JP4356351B2 - カップ状部材のスピニング加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円板状の被加工部材に成形工具を押圧してカップ状部材に成形するスピニング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、固定軸線上に心押軸と主軸(あるいは、主軸に固定されたマンドレル)に挟持され軸線を中心に回転する、金属等の被加工部材に対し、成形工具としての成形ロール(成形部材等)を軸線とほぼ垂直な方向から押し付けながら被加工部材の軸線方向に移動させて被加工部材の外形を成形するスピニング加工装置が知られている。成形ロールは、被加工部材と反対の方向に回転し、被加工部材をほとんど削ることなく組成(肉)を移動させて成形する。
従来のスピニング加工装置として、例えば、特許文献1では、被加工部材を成形する成形工具を取り付けた昇降台と、被加工部材の軸線方向に昇降台をスライド移動可能に支持するガイドレールとを備えた加工装置に関し、ガイドレールの支持剛性を高めることにより加工精度の良い加工装置を提供することを提案している。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−48032号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、ガイドレールの支持剛性を高めることにより被加工部材の加工精度を向上することが可能であるが、円板状の被加工部材をカップ状部材(円筒状部材)に成形する場合、図8Aに示されるようにカップ状部材のコーナー部の肉厚が薄くなり強度が低下する問題があった。本発明は、このような問題に鑑みて創案されたものであり、カップ状部材の側面の一部の肉をコーナー部に移動する(増肉)ことによりカップ状部材の強度を高めるスピニング加工方法を提供するものである。さらには、該スピニング加工方法は、従来の成形工程を変えること無く、あるいは成形ローラの交換を必要とすること無くカップ状部材の強度を高めるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載のスピニング加工方法である。請求項1に記載のスピニング加工方法は、主軸軸線周りに回転可能なマンドレル上に載置された円板状の被加工部材を成形工具により押圧してカップ状部材に成形するスピニング加工方法において、前記マンドレルを回転させながら前記成形工具を前記円板状の被加工部材をカップ状部材に加工するように前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線とほぼ平行な一方向に送る粗成形工程と、該粗成形工程に引き続き、前記成形工具を前記粗成形工程時よりも強い力で前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線に沿った一方向に予め設定された所定の精成形用速度で送る仕上げ成形工程と、該仕上げ成形工程に引き続き、前記仕上げ成形工程時の前記成形工具の前記主軸軸線とほぼ垂直な方向の位置に対して前記成形工具を移動させることなく、前記成形工具を前記主軸軸線の一方向とは逆方向に前記カップ状部材のコーナー部に向かって前記精成形用速度よりも低速に設定された増肉工程速度で送る増肉工程とを有することを特徴とする。
円板状の被加工部材に成形工具を押圧しながら成形工具を被加工部材の回転軸線方向(主軸軸線方向)に移動することにより被加工部材をカップ状部材に成形し、次に成形工具を前記移動方向と逆方向にカップ状部材のコーナー部に向かって移動させることによりカップ状部材の側面の一部の肉をカップ状部材のコーナー部に移動しコーナー部を増肉することにより、カップ状部材の強度を高めることが可能になる。
【0006】
また、本発明の第2の発明は、請求項2に記載のスピニング加工方法である。請求項2に記載のスピニング加工方法は、主軸軸線周りに回転可能なマンドレル上に載置された円板状の被加工部材を成形工具により押圧してカップ状部材に成形するスピニング加工方法において、前記マンドレルを回転させながら前記成形工具を前記円板状の被加工部材をカップ状部材に加工するように前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線とほぼ平行な一方向に送る粗成形工程と、該粗成形工程に引き続き、前記成形工具を前記粗成形工程時よりも強い力で前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線に沿った一方向に予め設定された所定の精成形用速度で送る仕上げ成形工程と、該仕上げ成形工程に引き続き、前記仕上げ成形工程時の前記成形工具の位置に対して成形工具を前記主軸軸線とほぼ垂直な方向に移動させる移動工程と、該移動工程に引き続き、前記成形工具を前記主軸軸線の一方向とは逆方向に前記カップ状部材のコーナー部に向かって前記精成形用速度よりも低速に設定された増肉工程速度で送る増肉工程とを有することを特徴とする。
本発明の第2の発明は、前記第1の発明に対し、カップ状部材の回転軸線方向(主軸軸線方向)とほぼ垂直な方向に成形工具を進退送りする工程を設けるものである。カップ状部材を成形する工程では、成形工具が被加工部材を押圧する力と成形工具が被加工部材から受ける反力とが釣り合った状態にある。この時、被加工部材を押圧する力は、成形工具の駆動力と成形工具を支持する機構のメカニカルな撓みによる力とに分けることができる。被加工部材をカップ状部材に成形した後の成形工具の位置は、通常メカニカルな撓みによる力を受けカップ状部材の側面を押圧する位置にある。請求項2では、この位置より成形工具をカップ状部材の回転軸線とほぼ垂直な方向に進退送りさせることによりコーナー部の増肉量を調節すると共に、カップ状部材の強度を高めることを可能にする。
【0007】
また、本発明の第3の発明は、請求項3に記載のスピニング加工方法である。請求項3に記載のスピニング加工方法では、請求項1又は2に記載のスピニング加工方法であって、前記増肉工程において前記カップ状部材の一部の肉をカップ状部材のコーナー部に移動して突起状にし、その後工程で前記コーナー部をほぼ垂直に研削加工することを特徴とする。カップ部材のコーナー部を突起状に増肉することで、後工程の研削工程においてカップ状部材のコーナー部をほぼ直角(ピン角)に研削することを可能にする。よって、カップ状部材の強度を高め、カップ状部材の外観を良くすることが可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のスピンニング加工方法を適用したスピニング加工装置の概略正面図を示している。また、図2は、図1のA矢視方向から見たスピニング加工装置の断面図であり、図3は、図2のB矢視方向から見たロールヘッド70a、成形ロール60a、駆動装置62aの断面図である。図4A〜Dは、本発明に適用したスピニング加工装置による加工において、中心部に穴のあいた円板状の被加工部材W(マンドレル7との心出しが可能であれば、穴があいていなくてもよい)から、内孔に溝が形成されたカップ状部材Cを成形する過程の例を示す図である。
【0009】
図4E、Fは、本発明の請求項1に基づく第1の実施形態を説明する図である。図5は、本発明の請求項2に基づく第2の実施形態を説明する図である。図6は、本発明の請求項3に基づく第3の実施形態を説明する図である。図7Aは、本発明の請求項3に基づく第3の実施形態より成形されるカップ状部材Cの断面図であり、カップ状部材Cのコーナー部Rには突起状の増肉部を有する。図7Bは、前記(図7A)カップ状部材Cを研削加工してコーナー部Rをピン角にしたカップ状部材Cの断面図である。図8Aは、従来技術のスピニング加工方法に基づくカップ状部材Cの断面を示す図であり、カップ状部材Cのコーナー部は、肉厚が薄くなっている。図8Bは本発明の一実施形態に基づくカップ状部材Cの断面図であり、カップ状部材のコーナー部は増肉されている。
【0010】
まず、図1、図2、図3を用いて、本発明のスピニング加工方法を適用したスピニング加工装置の構造について説明する。スピニング加工装置は、基台10を備え、基台10にはコラム132、133が直立状態で固定されており、コラム132、133の上端には上部機体40が固定されている。また、成形ロール60a、60b、60cが回転自在に取り付けられたロールヘッド70a、70b、70cが進退送り自由に取り付けられた昇降台20を備えている。昇降台20は、ベアリングブロックを備え、コラム132、133に設けられた各一対のリニアガイド132a、133aに沿って、上下方向に移動可能に取り付けられている。基台10には、主軸駆動モータ4が設けられ、主軸駆動モータ4は、ベルト等にて回転を伝達させて、主軸ヘッド3に回転支持された主軸2を回転させる。上部機体40には、心押軸駆動装置6が設けられ、心押軸駆動装置6は、例えば、モータ、ポンプ、リザーバ及び心押軸送りシリンダからなるハイブリッドアクチュエータユニットで構成され、心押軸5を上下方向に移動させる。被加工部材は、主軸2に固定されたマンドレル7と、下方向に移動した心押軸5の間に、任意の力で挟持され、固定される。また、心押軸5は、例えば、スラスト軸受け機構5aを介して心押軸送りシリンダに対して回転可能に支持され、主軸2が回転すると、主軸2との間に挟持する被加工部材と共に心押軸5も連動して回転するように構成されている。
【0011】
また、上部機体40には、同期駆動される一対の昇降台駆動装置25が設けられており、各昇降台駆動装置25は、例えば、モータ、ポンプ、リザーバ及び昇降台送りシリンダからなるハイブリッドアクチュエータユニットで構成され、昇降台20を上下方向に移動させる。昇降台20は、例えば、平面略三角形であり、中心部に心押軸5と主軸2に固定されたマンドレル7とで挟持された被加工部材を通す孔27が設けられている。昇降台20の平面略三角形の各頂点には、ロールヘッド70a、70b、70cが主軸軸線方向に位相をずらして設けられるとともに、昇降台20に対して心押軸5の方向(略三角形の重心の方向)に進退送り可能に取り付けられている。また、昇降台20には、各ロールヘッド70a、70b、70cの駆動装置62a、62b、62cが設けられている。各駆動装置62は、例えば、ハイブリッドアクチュエータユニットであり、図3で代表して例示するように、モータ63、ポンプ64、リザーバ71、油圧シリンダ65から構成され、モータ63の駆動力でポンプ64を駆動し、油圧シリンダ65の前後室内への圧油の給排を制御して、成形ロール60を備えたロールヘッド70を進退送りする。ロールヘッド70は、ガイドレール66を備え、昇降台20に備えられたベアリングブロックに案内され、移動(進退)可能に構成されている。制御手段100は、スピニング加工装置の起動/停止を操作するためのスイッチ及び加工条件を設定あるいは入力する入力手段等が設けられている。また、制御手段100は、主軸回転信号、主軸駆動モータ4、ロール駆動モータ61等を制御する。尚、詳細図示を省略したが、前述した心押軸駆動装置6及び各昇降台駆動装置25を構成するハイブリッドアクチュエータユニットも図3に示すそれと略同一の構成となっている。
【0012】
次に、図4A〜Fを用いて、本発明のスピニング加工方法を適用したスピニング加工装置で被加工部材Wを加工する加工例を説明する。図4A〜Dは、中心部に穴のあいた円板状の被加工部材Wから、内孔に溝が形成されたカップ状部材Cを成形する過程の例を示している。図4Aは、加工前の状態を示している。ここで、主軸2には、溝7aが設けられたマンドレル7が固定されている。図4Bは、被加工部材W(この例では、中心部に穴のあいた円板状の被加工部材)をセットした状態である。被加工部材Wをマンドレル7の上にセットし、心押軸5を下方向に移動させ、主軸2に固定されたマンドレル7と、任意の力で挟持可能な心押軸5との間に被加工部材Wを挟持し、固定する。図4Cは、主軸軸線方向の下側に位置する粗成形用のロール(例えば、60b)を用いて、粗成形を開始した状態を示している。粗成形の場合、粗成形用のロール60bを、予め設定された所定の加工速度(粗成形用速度)で、被加工部材Wの回転軸線とほば垂直な方向(図4C中に示した第1方向)から押し付けるとともに、当該回転軸線とほぼ平行な方向(図4C中に示した第2方向)に移動させる。そして、被加工部材Wをカップ状部材Cに加工する。図4Dは、主軸軸線方向の上側に位置する精成形用のロール(例えば、60a)を用いての仕上げ成形工程を示している。精成形の場合、精成形用のロール60aを、予め設定された所定の加工速度(精成形用速度)で、被加工部材Wの回転軸線とほば垂直な方向から粗成形用ロール60bよりも強い力で押し付けるとともに、当該回転軸線とほぼ平行な方向に移動させる。そして、カップ状部材Cから、内孔の溝7aに確実に組成(肉)が充填され、且つ外側表面が精度よく仕上げられたカップ状部材Cに加工する。このとき、コーナー部Rは、成形により肉厚が薄くなる形状となっている。
【0013】
次に、図4E、Fを用いて、本発明に適用したスピニング加工装置における、請求項1に基づく第1の実施形態を説明する。第1の実施形態は、カップ状部材Cの側面Sの一部の肉をコーナー部Rに集める(増肉)ことにより、カップ状部材の強度を高めることを目的とする。図4Eは、図4Dに示される仕上げ成形工程が終了した状態を示す。このとき、精成形用のロール60aは、カップ状部材Cの下端に位置する。図4Fは、図4Eに引き続き精成形用のロール60aを用いてコーナー部Rを増肉する工程を示す。本増肉工程の場合、精成形用のロール60aを予め設定された所定の加工速度(増肉工程速度)、例えば前記精成形用速度よりも低速に設定し、図4Eに示される精成形用のロール60aが停止した位置より上方(第2方向と逆方向)に、被加工部材Wの回転軸線とほぼ平行な方向に移動させる。なお、精成形用のロール60aは、通常メカニカルな撓みを受けてカップ状部材Cを押圧している。すなわち、既にカップ状部材Cを押圧しているので、コーナー部Rを増肉するために、精成形用のロール60aを被加工部材Wの回転軸線と垂直な方向(第1方向)に移動する工程は必要が無い。以上のように、第1の実施形態によれば、カップ状部材Cのコーナー部Rを増肉してカップ状部材Cの強度を高めることができる。
【0014】
次に、図5を用いて、本発明に適用したスピニング加工装置における、請求項2に基づく第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は仕上げ工程に続き、精成形ロール60aを被加工物Wの回転軸線と垂直な方向(第1方向)に進退送りした後、カップ状部材Cの側面Sの一部の肉をコーナー部Rに集める(増肉工程)ことにより、カップ状部材Cの増肉量を調節し、カップ状部材Cの強度を高めることを目的とする。図5Aは、図4Dに示される仕上げ成形工程が終了した状態を示す。このとき、精成形用のロール60aは、カップ状部材Cの下端に位置する。図5Bは、精成形用のロール60aを前記第1方向に進退送りする移動工程を示す。前記第1の実施形態においては、移動工程はメカニカルな撓みによる押圧力を考慮して省略されていたが、第2の実施形態においては、メカニカルな撓みが増肉量に関し適切でない場合、あるいは増肉量を調節することを目的として、前記図5Bに示す第1方向への移動工程を設けている。該移動工程における移動速度は、予め設定された所定の速度であって前記精成形速度よりも低速に設定される。図5Cは、図5Bに引き続き精成形用のロール60aを用いてコーナー部Rを増肉する工程を示す。本増肉工程の場合、精成形用のロール60aを、予め設定された所定の加工速度(増肉工程速度)、例えば前記精成形用速度よりも低速に設定し、図5Bに示される精成形用のロール60aが前記第1方向に移動停止した位置より上方(第2方向と逆方向)に、被加工部材Wの回転軸線とほぼ平行な方向に移動させる。以上のように、第2の実施形態によれば、カップ状部材Cのコーナー部Rの増肉量を調節し、カップ状部材Cの強度を高めることができる。
【0015】
次に、図6を用いて、本発明に適用したスピニング加工装置における、請求項3に基づく第3の実施形態を説明する。第3の実施形態は、前記第2の実施形態と同様な工程を有する他に、カップ状部材Cのコーナー部Rを突起状に増肉することを特徴とする。即ち、図6Aに示される精成形用のロール60aが停止した位置より、図6Bに示される第1方向へ移動し、図6Cに示される第2方向の逆方向に精成形用のロール60aを移動してカップ状部材Cのコーナー部Rを突起状に増肉するものである。カップ状部材Cのコーナー部Rを突起状に増肉することにより、後工程で実施されることがある研削加工等において、コーナー部Rをピン角に加工することを可能にする。
よって、カップ状部材Cのコーナー部Rを突起状に増肉することにより、カップ状部材Cの強度を高めることが可能になり、後工程においてカップ状部材Cのコーナー部Rをピン角に加工することを可能にし、カップ状部材Cの外観をよくすることが可能になる。
なお、本発明では、突起状に増肉するとしたが、特に突起状の形状である必要はなく、後工程においてコーナー部Rがピン角に加工可能な程に増肉できればよい。
【0016】
【発明の効果】
以上、請求項1に記載のスピニング加工方法によれば、カップ状部材のコーナー部を増肉するので、カップ状部材の強度を高めることができる。また、請求項2に記載のスピニング加工方法によれば、成形工具を被加工物の回転軸線と垂直な方向に移動してカップ状部材のコーナー部を増肉するので、カップ状部材のコーナー部の増肉量を調節し、カップ状部材の強度を高めることができる。また、請求項3に記載のスピニング加工方法を用いれば、カップ状部材のコーナー部を突起状に増肉するので後工程の研削加工等においてコーナー部をピン角に研削することができるのでカップ状部材の強度を高め、カップ状部材の外観を良くすることが可能になる。さらには、請求項1〜3によれば、従来の成形工程を変更すること無く増肉工程を追加することで、成形ローラの交換を必要とせずにカップ状部材の強度を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用したスピニング加工機の概略正面図である。
【図2】図1のA矢視方向から見たスピニング加工装置の断面図である。
【図3】図2のB矢視方向から見た断面図である。
【図4】図4A〜Dは、本発明に適用したスピニング加工装置による加工において、円板状の被加工部材Wからカップ状部材Cを成形する過程の例を示す図である。図4E、Fは、本発明の請求項1に基づく第1の実施形態の説明図である。
【図5】本発明の請求項2に基づく第2の実施形態の説明図である。
【図6】本発明の請求項3に基づく第3の実施形態の説明図である。
【図7】図7Aは、本発明の請求項3に基づくカップ状部材Cの断面図である。また、図7Bは、前記図7Aに示されるカップ状部材Cに例えば研削加工を施したカップ状部材Cの断面図である。
【図8】図8Aは、従来技術のスピニング加工方法に基づくカップ状部材Cの断面図である。また、図8Bは、本発明のスピニング加工方法に基づく一実施形態のカップ状部材Cの断面図である。
【符号の説明】
2 主軸、5 心押軸、7 マンドレル、7a 溝
60a 精成形用ロール、60b 粗成形用ロール
W 被加工部材、R コーナー部、C カップ状部材
S 側面

Claims (3)

  1. 主軸軸線周りに回転可能なマンドレル上に載置された円板状の被加工部材を成形工具により押圧してカップ状部材に成形するスピニング加工方法において、
    前記マンドレルを回転させながら前記成形工具を前記円板状の被加工部材をカップ状部材に加工するように前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線とほぼ平行な一方向に送る粗成形工程と、
    該粗成形工程に引き続き、前記成形工具を前記粗成形工程時よりも強い力で前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線に沿った一方向に予め設定された所定の精成形用速度で送る仕上げ成形工程と、
    該仕上げ成形工程に引き続き、前記仕上げ成形工程時の前記成形工具の前記主軸軸線とほぼ垂直な方向の位置に対して前記成形工具を移動させることなく、前記成形工具を前記主軸軸線の一方向とは逆方向に前記カップ状部材のコーナー部に向かって前記精成形用速度よりも低速に設定された増肉工程速度で送る増肉工程と
    を有することを特徴とするスピニング加工方法。
  2. 主軸軸線周りに回転可能なマンドレル上に載置された円板状の被加工部材を成形工具により押圧してカップ状部材に成形するスピニング加工方法において、
    前記マンドレルを回転させながら前記成形工具を前記円板状の被加工部材をカップ状部材に加工するように前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線とほぼ平行な一方向に送る粗成形工程と、
    該粗成形工程に引き続き、前記成形工具を前記粗成形工程時よりも強い力で前記主軸軸線とほぼ垂直な方向から押し付けるとともに、前記主軸軸線に沿った一方向に予め設定された所定の精成形用速度で送る仕上げ成形工程と、
    該仕上げ成形工程に引き続き、前記仕上げ成形工程時の前記成形工具の位置に対して成形工具を前記主軸軸線とほぼ垂直な方向に移動させる移動工程と、
    該移動工程に引き続き、前記成形工具を前記主軸軸線の一方向とは逆方向に前記カップ状部材のコーナー部に向かって前記精成形用速度よりも低速に設定された増肉工程速度で送る増肉工程と
    を有することを特徴とするスピニング加工方法。
  3. 請求項1又は2に記載のスピニング加工方法であって、前記増肉工程において前記カップ状部材の一部の肉をカップ状部材のコーナー部に移動して突起状にし、その後工程で前記コーナー部をほぼ垂直に研削加工することを特徴とするスピニング加工方法。
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