが、用途によって例えば2μm〜30μm程度が好ましい。
本発明の第2のメッキ方法においては、前述のメッキ前処理工程において樹脂基材の表面上に強固に密着して形成された金属膜(触媒層又は電極層)が無電解メッキ法における触媒又は電気メッキ法における電極として作用するため、前述の無電解メッキ及び/又は電気メッキによって更なる金属膜(メッキ膜)が形成され、このように厚膜化された金属膜と基板との間には高い密着性が達成される。また、前述のメッキ前処理方法によれば基材表面が粗面化されないため、本発明の第2のメッキ方法によって形成される金属膜(触媒層又は電極層、並びにメッキ膜)は表面平滑性に優れたものとなる。なお、本発明の第2のメッキ方法において基材6の表面に形成される金属膜(メッキ膜)の厚さは特に制限されず、得られるメッキ製品の用途等に応じて適宜決定されるが、一般的には0.1μm〜100μm程度が好ましく、0.5μm〜30μm程度がより好ましい。
また、前述のメッキ前処理工程において形成される金属膜(触媒層又は電極層)と無電解メッキ工程及び/又は電気メッキ工程によって形成される金属膜(メッキ膜)とは同じ金属材料からなるものであっても、異なる金属材料からなるものであってもよく、それらの組み合わせは触媒活性、耐環境性、コスト等の観点から適宜選択される。さらに、前述のメッキ前処理工程の後に無電解メッキ工程及び電気メッキ工程の双方を実施してもよく、金属膜(メッキ膜)の厚膜化が要求されるような場合は無電解メッキ工程を複数回及び/又は電気メッキ工程を複数回実施するようにしてもよい。また、前述のメッキ前処理工程において活性化された基材表面は長時間にわたって活性状態に維持されるため、前述のメッキ前処理工程の直後にメッキ工程を実施する必要は必ずしもなく、例えばメッキ前処理工程の実施から約1ヶ月以上経過した後にメッキ工程を実施しても高度の密着強度が達成される。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜5)
[メッキ工程(第1のメッキ方法)]
レーザー光源2としてYAGレーザー装置(Continuum社製、商品名:NY−81)、処理容器3として石英窓付の真空容器(ステンレス鋼製、容量20リットル)、ターゲット4として銅板(一辺45mm正方形、厚さ1mm)、基材6としてポリイミド基材(東レデュポン社製、カプトン500Vシート、40mm×40mm×0.125mm)を用いて図1に示すメッキ装置を作製した。なお、ターゲット4へのレーザー光の入射角を45°とし、基材6はターゲット4の法線に対する角度Θが0°となる位置に配置し、基材6とターゲット4のレーザー光照射位置との間の距離は120mmとした。
次に、作製された装置を用い、容器3の内部を油回転ポンプで20分間以上排気した後、ターゲット4を約120rpmで回転させた状態で、レーザー光源2から波長532nm、照射強度2×10W/cm(2GW/cm)、パルス幅8ナノ秒、周波数10Hzのパルスレーザー光Lをターゲット4に照射した。ターゲット4の表面には高温のプラズマPが形成され、波長が50nm〜100nmの範囲にある真空紫外光Lが発生し、同時に、ターゲット4の表面から銅の中性原子、イオン、およびこれら中性原子、イオンのうちのいくつかが結合して形成されたクラスタ等の飛散粒子(アブレータ)aが飛散した。そして、基材6の表面にプラズマPから発生した真空紫外光Lが照射されて十分に活性化され、そこに飛散粒子aが高いエネルギーをもって到達して付着・堆積した。なお、照射時間は表1に示す時間とし、基材温度は約25℃であった。
次いで、レーザー光Lの照射を停止してから基材6を20分以上冷却した後、容器3内に空気を導入して基材6を取り出した。基材6の表面には銅膜5が形成されており、触針式膜厚計で膜厚を測定したところ、表1に示す膜厚であった。表1に示した結果から、レーザー光の照射時間が長くなるにつれて膜厚が厚くなることが確認された。
[碁盤目テープ剥離試験]
このようにして表面に金属膜(メッキ膜)が形成された基材を用いてJIS K5600に記載の試験方法に準拠して碁盤目テープ剥離試験を行い、以下の評価基準:
A:碁盤目剥離数が0/100
B:碁盤目剥離数が1/100〜10/100
C:碁盤目剥離数が11/100〜100/100
に従って評価した。得られた結果を表1に示す。表1に示した結果から、本発明の第1のメッキ方法で形成された銅膜の基材に対する密着性は高く、従来のような別個のメッキ前処理無しで基材上に密着性が高い金属膜を直接的に形成できることが確認された。
Figure 0004362863
(実施例6〜9)
基材6としてポリカーボネート基材(IMATION社製、CDR80Z(CD−Rメディアのポリカーボネート基板部分)、30mm×30mm×1.2mm)を用い、基材6をターゲット4の法線に対する角度Θが20°となる位置に配置し、基材6とターゲット4のレーザー光照射位置との間の距離を60mmとし、更にレーザー光Lの照射強度及び照射時間を表2に示す値とした以外は実施例1と同様にしてメッキ工程(第1のメッキ方法)を実施した。基材6の表面には銅膜5が形成されており、表2に示す膜厚であった。また、実施例7において基材表面に形成された金属膜の表面を原子力間顕微鏡で観察したところ、表面の凹凸は10nm以下であり、極めて表面平滑性に優れていることが確認された。さらに、このようにして表面に金属膜が形成された基材を用いて実施例1と同様にして碁盤目テープ剥離試験を行った結果を表2に示す。
以上の結果から、本発明の第1のメッキ方法で形成された銅膜は基材に対する密着性が高くかつ表面平滑性に優れており、レーザー光Lの照射強度が2〜4GW/cmの場合に特に密着性が高いことが確認された。
なお、実施例9(照射強度4GW/cm)においてレーザー光Lをターゲット4に照射した時にプラズマPから発光している真空紫外光Lの強度を斜入射型回折格子分光器とX線CCDカメラで測定し、得られた結果を図2に示す。また、照射強度を60GW/cmとした以外は実施例9と同様にした場合においてプラズマPから発光している真空紫外光Lの強度を同様に測定し、得られた結果を図2に示す。図2に示した結果から、レーザー光の照射強度が4〜60GW/cmの条件下でおいて波長50〜80nmの真空紫外光が効率良く発生していることが確認された。
Figure 0004362863
(実施例10)
[メッキ前処理工程(第2のメッキ方法)]
ターゲット4としてPd円板(直径40mm、厚さ2mm)、基材6としてABS樹脂基材(日本A&L社製、メッキ用ABS樹脂AP−8A、60mm×30mm×3mm)を用い、ターゲット4へのレーザー光の入射角を45°とし、基材6をターゲット4の法線に対する角度Θが0°となる位置に配置し、基材6とターゲット4のレーザー光照射位置との間の距離を80mmとし、更にレーザー光Lの照射強度を6GW/cm及び照射時間を1分間とした以外は実施例1と同様にしてメッキ前処理工程(第2のメッキ方法)を実施した。なお、本実施例においては図1に示す装置をメッキ前処理装置として使用し、実施例1におけるメッキ工程に対応する処理が本実施例においてはメッキ前処理工程に相当する。このようにしてメッキ前処理を施された基材6の表面にはPd膜5が形成されており、膜厚は5nmであった。
[メッキ工程(第2のメッキ方法)]
次に、メッキ前処理を施された基材を25℃の無電解銅メッキ液(室町ケミカル社製MK−430)に30分間浸漬して無電解銅メッキ処理を施したところ、基材表面のPd膜上に膜厚が約0.8μmの銅膜が形成された。
さらに、銅膜が形成された基材に対して浴組成がCuSO・5HO濃度:100g/l、HSO濃度:160g/l、温度が25℃、陰極電流密度が2A/dm、時間が60分という条件下で電気銅メッキ処理を施したところ、基材表面のPd膜上に膜厚が約20μmの銅膜が形成された。
[引き剥がし試験]
このようにして表面に金属膜(メッキ膜)が形成された基材を用いてJIS H8630に記載の密着試験法に準拠して引き剥がし試験を行い、引き剥がし強度(ピール強度)を測定したところ、その結果は0.9kg/cmであった。なお、試験幅は10mmとした。
以上の結果から、本発明の第2のメッキ方法によれば、特別な表面処理無しで基材上に触媒層として作用する金属膜が形成され、さらにその上に無電解メッキ並びに電気メッキによって基材に対する密着性が高い金属膜(メッキ膜)が形成されることが確認された。
(実施例11)
ターゲット4としてAu円板(直径40mm、厚さ2mm)を用いた以外は実施例10と同様にしてメッキ前処理工程(第2のメッキ方法)を実施した。このようにしてメッキ前処理を施された基材6の表面にはAu膜5が形成されており、膜厚は4nmであった。次に、メッキ前処理を施された基材に対して、実施例10における無電解銅メッキ処理のみを同実施例と同様にして施したところ、基材表面のAu膜上に膜厚が約0.9μmの銅膜が形成された。以上の結果から、本発明の第2のメッキ方法によれば、特別な表面処理無しで基材上に触媒層として作用する金属膜が形成され、さらにその上に無電解メッキによって金属膜(メッキ膜)が形成されることが確認された。
(実施例12)
ターゲット4としてAg円板(直径40mm、厚さ2mm)を用い、レーザー光Lの照射強度を4GW/cm及び照射時間を1分間とした以外は実施例10と同様にしてメッキ前処理工程(第2のメッキ方法)を実施した。このようにしてメッキ前処理を施された基材6の表面にはAg膜5が形成されており、膜厚は1nmであった。次に、メッキ前処理を施された基材に対して、30℃の無電解銅メッキ液(奥野製薬社製、OPCカッパーT−G)に15分間浸漬して無電解銅メッキ処理を施したところ、基材表面のAg膜上に膜厚が約0.2μmの銅膜が形成された。以上の結果から、本発明の第2のメッキ方法によれば、特別な表面処理無しで基材上に触媒層として作用する金属膜が形成され、さらにその上に無電解メッキによって金属膜(メッキ膜)が形成されることが確認された。
(実施例13)
ターゲット4として銅板(一辺45mm正方形、厚さ1mm)、基材6としてガラスエポキシ基材(利昌工業社製、RISHOLITEガラスエポキシ基板、40mm×40mm×0.2mm)を用い、基材6をターゲット4の法線に対する角度Θが0°となる位置に配置し、基材6とターゲット4のレーザー光照射位置との間の距離を50mmとし、更にレーザー光Lの照射強度を2GW/cm及び照射時間を120分間とした以外は実施例10と同様にしてメッキ前処理工程(第2のメッキ方法)を実施した。このようにしてメッキ前処理を施された基材6の表面には銅膜5が形成されており、膜厚は0.8μmであった。次に、メッキ前処理を施された基材に対して、実施例10における電気銅メッキ処理のみを同実施例と同様にして施したところ、基材表面の銅膜上に膜厚が約20μmの銅膜が形成された。
このようにして表面に金属膜(メッキ膜)が形成された基材に対して実施例10と同様にしてピール強度を測定したところ、その結果は0.7kg/cmであった。以上の結果から、本発明の第2のメッキ方法によれば、特別な表面処理無しで基材上に電極層として作用する金属膜が形成され、さらにその上に電気メッキによって基材に対する密着性が高い金属膜(メッキ膜)が形成されることが確認された。
(実施例14)
基材6としてポリイミド基材(東レデュポン社製、カプトン500Vシート、20mm×20mm×0.125mm)を用い、表面にステンレス製マスク(10mm×10mm×20μm)を密着させた。なお、ステンレス製マスクには一辺が2mmのL字状の開口部が3つあけてあり、開口部の線幅は200μm、100μm、50μmの3種類である。
次に、このマスク付きの基材6を用い、基材6をターゲット4の法線に対する角度Θが0°となる位置に配置し、基材6とターゲット4のレーザー光照射位置との間の距離を40mmとし、更にレーザー光Lの照射強度を1.3GW/cm及び照射時間を30分間とした以外は実施例1と同様にしてメッキ工程(第1のメッキ方法)を実施した。このようにしてメッキ処理を施された基材6の表面にはL字状の銅膜パターン(膜厚は約100nm)が形成されており、銅膜パターンの線幅はマスク開口部の線幅と誤差の範囲で一致していた。
このようにして基材表面に形成された銅膜パターンの表面を原子力間顕微鏡で観察したところ、表面の凹凸は10nm以下であり、極めて表面平滑性に優れていることが確認された。また、このようにして基材表面に銅膜パターンが形成された基材に対して実施例10〜13と同様にして無電解銅メッキ処理及び/又は電気銅メッキ処理を施したところ、基材表面の銅膜パターン上に更に厚膜化された銅膜が形成されることが確認された。
以上説明したように、本発明の第1のメッキ方法によれば、樹脂基材の表面に、従来のような別個のメッキ前処理を施すことなく、密着性が高くかつ表面平滑性に優れた金属膜を直接的に形成することが可能となる。
また、本発明のメッキ前処理方法によれば、樹脂基材の表面を粗面化することなく活性化し、その活性状態を長時間にわたって維持させることが可能となり、さらにこのように活性化された基材表面上に強固に密着して形成される金属膜を無電解メッキ法における触媒や電気メッキ法における電極として作用させることが可能となる。したがって、本発明の第2のメッキ方法によれば、樹脂基材の表面に密着性が高くかつ表面平滑性に優れた厚膜化された金属膜を形成することが可能となり、更にメッキ前処理工程とメッキ工程とを別個独立に実施することが可能となる。
したがって、本発明は、基材との高い密着性と共に高水準の表面平滑性が要求される高密度な電子回路基板や機能性部品、構造性部品、電磁波シールド材料等を製造するためのメッキ方法、並びにそのためのメッキ前処理方法として非常に有用である。
本発明に好適なメッキ装置(又はメッキ前処理装置)の好適な一実施形態の基本構成を示す模式図である。 パルスレーザー光の照射強度と波長50〜80nmの真空紫外光の強度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…メッキ装置(又はメッキ前処理装置)、2…レーザー光源、3…処理容器、4…ターゲット、5…金属膜、6…樹脂基材、7…窓、L…パルスレーザー光、L…真空紫外光、a…飛散粒子、P…プラズマ。

Claims (9)

  1. 樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させて前記基材上に金属膜を形成せしめることを特徴とするメッキ方法。
  2. 樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させて前記基材上に金属膜を形成せしめるメッキ前処理工程と、
    前記基材の表面に形成された前記金属膜の上に無電解メッキ法及び/又は電気メッキ法により更なる金属膜を形成せしめるメッキ工程と、
    を含むことを特徴とするメッキ方法。
  3. 前記真空紫外光及び前記飛散粒子が、金属からなるターゲットにパルス幅が10ピコ秒〜100ナノ秒でかつ照射強度が10W/cm〜1012W/cmであるパルスレーザー光を照射して発生せしめたものであることを特徴とする請求項1又は2記載のメッキ方法。
  4. 所望のパターンに対応して形成された開口部を有するマスクを前記基材の表面上に形成するマスキング工程を更に含んでおり、前記基材の表面のうち前記開口部に対応する部分に前記真空紫外光を照射しつつ前記飛散粒子を堆積させて金属膜を形成せしめることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載のメッキ方法。
  5. 減圧状態、及び/又は、水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びアルゴンガスからなる群から選択される少なくとも一種のガスを含有するシールドガス雰囲気下において前記基材の表面に前記飛散粒子を堆積せしめることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載のメッキ方法。
  6. 樹脂基材の表面に波長50nm〜100nmの真空紫外光を照射しつつ金属の飛散粒子を堆積させて前記基材上に金属膜を形成せしめることを特徴とするメッキ前処理方法。
  7. 前記真空紫外光及び前記飛散粒子が、金属からなるターゲットにパルス幅が10ピコ秒〜100ナノ秒でかつ照射強度が10W/cm〜1012W/cmであるパルスレーザー光を照射して発生せしめたものであることを特徴とする請求項6記載のメッキ前処理方法。
  8. 所望のパターンに対応して形成された開口部を有するマスクを前記基材の表面上に形成するマスキング工程を更に含んでおり、前記基材の表面のうち前記開口部に対応する部分に前記真空紫外光を照射しつつ前記飛散粒子を堆積させて金属膜を形成せしめることを特徴とする請求項6又は7記載のメッキ前処理方法。
  9. 減圧状態、及び/又は、水素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス及びアルゴンガスからなる群から選択される少なくとも一種のガスを含有するシールドガス雰囲気下において前記基材の表面に前記飛散粒子を堆積せしめることを特徴とする請求項6〜8のうちのいずれか一項に記載のメッキ前処理方法。
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