JP4361716B2 - 検電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検電装置に関し、特に、被検電対象物が停電しているか否かを検電(検出)するために用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電力設備の保守、点検または工事を行う場合、電線が停電しているか否かを確認する検電作業を行い、上記電線が停電していることを確認した後、接地作業を行ってから上記保守等を行うようにしている。
【0003】
例えば、鉄道設備におけるき電線など、高所に設置されている直流高圧電線の検電作業を行う場合、上記き電線を停電させた後、作業者は地上又はき電線近傍で、上記検電作業と接地作業を行っている。
【0004】
そして、従来は、所定の電気回路により構成された検電器を用いて上記検電作業を行っていた。具体的に説明すると、作業者は、地上で上記検電器に設けられている接地端子とビームやレール(線路)などとをリード線で接続して、電源(電池や電源設備など)を用いて上記検電器を動作させ、地上から検電器の検電端子部をき電線に接触させ、き電線が停電しているか否かを確認するようにしていた。
【0005】
また、上述したようにして検電作業を行ってき電線が停電していることを確認した場合には、上記確認したき電線と上記ビームなどとを、接地線で電気的に接続して上記接地作業を行い、作業の為にビームを伝って上記き電線が設置されているところに登って、保守・点検・工事などの作業を行なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したように従来の検電作業で使用される検電器は、電気回路により動作するので、上記検電器に電力を供給するための電池や電源設備が必要になる。
【0007】
したがって、上記検電器を用いる場合には、検電作業を行うに際して、電池の交換や電源設備の点検などのメンテナンスを行わなければならないという問題点があった。
【0008】
また、上述したように、上記検電器を用いてき電線の検電作業を行う場合には、上記検電器と上記ビームなどとを接続する必要があった。
しかしながら、上記ビームなどが、それ自体の抵抗値が大きかったり、ビームなどと大地間に大きな抵抗値の介在物があったり、検電作業の接地作業を忘れるか接触が不十分だったりするような抵抗値が大きく、上記検電器の限流抵抗の値に対して接地側の抵抗(上記ビームなどの抵抗)の値が近づく状態になってしまう場合(限流抵抗値と接地側抵抗値の合計に占める、接地側抵抗値の割合が大きくなる場合)には、基準となる零電位が定まらないので、上記検電器を適切に動作させることができなくなってしまう虞があった。その結果、電圧値が設定値以上の場合に異常音やランプ等で通電を知らせるような検電器の場合、実際はき電線が停電していないにも係わらず異常音などが鳴らないこととなり、感電事故などが発生する虞があった。
【0009】
このように、従来の検電作業で使用される検電器は、接地側の抵抗が大きいと適切に動作せず、検電作業を確実に行うことができなくなってしまうという問題点があった。
【0010】
また、例えば、拠点駅などの大駅構内や変電所の引出し口など、き電線が複数並んで設置されている輻輳区間では、上記検電器を用いて1本ずつき電線を検電し、停電していることが確認されたき電線から順に上記接地作業を行うようにしていた。
【0011】
ところが、上記輻輳区間では、複数本のき電線のうち、一部を通電したままの状態にして残りの一部を停電し、上記残りの一部のき電線に対して上記検電作業と接地作業を行う場合がある。このような場合、作業者は、上記き電線と上記ビームなどとを接続している接地線を視認して接地作業を行ったき電線であるか否かを判断しなければならない。
【0012】
しかしながら、接地作業を行ったき電線であるか否かを上記接地線だけで判断すると、通電しているき電線を、接地作業を行ったき電線であると誤認し易くなり、上記通電しているき電線に作業者が誤って触れてしまって感電してしまう虞があると共に、接地線が視認できない状況(例えば、離れていて見えないなど)においては、何れのき電線が通電しているか否かが判断できないことになる。
【0013】
このように、従来の検電作業と接地作業では、作業者の勘違いやうっかりミスなどを誘発してしまう虞があり、作業者の安全を十分に確保することが困難であるという問題点があった。
【0014】
また、上記鉄道設備におけるき電線の検電作業と接地作業は、通常、列車を運行していない夜間に行われる。しかしながら、従来の検電作業と接地作業では、周囲が暗いため、作業自体が困難になるとともに、上記接地作業を行ったき電線を識別することが困難になるという問題点があった。
【0015】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、メンテナンス作業を可及的に少なくして被検電対象物が停電しているか否かを確認することができるようにすると共に、被検電対象物の検電作業を行う作業者の安全を十分に確保することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の検電装置は、被検電対象物に接続するための接続手段と、上記接続手段を介して上記被検電対象物から電荷の供給をうける導体棒と、上記導体棒が電荷の供給をうけたときに開動作を行うべく上記導体棒に取り付けられた導体箔と、上記導体棒に取り付けられた導体箔を内部の中空領域に収容する容器と、上記容器を接地するための接地手段とを有し、上記接地手段は、接地された状態の外部の構造物に上記容器を取り付けるための加工が施された導電体からなる取付け具であり、上記接続手段は、上記被検電対象物から上記導体棒に供給される電荷を制限する媒体を含み、上記容器の少なくとも一部の領域を透明にし、上記透明にした領域を介して外部に上記導体箔の動きを表示するように構成したことを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、添付の図面を参照しながら、本発明の検電装置の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態の検電装置が配設される鉄道設備の概略構成の一例を示した構成図である。また、図2は、上記検電装置が配設されている箇所を拡大して示した構成図である。
【0019】
図1において、鉄道設備1は、列車2が走行する線路3と、加圧線4と、き電線5と、き電分岐線6と、ビーム設備7と、第1の碍子8と、第2の碍子9とを有している。なお、図1において、同様の設備については同一符号を付している。
【0020】
加圧線4は、線路3を走行する列車2のパンタグラフが接触するように、列車2の上方に設置され、列車2に直流電力を供給するための電線である。
被検電対象物として配設されるき電線5は、加圧線4の上方に設置され、き電分岐線6を介して変電所からの直流電力を加圧線4に供給するための電線である。具体的に説明すると、き電線5には、例えば1500Vの直流電圧が印加されている。
【0021】
ビーム設備7は、加圧線4とき電線5を支持するとともに、き電線5が設置されている箇所まで作業員が登ることができるようにするための設備である。
なお、加圧線4は第1の碍子8を介して支持され、き電線5は第2の碍子9を介して支持される。
【0022】
このような鉄道設備1において、本実施の形態の検電装置10は、ビーム設備7の梁部7aの上面に取り付けられた検電装置支え材11により支持される(図2を参照)。
【0023】
図3は、本実施の形態の検電装置10の構成の一例を示した側断面図である。
図3において、本実施の形態の検電装置10は、容器12と、内栓13と、中継棒14と、箔取付け棒15と、導体カバー16と、第1の螺子17と、金属板18と、第2の螺子19と、第1の固定リング20と、第4の螺子21と、防雨カバー22と、第3の螺子23と、第2の固定リング24と、絶縁ケーブル25と第5の螺子26を有している。
【0024】
容器12は、上側が幅狭の凸形状の側断面と、円形状の水平断面とを有するとともに、上面に開口部を有している。このような形状を有する容器12は、無色透明のガラス製であり、容器12の外側から内部を視認することができるように形成されている。
【0025】
内栓13は、容器12の開口部の形状に合わせて成形された栓である。この内栓13は、その水平断面の中心付近に、容器12の内部と外部とを繋ぐ貫通孔を有しており、また上面の所定領域には凹み部を有している。そして、上記凹み部を有していない内栓13の上面の所定領域には、螺子孔が設けられている。このような形状を有する内栓13は、ナイロン等の絶縁性を有する樹脂を用いて形成される。なお、内栓13を容器12の開口部に嵌めこむ際には、内栓13の側面に真空グリースを塗布して容器12との密着性を高めるようにするのが好ましい。
【0026】
中継棒14は、内栓13の凹み部と貫通孔の形状に合わせた形状を有し、内栓13の貫通孔を通して取り付けられたときに、容器12の底面方向に延設されるように形成されている。また、中継棒14の上面の所定領域には螺子孔が設けられている。このような形状を有する中継棒14は、導電性を有する金属等を用いて形成される。なお、中継棒14を内栓13の貫通孔に通す際には中継棒14の側面に真空グリースを塗布して内栓13との密着性を高めるようにするのが好ましい。
【0027】
箔取付け棒15は、棒部15aと金属箔15bと蛍光体15cとを有している。
棒部15aは、直方体形状を有し、内栓13に取り付けられた中継棒14の下端部に取り付けられたときに、容器12の底面方向に延設されるように形成されている。このような形状を有する棒部15aは、導電性を有する金属等を用いて形成される。
【0028】
また、中継棒14の下端部に取り付けられた棒部15aの各側面には、蛍光体15cが形成されている(図5(b)を参照)。なお、上記蛍光体15cは、例えば、蛍光塗料を棒部15aの各側面に塗布したり、蛍光体からなる所望の大きさのシートを棒部15aの各側面に貼り付けたりして形成するようにする。また、上記蛍光体15cは、導電性を有していてもよく、または絶縁性を有していてもよい。
【0029】
金属箔15bは、上記棒部15aの各側面に合わせた長方形状を有しており、蛍光体15cが形成されている領域を覆うように、一端部が棒部15aの側面の上端部に取り付けられている。そして、上記取り付けられた一端部を支点として開閉するように成されている(図5(b)を参照)。このような構成の金属箔は、例えば金箔やアルミニウム箔などである。
【0030】
以上のように、本実施の形態では、中継棒14と箔取付け棒15の棒部15aとが、導体棒に相当し、金属箔15cが導体箔に相当する。
【0031】
導体カバー16は、凹形状の側断面と、円形状の水平断面とを有しており、凹み部が、上記内栓13、中継棒14、及び箔取付け棒15が取り付けられた容器12の側面の所定領域と上面とを覆うように形成されている。そして、導体カバー16の側面の所定領域には、後述する金属板18を配設するための領域が形成されている。
【0032】
また、導体カバー16の上面の所定領域には、複数の螺子孔が設けられている。この複数の螺子孔は、内栓13の螺子孔及び中継棒14の螺子孔の位置に合わせて形成されている。さらに、上記導体カバー16の側面の所定領域にも螺子孔が設けられている。
【0033】
そして、導体カバー16は、上記内栓13、中継棒14、及び箔取付け棒15が取り付けられた容器12の側面の所定領域と上面とを覆うように第1の螺子17を用いて上記中継棒12に取り付けられる。
このような構成の導体カバー16は、導電性を有する金属などを用いて形成される。
【0034】
金属板18は、上記導体カバー16の側面の所定領域に配設される所定の形状の板であり、複数の螺子孔を有している。そして、上記複数の螺子孔のうちの所定の螺子孔を、上記導体カバー16の側面の所定領域に設けられている螺子孔に合わせ、第2の螺子19を用いて金属板18と導体カバー16とを螺子止めすることにより、金属板18が取り付けられるように成されている。
【0035】
第1の固定リング20は、螺子を用いて容器12の側外周を締め付けることが可能な形状を有する導電体製の締め付け具である。そして、導体カバー16に取り付けられた金属板18の所定の螺子孔と、第1の固定リング20の螺子孔と、絶縁ケーブル25の先端に設けられている端子とを合わせて第4の螺子21を用いて共締めすることにより、内栓13と導体カバー16が容器12に確実に固定されるようにするとともに、絶縁ケーブル25と中継棒14とが、導体カバー16と金属板18を介して電気的に接続されるように成されている。
【0036】
防雨カバー22は、凹形状の側断面と、円形状の水平断面とを有しており、凹み部が、内栓13、中継棒14、箔取付け棒15、導体カバー16、金属板18、第1の固定リング20、及び絶縁ケーブル25が取り付けられた容器12の側面の所定領域と上面を覆うように形成されている。
【0037】
また、防雨カバー22の上面には、複数の螺子孔が設けられている。この複数の螺子孔は、内栓13の螺子孔及び導体カバー16の螺子孔の位置に合わせて形成されている。
【0038】
そして、防雨カバー22は、上記内栓13、中継棒14、箔取付け棒15、導体カバー16、金属板18、第1の固定リング20、及び絶縁ケーブル25が取り付けられた容器12の側面の所定領域と上面とを覆うようにして取り付けられる。すなわち、防雨カバー22は、導体カバー16の螺子孔を介して内栓13に、第3の螺子23を用いて取り付けられる。
このような構成の防雨カバー22は、ABS樹脂など絶縁性を有する樹脂を用いて形成される。
【0039】
以上のようにして、容器12を防雨カバー22により覆うようにすれば、本実施の形態のように検電装置10を屋外に設置した場合であっても、容器12の内部に雨水が入ることを防止することができ、周囲の環境に拘わらず検電装置10を適切に動作させることができる。
【0040】
第2の固定リング24は、螺子を用いて容器12の側外周を締め付けるとともに、容器12の底面を支えることが可能な形状を有する導電体製の締め付け具である。そして、第2の固定リング24を用いて容器12が検電装置支え材11に取り付けられるように成されている。なお、この第2の固定リング24は、容量(キャパシタ)成分を有さないように形成するのが好ましい。
【0041】
図4に、検電装置10の取付け状態の一例を示す。
図4に示すように、本実施の形態の検電装置10は、検電装置支え材11の所定の箇所に設けられている螺子孔と、第2の固定リング24に設けられている螺子孔を第5の螺子26を用いて螺子止めすることにより、容器12を締め付けて固定しながら検電装置支え材11に取り付けられるように成されている。
【0042】
このようにして第2の固定リング24と第5の螺子26を用いて容器12を検電装置支え材11に取り付けることにより、検電装置10を検電装置支え材11に固定することができるとともに、容器12の表面に付着した電荷(または蓄積した電荷)を、第2の固定リング24を介して検電装置支え材11に逃がして検電装置10を確実に動作させることができる。このように、本実施の形態では、第2の固定リング24と第5の螺子26が取付け具に相当する。
【0043】
絶縁ケーブル25は、例えば、約6mmの内径と、約2mの長さを有するケーブルであり、108Ω以上1013Ω以下、好ましくは1010Ω以上1011Ω未満の範囲の抵抗値を有する。この場合の抵抗値はケーブル両端間の抵抗値を示すものであり、該抵抗値が所定以内にあれば、他の安全性を疎外しない範囲でケーブル径や長さは変更してもよい。
また、絶縁ケーブル25は、より具体的にはウレタン被覆型綱繊維ロープ(商品名:エースライン(登録商標)、東京製綱株式会社製)などが、弾性に富み設置しやすく、且つ、耐候性・非含水・絶縁性を備えて好ましい。そして以上の要件を満たせば、他のケーブル状の物で良いことは勿論のことである。なお、絶縁ケーブル25も容量(キャパシタ)成分を有さないように形成するのが好ましいことは、第2の固定リング24と同じである。さらに、抵抗値を大きくすれば、検電装置10の動作が緩慢になる傾向であるので、各部品の大きさなど諸条件を勘案して適当な抵抗値を選択すればよいことは言うまでもない。
【0044】
このような範囲の抵抗値を有する絶縁ケーブル25を用いて中継棒14とき電線5とを接続し、き電線5から中継棒14に供給される電流を制限するようにすれば、検電装置10の動作に必要な電荷の供給(電圧供給)は制限せずに、検電装置を安全性から見て過大ではない微弱な電流で動作させることができ、検電装置10(容器12と中継棒14、または容器12と箔取付け棒15)が短絡することを防止することができ、更に屋外に検電装置が設置されたことによる汚れの付着や雨などにより濡れた場合にも、容器12表面が短絡することを防止することができる。また、万が一通電時に検電装置10や絶縁ロープ25に触れても、事故などを防止することが出来る。
【0045】
なお、図2に示したように、絶縁ケーブル25は、分線金具27を用いてき電線5に接続される。なお、この分線金具27は、容量(キャパシタ)成分を有さないのが好ましい。
また、絶縁ケーブル25は、絶縁ケーブル固定金具28により検電装置支え材11に固定される。これにより絶縁ケーブル25が不必要に弛んだ状態で配設されることを防止することができる。
【0046】
図5は、以上のようにして構成される本実施の形態の検電装置10の動作の概念を示した図である。図5(a)は無加圧時、すなわち、き電線5が停電している場合における検電装置10の様子を示した図であり、図5(b)は加圧時、すなわち、き電線5に1500Vの直流電圧が通電している場合における検電装置10の様子を示した図である。
【0047】
図5(a)に示すように、無加圧時には、検電装置10(中継棒14と箔取付け棒15)に電荷が供給されないため、金属箔15bは開かず、棒部15aの側面上に形成されている蛍光体15cが金属箔15bに覆われた状態になる。
【0048】
そして、き電線5が加圧されると、き電線15から、絶縁ケーブル25、第1の固定リング20、金属板18、導体カバー16、及び中継棒14を介して箔取付け棒15(棒部15a及び金属箔15b)に電荷が供給される(移動する)。これにより、図5(b)に示すように、金属箔15bは、棒部15a(蛍光体15c)からクーロン力(斥力)を受けて開き、棒部15aの側面上に形成されている蛍光体15cを外部から視認することができるようになる。
【0049】
そして、き電線5が再び停電した場合には、金属箔15bが閉じて棒部15aの側面上に形成されている蛍光体15cが金属箔15bに覆われた状態に戻る。
【0050】
このように、本実施の形態の検電装置10では、金属箔15bを開いて、蛍光体15cを外部から視認できる状態にしてき電線5が通電されていることを表示する一方、金属箔15bを閉じて、蛍光体15cを外部から視認できない状態にしてき電線5が停電されていることを表示するようにしたので、作業者は、検電装置10の状態を目視するだけで、き電線5が停電しているか否かを確実に確認することができる。
【0051】
また、本実施の形態の検電装置10は、き電線5が停電しているか否かを常時表示することができるので、検電作業時だけでなく接地作業時にもき電線5が停電しているか否かを確認することができる。これにより、接地作業を行ったか否かを接地線だけでなく、検電装置10の状態を目視することによっても確認することができる。したがって、実際には通電しているき電線を、停電しているき電線であると作業者が誤認してしまうことを可及的に防止することができ、検電作業や接地作業を行う作業者の安全を十分に確保することができるようになる。
また、従来の検電器を併用した場合には、前述のように従来の検電器が適切に動作せず即ち従来の検電器では停電と表示されるような事態であっても、本実施の形態の検電装置10であれば、適切にき電線5が停電しているか否かを確認することができる。
【0052】
なお、本実施の形態の鉄道設備1のように輻輳区間に検電装置10を適用する場合には、検電装置10ごとに蛍光体15cの色を変えて、どのき電線5が停電(または通電)しているのかを一目で視認することができるようにするのが好ましい。
【0053】
また、本実施の形態の検電装置10は、電池や電源設備を設けなくても動作するので、検電装置10のメンテナンスを可及的に少なくすることができる。
【0054】
さらに、本実施の形態の検電装置10を用いれば、既存の鉄道設備1に付加するのみで、き電線5が停電しているか否かを確実に確認することができる。また、本実施の形態の検電装置10は、き電線5の検電作業に使用している従来の検電器よりも簡単な構造で形成することができる。したがって、非常に安価な装置でき電線5の検電作業を行うことができる。
【0055】
なお、本実施の形態のように箔取付け棒15の棒部15aに蛍光体15cを形成し、き電線5が通電されたときに蛍光体15cを視認することができるように構成すれば、例えば夜間であってもき電線5が停電しているか否かを容易に確認することができ好ましいが、必ずしも蛍光体15cを形成する必要はない。
【0056】
また、絶縁ケーブル25を用いて検電装置1を動作させるようにすれば、検電装置1の短絡により、き電線5の通電が止まってしまうことを可及的に防止することができ好ましいが、必ずしも上述した範囲の抵抗値を有する絶縁ケーブル25を用いる必要はない。すなわち、検電を行うき電線5が通電しているときに、き電線5から箔取付け棒15に電荷を供給することができる抵抗値を有したケーブルであれば、上記絶縁ケーブル25を使用しなくてもよい。
【0057】
また、本実施の形態のように、無色透明のガラス製の容器12を使用して、容器12の側面と底面の両方から内部を視認することができるようにすれば、き電線5が停電しているか否かを容易に確認することができ好ましいが、例えば金属箔15bが開いたときに蛍光体15cを視認することができる所定の領域だけを透明にして、残りの領域を着色するようにしてもよい。上記所定の領域としては、例えば容器12の底面が挙げられる。この場合、図3などに示した容器12の側面の傾斜した領域を黒色などで着色するようにして、太陽光など容器12の上方から容器12の内部に透過する光を遮り、容器12の内部の状態をより容易に視認することができるようにしてもよい。さらに、容器12はガラス製に限定されないということは言うまでもない。
【0058】
また、本実施の形態のように、箔取付け棒15の棒部15aの各側面に蛍光体15cを形成し、き電線5が停電しているときには、4枚の金属箔15bで蛍光体15cを覆うようにし、上記き電線5が通電されたときには上記4枚の金属箔15bを開いて蛍光体15cを露出するようにすれば、蛍光体15cの面積を可及的に広くすることができて蛍光体15cをより容易に視認することができるようになり好ましいが、金属箔15bの枚数は4枚に限定されない。すなわち、き電線5が停電しているときに、金属箔15bが蛍光体15cを覆うようにするとともに、き電線5が通電しているときに、蛍光体15cを露出するようにしていれば、金属箔15bの枚数や大きさは限定されず、また蛍光体15cを形成する領域も限定されない。さらに、蛍光体を形成しない場合であっても金属箔15bの枚数や大きさは限定されない。
【0059】
また、図1に示した鉄道設備1は、一般的な鉄道設備の一例を示したにすぎない。すなわち、検電装置10が適用される鉄道設備1は、図1に示した設備に限定されず、例えば変電所の引出し口近傍に配設されているき電線に対して適用するようにしてもよい。さらに、検電装置10を必ずしも鉄道設備に適用する必要はなく、また、被検電対象物はき電線5に限定されない。すなわち、検電装置10により検電する被検電対象物は直流電圧が印加されるものであればどのようなものであってもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、被検電対象物と導体棒を接続するとともに、上記導体棒に電荷が供給されたときに開動作を行うべく上記導体棒に取り付けられた導体箔を収容する少なくとも一部の領域が透明の容器を接地して、上記透明の領域を介して上記導体箔の動きを外部に表示するようにしたので、作業者は、上記導体箔が開いているか否かを視認するだけで上記被検電対象物が停電しているか否かを確認することができる。また、上記導体箔は、上記被検電対象物から電荷が供給されたときに開動作を行い、電荷の供給が停止されたときに閉動作を行うので、駆動用の電源が不要になる。
【0061】
したがって、検電作業を行う際のメンテナンスを可及的に少なくすることができるとともに、上記被検電対象物が停電しているか否かを容易且つ確実に確認することができ、なお且つ作業者が通電中の被検電対象物に誤って触れてしまうことを防止することができる。
【0062】
また、上記被検電対象物から上記導体棒に供給される電荷を制限するようにしたので、上記導体棒と容器とが短絡して、上記被検電対象物の通電が停止してしまうことを防止することができる。
【0063】
また、本発明の他の特徴によれば、上記導体箔が開動作を行ったときに露出する上記導体棒の所定の領域上に蛍光体を形成するようにして、上記導体箔が開動作を行ったときにのみ上記蛍光体を視認することができるようにしたので、作業者は、上記導体箔が開動作しているか否かを蛍光体を視認することができるか否かにより判断することができる。これにより、作業者は、暗い場所で作業を行う場合でも、上記被検電対象物が停電されているか否かを容易且つ確実に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、検電装置が配設される鉄道設備の概略構成の一例を示した概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態を示し、検電装置が配設されている箇所を拡大して示した構成図である。
【図3】本発明の実施の形態を示し、検電装置の概略構成の一例を示した側断面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示し、検電装置の取付け状態の一例を示した図である。
【図5】本発明の実施の形態を示し、検電装置の動作の概念を示した図である。
【符号の説明】
1 鉄道設備
2 列車
5 き電線
7 ビーム設備
10 検電装置
11 検電装置支え材
12 容器
13 内栓
14 中継棒
15 箔取付け棒
24 第2の固定リング
25 絶縁ケーブル
26 第5の螺子

Claims (4)

  1. 被検電対象物に接続するための接続手段と、
    上記接続手段を介して上記被検電対象物から電荷の供給をうける導体棒と、
    上記導体棒が電荷の供給をうけたときに開動作を行うべく上記導体棒に取り付けられた導体箔と、
    上記導体棒に取り付けられた導体箔を内部の中空領域に収容する容器と、
    上記容器を接地するための接地手段とを有し、
    上記接地手段は、接地された状態の外部の構造物に上記容器を取り付けるための加工が施された導電体からなる取付け具であり、
    上記接続手段は、上記被検電対象物から上記導体棒に供給される電荷を制限する媒体を含み、
    上記容器の少なくとも一部の領域を透明にし、上記透明にした領域を介して外部に上記導体箔の動きを表示するように構成したことを特徴とする検電装置。
  2. 上記媒体は、108Ω以上1013Ω以下の抵抗値を有するケーブルであることを特徴とする請求項1に記載の検電装置。
  3. 上記導体箔が開動作を行ったときに露出する上記導体棒の所定の領域上に形成された蛍光体を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の検電装置。
  4. 上記被検電対象物は、き電線であることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載の検電装置。
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