JP4362082B2 - 車両用ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ブレーキ液圧制御装置に関し、特に、ブレーキペダルを操作していない状態でもブレーキを作動させることが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置に関する。
従来、ブレーキペダルを操作していない状態(以下、「非ペダル操作時」という。)でもブレーキを作動させることが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている車両用ブレーキ液圧制御装置は、非ペダル操作時において車両の横滑り制御やトラクション制御を可能とするものであって、図15に示すように、マスタシリンダMに通じる出力液圧路Aと車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに通じる車輪液圧路Bとの間に介設されるカット弁6と、出力液圧路Aに通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されるポンプ4と、吸入液圧路Cに設けられる吸入弁7と、を備えて構成されている。
ここで、カット弁6は、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。また、吸入弁7は、吸入液圧路Cを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものであって、カット弁6が出力液圧路Aと車輪液圧路Bとを遮断しているときに開弁する。
そして、この車両用ブレーキ液圧制御装置では、非ペダル操作時にカット弁6を閉弁させるとともに吸入弁7を開弁させ、且つ、制動したい車輪に対応する入口弁1を開弁させた状態で、マスタシリンダMと出力液圧路Aと吸入液圧路Cとに貯留されているブレーキ液をポンプ4で吐出液圧路Dに吐出させ、制動したい車輪に対応する車輪液圧路Bにブレーキ液を供給することにより当該車輪に装備された車輪ブレーキにブレーキ液圧を作用させている。
特開2003−341499号公報(図1)
ところで、このブレーキ液圧制御装置では、非ペダル操作時においてポンプ4を作動させたときに、その始動時においてブレーキ液の吐出量に若干のばらつきが生じることがある。
そこで、本発明は、非ペダル操作時でもブレーキを作動させることが可能な車両用ブレーキ液圧制御装置であって、非ペダル操作時においてポンプを作動させたときに、その始動時であってもブレーキ液の吐出量にばらつきが生じることのない車両用ブレーキ液圧制御装置を提供することを課題とする。
このような課題を解決するために創案された本発明は、マスタシリンダに通じる出力液圧路と車輪ブレーキに通じる車輪液圧路との間に介設されるカット弁と、前記出力液圧路に通じる吸入液圧路と前記車輪液圧路に通じる吐出液圧路との間に介設されるポンプと、前記吸入液圧路に設けられる吸入弁と、前記出力液圧路、前記車輪液圧路および前記吸入液圧路となる複数の油路孔を有するポンプボディと、を備え、前記カット弁は、前記ポンプボディに形成されたカット弁装着穴に装着されるとともに、前記出力液圧路から前記車輪液圧路へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切換可能に構成されており、前記吸入弁は、前記ポンプボディに形成された吸入弁装着穴に装着されるとともに、前記吸入液圧路を開放する状態および遮断する状態を切換可能に構成されており、前記ポンプは、前記ポンプボディに形成されたポンプ孔に装着されており、前記カット弁が前記出力液圧路から前記車輪液圧路へのブレーキ液の流入を遮断し、且つ、前記吸入弁が前記吸入液圧路を開放しているときに、前記ポンプにより前記マスタシリンダと前記出力液圧路と前記吸入液圧路とに貯留されているブレーキ液が前記吐出液圧路に吐出される車両用ブレーキ液圧制御装置であって、前記吸入液圧路のうち、前記吸入弁装着穴から前記ポンプ孔に至る部分は、前記吸入弁装着穴に通じる油路孔と前記ポンプ孔に通じる油路孔とを交差させることで形成されており、当該油路孔同士の交差部分に向けて穿設した油路孔を利用して、前記吸入弁と前記ポンプとの間にブレーキ液を貯留する貯留室が形成されていることを特徴とする。
かかる車両用ブレーキ液圧制御装置によると、吸入液圧路の容量が実質的に増大することになるので、非ペダル操作時においてポンプを作動させたときに、その始動時であってもブレーキ液の吐出量にばらつきが生じることがない。
本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置によると、非ペダル操作時においてポンプを作動させたときに、その始動時であってもブレーキ液の吐出量にばらつきが生じることがない。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る車両用ブレーキ液圧制御装置Sにおける各構成部品の機能について、図1乃至図3を参照して詳細に説明する。
参照する図面において、図1は本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図であり、図2はアンチロックブレーキ制御時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図であって、(a)は車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を減圧する場合を示す図、(b)は車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合を示す図である。また、図3は非ペダル操作時のブレーキ制御時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図である。
図1に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置Sは、運転者がブレーキペダルPに加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生するマスタシリンダMと、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとの間に配置されている。マスタシリンダMの二つの出力ポートM1,M2は、後記するポンプボディ100の入口ポート121に接続され、ポンプボディ100の出口ポート122が、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時は車両用ブレーキ液圧制御装置S内の入口ポート121から出口ポート122までが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
ここで、出力ポートM1から始まる油路は、前輪左側の車輪ブレーキFLと後輪右側の車輪ブレーキRRに通じており、出力ポートM2から始まる油路は、前輪右側の車輪ブレーキFRと後輪左側の車輪ブレーキRLに通じている。なお、以下では、出力ポートM1から始まる油路を「第一系統」と称し、出力ポートM2から始まる油路を「第二系統」と称する。
車両用ブレーキ液圧制御装置Sには、その第一系統に各車輪ブレーキFL,RRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられており、同様に、その第二系統に各車輪ブレーキRL,FRに対応して二つの制御弁手段Vが設けられている。また、この車両用ブレーキ液圧制御装置Sには、第一系統および第二系統のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、ダンパ5、オリフィス5a、レギュレータR、吸入弁7、貯留室7aが設けられており、さらに、第一系統のポンプ4と第二系統のポンプ4とを駆動するための共通の電動モータ20を備えている。また、本実施形態では、第二系統にのみ圧力センサ8が設けられている。
なお、以下では、マスタシリンダMの出力ポートM1,M2から各レギュレータRに至る油路を「出力液圧路A」と称し、第一系統のレギュレータRから車輪ブレーキFL,RRに至る油路および第二系統のレギュレータRから車輪ブレーキRL,FRに至る油路をそれぞれ「車輪液圧路B」と称する。また、出力液圧路Aからポンプ4に至る油路を「吸入液圧路C」と称し、ポンプ4から車輪液圧路Bに至る油路を「吐出液圧路D」と称し、さらに、車輪液圧路Bから吸入液圧路Cに至る油路を「解放路E」と称する。
制御弁手段Vは、車輪液圧路Bを開放しつつ解放路Eを遮断する状態、車輪液圧路Bを遮断しつつ解放路Eを開放する状態および車輪液圧路Bを遮断しつつ解放路Eを遮断する状態を切り換える機能を有しており、入口弁1、出口弁2、チェック弁1aを備えて構成されている。
入口弁1は、車輪液圧路Bに設けられた常開型の電磁弁である。入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁1は、車輪がロックしそうになったときに図示せぬ制御装置により閉塞されることで、ブレーキペダルPから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達するブレーキ液圧を遮断する。
出口弁2は、車輪液圧路Bと解放路Eとの間に介設された常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、車輪がロックしそうになったときに図示せぬ制御装置により開放されることで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに作用するブレーキ液圧を各リザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダM側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルPからの入力が解除された場合に、入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダM側へのブレーキ液の流入を許容する。
リザーバ3は、解放路Eに設けられており、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液圧を吸収する機能を有している。また、リザーバ3とポンプ4との間には、リザーバ3側からポンプ4側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁3aが介設されている。
ポンプ4は、出力液圧路Aに通じる吸入液圧路Cと車輪液圧路Bに通じる吐出液圧路Dとの間に介設されており、リザーバ3で貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、リザーバ3によるブレーキ液圧の吸収によって減圧された出力液圧路Aや車輪液圧路Bの圧力状態が回復される。さらに、このポンプ4は、後記するカット弁6が出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を遮断し、且つ、後記する吸入弁7が吸入液圧路Cを開放しているときに、マスタシリンダM、出力液圧路A、吸入液圧路Cおよび貯留室7aに貯留されているブレーキ液を吸入して吐出液圧路Dに吐出する機能を有している。これにより、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRにブレーキ液圧を作用させることが可能となる。
なお、ダンパ5およびオリフィス5aは、その協働作用によってポンプ4から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および後記するレギュレータRが作動することにより発生する脈動を減衰させている。
レギュレータRは、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換える機能と、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入が遮断されているときに車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧を設定値以下に調節する機能とを有しており、カット弁6、チェック弁6aおよびリリーフ弁6bを備えて構成されている。
カット弁6は、マスタシリンダMに通じる出力液圧路Aと各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに通じる車輪液圧路Bとの間に介設された常開型の電磁弁であり、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。カット弁6は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、カット弁6は、非ペダル操作時であってポンプ4を作動させるとき、言い換えれば、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRにブレーキ液圧を作用させるときに図示せぬ制御装置により閉塞される。
チェック弁6aは、各カット弁6に並列に接続されている。このチェック弁6aは、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、各カット弁6を閉じた状態にしたときにおいてブレーキペダルPからの入力があっても、出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する。
リリーフ弁6bは、各カット弁6に並列に接続されており、車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧が設定値以上になるのに応じて開弁する。
吸入弁7は、吸入液圧路Cに設けられた常閉型の電磁弁であり、吸入液圧路Cを開放する状態および遮断する状態を切り換えるものである。吸入弁7は、非ペダル操作時であってカット弁6が出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を遮断する状態にあるとき、言い換えれば、非ペダル操作時において各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRにブレーキ液圧を作用させるときに図示せぬ制御装置により開放(開弁)される。
貯留室7aは、吸入液圧路Cであってポンプ4と吸入弁7との間に設けられている。この貯留室7aは、ブレーキ液を貯留するものであり、これにより、吸入液圧路Cに貯留されるブレーキ液の容量が実質的に増大する。
圧力センサ8は、出力液圧路Aのブレーキ液圧を計測するものであり、その計測結果は図示せぬ制御装置に随時取り込まれ、かかる制御装置によりマスタシリンダMからブレーキ液圧が出力されているか否か、すなわち、ブレーキペダルPが踏まれているか否かが判定され、さらに、圧力センサ8で計測されたブレーキ液圧の大きさに基づいて、車両の横滑り制御、トラクション制御などが行われる。
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置Sの動作を、図1乃至図3を参照して詳細に説明する。なお、図2および図3では、簡単のため、第一系統のみを図示しているが、第二系統の場合も同様である。
(通常時)
各車輪がロックする可能性のない通常のブレーキ時(通常時)においては、図1に示すように、レギュレータRは出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態にあり、吸入弁7は吸入液圧路Cを遮断する状態にあり、制御弁手段Vは車輪液圧路Bを開放しつつ解放路Eを遮断する状態にある。つまり、レギュレータRのカット弁6と制御弁手段Vの入口弁1とが開放(開弁)状態にあり、吸入弁7と制御弁手段Vの出口弁2とが閉塞(閉弁)状態にある。したがって、ブレーキペダルPの踏力に起因して発生したブレーキ液圧は、そのまま車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに作用する。なお、入口弁1およびカット弁6が常開型の電磁弁であり、出口弁2および吸入弁7が常閉型の電磁弁であるから、通常時においては、総ての電磁弁が消磁された状態にある。
(アンチロックブレーキ制御)
ブレーキペダルPを踏み込んでいる最中に、車輪がロック状態に入りそうになると、図示せぬ制御装置によりアンチロックブレーキ制御が開始される。ここで、アンチロックブレーキ制御とは、ロック状態に入りそうな車輪の車輪ブレーキに対応する制御弁手段Vを制御して、車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を減圧、増圧あるいは一定に保持することをいう。なお、アンチロックブレーキ制御時においても、図2(a)に示すように、レギュレータRは出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入を許容する状態にあり、吸入弁7は吸入液圧路Cを遮断する状態にある。
以下では、左前側の車輪(車輪ブレーキFLにより制動される車輪)がロック状態に入りそうになっていると想定してアンチロックブレーキ制御時における制御弁手段Vの動作を説明する。
車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧を減圧する場合には、図2(a)に示すように、車輪ブレーキFLに対応する制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが遮断され、解放路Eが開放される。つまり、図示せぬ制御装置により入口弁1を励磁して閉塞(閉弁)状態にするとともに、出口弁2を励磁して開放(開弁)状態にする。このようにすると、車輪ブレーキFLに通じる車輪液圧路Bのブレーキ液が解放路Eを通ってリザーバ3に流入し、その結果、車輪ブレーキFLに作用していたブレーキ液圧が減圧される。
車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合は、図2(b)に示すように、車輪ブレーキFLに対応する制御弁手段Vにより車輪液圧路Bおよび解放路Eがそれぞれ遮断される。つまり、図示せぬ制御装置により入口弁1を励磁して閉塞(閉弁)状態にするとともに、出口弁2を消磁して閉塞(閉弁)状態にする。このようにすると、車輪ブレーキFL、入口弁1および出口弁2で閉じられた油路内にブレーキ液が閉じ込められることになり、その結果、車輪ブレーキFLに作用していたブレーキ液圧が一定に保持される。
車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧を増圧する場合は、車輪ブレーキFLに対応する制御弁手段Vにより車輪液圧路Bが解放され、解放路Eが遮断される。つまり、図示せぬ制御装置により入口弁1を消磁して開放(開弁)状態にするとともに、出口弁2を消磁して閉塞(閉弁)状態にする(図1参照)。このようにすると、ブレーキペダルPの踏力に起因して発生したブレーキ液圧が車輪ブレーキFLに直接作用することになり、その結果、車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧が増圧される。
なお、アンチロックブレーキ制御中は、電動モータ20が駆動し、これに伴ってポンプ4が作動する。そして、ポンプ4によりリザーバ3に貯留されたブレーキ液が吐出液圧路Dを介して車輪液圧路Bに還流される。また、ポンプ4が作動することにより吐出液圧路D等に発生する脈動は、ダンパ5およびオリフィス5aの協働作用によって吸収・抑制されるので、ポンプ4を作動させてもブレーキペダルPの操作フィーリングが阻害されることもない。
(非ペダル操作時におけるブレーキ制御)
非ペダル操作時においては、車両の状態に応じて、図示せぬ制御装置により、横滑り制御やトラクション制御が開始される。なお、ここでは、非ペダル操作時に左前側の車輪(車輪ブレーキFLにより制動される車輪)を制動させる場合を想定して車両用ブレーキ液圧制御装置Sの動作を説明する。
非ペダル操作時において左前側の車輪を制動する場合は、図3に示すように、レギュレータRにより出力液圧路Aから車輪液圧路Bへのブレーキ液の流入が遮断されるとともに、吸入弁7により吸入液圧路Cが解放され、さらに、車輪ブレーキFLに対応する制御弁手段Vにより車輪ブレーキFLに通じる車輪液圧路Bが開放され、かかる状態においてポンプ4が作動させられる。つまり、図示せぬ制御装置によりカット弁6を励磁して閉塞(閉弁)状態にするとともに、吸入弁7を励磁して開放(開弁)状態にし、さらに、制動したい車輪に対応する制御弁手段V以外の制御弁手段Vにおいて入口弁1を励磁して閉塞(閉弁)状態にし、かかる状態において、ポンプ4を作動させるべく電動モータ20を駆動させる。このようにすると、マスタシリンダM、出力液圧路A、吸入液圧路Cおよび貯留室7aに貯留されているブレーキ液がポンプ4により吐出液圧路Dに吐出され、さらに、カット弁6が閉塞状態にされ且つ車輪ブレーキFLに通じる入口弁1が開放状態にされているが故に、吐出液圧路Dに供給されたブレーキ液が車輪ブレーキFLに通じる車輪液圧路Bのみに流入し、その結果、車輪ブレーキFLにブレーキ液圧が作用し、左前側の車輪が制動されることになる。
このとき、貯留室7aにより吸入液圧路Cの容量が実質的に増大しているので、ポンプ4の始動時であっても安定的にブレーキ液を車輪液圧路Bに供給することが可能となる。
なお、非ペダル操作時におけるブレーキ制御により、車輪液圧路Bおよび吐出液圧路Dのブレーキ液圧が設定値以上になった場合には、リリーフ弁6bの働きにより車輪液圧路Bおよび吐出液圧路D内のブレーキ液が出力液圧路Aに逃がされ、その結果、車輪ブレーキFLに過剰なブレーキ液圧が作用することが回避される。
また、レギュレータRが作動することによって吐出液圧路D等に発生する脈動は、ダンパ5およびオリフィス5aの協働作用によって吸収・抑制されるので、当該脈動に起因する作動音も小さくなる。
次に、車両用ブレーキ液圧制御装置Sの具体的な構造を、図4および図5を参照して詳細に説明する。
参照する図面において、図4は本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の分解斜視図であり、図5は本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の分解断面図である。
図4に示すように、車両用ブレーキ液圧制御装置Sは、各種部材・機器の基体となるポンプボディ(基体)100と、ポンプボディ100の第一取付面101に一体に固着され、電子制御ユニット14(制御装置)などが収容されるコントロールハウジング10と、ポンプボディ100の第二取付面102に一体に固着され、ブレーキ液を送るポンプ4(図1参照)の動力となる電動モータ20とを主に備えている。
コントロールハウジング10は、電子制御ユニット14などとの接続端子が埋設された支持板部11を備えるコントロールケース10Aと、このコントロールケース10Aの電子制御ユニット側14の開口部を密閉するコントロールカバー10Bとを備えており、ポンプボディ100の第一取付面101にシール部材10Cを介して取り付けられることによって、その内部に電子制御ユニット14などを収容するための密閉された部屋(容積の大きな部屋)R1が形成される(図5参照)。なお、図5に示すように、支持板部11のポンプボディ100側の面には、ポンプボディ100に設置された電磁弁を駆動させるための電磁コイル12が取り付けられている。
電動モータ20は、モータケース21、モータカバー22およびロータ23を主に備えている。モータケース21は、略有底円筒状に形成された部材であり、その開口部にモータカバー22が覆設されることによって、その内部にロータ23を収容するための部屋(容積の大きな部屋)R2が形成される。また、ロータ23の出力軸23aは、モータケース21の底部に固定されるボールベアリング24と、モータカバー22に固定されるボールベアリング25と、ポンプボディ100のモータ穴132に固定されるボールベアリング26とにより回転自在に支持されている。そして、この出力軸23aの適所(ボールベアリング25,26の間に位置する部分)には、偏心軸部27が設けられ、偏心軸部27には、ポンプ4のプランジャを往復動させるために、その外周面でプランジャを適宜押圧するボールベアリング28が設けられている。
なお、前記したモータケース21とモータカバー22とで形成される部屋R2は、モータケース21とモータカバー22の接触部分の微細な隙間や出力軸23aを支持するボールベアリング25の隙間を介して外部と連通しているが、モータケース21とモータカバー22との間およびモータカバー22とポンプボディ100の第二取付面102との間に図示せぬシール部材が介設されるので、外部とは遮断された(密閉された)状態となっている。
また、ロータ23に電力を供給するためのモータ接続端子23bは、ポンプボディ100の下部に形成された貫通孔131に挿入され、その先端部分がコントロールハウジング10のバスバー13を介して電子制御ユニット14に接続される。すなわち、この貫通孔131によって、コントロールハウジング10内の部屋R1と、モータケース21内の部屋R2とが連通する。また、この貫通孔131の適所には、貫通孔131と外部とに連通する段状の通気孔133が形成され、この通気孔133には、通気防水部材Gが設けられている。ここで、通気防水部材Gは、外部からの水の浸入を阻止し、かつ空気の出入りのみを許容する部材であり、例えば周知であるゴアテックス(登録商標)などを通気防水部材Gとして採用することができる。
ポンプボディ100は、略直方体に形成される金属部品であり、その各面には電磁弁などの各種機器を設置するための穴(孔)が適宜形成されており、その内部にはブレーキ液の通り道となる油路が適宜形成されている。なお、本実施形態では、ポンプボディ100の左半分で前記した第一系統が構築され、右半分で第二系統が構築される。
ここで、ポンプボディ100の構成を図6(a)に示す第一取付面側から見た斜視図および図6(b)に示す第二取付面側から見た斜視図を参照してより詳細に説明する。
図6(a),(b)に示すように、ポンプボディ100は、コントロールハウジング10(図5参照)が取り付けられる第一取付面101と、この第一取付面101の裏側に位置し、電動モータ20(図5参照)が取り付けられる第二取付面102と、上面103と、下面104と、側面105,106とを備えている。
第一取付面101には、その上半部分に四つの入口弁装着孔111、四つの出口弁装着穴112、二つのカット弁装着穴116および二つの吸入弁装着穴117が形成されており、その下半部分に二つのリザーバ穴113および圧力センサ装着穴118が形成されている。
図6(b)に示すように、第二取付面102には、前記した二つの入口ポート121、第一取付面101側へと貫通する貫通孔131、電動モータ20の出力軸23a(図4参照)が取り付けられるモータ装着穴132、ポンプボディ100の内部に形成された第八油路148(図11参照)に通じる二つの油路孔148bなどが形成されている。
上面103には、前記した四つの出口ポート122が形成されており、下面104には、貫通孔131に通じる段状の通気孔133(図5参照)が形成されている。
側面105,106には、ポンプ4(図1参照)を構成する部品等を取り付けるためのポンプ孔114と、その開口部に蓋を取り付けることにより前記ダンパ5(図1参照)として機能するダンパ穴115とがそれぞれ一つずつ形成されている。なお、このポンプ孔114は、図5に示すように、前記したモータ装着穴132と連通している。
ここで、前記した各穴同士は、直接に、あるいはポンプボディ100の内部に形成された油路を介して互いに連通している。具体的に説明すると、入口ポート121は、カット弁装着穴116および吸入弁装着穴117と連通しており、カット弁装着穴116は、ダンパ穴115を介して入口弁装着孔111,111と連通している。さらに、各入口弁装着孔111は、それぞれ出口弁装着穴112と連通しており、各出口弁装着穴112は、それぞれ出口ポート122と連通している。また、各出口弁装着穴112は、リザーバ穴113と連通しており、リザーバ穴113はポンプ孔114と連通している。また、吸入弁装着穴117もポンプ孔114と連通しており、ポンプ孔114は、ダンパ穴115を介して入口弁装着孔111,111と連通している。
次に、各穴(孔)同士の関係を、図7乃至図11を参照して詳細に説明する。
参照する各図面は、ポンプボディの内部を示す破断斜視図であって、図7(a),(b)は入口ポートからカット弁および吸入弁に至る油路を説明するための図であり、図8(a)はカット弁から出口ポートに至る油路(車輪液圧路)を説明するための図であり、図8(b)は入口弁とダンパ穴との関係を示す図である。また、図9(a),(b)は、出口弁からリザーバ穴に至る油路(解放路の一部)を説明するための図であり、図10(a)はリザーバ穴からポンプ孔に至る油路(解放路の一部)を説明するための図であり、図10(b)はポンプ孔からダンパ穴に至る油路(吐出液圧路)を説明するための図である。また、図11は貯留室を説明するための図である。
なお、ポンプボディ100は、圧力センサ装着穴118を除いておおよそ左右対称に形成されているので、以下では、簡単のため、ポンプボディ100の左半分(つまり、前記した第一系統を構成する部分)に形成された穴(孔)を中心に説明を行う。
入口ポート121は、図7(a)に示すように、有底円筒状の穴であり、その底部121aから始まる第一油路141を介して図7(b)に示すカット弁装着穴116および吸入弁装着穴117と連通している。
第一油路141は、出力液圧路A(図1参照)の一部を構成するものであって、図7(a),(b)に示すように、入口ポート121の底部121aから第一取付面101に向かって穿設された油路孔141aと、この油路孔141aと交差するように上面103から穿設された油路孔141bと、この油路孔141bの下端部に通じるように第一取付面101から穿設された油路孔141cと、カット弁装着穴116の上部および吸入弁装着穴117の上部と交差するように側面105から穿設された油路孔141dとを備えて構成されている。なお、油路孔141bは、油路孔141aとの交差部と上面103との間において図示せぬ栓部材によって密封され、同様に、油路孔141cは油路孔141dとの交差部と第一取付面101との間において、油路孔141dはカット弁装着穴116との交差部と側面105との間においてそれぞれ図示せぬ栓部材によって密封される。また、図示は省略するが、ポンプボディ100の右側の第一油路(つまり、第二系統の第一油路)は、圧力センサ装着穴118と連通している。
カット弁装着穴116は、図8(a)に示すように、有底円筒状の穴であり、その底部116aにおいてダンパ穴115に通じる第二油路142と交差している。また、ダンパ穴115は、図8(b)にも示すように、有底円筒状の穴であり、その側部が入口弁装着孔111,111と連通している。
各入口弁装着孔111は、その最深部においてダンパ穴115と連通しており、且つ、その側部から始まる第三油路143を介して各出口弁装着穴112と連通している。また、各出口弁装着穴112は、有底円筒状の穴であり、その側部から始まる第四油路144を介して有底円筒状の出口ポート122と連通している。つまり、カット弁装着穴116は、第二油路142、ダンパ穴115、入口弁装着孔111、第三油路143、出口弁112および第四油路144を介して出口ポート122と連通している。なお、カット弁装着穴116から出口ポート122に至る油路が車輪液圧路B(図1参照)の一部を構成する。また、第二油路142は、吐出液圧路D(図1参照)でもある。
第二油路142は、ポンプ孔114およびカット弁装着穴116の底部116aと交差し且つダンパ穴115に通じるように下面104から穿設された油路孔142aからなり、第三油路143および第四油路144は、出口弁装着穴112と交差し且つ入口弁装着孔111に通じるように出口ポート122の底部から穿設された油路孔からなる。なお、第二油路142を構成する油路孔142aは、ポンプ孔114との交差部と下面104との間において図示せぬ栓部材によって密閉される。
各出口弁装着穴112は、図9(a)に示すように、前記した各系統ごとにその底部112a同士が第五油路145を介して互いに連通しており、さらに、図9(b)にも示すように、外側(側面105側)に位置する出口弁装着穴112の底部112aから始まる第六油路146を介してリザーバ穴113と連通している。
第五油路145は、図9(a)に示すように、外側に位置する出口弁装着穴112と交差し且つ内側に位置する出口弁装着穴112の底部112aに通じるように側面105から穿設された油路孔145aからなる。なお、油路孔145aは、外側に位置する出口弁装着穴112との交差部と側面105との間において図示せぬ栓部材によって密閉される。
第六油路146は、図9(b)に示すように、外側に位置する出口弁装着穴112の底部112aと交差するように下面104から穿設された油路孔146aと、この油路孔146aに通じるようにリザーバ穴113の底部113aから穿設された油路孔146bとからなる。なお、油路孔146aは、油路孔146bとの交差部と下面104との間において図示せぬ栓部材によって密封される。
リザーバ穴113は、図10(a)に示すように、有底円筒状の穴であり、その底部113aから始まる第七油路147を介してポンプ孔114と連通している。また、ポンプ孔114は、図10(b)に示すように、第二油路142を介してダンパ穴115と連通している。
第七油路147は、図9(a)に示す第五油路145および図9(b)に示す第六油路146とともに解放路E(図1参照)を構成するものであって、リザーバ穴113の底部113aから第二取付面102に向かって穿設された油路孔147aと、この油路孔147aおよびポンプ孔114と交差し且つ後記する第八油路148を構成する油路孔148a(図11参照)に通じるように下面104から穿設された油路孔147bとからなる。なお、油路孔147bは、油路孔147aとの交差部と下面104との間において図示せぬ栓部材によって密封される。
また、図10(a)に示すように、吸入弁装着穴117は、有底円筒状の穴であり、その底部117aから始まる第八油路148を介してポンプ孔114と連通している。
第八油路148は、吸入液圧路C(図1参照)を構成するものであって、図11にも示すように、吸入弁装着穴117の底部117aに通じるように側面105(図6(a)参照)から穿設された油路孔148aと、図10(a)に示す油路孔147bのうちポンプ孔114よりも上にある部分とからなる。
また、図11に示すように、第八油路148(すなわち、吸入弁装着穴117とポンプ孔114とを連通する油路)には、その油路孔147bと油路孔148aとの交差部分に、ブレーキ液を貯留する貯留室7a(図1参照)が形成されている。この貯留室7aは、油路孔147bと油路孔148aとの交差部分の角部を切除するように第二取付面102から油路孔148bを穿設し、その開口部を図示せぬ栓部材で密閉することにより形成される。つまり、貯留室7aは、第八油路148を構成するのに最低限必要な油路孔147b,148a以外の油路孔148bによって形成されている。すなわち、貯留室7aを構成する油路孔148bは、本実施形態の如く油路孔147bと油路孔148aとの交差部分の角部が切除されるような位置に形成する。このように油路孔147bと油路孔148aとの交差部分の角部を切除すると、ブレーキ液の流れがスムーズになるので、ポンプ始動時の吐出量のばらつきがより一層小さくなる。
次に、各穴(孔)に装着される部材・機器を、図12乃至図14を参照して詳細に説明する。
参照する図面において、図12(a)はポンプボディにカット弁および吸入弁を装着した状態を示す破断斜視図であり、図12(b)はカット弁および吸入弁の構成を説明するための断面図であり、図13(a)はポンプボディに入口弁および出口弁を装着した状態を示す破断斜視図であり、図13(b)は入口弁および出口弁の構成を説明するための断面図である。また、図14(a)はリザーバの構成を説明するための断面図であり、(b)はポンプおよびダンパの構成を説明するための断面図である。
図12(a)に示すように、カット弁装着穴116には、カット弁6(図1参照)となる常開型の電磁弁96が設置され、吸入弁装着穴117には、吸入弁7(図1参照)となる常閉型の電磁弁97が設置される。
カット弁6(図1参照)となる電磁弁96は、第一油路141(図7(a),(b)参照)から第二油路142へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものであって、図12(b)に示すように、円筒状の固定コア96aと、この固定コア96aの基端側の内部に装着された弁座96bと、同じく固定コア96aの先端側の内部に摺動自在に装着された弁体96cと、この弁体96cを押圧する可動コア96dとを主に備えている。なお、固定コア96aの側面には、第一油路141(図7(a),(b)参照)を介して供給されるブレーキ液を内部に流入させるための流入孔96eが形成されている。そして、コントロールハウジング10に装着された電磁コイル12(図5参照)を励磁すると、可動コア96dが固定コア96aに吸引されて移動し、これに伴って弁体96cが弁座96b側に移動して弁座96bの開口部を閉塞する。また、電磁コイル12を消磁すると、可動コア96dと固定コア96aとが離間し、これに伴って弁体96cが可動コア96d側に移動して弁座96bの開口部を開放する。
また、固定コア96aの基端部分には、チェック弁6a(図1参照)として機能する断面略U字形状のカップシール96fが外嵌されている。このカップシール96fは、カット弁装着穴116の孔壁に弾発的に接触し、第一油路141(図7(b)参照)から第二油路142へのブレーキ液の流入を許容する。さらに、弁体96cは、図示せぬリリーフばねによって弁座96b側へ付勢されており、第二油路142側のブレーキ液圧が設定値以上になると、リリーフばねの付勢力に抗して可動コア96d側に移動し、第二油路142から第一油路141(図7(b)参照)へのブレーキ液の流入を許容する。すなわち、この電磁弁96は、リリーフ弁6b(図1参照)としても機能する。つまり、電磁弁96をカット弁装着穴96に設置すると、図1に示すレギュレータRが構成されることになる。
吸入弁7(図1参照)となる電磁弁97は、第一油路141(図7(b)参照)から第八油路148へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものであって、図12(b)に示すように、円筒状の弁ハウジング97aと、この弁ハウジング97aの基端側の内部に装着される円筒状の弁座部材97bと、弁ハウジング97aの先端側の内部に固着される固定コア97cと、弁ハウジング97aの内部であって弁座部材97bと固定コア97cとの間に摺動自在に装着される可動コア97dと、弁座部材97bの内部に摺動自在に装着される有底円筒状の弁体97gとを主に備えている。ここで、弁体97gは、その可動コア97d側の部位(以下、「頭部」という。)が弁座部材97bから突出している。また、弁ハウジング97aの側面には、第一油路141(図7(b)参照)を介して供給されるブレーキ液を内部に流入させるための流入孔97eが形成されている。さらに、固定コア97cと可動コア97dとの間には、可動コア97dを弁体97g側に付勢する付勢部材97fが装着されており、可動コア97dと弁体97gとの間には、弁体97gを弁座部材97b側に付勢する付勢部材97hが装着されている。したがって、コントロールハウジング10に装着された電磁コイル12(図5参照)が消磁されている状態においては、可動コア97dが弁体97gの頭部に密着し、その結果、弁体97gの頭部に形成された開口部が閉塞され、さらに、弁体97gの頭部が弁座部材97bに密着し、その結果、弁座部材97bの開口部が閉塞される。一方、第一油路141(図7(b)参照)にブレーキ液圧が作用していないときに電磁コイル12(図5参照)を励磁すると、可動コア97dが固定コア97cに吸引されて移動するとともに、可動コア97dと連動して弁体97gが固定コア97c側に移動して弁体97gの頭部が弁座部材97bと離間し、その結果、弁座部材97bと弁体97gの頭部との間および弁体97gの側面に形成された流入孔を介して第一油路141(図7(b)参照)と第八油路148とが連通する。また、第一油路141(図7(b)参照)にブレーキ液圧が作用しているときに電磁コイル12(図5参照)を励磁すると、可動コア97dが固定コア97cに吸引されて移動し、その結果、弁体97gの頭部の開口部を介して第一油路141(図7(b)参照)と第八油路148とが連通する。なお、第一油路141(図7(b)参照)にブレーキ液圧が作用している状態においては、電磁コイル12(図5参照)を励磁しても、弁体97gはほとんど移動しない。
図13(a)に示すように、入口弁装着孔111には、入口弁1(図1参照)となる常開型の電磁弁91が設置され、出口弁装着穴112には、出口弁2(図1参照)となる常閉型の電磁弁92が設置される。
入口弁1(図1参照)となる常開型の電磁弁91は、ダンパ穴115から第三油路143へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。なお、電磁弁91は、前記したカット弁6(図1参照)となる電磁弁96と同様の構成を備えているので、その詳細な説明は省略するが、図13(b)に示すように、固定コア91aの基端部分には、チェック弁1a(図1参照)として機能する断面略U字形状のカップシール91eが外嵌されている。このカップシール91eは、入口弁装着孔111の孔壁に弾発的に接触し、第三油路143からダンパ穴115へのブレーキ液の流入を許容する。
出口弁2(図1参照)となる常閉型の電磁弁92は、第三油路143から第五油路145および第六油路146(図9(a)参照)へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切り換えるものである。なお、電磁弁92についての詳細な説明は省略するが、図13(b)に示すように、この電磁弁92を吸入弁装着穴112に装着すると、その弁ハウジング92aの周囲に油路が形成される。つまり、吸入弁装着穴112に電磁弁92を装着しても、第三油路143から第四油路144へのブレーキ液の流入は、常に許容された状態にある。
図14(a)に示すように、リザーバ穴113には、リザーバ3(図1参照)を構成する部材が設置される。具体的には、略有底円筒状のリザーバピストン31と、このリザーバピストン31を底部113a側に付勢するリザーバばね32と、リザーバ穴113の開口部を塞ぐ略有底円筒状のばね受け部材33とがリザーバ穴113に設置される。リザーバピストン31は、その外周面がリザーバ穴113の内周面に沿って摺動自在となっており、図9(b)に示す第六油路146の油路孔146bを介してブレーキ液が流入したときに、ばね受け部材33側に移動してこのブレーキ液を貯留する。なお、油路孔147aには、リザーバ穴113側から第七油路147側へのブレーキ液の流入のみを許容するチェック弁3a(図1参照)が装着される。
また、図14(b)に示すように、ポンプ孔114には、ポンプ4(図1参照)を構成する部材が設置される。具体的には、ポンプ孔114に嵌挿される略円筒状のポンプハウジング42と、このポンプハウジング42の内部に摺動自在に装着され、一端が電動モータ20(図5参照)の偏心軸部27のボールベアリング28に当接する有底円筒状のプランジャ41と、このプランジャ41の開口部に装着される流入弁体43と、ポンプハウジング42の開口部に装着される吐出弁体44と、プランジャ41の開口端面とポンプハウジング42の開口端面との間に配置される付勢部材45と、ポンプ孔114の開口部を密閉する蓋46とがポンプ孔114に設置される。そして、ボールベアリング28の偏心運動に起因してプランジャ41が往復動し、これにより第七油路147又は第八油路148(図10(b)参照)から流入したブレーキ液を第二油路142を介してダンパ穴115へ吐出する。
ダンパ穴115には、その開口部を密閉する蓋51が装着され、これによりダンパ穴115がダンパ5(図1参照)として機能する。また、第二油路142には、オリフィス5aが装着される。
続いて、再び図1乃至図3および図7乃至図11を参照して、通常時、アンチロックブレーキ制御時および非ペダル操作時におけるブレーキ制御時のブレーキ液の流れを詳細に説明する。なお、以下では、車輪ブレーキFL(図1参照)にブレーキ液圧を作用させる場合を例示する。
(通常時)
通常時においては、図1に示すように、入口弁1およびカット弁6が開弁し、且つ、出口弁2および吸入弁7が閉弁している。したがって、入口ポート121から流入したブレーキ液は、図7(a),(b)に示す第一油路141、カット弁装着穴116、図8(a)に示す第二油路142、ダンパ穴115、入口弁装着孔111、第三油路143、出口弁装着穴112および第四油路144を通って出口ポート122から流出し、車輪ブレーキFLに作用する。
(アンチロックブレーキ制御時)
アンチロックブレーキ制御時において、車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧を減圧させる場合には、図2(a)に示すように、入口弁1が閉弁し、且つ、出口弁2が開弁する。したがって、車輪ブレーキFLと出口弁2との間にあるブレーキ液は、図9(a),(b)に示す第六油路146を通ってリザーバ穴113に流入する。このとき、ポンプ4(図2(a)参照)が作動するので、リザーバ穴113に流入したブレーキ液は、図10(a)に示す第七油路147を通ってポンプ孔114に流入し、図10(b)に示す第二油路142を介してダンパ穴115に吐出される。つまり、リザーバ穴113に流入したブレーキ液は、車輪液圧路B(図2(a)参照)を構成するダンパ穴115に還流される。
車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧を一定に保持させる場合には、図2(b)に示すように、入口弁1および出口弁2が閉弁する。したがって、入口ポート121から流入したブレーキ液が図8(a)に示す第三油路143に流入することはなく、且つ、車輪ブレーキFLと出口弁2との間にあるブレーキ液が図9(a)に示す第六油路146に流出することもない。
なお、車輪ブレーキFLに作用するブレーキ液圧を増圧させる場合には、前記した通常時の場合と同様であるので、詳細な説明を省略する。
(非ペダル操作時におけるブレーキ制御時)
非ペダル操作時におけるブレーキ制御時においては、図3に示すように、カット弁6が閉弁し、且つ、吸入弁7が開弁し、さらにポンプ4が作動する。したがって、図7(a)(b)に示す第一油路141、吸入弁装着穴117、図11に示す第八油路148および貯留室7aに貯留されたブレーキ液は、ポンプ4(図14(b)参照)に吸入され、図10(b)に示す第二油路142に吐出される。このとき、図11に示すように、第八油路148に貯留室7aが付設されているが故に、ポンプ4(図14(b)参照)の始動時においても、ブレーキ液がスムーズにポンプ4に吸入されることになる。つまり、非ペダル操作時においてポンプ4を作動させたときに、ポンプ始動時であっても吐出量にばらつきが生じることがなく、ブレーキ液を安定的に入口弁装着孔111等に供給することができる。そして、第二油路142に吐出されたブレーキ液は、図10(b)に示すダンパ穴115を通って入口弁装着孔111に流入し、さらに入口弁1(図3参照)が開弁している場合には、図8(a)に示す第三油路143、出口弁装着穴112および第四油路144を通って出口ポート122から流出する。
なお、本実施形態では、貯留室7aを構成する油路孔148bが、第八油路148を構成する油路孔148aとT字状に交差しているが、例えば図示は省略するが、十字状に交差するものであってもよい
本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。 アンチロックブレーキ制御時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図であって、(a)は車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を減圧する場合を示す図、(b)は車輪ブレーキに作用するブレーキ液圧を一定に保持する場合を示す図である。 非ペダル操作時のブレーキ制御時における車両用ブレーキ液圧制御装置の状態を示すブレーキ液圧回路図である。 本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の分解斜視図である。 本発明に係る車両用ブレーキ液圧制御装置の分解断面図である。 ポンプボディを示す斜視図であって、(a)は第一取付面側から見た図、(b)は第二取付面側から見た図である。 (a),(b)はポンプボディの内部を示す破断斜視図であって、入口ポートからカット弁および吸入弁に至る油路を説明するための図である。 ポンプボディの内部を示す破断斜視図であって、(a)はカット弁から出口ポートに至る油路(車輪液圧路)を説明するための図、(b)は入口弁とダンパ穴との関係を示す図である。 (a),(b)はポンプボディの内部を示す破断斜視図であって、出口弁からリザーバ穴に至る油路(解放路の一部)を説明するための図である。 ポンプボディの内部を示す破断斜視図であって、(a)はリザーバ穴からポンプ孔に至る油路(解放路の一部)を説明するための図、(b)はポンプ孔からダンパ穴に至る油路(吐出液圧路)を説明するための図である。 ポンプボディの内部を示す破断斜視図であって、貯留室を説明するための図である。 (a)はポンプボディにカット弁および吸入弁を装着した状態を示す破断斜視図、(b)はカット弁および吸入弁の構成を説明するための断面図である。 (a)はポンプボディに入口弁および出口弁を装着した状態を示す破断斜視図、(b)は入口弁および出口弁の構成を説明するための断面図である。 (a)はリザーバの構成を説明するための断面図、(b)はポンプおよびダンパの構成を説明するための断面図である。 従来の車両用ブレーキ液圧制御装置のブレーキ液圧回路図である。
符号の説明
1 入口弁
2 出口弁
3 リザーバ
4 ポンプ
5 ダンパ
6 カット弁
7 吸入弁
7a 貯留室
10 コントロールハウジング
20 電動モータ
100 ポンプボディ
111 入口弁装着孔
112 出口弁装着穴
113 リザーバ穴
114 ポンプ孔
115 ダンパ穴
116 カット弁装着穴
117 吸入弁装着穴
121 入口ポート
122 出口ポート
141 第一油路
142 第二油路
143 第三油路
144 第四油路
145 第五油路
146 第六油路
147 第七油路
148 第八油路
S 車両用ブレーキ液圧制御装置
V 制御弁手段
R レギュレータ
A 出力液圧路
B 車輪液圧路
C 吸入液圧路
D 吐出液圧路
E 解放路

Claims (1)

  1. マスタシリンダに通じる出力液圧路と車輪ブレーキに通じる車輪液圧路との間に介設されるカット弁と、
    前記出力液圧路に通じる吸入液圧路と前記車輪液圧路に通じる吐出液圧路との間に介設されるポンプと、
    前記吸入液圧路に設けられる吸入弁と、
    前記出力液圧路、前記車輪液圧路および前記吸入液圧路となる複数の油路孔を有するポンプボディと、を備え、
    前記カット弁は、前記ポンプボディに形成されたカット弁装着穴に装着されるとともに、前記出力液圧路から前記車輪液圧路へのブレーキ液の流入を許容する状態および遮断する状態を切換可能に構成されており、
    前記吸入弁は、前記ポンプボディに形成された吸入弁装着穴に装着されるとともに、前記吸入液圧路を開放する状態および遮断する状態を切換可能に構成されており、
    前記ポンプは、前記ポンプボディに形成されたポンプ孔に装着されており、
    前記カット弁が前記出力液圧路から前記車輪液圧路へのブレーキ液の流入を遮断し、且つ、前記吸入弁が前記吸入液圧路を開放しているときに、前記ポンプにより前記マスタシリンダと前記出力液圧路と前記吸入液圧路とに貯留されているブレーキ液が前記吐出液圧路に吐出される車両用ブレーキ液圧制御装置であって、
    前記吸入液圧路のうち、前記吸入弁装着穴から前記ポンプ孔に至る部分は、前記吸入弁装着穴に通じる油路孔と前記ポンプ孔に通じる油路孔とを交差させることで形成されており、当該油路孔同士の交差部分に向けて穿設した油路孔を利用して、前記吸入弁と前記ポンプとの間にブレーキ液を貯留する貯留室が形成されていることを特徴とする車両用ブレーキ液圧制御装置。
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