JP4360769B2 - 感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリント配線板や、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、TABテープ、リードフレーム等の製造に用いられる感光性樹脂積層体に関し、さらに詳しくは解像力、密着性、レジスト形状が良好でエッチングやめっきでのパターンのかけ、断線、ショートの無い優れた感光性樹脂積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板等の製造には感光性樹脂組成物を用いた感光性樹脂積層体が用いられている。感光性樹脂積層体の製法としては、例えば、まず、光透過性のポリエステル等の支持体上に感光性樹脂組成物を塗布して乾燥し、この乾燥された感光性樹脂積層体上にポリエチレン等の保護フィルムをラミネートさせて製造する。
【0003】
回路形成における感光性樹脂積層体の使用方法としては、まず保護フィルムを剥離した後、この感光性樹脂組成物層を所望のパターンを形成しようとする基板表面に熱圧着し、フォトマスクを介して、活性光線を照射(露光)し、次いでアルカリ水溶液又は有機溶剤を噴霧し未露光部分を溶解除去し、水洗、乾燥することでレジストパターンの画像を形成する方法が一般的である。
【0004】
近年、高度情報化社会に向けて電子機器の微細化、高密度実装が進むなかでプリント配線板も回路の微細化が求められており、感光性樹脂積層体もさらに高い解像度が求められている。
【0005】
これらの要求に対して、高解像度化を達成するため様々な試みがなされている。例えば、露光前に支持体フィルムを剥がし、感光性樹脂組成物の層の上に直接フォトマスクを密着させる方法がある、通常、感光性樹脂組成物の層は基材に密着するようにある程度粘着性を保持しているため、フォトマスクと感光性樹脂組成物の層が強く密着してしまい、フォトマスクが剥がしにくいことによる作業性の低下や組成物層の付着でマスクが汚染することによる不良の増大等の問題点があった。
【0006】
また組成的な高解像度化の試みとして、特開2000−162767号公報に示される、1つのベンゼン環に2つ以上のフェノール性水酸基を有する化合物と特定のウレタン型モノマーの組み合わせが行われているが、この方法では解像度の向上効果は十分ではなく、感度が低下する欠点があった。
【0007】
さらに微細化が進展すると、解像度のみならず、密着性が十分に高いことやレジストパターンの側面(サイドウォール)のがたつきのないこと、および導体パターンに欠け、断線、ショートのないことが求められた。これに対して、従来の感光性樹脂積層体では満足な結果が得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、感光性樹脂層の解像度及び密着性が高度に優れ、さらにレジストパターンのサイドウォールのがたつきが少なく、エッチング工程やめっき工程での欠け、断線、ショートのない優れた感光性樹脂積層体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意研究を重ねた結果、薄膜の感光性樹脂積層体において、特定の樹脂組成物からなる感光性樹脂層を採用することにより、上記目的が達成できることを見出して本発明を完成した。
すなわち、本発明は次のとおりである。
【0010】
(1)膜厚が10〜30μmで、ヘイズ値が0.01〜1.5%である支持体(A)、(a)熱可塑性高分子結合剤,(b)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーとして、エチレングリコール単位総数が2〜20個である、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパンまたは2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパン、(c)光重合性開始剤として、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、及び(d)トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}を含有し、厚みが1μm〜35μmである感光性樹脂層(B)、及び保護層(C)からなることを特徴とする感光性樹脂積層体。
【0011】
(2)感光性樹脂層(B)の(a)成分の熱可塑性高分子結合剤がカルボキシル基含有熱可塑性高分子結合剤である上記(1)記載の感光性樹脂積層体。
【0012】
(3)感光性樹脂層(B)の(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分の配合量が、(a)成分及び(b)成分の総量100質量部に対して、(a)成分が10〜90質量部、(b)成分が10〜90質量部、(c)成分が0.01〜15質量部、(d)成分が0.01〜5質量部である上記(1)又は(2)記載の感光性樹脂積層体。
【0013】
(4)支持体(A)が、ヘーズ値が0.01〜1.5%であるポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする上記(1)〜(3)記載の感光性樹脂積層体。
【0014】
(5)保護層(C)の膜厚が30〜50μmであり、かつ中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm未満であることを特徴とする上記(1)〜(4)記載の感光性樹脂積層体。
【0015】
(6)保護層(C)がポリエチレンフィルムであることを特徴とする上記(5)記載の感光性樹脂積層体。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の感光性樹脂について詳細に説明する。
本発明における支持体(A)は活性光を透過する透明なものが望ましい。このような支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、塩化ビニリデン共重合体フィルム、ポリメタクリル酸メチル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、スチレン共重合体フィルム、ポリアミドフィルム、セルロース誘導体フィルム等が挙げられる。
【0017】
支持体のヘイズ値は0.01〜1.5%であること、好ましくは0.15〜1%であることが必要である。
ヘイズ値が0.01%未満では製膜加工時においてフィルム表面に傷がつきやすくなり、ヘイズ値が1.5%を超えると感光性樹脂層の解像度が低下する。ここで、ヘイズ値とは濁度を表す値であり、ランプにより照射され、試料中を透過した全透過率Tと、試料中で散乱された光の透過率Dにより、ヘイズ値H=D/T×100として求められる。これらはJIS K 7105により規定されており、市販の濁度計により容易に測定可能である。
【0018】
支持体(A)の厚みは10〜30μm、好ましくは12〜20μmである。支持体(A)のフィルム厚みが10μm未満ではフイルムが柔軟すぎて取り扱いが不便となり、30μmを超えると解像度が低下する。
【0019】
本発明における感光性樹脂層(B)の(a)熱可塑性高分子結合剤としては、α,β−不飽和エチレン系単量体単位を有する高分子量重合体が用いられる。該α,β−不飽和エチレン系単量体単位を構成する単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのスチレン類、塩化ビニル、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の(メタ)アクリル酸誘導体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテル類、などが挙げられる。
これらの単量体は一種のみを用いてもよいし、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0020】
(a)熱可塑性高分子結合剤の含有量は、感光性樹脂層(B)の(a)熱可塑性高分子結合剤成分及び(b)光重合性モノマー成分の総量100質量部に対して、10〜90質量部、好ましくは30〜70質量部の範囲で選ばれる。10質量部未満であると、耐コールドフロー性が低下する。70質量部より多いと、感光性樹脂層が脆くなる。
【0021】
特に、アルカリ可溶性の熱可塑性高分子結合剤とするには、カルボキシル基をを含む単量体、例えば(メタ)アクリル酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステルなどの中から選ばれた少なくとも一種が併用される。
【0022】
このようなアルカリ可溶性熱可塑性高分子結合剤中に含まれるカルボキシル基の含有量はカルボキシル基当量で、通常100〜600、好ましくは200〜450の範囲で選ばれる。ここでカルボキシル基当量とは、カルボキシル基1当量が含まれるグラム重量を意味する。カルボキシル基当量の測定は、0.1N水酸化ナトリウムで電位差滴定法により行われる。
【0023】
さらにこのアルカリ可溶性熱可塑性高分子結合剤は、その重量平均分子量が通常5000〜500000、好ましくは20000〜400000が用いられる。分子量の測定はゲル パーミエーション クロマトグラフィー(GPC)により標準ポリスチレンの検量線を用いて行われる。
【0024】
本発明に用いられる感光性樹脂層(B)中の、(b)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性モノマー成分としては、エチレングリコール反復単位総数が2〜20個である、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパン、又は2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパンが含まれる。好ましくは、(b)重合性モノマーがエチレングリコール反復単位総数が4〜15個である、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパン又は2,2−ビス{(4−メタクリルオキシポリエトキシ)フェニル}プロパンである。この光重合性モノマーを用いると感光性樹脂層の解像度が向上し、基材との密着性に優れる。
【0025】
(b)成分としては、上記以外の光重合性モノマーを1種または2種以上用いても良い。この光重合性モノマーの例としては、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、フェノキシテトラエチレングリコールアクリレート、無水フタル酸と2−ヒドロキシプロピルアクリレートとの半エステル化物とプロピレンオキシドとの反応物(日本触媒化学社製OE−A200)、4−ノルマルオクチルフェノキシペンタプロピレングリコールアクリレート、1,4−テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、2−ジ(p−ヒドロキシフェニル)プロパンジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸のエチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレートAポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビス(ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート)ポリプロピレングリコールがある。また、ヘキサメチレンジイソシアナート、トリレンジイソシアナートなどの多価イソシアネート化合物と、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアクリレート化合物とのウレタン化反応物などが挙げられる。
【0026】
(b)成分の含有量は、感光性樹脂層(B)の(a)成分及び(b)成分の総量100質量部に対して、(b)成分が10〜90質量部、好ましくは30〜70質量部が用いられる、(b)成分が10質量部未満では光硬化膜が脆くなり、感光性樹脂層の密着性が低下する、この配合量が90質量部より多い場合には感光性樹脂層の保存安定性が悪く、感光性樹脂層の解像度も低下する。
【0027】
本発明の感光性樹脂層(B)中の(c)光重合性開始剤としては、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体が必要である。感光性樹脂層(B)のなかの(a)成分と(b)成分の総量100質量部に対し0.01〜15質量部、好ましくは0.1〜10質量部が用いられる。配合量が0.01質量部未満では解像性及び密着性が低下する。この配合量が15質量部より多い場合にはコスト高になり、かつアルカリ現像液に析出するトラブルが起き、感度は高くなるが、かぶりやすく解像度は十分ではない。
【0028】
2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体としては、2−(o−クロロフェニル)−4・5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4・5−ビス−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4・5−ジフェニルイミダゾリル二量体等が用いられる。
【0029】
上記の光重合性開始剤に加えて、別の光重合性開始剤を加えることができる。この光重合性開始剤の具体例としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール、ベンジルジプロピルケタール、ベンジルジフェニルケタール、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインピロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾフェノン、9−フェニルアクリジン等のアクリジン類、α、α−ジメトキシ−α−モルホリノ−メチルチオフェニルアセトフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフォンオキシド、フェニルグリシン、さらに1−フェニル−1、2−プロパンジオン−2−o−ベンゾイルオキシム、2,3−ジオキソ−3−フェニルプロピオン酸エチル−2−(o−ベンゾイルカルボニル)−オキシム等のオキシムエステル類がある。
【0030】
本発明に用いられる感光性樹脂層(B)中の(d)ヒンダードフェノール化合物であり、感光性樹脂層(B)の中の(a)成分と(b)成分の総量100質量部に対し0.01〜5質量部、好ましくは、0.02〜2質量部が用いられる。配合量が0.01未満では解像度に対し効果は少ない、配合量が5質量部より多い場合には、感度が低下し、解像度、密着性が低下する。
【0032】
ヒンダードフェノール化合物としては、ペンタエリスリチルテトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}(日本チバガイギー社製 IRGANOX(登録商標)1010)、トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}(日本チバガイギー社製 IRGANOX(登録商標)245)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(日本チバガイギー社製 IRGANOX(登録商標)1076)等が挙げられるが、本発明ではトリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}を用いる。
【0033】
本発明に用いられる感光性樹脂層(B)の乾燥後の感光性樹脂層厚みは1〜35μmであり、好ましくは3〜25μmが用いられる、感光性樹脂層の厚みが1μm未満では製膜塗工が困難であり、感光性樹脂層の厚みが35μmを超える場合には解像度及び密着性が低下する。
【0034】
本発明に用いられる保護層(C)は、厚みが30〜50μmであり、好ましくは35〜45μmが必要である。保護層(C)の厚みが30μm未満では、保護層に生じた保護層原材料の未溶解物の凸部が感光性樹脂層に転写し、感光性樹脂層に凹みができ、この部分がエアーボイドとなり、エッチング工程やめっき工程の際に、エッチング液またはめっき液がレジスト底部のボイド中に入りこむために、回路のかけや断線、ショートなどの欠陥を起こし、最終製品の歩留まりが低下する。保護層(B)の厚みが50μmを超えるとコスト高となり経済的に不利となる。
【0035】
本発明に用いられる保護層(C)の中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm未満のフィルムであることが好ましい。中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm以上であると感光性樹脂層と保護層の十分な密着性が得られないし、エアーボイドが発生しやすくなる。より好ましい中心線平均粗さ(Ra)は0.85μm以下である。
【0036】
また、本発明に用いられる保護層(C)の表面粗さにおいて最大高さ(Rmax)が10μm未満であることが好ましい。ここで中心線表面粗さ(Ra)および最大高さ(Rmax)は、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope)で測定される中心線平均粗さおよび最大高さをいう。
【0037】
本発明に用いられる保護層(C)のフィルムとしては、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムやポリエステルフィルムあるいはシリコーン処理またはアルキッド処理により剥離性を向上させたポリエステルフィルム等が挙げられる。特にポリエチレンフィルムが好ましい。
【0038】
また、本発明に用いられる感光性樹脂層(B)には、必要に応じて、熱安定性や保存安定性を向上させる為のラジカル重合禁止剤、可塑剤、通常の染料や顔料等の添加剤を添加することができる。
【0039】
上記ラジカル重合禁止剤としては、例えば、p−メトキシフェノール、ハイドロキノン、ピロガロールナフチルアミン塩化第一銅などが挙げられ、可塑剤としては、例えば、ジエチルフタレート、ジフェニルフタレート等のフタル酸エステル系化合物、p−トルエンスルホンアミド等のスルホンアミド系化合物、石油樹脂、ロジン、エチレングリコール−プロピレングリコールブロック共重合体などが挙げられる。
【0040】
通常の染料や顔料などの着色物質としては、例えば、フクシン、オーラミン塩基、クリスタルバイオレット、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ダイアモンドグリーンなどが挙げられる。また、該発色系染料として例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン{ロイコクリスタルバイオレット}、トリス(4−ジエチルアミノ2−メチルフェニル)メタン{ロイコマラカイトグリーン}などが挙げられる。
【0041】
支持体(A)、感光性樹脂層(B)、および保護層(C)を順次積層して感光性樹脂積層体を作製する方法は、従来知られている方法で行うことができる。例えば感光性樹脂層(B)に用いる感光性樹脂組成物を、これらを溶解する溶剤と混ぜ合わせて均一な溶液にしておき、まず支持体(A)上にバーコーターやロールコーターを用いて塗布して乾燥することによって、支持体(A)上に感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層(B)を積層する。次に前記感光性樹脂層(B)上に保護層(C)をラミネートすることにより感光性樹脂積層体を作製することができる。
【0042】
次に本発明の感光性樹脂積層体を用いてプリント配線板を製造する方法の一例を説明する。製造工程は通常は次の(1)〜(5)の工程からなる。
(1)ラミネート工程:感光性樹脂積層体の保護層を剥がしながら銅張り積層板やフレキシブル基板等の基板上にホットロールラミネーターを用いて熱圧着させる。
(2)露光工程:所望の配線パターンを有するフォトマスクを支持体上に密着させて紫外線光源を用いて露光する。あるいは、投影レンズを用いてフォトマスク像を投影させて露光する。フォトマスク像を投影させる場合、支持体を剥離して露光しても良いし、支持体がついたまま露光しても良い。
(3)現像工程:支持体が残っている場合は支持体を剥離した後に、アルカリ現像液を用いて感光性樹脂層の未露光部分を溶解または分散除去して、硬化レジストパターンを基板上に形成する。
(4)回路形成工程:形成された硬化レジストパターン上からエッチング液を用いてレジストパターンに覆われていない銅面をエッチングするか、またはレジストパターンによって覆われていない銅面に銅、はんだ、ニッケルおよび錫等のめっき処理を行う。
(5)剥離工程:レジストパターンをアルカリ剥離液を用いて基板から除去する。
【0043】
上記の露光工程において用いられる紫外線光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、紫外線蛍光灯、カーボンアーク灯、キセノンランプなどが挙げられる。より微細なレジストパターンを得るためには平行光光源を用いるのが好ましい。
【0044】
現像工程で用いられるアルカリ水溶液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水溶液が用いられる。最も一般的には0.2〜2質量%の炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。特に解像性を上げるために好ましくは、0.2〜0.6質量%の炭酸ナトリウム水溶液を用いる。
剥離工程は、現像で用いたアルカリ水溶液よりもさらに強いアルカリ性の水溶液を用いることにより剥離される。例えば、1〜5質量%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液が用いられる。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
まず、感光性樹脂積層体を作製するために用いた、支持体、保護層及び感光性樹脂組成物について説明する。
【0046】
<支持体>
支持体としては、表1に示す2種類のポリエチレンテレフタレートフィルム(C−1、C−2)を用いた。
支持体のヘイズ値は、COLOR MEASURING SYSTEM Σ80(日本電色工業社製)を使用して測定した。
【0047】
<保護層>
保護層としては、表1に示す2種類のポリエチレンフィルム(S−1、S−2)を用いた。保護層の中心線平均粗さ(Ra)は、原子間力顕微鏡EXPLORER SPM(Thermo Microscopes社製)を使用し、Si34製コンタクトAFM用プローブで測定モードをContact AFMに設定して、75μm×75μmの測定エリアをプローブで300回往復させて測定した。
【0048】
<感光性樹脂組成物>
実施例及び比較例において用いた感光性樹脂組成物の組成を表2に示す。また、表2において略号(B−100〜D−21)で表した感光性樹脂組成物を構成する成分の材料を表3に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0004360769
【0050】
【表2】
Figure 0004360769
【0051】
【表3】
Figure 0004360769
【0052】
次に、感光性樹脂積層体の作製方法について述べる。
実施例及び比較例においては、表2に示す成分を混合して感光性樹脂組成物の溶液を調製し、表1に示したポリエチレンテレフタレートフイルムに均一に塗布し、90℃の乾燥機中で1分乾燥して、表4に示す厚みの感光性樹脂層を形成した。次いで、感光性樹脂層の上に表1に示す保護層のポリエチレンフィルムを張り合わせて感光性樹脂積層体を得た。
【0053】
解像度、密着性及びパターン形状を評価するために、上記で得た感光性樹脂積層体を用いて、次に示す▲1▼〜▲3▼の工程によってレジストパターンを作製した。
【0054】
<レジストパターン作製方法>
▲1▼ ラミネート
銅箔厚みが12μmである電解銅箔フレキシブル基板(ニッカン工業製)を用い、前記感光性樹脂積層体のポリエチレンフィルムを剥がしながら、該感光性樹脂層をホットロールラミネーター(旭化成製、AL−700,ラミネータ)を使用して、ロール温度105℃、ロール圧0.35MPa,ラミネート速度1m/分で積層した。
【0055】
▲2▼ 露光
超高圧水銀ランプを有する露光機(HMW−801:オーク製作所製)を用い、クロムガラスフォトマスクを支持フィルムであるポリエチレンテレフタレートフイルム上に置き、フイルムを介して100mJ/cm2の露光量で露光した。
【0056】
▲3▼ 現像
ポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、0.4質量%炭酸ソーダ水溶液を30℃で、スプレー圧が0.15MPaで20秒間スプレーすることにより、未露光部を除去した。
【0057】
【実施例1〜4,比較例1〜5】
表4に示されているように、感光性樹脂組成物、支持体及び保護層を選択し、前記したような感光性樹脂組成物の作製方法及び配線パターンの作製方法によって、実施例1〜4及び比較例1〜5のレジストパターンを得た。
これらのレジストパターンについて、解像度、密着性、エアーボイド発生数及びパターン形状について以下に示すような評価方法を用いて評価した。その結果を表4に示す。
なお、比較例1〜5は、下記のように本件発明の構成要件を備えていないものである。
比較例1、2は、それぞれ組成3及び組成4を用いているため、本件発明の感光性樹脂層(B)の(d)の要件を欠いている。
比較例3は、組成5を用いているため、感光性樹脂層(B)の(c)の要件を欠いている。
比較例4は、組成6を用いているため、感光性樹脂層(B)の(b)の要件を欠いている。
比較例5は、支持体のヘイズ値が2.3%であるため、支持体(A)の要件を欠いている。
【0058】
1)解像度
ライン/スペースが4μm/4μm〜100μm/100μmとなるクロムガラスフォトマスクを支持フィルムであるポリエチレンテレフタレートフイルム上に置き、フイルムを介して100mJ/cm2の露光量で露光、現像し、硬化レジストラインが正常に形成されている最小マスク幅を感光性樹脂の解像度とした。解像度は値が小さいほど解像度が高い。
【0059】
2)密着性
ライン/スペースが4μm/300μm〜40μm/300μmとなるクロムガラスフォトマスクを用いて露光、現像後の基材と密着した最小ライン幅を感光性樹脂の密着性とした。値が小さいほど密着性が高い。
【0060】
3)エアーボイド発生数
ラミネート後5分経過した銅合金基板(基板の大きさ:200×250mm)を、フォトマスク無しで全面露光した。100倍の光学顕微鏡を用いて、25×25mmのエリアのエアーボイド個数を5箇所で測定し、その合計個数をエアーボイド発生数として、次のようにランク分けした。
◎:0個以上10個以下
○:11個以上100個以下
×:101個以上
【0061】
4)パターン形状
基本評価と同様の方法でラミネートまで行なった基板を、ラインとスペースの幅が10μm/10μm、長さが20mmで、ラインが10本あるパターン(ガラスクロムマスク)を通して露光した。0.4質量%炭酸ソーダ水溶液を30℃で、スプレー圧が0.15MPaで20秒間スプレーして現像し、得られたレジストラインのパターン形状を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、下記のようにランク分けした。
◎:ライン10本の上部表面に凹凸無し。サイドウォールの凹凸全く
無し
○:ライン10本の上部表面に凹凸無し。サイドウォールの凹凸ほと
んど無し
×:ライン10本の上部表面に凹凸有り。サイドウォールに凹凸多数
見られる
【0062】
【表4】
Figure 0004360769
【0063】
上記の結果によれば、本発明の感光性樹脂積層体を用いることにより、解像度、密着性に優れ、エアーボイドの発生がなく、良好な形状を有するレジストパターンが得られることが分かる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂積層体は、極めて、解像性、密着性に優れ、また基板に感光性樹脂積層体をラミネートした際にエアーボイドの発生が少なく、現像後のレジスト形状が良好である。さらに本発明の感光性樹脂積層体を用いてプリント配線板を製造することにより、高解像、高密着で特に現像後のレジスト形状が優れ、さらにサイドウォールのがたつきが少ないため、続くエッチング工程またはめっき工程において形成される回路のかけや断線、ショートなどの欠陥が少ないファインパターンが得られ、プリント配線板、フレキシブルプリント配線板、TABテープ及びリードフレーム等に極めて有用である。

Claims (6)

  1. 膜厚が10〜30μmで、ヘイズ値が0.01〜1.5%である支持体(A)、(a)熱可塑性高分子結合剤,(b)分子内に少なくとも1つの重合可能なエチレン性不飽和基を有する光重合性モノマーとして、エチレングリコール単位総数が2〜20個である、2,2−ビス{(4−アクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパンまたは2,2−ビス{(4−メタクリロキシポリエトキシ)フェニル}プロパン、(c)光重合性開始剤として、2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、及び(d)トリエチレングリコール−ビス{3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}を含有し、厚みが1μm〜35μmである感光性樹脂層(B)、及び保護層(C)からなることを特徴とする感光性樹脂積層体。
  2. 感光性樹脂層(B)の(a)成分の熱可塑性高分子結合剤がカルボキシル基含有熱可塑性高分子結合剤である請求項1記載の感光性樹脂積層体。
  3. 感光性樹脂層(B)の(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分の配合量が、(a)成分及び(b)成分の総量100質量部に対して、(a)成分が10〜90質量部、(b)成分が10〜90質量部、(c)成分が0.01〜15質量部、(d)成分が0.01〜5質量部である請求項1又は2記載の感光性樹脂積層体。
  4. 支持体(A)が、ヘーズ値が0.01〜1.5%であるポリエチレンテレフタレートフィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
  5. 保護層(C)の膜厚が30〜50μmであり、かつ中心線平均粗さ(Ra)が0.1μm未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂積層体。
  6. 保護層(C)がポリエチレンフィルムであることを特徴とする請求項5記載の感光性樹脂積層体。
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