JP4361842B2 - 携帯端末 - Google Patents
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Description
しかし、メインCPUが実行するプログラムを予め記憶させておく不揮発性メモリとは別に、サブCPUが実行するプログラムを予め記憶させておく不揮発の専用メモリを設けると、全てのプログラムを1つの不揮発性メモリに一元管理的に格納している場合と比べて、バージョンアップ等に伴うプログラム更新のためのハードウェア機構が複雑になりがちである。また、サブCPU側の専用メモリとしては読み出しと書き込みとの両性能が比較的高い傾向にあるDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリが望ましく、これに加えて専用メモリとして不揮発性メモリをも設けることは省スペース等の見地から見てあまり好ましくない。
携帯電話機のサブCPUの専用メモリは揮発性メモリのみとしておき、メインCPUの不揮発性メモリにデータを外部から設定するための従来のインタフェースを通じて、バージョンアップされたプログラムをメインCPU側の不揮発性メモリに一旦格納し、その後メインCPUが一時的にサブCPUの専用メモリにアクセスしてそのプログラムをコピーするという方式、つまりそのプログラムを不揮発性メモリから読み出して専用メモリに記録するという方式(以下、「プログラム転送方式」という。)である。
これにより、特定機能を担う第2CPUについての電力供給制御も行うため、特定機能の実行が不要なときにおける携帯端末の電力消費量を更に低減することができるようになる。また、第2CPUへの電力供給停止は、揮発性メモリへの電力供給停止より所定時間早く行われるので、単純に第2CPUへの電力供給停止時期を揮発性メモリへの電力供給停止時期と合わせた場合に比べて一層電力消費を抑えることができるようになる。
ここでの最後に検知された時は、あるユーザ操作から特定時間内に次のユーザ操作がなされた場合には当該次のユーザ操作が検知された時を意味し、また当該次のユーザ操作から特定時間内に更に次のユーザ操作がなされた場合には当該更に次のユーザ操作が検知された時を意味する。
これにより、特定機能の実行が不要な時に第2CPUへの電力供給を停止して携帯端末の電力消費を抑制することができ、その後の所定時間中は揮発性メモリへの電力供給を継続するので、その所定時間内に特定機能の実行が再び必要とされた場合には、特定機能実行用プログラムの転送を行わずに迅速に特定機能の実行を行うことができるようになる。
また、前記携帯端末は、更に、携帯端末の外部からプログラムを受信して前記不揮発性メモリ内に記録する受信記録手段を備えることとしてもよい。
また、前記検知手段は、更に、特定機能の実行停止を要求するユーザ操作を検知し、前記所定条件は、特定機能の実行停止を要求するユーザ操作が検知されたことであることとしてもよい。
ここでの最後に検知された時は、あるユーザ操作から所定時間内に次のユーザ操作がなされた場合には当該次のユーザ操作が検知された時を意味し、また当該次のユーザ操作から所定時間内に更に次のユーザ操作がなされた場合には当該更に次のユーザ操作が検知された時を意味する。
また、前記携帯端末は、電池を内蔵する携帯電話機であり、前記電力供給制御手段は、前記電池から前記揮発性メモリまでの電力伝達経路を遮断することにより前記揮発性メモリへの電力供給を停止し、当該電力伝達経路の遮断を止めることにより前記揮発性メモリへの電力の供給の開始を行うこととしてもよい。
また、本発明に係る制御プログラムは、特定機能実行用プログラムを記憶している記憶手段と揮発性メモリとメインCPUとサブCPUとを備える携帯端末におけるメインCPUに電力制御処理を実行させるための制御プログラムであって、前記電力制御処理は、特定機能の実行を要求するユーザ操作を検知する検知ステップと、前記揮発性メモリへ電力が供給されていない場合において特定機能の実行を要求するユーザ操作が検知された時には前記揮発性メモリへの電力の供給を開始し、特定機能の実行終了に係る所定条件が満たされた時から所定時間経過後に前記揮発性メモリへの電力供給を停止する電力供給制御ステップと、前記電力供給制御ステップによる前記揮発性メモリへの電力供給の開始時に、特定機能実行用プログラムを前記記憶手段から読み出して前記揮発性メモリに記録する記録ステップと、前記記録ステップによる前記記録が完了した時、及び、前記揮発性メモリへ電力が供給されている場合において特定機能の実行を要求するユーザ操作が検知された時に、前記サブCPUに前記特定機能実行用プログラムの実行を開始させる実行制御ステップとを含むことを特徴とする。
<構成>
図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機の構成図である。
同図に示すように、携帯電話機100は、メインCPU110、サブCPU115、電池130、SW(Switch)131、RAM(Random Access Memory)140、フラッシュメモリ141、RAM142、SW145、タイマ150、キー群161、LCD(Liquid Crystal Display)162、通信部171、カメラ部172及びデータ入力I/F(Interface)173を備える。
RAM140は、メインCPU110が、データを読み書きするために用いる16メガバイトの揮発性メモリであり、フラッシュメモリ141は、メインCPUが読み出して実行するためのプログラムを格納している32メガバイトの不揮発性メモリである。また、RAM142は、サブCPU115が、読み出して実行するためのプログラムが格納されるものであり、また、サブCPU115がデータを読み書きするために用いる16メガバイトの揮発性のDRAMである。なお、SW145は、メインCPU110がプログラムをRAM142に書き込む必要がある場合にのみメインCPU110からRAM142がアクセス可能になるようにメインCPU110により制御されるスイッチである。
キー群161は、携帯電話機100の筐体表面に配されたテンキーその他のキーであり、カメラ機能の開始キー及び停止キーや、カメラ機能に関連したユーザの各種操作を受け付けるための各種キーを含む。
通信部171は、アンテナと接続されており、メインCPU110の制御下で、所定の携帯電話の通信プロトコルに従って無線通信を行うための信号処理回路、変復調回路、ベースバンド処理回路等を含む。
また、データ入力I/F173は、バージョンアップされたプログラム等のデータを外部から携帯電話機100に取り込むためのインタフェースである。
<データ>
図2は、フラッシュメモリ141に記憶されているプログラムを示す図である。
なお、制御プログラム201は、電話待ち受け制御を含む電話通信を行うための電話通信制御プログラムや、RAM142及びサブCPU115への給電制御を行うための電力制御プログラム等を含んでおり、メインCPU110によりフラッシュメモリ141から読み出されて実行されるプログラムである。
<動作>
以下、上述の構成を備える携帯電話機100の動作について説明する。
メインCPU110は、フラッシュメモリ141に記憶されている制御プログラム201を読み出して実行することにより、基本的に図3に示す処理を行う。なお、CPU110は、いわゆるマルチタスク制御等により、カメラ機能がない一般的な携帯電話における従来同様の処理ステップS11と、カメラ機能の実行に付随する処理ステップS21〜S33とを擬似並行的に実行するものとする。
サブCPU115への電力供給が停止された後、メインCPU110は、タイマ150に所定時間Tbの経過を計測させるための設定を行い、タイマ150に計時をスタートさせる(ステップS30)。なお、所定時間Tbは例えば5分間である。その後、所定時間Tbが経過したことの通知をタイマ150から受けると(ステップS31)、メインCPU110は、SW131を制御して、電池130からRAM142への電力供給経路を遮断することにより、RAM142への電力供給を停止し(ステップS33)、再びユーザによりカメラ機能の開始キーの操作がなされるまで(ステップS21)、RAM142への電力供給を停止したままにする。
以下、携帯電話機100におけるメインCPU110により実行されるサブCPU115及びRAM142への電力供給制御を、具体例に即して説明する。
ここでは、同図中の時刻t1及び時刻t4は、ユーザがカメラ機能の開始キーを操作した時刻を示し、時刻t3及び時刻t5は、ユーザがカメラ機能の停止キーを操作した時刻を示すことを前提として説明する。
メインCPU110は、時刻t1においてカメラ機能の開始キーがユーザに操作されたことを検知し(ステップS21)、RAM142への電力供給を開始させ(ステップS22)、カメラ処理プログラムをRAM142に転送し(ステップS23)、その転送が完了した時刻t2にサブCPU115への電力供給を開始させ、サブCPU115にカメラ処理プログラムを実行させる(ステップS24)。その後、ユーザは、カメラ機能に関する各種キーを操作し、これに応じてサブCPU115の働きによりLCD162には撮像された画像が表示されることになる。
このような携帯電話機100は、実用上、シャッターチャンスを逃さないためにカメラ機能の開始キーを操作してからのレスポンスがよいことが求められるというニーズに応えるものとなる。なお、例えば観光地で撮影を行っている場合等、ユーザが撮影を行う状況においては、一般的に、一度撮影するだけでなく、ある程度の時間間隔は空くが複数回続けて撮影がなされる傾向が強いことに鑑みて、所定時間Tbを適切に設定しておく限りにおいて、このような携帯電話機100は、内蔵の電池130を長持ちさせることと、カメラ機能のレスポンスの向上とをバランスよく実現するものとなる。
<補足>
以上、本発明に係る携帯端末の一実施形態である携帯電話機について説明したが、以下のように変形することもでき、本発明は上述の実施形態で示した携帯電話機100に限られないことは勿論である。
(1)本発明は、本実施形態で示した携帯電話機の他にいわゆるモバイルPC等、電池を内蔵しており複数のCPUを備える携帯端末でありさえすれば適用することができる。
(2)本実施形態では、カメラ機能をサブCPU115が担うこととしたが、これに限らず、サブCPU115がどのような機能を担うこととしてもよく、その機能の実現用のプログラムをメインCPU110が不揮発性メモリからRAM142に転送するような構成であればよい。なお、サブCPU115が担う機能としては、例えば静止画像の他に動画や音声のエンコードや再生等の比較的高速処理が要求される機能が考えられ、このような高速処理が要求される機能をサブCPU115が担う場合に特にサブCPU115用にRAM142を設けていることの有効性が発揮される。
(3)本実施形態で示した所定時間Ta及び所定時間Tbの値を、電池の残量との関係で変化させることとしてもよい。即ち電池の残量が少なくなるにつれて所定時間Ta及び所定時間Tbは短くなるようにしてもよい。
(4)本実施形態ではRAM142はDRAMであるとしたが、揮発性メモリであれば何でもよい。またフラッシュメモリ141も、電力供給が絶たれても記憶内容を保持する不揮発性メモリであれば何でもよいが、内蔵するプログラムのバージョンアップ等を考慮すると書き込み可能なタイプが好ましい。
(5)本実施形態では、メインCPU110は、SW145を制御してカメラ処理プログラムを転送する際だけ一時的にRAM142と接続するようにしたが、特段SW145を設けずに、メインCPU110が、カメラ処理プログラムを転送する際だけ一時的にRAM142にアクセスするようにしてもよい。また、1つの半導体チップ内にRAM142とサブCPU115とが形成されており、メインCPU110はその半導体チップのインタフェースを通じてRAM142にアクセスすることとしてもよい。
(6)本実施形態では、メインCPU110が、カメラ機能に関するユーザ操作と連動してRAM142とサブCPU115とのそれぞれに対して給電制御を行うこととしたが、カメラ機能に関するユーザ操作と連動した形でのサブCPU115に対する給電制御は行わないこととしてもよく、例えばサブCPU115についての給電制御を一切行わないような実施形態も考えられる。但し、消費電力抑制の見地からは、本実施形態で示したような双方への給電制御が好ましい。
110 メインCPU
115 サブCPU
130 電池
131、145 SW(Switch)
140、142 RAM(Random Access Memory)
141 フラッシュメモリ
150 タイマ
161 キー群
162 LCD(Liquid Crystal Display)
171 通信部171
172 カメラ部
173 データ入力I/F(Interface)
Claims (9)
- 第1CPU及び第2CPUを含む携帯端末であって、
第2CPUに接続されている揮発性メモリと、
特定機能実行用プログラムを記憶している記憶手段と、
特定機能の実行を要求するユーザ操作を検知する検知手段と、
特定機能の実行を要求するユーザ操作が検知された場合には、前記揮発性メモリへ電力が供給されていなければ前記揮発性メモリへの電力の供給を開始し、第2CPUへの電力の供給を開始し、
特定機能の実行終了に係る所定条件が満たされた場合には、第2CPUへの電力の供給を停止し、当該停止から所定時間経過したときに前記揮発性メモリへの電力供給を停止する電力供給制御手段と、
前記電力供給制御手段により前記揮発性メモリへの電力供給が開始された場合に、特定機能実行用プログラムを前記記憶手段から読み出して前記揮発性メモリに記録する記録手段と、
前記揮発性メモリへ電力が供給されている場合において特定機能の実行を要求するユーザ操作が検知されたときには、第2CPUに前記特定機能実行用プログラムの実行を開始させる実行制御手段とを備える
ことを特徴とする携帯端末。 - 前記記憶手段は、第1CPUに接続された不揮発性メモリであって、更に第1CPU用プログラムを記憶しており、
前記揮発性メモリは第1CPUとも接続されており、
前記検知手段、前記電力供給制御手段、前記記録手段及び前記実行制御手段のそれぞれの機能の一部は、前記第1CPU用プログラムの第1CPUによる実行を通じて実現され、
第1CPUは、前記記録手段に係る記録の機能を実現するために当該記録の最中に限って前記揮発性メモリにアクセスするものである
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 前記検知手段は、更に、特定機能の実行停止を要求するユーザ操作、及び特定機能の実行に関連するユーザ操作を検知し、
前記所定条件は、特定機能の実行停止を要求するユーザ操作が検知されたこと、又は、特定機能の実行に関連するユーザ操作が最後に検知された時から特定時間が経過したことである
ことを特徴とする請求項2記載の携帯端末。 - 前記携帯端末は、電池を内蔵する携帯電話機であり、
第1CPUは、更に、前記第1CPU用プログラムの一部を実行することにより電話受信を待ち受けるための制御を含む通信制御を行い、
前記特定機能は、映像又は音声に関する機能であり、
前記特定機能実行用プログラムは、映像又は音声に関するデータの処理を行うためのプログラムであり、
前記電力供給制御手段は、前記電池から前記揮発性メモリまでの電力伝達経路を遮断することにより前記揮発性メモリへの電力供給を停止し、当該電力伝達経路の遮断を止めることにより前記揮発性メモリへの電力の供給の開始を行う
ことを特徴とする請求項2又は3記載の携帯端末。 - 前記携帯端末は、更に、携帯端末の外部からプログラムを受信して前記不揮発性メモリ内に記録する受信記録手段を備える
ことを特徴とする請求項4記載の携帯端末。 - 前記検知手段は、更に、特定機能の実行停止を要求するユーザ操作を検知し、
前記所定条件は、特定機能の実行停止を要求するユーザ操作が検知されたことである
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 前記検知手段は、更に、特定機能の実行に関連するユーザ操作を検知し、
前記所定条件は、特定機能の実行に関連するユーザ操作が最後に検知された時である
ことを特徴とする請求項1記載の携帯端末。 - 前記携帯端末は、電池を内蔵する携帯電話機であり、
前記電力供給制御手段は、前記電池から前記揮発性メモリまでの電力伝達経路を遮断することにより前記揮発性メモリへの電力供給を停止し、当該電力伝達経路の遮断を止めることにより前記揮発性メモリへの電力の供給の開始を行う
ことを特徴とする請求項6又は7記載の携帯端末。 - 特定機能実行用プログラムを記憶している記憶手段とメインCPUとサブCPUと、サブCPUの外部に所在しサブCPUに接続されている揮発性メモリとを備える携帯端末におけるメインCPUに電力制御処理を実行させるための制御プログラムであって、
前記電力制御処理は、
特定機能の実行を要求するユーザ操作を検知する検知ステップと、
特定機能の実行を要求するユーザ操作が検知された場合には、前記揮発性メモリへ電力が供給されていなければ前記揮発性メモリへの電力の供給を開始し、サブCPUへの電力の供給を開始し、
特定機能の実行終了に係る所定条件が満たされた場合には、サブCPUへの電力の供給を停止し、当該停止から所定時間経過したときに前記揮発性メモリへの電力供給を停止する電力供給制御ステップと、
前記電力供給制御ステップにより前記揮発性メモリへの電力供給が開始された場合に、特定機能実行用プログラムを前記記憶手段から読み出して前記揮発性メモリに記録する記録ステップと、
前記揮発性メモリへ電力が供給されている場合において特定機能の実行を要求するユーザ操作が検知されたときには、前記サブCPUに前記特定機能実行用プログラムの実行を開始させる実行制御ステップとを含む
ことを特徴とする制御プログラム。
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